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2008.01.22
シモキタザワを歩いて、この街の今後を考える。
●先日またまたお芝居を見てしまいました。

●劇団鹿殺し「百千万(ももちま)2008改訂版」@下北沢駅前劇場(1月17日)
●「鹿殺し」…。なんと殺伐とした名前だろう。フライヤーからも匂う奇妙な邪気。またまた何の予備知識もなく、雰囲気だけでボクは劇場に足を運びました。寒い日の夜の公演、先月から観始めたボクのちっぽけな演劇経験の中で、一番当日券の行列が長かったです。人気あるなあ…。「場合によっては立ち見になりますのでよろしくお願いします」整理券を渡されながらそんなコトを言われる。…あんな狭い劇場で立ち見は酷だ…病気のカラダじゃ無理、そしたら撤収するしかない。開演ギリギリまで待たされてキャンセル席に案内されてみたら、前から2列目、花道の隣、とんだカブリツキの席になっちゃった。芝居のルールがまだよくわからんボクは、ドキドキして精神安定剤を一粒口に放り込むのでした。
●舞台は、福井県美浜、原子力発電所の町。謎の核爆発事件から十年。その年に生まれた主人公の少年の名は「エンゲキ」、放射能の影響で肥大化した脳ミソがカリフラワーのように剥き出しされてる。腹からは長い臓物が飛び出しカラダ中に絡み付いている始末。生まれながらに呪われた姿を持つ少年「エンゲキ」は、父親によって閉じ込められていた床下部屋を飛び出し、初めて外の世界へと旅立つ…。
●芝居を前の方の席で観るってのは、芝居に巻き込まれてもしょうがないってコトなのね。役者がブッ!って吹き出すキタナい水が飛んでくるし、舞台の上に引っ張り上げられたり、得体の知れない液体をフラスコで飲まされたりするんだ…。役者さんに素の小声で「…飲んで下さい」って真顔でいわれたら飲むしかねえよね。ボクの隣のオジさんは、ヤリを持たされて役者さんを1人刺し殺していた。ボクはアメ玉を握らされて役者にぶつけてくれといわれた。投げても投げてもどんどんアメ玉がまわされてくる。なるほどねえ〜。
●醜悪だが無垢な「エンゲキ」の冒険は、自らの出生の謎へと近づいていく。初めての世界。初めてのおつかい。出会う珍妙な人々とのバカげた交流に爆笑しながら、「エンゲキ」が学び取る人生の真実が美しい。「ボクらは…素粒子でできている…みんな一つで、そして自由だ…」裸族のオトコ(ギリギリの肌着はマエは隠しても肛門は隠さない)が大マジメな顔で言う。
●演劇ってモノは、炭酸飲料のようにシュワワワ〜ッと弾けて、カーテンが閉まると爽やかにドコかへ消えてしまう。登場人物の人生が目の前で弾けて飛び散って、でも客電がつくと雲散霧消してしまう。巻き戻し、チャプター再生の出来ない経験。ステキなセリフがサラサラと役者の口から溢れ出てそのまま劇場の空気に吸い込まれて消えてしまう、その気持ちよさを今回は感じた。気持ちよかった。
●今回インパクトのあった役者さん。
●少年「エンゲキ」を醜くでも無垢に演じた背の低い女性、菜月チョビさん。今回の演出も担当している。ラーメンズの片桐さんみたいなボサボサ頭で大振りな活躍をしてた丸尾丸一郎さんもオモロかった。脚本はこの人。人を喰ったふてぶてしい存在感の政岡泰志さんは「動物電気」というトコロからの客演らしい。谷山知宏さんも田島貴男似のイイ顔なのにブチ切れててよかったっす。絶対ドロドロしてんだろうな、とか予想してたけど、スゴくエネルギッシュでハッとさせる工夫も満載で、メリハリがあって痛快でした。
●心療内科の女医さんがボクに聞く。「なんでそんなにお芝居なんですか?」ホントに先月からです。それまでは観劇なんて仕事がらみ以外はほとんどないも同然ですよ。たまたまシモキタザワに住んでるってのが一番ですね。それと、今観ないと一生観ないような気がするんで。あと、やっぱ楽しいからです。
●そんなシモキタザワを舞台にした映画。
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●「男はソレを我慢できない」2006年
●監督:信藤三雄!コーネリアスからピチカートまで、渋谷系アーティストの名作ジャケットデザイン、名作PVを数々手掛けた伝説のオトコ。
●出演:竹中直人/鈴木京香/小池栄子/ベンガル…多々いい味出してるキャスト、チラリの豪華カメオ出演満載、監督の人脈を濫用し過ぎ。これは本編見て楽しんでもらった方がいいでしょ。こんな人まで出てくんのかよって。
●故郷・下北沢にフラリと帰ってきた自称DJのタイガー(竹中直人)、実家の団子屋には妹チェリー(小池栄子)。これってフーテンの寅さん&妹さくらの構造だよね。そこに現れるはマドンナ鈴木京香。シモキタザワにソープランド建設計画が持ち上がり、ソワソワするシモキタ男子一同が、マドンナの一喝で反ソープ闘争を実施する。でも「男はソレを我慢できない」…。
●ワイフと2人で、ああココって駅前のアソコだよね、このお店はあそこにあるヤツだよね、とシモキタザワチェックを画面の中で楽しみました。信藤三雄らしい編集の小細工も満載、ワタナベイビーの立派な役者ぶり&歌いっぷり、南口商店街入口のゲーセン屋の娘として育った小池栄子もノビノビしてましたよ。

