下北沢の再開発ってどーなってるの?シリーズ4回目。
●4月に入り、小田急線が地下化工事準備のため地上にもう一本仮設線路を設け、線路敷地の幅がその分グンと太くなりました。下北沢駅からオトナリの東北沢駅の間では、仮設線路用地のための土地買収がかなり前から着々と進んでおりましたが、線路として電車が通るようになって、本格的に街の表情が変わってきた感じがします。
●早くしないと、せっかく撮り貯めた写真からドンドン風景が変わってしまいそうです。今日も北沢タウンホール「街づくり課」でもらった再開発プランを元に、この街がどう変わるのか、ドコのお店が立ち退き対象にされてるのか、ご紹介していきます。コレまでは東側エリア、南側エリアを検証しました。
※ 過去の記事はコチラ:http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-category-8.html

今日は西側エリアを検証。これが最も既存商店街に大きな影響を与える部分です。
●まずは地図で確認。「補助54号線・世区街10号線ニュース NO.5」(BY 世田谷区 道路整備部 交通広場整備担当課 発行:平成19年1月25日)に掲載されている地図です。青丸でマークしたエリアに現状何があるかを、写真で紹介してきます。

下北沢再開発事業中4
 
●計画道路はグレー&黒で記された所。グレーが車道、黒が歩道。でもこの地図だと、新しい道路のカタチがわかっても、今の建物や既存の道が分からないですよね。ですんで、今回はさらに違う地図を使ってご説明します。


ニュー地図登場。
北沢タウンホール「街づくり課」で、「事業計画の位置確認」という名目で借用&カラーコピーした地図を拡大し、既存の主だった道(赤線)と既存の鉄道(青線/小田急線&京王井の頭線)を、ボクが分かり易く記入したモノです。これに事業計画対象地域を薄い黄色で塗ってみました。薄い黒線でボンヤリと既存の建物の配置やカタチが記してあります。緑の四角で囲った数字マークは、後に紹介する写真撮影現場に対応してます。ちっこく細かい地図になっちゃってすいません。がんばって見てください。あ、ちなみに東西南北は上下左右に対応してますので。

シモキタザワ

●この新しい地図をお見せした意図は、この事業計画の西側エリアでは、本当にたくさんの建物が立ち退きを要求されるというコトを知っていただくためです。ここは下北沢の北口エリアの商店街のコアブロックです。
●ここに22〜26メートル幅の道路(歩道+車道)が通る事で、商店街はコアを失い、計画道路の南北に分断されるというコトになります。計画道路の北側には下北沢一番街をはじめ賑やかな商店街がありますが、そこへの人の流れを遮断される恐れがあります。果たして、本当に街全体でこの道路の存在がメリットになるのでしょうか?
●ちなみに、これはあくまで東京都、世田谷区が進行している計画で、様々な立場の方々が各方面で活発な議論をしています。写真に写っているお店や建物が即座になくなったりすると決まっているわけではありません。立場はそれぞれの地主さんテナントさんで異なっていると思います。最初から必ず消滅すると決めつけているわけではありません。ご注意下さい。

●これを前提に、写真で現在の街の様子を見てみましょう。黄緑マークの数字が写真を撮った場所に対応しています。

写真その1。

RIMG0875.jpg

●[1]のポイントから北側へカメラを向けて撮った写真です。地図でみてもらえばわかりますが、線路とこの道に挟まれた三角地帯は全部事業計画の射程距離に入ってるってことです。実際、すでに線路沿いの一部は工事用地のために買収が進み、資材置き場や工事車両置き場になってます。ここには、シルバーアクセサリーのお店、個性的な自転車&アウトドア系ショップ、メンズファッションのお店などなどがあるのですが、もしかすると、全てがなくなってしまいます。計画通りにコトが進むと、少なくとも写真に写ってる建物は全部なくなります。

写真その2。

RIMG0879.jpg

計画道路は既存の道路とは関係なく、建物が密集するブロックへ侵入します。地図右側から建物を踏みつぶして線路を跨いできた計画道路は、この[2]のポイントから西側へさらに突き進んで行きます。[2]のポイントの西側にはコインパーキングがあります。そこに踏み込んでその駐車場にある建物を撮影しました。細い横丁の奥にあるのは雑貨屋さんと静かなカフェ。さらに奥には一般のお家もあることがわかりました。行政は、ココの皆さんに「全部どいて下さい」というコトを考えているわけです。

