ETV特集「細野晴臣 音楽の軌跡 ~ミュージシャンが向き合った「3.11」~」

ETV特集「細野晴臣  音楽の軌跡 ~ミュージシャンが向き合った「3.11」~」

細野晴臣さんの40年にもわたる音楽キャリアを原田知世さんのナレーションで振り返る内容になるはずだったこのドキュメンタリー。3.11 を経て内容をグッと変更して、震災以後のミュージシャンの葛藤を描く様子を最後に付加した模様。冒頭部分の細野さん自身の発言に、ドキリとした。

「音楽家はどうやって暮らしてゆけばいいんだろうって ずっと考え続けるというか
 基本的な生き方を決めなきゃいけない そこまで考えてますね」

細野さん。震災発生から、一ヶ月後に予定されていたライブまで、全く楽器に触る事が出来なかったという。ソロアルバムリリース記念のライブですら、震災に絡んだトークが中心になって、演奏は2曲だけになってしまった。
●若い世代のミュージシャンと対談したい、という細野さんのリクエストで出演したくるり岸田繁さんも、震災後はほとんど音楽にテがつかないままの状態が続いたという。

「どうやって暮らしてゆけばいいんだろう?基本的な生き方を決めなきゃいけない…」ボクの不安の根元をズバリ言い当ててもらった気がして、スゴく楽になった。昨日、CHIM↑POM 展で見定めたかったモノって、簡単に言えばこういうコトだったのだと思う。細野サンのような芸術家じゃなくても、ボクのような凡人でも、日本に住む誰もが、ソレを問われてる。ナニが混ざってるか分からない雨がザンザン降る今日みたいな日にも、ソレは問われてる。


スピッツ「CYCLE HIT 1991-1997 SPITZ COMPLETE SINGLE COLLECTION」

スピッツ「CYCLE HIT 1991-1997 SPITZ COMPLETE SINGLE COLLECTION」
スピッツのボーカル&ソングライター、草野マサムネさんが、震災の影響で急性ストレス障害になっちゃった、という話はネット経由で知った。直接の被災者というワケでもないのにココロが参ってしまった、というのは他人から見たらどんな風に映るだろう?ココロの病気を患った経験者であるボクはなんとなく彼に同情的になってしまう。彼もきっと3.11の轟音の中で一瞬だけフリーズしてしまったんですよ。人のココロってのはホントに華奢に出来てるんです。
スピッツというバンドの WIKIPEDIA のページ。実は英語版もスゴく充実してます。きっと熱心なファンの人が日本語の記事を英訳したのかも知れない。ただ、日本語のページにない、概略の短い文章にこんな一節がある。これはリアルな外国人ファンの印象なのかな?

「(They) are known for their abstract and eccentric songs penned by primary singer-songwriter and guitarist Masamune Kusano.」

「主要なシンガーソングライターでギタリストの草野マサムネによる、抽象的でエキセントリックな楽曲で知られている」


●甘く澄み切ったマサムネのボーカルはポップに響いているけど、実はそのリリックってイマイチピンと来ない不思議な言葉でイッパイなんだよね。ボクはネットでこの一文を見ちゃってから、スピッツの音楽が一種のサイケデリックミュージックみたいに聴こえてきてて、そのリリカルなギターサウンドもシューゲイザーの亜種に見えてきてるのです。実際彼らは60年代アメリカ西海岸のサイケフォーク詩人 DONOVAN に影響を受けてるというし。オットリしたポップス風味も、実はサイケのレイドバック感覚に近いかも。本来はパンク上がりって来歴も、現在のギターバンドとしての成熟をポストパンク期の THE SMITHS みたいな存在として捉えれば、タダのジェイポップバンドというイメージが随分変わって見えると思う。結果として、初期のスピッツは、少し前からボクの中で興味津々。「ヒバリのこころ」「夏の魔物」「魔女旅に出る」「惑星のかけら」「青い車」のアタリはステキだな。メガブレイクのキッカケになった「ロビンソン」も好きです。「誰も触れない 二人だけの国 終わらない歌バラまいて 大きな力で 空に浮かべたら ルララ 宇宙の風に乗る」とってもアブストラクトな詩世界だと思ってます。
●最近のアルバムとかは、実はコレからチェックしようと思ってます。この急性ストレス障害の一件から興味が湧いちゃったもんですから。あ、でも彼は既に復帰して(別の病気のトラブルもあったみたいだけど)今週末のツアーはキチンとこなしています。ちゃんと、自分の仕事を、自分の足でしかと立って、頑張ってます。

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●来週末のプロジェクト総決算に向けてドタバタ。
●そんな中の最後の休日。明日も激しいタタカイ。シンドイなあ。
●カラダボロボロ。手足が泥のように重いし、思わずクスリも増える。