●ロケで使われたセットはまんま残されてバーに改装されてる。下北沢駅前市場の入り口にデーンと構えてる。「まんじゅう お団子 御菓子司 うさや 大正十三年創業」。
●でも下北沢は、今、再開発の波にさらされてるのです。
●下は「小田急電鉄小田急線(代々木上原駅〜梅が丘駅間)連続立体交差事業および複々線化事業の概要」(BY 東京都 世田谷区 渋谷区 小田急電鉄株式会社)というパンフレットからの引用です。下北沢エリアは町を横切る小田急線が完全地下化して開かずの踏切がなくなり、大分スッキリする予定。しかし、同時進行で大きな道路計画が始まっているのです。コレがちょっと納得がいかない。

●赤のラインが地下化する小田急線の線路。跡地利用はなんだか不透明でよくわからん。黄色のラインが、問題の新しい道路計画。下北沢の商店街地域をぶち抜く乱暴なプランだ。黄色にアミカケになってるトコロは、駅舎にすんだかバスロータリーにすんだかのつもり。ここに、駅前市場は完全にスッポリ収まってる。
●下北沢を代表する劇場「スズナリ」も再開発で道路の下敷きになる運命となっている。個性的なミニシアター「下北沢シネアートン」や、これまたひねくれた古本屋「古書ビビビ」があって、ボク的にはなくなるととっても悲しい。
●小田急線が地下化されるのは大歓迎だが、その後に大型車両が闊歩するでかい車道が入ってきたら、また元の木阿弥じゃないか。下北沢は徒歩でくつろげる街だからこそその独特のオーラを培って来れた。それをわざわざ冷たいスキマ風を無理矢理差し込むなんてなんてナンセンスなのだろう。
●この「補助54号線」という道路は最終的に環状7号線まで突き抜けさせるつもり。山手通りから環七まで通貫する井の頭通りみたいなモンがもう一本ここに出来るわけ。あの井の頭通りの交通量がこの静かな町を分断するのは困る。コドモの通学にだって差し支える。
●井の頭通りの増幅工事もスゴい時間をかけて、でもまだ半分しかできてない。山手通り富ヶ谷交差点〜大山交差点(東北沢)までが増幅しているが、そこから環七まではまだ買収が完了してない。中途半端な買収は街の風景を殺風景にするぜ。これが今後十数年この街を貫くのかと思うと気が重い。
●今日のシモキタザワの風景。
●行きつけのカフェ「GOPAL」が椅子を全部モデルチェンジした。聞くと全部「チャーチ・チェアー」でキメてみたという。「チャーチ・チェアー」、つまり教会の椅子。全部色やカタチがちょっとづつ違う。ちゃんと聖書を入れるポケットがついてる椅子もある。ふーん。

●やはりよく行くカフェ、「+ADD CAFE」。その建物の3階にはあの悪名高い日雇い派遣業界最大手「GOODWILL」の事務所が入ってる。道を歩いてて、ふとビルを見上げると電気がついてる。あれ?「GOODWILL」は全支店が最低2ヶ月の営業停止処分になったばかりじゃないか。わざわざガラス戸の扉の前まで行ってみる。中に人の気配。なんだよ、営業停止じゃねーじゃん。ホントにいい加減な会社だな。懲りてないよ。

●関係ないけど。
●先週、「GOPAL」でお茶して店の外に出たら、南海キャンディーズのしずちゃんが歩いてた。ホントにデッカかった。以上、芸能人目撃情報でした。
●カフェ「GOPAL」についての過去の記事はこちら。
http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-273.html
●カフェ「+ADD CAFE」についての過去の記事はこちら。
http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-275.html
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