ウチの会社、ド派手な組織改変がありまして。
ボクの部署の名前が変わりました…実はコレが今回の人事異動の目玉。
●一応新規事業部門なんでカタカナ系の変な名前。3年おきくらいに変わってるんだけどね。
しかし100人ぐらいの大部隊に編成されたのには驚いた。
ボクの仕事も結構ドラスティックに変わりそう。一体何が起こるやら。

●とりあえず、いきなり部署の引越し責任者に任命された。マジかよ。
関連スタッフ50人分も含めて、全部フロアごと移転する。
●デスクやロッカー、PCの数を確認する。コピー機や冷蔵庫も。ファックスは廃止。この2年で一回も使ってない。
●インターネット設備の拡充は、喫緊の課題でございます。スマートテレビの設置も必須。
●なにしろ新規事業部門。テレビをたくさん配置して配信サービス見られるようにしたいよ。

●ロッカーの使用状況を確認してみたら、業務用というのにみんなが勝手に私物を入れてやがるコトが判明。
●残業時間にロッカーを一枚一枚チェックしてたら、若手女子が「開けないで!私物は全部片付けて空っぽにしますから」だって。堂々とデカイ扇風機を保管してるヤツもいた。アイロンはなんのためにココにある?
●なぜだか分からんが、ガンダムのプラモとか、アニメのフィギュアとか、アイドルのDVDの束とかが出てくる。書道セットが出てきてビックリ。高価そうなスパークリングワインたちは一昨年会社を辞めたバブルな先輩の忘れ物だ。突然発掘された初代プレイステーションは逆にプレミアものか?ウチの部署の連中、会社に遊びに来てるのか?



さて、今年四月から無事JKになりました娘ヒヨコ。
クリスチャン系の学校に入ったので、初めて「聖書」というものを手にしました。
●そしたら爆笑してる。「神、超ツエエ〜! 光あれ、の一言で世界作っちゃったよ」ああ、確かにね〜。ヒヨコもマンガなんかで読んだ古事記の天地創世はナニゲに段取りがまどろっこしいもんね。聖書は段取りがシンプルで7日間で全部完成してるもんね。
●学校からは福音書から読めと言われてるらしい。「マルコによる福音書」にマーカー入れて頑張って読んでる。でも全然頭に入らないらしい…そりゃそうだ信仰心どころか1ミリも縁がない人物の話なのだから。ヒヨコ、コレもまずマンガで大筋なぞってから読めば?と提案したのが、安彦良和「イエス」。歴史物が多い安彦良和作品の中でも西洋文明モノは珍しいか?他にジャンヌダルクアレクサンダー大王、ローマ皇帝ネロも描いてるよね。

●入学式はボクも参加しましたが、クリスチャンだけあって、荘厳なパイプオルガンの演奏がありました。
●あのパイプオルガン、間近で演奏を聴いてみたいな。時々公開演奏会があるらしいから行ってみたい。なんとパイプの本数は全部で3000近くあるとな!!どういう仕掛けで音が鳴ってるんだ?
●全員が起立して賛美歌を歌う場面も。賛美歌集をシゲシゲと観察したら、あの賛美歌の歌詞は聖書の文章の抜粋なのね。もっと面白いと思ったのは、綺麗に聖書の一章をそのまま歌にできたらよかったのだけれども、そううまく行かない場合は、聖書の様々な部分から抜粋したパーツをカットアップ/マッシュアップして歌詞を構成しているモノもたくさんあるというコト。はーそういう仕組みで出来てたんだ。知らなかった。

ヒヨコは、生徒の課外活動でゴスペルのパフォーマンスを見てしまって、ハマっちゃったようだ。
●即座に面白くなっちゃって、見学だけのつもりだったのに二週目の段階ですでに歌う側に入ってしまった。本線の部活もコーラス部に入部。ミュージカルナンバーをバシバシ歌うそうな。「レミゼ」から「グリー」「ララランド」まで大好きなヒヨコにはピッタリだわ。

●オマケにこの学校には制服もない。校則は果てしなくフリーダム。
●女子のクセしてファッションに無頓着だったヒヨコも、服選びに頭を悩ませる。
「つーか、服ナニにしよう?とか、すごくJKっぽくねー?」アホか。
●今まではどう選んで来たんだよ?「え、一番上にあるヤツを着てくだけ」ほえー。


クリスチャンなミュージカル映画と言えば、ウーピー・ゴールドバーグさんの出番だ!

「天使にラブ・ソングを」 「天使にラブ・ソングを2」

「天使にラブ・ソングを」1992年
「天使にラブ・ソングを2」1993年
●ヒヨコがゴスペルに興味を持ったというから、レンタルしてきてやったよ、このウーピー・ゴールドバーグの代表作を!2003年生まれのヒヨコからみれば、古典映画にしか思えないかもしれないけど、本人も面白がっててよかった。
●ワケあってラスベガスのシンガーが尼僧に変装して修道院生活。そこで閉鎖寸前の修道院を救うために、ゴスペルの力でピンチを救うというお話。パート2はシンガーに復帰してたウーピーが呼ばれてみると、今度は廃校寸前の荒廃した高校を救うために合唱コンクールへ出場。ポンコツの問題生徒を率いて素晴らしいパフォーマンスを披露する。原題は「SISTER ACT」「SISTER ACT 2」というんだね。パート2には、問題児の一人として、まだTHE FUGEES でメジャーデビューする以前だった、当時18歳の LAURYN HILL がガッツリ出演してる。それはそれは素晴らしい歌声を聴かせてくれる。コレ見ものっす。ゴスペルシーンはどれも見ものっす。
●合唱コンクールの様子は海外ドラマ「グリー」そっくりだったけど、それはコッチの方が元ネタかもしれない。アメリカ全土で同じようなコンクールがあるってコトなのかな?ウーピー「グリー」にも出演してて、むしろこちらではニューヨークの芸術大学の厳格な学長として、貫禄ある演技を見せている。90年代はハチャメチャ役だったのに立場が変わっちゃったね。「天使に〜」シリーズには「ハリーポッター」シリーズの副校長マクゴナガル先生を演じたマギー・スミスも出演。この人はいつもシッカリ者のオバサン役だね。時々すごくチャーミング。今や本物のおばあちゃんになって、海外ドラマ「ダウントンアビー」で老伯爵夫人やってたもんね。

なんだか最近、どんどんミュージカルっぽいものが好きになっていくなあ。
●昔は興味がなかったのに。娘やワイフと一緒に観ると楽しくなっちゃうんだよなあ。


突然ですが、1990年前後のダンスミュージックたちを。
コレは完全にノスタルジーだなー。

C_C MUSIC FACTORY「GONNA MAKE YOU SWEAT

C+C MUSIC FACTORY「GONNA MAKE YOU SWEAT」1990年
「天使にラブソングを」は基本的に尼僧ばかりが登場してくる映画なので、ポップスはあまり流れてこない。なのに、なんてことはないシーンのBGMに、このアルバムに収録されてる「JUST A TOUCH OF LOVE (EVERYDAY)」が使われてた。ほんの十数秒のコトでしかなかったけど、このあたりの音楽は、ボクが音楽にハマり始めた高校一年生に流れまくってたもので、瞬間的に当時の記憶が甦ってきたよ。だから、古いCDを引っ張り出して聴く。
●今現在の感覚でいえば微妙にポップス過ぎるかもしれないけど、当時の感覚では、コレがハウスミュージックだった。ソウルフルな女性ボーカルのスパイシーな活躍は今でも十分にハウス的かもしれない。日本でもハウスという音楽の名前が普通に聞かれるようになった時期だった。テレビ番組「たけしの元気が出るテレビ」のコーナー企画「ダンス甲子園」で最初にチャンピオンに輝いた L.L. BROTHERS はこのアルバムから「GONNA MAKE YOU SWEAT (EVERYBODY DANCE NOW)」をBGMに選んでダンスしてた。L.L. BROTHERS はその後ニュージャックスウィング風の音楽でデビューを果たしたし、C+C の方でも、このアルバムでラップをしていた WILLIAM FREEDOM もソロデビューした。
「ダンス甲子園」は衝撃でしたよ。だってボクも高校生で、同世代の連中がテレビに出て鮮やかなダンスを披露してるのだから。頭を軸にしてクルクル回転するような高度なブレイクダンスまでやっちゃうのだから。ただインパクト勝負だけのお笑いパフォーマンスもありましたよ。「メロリンキュー!」という意味不明なフレーズで笑いを集めてたのが、現在参議院議員にまでなってしまった山本太郎さんですわ。ここまでくると彼はある意味すごいです。
●ボクの高校でも、クラスの女子がダンス部を結成したり、医者の息子のボンボンがDJ機材を揃えて自慢したり(ボクが生まれて初めてDJミキサーに触れて、スクラッチをしてみた瞬間を彼は提供してくれましたわ)と、直接の影響がイロイロあったコトを甘酸っぱく思い出します。この前 facebook みてたら、女子ダンス部の創設メンバーが久しぶりにダンスを地元のイベントで披露したとのこと。45歳でもママさんでも頑張れるんだね。当時からカワイイ女の子だったし、今でもサマになってましたよ。

