家に帰ったら、コドモたちが映画に夢中。
●こたつに二匹のコドモが埋まってた。そんでテレビを凝視。娘ヒヨコ、ホッペが潰れて軽く朝青龍っぽくなってる。

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テレビ東京「パコと魔法の絵本」を放送してたんだよね。ボクは途中から見たんだけどスッゴく楽しんじゃった。コドモもメチャ楽しんでたなあ。

パコと魔法の絵本

「パコと魔法の絵本」
「嫌われ松子の一生」「下妻物語」中島哲也監督が、コレでもかと言わんばかりのヤリ過ぎ演出をCG実写マゼコゼで展開させるポップカラフルデストロイな世界観に感動。キャラとメイクが濃過ぎて役者が誰だか分からないほど。妻夫木聡とか加瀬亮とかエンドロールが出るまで自信が持てなかったよ。コドモたちは「飛び出す絵本」の世界に突入して行くオハナシとして楽しんだみたい。ちょっとコワくて、でもオモシロい。
●舞台は、とある病院。ヒトクセもフタクセもあるワケアリ患者たちがトンマな日々を送ってる。7歳の少女パコちゃんは記憶が一日しか持続しない障害の持ち主。そんな彼女に感応して、トンマなオトナたちのササクレだったココロがマロヤカになっていく。そしてパコちゃんのために楽しい楽しいお芝居を演じてみせるのだ。
●……ボクは、クセのあるワケアリ患者がリアルに集まるそのテの病院に通ってた当事者だから、わめいたりどなったりわらったり泣いたりしてる映画の登場人物を見てると…なんていうかな…他人事に思えないような感情を抱いてしまう。病院から出ていけない、フツウに暮らせない、毎日を無難に過ごせない、ソレでも自分の人生をどうにか手に負えるモノにしたくてモガイてる人たち。ボクが病院で出会ったワケアリ患者たちは、みな物静かで奥ゆかしくてチャーミングだった。
ボクは幸運にもあの病院世界から抜け出して、元いたサラリーマン社会に戻ってきた。またアソコに戻りたいとは思わないが、アソコにあった奥ゆかしさは忘れたくないなあと思う。今の暮らしは正直エゲツナイ摩擦だらけ。昔の自分がこんな世界をホームと思ってスイスイ泳いでいたのが信じられないくらいだ。
●復職して初めての本格的なプロジェクト立上げは、まさに今日、目標期限ジャストにして無事成功した。すいません、すいません、を繰り返した3月だったが、今日は、ありがとう、ありがとう、を繰り返してみた。ありがとうは何回言ってもストレスにならない。コドモでも知ってる事を今さら噛みしめる36歳の春。いやコレ恥ずかしい話だ。

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ヒヨコ、ヨーグルトを食べながら言う。
「パパ、ヒヨコ、ブルガリアにいきたい!」ヨーグルトでブルガリアか…こいつの動機付けってキホン食べ物に直結してるんだよね。「ブルガリアってヨーグルトがおいしいんでしょ?」そうなんだろうな多分。「ブルガリアは、さむいクニ?あついクニ?スッゴイあついクニ?」あー東ヨーロッパだしな…そんなに暑くないだろうな…以前見たブルガリア映画では雪が降ってたな。「フルーツはおいしい?」フルーツ?フルーツは…わかんないよ。「フルーツヨーグルトはおいしいのかってコトなのよ!」うーん、ジャムとか使って食べてるような気がする。「ヒヨコ、チキュウギでしらべる!」そうしてくれ、パパ元気ないから。「パパ、ヨーロッパってどこ?」おお基本的な知識から欠けてるな!あーとね、アフリカの上あたりです。「アフリカってどこ?」ソコ知らないの!もう説明できないよ。その辺はもうノマドに聞いてくれ。アイツ詳しいから世界地図に。

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そんなヒヨコが、つくしを拾ってきました。春ですね。



でもボクのココロがクタビレテいるので、レゲエ。

「STUDIO ONE ROOTS VOL.3」
「STUDIO ONE ROOTS VOL.3」
●英 SOUL JAZZ RECORDS からドボドボリリースされてるレゲエコンピシリーズ「STUDIO ONE」。もう何枚目になるだろうこのシリーズ。30枚近くになるだろうな…バカだからボク全部買ってるんだけど。でさ、大雑把に言えば内容も全部同じなのよ。古い古い録音でふっくらとしたグルーヴがうねってるのですよ。ほら、今も目の前でヒヨコが踊ってる。
●重要キーワード押さえておきましょう。CLEMENT COXSONE DODD。レゲエ/ジャマイカ音楽が録音されるようになった最初期に活躍した伝説のプロデューサー。そんで彼のスタジオの名前が「STUDIO ONE」BOB MARLEY を始め数々のレゲエ偉人がココを通過して行きました。今回は「ROOTS」がテーマのコンピなので、レゲエ以前のさらに古いスタイルに影響された音源を収納してます。多分大事になるコトバは「ナイヤビンギ」。ソレを念頭に英語ライナーを読んでます。
●ジャマイカ独自の信仰ラスタファリズム。この信者たちが自らのコミュニティで鳴らしているリズム音楽に注目した COXSONE DODD は、スタジオのハウスバンド THE SKATALITES の主要メンバーを連れて夜な夜なラスタたちのドラムを聴かせてたと言います。これが1950年代末、キングストンの東にあるワレイカヒルズというラスタコミューンでのコト。後のシーンで活躍する COUNT OSSIE もココにおりました。アフリカ由来(ライナーにはアシャンティ王国って書いてあるな)の伝統音楽の要素を色濃く残すこのスタイルは「ナイヤビンギ」と呼ばれるようになり、レゲエ成立の大きな推進力になったと言います。より土臭くドロドロした印象の強い「ナイヤビンギ」はソレそのものの魅力も強く、70年代あたりまで積極的に録音もされてました。COUNT OSSIE のバンド THE MYSTIC REVOLUTION OF RASTAFARI はその代表格ですわ。

SOUND DIMENSION「SOUND DIMENSION」

SOUND DIMENSION「SOUND DIMENSION」
●これも SOUL JAZZ RECORDS/STUDIO ONE シリーズの一枚です。1960年代末に STUDIO ONE で活躍していたハウスバンド SOUND DIMENSION の演奏を集めたコンビ。スタジオのハウスバンドに注目した選曲だけあって、全部オケのみ、ボーカルなしです。しかし、そのタイトでジャストなファンクネスは、同時代の名ハウスバンド、MOTOWN における THE FUNK BROTHERS、STAX における BOOKER T & THE MG'S に匹敵し得る迫力があります。
SOUND DIMENSION には 名キーボーディスト JACKIE MITTOO が所属しておりました。トロンボーン奏者 VIN GORDON DON DRUMMOND ジュニアと称された傑物。北部高級リゾートでの仕事でジャズの訓練を受けてきたメンバーもおりました。SOUL VENDERS という名前も時々出てきますが、それは SOUND DIMENSION の別名。70年代に入ってからは BRENTFORD ALL-STARS/BRENTFORD ROCKERS と名前が変わりますが、メンツはほぼ同じっぽい。
●レゲエの世界には、こんな重要ハウスバンドがいくつかあります。チェックしておきましょうね。SOUND DIMENSION の先輩バンドが THE SKATALITES。最初期の STUDIO ONE で活躍し、スカ/ロックステディの様式を作った連中。60年代末には、THE AGGROVATORS とか THE ROOTS RADICS などが活躍しておりました。コレは STUDIO ONE じゃなくて CHANNEL ONE のハウスバンドだね。
●連中が鳴らしたコレらのオケトラックは、レゲエの歴史の中で、引用、再録、カバー、替えウタなどなど何回も何回も再利用されて、今や古典リディムとして鉄板の支持を掴んでおります。確かにボクでも聴いたコトのある物件がゴロゴロしてます。「REAL ROCK」「HEAVY ROCK」「MOJO ROCKSTEADY」とか。こうした名トラックを、敬意を込めて「ファウンデーション」と呼んだりするそうです。