鍼灸のセンセイまで元気がない。
●先日、センセイに無理言って、遅めの時間に施術をお願いしたんです。快諾してくれたけど、なんだかセンセイ元気がない。「いいわよ~。ムスコも全寮制のガッコウはいっちゃったからねえ」施術中も「帰ってもムスコがいないからこんな時間でも仕事が出来るのよ」「週末はムスコが帰ってくるから忙しいの」……センセイ、アラフィフ美人のシングルマザーなんですけど、一粒種のムスコさんがこの4月から全寮制中学校に進学したのが、ことのほかサミシいみたいで…折り目折り目でムスコさんの話題がでるのよね。2~3月の頃は「念願の第一希望に受かったの!」「お受験のヒケツおしえてあげようか?」とスゴくうれしがってたのに、今はその不在感がしんどいようです。なんかお気の毒な感じ。
●クスリの話までしちゃった。「今はナニ飲んでるの?」眠剤と安定剤とその他ボチボチですよ。「睡眠薬はナニ?」えーと、ココしばらくはロプヒノールです。「ワタシはマイスリーよ」あら、センセイ、眠剤飲んでるんだ…マイスリーは前に飲んでましたね。「安定剤は?デパス?」元から顔が広いセンセイ、知合いに精神科のお医者さんがいるからソッチ系のクスリにメチャくわしい。デパスはもうヤメました。アレはクセになりますからね。一時期はラムネのようにパクパク飲んでました。今はメイラックスっていう、もうちょっとヤワラかいヤツです。デパスはクセになるの?誰かも『デパスはウマいんだよ』みたいなコトいってたわ」アレは効きがバキッとして分かりやすいんです。即効性で気分も良くなる。だから思わず量が増える。でも、今はもう必要ないかな…カラダも持ち直してきたから、効き過ぎちゃうと思う。効き過ぎるとただ眠くなるだけです。ホンモノの病人だけですよアレがウマいと思うのは。ちなみにコンスタンはもっと強烈ですよ…あ、すんません、なんかココだけ読むとホンモノのジャンキートークだな。
●あ、アト、センセイ、気を付けて下さい。マイスリーは軽い睡眠導入剤と見せかけて、お酒との相性は最悪らしいですよ。ボクは元からアルコールを一滴も飲まないからダイジョウブでしたけど。「もうお酒もヤメたわ。ムスコもいないのに、1人で飲んでるのなんてなんか虚しいもん」……やっぱセンセイ、なんか元気ないなあ。


●なんか、社会全体が5月病みたいだ。今週は人身事故で電車がよく止まってたし。


●ボクが具合が悪いのは、スタミナが足りないからだ。と思った、一瞬ね。

伝説のすた丼2

●下北沢のマクドナルドで、iPad2 を駆使して残業しておりました。そこでふと思い至った。いつも昼メシも夜メシもほぼ抜いて仕事してるから、元気がでないのでは?最近痩せた、とかよくいわれるし。だから敢えて、夜中にスタミナ丼くいました。@伝説のすた丼下北沢店。600円でした。
●そしたら、お店のカベに、「人生ってのは白飯だ。何をのせるのかはお前が決めろ!! 」ってコトバが書いてあった。すた丼ひとつにも哲学アリ。しかしボクの白飯にはナニがのっかってるのか、全然イメージがわかない。困った。


●今週は、深川めしも食べました。

深川めし

生まれて初めて食ったです、深川めし。なんだ、アサリとシメジの炊き込みゴハンだったのね。なんだか知らないで注文しちゃった。清澄白河の裏道入ったトコロのお店でした。店員の女の子がかわいかったです。

●なんか、グルメブログみたいだな。
●清澄白河なんぞに行ったのは、別にグルメが目的じゃなくて。

CHIM↑POM の展覧会に行ったんですよ。原発事故との距離感を計るために。

CHIM↑POM「REAL TIMES」

CHIM↑POM「REAL TIMES」展 @無人島プロダクション
●渋谷駅の大壁画「明日の神話」by 岡本太郎に、福島第一原発&タイムボカン的ブラックきのこ雲を継ぎ足したパフォーマンスで世間の注目を集めた彼ら。3.11大震災&原発事故発生直後からこの状況へのアプローチを始め、足繁く現場に通うことで掬いとったナニモノかをこの5月末のタイミングで速やかに発表。その高い機動力は素朴にスゲエ立派と思う。だから、ムリヤリ仕事ナカヌケしてギャラリーまで足を運んだのです。まー実際に作品を鑑賞すれは、結局のトコロで単品単品においてやってるコトがとってもバカバカしい感じや、大マジメでいるようでしゅるるるる~っと上滑ってる感じがするのは正直な印象。事故発生5日目の原発(白煙モクモク中)を見渡す高台に登って旗を振るとか、とっても大変なのに、しょーもないっちゃーしょーもないアクションをビデオ収録。被災地で採取した植物で作ったオブジェの側には線量計がおいてあって、よくワカラン数字が表示されてた…マイクロシーベルト/毎時ってヤツだ。多分、微妙に高めなんだろう。