HAMMER「TOO LEGIT TO QUIT」

HAMMER「TOO LEGIT TO QUIT」1991年
MC HAMMER の4枚目のアルバムでございます。前作「PLEASE HAMMER, DON'T HURT 'EM」1990年収録の「U CAN'T TOUCH THIS」が大ヒットして、とんねるずまでがパロディしたりして、ヒップホップなるものを日本のお茶の間にもシッカリ浸透させたのが、まさしく MC HAMMER であったと思うのです。前述のDJ機材を揃えた医者のボンボン息子は、まさしくドデカイ音で「U CAN'T TOUCH THIS」を鳴らしておりました。
●ただ、今でも疑問なのですが、MC HAMMER の音楽は、ダンスポップスとしては時代感をタップリ反映した楽しさがあるのですが、果たしてヒップホップなのかというと、なんだかハテナ???な存在。90年代初頭から四半世紀が過ぎた現在からの視点で見ても、MC HAMMER の音楽は同時代のヒップホップと全然似ていない。当時の最先端だったニューヨークの NATIVE TONGUE クルーのアーティストたち(DE LA SOUL A TRIBE CALLED QUEST)や西海岸ギャングスタ路線の萌芽となった N.W.A. POSSE の音楽と全然違う。
●で、そんな違和感は当時から周囲にはあったようで、オマエはヒップホップでもないし、MC でもないだろう、という批判を受けてか、このアルバムから彼のステージネームは、単純に「HAMMER」だけになってます。「MC」が取れた。確かにラップはしてる、でもヒップホップではない、のかな?
●実はこの4枚目はごく最近入手して初めて聴いてみた物件。なんだか、違和感の輪郭がハッキリしてきた。彼の音楽は、ヒップホップというより、正統派な80年代ファンク&ソウルの延長線にある音楽なのだ。アルバム後半にはバラードナンバーまであって、ドラム&ベースの気分は完全にクワイエットストーム、HAMMER のボーカルはラップというよりただの語りになってます。ヒップホップではなく80年代ファンクだと思っちゃうと、ことのほかスムーズに楽しめちゃう。ブイブイとベースが太くてパワフルだし。終盤にはクワイアのコーラスと女性ボーカルが活躍するゴスペル風の曲もあるよ。そうかーヒップホップじゃないんだー。
●MV「TOO LEGIT TO QUIT」にはファンクの帝王 JAMES BROWN 本人が登場帝王 JB はブラックミュージックの玉座に座ってて、その帝王の前に現れた HAMMER に炎の闘魂を注入。気合が入った HAMMER はド派手なステージパフォーマンスを披露して観客を圧倒。その様子をモニターで MICHAEL JACKSON らしき人物(←こちらは本人ではない)が眺めてる。つまり、HAMMERJBMJが担う黒人音楽の本流王道を継承したいと思ってたということね。ヒップホップというサブジャンルではなくてね。もっと普遍的な領域に行きたかったんだろう。その後その領域に行けたかは別だけど。
●そして改めてMVみて感じたのは、この人のダンスはスゴイ。実はラッパーって全然踊りませんよ、マイクを握ったらアレコレ煽りますが、ここまでバキバキのダンスを披露する人っていない。JBもMJもダンスがスゴイ人、という意味でも HAMMER は黒人音楽の本流王道にはダンスパフォーマンスも重要と思ってたんでしょうね。(踊るラッパーが他にいるとしたら、WILL SMITH か?)

MARKY MARK AND THE FUNKY BUNCH「MUSIC FOR THE PEOPLE」

MARKY MARK AND THE FUNKY BUNCH「MUSIC FOR THE PEOPLE」1991年
●実はこの音源も最近買いました。もちろん昔から名前は知ってましたよ。MARKY MARK こと MARK WAHLBERG はこの時代の音楽活動が終わった後、映画俳優に転向してポール・トーマス・アンダーソン監督作品「ブギーナイツ」1997年に出演した人だ。おまけにこの人のお兄さんは DONNIE WAHLBERG といって、当時大人気だった男性アイドルグループ NEW KIDS ON THE BLOCK のメンバー。MARK 自身もこのグループの前身ユニットに関わってたみたいだけど、本来からかなりヤンチャ気質で、アイドルじゃなくてヒップホップみたいなカッコいいコトやりたいなーなんて気分でデビューせず。お兄さんがプロデューサーになって、このCDがリリースできた、みたいな具合らしい。
●コレは映画「天使にラブ・ソングを2」で出てくる雰囲気だけど、当時ラップは黒人さん独自の習俗ではなくて、白人も含めた若者のサブカルチャーになってて、ウーピーを困らせる悪ガキクラスには白人ラップ小僧が出てくる。ジョックなガキ大将がラップする白人くんというワケです。MARKY MARK の佇まいはそんな悪ガキ白人ラップ小僧にそっくり。マッチョ自慢する気分もおんなじです。同じクラスには「白人がまた黒人の文化を盗む」と皮肉を言う意識高い系アフロアフリカン少年も登場。LAURYN HILL はそんなクラスの中で学校に反抗的なグループのリーダー的存在になってます。実は「2」を担当した監督ビル・デュークはアフロアメリカン。ハリウッド系大ヒット映画の続編を黒人に任せると言うケースは当時ではかなりレアだったはず。
●さて、MARKY MARK、ステージネームはミドルスクール期の名プロデューサー MARLEY MARL から拝借してるからか?、ヒップホップとしての成熟度は MC HAMMER より上。楽曲「WILDSIDE」 LOU REED「WALK ON THE WILD SIDE」をまんまサンプルしてる。そのアイディアは A TRIBE CALLED QUEST「CAN I KICK IT ?」のマネじゃん!とツッコンでしまうほど、ヒップホップにベタ寄りしてます。アイディアのパクリはともかく、ミドル〜ニュースクール期のヒップホップマナーを踏襲してて、この時代のヒップホップが好きなボクには予想以上に楽しい音源。MARVIN GAYE とか THE O'JAYS とか、名曲を贅沢に使い倒す力任せなサンプルが豪華ですわ。
●そしてヒット曲「GOOD VIBRATION」。60年代末からキャリアを起こしてきた実力派の女性シンガー LOLEATTA HOLLOWAY のパワフルなボーカルをフィーチャーした、この痛快なハウスチューンがタマラン。当時の感覚では C+C のヒット曲と同じようなハウスミュージックの代表格のような存在感だったっけ。今回この買い物を当時なんとなく街の中で聴いてたこの曲をきちんと聴いてみたかったから。LOLEATTA HOLLOWAY はこの人自身に語るべき歴史があるけど、2011年に64歳で亡くなってたのは今初めて知った。あらら。

RIGHT SAID FRED「UP」

RIGHT SAID FRED「UP」1991年
●さて、視点をアメリカからズラしてイギリスへ。ロンドンのスキンヘッド兄弟ユニットがダンスポップを鳴らしておりました。コレも当時は立派なハウスミュージックだと思ってましたよ。ヒット曲「DON'T TALK JUST KISS」「I'M TOO SEXY」が有名。実際今でも独特の色気がある音楽だと思ってます。低い声でムキムキつるっパケの兄さんが「オレはセクシー過ぎるぜ」と歌う様子は当時から少々微妙だなーなんて感じてたけど、ハウスミュージックがゲイカルチャーに近い存在ということはまだ知らんかったです、だって高校一年生だからね。今英語WIKI読んでたら、やっぱりボーカルの RICHARD FAIRBRASS は当時からバイセクシャルであることを公言してて、80年代から2010年の間、男性パートナーと交際し続けたとな…お相手がガンで亡くなるまで。
●当時こうした音楽はフジテレビの深夜に放送されてた洋楽番組「BEAT UK」で紹介されたのを思い出す…この番組はとてもスノッブ。なんと全然日本語が出てこない!全編英語ナレーションで構成されてる。そんな何かに開き直った内容が、バブル時代な気分コミでなんとなくカッコいいなあと思ってました。「I'M TOO SEXY」がヒットしてた時期に、この番組のチャートで紹介されてたクラブ系アーティストといえば、BOMB THE BASS、THE SHAMEN、THE KLF、CRYSTAL WATERS、T99、THE PRODIGY、UTAH SAINTS、2 UNLIMITED、ALTERN 8、とかとか。懐かしい!この辺も買い集めてますよ。