DUB SPECIALIST「17 DUB SHOT FROM STUDIO ONE」

DUB SPECIALIST「17 DUB SHOT FROM STUDIO ONE」
●70年代になると、レゲエの世界は「ダブ」の時代に入ります。同じオケトラックを活発に使い回す文化(別人が別のウタを乗っけたり、オケトラックをかけながらDJがわめいたり)がしっかり定着した結果、このオケトラックを改変して楽しむスタイルが登場するのです。具体的に言えば、元のオケトラックに思いっきりエコーをかけたりする行為。コレがその後世界に普及する「リミックス」という概念の元祖になります。
●70年代ダブ表現の第一人者は、電気技師だった KING TUBBY。そして STUDIO ONE のエンジニア経験を経て独立した LEE SCRATCH PERRY。若手世代の台頭。しかし50年代から業界の首領として君臨してた COXSONE DODD がこの動きを指くわえて見てるだけに終わるワケがありません。そんで自ら名乗った名前が DUB SPECIALIST自分の経営する STUDIO ONE にはクサルほどのオケトラックがありますから、それを片っ端からダブ加工し始めました。DUB SPECIALIST 名義でリリースしたアルバムは12枚。オッサンがんばりました。そんな音源を、HEARTBEAT というレーベルの連中がコンパイルしたのがこのアルバムです。
KING TUBBY LEE PERRY ほど革新的なダブ表現には至ってない、ちょい中途半端なエコー加減。実にフツウなのですが、サウンドシステムなどの現場運用視点ではイイ塩梅らしい。元曲の演奏は SOUND DIMENSION 関係者なのかな? 自分の演奏を勝手に改造されてギャラ支払いもなく転売する商売に、ウンザリしてたプレイヤーもいたようです。COXSONE DODD はレゲエ世界の偉人ではありますが、アコギで渋チンの経営者という側面も強く、手放しで評価出来ないって場面もあるみたいっす。

「REAL AUTHENTIC REGGAE VOLUME ONE」

「REAL AUTHENTIC REGGAE VOLUME ONE」1971-2007年
●コチラは BBE というイギリスのレーベルが作ったコンピ。ヒップホップからテクノ、70年代レアグルーヴまで網羅する、実に趣味のイイイギリスのレーベルです。ある日このレーベルのメルマガが「今だけ半額セール!」と激しく煽ってきたモンですから、ムキになって買ってしまいました。ポンドの買物は高いのに…。
DAVID RODIGAN という人がコンパイラーとしてクレジットされてますが、ドナタサマかはよくワカランです。ただし、70年代を軸に、ちょっぴり00年代まで網羅する選曲は実に明るく、ウタモノとしての清々しさが楽しいのでした。70年代末の録音ともなるとベースがわかりやすく野太いし、ダブ風味も洗練されててキャッチーだわー。DENNIS BROWN、BARRINGTON LEVY、THE ABBYSINIANS などなど。BUNNY LEE プロデュースの BARRY BROWN「BIG BIG POLUTION」の地を這い回るようなダブが好き。07年録音の SUZANNE COUCH「SMILE」はクールなローボイスがひんやり冷たくて好き。

「REAL AUTHENTIC REGGAE VOLUME TWO」
「REAL AUTHENTIC REGGAE VOLUME TWO」1975-2008年
BBE による同じシリーズの第二弾。1975年から80年代前半程度の録音と00年代をちょっぴり。ジャケはラスタ思想の開祖 MARCUS GARVEY の肖像だな。KING TUBBY、GREGORY ISAAC、AUGUSTUS PABLO、SUGAR MINOTT などを収録。WAYNE WADE の迫力あるダブ魂もスゴい。オーセンティックと歌いながらもダンスホールなアプローチも採用。CHAKADEMUS AND PLIERS LUCIANO も収録されてる。
●それと、こちらでも BUNNY LEE のプロデュース楽曲が気になる。この人のグッと抑制されたテンションが奥ゆかしくてイイ。調べると KING TUBBY の仲間で最初期ダブの達人である。気になるなあ。そんな曲から繋がる THE MELODIANS「SUBMISSION」のベースボワボワダブが好き。

RAS MICHAEL  THE SONS OF NEGUS「RASTAFARI DUB」

RAS MICHAEL & THE SONS OF NEGUS「RASTAFARI DUB」1972年録音
RAS MICHAELホンマモンのラスタで、ナイヤビンギの専門家だ。元々は STUDIO ONE に出入りしてたミュージシャンの一人だが、ラスタ系ラジオ番組立ち上げに関わったりしてる敬虔なラスタ信者。そんな彼の代表作がその名もズバリ「RASTAFARI」。そのアルバムをそっくりそのままダブワイズしたのが本作「RASTAFARI DUB」ってコトになる。STUDIO ONE、ナイヤビンギ、ダブ、と今日ピックアップしてきたキーワードが結集したような音源です。奴隷貿易以前から伝わる太古のリズムと20世紀の電気処理録音技術が合体。
●しかし、濃密な呪術的グルーヴこそ真骨頂のナイヤビンギと、音のスキマ感をエコー処理で埋めていくダブの美学は、実は相性があまりヨクないかも。立派なダブだが、ナイヤビンギの度合いが減ってしまった。そこでダブする前の「RASTAFARI」と聴き比べてみたいのに、またしても部屋が散らかり過ぎて見つからない。ああ、マヌケ。
●ちなみに、ベースで ROBBIE SHAKESPEARSLY & ROBBIE)、ギターで PETER TOSHTHE WAILERS)が参加してる。ココも注目。



●昨日は久しぶりに、強いうつ気分に襲われたのでした。ヨガも仕事もできないで一日中寝てた。クスリもたくさん飲んだ。


息子ノマド、8歳にて「ナウシカ」に遭遇。
●ヒヨコがナニゲなしに公文教室から借りてきた「風の谷のナウシカ」6巻(←実に中途半端な借り方だ…)に、食いついてしまったのがアニキのノマド。アニメ版「ナウシカ」で描かれなかったその後の物語にヤツは興奮状態。
●ソコでボクが一言。「ノマドはマンガで「ナウシカ」読みたいのか?それならパパは全部持ってるぞ」愛蔵版でね。大切に読むなら貸してやってもイイ。「よみたい!」

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●そこからヤツはガン読みだよ。分厚い上下巻を4時間ガッチリ黙々と読み続け、最後まで読破した。

風の谷のナウシカ (下巻)

●この愛蔵版は迫力満点ですよ。電話帳並みの分厚さが2冊。上下巻買えば12000円近くになるし。
「ノマドには難しいわよ、漢字だってふりがな振ってないし。「大海瘴」とか意味が分からないでしょう」とワイフ。イヤイヤこういう名作は、8歳なら8歳なりの読み方があるし、中学生になっても高校生になっても大人になっても、その時その時読む度に発見や新しい感動があるもんだ。それに宮崎駿みたいな描き手なら、難しい漢字でもその意味をキチンと感じ取れるだけのイメージを鮮やかにヴィジュアル化してくれてる。むしろマンガだから伝わるモノがあるのさ。
●……数時間も集中力を切らさず大作に向き合って消耗したのか、ヤツは読破したらバッタリ床に倒れて動けなくなってしまった。どう?ナウシカオモシロかった?「…うん…」処理し切れない情報の渦で反応もできない。それは正しい読み方だと思うわ。

●お風呂&夕食を経て、やっと落ち着いてきたノマド。紙と鉛筆で「腐海」の生物を描き出した。

名称未設定 1

●オマエ、王蟲だけじゃなくて腐海の植物まで描いてるのか?細かいトコロ見てるなあ。これ、真ん中に立ってるのが「巨神兵」だな?その上は?「ギーーーッっていうヤツ!」…大きなハエみたいな蟲だっけ。確かにギーッって言ってたな。「それと大王ヤンマ」ムカデが空飛んでるようなヤツね。その隣は土鬼(ドルク)の飛行ガメだね…二人の人間が乗ってる。ちっこいナメクジみたいのは?「蟲使いがもってたヤツ。ピチャピチャズルズルって動く」オマエ擬声語擬態語にやたら注目してるんだな。その意味でよく読んでるわ。

●ヒヨコも負けじと描きましたよ。

ナウシカヒヨコ版1

●なにコレ?「メーヴェ!」あっそう、原作のシャープなイメージと違って、なんかモチモチしてるのね。オマエのホッペみたいじゃん?じゃ、この上に乗ってる人は…「ナウシカ!」瘴気を防ぐマスクをしてるからあまりカワイくないのね。