渋谷の岡本太郎壁画への落書き アート集団が公開

(コレが渋谷の例のヤツ。)

ボクは、原子力発電に対する距離感がどうしても掴めなくて四苦八苦してる自分の感情をココで整理したかったんです。
●NHK が渾身のリピード放送で推しまくってるドキュメンタリー「ETV特集 ネットワークで作る放射能汚染地図」も見ました。震災直後から危険とスレスレの取材をガッツリヤリ切った見事な内容で圧巻だった。職を辞してボランティアとして放射線測定を原発周辺で行う有志の研究者。同時期に放送してたNHKBS「世界のドキュメンタリー 10万年後の安全」で紹介されてたフィンランドの放射性廃棄物最終処分場「オンカロ」も見ました。自分の寿命を超えて建築される施設をコツコツと作る現場作業員と、10万年後の子孫に向けてどんなメッセージを遺すべきか思案する科学者の姿。そんで日々ネットやツイッターで駆け抜ける様々な情報。脱原発を主張した俳優・山本太郎さんは事務所を辞めるに至る。

溢れる情報に対して、自分の立場をハッキリさせるコトができない。苦しい。ハッキリさせる必要があるかどうかは別にして(精神科の医者に言わせると、ハッキリさせないコトも重要と言われる。ことボクのようなタイプの人間は)、この宙ぶらりんな気分はイコゴチがスゴく悪い。音楽ライターの印南敦史さんの25日のツイートを引用させて頂く。「仕事が忙しい。時間の経過が速い。充実してる。なのに寝起きを含めて一日に何度か、死ぬほど切なくなる。この矛盾はなんなのかと考えてみたら、原因は原発だった。っていうか、日本中の人たちはいま、みんなそうだよな。どうなるのか予測もつかないから、とりあえず今日も娘といちゃいちゃしておいた。」この不安をボクも抱え込んでいる。気が滅入る。

CHIM↑POM は、独特なやり方で原発事故へのアプローチをコジ広げてくれた。CHIM↑POM の手法は、ある意味で悪フザケにも見えるかも知れない。不謹慎となじる人もいるかもしれない。けれども、このドでかい事象、放射能汚染という事象を、自らの職能の範囲で何が出来るか模索し、自分の身体感覚にムリクリ引き込んだ。それが今回の彼らの作品。ソレが彼らの行為の価値。ボクはキチンとその作品と向き合ってみたいと思う。それは特別な職能もナニも持たないボクにとっては、重要なヒントになるような気がしてる。いや、ヒントに本当になるのかどうか、まだワカンナいけど。ただ、クスッと笑える彼らのユーモアは、ボクは好きだ。コレを笑えなかったら、マジでうつ病的窄視状態というヤツだと思う。
●この前仕事の打合せで語り込んだ人は「間接的でもこの原発問題に関わる限り、覚悟を決めないと、顔にウソが見えてしまう」と考えて、月収の半分を義援金にブチ込んだという。ダレかのために、とかじゃないんです、自分に対する言い訳です、10万以上をブチ込んだという事実が自分の気持ちのバランスを整える、そのためだけです。コレが偽善ならそれでもイイ、そうしなければコッチの身が持たないんですから。と語った。この人は「義援金も分割ローンとかリボ払いが使えればイイのに。今マジでお金ないんです」と笑ってた。それも1つの態度なんだろう。