写真その3。

RIMG0881.jpg

●[3]のポイントから東側へカメラを向けました。この道自体は計画道路の射程距離の外にあります。しかし、地図を見てもらえば簡単に想像できますが、建物の奥行きが確保できず、大幅に改築を余儀なくされるエリアです。[1]のポイントの角には老舗のおセンベイ屋さんがありますが、図面をみるかぎり改築を免れるコトが出来るのはこのセンベイ屋さんだけです。メガネ屋さん、女性向けヒップホップファッションのお店、オリジナル和柄テイストのお店などがあります。

写真その4。

+.jpg

●地図で見てもらえればイメージできると思いますが、駅北口に広がる商店街のほぼ中央に位置する交差点です。もちろん自動車が入れるような雰囲気はなく、週末は終日、平日の夕方も沢山の歩行者がゆったりと買い物で往来する場所です。この交差点を北西方向にカメラを向けて写真を撮りました。紫の庇を持つ中央の建物は、二階建てで複数のテナントを内部に納めるビル。エスニック料理、日本茶カフェ、婦人靴、キッズファッションなどなど様々なお店が中に入ってます。計画道路はこの建物をソックリ消してしまう事を想定してる事が地図から読み取れます。手前の青い看板を持つ建物は横浜銀行の支店。この建物も無事ではいられません。オシリを齧られるように、ビルの一部をかすめ取られるのでしょう。

写真その5。

P1000265.jpg

●写真その4の場所から直進して、カメラを南側に向けました。[2]のポイントで建物の密集地帯に踏み込んだ計画道路は、このブロックを貫いて、この場所に出てきます。紳士靴店、ケイタイショップ、メガネ屋さんが買収対象になるのでしょう。

写真その6。

P1000266.jpg

「しもきた茶苑 大山」。映画「男はソレを我慢できない」でマドンナ鈴木京香の喫茶店として登場するお店です。品のいいコダワリの日本茶専門店として、下北沢でも独特の存在感を放つお店です。いつもこの店の前を通ると、とてもいい香りがします。個人的にはとても大切な場所です。計画道路の射程距離にスッポリと入ってしまってます。

写真その7。

P1000267.jpg

●[7]のポイントでは、南側にカメラを向けてます。スニーカーショップ、コドモたちをよく連れて行ったリーズナブルな焼き肉屋さん、ワリと気に入って何度も夫婦で食事をしたイタリアン。などなど。ここも立ち退きを迫られるのでしょう。

写真その8。

RIMG0887.jpg

やっと、今回の計画道路の西端に到着しました。[8]のポイントから南側にカメラを向けてます。メンズのカジュアルショップ、イタリアンなどが入ったレンガ模様のビル。この建物の場所が、計画道路の出口になります。この建物をどけて、車道+歩道あわせて26メートルの大通りが出来上がります。

写真その9。

RIMG0895.jpg
 
「補助線街路第54号線」と名付けられるこの計画道路は、茶沢通りからこの下北沢の豊かな商店街を長さ256メートル、幅22〜26メートルにわたって食い破り、この地点に到達します。ちなみに右側にある白いお店も立ち退き対象。そんな大げさな道路がたどりつく先は、この幅7メートルぽっちの道。日中は車通りも少なく、歩行者が安心して歩ける道。オープンカフェが建ち並び、静かな時間を過ごせる空間です。そんな場所に、ここまで大きな道を敷き、交通の流れを誘導して、一体なんのメリットがあるでしょうか?ココから先の道は狭く入り組んでおり、ドコにも繋がっていません。


で、地図を眺め街を歩き、考えた事。
●沢山の地図、沢山の写真を見ていただき、長々とお付き合い頂いてありがとうございます。ボクはこのブログで、今回の計画道路を、東、南、西と、3ブロックに分けて検証してきました。東と南の意図はある程度理解できます。駅前広場にバス停など公共交通機関を誘導したいという狙いがあるということ(決して計画に同意するというわけじゃありませんけど)。しかし、西側ブロックだけは、さっぱり意味がわかりません。ドコにも繋がらない道を、ナゼここまで大きな代償を払ってまで、つまり巨額の税金を投入して商店街を抹殺してまで、作らなければならないのでしょうか?
●ちなみに、小田急線の地下化工事は、今ニュースで話題の「道路特定財源」を投じて行われている事業です。福田首相は来年からこの仕組みを廃止し、一般財源化すると言ってます。ま、どうなるか分かりませんが。民主党がゴリ押ししてガソリン価格が下がった分だけ、地方自治体へまわる「道路特定財源」は減って、他の公共サービスに使われるべき税金が代わりに投入されると言われてますよね。これも、自民党の再可決でどうなるか分かりませんが。
●とにかく、よくわからないコトが一杯あるのです。シモキタザワの街がステキだと思ってらっしゃる皆さん方、またはそうでもないよフツウの街じゃんと思っている方々、この計画を見て一体どのようなコトを感じられましたか?もしよかったら、ご意見を聞かせていただけますか? ボクは引き続き、この計画がシモキタザワに及ぼすであろう影響についてコチョコチョ調べてみようと思います。よろしくお願い致します。


