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●先週は、後輩たち大勢に会い、結果ぐったり疲れた。
●事務的な会話ならば、何の苦もなくこなせるのだが、こと情緒的な会話(友人や同僚との会話)となると、スゴくエネルギーが消耗する。情緒的感性のバッテリーが完全にアガってしまい、すぐ充電が必要になる。携帯電話で言うと買換えのタイミングだが、情緒バッテリーはソフトバンクでもドコモショップでも扱いがない。できれば全身新製品に機種変更したいのが本音だが、21世紀の科学ではまだソレは無理っぽい。職場の後輩達と沖縄居酒屋で盛り上がってしまったのは先週金曜だが、今だにボクのバッテリーは赤表示だ。
●心療内科のオバさん先生は、「そりゃ疲れるわよ。ダイジョウブ、それがフツウだから。疲れないようだったらまた別のクスリ出さないといけないトコロよ」でもホントダルいんすよ。どんなに寝ても疲れがとれない、カラダ中にドロ水が入って重くてしょうがない感じっす。まあ、後輩に会うって段階で覚悟してたから、かまわないっちゃーかまわないんだけど。
●最近ボクが携帯で取り集めている植物の写真。
●ワイフが文句をつける。「オジさんの写真趣味と同じじゃない」んまー、変わらないだろうな。でも見てくれよ、お花の中じゃアリンコが大忙しなんだよ。34歳になるまでそんなコトも知らなかったよ。

●くたびれているから聞いてる音楽も、ちょっとメソメソした感じ。
●DEATH CAB FOR CUTIE というワシントン州のUSインディロックバンド。初めて聴いた時は、COLDPLAY 以降のメソメソロック(←ボクの造語だけど、言わんとしてる事はわかるでしょ)なんだろうな〜と思って聴いた。メジャーに移った後の新しいアルバムから順番に聴いていったのでそう思ったんだけど、インディ時代はそこそこガキッとギターロックだったんだなとも思った。でも絶えずメソメソしたメロディを、細い声で切々と歌い上げる感覚は一貫してる。インディな暗い文学少年がメランコリックな気持ちから抜け出せずに深い森を彷徨ってるうちに、メジャーのキレイな草原に到達しちゃって、より一層メソメソし放題。一気に4枚まとめ聴き。
![]() | The Photo Album (2007/01/22) Death Cab for Cutie 商品詳細を見る |
●「THE PHOTO ALBUM」2001年
●インディ時代で三枚目くらいのアルバム。日本盤だと、ボーナストラックになんとあの名曲 BJORK「ALL IS FULL OF LOVE」のカバーが収録されてる!インディギターでこの曲やるとこんな風になるんだあ、と感心。この曲選んじゃう所で一体どれだけメソメソしてるかが予想つくでしょ。
![]() | TRANSATLANTICISM (2003/09/18) デス・キャブ・フォー・キューティー 商品詳細を見る |
●「TRANSATLANTICISM」2003年
●インディ時代最後のアルバム。各所で希にガーンとギターが鳴ります。ボーカルはいつも通り貧弱。このアルバムの曲が沢山のテレビドラマや映画に使われたから、彼らはグッと世間の注目を浴びてメジャーへの切符を手にするらしい。地に足が離れる事はないけれど、確かにスケール感が大きくなった印象。アルバム表題曲は8分弱もあるんだよ。極上のメソメソロックだよ。
![]() | Plans (2005/09/05) Death Cab for Cutie 商品詳細を見る |
●「PLANS」2005年
●メジャー移籍でメソメソ度急上昇。基本的な姿勢はメジャーだろうと全然変わらない。しいていえばシンセが増えてより音がまろやかになったのかな。楽曲はよりキャッチーに。
![]() | Narrow Stairs (2008/05/13) Death Cab For Cutie 商品詳細を見る |
●「NAROW STAIRS」2007年
●声の澄み切った響きが完全に COLDPLAY だと思った。思い切りメソメソ出来るんで、お疲れの時には是非お勧めします。ピアノの音がポロポロ落ちて、ココロの表面に静かな波紋を起こします。
●でね、全然関係ないけど、昨夜の夢のハナシ。
●このバンドを iPod でかけっ放しにして夜寝てたら、THE BEATLES の夢を見た。
●不思議な夢だった。普段は悪夢しか見ないのに、夢らしい夢だった。1963年デビュー間もないマッシュルームカットとお揃いスーツの THE BEATLES がなんとプラネタリウムでライブをするのだ。それはそれはロマンチックで、会場を見上げれば満天の星空と天の川。プラネタリウムの席に座ってライブを見てるんだけど、隣にいるのは学生時代の女友達。もう十何年も会ってないのに。そもそも仲も別に良くなかったような…。彼女は一体今ナニをしてるのか?