●恒例のカフェマンガ読書。

武富健治「鈴木先生」11

武富健治「鈴木先生」11巻
「学校」は今や本当にコワい場所だ。福島県に降り注いだ放射性物質のおかげで、彼の地の小中学校は今や政治闘争の最前線になった。それだけじゃない、ソレ以外の地域でも何らかのポリシーを選び取らなくてはならない。別段3.11状況に限ったことじゃない。ワイフはコドモの小学校で様々な活動をしてるけど、ソコから断片的に聞こえてくるハナシだけでスゴく危ない場所だとボクは思ってしまう(詳細書けません…ワイフに口止めされてるから)。こんなにリスクの高い職場に優秀な人材が集まるだろうか?教員の質の劣化、とはいうけど、こんなにタフな仕事もないよと、少々の同情すら感じてしまう。
「鈴木先生」は中学二年生のクラス担任として、次から次へと発生する難問に翻弄されまくる。しかし。この平々凡々の華奢な青年教師は、トコロがドッコイ、その難問を生徒たちとのタイトロープな対話で見事解決していく。ホントに中学生がついていけるかワカラン(つーかボク自身がついていけない)微妙なロジックに生徒は感服し、トラブルは鎮火、そして彼らと強い信頼で結びついていく。完結巻であるこの11巻では、どちらかというとトラブルに受け身だったポーズが反転して、より積極的な姿勢で文化祭演劇をユニークな演出メソッドを披露、大活躍する。しかし物語は学校の外にジワジワとにじみ出て、不審者の暴力がヒロインの少女に襲いかかる。
●トラブルはタフで、鈴木先生はいつもギリギリだけど、この物語の登場人物はみな「言葉の力」を信じてる。相手に対して真剣に語りかけ、その言葉がキチンと相手に届くという信念を持っている。その意味で理想主義的だ。凶悪な犯罪に手を染める男にさえ、その言葉が届くことを、先生だけでなく生徒までが信じてる。それが美しい。単純だけど、美しい。現実のガッコウが、ガッコウが取り巻く環境がそうじゃないから。

「トカゲ丸」よ、さようなら。
●息子ノマドがせっせとお世話してきたカナヘビの「トカゲ丸」。ガッコウのスミッコにあるビオトープで見つかったこのカナヘビを、ノマドのクラスは飼育しておりました。「いきものかかり」であるノマドは、週末ごとにトカゲ丸の水槽を我が家に持ち帰り、面倒を見てやってました。ところが、このトカゲ丸をもう一度ビオトープに放してやることになったのです。実はノマド、コレには不本意。実は事件があったんです。
●先日、二匹目のカナヘビが同じビオトープで発見されました。命名「はくりゅう王」。おいおい「トカゲ丸」とは全然違うチカラの入った名前じゃないか。ノマド「でも、トカゲ丸よりデカイんだ!」この二匹を初めて対面させたら、はくりゅう王はイキナリトカゲ丸の顔面にカジリつき、驚いた子供たちはトカゲたちを放り出してしまったそうな。ノマド「そのあとオレが必死に二匹をつかまえたんだ!」コレ以上ケンカをしてキズ付け合うことのないように、結局二匹は別々の水槽で飼育されることになった。
●そんで週末。アレ?ノマド、今回もトカゲ丸を持ってきたのかい?はくりゅう王を持ってくるかと思ったよ。ノマド「ソレについてはしゃべりたくない。サイアクだから」…なんかあったの?ワイフがこっそり説明してくれた…実は昨日、新しい三匹目のトカゲが発見されたという。命名「シャドー」。いちいち名前が凝っててオモシロいね。しかしその後が全然おもしろくない。実はトカゲを巡ってクラスの中で対立ができてしまったという。トカゲをいじってイイ人間と、それが許されない人間。一時はノマド以外誰もが存在を忘れ去ってたトカゲが一気に増えたコトで、そんな差別が子供たちの中にできてしまってた。最後に発見されたシャドーは、トカゲをいじっちゃイケナイとされたグループの子が捕獲したモノだから大変。既得権益でトカゲを独占したいグループの子たちは、シャドーの存在が許せない。なんと彼らは、シャドーを校舎三階の窓から投げ落せと級友に命じたのだ。
●え、そんでホントに3階から落したのか?そんでシャドーはどうなったんだ?ノマド「そんなのわかんねーよ!だってオレがいない時に起こったんだもん。オレがいたら絶対止めてるよ!」ノマドは、トカゲを巡って友達たちがケンカを始めたコトと、結果としてシャドーにムゴいコトをしてしまったコトにガッカリションボリの様子だ。しかもこの様子に先生もカンカン、トカゲ丸もはくりゅう王もみんなビオトープに放すコトに決定したという。「あとで知ったんだよー。だってシャドーがいないからミンナに聞いたのに、今はトカゲの話はナシだっていうんだもん」さて、ノマドはビオトープにトカゲ丸を放すのか。先生に、大事に育てるからカンベンして下さいというのか。小学生だって、毎日たいへんなのだ。


●今日の我がコドモたちは「名犬ラッシー」鑑賞。ラッシーってメスなのね!最後に子供産んでたぞ。


●運動会のヒヨコ、ダンスの出し物で LADY GAGA「POKER FACE」を踊るというコトが判明。うきうき。これに直接の関係があるのかワカラナイが、ヒヨコは GAGA を常に「ガガさま」と呼ぶ。ケモノが強いモノを自然と見分ける嗅覚かな。
●ボクは「BORN THIS WAY」に続いて新曲「JUDAS」もダウンロードしちゃった。


●昨日のヨガ教室じゃカラダが比較的スムーズに動いたと思ってたんだけど、今日になったら背中がイタい。雨のセイかな?シップ貼って、カフェ読書。マンガをしこたま読みまくる。