もう1つ、感じた事。
今回、地図と付き合わせてカメラを片手に真剣に街を歩きました。そこで新たな発見がいくつもありました。ボクはこの街に住み始めて6年。決して長くもないのですが、短い時間でもありません。それでも「ああココにこんな店が、こんなカフェが、こんな公園が、こんなに一杯の人が、いるんだ」と感じ入る場面がありました。
実はこれらの写真は、同じ場所を何回も撮り直したりしています。なぜか? ボクはこの街が、この街の今の姿が好きなのですが、その素晴らしさを写真で切り取る事が出来なければ、この写真を見る人に「この風景は守るべきモノなんだ」という気持ちが伝わらない、と思ったからです。正直、自分の写真技術の拙さに辟易しました。こんな写真じゃダメだと、何度も撮り直しをしました。結局、街の価値を伝える写真になったのか、というと今でもはなはだ疑問です。
●それでも、この街のこの街らしい風景をこれからも切り取っていこうと思います。ダメでもゼロよりはましですから。
下北沢の再開発ってどーなってるの?シリーズ3回目。
●今日も北沢タウンホール「街づくり課」でもらった再開発プランを元に、この街がどう変わるのか、ドコのお店が立ち退き対象にされてるのか、調べて行きます。ちなみに前回は東側エリアを歩いてみました。

今日は南側エリアを調査。
●まずは地図で確認。「補助54号線・世区街10号線ニュース NO.5」(BY 世田谷区 道路整備部 交通広場整備担当課 発行:平成19年1月25日)に掲載されている地図です。青丸でマークしたエリアがどんな場所なのかを、写真で紹介してきます。
●ちなみに、計画道路はグレー&黒で記された所。グレーが車道、黒が歩道、駅前広場となります。

下北沢再開発事業中3

●赤マルの数字と矢印が、大まかに写真を撮った場所と角度を示しています。今回は特に既存の商店群「駅前市場」に注目したいので、そこにもマークをつけてみました。さて、写真の番号順にご説明しましょう。

写真1。下北沢駅脇踏切(南側から)。

RIMG0869.jpg

ヴィレッジヴァンガードから北側に歩くと出て来る踏切。後ろにはスーパーオオゼキ。下北沢で一番歩行者で賑わう踏切。なかなか開かない踏切だからいつも人が溜まってる。この踏切から線路、駅ホームを全部まっさらにして駅前広場&バス/タクシーロータリーを作るのが今回の計画。線路が地下化するのは実に結構な話なんだけどね…。

写真2。下北沢駅脇踏切(北側から)。

P1000254.jpg

●前述の踏切を渡った所で撮影。ね、ヒト車がたくさん溜まってる。開かずの踏切。写真右側の居酒屋さんは、買収を見越して用地部分を空けて店舗を立て直した。お店の手前にアスファルトで固めた空間があるでしょ。さらに写真の外、この居酒屋さんのお隣は既に更地になってて、いつでも買収工事ナンでもオッケー状態。
●問題は、写真中央。スニーカーショップ「STEP IN STEP」の裏側にゴチャゴチャと続く駅前市場。ココについては後ほど詳細に。

写真3。下北沢駅南口広場。

RIMG0863.jpg

●小田急線の駅を南側に降りると広がる空間。週末夕方には待ち合わせの人々でいっぱいになる。右側に見える居酒屋の入ったビルの中に、下北沢の演劇文化のコアの1つ、駅前劇場下北 OFF・OFF シアター が入ってます。左側は工事エリアのフェンス。以前はココには2階建ての店舗ビルがあって、TSUTAYAドトールが入っていた。この建物が消滅して久しい。一階にオダキューOXがあったから、元々小田急電鉄の所有地だったのでしょう。