●ボクも参戦しました。原作見ないで描いてみるルールで。

ナウシカパパ版

「森の人」がバカ受けしました。渋いキャラだけど実に重要なのね。でもルックスはマジでこんなですよ。ユパさまは大失敗。


●ちなみにですね、ボクはこんなアイテムも持ってるんです。

安田成美「風の谷のナウシカ」

安田成美「風の谷のナウシカ」1984年
●去年、新橋SL広場の古本市で発見購入した7インチシングル。200円でした。作詞:松本隆/作曲:細野晴臣。元はっぴぃえんどの2人がコラボ、超強力布陣で制作された楽曲です。「風の谷のナウシカ 髪を軽くなびかせ 風の谷のナウシカ 眠る樹海を飛び超え」この曲のサビフレーズが、劇場公開時のCMスポットにはバシバシかかってたとボクは記憶しております。
●でもね、この曲は映画主題歌でもなんでもなく「シンボルテーマソング」って位置づけになってます。映画本編でも、現在流通してるDVDでもこの曲を聴く事は出来ません。主題歌になるはずだったのだけど、宮崎駿さんがダメ出ししたってのが、世間の定説になってるんですよね。……なぜか?申し訳ないけど、安田成美さんのボーカルが致命的にダメなんですわ。宮崎駿さんじゃなくても「コレ無理!」と思う仕上がりです。その後安田さんはトレンディドラマで活躍する立派な女優になり、現在はとんねるず木梨憲武さんの奥さんとなりますが、シンガーとしては最悪であったのでした。
●ムゴい主題歌押し付けに必死に抵抗した宮崎駿さんは、大御所松本/細野チームと決別し、まだ無名だった新進作曲家・久石譲へと接近しました。その後のジブリ作品において久石譲が果たした役割は言うまでもなく超巨大ですよね。安田成美のボーカル能力がもうちょっとマシだったら、ジブリ音楽は久石譲ではなく松本/細野が担ってたかもしれない。そんなパラレル可能性をホンノリと感じるシングルなのでした。


いた‐ばさみ【板挟み】 《板と板との間に挟まれて身動きできない意から》対立する二者の間に立ってどちらに付くこともできず、苦しむこと。

ボクは、板挟まるコトに関しては、飛び抜けた才能があるらしい。ふと気づくとバッキリ板挟まってる。身動き出来ない。なんか知らんが、あらゆる方面に謝ってる。すみません。すみません。ソコをなんとか。すみません。
●そんでワイフが「アナタ謝ってなんかいないわよ。少なくともワタシには」すみません。「ココロが全然こもってない」ホントにすみません。

●ホントに余裕がないなあ。さすがにクスリが増えてるよ。



そんな時に聴いてる音楽が、ポストパンクでサイケな物件。

THE TEARDROP EXPLODES「KILIMANJARO」

THE TEARDROP EXPLODES「KILIMANJARO」1980年

THE TEARDROP EXPLODES「WILDER」

THE TEARDROP EXPLODES「WILDER」1981年

●時代で言えばポストパンク期。場所はイギリス・リバプール。その後ソロアーティストとして活躍する JULIAN COPE が立ち上げたロックバンド。一応サイケデリックロックという位置づけらしい。英語版WIKI にそう書いてあるし、ジャケの気分にもホンノリサイケ風味が感じられる、特に色がね。そんでボクもそのツモリで買った…ポストパンク期のサイケってどんな表現?って動機でさ。まあ例によって100~380円の買物なんですけど。
でも、全然サイケに聴こえないんだよね。英語の詞を読み込めばサイケだと思えるのかな?わかんないな。…こういう物件に突き当たると考え込んじゃいます「サイケって一体ナニ?」って。クスリでラリったバンドが鳴らす音がそのままサイケになるってワケでもないし、聴くコッチがクスリを飲めばイイって話でもナイでしょう。少なくともボクがクサルほど持ってる精神安定剤や睡眠薬をガブガブ飲んでも、聴こえ方は全然変わりません。
●強いて言えば、ヘナヘナと鳴ってるキーボードがマヌケにサイケかもしれない。ボケーッと聴いてると聴こえない程度の鳴りなんですけど。スキマが多くてカランカランと軽く鳴るギターと、性急にボンボン跳ねるベースがどうしようもなく80年代ロック。自意識過剰気味のボーカルが少々スベってるトコロも80年代だなーって感じる。むしろホーン隊がバランスの悪い具合で入ってるトコロが、裏返って奇妙な違和感として楽しめる。……ネガティヴに書いてるようですけど、そんなにキライじゃないんですよ、奇妙な時代の奇妙な産物をそのまま奇妙だなーって眺めるのはオモシロいコトなんだから。マチガイなくコレは奇妙な果実。セカンドは特に奇妙です。自信はないけど、この奇妙さ加減をサイケと考えてるのかも知れません。

Julian Cope

JULIAN COPE は変人のような気がする。
●バンドの中心人物 JULIAN COPE は、THE TEARDROP EXPLODES を結成する前に、IAN MCCULLOCH とバンドを組んでたらしい。IAN はご存知 ECHO & THE BUNNYMEN のフロントマンだ。エコバニの代表曲「THE CUTTER」はボクの大好きな曲。ぶっちゃけ、この曲のボーカル、エコー具合、キャッチーなストリングスアレンジの方こそがサイケっぽく受け止められる。コレはナイスなお友達カンケイ。他にもナイスなカンケイがある。
THE TEARDROP EXPLODES を世に出したレーベルのプロデューサーがですね、BILL DRUMMOND というヤツなんですよ。90年代育ちのボクから見るとハッとする名前。この人はね、80年代末~90年代アタマのレイブ/アシッドハウスシーンの中で一際強い存在感を放ったテクノユニット THE KLF の主要人物なんです。80年代初頭のポストパンク期にサイケを仕掛け、90年代初頭にはアシッッッド!なダンスミュージックを仕掛ける。チルアウトミュージックでも革新的な作品を繰り出した。実はパンク上がりのテクノ野郎って結構いるんです。アシッドハウスユニット 808 STATE GRAHAM MASSEY もポストパンクバンド BITING TONGUES からキャリアを起こしてるし。でもあの BILL DRUMMOND JURIAN COPE のキャリアに一枚噛んでるとはね…知りませんでした。

THE TEARDROP EXPLODES がサイケかどうかは微妙としても、JULIAN COPE がかなりの変人であるコトはマチガイナイような気がする。カレのソロは一二枚しか聴いてないけど、確か実にヘンでした。「PEGGY SUICIDE」というコンセプトアルバムが印象深くて…。ネットで見つけた言葉だけど「IGGY POP が SYD BARRETT を演じてる」ってのが実にピッタリだった。

JULIAN COPE「PEGGY SUICIDE」

JULIAN COPE「PEGGY SUICIDE」1990年

さらにJULIAN COPE は本もイッパイ書いてる。実際に読めてないけど気になる本が二冊。まず「KROUTROCKSAMPLER」という本。その名の通り、クロウトロック、つまりジャーマンプログレの歴史を明らかにするという内容。NEU!、AMON DUUL & AMON DUUL II、TANGERINE DREAM、ASH RA TEMPEL なんかがガシガシ登場するらしい。そしてその勢いに乗って書いてしまったのが日本ロック史の本。原題「JAPROCKSAMPLER」邦題「ジャップ・ロック・サンプラー -戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか」。コチラはグループサウンズから始めて70年代までの日本のシーンを解説してるとか。裸のラリーズ FLOWER TRAVELLIN' BAND、J.A.シーザー寺山修司関係者)とかがガシガシ出てくるんですって。偏見誤読曲解上等でオレ史観炸裂らしいです。読みたい!

「ジャップ・ロック・サンプラー -戦後、日本人がどのようにして独自の音楽を模索してきたか」(全裸でチョッパー!イカす!)

●そしてこの人の変人ぶりを決定づける活動が、巨石研究。ヨーロッパの古代人が崇拝信仰した大きな岩とか巨石遺跡を研究しまくって、立派な巨石専門サイトも立ち上げちゃったらしい。つまりはストーンヘンジとかですよ。サイケ経由オカルト信仰行き。結果としてホンマモン。ホンマモンの○○○○。そしてそんなこの人が好きになっちゃうボク。

http://themodernantiquarian.com/home/

●コチラのサイト、ご覧下さい。「JULIAN COPE PRESENTS THE MODERN ANTIQUARIAN」。呆れるほど岩ばっかのサイトです。

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(巨石巡りを楽しむ JULIAN COPE さん。)



●一応関連動画を貼ります。



THE TEARS EXPLODES「TREASON」1981年
JULIAN の奇妙な身のこなし、古代人?コスプレが気になってしょうがない。気になってしょうがなくて、結果サイケかどうかなんてどうでもよくなる。



ECHO & THE BUNNYMEN「THE CUTTER」1983年
●いいプロモが見つからなかった…音が悪くて。だから動画じゃなくてオーディオものを貼りました。IAN の声がキャッチー。


●つーか、また人生のムダになるような時間の使い方をしてしまった、という自己嫌悪に取り憑かれそう。
「魔法陣」。
●今週のある日、息子ノマドから電話がかかってきた。「パパ、今日はやくかえってくる? パパにやってもらいたいパズルがあるんだけど!」…パズル?ジグゾーとか? なんだろ? で、ひとまず早めに帰ってきた。そしたら、そのパズルとやらは、「魔法陣」だった。