マンデルブロ・エンジン/赤崎睦美「フラクタル」1

マンデルブロ・エンジン/赤崎睦美「フラクタル」1巻
●前のクールのフジ深夜アニメ・ノイタミナでやってた「フラクタル」のコミカライズ版。東浩紀がアニメ原作に参加するってのが話題でチェックしてたけど録画失敗で中途半端になっちゃって。だから紙メディアでチェックします。無線ネットワーク環境が究極的に普及した未来社会の皮肉を描くに至るはずだけど、ココではまだ序盤のボーイミーツガールだけ。アニメの方が女の子の描写はステキだった。

幸村誠「ヴィンランドサガ」10

幸村誠「ヴィンランドサガ」9~10巻
●戦場のただ中に育ち、殺戮だけを繰り返してきた主人公トルフィンが、フヌケのように農村の奴隷生活に甘んじてるこのテンションをどう打開するんだろ?と思ってた。この10巻で、彼は、ただ殺し奪うだけの暮らしから脱却し、育て働く暮らしの真価に目覚める。「オレはもう二度と人を傷つけない。もう今日で暴力と決別するんだ」やろうと思えば100人を相手に戦える少年が、立派に大地と立ち向かう青年農夫になりました。「フラクタル」のような未来世紀の自由から、10世紀ヨーロッパ農村の不自由まで往復できるのが、マンガって世界なのよね。

岩岡ヒサエ「土星マンション」6

岩岡ヒサエ「土星マンション」6巻
●この物語、地味だけど人々の善意がジワジワ効くイイ話だったけど、とうとう6巻にして、理不尽な階級格差がキバをムキ始めた。「土星マンション」の社会は上層&中層&下層のカースト制度。そのカベに真っ暗なルサンチマンを抱える憎悪の人物が現れた。無垢な主人公の周りで、ダメな社会の腐臭が人々の心を蝕んでいく。

ヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」3

ヤマザキマリ「テルマエ・ロマエ」1~3巻
「古代ローマ、しかも風呂限定」という激しいニッチ戦略が爆笑のマンガ。とうとう3巻までリリースされました。息子ノマドが第三巻を見ながら「サスガにフロだけで3巻ってキツくね?」とか言ってます。しかししかし!なんとこの珍作が映画化決定!ローマ人浴場技師ルシウスに阿部寛!爆笑!しかもなぜか上戸彩まで登場。原作に女子キャラなんていないのに?何すんだろ?
塩野七生「ローマ人の物語」のファンであるボクとにとっては、帝国全盛期ハドリアヌス帝時代のノンキなローマライフ(風呂限定)はますます愉快になってきてます。そしてヨーロッパ~アメリカ在住の作者がいかに日本の風呂を恋しがってるかがヒシヒシと伝わってきます。

槇村さとる「リアルクローズ」11

槇村さとる「リアルクローズ」11巻
●百貨店バイヤーの世界を描くこのマンガももう11巻。女性のビジネスマンガはボクの職業意識を激しく揺さぶって精神安定剤を増やしてしまうので、気をつけないとイケナイ。なんでこんなに仕事してるの?恋愛はどうしちゃってるの?…恋愛はカンケイないとして、なんでこんなに仕事してるのか意味がワカラナイのはボクも同じです。その自問ヤメて、直接ボクに逆流するから!
●今回はシゴトの鬼/主人公のボス・田淵が過労で入院しちゃう。仕事し過ぎてビョウキでドロップアウトするあの転落感覚は、もう痛いほどボクは思い知ってしまってるので、彼のようなモーレツ人間がメッコリ虚脱する様子が生々しくて(アタマボサボサ&無精ヒゲ)、今回はタマランでした。しかし復帰後の彼はよりパワフルに動いてカイシャのテッペンを狙う。ウザイ新人も現れて結局ただ忙殺されるだけの日々。誰も立ち止まれない。

森薫「乙嫁語り」1

森薫「乙嫁語り」1~2巻
●メイドマンガ「エマ」ビクトリア朝時代を描いた作者が次に手がけたのが、なんと19世紀の中央アジア~シルクロード地域。メイドはちょっと狙い過ぎの感があって避けてしまいましたが、中央アジアの遊牧民という激ニッチ戦略には感服、思わず手にとってしまった始末。12歳の少年と、彼に嫁いだ20歳の女の子の新婚生活が、これまた初々しくて。そんで姉さん女房のくせして主人公アミルちゃんが実にシッカリ天然で。カワいい顔して弓矢でサッとケモノを仕留めて来ます。地名の言及がないので場所が何処だか分からないんですけど、カスピ海周辺地域?アゼルバイジャン?アルメニア?遠くからロシア帝国の侵入がホンノリ仄めかされて、2巻が終わります。彼らの伝統的で平和な暮らしに帝国主義が忍び寄る?