写真4。南口広場のフェンスの内側。

RIMG0860.jpg

●小田急線線路を跨ぐ歩道橋から、フェンスの中身が見えます。プレハブ小屋が立ってます。このエリアがまっさらにされて大きな広場になる。ま、そのこと自体には異論はありません。この場所がシモキタザワの新しい玄関口となり、新しいランドマークになるのかな。

写真5。下北沢駅北口、駅前市場。

P1000250.jpg

●さて、問題はココです。計画によるとこの写真に写っている建物は全て排除されます。駅前市場が駅前広場に変貌です。この写真は、下北沢北口にある大丸ピーコックの隣にある雑居ビルの2階階段から撮影しました。むー。一番奥にある2階建てのテナントビルは、一階パン屋二階古着屋だったのが、小田急の所有だったのか既に閉鎖されてます。ココの建物と線路のある場所を全部更地にして駅前ロータリーを作るのが計画の大きな狙いです。

駅前市場の風景。

下北沢うさや
 
下北沢の駅前を個性的でユニークにしているのが、この駅前市場(正式名称知らないからなんとなくそう呼んでます)。一体いつからあるのか想像もつきませんが、建物同士がお互いを支え合って集合し、1つの小さなアーケード街を構成してしまっているエリアです。
●今もコジンマリとしながらも個性的なお店が数々頑張ってます。古いお店もあれば、最近出店したばかりの新しいお店も。この市場は新陳代謝を繰り返しながら今もフレッシュに息づいているのです。

RIMG0897.jpg

RIMG0896.jpg

RIMG0898.jpg
 
●今回の計画には「防災対策」というフレーズがよく出てきます。車両が入れない狭い路地が多い下北沢駅前一帯に、太い道路を通して緊急車両を入れ易くするという論法。そんな観点から見ると、この駅前市場は危険建築に他ならないのでしょう。


これらの風景が、下北沢から失われます。みなさん、どう思われますか?
●まずは再開発計画の内容をイメージするコトが大事。なんだかんだいって、細かい事はあまり知られてませんから。次回は、再開発計画の西側エリアをご紹介します。ココこそが一番スゴい。既存の商店/テナントビルを大幅にぶっ潰します。地図見て歩いてビックリしました。街のカタチが変貌しますわ。

●過去の関連記事は下記リンクまで。
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-category-8.html

下北沢再開発計画で、道路にされちゃう場所を検証。
●さて、先日「下北沢の再開発ってどーなってるの?」と銘打ち、素朴に個人的関心からちょっとしたリサーチを、北沢タウンホール「街づくり課」を訪ねて色々お話を聞いたと言う報告をしました。
今日から、実際に今回の再開発計画でこの下北沢の街のどの部分が道路にされてしまうのか、街を歩きイメージしていくという作業をしていこうと思います。
●最初にお断りをしますが、この問題には様々な意見や立場がありますので、ココで紹介する場所/施設/お店が、そのままスグに閉業/撤退/取壊しになってしまう訳ではありません。世田谷区は実際の買収活動に着手している段階でもありませんし、地主さん/テナントさんも立場を確定してるわけでもないでしょう。よしんば交渉が進んでいたとしても、それを知る由はボクにはありません。ボク個人には、撤退せずに根性で計画に反対してもらいたい気持ちでイッパイでありますけど。

一義的にボクの最大の狙いは、一般の皆さん、下北沢の街を愛する人々(近隣住民/外から遊びに来る人問わず)に、この再開発計画の具体的なイメージをつかんでもらうことです。様々な再開発反対運動が展開されながら、そのイメージはボクも今回勉強を始めなければ全く理解してませんでした。これは一般の皆さんにも言える事だと思ってます。まずは「知る事」。そこから始めましょう。


再開発計画の攻撃対象。東側エリア。
●正直、イッペンにはドコの場所がどうなってくのか、紹介するのは大変なので、ひとまず再開発エリアの東側部分だけを今日は説明します。まずは地図でおさらいです。

下北沢再開発事業中2

「補助54号線・世区街10号線ニュース NO.5」(BY 世田谷区 道路整備部 交通広場整備担当課 発行:平成19年1月25日)に掲載されている地図です。今日は青丸でマークした小田急線線路東側エリアがどんな場所なのか、写真で紹介していきます。