「魔法陣」:3×3のマス目の中に、1~9の数字を一つづつ使って配置する。その際、タテヨコナナメの数の和が必ず同じにならなければならない。

ウザッ!数学系かよ!苦手だよ!仕事でアタマを絞り込んでるのに、ココでまた脳ミソ絞るのかよ!
●ノマドはワイフと力を合わせて一時間くらい思案した結果、この魔法陣を完成させたという。その上で、パパがナンボのモンで出来るか試そうと目論んでいるのだ。父親の沽券に関わる挑戦である。
●でもね、コレはノリと勢いでイケルのであります。3~4分でイケル。パッパと解いて、ボクは父親としての威厳を高めたのでありました。
魔法陣3×3

●細かい話は全部ハショリマスが、必ず同じにすべき和の数を突き止めるコト(結果としてその和は15)、真ん中の数をナニにしたら座りがイイか(結果として真ん中は5)、この2つを見つけちゃえば、あとはノリでいけます。

そしたら、ノマド。「5×5のマス目はできる?」
●うおおー!ソレはムズかしいよ!使う数は1~25。イキナリ難易度が上がります。必死で紙を何枚も使ってアレコレ足し算を始めました。…でも解けない。ノマドが寝ても、ワイフが寝ても、一人リビングで黙々と計算してました。深夜一時半まで頑張って、それでもダメで、翌朝パン食いながら新しいアプローチをさらに試してもまだダメで、次の日の夜にも試したけどソレでもダメでした。ワイフ「もうヤメたら?そうやってナンデモ根詰めて考えるからカラダもアタマもオカシクなるのよ」
●同じにすべき和は65。真ん中の数は13。コレはすぐに突き止めた。で多分、26、39、って数字も気にすべきだってのもなんとなく分かった。それでもサイゴの一列がどうしても成立させられない。結果ギブです残念。
●正解の一例はコチラ。数百通りの正解があるらしいです。
魔法陣5×5
●ネットで調べると、奇数のマス目ならどんな大きさでも簡単に解けるウラ技があるコトもわかりました。コレでノマドでも7×7、9×9の魔法陣を作れます。


●ハナシは変わって。


トラックメイカー NUJABES さんが交通事故でなくなりました。

●以下、オリコンスタイルからの記事引用。

「トラックメイカーで音楽プロデューサーの nujabes(ヌジャベス)さんが、2月26日深夜に交通事故で亡くなっていたことが18日、明らかになった。nujabes さんの主宰レーベル「hydeout productions」が公式サイトで「2月26日深夜 東京都港区内の首都高速を降りた地点で、突然、車の事故に遭遇し救急車で渋谷区内の病院に搬送され、懸命の救命治療が施されましたが、再びその心臓の鼓動を甦らせることなく、天空へと飛び立ちました。36歳の誕生日を迎えたばかりの急逝でした」と発表した。葬儀は家族だけで執り行われた。

●オドロキのニュースでした。
●ボクは NUJABES のイイリスナーではないです。真剣に聴き込んではなかった…。ボクの混乱したCD棚から一生懸命探して、そんで今更のように昨日今日で聴き直してる所です。

NUJABES の音源は、シモキタザワのヴィレッジヴァンガードで、超ロングセラー、テッパンの定番アイテムとして売られていた。アソコのCD売り場は特殊な価値観で押しアイテムを決めてるので、PERFUME から SOTTE BOSSE、SCOTT MURPHY なんかを激押ししちゃう。…コレらはチョイヨゴレというか、ヒネリを楽しむ押し物件だけど。その中に NUJABES もあった。コレはむしろシリアスな押し物件で、「NUJABES 以降」とかいうタームまで出てきてて、それはそれは別格な存在感だった。だからボクもそれなりに注目はしてました。

ただソレだけじゃない縁もあったコトが、その後で判明して。
●学生時代の友人と去年チラッと会う場面があって。そのカレが言う。「あーそうだ、ジュンって覚えてる?昔、サークル仲間にそういうヤツいたでしょ?」…ああそうだね、いたねえ、ジュンくん。ボクはそんなに付合いは深くなかったけど。社会人になってから全然会ってないし。キミは仲良かったよね。「アイツ、アーティストとして今ブレイクしてるって知ってた?」え、そうなの?カレ、ミュージシャンになったんだ?「でねコレが実際マジでカッコイイ」へー。NUJABES 知ってる? 実はアイツがね、NUJABES なの」!!!!マジ!ジュンくん NUJABES なの!スゲエじゃん!NUJABES は聴いてたんだ?」そりゃ聴くよ!だってお店で目立つもん!でもジブンの知り合いだなんて考えた事もなかった。
NUJABES という言葉は、ジュンくんの本名「瀬場潤」のアナグラムなのでした。瀬場潤= SEBA JUN → このローマ字を逆さに並べると「NUJABES」。コレも友人が教えてくれた。あやや、そんな名前なんだ…ボクはアフリカの言葉とかに由来があるのかななんて思ってたよ。実際ボクはジュンくんの本名が「瀬場潤」だったってコトも知らなかったよ。いやミンナが「セバジュン」って呼んでたのは知ってたけど、アレはニックネームだと思ってたからさ。

●だから、タダでさえ昔の知人だってコトで驚いてたのに、そんな NUJABES さんが交通事故で亡くなってしまうなんて、ホントにビックリで。36歳、ボクと同い年だし。交通事故ってコワい。

●で、聴く。

NUJABES「METAPHORICAL MUSIC」

NUJABES「METAPHORICAL MUSIC」2003年
アブストラクト・ヒップホップ、という認識で聴いてきたような気がしてたんだけど(そしてジャケも抽象絵画風なのだけど)、今聴き直すと、コレはある意味「アシッドジャズ」だね…。GURU(GANGSTARR)のジャズプロジェクト JAZZMATAZZ シリーズや、フュージョンがかったジャズギタリスト RONNY JORDAN とかを連想させる。いわゆるアブストラクトスモーキンビーツみたいに、ループミュージックの渦の中心に深く深くノメり込んでいくような求道的ヒップホップの美学とはチト違う。むしろボクらが学生時代に聴いてたアシッドジャズの軽やかな折衷主義がイイ感じ。日本人が好きな気持ち速めのビート感覚と、ソレに可憐な彩りを添えるピアノ、サックス、ギターがヒラヒラと乗っかって、とてもキャッチー。このテのアーティストにありがちな意味のナイ難解モードを丁寧に避けて、インスト楽曲も英詞ラップも、スムーズに耳に流れる気持ちよさ、爽やかさががある。

NUJABES「MODAL SOUL」

NUJABES「MODAL SOUL」2005年
●コチラではループミュージックという軸足は残しつつも、ヒップホップというフォームからさらに逸脱して、ウタモノにまで進出してる。クールでメロウなソウルミュージックフュージョンジャズの清々しい香りが気持ちイイ。モードジャズも射程距離に入れてるんだろうな。サックス、フルート、ミュートトランペットの音が印象的に鳴り響く。
NUJABES さんは、アニメ「サムライチャンプルー」にサントラ提供もしてて、コレマタそれなりの分量がある音源になってる。サスガにコッチはチェックしてないし、アニメも観てない。…観ちゃおうかな?


●今日、ガツッと怒られた件は、実はワリと理不尽だったんじゃないか? せっかく気を回したのにさ。

●一日の疲れをドサッと下ろすツモリだったのに、フロの中でムカムカしてきた。

●でも、フロ上がりの牛乳がウマかったので、全て許す!

