| Home |
2007.08.02
桜沢エリカとサザン再聴
●昨日は勝手に会社に近づき職場の人間に接触した、ということで診療所の人から電話がかかってきてこっぴどく怒られた(笑)。「あなたはまだそういう段階じゃないし、職場の人達も混乱します。あなたは病気なんだし、感情の波が起こって当然なんです。今後は絶対行かないでくださいね!」8月アタマの次回カウンセリングもキャンセルと相成った。こりゃホントに長期戦だ。9月復帰もままならないだろう。のんびりやるしかない。
●今日は静かに家の庭で音楽を聴きながら読書。そしたら不覚にも日射病なのか具合が悪くなってしまった。ままならぬ病人ライフ。
●梅雨明けの晴れ空の下、読んでたのは桜沢エリカ3冊。お前、そんなに桜沢好きだったっけ、と自分にツッコんだり。単純に昨日の病院帰り、古川橋バス停の近所で見つけた古本屋で100円だったから買ったってだけ。

●桜沢エリカ「JUST LOVERS」87〜89年に描かれた短編をまとめたもの。
![]() | エスケープ 桜沢 エリカ (1996/02) 祥伝社 この商品の詳細を見る |
●桜沢エリカ「ESCAPE」初出95年。職に就けない青年とAV女優の破滅的恋愛。
![]() | LOVE VIBES 桜沢 エリカ (1996/09) 集英社 この商品の詳細を見る |
●桜沢エリカ「LOVE VIBES」96年の作品。女性同士の微妙な恋愛感情に揺れる主人公の戸惑い。
●桜沢エリカのイメージって、岡崎京子フォロワーのトップバッター。上記の作品も岡崎が不慮の事故で引退する前の作品だし、画風がそっくりだ。まあ、この世代の作家で岡崎の影響下にない人はいないでしょう。南Q太、やまだないと、安野モヨコ……。挙げたらきりがない。
●まだバブル時代の香りが残る頃。単純な曲線でさらりと描かれるセックスから、物語は軽薄に始まるが、女子のハートはそんな安易に軽薄を気取れない。主人公達はそれぞれに揺さぶられて、幸せになったり破滅したり。恋愛でも社会でも、女性のイニシャティブが強くなっていく、自由が爽やかに広がっていく、そんな時代の雰囲気を感じた。
●あと二冊マンガ読書。

●おかざき真理「サプリ」第6巻
●「サプリ」と言いつつ全然癒されない、社会の最前線を生きるキャリアウーマンの悲壮な姿。桜沢の時代から遠く隔たった苦難の時代。男性女性ともにね。女性としてなぜ働くのか? 女性にとって癒しってなんなのか? コレと安野モヨコ「働きマン」は時に痛すぎて読めないんだよね。抱えてる問題、ボクも一緒だもん。おまけにボク病気だし。どうすんだよ。
![]() | ホタルノヒカリ 9―IT’S ONLY LITTLE LIGHT IN MY LIFE (9) (講談社コミックスキス) ひうら さとる (2007/07/13) 講談社 この商品の詳細を見る |
●ひうらさとる「ホタルノヒカリ」第9巻
●とうとうドラマがスタート。綾瀬はるかのバカっぷりは好演だと思ってますよ。マンガよりマヌケ度増幅されてる。さて、原作では大変な事に。部長とのヘンテコ共同生活をカミングアウトしたばっかりに、見事玉砕、蛍ちゃんはマコトくんにフラレてしまいました! ダメな男だねマコトは。フトコロ浅過ぎ。見損なったわ(←友達かよっ!)。蛍は今後いかに立ち直っていくのだろうか?
●サザンオールスターズ再聴。
![]() | クワタを聴け! 中山 康樹 (2007/02) 集英社 この商品の詳細を見る |
●中山康樹さんによる桑田圭祐全曲解説「クワタを聴け!」を副読本に、サザンの歴史を時系列に聴き直す(あと、持ってないカタログを揃える)作業をしています。