写真1。補助54号線の東側入り口。

シモキタザワ駐輪場

●下北沢地区で一番の広い幅を持つ茶沢通り。この道から枝分かれして補助54号線は商店街エリアに潜り込んでいきます。写真は、茶沢通り沿いからスズナリを背中にして撮影しました。
●写真右奥、自動車3台に遮られていますが、茶沢通り小田急線線路が交差する踏切が奥にあります。ま、コイツはワリと開かずの踏切なんで、これが地下化する事自体は歓迎です。交通がスムーズになる事でしょう。
●写真左側は、駐輪所です。ここが補助54号線の東側入口になります。前回の記事で触れた北沢タウンホールの付属施設的な位置づけだと思います。つまりは区の所有でその用途はどうとでもなるのでしょう。分かり易いやり方ですね。駐輪所の左隣は福原医院というシモキタ界隈じゃ一番デカイ病院です。ココにはダメージは与えず、北沢タウンホール本体も温存するカッコになってます。ただし駐輪所の右隣にある小さな建物はその半分がエグラれる図面となってます。


写真2。下北沢東会商店街の中。

シモキタ4東商店街南側

茶沢通り小田急線線路の踏切から西側に向けて下北沢東会という商店街が長く続いています。この商店街は、茶沢通り小田急線線路下北沢南口商店街の間を抜けるようなカタチで連なっており、個性的な中華料理、ラーメン屋、本多劇場を始めとするいくつかの劇場、ライブハウス屋根裏井の頭線をくぐり抜けて、中古CD/古本店 DORAMA の複数の店舗、レコード屋 FLASH DISC RANCH、気持ちのいいカフェ、などなどが面しています。イイ感じのエリアです。この北端が再開発の攻撃対象になってます。
●駐輪所エリアを潰してそのまま東会商店街に出るためには、いくつかの飲食店が邪魔になります。写真は図面上道路になってるポイントに立つお店たちです。ギョーザ屋さん、ラーメン屋さん、中華料理店、その上には焼き肉屋さんもあります。特に真ん中のラーメン屋さん「江戸っ子ラーメン 珉亭」はなにげに有名店で、ボクもよく食べてます。昔ながらの古典的ラーメンで奇をてらった所は何もない王道の味です。お店のキャッチフレーズは「世界で3番目にうまい」。お店の外にこんな気の利いた看板が小さくかかってます。カワイいお店です。

シモキタ3眠亭

●もちろん、この写真の対面側のお店も立ち退きを強いられるのでしょう。美容院、そして3階建てのテナントビル(弁護士事務所とかが入ってるみたい)が射程距離に入ってます。


写真3。小田急線線路南側に接するエリア。

シモキタ5本多スタジオ

小田急線線路の北側、ローソン。たこ焼き屋さんのある踏切から南側を撮影しました。下北沢を舞台にした映画「男はソレを我慢できない」の冒頭シーンで、この踏切を渡って主人公の竹中直人は登場します。映画制作サイドは、この風景が実に下北沢を象徴した風景だと意図して選んだんだと思います。
実に古びた建物ですが、ここは下北沢の文化を支えてきた場所です。二階は貸しスタジオ「本多スタジオ」。下北沢の演劇文化を支えてきた歴史あるスタジオです。現在も立派に稼働中で、下北沢で活動する演劇人に愛されています。一階部分は小さなバーがひしめき合ってます。酒を飲まないボクには無縁の場所ですが、軒先を少し観察するだけで「SINCE 197X」といった文字を見つける事ができます。味わい深い場所です。このたたずまいは、新しい下北沢にはそんなに邪魔な存在なのでしょうか。
●この「本多スタジオ」の右奥には広い有料駐車場があります。図面はこの駐車場を半分くらいえぐるツモリでいます。駐輪所から駐車場へ。えぐり易い場所を選んでその間にある店をどかすという意図が感じられます。


補助54号線は、茶沢通りからこうして小田急線線路跡地まで到達すると、二股に分かれて駅前ロータリーとなる「世田谷区街路第10号線」という道と、西方向へ進む補助54号線の続きへとつながります。次回は、「世田谷区街路第10号線」が形成する駅前ロータリーと、そのために失われるお店たちを紹介しようと思います。



「東北沢駅周辺を考える会」。
●今回の小田急線地下化工事は、下北沢駅だけではなく、その両隣、東北沢駅新代田駅も地下化します。当然、新しい街づくりは、それぞれの駅、地域で検討されているのです。工事はドンドン進み、東北沢駅の景色はドンドン変貌しています。これも気になってしまいます。

東北沢駅工事中

●ボクは下北沢駅東北沢駅の中間に住んでいますので、東北沢駅前再開発も他人事ではありません。先日北沢タウンホールで聞いた説明で「東北沢駅周辺を考える会」という市民ワークショップが動いているというハナシを知りました。誰でも気軽に参加自由。ということで、突然このワークショップの会議にカオを出してみてしまいました。