●そんで、マンガ読んで寝る。明日も働く。

息子ノマドとカフェ読書。
●ヒヨコはボランティアさんが学校で催した「パン焼き教室」に参加するため午前中からオデカケ。モリモリパン食って、シチューおかわりしてたらしい。
●そんで息子ノマドは一人無気力に昼寝をムサボってる。ボク「パパ、本屋さんで買物するけど、ヒマならノマドも一緒に行かないか?」そこで親子で連れ立ってシモキタザワの駅前の三省堂書店へ。タップリマンガ買って、近所のファストフードで親子読書。

「NEWスーパーマリオブラザース Wii」攻略本

●ノマドが図書カードで買った本は「NEWスーパーマリオブラザース Wii」の攻略本。最近ヤツのアタマの中にはマリオしかナイね。3時間かけてガン読みしてた。お茶に口付けるのも忘れて、まだ見た事のない敵キャラに興奮。「あ!パパ、ポテト全部たべたな!」イヤイヤノマドが本に夢中になりすぎなんだよ。

ボクが読んでたのは、五十嵐大介の新作だ。
五十嵐大介「SARU・上」
五十嵐大介「SARU・上」
●ボク、五十嵐大介はなんでも買うね。大ファン。大作「海獣の子供」で海のナゾにダイヴする少年少女を描いている彼が、伊坂幸太郎と競作するという設定で、新作を書き下ろしました。
●交通事故に巻き込まれたフランスの少女に、突然、不思議な人格が宿る。彼女は語る…「俺は 斉天大聖 孫悟空」。人類史の様々な場面で出現するナゾのチカラ。それは「猿」のカタチに喩えられて、古今東西の神話に登場する。そんな大きなチカラを巡って、壮大な魔術戦争が始まる。エクソシスト、アンゴルモワの大王、フランシスコ・ザビエル、新大陸の侵略者コンキスタドール・ピサロ、失われた聖櫃、アロンの杖…。数々のキーワードが歴史と地理を乗り越えて結びつく。物語はまだイントロダクションで、本当の最終戦争はコレからだ。

「SARU」と言えば「シヴヤSARU」だ。

井上三太「TOKYO TRIBE 3」

井上三太「TOKYO TRIBE 3」1~2巻
「TOKYO TRIBE」伝説も第三章に突入、新しい世代が登場し、新しい抗争が勃発する。イキナリ脳髄弾け飛ぶバイオレンスな幕明けで、ヒップホップ業界の暗黒面がツユダクドロドロコッテリ味です。NY~LAの間で血みどろの抗争に至った1996年の状況を、トーキョー~ヨコハマに移植。ソコに「ロミオとジュリエット」な悲恋まで盛り込んで、なんかもう壮絶です。「TOKYO TRIBE 1」は確か1992年頃だったっけ。アソコから比較すると画風も全然変わっちゃってるんですけど。



今日はサルで染めます。マンチェスター・キングモンキー・IAN BROWN。

IAN BROWN「THE WORLD IS YOURS」

IAN BROWN「THE WORLD IS YOURS」2007年
●ここしばらく一番よく聴いてた物件です。コイツはご存知 THE STONE ROSES のボーカリスト。そのサル顔ぶりから「キングモンキー」と呼ばれております。1996年のバンド解散以来キチンとソロ活動を継続しており、このCDは彼の5枚目のアルバムになるのであります。
●レコ屋で打たれてたレコメンコメントが「今まででイチバン歌えてる!」。コレに思わず笑いました。THE STONE ROSES 以来の、この人のカリスマ的存在感はもはや伝説の貫禄すら漂ってます。でもね、この人ボーカリストとしてはメチャ不安定。大分オンチで平気で音間違える。声のレンジも狭くって、メロディはほぼ一本調子。そんなんだからコメントが「今まででイチバン歌えてる!」になる訳です。
●で、内容と言えば……歌えてるかどうかは不明。イツモの芸風と言えばそうとも言える。ただ、アルバム全曲がダイナミックなストリングスオーケストラを導入してて、コレが楽曲に複雑な陰影と緊張を与えてる。元来のファンクネスにストリングス(時にハープやフレンチホルンまで)が合体して、ウタとしての奥行きを与えてる。コレが実に気持ちよくて、キングモンキーとして最高にタフでクールなアルバムになってる。
●プロデューサーは EMILE HAYNIE という男。NYのヒップホップトラックメイカーらしい。初耳。しかしヒップホップの面影はほとんどナイ。タイトなファンクがネバるドラムとベースはソロキャリアに一貫した必殺技。SINEAD O'CONNOR がゲストに加わった「ILLEGAL ATTACKS」はイラク/アフガン派兵に真っ向から反対するプロテストソング。「ソルジャー、カムホーム…。ソルジャー、カムホーム…。」というササヤキがヒリヒリする。

ココから逆噴射して、IAN BROWN のソロキャリアを見渡す。

IAN BROWN「UNFINISHED MONKEY BUSINESS」

IAN BROWN「UNFINISHED MONKEY BUSINESS」1997年
この見事なサル顔。いかがですがこの面構え。「キングモンキー」の異名にも納得が行くでしょう。このサルが、OASIS 兄弟さえもが深い影響を受けたと公言する、90年代マッドチェスター・シーンのカリスマ。
●不遇のバンド THE STONE ROSES が分解した後、手弁当で繰り出したファーストソロがコレ。モンキービジネスは終わらない。後期ローゼズ の関係者、AZIZ IBRAHIM、ROBBIE MADDIX、MANI などなどが関わってる。ソロのファーストシングル「MY STAR」の前向きに伸びる声には後期ローゼズの面影も見えるかもしれない。
●けど、ココに THE STONE ROSES続編を見出そうとするのはチと困難。あのバンドが本当に奇跡的なバランスに成り立ってたコトが、解散した後にハッキリ分かる。独特のダンスグルーヴと繊細なギターロックの結合は、オリジナルメンバー4人の奇跡的なバランスに多くを依っていた。IAN BROWN 単体の音楽志向は、もっと直球でダンスでファンク、レゲエ/ダブ志向すら垣間見える。ボクボクとウネルベースライン、ドライブするドラムビート。そしてルーズ。ダルなボーカル。

IAN BROWN「GOLDEN GREATS」

IAN BROWN「GOLDEN GREATS」1999年
●リアルタイムで入手してたんだけど、ほとんど聴いてなかったアルバム。「THE WORLD IS YOURS」から逆噴射しなかったらこのまま一生聴かなかったかも知れない。THE STONE ROSES の残像を引きずってたのはまさしくボク自身で、IAN の新作に物足りなさを感じていたのは紛れもない事実。コレは物足りなかった。ローゼズ路線においては。
●ギターサウンドからドンドン乖離して、このアルバムはもはやロックじゃなくなってる。実は IAN BROWN はロックであるコトにコダワリがナニもなかったのだ。そこに当時のボクは失望したが、ロックじゃないコトを前向きに捉えてしまえば、コレは高機能なファンクになる。一曲目「GETTIN' HIGH」は実にファンクで、もうちょっとエレクトロ駆動すればトリップホップの領域まで突入する。シングル「LOVE LIKE A FOUNTAIN」「DOLPHINS WERE MONKEYS」も瑞々しいブレイクビーツが気持ちイイ。でも間違えないで下さいね、ロックとして聴いてはいけないのです。
●この時期、IAN U.N.K.L.E とのコラボもやっている。トリップホップに接近してる証拠でもあるね。

IAN BROWN「MUSIC OF THE SPHERES」

IAN BROWN「MUSIC OF THE SPHERES」2001年
●コレもまた不当に評価が低かった。全然聴いてなかった。が、このタイミングで再評価。ロックというイロメガネを取るコトで見えなかった魅力が輝いてきた。野太いベースの圧力と、深いエコーの谷をハラハラと舞う上モノのバランスをかいくぐって、IAN の一本気な声が響く。シングル「F.E.A.R.」「WHISPERS」はストリングスを鮮やかに採用した佳曲。今まで基本オレプロデュースにしてきたトコロを人に任せてみたからよりメリハリが際立ったのかな?プロデュースは DAVE MCCRACKEN という男。…むむ、知らない。ソロ第二作からエンジニアで関わってるヤツみたい。

●新譜が注目されてる GORILLAZ も、デビューアルバムはコレと同じ2001年。ブリットポップど真ん中の BLUR から、DAMON ALBERN が親ヒップホップなファンキービートにシフトしたのはオドロキの事件だったが、IAN BROWN とシンクロした動きと思えば実はストンと腑に落ちる。90年代のクリエイターが新段階に突入する時期に、非ロック的表現は有効だったのかも。

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(GORILLAZ。新譜聴きたい!今個人的には BLUR 時代から DAMON ALBERN の仕事を聴き返してます。)