宇仁田ゆみ「ノミノ」

宇仁田ゆみ「ノミノ」
●ヒロインのメガネ美少女がこれまた非現実的なほど天然なので、熱心な宇仁田ファンであるボクですら少々心配になる。でも、ウチのヒヨコが、こんなシュッとした女の子になってくれればソレはソレで御の字。ちょっとカマトト過ぎても地方の高校生のデートって、結局こんな感じなのかも。初々しいなあ。

中村光「荒川 アンダー ザ ブリッジ」

中村光「荒川 アンダー ザ ブリッジ」1~2巻
●ボクの中では「アンダー ザ ブリッジ」といえば RED HOT CHILL PEPPERS だ。名曲だ。ロサンゼルスの中で孤独を叫ぶ歌だ。そんでこっちは荒川河川敷。そしてホームレスライフ。社会からこぼれ落ちた変人集団のギャグ。しかしその姿はイビツでも、人と人の繋がりを必死に模索する姿勢はリアルかも。ヒロインのニノさんは天然通り越して電波系で「金星人」を名乗ってるけど「異星間交流も、異性間交流も、平仮名で書けば変わらない」。主人公とニノさんが荒川河口まで不思議なデートをするエピソードが好き。



あ、荒川河口で思い出した。サカナクション。

サカナクション「NIGHT FISHING」

サカナクション「NIGHT FISHING」2008年
●釣りを趣味にしてる友達キムから聞いたハナシ。彼や彼の釣り仲間は海釣りを葛西エリア荒川/旧江戸川河口で楽しんでいる。そんで遠浅の海岸を腰まで水に浸かって釣りをするのだ。潮の満ち引きもチェックして昼夜の境なく釣りに出ていく。仕事終わりの夜中や出勤前の超早朝、全くの暗闇の中で釣りをするという。まさしく「ナイトフィッシング」。時にはディズニーランドの花火だって見える。葛西臨海公園の観覧車も見えるだろう。なんて幻想的な景色。その話を聞いた時、サカナクションのこのアルバムジャケットをすぐ連想したね。アレはリアルな風景かもしれない。このアルバムの収録曲「ナイトフィッシングイズグッド」は鬱屈としたテンションからジックリと終盤の解放感まで弾けるまでの展開に、釣り人ならではの忍耐深いタメの感覚が関与してるみたいだ。「いつかさよなら 僕は夜に帰るわ 何もかも忘れてしまう前に ビルの灯りがまるで ディレイのように流れていく いつまでも」

サカナクション「GO TO THE FUTURE」

サカナクション「GO TO THE FUTURE」2007年
●この勢いで今日はサカナクションをまとめて聴いてみよう!コレは彼らのメジャーデビューアルバム。このバンドの醍醐味って、クールな諦観を抱きしめながらもダンスの高揚感をキラキラさせながら駆け上る可憐なテンションだと思うのですが、このデビューアルバムにはソコまで突き詰めたダンスロックのアプローチはない…文学青年の趣が濃いボーカル山口一郎の独白めいたリリック世界をじっくり泳ぐべし。

サカナクション「シンシロ」

サカナクション「シンシロ」2009年
●シンセのキラメキと四ツ打ちのダンスロックアプローチがスゴく洗練&成熟してきて、実にキャッチー。元来持ち合わせるリリックの独特の湿り気を、このグルーヴがより際立たせてる。イギリスのニューレイヴやニューヨークのディスコパンクと共振する感覚もあるだろうが、なぜかダンスの享楽がストイックな純粋さを損なわない奇妙なバランスが成立してて、その佇まいがとても美しいのです。冒頭「Ame(B)」から前半全部を突っ走るエレクトロビートの疾走感、そして「ライトダンス」~「セントレイ」~「ネイティブダンサー」の高揚感が最高。アルバムとしての統一感は一番好きかも!「今煙の中を歩き続けて 淋しくなる夜を抜けて 千の最後まで 手で数えたら 見えてきたんだ 繋がる世界」

サカナクション「kikUUiki」

サカナクション「kikUUiki」2010年
●ココに収録されたシングル曲「アルクアラウンド」のミュージックビデオがマジでスゴいっす。初めてコレ見たのは去年の春だったかな?去年のプロモで一番ビビった演出だったと思う。実際、第14回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門優秀賞をゲット。ワンカメラノーカットの緊張感とハッとする形で文字を見せる人力演出力。サカナクションのことがあまりよくわからなかった頃だったけど、しかしこの一撃でメロメロになりました。「嘆いて嘆いて 僕らは今うねりの中を歩き回る 疲れを忘れて この地でこの地で 終わらせる意味を探し求め また歩き始める」






