●息子ノマド(幼稚園年長さん)、本日「お泊まり保育」秋川渓谷へ旅立ちました。新品のリュックサックでパリッと決めて、でもバリバリ緊張して電車に乗って行きました。昨日の夜は緊張からかちょっぴり夜泣きしてやんの。寝言で「とらないで〜(泣)」とか言ってたし。

●最近は新しい睡眠薬のおかげで、実によく眠れる。以前は4時5時にどうしても目が覚めてしまってたのに、7時8時まで普通に安眠できるようになった。カラダの痛みも随分治まってきた。肩の冷えと腰の張り以外は気にならなくなってきた。

そこで今日は渋谷まで行ってみた。
●さすがに渋谷駅の喧噪はシンドイので、1つ手前の神泉駅で下車。円山町一帯はコッチの駅の方が近いしとても静かでボクはよく使う。夜はクラブとラブホの街だが、昼間は静かな佇まいの住宅地で、美容師さんの学校なんかもある。そこから目指したのは映画館「Q-AX CINEMA」。ココで松本人志監督の「大日本人」を観る。会社を休む前にタダ券を1枚貰ったのを思い出したのだ。

「Q-AX CINEMA」:http://www.q-ax.com/

「大日本人」:http://www.dainipponjin.com/

●映画「大日本人」
●話題の松本人志監督作品。カンヌでも国内でも賛否両論だと言いますが、結果ボクは笑ってしまいました。楽しかった。映画館で「くふふッ」と声出して笑うってあまりない経験。でもこの映画はあくまで「あはは」ではなくで、確かに「くふふ」な笑いだった。かなりオフビートです。以下ネタばれ含みますのでご注意。

●突如現れる怪物「獣」を、高圧電流で巨大化して退治する男・大日本人。映画は、彼に密着するドキュメンタリーという体裁で進んでいく。姿を見せないインタビュアーの視点でカメラが大日本人(本名:大佐藤)の私生活を覗き込む。
●時々トンマな怪物が現れて中途半端に格闘してみせるが、あとは超平凡な大日本人の生活。本来なら華々しいはずの巨大ヒーローはもはや時代遅れのようで、インタビュアーの質問も随分と無礼なトーン。淡々と続く退屈な取材。
●無礼な取材が仔細なデティールに潜り込めば潜り込むほどに、トホホな人生が明らかになっていく大日本人。しょぼい食生活、妻子と別居、収入に不満、親類の介護、仕事のグチ、原付で出勤、名古屋に愛人、酔うとデカイ態度。どうしようもなく小市民。大日本人だけど小日本人。ナサけなーい小日本人。
●その落差と違和感を絶妙なリアリズムとユルーいスキマ感で描いてる。すっごくオフビートだけど、一見無駄に見えるデティールの積み重ね全部が大日本人のリアルライフを描く膨大な記号の集積になってる。そんなリズムに一度カチッとかみ合えば、ダレがナニをやってても可笑しくなってくる。

松本人志さんはホンペンの初監督、とは言われているけど、以前Vシネマ的な中編を監督として撮っている。「頭頭」(「とうず」と読みます。)という作品だ。それを観たのはもう10年くらい前の事だったが、それも超オフビートでテンションが超ユルかった。60分以上ひたすらひたすらボケ倒して最後にピシャリ!みたいな。今見られるのかな?

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今日のBGMは、ジャズ、ジャズファンク、ジャズロック。
●ジャズってホント自由な解釈の幅があって、ロックよりも多様で複雑だと思うわ。「ロックってナニ?」よりも「ジャズってナニ?」って問題の方が100倍難しいと思う。

コルトレーン コルトレーン
ジョン・コルトレーン (1997/12/17)
ユニバーサルクラシック

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JOHN COLTRANE「COLTRANE」1962年
●今年の1月にカラダを壊して3週間休んだ時に、ATLANTIC 時代のコルトレーンをほぼ丸ごと全部聴いたので、今度はその後の IMPULSE! 時代のコルトレーンに挑戦しようかなと。ATLANTIC で名演を共に編み上げた盟友 MCCOY TYNER(ピアノ)も ELVIN JONES(ドラム)も参加してるアルバムだし間違いない、と下北沢「FLASH DISC RANCH」で衝動買い(でも670円だけど)。これに JIMMY GARRISON(ベース)を加えたカルテットで、この作品以降重要な録音を遺していくのです。JOHN COLTRANE の演奏を聴く事は、今のボクには一種の精神修養。絶え間なく続くなだらかな高揚感。どこまでも続く広い広い美しい高原が見えて来る。そして虚空から響くテナーサックスの風に身を任せて、ヒラヒラと宙を吹き流されていく。