ついでにもう一枚。THE STONE ROSES のベース、MANI の活躍。

PRIMAL SCREAM「VANISHING POINT」

PRIMAL SCREAM「VANISHING POINT」1997年
THE STONE ROSES のオリジナルベーシスト MANI こと、GARY MOUNFIELD はバンド解散後、スコットランドのロックバンド PRIMAL SCREAM に移籍する。80年代末から現在にかけて活躍するプライマルの偉業はソレこそガッツリ分量を割かないと説明できないが、この一枚だけ敢えてご紹介。MANI が移籍した瞬間のアルバムだから。コレが驚異的な出来映えで傑作。個人的にはプライマルの長いキャリアで一番よく聴いたアルバムだ。
MANI の加入はプライマルの音楽を一変させた、なんて評判も当時はあった。IAN BROWN に劣らずファンク志向な MANI のベースは、ブリブリのダブサウンドとしてプライマルの変身に貢献。一枚ごとに作風を変えるプライマルの歴史の中でも一番ユニークな変貌だったと思う。ADRIAN SHERWOOD によるダブアルバム「ECHO DEK」までリリースされたほど。
●注目は「KOWALSKI」という楽曲。そもそも「VANISHING POINT」というタイトルは、アメリカンニューシネマ時代に発表された同名映画タイトルから拝借したもの。「KOWALSKI」はこの映画の主人公の名前だ。アメリカの荒れ果てた平原を、バリバリのアメリカンマッチョマシーンで爆走する主人公コワルスキーが、警察との激しいカーチェイスを繰り広げる。昔偶然見た事がある…もう一度見たいね。




●感連動画、集めてみました。



IAN BROWN「ILLEGAL ATTACKS」(「THE WORLD IS YOURS」収録)
●歌詞イレコミで編集されてるヤツを選んでみました。イラク、イラン、パレスチナ、アフガン、タリバンなどなど直接的なキーワードが散りばめられてます。ソコ読んでもらいたいです。




IAN BROWN「SISTER ROSE」(「THE WORLD IS YOURS」収録)
BRUCE LEE をこよなく愛す IAN BROWN はマーシャルアーツの趣味もあるという。そんなこんなでこのブロモは東洋武術が炸裂しまくってます。




IAN BROWN「MY STAR」(「UNFINISHED MONKEY BUSSNESS」収録)
●フィジーにお住まいの RONETTA さんが、勝手に作ったビデオです。エキゾチックな美人さんが曲の持つ陶酔感をいいアンバイに表現してくれてます。




IAN BROWN「DOLPHINS WERE MONKEYS」(「GOLDEN GREATS」収録)
●イルカはサルだった、ってどういうこと?不思議なタイトルの曲ですが、フツウのダンス感覚で聴けちゃいます。




IAN BROWN「F.E.A.R.」(「MUSIC OF THE SPHERES」2001年)
●イギリスにお住まいのミュージシャン YELLOWCATZ さんが編集したビデオ。フラクタル模様?万華鏡?それにリリックが部分的に乗っかります。抽象的なグラフィックが本人出演のプロモより気分なのでコッチを貼ります。




PRIMAL SCREAM「KOWALSKI」(「VANISHING POINT」収録)
GARY ''MANI'' MOUNFIELD が参加した時期の PRIMAL SCREAM の傑作。KATE MOSSDEVON AOKI がサディスティックに大暴れ。バンドメンバーはドミノで遊んでますが、その中でサングラスをかけずにいるのが MANI 本人です。THE STONE ROSES じゃヤンチャキャラだったような気がしますが、ココでは渋く振る舞ってます。




PRIMAL SCREAM「KOWALSKI」
●フランスにお住まいの astrodfab さん(a.k.a FABIAN LEROY)が、映画「バニシングポイント」から編集したヴァージョン。ボク個人はコチラこそを見て欲しかったんだけど、いかんせん音が小さくて。でも乾いたアメリカの荒野とかの質感がアメリカンニューシネマだなって、雰囲気が伝わるでしょ。映画に登場する黒人DJさんのセリフも原曲がまんまサンプルしてるのがわかります。このスポーツカーはダッジ・チャレンジャー。アメ車が真にアメ車らしかった最後の世代の名車。
●ちなみに、映画「バニシングポイント」は1997年にリメイクされてます。が、リメイク版は駄作です。間違って観て損しちゃった。全然違うんだよ、その本質が。




U.N.K.L.E.「REIGN」
IAN BROWN がゲストボーカリストとして参加した楽曲。プロモがユニークなんで、ヨク観察して楽しんで下さい。


自律神経失調症とのお付合い(その115)~「ギリギリですけど動いてる」編

ふう、最近はブログ更新できませんでした。忙しくって。
●2月中旬からモーレツに仕事が忙しくなってます。去年6月に休職解除、職場復帰を果たしてから、初めてのビッグウェーブを味わってます。4月アタマに稼働しなくてはイケナイプロジェクトを、リーダーとしてホントに更地から立ち上げてます。マーケリサーチをし、コンセプトワークをして、スタッフを集め、専門家を選び、作業インフラを整え、予算を編成、契約も結びます。
●十分準備時間が取れればビビる仕事じゃない。でも実質あと2週間という短期間でチームを完全稼働まで持って行けと言われると、サスガにビビる。オマケにボクはビョウキを抱えてて、ムカシのようなパフォーマンスができるか全然自信がない。「いつぶっ倒れるか?明日の朝ちゃんと会社にイケルか?ココロが折れて、またヒキコモリになったらどうしよう?」結果として心臓バクバクな気分で毎日を過ごしております。

そんなボクを、心理カウンセラーはニコニコ笑って見てる。
●先週もカウンセリングを受ける。重要な会議を「ゴメンナサイ!」と言いながら抜けて時間を作るのです。新しいメンバーはボクのビョウキのコトなんて知らないから「コイツこの場面でドコ行くんだ?」と思うだろう。スイマセンうつ病のカウンセリングなんです……うわ言いづらいな…リーダーがうつ病ってヒクだろ普通。でもコレ行かないとヤバい。マジギリギリだから。
「マジギリギリです」カウンセラーの先生に言う。いつオカシクなるか、不安で。今オカシクなったら大変。先生「一体どんな仕事してるの」ナニがアレしてコレでナニしなくちゃって感じです。先生「ほうほう…キミの仕事ってのは本来そういうコトをするんだね。ちゃんと聞くのは初めてだ」…そういえば先生との付き合いはビョウキでぶっ倒れてからだから、仕事の中身のハナシをこんなにした事はなかったかな。「キミがイキイキと仕事の話をするのはイイねえ」イキイキ、ではなくドキドキなんですけど。ジェットコースター乗ってる気分です。「ジェットコースターも、緩急があるでしょう。最初の上がって行く所か、滑り落ちてく所か」メッチャ滑り落ちてます。かなりハイスピードです。宙返りくらいカマしてます。
「昔もこういう感じだったの?」まー多かれ少なかれ、どんなプロジェクトもキックオフはスリル満点です。基本ムチャ振り上等で、常に圧倒的不利から仕事は始めてたんですけど…。このスリルがドキドキとワクワクみたいになるんですよね(←本谷有希子さんはドキドキ+ワクワクで「ワキワキ感」ってコトバを作ってた)。コレを何年かぶりにこの感覚を味わってる気分です。ムカシならソレを楽しむ余裕もありましたけど、今はそこまで余裕が持てないっす。
●…ってイロイロボクは言ってるんだけど、先生の表情がどうもね…なんかニコニコしてるんですよ。「うーん、なんかイイ感じだね」的な。いやあんまヨクないツモリなんですけど。でも「イケテルじゃん大丈夫大丈夫」的な。ホントにイケテルかなー?先生「大丈夫でしょ!このままの生活リズムをしっかり維持してね」


●アレコレ話した結果、ココロの健康をキープするポイントが整理された。

「1、折れる前に、上司に相談するコト。」
●実はすでに上司に相談して「ちょっと不安です」って言いました。そしたらお茶に誘ってくれて一時間くらいグチを聞いてくれました。先生「それはいいコトだ。分かり易く自分の状態を周囲に分かってもらうコト」来週も別の上司が昼メシに誘ってくれました。

「2、仕事を一人で抱えないコト」
「助けてくれ」「手伝ってくれ」「頼まれてくれ」コレをハッキリ言う。本来は人にモノをお願いするの苦手。なんだけど、今いっぱい振りまいてます。
●コレ過去二年の実績ですマトメてレポート作って下さい。水曜の会議進行ボクが準備できないからオマエが仕切るツモリでよろしく。この音源CD-Rに焼いて関係者全員に配布しといて。グラフィック複数案まとめたんで明後日までにチェックして下さい。PC作業マニュアルを作ってボクにメールを。自署サインを頂くので明日までにウチの経理担当と会って下さい。アナタのセンスでイイ写真を4枚選んでプリント&ボクのデスクに月曜まで。資料本2冊買って一冊はキミが熟読。先方への向き合いはボクが背負うけど、コンテンツの中身までは背負えないからソコはキミのチームで仕切ってくれないか?……ボスから若手後輩までバラバラ仕事ブチまいてます。