●駅から一番近所にある北沢小学校の一室を借りて、会議は行われていました。7〜8回の会議を重ねたワークショップは、地元に長く住む方や商店街/町内会の幹部の方など、しっかり街に根を下ろした人々。しかも年齢層も50代以上の立派な大人で、意見1つ1つも地元振興であったり建設事情であったり専門的な知識を活かした発言で、ほーっとひたすら感心するばかりでした。
●そんな中、新参者のボクは年齢に於いても超最若年、地元に対する知識も、住んでる年数も浅く、「いやー、こりゃまたハイパー場違いなトコロに来ちゃったよ」とビクビクし通し。でも生意気にもちょっぴり発言させてもらったりして、なんかとても楽しかったのでした。街づくりってホント大変だし、お金も時間もかかるけど、それをプロデュースするってスゴくエキサイティングじゃないか!そう感じ入るのでした。
東北沢では、下北沢のようなゴチャゴチャした反対運動のような気配は感じません。むしろ気になるのは住民の無関心。住民メンバーは20人強で、ボク的にはもっと多くてもイイんじゃないかと思います。コドモたちが安心して暮らせる街をプロデュースする責任。最高にクールじゃないですか。

小田急電鉄のフシギ。
北沢タウンホール街づくり課の担当者と話した時や、ワークショップで話し合った時に強く感じたのは、東京都も世田谷区も、小田急電鉄が線路跡地をどのように利用するつもりなのかほとんど把握できてないという点です。
「一体、線路跡地は何になるんですか?」と聞くと、街づくり課ではこの様に説明されました。「具体的にまだ決まってないとのことなんです。そもそもは小田急電鉄の土地なので、区や都で借り上げて公園かするとなると莫大なお金がかかります。だから今は小田急さんの考え方を待ってる状況なのです」……。そんなモンなのか? だいたいこの工事、今話題の道路特定財源からお金出してる事業でしょ。税金使ってるんだから、小田急は自治体にもっと情報を公開すべきだし、都も区ももっとプレッシャーかけていいんじゃないですか?
●ワークショップでもこの点が話題になりました。最終的な工事完了は平成25年ですが、平成22年つまり再来年には一旦地下化は完了、ここで地上の線路は必要なくなるのです。再来年の話でコレだけの大規模工事、常識的に言ってプランがナニもナイ訳ないじゃん!しかも、駅舎の考え方や、関連設備の配置もほぼノーインフォメーション。トンネルはガンガン掘り始めてるのに、上モノ考えてない訳ないでしょ。なんじゃそら。
●ワークショップでは、駅前広場のグランドデザインを考えるのがお題なのですが「言いたい事を言うのはタダ」という発想で、駅周辺の設備や跡地利用にも積極的に発言していく様子です。



心療内科の診察で、センセイあきれる。
●…ということで、ワークショップに参加してきました、と診察で報告する。センセイ「……はああ。何時までやってたんですか?」終わって家着いたら夜9時だったスカね。「9時!」え、アウトですか?「…アウトです」
●センセイ「そもそも、元からそういう事に興味があったんですか?」ぜーんぜん。仕事してた時は、家にいる時間なんてホンの数時間でしたから。地域の活動なんて眼中になかったです。休職してからですよ、住んでる街の事が気になったなんて。センセイ「はああ」あきれてる。病人のやるコトじゃないよってカオしてる。ボク「あー、ウチの奥さんは、中途半端に元気になったらまたバカなことをおっぱじめた、って言ってました」センセイ「unimogrooveさんは、ホントスゴいですね。ホントにボンヤリ過ごしてられないんですね」いやー、そんな特別な事とは思ってないんですけど…。普通じゃないですかね?
つーか、そもそもいわゆる普通の生活って何なんでしょ? ボクはそれも分からなくって。学生時代もメチャメチャデタラメな生活してましたし、就職したらそっからずーっと一日16時間労働。それを十数年続けてきた。ボクはそれしか知らないんですよね…。他のやり方を知らないっつーか。
●センセイ「でも休職して、お子さんと触れ合って、良かったと思ってるんですよね?」そりゃそうです。ワイフのお手伝いで食器洗いもフロ磨きも三日坊主にならずちゃんとやってますし。コドモの将来を考えるって発想から、今回のワークショップ参加も動機付けされてますから。仕事一辺倒だったボクとしては、人生の価値観を多元的に出来たと思ってるんですけど…。
●センセイ「でも、あくまで無理なさらずに。生活ペースもお子さんと揃えて下さい。お子さんと一緒にゴハンを食べて、一緒に寝る。それが大事です」はい。わかりました。ほどほどの塩梅。これが一番難しい。