TECHNOTRONIC「PUMP UP THE JAM」

TECHNOTRONIC「PUMP UP THE JAM」1989年
イギリスからベルギーに目を移して、ユーロダンスのシーンへ。コレもハウスミュージックだと思ってましたよ。いや、ユニット名や出身国からテクノすら連想してた。ただ、ジャケの女性でしょうか?ソウルフルなシンガー YO KID K なる女性の活躍で無機質なビートが実に肉感的になって、ハウスの官能性が確保されてる。LOLEATTA HOLLOWAY までスゴイところには行けないけれども。
●コレもごく数年前に買った物件なのだけど、その時にジャケが殊の外サイケなデザインになってることが気になった。それまでジャケ見たことなかったし。奇妙な色彩感覚や文字フォントが奇妙だと思いませんか。
テクノやハウスという新しい文脈にアプローチしようとする時、ベルギー人チームはその実験をサイケデリックな未知領域への挑戦だと思ってたのかな。グルーヴの機械制御部分は計算の範疇としても、そこにシンガーやラッパーといった黒人由来の要素を溶かし込むコトは、謎の錬金術に挑むような気分だったのかも。だから、この音楽は単純なテクノポップにならず、90年代音楽に繋がる感覚にたどり着いたのでは?いやいや勝手な想像ですけど。

MILLI VANILLI「GIRL YOU KNOW ITS TRUE」

MILLI VANILLI「GIRL YOU KNOW IT'S TRUE」1989年
●さて、こちらは西ドイツ出身(東西ドイツ統一の直前なんだわな)のユニットでアメリカでヒットした連中。基盤のグルーヴが、グラウンドビートなのですねーコレまた時代だわ。イギリスの SOUL II SOUL が開発したユッタリとハネる感じが洗練されたメロウネスを醸してます。そんで、アルバム表題曲がとにかくヒットした。
●今回紹介しているアーティストは、言わば「時代の徒花」的な一発屋さんばっかりのつもりで並べてますが、彼らこそ「本物の一発屋」。長いドレッドがモデルさんのようなイケメン二人は、ボーカルのように振舞いながら実は全くの口パク。本当は全くの別人たちがバンドの実質を「影武者」として担っていたという。マネジャーがこの仕掛けを描いたようだけど、世界的ヒットで気が大きくなったイケメンたちは増長してマネジャーと対立、自分たちでこの秘密をバラしちゃう。結果、せっかく獲得したグラミーの新人賞も返上。「GIRL YOU KNOW IT'S TRUE」とか歌っていながら、全く持って TRUE じゃないじゃんか!
●その後、本当の演奏&歌唱を担当してた連中が THE REAL MILLI VANILLI としてデビュー。その開き直りもビックリですわ。サスガにコッチは聴いたことがない。イケメン二人は別名義で復帰を目指すも失敗ばかりで、イメケンの片割れは1998年には薬物の過剰摂取で死んでしまったそうです。











●今日もヘンな音楽ばかり並べてしまった…30年近く前の、一発屋ばかりだよ。

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雑誌「BRUTUS」の山下達郎さん特集が素晴らしい!
●ちょっと前に入手してるのに、今だにきちんと最後まで読みこなせてないほど。

「BRUTUS」の山下達郎さん特集

「BRUTUS 2月15日号/山下達郎のBRUTUS SONGBOOK 最高の音楽との出会い方」
●この特集、最初たちまち店頭から売り切れてしまって、その後重版されて別タイミングでもう一回店頭に並んだほどの反響で話題になりました。雑誌がこんな風に話題になるって最近聞いたコトないな。素晴らしい。
●ボクは、たまたまのキッカケでこの号の発売翌週に存在を察知。美容院に行って髪の毛切ってもらってたら、アシスタントさんが出してくれたのがこの特集号だった。その美容院の若手スタッフさんにはかなりの音楽マニアなお兄さんがおりまして、レジカウンターの裏にわざわざ YO LA TENGO の初期アルバムLPを飾るほど。ああ、この雑誌は彼の趣味なんだろうなーと思ったのでした。そしたら内容が激しく濃い!分量に自信がなくなってきたボクの髪の毛にパーマするくらいの時間じゃとても読破できない!
●さて、髪の毛サッパリした直後のボクは、この特集を探しにその日のうちに数件の本屋さんを訪ねましたが全然売ってない。うーそりゃそうだ、これは最新号じゃなくて一個前の号なのだから。そこでメルカリなどのフリマアプリで探したら、定価680円に対して2000円超の値段がついてる!アマゾンでさえ古本で2000円超え!なんじゃこりゃ!古雑誌でこんなに値段が釣り上がるなんて!
●出版社マガジンハウスもこれはイイ話だと察知したのか、1ヶ月後ほどにもう一度店頭に在庫が並びまして、それをボクは新橋ツタヤさんで買いました。2月号とか言ってるのに、4月に売られるってスゴイよね。

で、実際の内容も素晴らしい。山下達郎さんの長寿ラジオ番組がベースになってるんです。
●TOKYO FM 他 JFN 系列で全国放送されてる日曜午後のラジオ番組「山下達郎のサンデー・ソングブック」は放送開始からもう足掛け26年!1992年の開始当時は土曜日放送だったとか。山下達郎さんのような忙しい人がこれだけ長い間毎週番組を制作しているってのがすでにスゴイ。恥ずかしながら、ボクがこの番組の存在を知ったのはここ一年程度なんですけど。
●さらに、これはこの特集で知った衝撃の事実。基本選曲はオールディーズ中心なのですが、前後の番組でかかる新譜に負けないように、わざわざ達郎さん自身が選曲盤を自宅スタジオで音質補正リマスターをしているという!それもこの20年間欠かさず行われていたコト。スゲー!
●特集のテキストは、1300回に及ぶ放送内容のうち、達郎さんがセレクトした回から、そのままトークと選曲をテキストに起こしたもの。そこに音楽評論家の注釈が入ってる。達郎さん自身のトークの内容がすでにマニアックな楽曲解説で(しかも落語家のように早口!これでも最近は遅くなってるらしい)、特集の分量を読むだけでも大変。
●おまけにボクは、この特集に紹介された楽曲を配信サービス・スポッティファイで検索して、プレイリストにまとめてたりしていて。あまりにたくさんの楽曲が紹介されてるから検索操作だけで精一杯で、まともに音楽聴けてないし、特集の文字も頭に入ってこないほど。なにしろドゥーワップからジャズ、ポップス、ソウル、日本の歌謡曲とジャンルも時代も横断的で、レア音源なのかスポッティファイでもなかなか見つからないほどだったり。スポッティファイではその楽曲の再生数が表示されるのだけど、「<1000」という記号が出てきちゃう。つまり千回以下。この曲聴いたヤツ、全世界で1000人以下か!レア!

●ここ最近は、ラジオアプリ Radiko を駆使して TOKYO FM の本放送も聴いてます。今週は経営破綻寸前と言われるギターメーカー・ギブソンの特集。うーマニアックな切り口。気になった曲はスポッティファイで検索して後から聴けるようにする。
なんかスゲーなー、山下達郎さんは、この世に1曲くらいしか楽曲を出さなかったスタジオグループの音源をわざわざ蒐集してるわけだし、ソレをお蔵出ししてもらったモノをボクはスポッティファイでひとっ飛びでアクセスできるようになってるわけだし。イロイロスゴイ。確かにネットのサービスがあればレア音源にすぐに到達できるようになったとしても、山下達郎さんのような先達による教授がなければ、ボクは検索する動機を見つけられなかったワケで、イロイロと感謝。


もう一つ、「BRUTUS」の話題を。

BRUTUS特別編集 増補版 台湾 (マガジンハウスムック)

「BRUTUS特別編集 101 THINGS TO DO IN 台湾 増補改訂版」
●これも2017年7月に発売されたムックが、ページを追加して増補重版されたケース。しかもこれはただの重版とちょっと違う。ご当地・台湾で、ソーシャルバズを起こしたのだ。このムックの表紙は、台南市の下町の一角。台北に偏りがちな日本人の関心を台湾全土に拡大する意図があると思うんだけど(特集の内容も全土に及んでます)、現地台湾でもオシャレ雑誌として読まれてるこの「BRUTUS」、発売されると表紙の風景に対し「これが台湾を代表するの?」とネット上で論争に。ボクら日本人にとっては懐かしささえ感じる商店街の活気を写し取ったまで、と取れるけど、当の台湾の人からは「恥ずかしい」「看板が醜い」という反応さえ出てきた。一方では「台北101ビルだけが台湾じゃない、台湾全土に自信を持つべきだ」という主張も。
●すると、「BRUTUS」の表紙をパロディにした写真を加工生成できるアプリが登場。「もっとステキな台湾がある」とSNSに様々な人々が考える台湾の風景が数千枚もアップされた。ハッシュタグは元ネタをひねって「#BPUTUS」。雑誌側も海の向こうで起こった思わぬ反響にビックリしつつも歓迎。この増補版には「#BPUTUS」の写真を並べて「謝謝台湾」とメッセージしている。