●すると GEORGE HARRISON がおもむろにギターをチェロに持ち替えて(絶対ありえない!)、それはそれはサイケデリックな音響を奏で出した。曲は「STRAWBERRYFIELDS FOREVER」から「TOMORROW NEVER KNOWS」のメドレーだ。で、ボーカルとるのがなんと RINGO STARR!え、歌うの RINGOなの? マジ? ギター持ってセンター立ってるぞ! ……がしかし、この貴重なライブの途中でボクは強烈な尿意に襲われてしまう。「そりゃナイぜ、ここで席は立てない!この名曲の途中では!」しかし演奏はインプロビゼーション炸裂のサイケなジャムジャム状態になり全然終わる気配がない。「だめ!もうトイレ行く!」……と思ったら夢だった。そんでフトンを出てトイレに行く。
●そんな夢を見たから、THE BEATLES 前半戦を聴く。
●THE BEATLES のキャリアは、「赤盤」/「青盤」、または「PAST MASTERS VOL.1」/「VOL.2」、アルバムで言えば「RUBBER SOUL」と「REVOLVER」の間、1966年8月で人前でのコンサートを全部ヤメる前と後、つまり前半戦と後半戦でザックリ割れますわね、まるでスイカ割りのスイカのように。でドッチもおいしい。しかし味は全然違う。THE BEATLES 大好きって人は両方聴くだろうけど、どうでもイイ人は片ッポしか聴かないだろう。そんくらい作風が違うから。
●完全後追い世代のボクは、後半戦こそがオモシロい。キャッチーで甘く楽しい所もタップリなのは当然だが、(スイカに例えれば)タネが多過ぎて食べづらい。腐りかけてる場所もあるし、腐りかけてるからこそ完熟味が出てる。あの4人がヤバい煙やクスリを目一杯吸い込んで制作した不健康造形だから、しばしば奇妙なカタチにひるむ。でも高校時代の悪友ナツエスくん(仮名)が、ドラッグカルチャーやサイケカルチャーとの関連や、チャールズマンソンがホワイトアルバム聴いてカルト殺人したとか、「SGT. PEPPERS〜」には「田中さ〜ん田中さ〜ん田中さ〜ん」というフレーズがサブリミナル的に仕込まれているとか、人生には一切役に立たない知識を解説してくれたコトがずっと20年間影響してて、スタジオに籠り切ってロックの錬金術実験に勤しんでたバンドを夢想する方が好きになってしまったのだ(この事は以前の記事で書いたなあ、ヒマ人の方は「ナツエスくん」でブログ内検索して下さい)。
●前半戦の楽曲は、ポップアイドルの THE BEATLES のイメージが先行してて、キャッチーで甘く味わい易い。曲も短くシンプルでシンガロングできる馴染み易さと愛嬌のよさがある。リアルタイムであの時代を体験した人は、コッチの方が印象深いと思う。反対にボクはあんまりマジメにこの時代の曲を聴いた事がなかった。でも夢には前半戦マッシュルームの FAB4が出て来たのだ! そこでCD棚からゴソゴソ引っ張り出して、この時代の彼らの音楽を聴いてみる。
![]() | Past Masters, Vol. 1 (1990/10/25) The Beatles 商品詳細を見る |
●「PAST MASTERS VOL.1」1962-1965年
●アルバム未収録のシングル曲をまとめたシリーズ。「SHE LOVES YOU」「I WANT TO HOLD YOUR HAND」のドイツ語バージョンとか入ってる。メジャーデビュー直前の THE BEATLES はドイツのハンブルグに行ってロック武者修行をメチャメチャやってるからな。アイドルづらしてシャツ脱ぐとタフなロック筋肉で腹筋6つに割れてます的な感じ?