●前回(5月20日)のブログで4枚目のアルバムまで聴き進めてたのだけど、この次リリースされた嘉門雄三&VICTOR WHEELS 名義の企画盤「嘉門雄三&VICTOR WHEELS LIVE!」(1982年)は廃盤&未CD化で入手断念。しょうがないのでその次から聴き進める事にしました。
![]() | NUDE MAN サザンオールスターズ (1998/04/22) ビクターエンタテインメント この商品の詳細を見る |
●サザンオールスターズ「NUDE MAN」1982年(5thアルバム)
●野郎のおシリ丸見えジャケ。あくまで下世話でスケベ根性を忘れないサザンの小市民感覚〜大衆感を象徴してます。この性質がサザンに人懐っこい親近感を感じさせ、超然たる巨大バンドにしない重要な秘密になってるのでしょう。
●「シンドバット」型のラテン調ロック「匂艶(にじいろ)THE NIGHT CLUB」が痛快。歌謡曲型の佳曲「夏をあきらめて」と、ハラボーの優しい声が郷愁を誘う「流れる雲を追いかけて」が日本人ゴコロをなでる。そして荘厳なラブバラード「OH!クラウディア」。この切ないクワタの歌唱がこのアルバムで一番好き。ただし、歌謡曲需要と洋楽への憧れを無理矢理合体させようとして空振りしてるケースもちらほらな印象。
![]() | 綺麗 サザンオールスターズ (1998/04/22) ビクターエンタテインメント この商品の詳細を見る |
●サザンオールスターズ「奇麗」1983年(6thアルバム)
●勝手ながらこのアルバムにてサザンは<第二期>(〜1986年)に突入したとさせていただきます。それくらいサウンド面の革新が目覚ましい!当時最新のデジタルシンセ技術を、自らの血肉として完全にモノにした。
●SF感漂う一曲目「マチルダBABY」のドラムの鳴り、シンセ音、ボーカルのエコー、これだけでガラリと印象が変貌したことがハッキリ見て取れる。60〜70年代洋楽と昭和歌謡の間を揺らいでいたクワタ氏のクリエイティブは、最新技術導入で完全に80年代現在進行形の音楽にアップデートされた。スパニッシュ風味の「赤い炎の女」。中国残留孤児の悲哀を透明感ある楽曲で綴った「かしの樹の下で」。本格ファンク「ALLSTARS' JUNGO」。サックスの扇情的プレイが光る「YELLOW NEW YORKER」。そして歌謡曲ヒット「そんなヒロシに騙されて」と聴き所多し。なおこのアルバムは今回初めて購入。
![]() | 人気者で行こう サザンオールスターズ (1998/05/21) ビクターエンタテインメント この商品の詳細を見る |
●サザンオールスターズ「人気者で行こう」1984年(7thアルバム)
●前作「奇麗」で得たデジタル技術の手法をさらに発展させた意欲作。一曲目「JAPANEGGAE(ジャパネゲエ)」でまたまた鮮烈なパンチ。今まで幾度もレゲエにチャレンジしてきたサザンだけど正直成功作はなかった。でもこれは違う。厳密にはレゲエでも日本音楽でもない前人未到の NEW WAVE 感覚。乾いたリズムとサックス、クワタ一流の洋楽メロディに溶け込む不思議な意味不明寸前の日本語詞。
●そして三曲目にはあのビッグチューン「MISS BRAND-NEW DAY」! あの瑞々しいシンセリフと、皮肉めいた詞をそうとは聴かせないキャッチーなメロ。20年以上も古びる事のない名曲だ。「あっという間の夢の TONIGHT」&「夕方 HOLD ON ME」では、<愛されんだあ>=<I SURRENDER>、<夕方>=<YOU'VE GOT A>、<曖昧な>=<I MIGHT NOT>など、以後のクワタを特徴づける言葉遊びが頻出。歌謡曲側面では、ジューシーフルーツに提供した「海」、ハラボーの癒しポップス「シャボン」などの佳曲も搭載。
●個人的には、このLPは死んだ祖父の遺品として頂いたモノ。20年前に死んだ祖父はたいした趣味人で,当時から KING CRIMSON、THE STONES、TOTO、BEATLES「ABBY ROAD」などのLPを聴いていた。
![]() | KAMAKURA サザンオールスターズ (1998/05/21) ビクターエンタテインメント この商品の詳細を見る |
●サザンオールスターズ「KAMAKURA」1984年(7thアルバム)
●この2枚組の大作アルバムで、デビュー〜80年代のサザンは臨界点を向かえる。
●デジタル技術を完全にモノにしたサウンドにSFめいたユニークなリリックのロックが痛快。「COMPUTER CHILDREN」「死体置場でロマンスを」「怪物君の空」なんてトコロが恒例なのかな。「HAPPY BIRTHDAY」も明るくて好き!
●もう1つ、今作ではクワタが敬愛する二人のアーティストへのオマージュ楽曲がある。「吉田拓郎の唄」と「星空のビリー・ホリディ」だ。サザンはこれまでもパクリ寸前かよというほどに、先達の音楽を拝借して自分の楽曲に応用してきた。それほどの音楽に対する強い愛と知識が、ボクがクワタを尊敬して止まない大きな理由だ。「吉田拓郎の唄」は一部歌詞が拓郎批判と物議もかもしたようだが、一時期シーンを引退した彼への最高の賛辞になっているし、ドラッグ禍で夭折したジャズシンガー BILLIE HOLIDAY の悲しい人生を歌い上げているクワタもスバラしい。
●さて、この頃になるといわゆる「優しいサザン」のスタイルが出来上がって来る。「愛する女性(ひと)とのすれ違い」「鎌倉物語」とかかな。歌謡曲路線と洋楽嗜好路線という相反するコンプレックス対立軸は解消され、サザンは自分たちの音楽アイデンティティの中で「優しいサザン」/「激しいサザン」という芸風を使い分けるようになる。
●そしてその「優しいサザン」の延長にバラードの”偉大なる”名曲「メロディ」が生まれる。この曲の素晴らしさは言葉にできない。「BYE BYE MY LOVE (U ARE THE ONE)」も美しい歌だ。この二曲は最高のジェイポップだ。
●相変わらず奇妙な珍曲が混入しているご愛嬌も、サザンのアルバムを聴く楽しみの1つ。それがなきゃベスト聴いてりゃいいんだもの。今回はアフリカをモチーフにした曲が2つ。とくに「最後の日射病」では露骨に当地のポップスジャンル「ハイライフ」を直球で取り上げてます。
●これも今回新たに買ったCD。ベストで聴いた曲が多かったけど、オリジナルで聴くと新たな発見が多い。2枚組で中古1682円。「奇麗」も中古1180円。この時代のサザンって値崩れしないんだよ。
●この作品の後、桑田圭祐夫人となった原由子の育児休暇でサザンは休眠状態に入り、クワタは KUWATA BAND や初めてのソロアルバムリリースへと動き出す。勝手に言っちゃうと、ここが<第三期>(1986〜90年)である。その話はまた後日に。
・前回(5月20日)のブログ;http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-69.html
| Home |