「#BPUTUS」

●ネットを検索すると、台湾人だけじゃなくて、反響を受けての日本人からの「#BPUTUS」発信もタップリ。楽しいね、こういう前向きなお話は。


ということで、音楽。
山下達郎さん選曲に行くと見せかけて、台湾旅行で買ってきた音楽を。

午夜乒乓 Midnight Ping Pong

午夜乒乓 MIDNIGHT PING PONG「劇烈物語」2016年
●2016年の年末に台北に訪れた時に、目一杯CD買ってきました。その辺の経緯はアレコレすでにこのブログにも買いてるのですが、実際の音源紹介はほとんど手が回ってません。なにしろ何が何だかワカラナイものも多くて。
●コレも現場ではほぼジャケ買いでした。台湾インディーズのコーナーで見つけて、なんだかジブリアニメのヒロインみたいなイラストだなーとか思って。「乒乓」という漢字で「ピンポン」という意味なのか。スゴイな。
●で、日本に帰って、実際に聴いてみたら、カッコイイロックバンドでしたわ。女性ドラマー含む四人組(現在は三人組になってる模様)。90年代風のオルタナティブロック〜パワーポップといったところか。テンションをグッと抑えた録音で独特のクールさを演出してて、ソレがどこか「真夜中」な感じ。それでいて、時にギターが饒舌に歌う場面も。中国語のボーカルはやっぱりユニークだけど、乾いたギターの上ではなんの違和感もない。

SUNSET ROLLERCOASTER「BOSSA NOVA」

落日飛車 SUNSET ROLLERCOASTER「BOSSA NOVA」2016年
●コレはレコ屋の店員さんからオススメされたヤツだ。なんてオススメされたのか忘れちゃった…お互いがカタコト英語しか話せないから…それよりも店員のお兄さんの前髪パッツンロングヘアが、昔のふかわりょうみたいで。そんなことだけ覚えてる。
●コレも午夜乒乓と同じ質感のロックバンド。アルバムタイトルを真に受けたようなボサノヴァ要素は1ミリもありません。ただ、クールなギターロック〜ギターポップと言ってもコッチの方が少しだけメランコリック。実際に連想してしまったのは THE VELVET UNDERGROUND のサードアルバム。その中の「WHAT GOES ON」とか「CANDY SAYS」の雰囲気。録音の気配は完全に現代風だけど、少々ザラつく感じにやはり90年代のテンションの低いロウファイテイストを連想する。あ、彼らは英詞で歌うので、少し聴こえ方が違うかな。台湾とか関係なしに自然に聞けちゃう。

DOODLE「ENDLESS DREAMLESS」

DOODLE「ENDLESS DREAMLESS」2016年
コレは、完全なシューゲイザー!台湾にもシューゲイザーバンドがいるんだね!80〜90年代、COCTEAU TWINS から MY BLOODY VALENTINE そして RIDE SLOWDIVE まで繋がる UK シューゲイザーの流れを真っ当に受け継いた耽美かつサイケなメランコリー世界を、渦巻くギターノイズと物憂げなボーカルでシッカリ表現している。モゴモゴしてるから聴こえないけど彼らも英詞で歌ってる気がする。シューゲイザー好きなら、台湾文脈を無視して普通に楽しめるグローバル水準!コレもふかわりょう似の店員さんに教えてもらった音源だけど、彼はポストロックって言ってたな。

大象體操 ELEPHANT GYM「工作 WORK」

大象體操 ELEPHANT GYM「工作 WORK」2016年
●女性ボーカルが中国語で歌うスリーピースバンド。コレこそポストロックの質感。不思議なアクセントを持つリズムや端正なベースラインとギターリフは、マスロックの気配をも漂わせてる。コレはミニアルバムだけど、ジャケの作りもユニークで一際目を引いたかも。このバンドも、前述の他のバンドも、ナニげにみんな来日公演や大型フェスの出演を果たしてて、知る人ぞ知る存在になってるみたい。女性ボーカルと他の男子メンバーは兄妹みたいね。でもやっぱり細かい情報はワカラナイ。

巨大的轟鳴「老子有的是時間

GIGANTIC ROAR 巨大的轟鳴「老子有的是時間 AIN'T GOT NOTHING BUT TIME, SON」2016年
●バンド名から、さぞラウドなロックではないかと予想したけど、どちらかというとジャケのポップな印象が音楽の気分かも。パンクロックをベースにしながら、愛嬌のある中国語リリックの節回しと貪欲なミクスチャー感覚が、ハードさの中にポップなエンターテインメントが覗ける音楽。耳障りなほどの音圧はないけど、時にラップ調のボーカルとともにファンキーなグルーヴが駆動していく様などはカッコイイ。
●アルバムタイトルは台湾の諺なのかな?と思ったけど、特にそうでもないのかな。「時間だけはいくらでもあるぞ!」ってこと?

勞動服務 COMMUNITY SERVICE「海島聲事」

勞動服務 COMMUNITY SERVICE「海島聲事 CHRONICLE OF THE ISLAND」2016年
「労動服務」って…なんだか直球なバンド名ね。訳して COMMUNITY SERVICE か。ただし、音楽は本格的なミクスチャーロックだ。ウネるベースとハネるドラムがファンキーなレゲエミクスチャーに、ラップ調の中国語ボーカルが乗るだけじゃなく、チャルメラのような民族音楽の要素まで時に入り混じる。都会的なグルーヴでビートが走る時には、甘い歌モノがフックに登場して、まるで日本の SACHMOS みたいになる。
●アルバムタイトルにあるように、台湾アイデンティティにシリアスなアプローチをしてるようだ。もちろん歌詞はワカラナイけど、中国語サイトを探ったら、少数民族や古来からの文化への敬意、南部から台北に嫁いだ女の子の物語、原子力問題や人権問題などなどに言及しているらしい。

皇后皮箱 QUEEN SUITCASE「超時空歌女的快活」

皇后皮箱 QUEEN SUITCASE「超時空歌女的快活」2016年
今度はモッズだ!ネオモッズだ!オシャレな女の子ボーカルがメインになって、60年代スウィンギングロンドン〜80年代ネオモッズな世界観を丁寧になぞってる!この弾むようなビート感が、ほのかにR&Bでゴーゴーダンスしたくなる!でもギターが折り目正しくロックンロールで、ウキウキだ!基本的に英語詞で歌ってるから、スムーズに聴けちゃう。
●終盤の「緊緊相擁」という曲、「HOLD ME TIGHT !」と連呼する曲なんだけど(中国語タイトルもそういう意味っぽいね)で、なんとなく THE ROLLING STONES「SYMPATHY FOR THE DEVIL」のオマージュみたいになってて、コーラスとかソックリ。原曲の禍々しさは脱臭されて完全なポップに変換されてるけど。

旺福 WONFU「阿爸我要当歌星 PAPA I WANT TO BE A STAR」

旺福 WONFU「阿爸我要当歌星 PAPA I WANT TO BE A STAR」2015年
●このバンドは結構前から知ってて一枚CDを持ってる。このブログを遡ってみたら2008年に記載があったわ。それこそ台湾のモッズバンドとして有名で日本にも何回も来日してる。結成は1998年、2003年にファーストアルバムをリリースして今日までコンスタントに活動してるからベテランさんだよね。フロントマンは左上の紫マッシュの男性だけど、左下の金髪ギター女性も可愛らしくボーカルをとる場面も。名前も知らないんだけど、この人、キレイなお姉さんだよ。
●このアンディウォーホル風のポップなジャケ写のアルバムは8枚目とな。実は普通のCDよりも大きめ、わざわざ7インチEPと同じサイズにしている。ライナーノーツにはジャケに負けないカラフルな紙フブキが挟んであって、知らずにパラパラめくるといきなりパッと紙フブキが弾けるという仕組み。凝ってます。
●モッズロックとしての仕上がりは、前述のバンド・皇后皮箱 QUEEN SUITCASE の方が細部までシッカリ作り込まれてる。こちら旺福 WONFU はすっかりメジャーになったのか、徹底したポップスになっててちょっと味気ナイほどかも。昔と変わったのかな。ただひたすらカワイイ振る舞いをしてる感じ。童謡めいた曲まであるくらいだからね。


●まだまだあるんだけど、もう疲れたので、今夜はオシマイ。
●いつもCD買い過ぎなんだよ、ホントに。

●動画、タップリ。



●大象體操。マスロック。テクニカルな変則リズムを正確に演奏してます。ベースの女性スゴイ。




●勞動服務。台湾ミクスチャー。中国語のラップ。




●皇后皮箱。モッズ風。ボーカルのお姉さんが美人だね。



●午夜乒乓。90年代オルタナ風ギターロック。がゆえにビデオの演出も雑です。


●とあるSNSで繋がってるスペイン語圏の人からダイレクトメッセージがあって。
「北朝鮮のことをどう思ってるか教えてほしい」とな。スペイン語で。
●北朝鮮のこと、スペイン語だと「COREA DEL NORTE」っていうんだね。
●ただ、実はこの人、共産主義にシンパシーを持ってるらしいので、どう返事しようかなとちょっと悩んだ。
●でも今の北朝鮮はもはや共産主義とは無縁の独裁国家だよね。だから英語で辛辣なコメントを返信した。
●そしたら、「あなたの意見は理解できる。私の北朝鮮の関心はあくまで歴史的なものだ」だって。
●歴史的な関心とは??やっぱりお返事はスペイン語。そもそもスペイン語圏のどこの国の人だろ?