昨日の「近未来」の続きをちょっぴり。「懐かしい未来」って曲もあった。

alan「VOICE OF EARTH」

alan「VOICE OF EARTH」2009年
中国「美人谷」からやってきた歌姫、という触れ込みで登場した彼女の3枚目のシングルが、坂本龍一プロデュース、大貫妙子リリックの「懐かしい未来 ~LONGING FUTURE~」2008年という曲でした。「愛しい気持ちを抱きしめよう 旅立つ未来 懐かしい時へ 勇気を希望をありがとう 美しい星の上で」。アルバムがリリースされた2009年は地球温暖化とCO2排出量削減、エコポイント制度が実施された年でもある。このウタも自然を美しく讃え、遠回しに「文明規模を緩やかに収縮する」メッセージがこもってたような気がします。このデビューアルバムを今聴き直すと(そんでDVDのプロモを見直すと)気負い過ぎてるくらいに2009年式エコのメッセージが乗っかった作品になってます。そんでね、3.11以降の2011年式原発事故状況下のエコ感覚とは、微妙なようで決定的にズレちゃってるのがわかっちゃうんです。

●…たった二年で変わったな。あの時のエコはある意味「他人事」だったわ。エコポイント商品を買えばオトクだし、削減目標は大企業と民主党政権でテキトーにやってくれるはず。南の島が沈むのも氷河が溶けるのも外国のお話だった。今はチガウ。全部「ジブン事」。節電で日常の風景が変わった。毎日の食べ物飲み物を真剣に選ばないといけない。住み慣れた土地を追われるのは我々日本人で、政府や大企業への不信感はネットを中心にグラグラ煮えたぎっている。なにしろCO2削減の決定打が原子力発電だったのに、ソレがもう絶対ダメになっちゃって、ホントどーすんのよってボクだって不安になる。代替エネルギーに向かって孫正義さんが爆走中。ホント期待します。

●来日間もない日本語カタコトの彼女が当時の日式エコ感覚に習熟してるはずはないので、レーベル(エイベックス)のプランに乗っけられてるのは明白。2008年北京オリンピックの余韻も冷めない時期、エキゾチックな中国秘境の美少女、おまけに中国最高水準の教育を受けた民族音楽のエリート、というのだから、レーベル当事者としてはテンションあがるよね。夢中になって、環境保護とかのタフなメッセージを付加してた気持ちはよく分かる。デビュー曲「明日への讃歌」2007年は野島伸司がリリック提供。三国志映画「RED CLIFF」主題歌タイアップも獲って来ました。鼻息荒いなあ。
●ただ、ボク的には、彼女の民族音楽的土壌をもっと活かしてほしかったです。いくつかの楽曲で色添え程度に採用されてる民謡風のハイトーンコーラス、コブシが回ってるようにも聴こえる独特のキンキン声は、チベット方面の民族音楽で聴いたコトのあるスタイルだ。alan ちゃん自身がチベット系だしね(四川省のチベット民族自治州に「美人谷」はあるらしい)。アレはアレで野趣溢れ過ぎててジェイポップにならないかも知れないけど、もっとココを広げて欲しかった。
alan「JAPAN PREMIUM BEST  MORE」
alan「JAPAN PREMIUM BEST & MORE」2008-2011年
●震災直前、今年3月にリリースされたベストを聴くと、ここ最近の曲がどんどんフツウのエイベックス歌謡に接近してる気がして心配。雑誌モデルとかのシゴトも始めて、どんどんフツウの美人さんになってしまう。新録楽曲「ECHOES」はアレンジが屋敷豪太で、コレだけは彼女のエキゾチシズムをうまく採用してる。


●写真共有アプリ、instagram の使い方を会得したので、写真のブログアップが簡単になったっぽい。
●技術革新だなあ。加工もウマいコトやってくれるし。今日の写真も instagram 経由。facebook にも簡単にあがる。

●アプリ radiko もナイス。ラジオ聞くのってシステムがなかったから大変だったけど、これなら簡単に聴ける。曲名情報もウレシい。
●あとは evernote だな。コレを駆使したら、もっとシゴトがスムーズになるかも。