 
洗い物が楽しいッス。
●心療内科で提案された通りに、食器洗いをやってます。3回全部とは行かないけど、最低1回、出来る日は2回やってます。最初はカッタルイと思ってたんだけど、ワイフの一言で発奮しました。「食洗機を使うメリットは、節水なのよ。だから機械に入れる前の手洗いをサラリと済ますのがポイントなの。チャッチャとね」
●そうか!この食器洗いという作業は、水資源の効率化を通じてエコ/地球環境保護へのフロントラインに直結しているのか!シャキーン!いきなりやる気湧いてきた!……しかし、こういう超遠回りな動機付けがなければ、食器洗いもできないのか…自分でもアホかと思う。
●でも皿洗いはココロも洗う。食器がキレイになるのは気持ちイイ。今日は失敗して、菜箸折っちゃったけど。


北沢タウンホール
 
唐突ですが、北沢タウンホール。
●下北沢の南口、茶沢通り沿いに立つ世田谷区役所の出張所。三軒茶屋方面へ向かうバス停の始発駅があり、ハローワークや芝居が打てるホールも備えてる。一階ロビーにはイスとテーブルがあって、お年寄りが自販機で買ったお茶を飲んで過ごしてる。そんな場所。

●ボクは先日、戸籍関係届出がらみでココに出向いた。届出自体はスムーズに済んで、さて帰ろうと思ったその時、フロアガイドからふと目に入ったモノが気になった。「区民相談室」。
●仕事のない超ヒマ人であるボクは、常々の疑問をここに相談してみようと思いついた。「シモキタザワの再開発ってどーなってるの?」今、下北沢から隣の東北沢駅では小田急線の地下化工事がスゴく活発化してきて日々ドンドン風景が変わってるからね、不安になりますよ。

「区民相談室」は人気のない部屋で薄暗ーい感じ。すいませーん。するとボクの背後からヌッとオバさんが出てきてボクをビックリさせた。あの、再開発計画について…、「あ、それならね、1つ下の階。街づくり課で聞いてみて下さい」ふーん。街づくり課ね…。
●で、街づくり課。「あの、下北沢再開発の事で聞きたい事が…」「あ。それはね、本庁で聞いて」は?「それはね、本庁で聞いて」若めの男性職員はつっけんどんに言い放つ。ココじゃダメなんですか。「そう、本庁で聞いて」……。ボク「あの、あの再開発プランだと、ボクんちのソバに道路が通るはずなんです。ボクの家が道路にならない事は分かってますが、どんくらい近くに道が通るか細かく知りたいんです」すると男性職員は、そこで初めてボクの顔をじぃーっと見て、フロアの奥にいる担当者に声をかけた。ふう、やっとマトモにハナシが出来る。

●代わって出てきた女性担当者は、色々な地図や資料を出してきて、結構細かくコトの進み具合を教えてくれた。以前このブログでも引用した地図よりもずっと細かい地図も入手できた。中にはそのままじゃ渡せない地図もあるとのことで、貸出請求書なるものに名前連絡先を記入して、コンビニでカラーコピーしたヤツもある。ふーん。なるほどね。


今日はココで知った下北沢再開発計画の事実を綴ってみます。
●まずは前回のおさらい。「小田急電鉄小田急線(代々木上原駅〜梅が丘駅間)連続立体交差事業および複々線化事業の概要」から部分引用した下北沢再開発計画の大まかなプランだ。赤線が、現在地下化工事が進んでいる小田急線の線路。黄色線が、それにリンクするカタチで進められている新設道路のプランだ。青字は当然ながらボクの落書きだ。

シモキタザワ再開発
 
●とにかく問題は、新設道路である黄色線が既存の下北沢の素晴らしい商店街をモノの見事に踏みつぶそうとしている事。明らかにヤバいでしょ!ね!