●NHK、土曜朝の番組「チコちゃんに叱られる」がオモロイ。
●朝ドラ「半分、青い。」の土曜日放送分の直後に始まる新番組なんだよね。
●根本の部分は、NHKらしい、教養クイズ番組なんだけど。

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番組MCチコちゃんの、リアル着ぐるみ+バーチャルCGを合成した動きがチャーミング。
●それを前提にした、チコちゃんのニクたらしいキャラがメッチャ笑える。
●正解が言えないと「ボーッと生きてんじゃねーよ!」って怒鳴られる。
●大人ゲストが、5歳児設定の女の子に罵倒される。ぼーっとしてちゃダメね。
●正解検証VTRの仰々しくてちょっぴりふざけた作りもナイス。
●土曜日まで早起きして朝ドラ見るのは、ちょっとハマり過ぎと思ったけど、
●この番組を見る意味も含めて、土曜日の早起きが有意義になった感じだよ。
●あ、ポスト「めちゃイケ」のナイナイ岡村さんの新仕事でもあるな。


●映画関係の話題。

「セッション」

●それと、映画「セッション」を観た。ネットフリックスで。
うーむ。コレはパワハラ映画じゃないか。
「ラ・ラ・ランド」と同じデイミアン・チャゼル監督だから観てみたのに。
●血まみれドラムはスゴイけど。でも後味が悪いなあ。
●あ、コレ、監督の若かりし時期の実体験を元に脚本を書いてるらしい。
青春は、誰にとっても苦い味ってことか。

4月から一緒に仕事してる派遣社員のYさん、すごい映画好きだと判明して話が盛り上がる。25歳、若いのに映画好きだなんて珍しい。
●映画館もシネコンからミニシアターまで行くし、配信サービスも使う。アニメも1クールで30本チェックする猛者。
●ただ、最近はDVDレンタル店が衰退してて不便してるとな。
●都立大学に住んでるのにレンタル店がないんだってさ。だから中目黒ツタヤまで行くとか。ヤバイ、レンタル市場もネットサービスに駆逐されるのか。ネットサービスではどうしても網羅できない作品はやっぱりあるわけで、それを補完する存在としてレンタル店にも頑張ってほしい。今週はボクだって4枚レンタルしたよ。
●それと、彼女が今の若者っぽいなーと思ったのは、会話の中で知らない映画のタイトルが出てくると、即座に検索してネットの風評を5つ星評価でチェックするのだ。ボクは素人さんが投票して定まる星の数なんて気に留めないタイプなんだけど、それは古いスタイルなんだろうな。映画評価が集まってるSNS連携アプリ「FILMARKS」をオススメされた。

●今週ウチの職場に来た研修中の新入社員、映画「トレインスポッティング」のTシャツを着てた。おいおい、1996年の映画だよねソレ。君が生まれた頃の映画なのに好きなのかい?続編の「T2」で惚れ込んだとな。ああボクは「T2」は観てないな。今度チェックするか。ちなみ彼のPCには大友克洋「アキラ」のステッカーが貼られてた。
●ウチの高校生コドモ、ノマドヒヨコは、なぜか松本大洋原作「鉄コン筋クリート」今敏監督「パプリカ」を観てる。オマエらもチョイチョイ渋い作品を探してくるな。完全にボクの世代の映画じゃん。「パプリカ」が好きなら原作の筒井康隆さんを探ってみたらいいんじゃないか?「時をかける少女」原田知世版細田守アニメ版も観てるもんな。
●個人的には「パプリカ」のサウンドトラックが興味深い。P-MODEL・平沢進が手がけているんだよね。



●さて、ゴールデンウィークの振り返り。
●横浜に行ったと前回記事に書きましたが、横須賀にも行きましたよん。生まれて初めての横須賀。

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三笠公園CRAZY KEN BAND「タイガー&ドラゴン」のリリックに登場する地名だね。だからちょっと立ち寄って見た。

 「トンネル抜ければ海が見えるから そのままドン突きの三笠公園で
  あの頃みたいにダサいスカジャン着て お前待ってるから急いで来いよ」

●確かに、JR横須賀駅方面からトンネル抜けて横須賀街道を走ってくると、ドン突きみたいな位置にこの公園がある。ワイフが「ドン突きってドコの方言?」とか言ってるのはとりあえずスルー。なるほど、戦艦「三笠」が置いてあるから「三笠公園」だったのね。
「三笠」は、日露戦争・日本海海戦で日本海軍旗艦として戦った戦艦。東郷平八郎さんの銅像も、まるで宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長のような存在感で立ってる。でも気の毒に若い男女のグループに「ナニあれ?!将軍?なんかウケる!」と爆笑されてた。東郷将軍はただ立ってるだけなのに笑われて気の毒。まー日本連合艦隊に負けちゃったロシア・バルチック艦隊も気の毒だよな、バルト海からアフリカ〜東南アジアまでぐるり回ってヘトヘトになりながらやっとウラジオストクまで近づいたと思ったら、その目の前でコテンパンにやられるのだから。

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そんで、一番楽しみにしてた、横須賀本町「ドブ板通り」。
●かつて戦前の時代は、ホントに道の真ん中にドブ川が流れてたそうで、旧日本海軍の工廠から鉄板をもらってドブ川を塞いだそうな。だから「ドブ板通り」。アメリカ軍や自衛隊の基地が近所にあるので、そこはかとなくコスモポリタンな気配が漂う。アメリカドルがお買い物に使えるとか、英語対応の不動産屋さんが目立つとか。自衛官の制服を着たお兄さんや、迷彩服を着た黒人さんも普通に歩いてる。
ミリタリー系の古着屋さんがたくさんあるので、ちゃんと買い物しましたよ、USエアフォースのオフィサーシャツを。祝日とあってかフリマもやってた。ファイヤーキングのビンテージなマグカップも購入。ワイフも昭和気分の古着ワンピースを購入してた。あと映画のDVDを100円で買った。

●横須賀といえばズバリ「スカジャン発祥の地」でもある。やっぱスカジャンをゲットせねば。スカジャンのお店はいっぱいあったけど「MISAKA」というお店が一番しっかりしたコダワリを感じた。お店オリジナルのスカジャンを作って、形や裏地、そして刺繍に一工夫を加えてるとな。
●本来はアメリカ軍兵士が日本のオミヤゲとして買っていったスカジャンは、刺繍に「JAPAN」の文字を入れるのがオーソドックス。でもここのオリジナルは敢えて「YOKOSUKA」って刺繍するとな。ソッチの方がボクにはカッコいいと思えるな。別の場所で買った、なんちゃってスカジャンと区別できるから。今の時期でも着られる綿入りでないバージョンを購入。帰りの電車の中で早速着てしまった。
●刺繍も色々な種類があると見せかけて、歴史的に定番化したデザインもあるとな。「ALASKA」という文字を記したスカジャンはシロクマとかハスキー犬が刺繍されるらしい。コレが全然ハスキー犬に見えない…むしろ狛犬に見える顔で…なんとも味わい深いわ。

●そしてグルメ。「海軍カレー」が名物とあって、カレーのお店に行列がいっぱい出来てる。
●でもボクのお目当ては、アメリカン・ハンバーガー。ここでデッカいバーガーを目一杯かじりたい。ただコッチもたくさんお店があるのにどこも大行列。「TSUNAMI」というお店が有名らしい。品揃えがユニークで、ジョージワシントンバーガー、バラクオバマバーガー、ドナルドトランプバーガーなんてメニューもある。ボクは素朴にロナルドレーガンバーガーが食べてみたかった。第七艦隊バーガーは色々積み重なって高さ25センチ!5200円もするとな!しかしランチタイムを過ぎても長蛇の列が切れない。このままディナータイムに突入しそう。