●THE BEATLES 後半にナツエスくんという人物が導入してくれたように、THE BEATLES 前半にボクを導入してくれた人物もいる。「ローリー」ってニックネームの女の子である。ローリー寺西とは関係ない。ローリーは「ロリコン」に由来するあだ名で、彼女は「やっぱ男子は年下の子がイイ!」と公言しまくってたので、こんなあだ名に収まった。高校時代の三年間、違和感なくこの名前でボクは彼女を呼び切ったのだから、本人も気に入ってたんだろう。童顔だから周囲は気付かないが実は結構危ない小悪魔系だった。ホントに年下が良かったんだろうか?彼女も今は主婦になり、たしかダンナさんは同い年だったような…。
●ローリーは素朴に PAUL のタレ目が好きであって、PAULの声ならナンでもよかった。ボクもこのアルバムでは、PAUL のばびーん!っと響くベースの一撃から始まる「I FEEL FINE」が一番好きだ。
![]() | Please Please Me (1990/10/25) The Beatles 商品詳細を見る |
●「PLEASE PLEASE ME」1963年
●FAB4のファーストアルバムですわ。一曲目の「I SAW HER STANDING THERE」からロックンロールが疾走。最初のヒットシングル「LOVE ME DO」も、ジョンの喉も破れんばかりの絶叫「TWIST AND SHOUT」も格納。ボクはこの「TWIST AND SHOUT」が THE ISLEY BROTHERS のカバーだって今回初めて知った。
●ここでも個人的な思い出を。このアルバムを最初に聴いたのはイモウト経由だったと思う。アメリカに留学していたイモウトは、メガネでヤセっぽっちの金髪ドイツ系のオトコのコと友達になってた。その彼がイモウトに勧めたのが「PLEASE PLEASE ME」と、PINK FLOYD「狂気」と NEW ORDER だったらしい。なんちゅーセレクションだろう。THE BEATLES は置いといたとして、「狂気」と NEW ORDER じゃ、マジ陰気なヤツなんだろうなーと思った。今の時代なら髪の毛真っ黒に染めてダークなエモとかにハマってたのかな…?
![]() | With the Beatles (1990/10/25) The Beatles 商品詳細を見る |
●「WITH THE BEATLES」1963年
●この頃の THE BEATLES はマジリリースペースがハンパない。デビューのこの年2枚アルバム作って、翌年も2枚アルバム作って、オマケにそのうち1枚は自分たちの出演アイドル映画のサントラで、撮影と同時並行だっつーんだから、殺人的だよ。でもニンゲン大事なのは勢いよ!CHUCK BERRY 作「ROLL OVER BEETHOVEN」でクラシックの神様をひっくり返して、「ALL MY LOVING」「I WANNA BE YOUR MAN」の自作ロックをかます。あの有名なクレジット「LENNON/McCARTNEY」も登場。「PLEASE MR. POSTMAN」「YOU'VE REALLY GOT A HOLD ON ME」など外部作家経由でモータウン風味もチャレンジ。日本に THE BEATLES 旋風が到来するのはこの辺の頃らしいよ、よくわかんないけど。
![]() | A Hard Day's Night − ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ! (1998/03/11) ザ・ビートルズ 商品詳細を見る |
●「A HARD DAY'S NIGHT」1964年
●「ハードな一日だったぜ、犬みたいに働いた、ハードな一日だったぜ、丸太みたいに寝るしかねえ、でもオウチに帰ってキミがいてくれたら、もうそんだけで全部オーライ」……ぶっちゃけ、ボクもこの前まで、毎日「A HARD DAY'S NIGHT」な生活してたんだよな……。病気になって、もうできなくなっちゃったけど。くそ、この痛快なロックンロールでセンチな気持ちにさせられるとは。
●クソみたいにハードな毎日なのに、カバー曲が消えて全曲「LENNON/McCARTNEY」のクレジット。「AND I LOVE HER」から「TELL ME WHY」「CAN'T BUY MY LOVE」までおセンチから痛快ロックまで量産体制が整う。それはまるで次から次へと登場するジオン軍の新型モビルスーツのように。
![]() | Beatles for Sale (1990/10/25) The Beatles 商品詳細を見る |
●「BEATLES FOR SALE」1964年
●再び CHUCK BERRY 作のド直球キラーチューン「ROCK AND ROLL MUSIC」を投下、全世界のダンスフロアをナパーム爆撃で焼き尽くす。とはいいつつ、ジャケの雰囲気どおり、ちょっとシットリめの落ち着いた曲調が爽やか。「MR. MOONLIGHT」「EIGHT DAYS A WEEK」とかね。「I'LL FOLLOW THE SUN」「I'M A LOSER」「EVERY LITTLE THING」も見逃せない曲じゃないか。今まで気付かなかったけど。
![]() | HELP! - 4人はアイドル (1998/03/11) ザ・ビートルズ 商品詳細を見る |
●「HELP !」1965年
●さすがに、あまりの多忙にアップアップになってきましたようです。もう「助けてくれ!」 状態。またアイドル映画のサントラだし、撮影の合間を縫って10日間で録り切ってるぞ。あのニギやかなヒットチューン「HELP !」なんてもはや限界状態を叫ぶウタだもんね。
●「ヘルプ!誰か来てくれ!ヘルプ!誰でもイイから!ヘルプ!分かってんだろ!ヘルプ!