●次、新しい地図。もっとデカい地図です。「世田谷区主要な生活道路網図」(部分)。この地図を使って、街づくり課の女性は下北沢のど真ん中を打ち抜く補助54号線という道路の考え方を説明した。「これは、渋谷区から調布市までを東西に貫く道路計画なのです」
●細かい地図で恐縮です。東西に伸びる道路をタテヨコに切り取ってみました。上下が東/西、左右が北/南です。黄色ラインが、問題の補助54号線を目立たすために描いたマーカーです。関連する主要道路もボクのキタナい字で書き込んでみました。下北沢駅、茶沢通り、などなど。

補助54号線のコピー

●この補助54号線というのは、世田谷区の東隣にある渋谷区/目黒区から西隣の調布市まで東西にビンと貫く道路として位置づけられてる。山手通り東大島交差点から東京大学駒場キャンパスの前を通る道から、新しい道を枝分かれさせて東北沢地域を貫き、下北沢へ到達。その後、井の頭線新代田駅付近で環状7号線に交差。まだまだ進んで環八まで行って、そして調布市・京王線仙川駅の近くまで道は続く。上の地図では環八あたりで切っちゃってますが、もうちょっと続いてます。スキャナーがちっこいから取り込めなかっただけです。
●地図をよーく見ると、その補助54号線は、赤くなったり青くなったり白くなったりしてますね。青が既存の道路、赤は工事中(事業中)、白は計画中(存在してません)。つーことは、この道路、仰々しい計画だけど、4分の1も出来ちゃいない全然中途半端な状況にあるワケです。


では、この地図を拡大して、下北沢エリアをじっくり見てみましょう。

補助54号線拡大図
 
補助54号線下北沢駅前が真っ赤です。そしてその左右はアミカケ白線。これ、どういう意味でしょうか。
●街づくり課の女性担当者「赤はすでに事業中の地域です」えっ?もう赤いエリアは土地買収が始まってるんですか?「いや、まだ測量段階じゃないでしょうかね。正確な測量が終わってから地主さんとの交渉が始まります」はー、リアルに進行してるんだ…。
●白いアミカケ部分は?「16年度から事業化計画として認可をとる予定ですが、まだそこまでは行ってない所です」あの、今おっしゃってる16年ってのは、西暦ですか?平成ですか?「平成です」……平成16年ってもう過去じゃん。なんで予定なんて言い方なんだ? とにかく要は、駅前部分とその両サイドは計画の進行具合が全然違う、左右部分はまだ全然手が付いてないっつーコトですね?「そうですね」
●ちなみに茶沢通りにも色が付いてますが?「コッチは既にキチンと通ってる道ですから、長い目で見て拡幅を検討して行くという考え方です」なるほど。都市計画は、結構バラバラに進行してて一斉に事が進む訳ではないらしい。


●さらに別の地図で、下北沢駅前周辺、目下一番の危機にさらされてる場所を確認してみた。「補助54号線・世区街10号線ニュース NO.5」という書類で、平成19年1月25日の発行、編集は「世田谷区 道路整備部 交通広場整備担当課」と書いてある。

下北沢再開発事業中
 
●現在の駅舎と線路を軸に駅前広場を作り、バス&タクシーが出入りできるロータリーを作りたいようだ。小田急線のなくなった跡でやってくれるのなら、そりゃ結構だ。でもそのドサクサで、長さ265メートル、幅22〜25メートルの道路(歩道含む)が商店街の中心部を蹂躙する。ええーっ。街並の風景を根本から変貌させる工事になるぞ。ゾッとする。初めて怖いと感じた。戦慄。この街に降り掛かろうとしている事実をハッキリと認識した。


ボクは既にこの地図を片手に街を歩き、どのエリアが、どのお店が攻撃対象にされているのか少しずつ確かめている。今日はいったん筆を置きますが、近いウチに、破壊されるであろう街の風景を写真に撮り、この地図と照らし合わせて、ココにナニがある、ナニが潰されるのか、紹介していこうと思います。


●ボクはこの問題に取り組み始めたばかりの初心者。しかし、自分の住む街に何が起こるのか正確に知る権利と、それに対してどんなポジションに立つべきか、態度をキチンと整理する責任がある。ボクはこの街に憧れて移り住んできたのだし、この街で今後コドモ二人を育てていくのだ。我々の生活の場所、人生の場所に、何が行われるのか見定めなくてはならない。


自律神経失調症を患い長期休職する前は、会社で18時間以上仕事しまくってて、家は寝る場所だけだった。長い休職生活で、自分が暮らしているこの街の良さ、素晴らしさを初めてキッチリ感じる事が出来た。昔の自分にはあり得ない価値観だ。病気を抱えての新しい人生観ってこういう所から気付いていくのかなあ、と感じたりしてる。