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●しょうがないので「TSUNAMI」のお隣のお店でバーガーを食べることに。トルコ系のお兄さんたちがせっせと料理を作ってる様子から、同じハンバーガーであっても実は全然アメリカンじゃない気配が。だって軒先には普通にドネルケバブがドンと置いてあるし。お肉もビーフだけじゃなくてラムも普通に取り扱ってるし。でもね、いざ食べてみたらボリュームたっぷりで大満足。アメリカンではないハーブで味付けした個性的なお肉もよかったです。「ARABELLAS」って名前のお店だったかな。写真の料理で1200円、ソフトドリンクとたっぷりのフライドホテト付きです。

●ちなみに、この街にちゃんとしたレコ屋はなかったなあ。ラッキーレコードというお店を、ドブ板通りの手前に見つけたけど、品揃えと価格、コンディションでちょっとキツイかと。


●さて、音楽。ジャパニーズレゲエ。

FIRE BALL「ZERO」

FIRE BALL「ZERO」2010年
●前回記事で紹介した CRAZY KEN BAND の楽曲「ハマのアンバサダー」に客演してた、レペゼン横浜の四人組のレゲエユニット横浜ってレゲエが盛んな街だなーって印象が出てきたのは、地元のサウンドシステム MIGHTY CROWN が1999年にサウンドクラッシュ世界一を勝ち取り、一気に武名を上げたのがきっかけではなかろうか。そんでこの FIRE BALL というユニットは、この MIGHTY CROWN の関係者ということを今回初めて知った。へー。
●二人のディージェイ、一人のシンガー、もう一人はセレクターか。荒々しいリディムはテンポ速めで、巧みな押韻が施されたリリックと高速なマイク捌きに圧倒される。ダミ声ディージェイ二本マイクにエモーショナルで爽やかなシンガーの声が交差して、ワイルドさとスウィートさが絶妙なバランスで同居。ダンスホールレゲエの基本的フォーマットを真っ当に踏襲する姿勢も明白。中にはクラシックなリディムのオマージュであるかのようなモノもあって、ジャマイカのシーンと地続きの感覚で楽しめる。ドカドカとドライブする迫力につい体が揺さぶられるね。
ジャパニーズレゲエってあまり聴いてなかった分野だったんだけど、もっと聴いてみたくなっちゃった。

湘南乃風「湘南乃風 〜SINGLE BEST〜」
湘南乃風「湘南乃風 〜LIVE SET BEST〜」

湘南乃風「湘南乃風 〜SINGLE BEST〜」2004〜2011年
湘南乃風「湘南乃風 〜LIVE SET BEST〜」2004年〜2011年
横浜&横須賀エリアと、湘南エリアはちょっと違う位置付けと思ったけど、せっかくだからジャパニーズレゲエ繋がりで聴いてみる。実際、横浜のレゲエユニット INFINITY16 から分派したグループって感じもあるっぽい。これはレンタル落ちで安く売ってたのをまとめ買いしたベスト。金色「SINGLE BEST」「オモテベスト」銀色「LIVE SET BEST」「ウラベスト」という位置付けらしい。
●つーか、その前に、そもそもの前提で彼らの音楽が、果たしてレゲエなのか???結構微妙だと思ってた…。ケツメイシのブレイク(2005年前後)くらいの同時期に登場した印象があって、やや後発の GREEEEN も並んだカッコで、ラップのスタイルでイイ話を聴かせるスタイルが、当時のバズワード「マイルドヤンキー」の価値観にハマってる感じがあった。昔からの友達、地元の仲間、大切な恋人、守るべき家族、捨てられない夢、うまくいかなくても俺は挫けない…。こうした美学をストリートカルチャーに結びつけて饒舌なラップに乗せて歌うのは実に効果的だとは思う。でも、これ、レゲエだっけ?テレビ番組「クイズ!ヘキサゴン」からスピンアウトしたおバカタレント上地雄輔が、2008年あたりから別名義「遊助」でレゲエ風アーティストになっちゃったトコロで、このヘンのシーンはなんだかキツイなあと思っていたよ。アルバム前者「SINGLE BEST」のディスク1は、率直にいうとそんな「イイ話」が満載の内容だ。楽曲「カラス」なんてまじでヤンキーな歌だなー。ヤンキーマンガ、高橋ヒロシ「クローズ」を連想するよ。湘南乃風高橋ヒロシ氏にジャケイラストを描いてもらってたりしてるしね。
●しかし同じ「SINGLE BEST」ディスク2は、そんなメジャーヒットを素材に使いながらも現場感を意識したメガミックスになってて、ダンスミュージックとしての機能が強調されてる。ダンスホールレゲエの様式に忠実な FIRE BALL と比べて、少々アレンジがジェイポップしててフォーカスがトボけてる感じはあるが、ワサワサしたグルーヴは確実に存在してるのが見て取れる。レゲエかどうかは関係なしに、野外フェスでタオルぐるぐる回してたらさぞ気持ちよかろうってコトは間違いない。ボクが彼らを最初に認識したシングル「覇王樹」は素直なスカビートが痛快だよ。
●さて、「LIVE SET BEST」となると、より一層現場感を意識した選曲になってて、有名シングルを避けたアルバム収録曲をメインにしてワイルドさを増幅させてる。マイルドヤンキーの美談めいた心情とかは一旦忘れて、目の前の大騒ぎだけに注力してる感じが潔い。そうだよ、理屈抜きでドカドカに暴れてくれよ!
「LIVE SET BEST」ディスク2はメンバーのソロ名義楽曲などが収録されてるが、最後の数曲はリディムトラックのみボーカルなしのトラックになってる。これを落ち着いて聴いてみると、うーん、なるほど、確かにダンスホールレゲエかもなーと思えてきた。ダンスホールは時代の流れでフレキシブルにスタイルを変貌させてると思えば、日本の地で特殊進化を遂げたとしてもそれはそれで正解かもね。







●「レゲエ砂浜ビッグウェーブ!」だそうです。



ゴールデンウィークを、横浜で過ごしてます。
●この春からコドモ二人ともが高校生になったから、連中はほったらかしにして夫婦二人でデートするのです。

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●横浜市街から横浜港にギュッと突き出した観光名所「大さん橋」の上から、みなとみらいエリアを撮影。

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●初めて来た「大さん橋」なめらかな曲面で立体的な起伏を描くウッドデッキが楽しい。スケボーで縦横無尽に滑ったらとても楽しそうだが、当然そんなことは禁止されてます。
●天気のいい休日に観光客の皆さんもいっぱい。写真じゃわからないけど、皆さんデッキにペッタリ座り込んだり、寝転んだりとノビノビ過ごしてる。地面に傾斜がついてると、人は自然とそこに寝そべってしまう。フラットな床だったらしないだろうに。不思議な人間の習性を引き出した建築家の勝利を見た。

●横浜といえば、横浜駅周辺でのレコ屋めぐり(レコファン横浜店)と、みなとみらいの横浜美術館&大型モール、元町&中華街での買い物&食事、程度の歩き方しかしてなかった。しかし今回は、その中間エリア、馬車道駅〜日本大通り駅のあたりを散歩。昭和初期に建てられたクラシックなビルヂングや、そんな古い建物をリノベーションした趣味のいいセレクトショップをチェックして過ごす。へー、こういう横浜の表情って見たことなかったなあ。
●さらには、独特の歴史アピールもスゴイ。なんとなく歩いてると「近代下水道発祥の地」とか「消防救急発祥之地」とか、そのバリューの重みが判断できない史跡案内が突然登場してくる。かつては文明開化の最前線であったというプライドがスゴイ。この辺が、日本の首都・東京のソバにありながら、呑み込まれることのない個性を守るメンタリティの根底にあるのね。観光スポット周遊バス「あかいくつ」ってネーミングもナイス。もちろん乗りましたよ、元町から桜木町まで。
●そして、横浜DeNAベイスターズの存在感!横浜スタジアムに近い日本大通り駅の中はベイスターズのポスターでいっぱい。最近はベイスターズも強いもんね。カープやホークス、イーグルスなどなどローカルに根ざした球団の存在感が目立つけど、ベイスターズも完全に横浜の一員として歓迎されてる感じがする。なんだか楽しそう。一方でローカル球団になれない文字通りの巨人/ジャイアンツの衰亡が悲しいね。


●ということで、横浜/ィヨコハマ!に縁深いアーティストの音楽を聴いてみる。

CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンドベスト鶴」
CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンドベスト亀」

CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンド・ベスト鶴」1998〜2010年
CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンド・ベスト亀」1998〜2010年
ィヨコハマは本牧育ちのィヨコワケハンサム・横山剣率いるクレイジーケンバンドのベスト。2010年リリースなのは横山剣氏生誕50周年記念だったから。ということは、2018年とあっては剣さんアラフィフ通り越してもう58歳になって実は立派なアラカンじゃん!ィイーネ!ィイーネ!ィィイーネ!平成も来年には終わろうとしてるのに、昭和シンパシーを全開に表明してるトコロが実に「大人の粋」ですな。たっぷりのユーモアと粋と洒落っ気を絶妙なさじ加減で配合して、シズル感たっぷりのエンターテインメントを繰り広げる度量は、若い頃からのヤンキーなヤンチャっぷりから滲み出る、成熟した大人の茶目っ気なのか。カッコいい人生の大先輩。
●色気と脂っ気を同時にたっぷり歌う剣さんのユーモラスなダンディズムが先走るけど、バンドの演奏はいつもマイルドかつメロウで、しっかりとアダルトオリエンテッド。洒落たファンクネスに思わず腰が動く。別に最新のモードにおもねってるわけじゃない。一方で単純な昭和懐古主義に陥ってるわけでもない。こうした独特の洗練こそが横浜の個性なのかな。ビンテージなアメ車への偏愛をハッキリ表明する剣さんのイメージも入り混じって、オールディーズへの憧憬やローライダー趣味を隠さないアメリカ西海岸のチカーノファンクの美学を連想しちゃうよ。
●楽曲「ハマのアンバサダー」でコラボしてるレゲエチーム FIRE BALL が好演。別にレゲエをやってるわけでなく、むしろなんちゃって中華風エキゾチカ歌謡。そこに達者なディージェイぶりで活躍。そんな彼らもレペゼン横浜、メンバー全員横浜出身なはず。彼らの音楽も聴きたいな。楽曲「肉体関係」を相互客演して2バージョン作った間柄の RHYMESTER もとてもいい仕事。


娘ヒヨコに進めたSF小説。

横浜駅SF

柞刈湯葉「横浜駅SF」2016年
横浜という街の本当のコアブロックが桜木町〜関内〜元町から海沿いの間のエリアだと知ってしまったら、そこから離れたJR横浜駅はただのターミナルでしかないことがわかっちゃったのですが、とはいえそのターミナルとしての存在は巨大、東急線・京急線・相鉄線・横浜市営地下鉄がここに絡みついて本当にデカイ駅になっちゃってる。そんで、駅周辺は再開発に継ぐ再開発で無限に終わらない工事が続き、巨大化が今尚進んでいる。
そんな状況から冗談のような着想を得たSF小説がこの本。いつしか人類の意図を無視して自己増殖を始めた横浜駅は、工事を繰り返してとうとう本州全土の地表を駅舎で埋め尽くしてしまった。富士山すら表面を全部エスカレータで埋め尽くされた。SUIKA端末を埋め込まれた人間は「駅の中」での市民生活を享受できるが、SUIKAを持たない者はわずかに残された沿岸の僻地「駅の外」で、自動改札からこぼれ出てくる廃棄物を漁って生きてる状況。主人公はそんな「駅の外」から「18きっぷ」を握りしめ「駅の中」へ。駅舎の自己増殖を海峡を挟んで拒んでいる九州と北海道の武装勢力も絡んで、巨大なディストピア「横浜駅」での冒険が始まる。いやーあまりにバカバカしい設定に大笑いしちゃった。
●そもそもは、小説投稿サイト「カクヨム」にアップされた作品で、そこで高い評価を得て書籍出版化。おまけに現在コミカライズまでされてるからスゴイ。ヒヨコは小説投稿サイト「小説家になろう」由来の、いわゆる「なろう」系のラノベも読むので相性がよかろうと思ったのだが、案の定爆笑しながら楽しんでくれた。高校一年生・JKになったのに、アホな趣味はそのまま温存で実に頼もしい。

●ああ、なぜボクがこの小説にたどり着いたかにも言及しておこう。「全国高等学校ビブリオバトル2017全国大会」という催しを紹介する新聞記事で知ったのです。「ビブリオバトル」とはオススメの本を題材に定められた時間で書評をスピーチ、いかに聴衆に読みたい気持ちにさせたかというゲームで、大学生や高校生の全国大会まであるそうな。2017年の全国大会で優勝した群馬の女子高生がオススメしてたのがこの「横浜駅SF」。そもそものネタ設定からユニークだけど、彼女の丁寧なプレゼンもステキでね。普段新聞を全く読まないボクが、病院の待合室でたまたま見かけた記事から、こんなに楽しい発見をすくい上げたという達成感もコミで面白かった。

●最近は、コドモたちがボクの蔵書を読みたがることが多いな。
●ヒヨコは「横浜駅SF」だが、長男ノマドはウィリアム・ギブスン「ニューロマンサー」「モナリザ・オーバードライブ」「クローム襲撃」をボクの本棚から持っていった。




●「どす黒く淀んだ横須賀の海に 浮かぶ月みたいな電気クラゲよ ハッ!」



●「日本全国の肉体関係者各位に告ぐ 淫らな男女関係は危険だ 恋のルサンチマン!」


●いきなり、どうでもいい話題だけど。
少年ジャンプ連載「HUNTER X HUNTER」がここ二週連続で休載になってる。
●あら、冨樫先生、もう息切れしてまたも休眠状態に入っちゃったかしら。
●最近はちょっと頑張ってる気配があったのに。権謀術数魑魅魍魎の陰謀戦「カキン帝国王位継承編」はハリキッてる感じがあったのに。ピカレスクな魅力溢れる悪役集団「幻影旅団」も乱入して来たしさ。でもお休み!なのか?
●編集部としては「お休みしてもいいですから、単行本一冊作れる分だけは描いてください!」とか言ってるのかな。

●さらに、どうでもいい話だけど。
フジテレビ月9ドラマの新作「コンフィデンスマンJP」は面白いぞ!?フジ嫌いのボクなのに。
長澤まさみが、新しい魅力で生き生きしてる。チャランポランで行き当たりばったりな巨額詐欺を仕掛けてると見えて、すごく巧妙な仕掛けでダマシの対象や身内の仲間だけでなく、視聴者までもビックリさせてくれる。コミカルなキャラ造形とよく出来た脚本/世界観が斬新に見えた。この騙し騙され二転三転のストーリーモノを「コンゲーム」って呼ぶみたいね(「オーシャンズ11」とかが同類)。共演者の小日向文世さんはテッパンとして、東出昌大くんもとても頑張ってる。最高だわ。

●どうでもいい話、三つ目。

「キズナアイのBEATスクランブル」

バーチャルユーチューバー・キズナアイをどう面白がったらいいのか、まだよくわからんけど、このキズナアイ初の冠番組「キズナアイのBEATスクランブル」がBS日テレで放送開始されて、それを Hulu や TVer で見てる。で、評価が定まらないから息子ノマド高二に「キズナアイどうよ?」と質問したら、ボクが配信でみてた同じ番組をHDRで録画してやがった。図らずも親子別系統で同じコンテンツに到達してた。
●生の人間とのヤリトリがスムーズすぎるから事後編集に手間かかってるのか?と聞いたら、あれはリアルタイムのモーションキャプチャーで声も動きも同一人物(正体は隠し)がやってるとな。そうだな、生配信の時はそうじゃないと出来ないよな。
●でもモーションキャプチャースタジオの設備とか、どんだけの規模のものを使ってるんだろう?ボクはゲームメーカーさんの設備で、格闘キャラのアクションの動きを作るスタジオを見学したことがあるけど、トランポリンを用いてバク転とかのアクロバットも収録するので、軽くバスケコート程度の広さ高さが必要、結果スゲエ大げさな施設になってた。今は技術革新で超簡単に運用できるのかしら。

●どうでもいい話、パート4。
欅坂46のアプリゲーム「欅のキセキ」、頻繁にアップデートをかけてるうちに、微妙にゲームバランスが変わってきた。毎週入れ替わるイベントで、無課金では歯が立たないレベル設定を仕掛けてきてる気がする。で、課金を絶対しないボクは離脱しようと思ったのだけど、今週のイベントでは運営が微妙にまたハードルを下げて離脱を食い止めにかかった。もうゲームそのものよりも、ゲーム運営の課金バランスへの姿勢を探るコトがボクの興味の中心になってきた。
●4月からひらがなけやき二期生(第三世代)もゲームに登場した。シンクロするように、深夜番組「KEYABINGO!4」ひらがなけやき坂のみ(第二第三世代)の出演だけでやってるみたいね。さあさあ、新陳代謝を繰り返して、新商品の女の子を棚に入れる時期だよ!