「3、クスリは絶対に飲むコト」
●コレがないとホントにヤバい。コレだけは欠かさない。ただし、頓服のデパスをポンポン飲むのはもうヤメた。不安だから常に肌身離さず持ってるけど、安易に飲まないコトにした。結果として、心臓ドキドキでもこの一月一回も飲んでない。それと前回のこのシリーズで紹介したデジレル、ボクには合わないのか調子悪くなるのでヤメた。

「4、よく寝るコト」
必ず7時間以上寝てます。11時に寝て6時に起きる。絶対夜更かししない。だからブログも更新出来ないです。
DAMON ALBERN 再注目というテーマで、GORILLAZ の日本企画編集盤「G-SIDES」を聴いてた時です。多分 CIBO MATTO 羽鳥美保さんのボーカルだろう、日本語でこんなリリックが聴こえてきた。「仕事の後に…目が覚める…ナニかしなくちゃ…仕事の後に」
●仕事とは別のプライベートな活動、そういうモンを大事にしたいって気持ちがある。ブログだって音楽聴くのだってボクにとってはそういう意味がある。でも、チープなエレクトロトラックに乗って鬱々と聴こえてくるこのリリックは、「仕事以外のナニかをしないとダメ」強迫観念で息が詰まりそうになってる不吉な気分でイッパイで、同時にボクの強迫観念をも図星に狙撃した。この「FAUST」という曲を聴きながら、電車の窓から暗い街を見下ろして、「ちょっとブログ、放っとくか」と決めた。

GORILLAZ「G-SIDES」(GORILLAZ「G-SIDES」2001年)

「5、夜、フロに入る事」
●ビョウキになってから、いやもっと前から完全な「朝風呂派」だったんです。この5年くらいそうかな?何分、朝の4時から仕事始めるコトもあったので、朝風呂とも言えない時間だったりもしましたが。コレは、朝、カラダを起動するためのフロ、という位置づけ。
●それを最近、「夜風呂」に切り替えました。忙しくとも風呂にゆっくり浸かる。結果として上質な眠りを確保する。夜カラダをリラックスさせるためのフロ。フロの効果でカラダをリラックスさせ、7時間の睡眠をより効果的にする。時間をかけて緊張をほぐし朝までに体力を回復させる。

「6、適度な運動」
ヨガが超重要。コレないと困る。今日もヨガに行きました。金曜ともなるとカラダが緊張してアチコチ痛くなるし、疲労もたまる。脳ミソの中に固い芯みたいなモンが出来てるようで、ソコにうまく血が通わない感じ。コレをほどくのがヨガ。カラダ中の筋を効果的に伸ばし、スリルと緊張にコワバッたカラダとアタマを解放する。
●最近のボク、どんどん真剣にヨガにノメり込んでる。普段の呼吸の仕方も意識して変える場面がある。緊張をほどくタメの呼吸。その呼吸を気持ちよくする時間を取るために、ワザワザ駅一区間分歩いたりする。冷えた夜風を胸一杯に吸い込む至福。…それにちょっと痩せたみたい。

●1~6までのコトなんて、当たり前っちゃー当たり前のコト。ソレが出来ないからボクはビョウキなんだよね。
●とにかく、まだ動けてる。動き続けられるように、丁寧にカラダをオペレーションし続ける。


●以前の「自律神経失調症とのお付合い」シリーズは下記の記事にまとめております。ご参考に。
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-date-20100126.html


ご参考に動画、GORILLAZ「FAUST」。
「仕事の後に…目が覚める…何かしなくちゃ…仕事の後に」



●ボーカルが登場してくるのは曲アタマから2分36秒後。日本語女性ボーカルだから、画像は GORILLAZ の女子メンバー NOODLEちゃん の画で構成されてます。NOODLE は大阪出身の日本人ギタリストという設定だからね。コレを作ったのはアメリカ人アニメ女子 fop626 さんで、「金色のガッシュベル」がダイスキらしい。このNOODLE というキャラ、ブサイクだなーってズーッと思ってきたけど、コレで初めてちょっとカワイいと思えた。曲自体はそんなにおススメじゃない。でもビョウキって時は、へんな曲こそヒッカカルものなのです。


今週、オモシロい子に会っちゃった。
●仕事で知り合ったオンナノコ。まだ二十歳なのに、斉藤道三のハナシとかを楽しそうにするのです。へー好きな時代はやっぱ戦国時代なんだ?「最近は幕末も」やっぱそうだよねー「龍馬伝」だもんね。

しかしココからビビった。ホラ貝。
●趣味、ホラ貝を吹くコト。ええ~っ!ホラ貝?なんで?「地方に行った時、お店に飾ってあったんです」それを買ったんだ?「いえ、コレは売り物じゃないって言われて。そしたらホラ貝名人が近所から来てくれて」ホラ貝に名人が?「四国にはホラ貝検定ってのがあるんですって」マジ!?四国スゲエ!
「で、名人に売ってもらったのがコレです」えっ!今持ってんの?常に携帯してんの?あらカワイいトランクバッグじゃん…鍵までかかるし…キタ!このバッグの中から30センチ大&15センチ大の2つのホラ貝が登場!スゴいね…ちょっと触ってイイ?あ、思ったより軽い…キレイにしてあるけど、楽器としての構造は実にシンプルで、貝殻の頭の部分をカットしてあるだけだ。その切断面に直接口を付けて吹くらしい。「コッチが「ラ」の音で、コッチが「ミ」の音です」あ、やっぱり一つの貝で、一つしか音出せないんだ…。
●ちょっと、吹いてもらってもイイ?「あー、すっごく音が大きいんでちょっとヤメた方が…」そんなにデカい音なの?「オフィスで吹いたら、上下階の人から同時にクレームが来ました」デカ!それじゃドコで吹くの?貸しスタジオとか?「埼玉県の山奥まで行くんです」マジスゴい!キミめちゃ面白いよ!「山全体に響いて、スゴく気持ちイイんです。山、独り占めです」素晴らしい。山エコー、山リバーブ、つまりは山ダブなんだね。戦国時代において、ホラ貝は、戦闘中の連絡合図のために鳴らされてたんだから、山ダブ起こすぐらいの音量が必要だったんだ。すっごく納得したし、勉強になったよ。

ホラ貝

●ネットで探したホラ貝画像。ん?ちゃんとした吹き口がついてるね…ボクが見せてもらったのはホントに切りっ放しで、ヘタすると唇切るようなヤツだったんだけど。


戦国時代を愛する彼女に、「江戸時代もオモシロいよ」と言う。
●戦乱動乱の時代じゃなくても、オモシロいドラマは描けるはず。そんで速やかに一つのマンガをオススメしました。

よしながふみ「大奥」55巻

よしながふみ「大奥」1~5巻
●ホラ貝の子に教えてあげたのです。ゼンブひらがなで、「よしながふみ」って書く作家さんがとてもユニークなの。江戸城の大奥を描くんだけど、ソコでは男女の役割が逆転してるのさ。徳川将軍が女性で、ソコに大勢のイケメンたちが大奥で彼女に侍るという構造。一巻では、大奥に入って行く青年の視点から、男性版大奥のシステムと、女性将軍・吉宗との関係が描かれる。そして物語は、このパラレル江戸時代がなぜ男女の役割機能逆転に至ったのかというナゾに迫ることになり、その流れの中で様々な男女がどのように泣き苦しみ、どんな幸せを感じていったのかが描かれる。メチャオモシロい。ちなみに貼付けた画像の表紙を飾る女性が、五代将軍「犬公方」綱吉。コケティッシュな美人です。
●生殖という機能の多くを女性に依存しているのが、人間と言う種の現実。胎児をその体内で10ヶ月育み世の中へ出してやるという、出産という役割が女性に集中してる。女性将軍は、最高権力を持つ為政者でありながら、その血統を継続させる為の出産活動も自分一人で担わないといけない。タネをばらまく男性将軍の場合とは、大奥の質もコレでは変わる。結果として、男女の質の違いがユニークなドラマになる。ジェンダーギャップを大きく揺さぶるスリルがある。
「きのう何食べた?」では、一組のゲイカップルを主人公に、淡々とした日常と食への喜びを綴ってるよしながふみ。ボーイズラブ系からキャリアを起こした彼女にとって、ゲイセクシャリティはどんな意味を持ってるのか、もっとちゃんと読んでみたいのでした。



●UK ロックを乱れ打ち。


HARD-FI「ONCE UPON A TIME IN WEST」

HARD-FI「ONCE UPON A TIME IN WEST」2007年
●このバンド好きだわ。00年代UKロックの中でも異色に思えるんだな。とりわけ一曲目の「SUBURBAN KNIGHTS」 THE CLASH「LONDON CALLING」を連想させる。安易にスピードへ逃げない力強いビートには70年代パンク経由のレゲエ解釈がコッソリ忍び込んでるし、シンガロングなサビプレーズが熱いから。あと面構えが労働者臭い。イギリスじゃ出身階級が一つのポイントだからね。


WHITE LIES「TO LOSE MY LIFE...」

WHITE LIES「TO LOSE MY LIFE...」2009年
●コッチは同じ70年代モノでも、JOY DIVISION を連想させる。なんでだろ?ジャケが白黒でゴシックに見えるから?ダンス感覚が香るグルーヴがエレクトロ駆動だから?シンセとギターがセンチメンタルに鳴る瞬間があるから?やっぱ、繊細でありながら朗々と響く声かな?1曲目のタイトルが「DEATH」ってトコもゴス気分。「A PLACE TO HIDE」なんてもう「LOVE WILL TEAR US APART」直結な気分が漂っててイイワ!