……オレが若かった時、今よりうんと若かった時、
どんな事だって他人の助けなんて絶対要らなかった。
でもそんな日々は過ぎ去って、もうオレは自分で自分に自信が持てない。
意識を変えなきゃダメなんだ、ドアを開けて出て行くぜ
……キミ、マジで助けてくれないか、オレはもう何もできない。
お願いするからオレのそばにいてくれよ、そんで足を地面に下ろすのを手伝ってくれよ。
ホントにホントにお願いだから!ヘルプミー!」
●U2 がかつてこの歌をスローバラードで朗々と歌ったのを観たことがある。ズタボロ男の悲哀の歌なわけよ。そんで、ボクのココロの気分には、このリリックが一番シックリくるんだよ。
●失恋哀歌「YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY」&「TICKET TO RIDE」、そんでメソメソ名曲「YESTERDAY」を搭載。オーケストレーションを見事に駆使した「YESTERDAY」で THE BEATLES はやっとタダの一過性アイドルの評価を覆す事ができた。
![]() | ラバー・ソウル (1998/03/11) ザ・ビートルズ 商品詳細を見る |
●「RUBBER SOUL」1965年
●どんなにボロボロでも一年2枚のペースは崩さない勤労青年 THE BEATLES。しかしジャケに漂う退廃感が、このバンドが後半期に突入しつつある事を示している。煮詰まり切ったアイドルは、自分たちの溢れ出す才能を既存のコマーシャリズムに嵌め込めなくなっちゃった状況。ドでかいホールに釣り合わない貧弱なサウンドシステムと、キャーキャーわめくだけで音楽もろくに聴かないファンの女の子に決別すべく、翌年このバンドは一切のコンサート活動をやめる。バカげた映画ももう撮らない。別に公言はしないが、悪いクサだって吸っちゃうよ。ロゴはサイケなティアドロップタイポだし、サイケロックの影響は間違いない。でも恐ろしくカッチリとポップソングに仕上げるのは、絶対にブレない彼らの信条みたいね。
●「YESTERDAY」で成功したアレンジ冒険の延長か、「NORWEGIAN WOOD」(←つまりノルウェイの森、村上春樹が拝借したタイトルだね)ではシタールがびびゅおーんって鳴ってるし、「NOWHERE MAN」のダルなメロディ&コーラスとか、イロんな所にサイケの意匠が施されてる。
●サイケじゃないけど、「GIRL」「MICHELLE」「IN MY LIFE」も彼らの新路線であり、やっぱ後世に残っちゃう必然の名曲だと思う。GEORGE 作「IF I NEED SOMEONE」もいいな〜。
●アルバムに収録されてないんだけど、このアルバム同日発売で「DAY TRIPPER / WORK IT OUT」という両A面シングルも発売されてる。「PAST MASTERS VOL.2」に収録されてて、後半期扱い。「DAY TRIPPER」は当然その名の通りキャッチーなトリップソングで、あの何度も何度も反復されるギターリフが脳ミソに刷り込まれる。でもボクが大好きなのは「WORK IT OUT」だ。切ない PAUL の熱唱がたまらない。「WE CAN WORK IT OUT ! - ボクらはきっとウマくやりこなせるコトが出来るよ!」レンアイのピンチにハマり込むカップルを歌うこの歌の、素晴らしく明るい感じがとてもボクを元気づけてくれる。……多分ローリーもこの曲が一番大好きだったはずだ…。
![]() | Past Masters, Vol. 2 (1990/10/25) The Beatles 商品詳細を見る |
●さらに蛇足を。コレは後期の名曲「ACROSS THE UNIVERSE」の話。
●ブログを通じて知り合った女性が、この曲を FIONA APPLE がカバーしたプロモに激感動したと綴っていたので、ボクも観てみた。激良かった。(ちなみに RUFUS WAINWRIGHT のバージョンも結構よかった)。
●「くだけ散った光のイメージが、まるで100万の瞳のように、ボクの前を踊り跳ねる
そしてボクを何度も呼ぶんだ、あの宇宙を超えて…
郵便箱の中でざわめく風のように、ボクの意識はとりとめもなく彷徨い出す
目も見えないまま、つまづき転びながら、道を探すのさ、あの宇宙を超えて…
…ジャイ…グールー…ディーヴァ…オーム…
ナニもボクの世界を変える事は出来ない、ナニもボクの世界を変える事は出来ない
…ジャイ…グールー…ディーヴァ……ジャイ…グールー…ディーヴァ…」
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