●どうでもいい話、ナンバー5&6。
今週は、4月入社の新入社員3人が、ウチの部署に一週間見学に来てた。
●で金曜日の夜はその3人と飲み会。聞けば生まれは1995年とな。うおーキタキタ!新人の人生フルと、ボクの社歴がニアイコールになる時代がキタ!明らかに息子ノマドに近い世代感を持つ連中ってワケだね。ただ彼らSNS世代の特徴なのか、コミュ力が異常に高い。他人からの自分の見え方に意識的だし(ボクは全然それが出来ない。予想以上に変人だと思われることを知るとマジ凹む)、研修最終日に課したプレゼンも鮮やかで管理職は絶賛したそうな。
●これもSNS世代感覚の「仲間意識」の持ちようなのか、聞けば少なくとも週の半分くらいは同期仲間で飲み会をしてるとな。外の友達とも会ってるようで、そんで彼女もいるようで、じゃあ毎日飲んでるんじゃん。「昨日は朝5時まで語ってました!」その社交へのリソース投下は素朴にハンパないなと思った。まだ初任給もらってないから財布の中身は学生のママなのに。
●で、一週間だけの付き合いにすぎないボクらを彼らは飲み会に誘う。部長も若者に慕われて嬉しかったのか、珍しく全額オゴリでみんなをご馳走してくれた。でも、下手すりゃ年齢二倍のオッサンたちと話したいなんて思うか?ボクならイヤだ。でも飲み会なんて行きたくないけど断れないし、下向いて先輩の言うことに「あーはい」と頷く程度しかしないだろう。なのに彼らは「オレ先週彼女に振られちゃって!」とかメッチャフランクな話題をボクらに聞かせる。そんで二次会までボクを引っ張り込む。「先輩、まだいいじゃないですか、もう一軒!」なんだこの浸透力は!スゴいよキミら。開成〜東大というから特別アタマがいいのかもしれないけど、そんな優秀なキミがなぜ弊社でいいと思ったの?すぐに転職しちゃうかも。
1995年生まれか…。あの年は、阪神大震災、オウム真理教事件、ウィンドウズ95発売、「エヴァンゲリオン」テレビ版初放送。キミは「エヴァ」は見てないよね?「でもカラオケはバッチリですよ!」

そしたら、この飲み会帰りのタクシーで、携帯電話をなくした…。アタタ。
●タクシー会社に電話したら、愛宕警察署にお届けしたとのこと。時刻でいうとボクが下車した1時間以内に運転手さんは届け出してくれてたようだ。よかったー!ありがとうございます!早速警察署に電話して夜に出向くことに。
●土曜日の夜の警察署は静か。カウンターの若い五分刈りお巡りさんと手続きを済ませて携帯電話をゲットしてると、奥のオフィスでの電話の会話が聞こえてくる。「はい、愛宕警察署です。ヘビが出た?大きなヘビ?場所はどこで?自販機のウラ?」こんな都心にヘビがでるのも不思議だが、ヘビが出ると警察署に電話がかかってくるのか。お巡りさんもちゃんと対応してる。ヘビ退治も警察のお仕事なのか。
●携帯電話をもらっての帰路、地下鉄の駅まで歩いていたら、パトカーが二台、牛丼屋さんの前に停まってる。ん?もしかして?!6人ほどのお巡りさんたちが自販機が並んでる場所の裏側を懐中電灯で照らして何かを探してる。うわ、ここがヘビが出た現場か!ヘビ一匹で警察官6人パトカー2台が出動するのか!すげえな!
…東京は平和でよかった。真夜中の都心で持ち主の手から離れた携帯電話が、盗まれたり売り飛ばされたりすることもなく、その数十分後には警察の遺失物担当の手に届いてた。土曜の夜の彼らの仕事はボクの携帯電話とヘビ退治。これがヘビ退治じゃなくて、どこかの国みたいに丸腰の黒人青年を射殺したとかだったらどんな気がするだろう。本当によかった。



音楽。2000年代のザラザラとササクレた、ブルースロック。

COLD WAR KIDS「LOYALTY TO LOYALTY」

COLD WAR KIDS「LOYALTY TO LOYALTY」2008年
●浜松町の街で夜更かししたり、自室のベッドでずっと配信見てたり(今は海外ドラマ「アメリカンホラーストーリー」に夢中)と、週末の生活リズムは乱れ気味。で、日中はドップリ眠って、夕方になってから近所のカフェに出張って、マンガや雑誌や買い溜めた本をダラダラ読む。一番安いアメリカンコーヒーをブラックで。お店のBGMでは有線放送で今週28歳の若さで急逝したEDMの英雄的DJ、AVICII の楽曲が何回もかかってる。でもボクは iPod でコレを選んでイヤホンを耳にツッコむ。
●95年生まれ、00年代育ちの新入社員くんの一人は、自分の世代の代表的なテレビ番組に「はねるのトびら」を上げてたっけ。確かに00年代を代表するお笑い番組だったかも。彼が「電波少年」「エヴァ」 KURT COBAIN も知らないのは当然、自分が年寄りになってくのを感じるよ。一方で、ボクにとって00年代はロックンロールリバイバルの時代だった。ガレージ・リバイバルとかポストパンク・リバイバルとか、アレコレの捉え方がされてるけど、手っ取り早く言えば、様々なアプローチのロックバンドがたくさん登場して様々なルーツを様々な個性で解釈して発信したということだ。その豊饒さは見逃しちゃいけない。ボクはオッサンだが、自分に居心地のイイ時代に安住するつもりはない。自分も00年代を生きた当事者であるコトを忘れてはいけない。
●このバンドは、ロサンゼルス〜ロングビーチ出身ながら、その音楽は土地のイメージからはかけ離れてる。ブルースロックの影響下にあることは明白なんだけど、録音の仕方に独自の個性があって、冷たい空気と殺伐とした緊張感がエコーのスキマに忍び込んで、どこかいつもブルースにつきまとってしまうノスタルジアやルーツへの敬意を一旦完全封殺してしまってる。それが耳に新鮮で、今日は彼らの音楽をヘビロテ。異常に強調された荒々しいスネアとキックのササクレぶり。粗末なリバーブで輪郭がボヤけるギターは、ややヘタウマだが太くのたうつ様子は不気味にブルースを暗示させる。楽器の数を最低限まで削り取って虚飾を剥ぎ取ったら、地下倉庫にしまわれた骨格人形のような薄気味悪さを醸してしまった。そんな冷え切ったバンドサウンドの中で高い声のボーカルが不穏に叫んでる。
「冷戦の子どもたち」は紛れもなく80年代に少年期を過ごしたボクのコトだ。95年生まれの新入社員くんにとっては冷戦も歴史教科書の中の大過去。あの時代、ある日ソ連から突然水爆が飛んできて世界中を放射能の業火で焼き尽くすかもしれないという漠然たる恐怖の感覚は、宗教テロや乱射事件が交通事故のように日常に溶け込む現代とは一味違うよね。そんな思い出と、氷点下の汚れたブルースが錯綜する。

COLD WAR KIDS「ROBBERS COWARDS」

COLD WAR KIDS「ROBBERS & COWARDS」2006年
●このバンドのファーストアルバムで、前述「LOYALTY TO LOYALTY」の一枚前の作品。無理矢理ひねり出してみれば、同時代の先行バンド、THE WHITE STRIPES 〜 JACK WHITE の音楽、ドラム+ギター二人編成のガレージロックとブルース回帰志向と結び付けられるかもしれないけど、そこまでヤリ切っていない不器用さが結果的に彼らの奇妙な個性になってる。相変わらず殺伐としたガレージブルース。ホンキートンクピアノの含有率が高くて、幾分セカンドアルバムよりもキャッチーかもしれないけど、わかりやすくバタバタと走るロックンロールのビート感はやっぱり見当たらなくて、暗闇で孤独に叫ぶボーカルとギターとドラムが絶望的に清々しい。



●「HANG ME UP TO DRY」。公式動画はファーストアルバムの曲しかないようだ。セカンドの方が好きなんだけどな。


●カフェで読んでたマンガ。
●山下和美「ランド」6巻。
●諫山創「進撃の巨人」25巻。
●たかぎ七彦「アンゴルモア 元寇合戦記」9巻。
●かわぐちかいじ「空母いぶき」9巻。
●柳本光晴「響 小説家になる方法」8巻。
●岩本ナオ「金の国 水の国」。
●森薫「乙嫁語り」10巻。
●コトヤマ「だがしかし」9〜10巻。
●石田スイ「東京喰種:re」15巻。
●おかざき真里「阿吽」7巻。