BLOC PARTY.「INTIMACY」

BLOC PARTY.「INTIMACY」2008年
●槍のように研ぎすまされたギターがヒリヒリと疾走するサウンドデザインが印象的だったこのバンド。この三枚目のアルバムでは、一気にミクスチャーなファンクネスを導入してエレクトロかつセクシーなダンスグルーヴを搭載。鮮烈なデビュー時を思い起こすほどの、鮮烈な進化を見せつけてくれた。扇情的なボーカルと高圧力なベース&ビートがキラキラしてる。
●シンガー KELE OKEREKE はナイジェリア系の黒人さん。ギターロックで黒人シンガーってのは珍しいと思ってた…その意味では THE DEARS MURREY LIGHTBURN と一緒だね。一種の偏見と言われるかもしれないけど、このしなやかなダンス感覚はアフリカ系遺伝に由来するモノと納得しちゃいそう。しかも KELE はバイセクシャルとの噂もある。ジャケやビートから漂ってくる爛れたセクシーさも、彼のセクシャリティを否応なく連想させてくる。


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ASH「FREE ALL ANGELS」2001年
●このバンドは UK ロックっぽくない、と思ってた。ギターとドラムがUSオルタナっぽい鳴りをしてるし、ポップパンクな気分すらある。デビュー当時のシングル「KUNG FU」「GIRLS FROM MARS」はリアルタイムで聴いたが、勢い任せのヤンチャなパンクというノリ。若いから許されるが、長く生き残れるかというとギモン、と思ってた。ちょい過小評価してましたです。
●しかし、ボチボチ大人になったタイミングのこのアルバムは、そのパンクノリだけではヒネリ出せない曲も盛り込まれてる。ストリングスの優雅な衣をまとってミドルテンポにキメル曲もあり。特に「SOMEDAY」が愛おしいね。「CANDY」はサンプラー使いだけど、ピアノがオールディーズ風に響いて実にポップ。ソコは確かにブリットポップ。でも、小僧くさい青臭さがやっぱり連中の強み。青くて人懐っこいボーカルもチャーミング。



●今週もとても忙しく、ピンチな場面もあった。けど、小学生だった頃の自分を思い出す場面もあって、とても楽しい気分になった。そんな出来事を栄養にして、月曜からもまた、ジタバタする。

●娘ヒヨコから電話が。「パパはやくかえってきて!いっしょにイタダキマスしたいの!」…で急いで帰ってみたらコレだ。今日はひなまつりだったんだ。忘れてた。

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●イチゴは、ぼんぼりのつもりなんだって。親子四人、楽しくゴハンを食べました。


●いやーちょっと癒された。


●親子マンガとかも読んじゃう。

西原理恵子「毎日かあさん 6 うろうろドサ編」

西原理恵子「毎日かあさん6うろうろドサ編」
●ダンナさん亡くなった時(4巻)は、ホント大変だな~っマジ泣ける、ってくらい必死に読んじゃいましたが、今回の西原家は和やかです。息子さんも娘さんもすくすくすくすく。子供なりのワイルドライフを楽しんでおります。女の子は早熟だからどんどんおマセになっちゃってる感じ。
「ひなまつりにパパと一緒にゴハンが食べたい」と我が娘ヒヨコは言ってくれるが、そんな時期はいつまで続くのかな?ワイフ「父親なんてキラワレルのが当たり前なんだから、今のうちに覚悟しておきなさいよ」まーそこはカンベンしてくれよ、そん時はそん時でさ。今は今でイイじゃん。




●全然カンケイないけどさ、今さ、ポンドが一気に安くなってるね…。133円。
●またイギリスにCD発注してしまいそう…だけど、必死にガマンする。最近無駄遣いし過ぎ。…でも120円台突入したら……毎日為替チェックして毎日CDの値段を勘定する。ボクはアホだ。



むむむ。仕事が忙しくて、音楽に集中できない。
●ココロに余裕がないので、ナニを聴いたらイイか、自分で分からなくなる。アホみたいに、山積みされてるCDの前で途方に暮れてしまう。iPod をコロコロ転がしても、どれをプレイすべきか見えなくなる。…イカンな。クールダウンしたいな。


●……時間かけて、やっと選びました。就寝時の音楽。SLOWDIVE

SLOWDIVE「JUST FOR A DAY」

SLOWDIVE「JUST FOR A DAY」1991年

SLOWDIVE「SOUVLAKI」

SLOWDIVE「SOUVLAKI」1994年

耽美派シューゲイザー。ヤバ。間違えたかも。コレ暗過ぎる。気分を一層落ち込ませる危険性アリ。

●80年代後半~90年代初頭の初期シューゲイザーって、轟音ギターノイズを、秩序破壊の武器みたいに使ってたと思うんスヨ。例えば THE JESUS & MARY CHAIN のキャリア前半。チャーミングなメロディをギターノイズでかき消しちゃうヒネクレモノのアマノジャクがどんどん性格悪くなってく過程(ノイズもヒドくなってく)をなぞるようなモンでしょう。どこかヤケクソで、捨て鉢な感じ。同時期のグランジ、SONIC YOUTH 近辺と同じアプローチだったと思う。80年代の SONIC YOUTH は根性の入ったノイズ野郎だった~。
●ところがドッコイ、MY BLOODY VALENTINE が世紀の傑作「LOVELESS」1991年を放ってしまって、事情が変わってしまった。シューゲイザーのフィードバックノイズは、甘美なサイケ空間を作り出すムラサキの渦巻きになってしまった。この一撃を受けて、RIDE、SWERVE DRIVER といった同時代のシューゲイザーたちは、それまでのパンキッシュなノイズ表現にロマンチックな彩りを加えようとしたモンです。そしてそんな作品群はボクの大好物。UK シューゲイザーUS グランジは似通ったトコロから出発してるが、ココで完全に袂を分けた。そんな瞬間だ。

そんで、SLOWDIVE 。コイツらもマイブラと同時代のシューゲイザー。
●手っ取り早く言えば、80年代に活躍した COCTEAU TWINS の影響が色濃い。透明感あるコーラスワーク(男声/女声両方を駆使)、ギターが深いエコーにゆらゆらと滲み、ゆったりとしたリズムが独特の陶酔感を醸し出す。「スロウダイヴ」「ゆっくりと潜る」ってバンド名が音楽を的確に表現してますね。深く深くノイズの海に沈降していく感覚。
マイブラとの影響関係がどうなってるかは分からないが、厭世的な気分は非常に似通ってる。2つのバンドは一応レーベルメイトだったし。名門 CREATION の所属だったんです。「LOVELESS」と比べればノイズの強度では物足りないけど、現実逃避の度合いはコッチの方が高いかも。世の中全部イヤになって、メソメソ泣いてふて寝したくなる。ヒキコモリたくなる。キタナい世の中から目を背けて、甘美なノイズに逃げ込みたい。耽美主義ってそんな機能があると思う。彼らの音楽はこんな意味で美しくて、そして実にアブナい。

SLOWDIVE は上記の音源二枚をリリースした後、1995年にもう一枚アルバムを作って解散する。1994年はブリットポップ開花の年、ココでシューゲイザーの季節は終わったのだ。RIDE もノイズ路線から変節する。マイブラなんて「LOVELESS」以降完全な機能不全に陥っていた。
●ただし、ココで蒔かれた種は、その後のアーティストに引き継がれて、スローコアニューゲイザーといった後続ムーヴメントを生み出す。こと耽美派シューゲイザーの美学はより洗練されて今の時代に生きてると思う。そのヘンの音源もシコタマご紹介したいけど、ソレはまた別の機会に。

●…ボクは果たして安眠できるのかな…。眠剤飲んでとっとと寝よ。明日もツライ仕事ばかりだから。