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ESTHER PHILIPS W/ BECK「WHAT A DIFF'RENCE A DAY MAKES」1975年
ESTHER PHILIPS はレコード屋さんの中だとなぜかジャズ売り場に分類されてるのですが、ボクにとっては完全にソウルシンガーですわ。ガツンとしびれるジャズファンクに芯が強く、でもしなやかな彼女の声がどこまでも伸びていく。熱く溶けたガラスがとろりとカタチを変えて美しい造形を作るようだ。クレジットの「W/BECK」というのはギタリストの JOE BECK さんのこと。この人のソロプレイもギュッとフィーチャーされてるので、バックトラックは完全なジャズフュージョンだけど、彼女の声がどうしようもなくファンクでソウルで熱いのです。レーベルは KUDU。不勉強で申し訳ないがこのレーベル気になるぞ。ちなみにコレも670円。

This Time This Time
Al Jarreau (1990/10/25)
Warner Bros.

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AL JARREAU「THIS TIME」1980年
●この人もジャズボーカルに分類されてるけど、完全にR&Bシンガーです。80年代のブラックコンテンポラリー界できちんとメジャーに評価されてます。やっぱ声が素敵。少し高めの、ちょっとハナにかかった声に個性を感じる。ホントはしっとりジックリ唄う声が聴きたかったけど、このアルバムは軽快なフュージョン/AORサウンドに仕上がってて、ちょっと物足りないかな。しつこいようだけど670円。

Procession Procession
Weather Report (1998/03/23)
Sony Jazz

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WEATHER REPORT「PROCESSION」1983年
●先日も紹介した WEATHER REPORT ですが、コチラは例のベーシスト JACO PASTORIUS が脱退した直後にリリースされたアルバム。陽気でキャッチーな人懐っこい気分は後退気味で、JACO の喪失感の大きさは否めません。でも、中心メンバー JOE ZAWINUL の持ち味であるスケールの大きなシンセプレイや WAYNE SHORTER の華麗なサックスが美しい。やっぱ音楽偏差値上がっちゃったけどね。注目は、ボーカルに MANHATTAN TRANSFER が参加したウタモノ「WHERE THE MOON GOES」。どこかアフリカンな風景を想起させるメロディが印象的。あと、新規加入したドラマー OMAR HAKIM が結構大活躍。ドラムはむしろ以前より強化されてますわ。400円です。

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THE NEW TONY WILLIAMS LIFE TIME「MILLION DOLLAR LEGS」1976年
TONY WILLIAMS は 17歳の若さで MILES DAVIS のバンドに抜擢された天才ドラマーであり、MILES DAVIS という巨峰から連なるジャズ山脈の大きな峰の1つであります。ボクの自発的ジャズ経験は MILES DAVIS から出発しているので、彼に育てられた様々な顔ぶれ(WEATHER REPORT HERBIE HANCOCK JOHN COLTRANE も)は、ボクのジャズ買いの大きな指針になるのです。そんで、このレコードは彼がマイルスバンドから独立して作ったバンド。「LIFE TIME」という名前なんですけど、アタマに「NEW」がついていると、たった今気付きました! ナニこの「NEW」って? 調べたらちょっとメンバーチェンジした後の2枚目のアルバムとのことです。内容はジャズロック!一曲目アタマからガツンとカマされます。粘り気のあるドラムがうねり出すグルーヴを土台に、暑苦しいギターと味のあるシンセが混じり合っていきます。ボーカル曲もあるし取っ付きやすい。LIFE TIME 最初のアルバム「EMERGENCY」(1969年)は、もっと難解なグルーヴで渦巻く濁流だったから、この軽さはやや意外なほど。これは1300円だったな。

エマージェンシー! エマージェンシー!
ザ・トニー・ウィリアムス・ライフタイム (2006/06/21)
ユニバーサルクラシック

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JAMES BLOOD ULMER「FREE LANCING」1981年
●ミドルネームが連想させる通り、メチャクチャ血の騒ぐ音楽をやる人でボクは大好きです。いつも通りの強烈なファンクロックを展開。もはやジャズロックですらありません。ロックファンに是非推薦したい高ボルテージなテンションですが、ややそのロックを必要以上に凌駕してしまう気迫が「ナニがナンだか分からねえ」との印象を抱かせることも。そもそもはフリージャズの開祖 ORNETTE COLEMAN の弟子筋でもある彼だから、展開予想がつかない痙攣的高速ノイズ発射で神経を逆撫でるギタープレイは、フリー育ちと思えば当然か。でも足腰しっかりした粘りのファンクグルーヴは一級品です。確か神戸で800円で買ったのかな。

●やっぱ渋谷は疲れた。稼働たった4時間でもうクタクタだ。これじゃまだ使い物にならないなあ。