●あ、先日、舞台を見て来ました。

劇団☆新感線「港町純情オセロ」

劇団☆新感線「港町純情オセロ」。@赤坂ACTシアター。
橋本じゅん、石原さとみ、大東俊介、田中哲司。初めての新感線、初めてのACTシアター、メジャー感満載の舞台美術にビックリしました。途中休憩はさんでの3時間のハイボリューム。うーん、見る方にもパワーが要る。シェイクスピア「オセロ」は100%知らなかったけど、スゴく楽しめた。嫉妬が暴走する様は時代を超越するんですね。
●オセロを演じた橋本じゅんさんは初めて知った人でした…コミカルで、でも迫力も乗っかってて。ブラジル移民2世のヤクザって設定。ゲイのチンピラを演じた大東俊介クンは、最初「楽しんご」かな?と思わせて最後はガッツリお客を引き込む存在感を見せつけました。そして敵役を演じた田中哲司さん。実は完全な裏マワシで、セリフも出番も一番多い。で、実に悪い。この人すげえなあ~と終始思ってた。実は、「龍馬伝」徳川慶喜や「スペック」での奇妙な予言者を演じて、去年から常々気になってた役者さんだったコトに後で気づいた。うーん、注目。



ノマドのクラスのカナヘビ「トカゲ丸」はまた我が家にきてます。

とかげ丸活動中

●新学期のアタマにビオトープで捕獲され、教室で飼育されることになった「トカゲ丸」に、クラスの誰もが夢中になってた4月。しかしGWの連休も終わって、あっという間に「トカゲ丸」ブームは去りまして。誰も関心をなくしてしまいました。ダレカが突っ込んだヘビイチゴが腐ってました。いくらカナヘビとはいえ、ヘビイチゴを喜ぶはずはないのに。
●しかし粘着質な性格のノマド、孤軍奮闘で「トカゲ丸」の世話をしております。週末の休みのケアが必要だといって、金曜日は必ず我が家に「トカゲ丸」の水槽を持ち帰ってくるのです。もちろんGW中もずっと「トカゲ丸」は我が家にいましたし、この前の金曜日はノマド「あれ?トカゲ丸のコトみんな全員が忘れてる!」と言い出して、夜の警備員さんにカギを開けてもらって水槽ごと学校からピックアップしてきたほどなのであります。
●でも…「トカゲ丸」の食する生き餌の確保はやっぱり大変で。ボクの実家のジジババにも協力を仰ぎ、アブラムシがビッシリついた雑草をむしったりしてます(ババいわく「あら~今まで駆除してきたのにまだまだこんなにいたのね~でも役に立ってよかったわ~」)ノマドのヤツ、今日も近所のあおぞら公園からアブラムシ付き雑草をむしってきました。「トカゲ丸ちゃま~!ゴチソウたっぷりとって来たでチュよ!たっぷり召し上がれ!」なぜアカちゃん語なのか?……ただしエサになるアブラムシも必死です。トカゲ丸の水槽からアブラムシが大量脱出して、我が家のカベにベタベタくっついた時は、ワイフ「もうトカゲ丸を持ってくるのはカンベンして~」と叫んでました。でも毎週末ご丁寧に「トカゲ丸」を家に持って帰るのはノマドだけ。「今週は他の子にお願いして」とワイフが懇願しても「いきものがかりは大勢いるけど、誰も持って帰らないんだよ」とノマドは言う。
●実は、ワイフの聞き込みだと「トカゲ丸引き取り禁止」と親がキツく子供に言い聞かせる状況がほとんどで、毎週面倒見てくれる我が家はホント立派だ、という話になってたらしい。ワイフ「持って帰るなって断固拒否するという発想自体が、ワタシの中になかった…他の家は子供にそう接するのね…なんかショック」。どうやら我が家は、基本的にコドモに甘いようです。キホン、好き勝手なコトをやらせてますから。好き勝手をやられてしまってるというか。

娘ヒヨコは、好き勝手に天然。
●ある日、ヒヨコがおフロでダレカと会話している様子。あれ1人で入ってるはずとワイフが見たトコロ。ヒヨコ「アナタもちゃんとおフロに入りなさいね~」とイイながら、お湯をはった洗面器にシャンプーのビンをイッポンイッポン浸からせてあげておりました。ワイフは…コレは天然にもホドがあるのでは…もう三年生なのに…と深刻にシンパイしておりました。そうは言っても、ワイフ自身も大分天然なのですけどね。

●ワイフ「天然は譲ったとしても、勉強がね…」
●飛び抜けてアタマが悪い訳ではない…いや絶対ヨクはないのですが。しかしモンダイなのは意欲がないコト。「好きな時間?音楽と図工!ソレ以外はキライ」「ヒヨコは一生ジュク行かない!」ガッコウは好きだけど、勉強には全然興味がないのだ。「ヒヨコは高校いかなくてもイイの!だってオシゴトもう決まってるんだもの」オシゴトなにやるんですか?「ディズニーランドで踊るシゴト!」おお…そうきたか。ワイフ「踊るにしたって、おばあちゃんになるまでそのシゴト続けられるのは、バレエで主役まで行った教室のセンセイみたいな人だけよ」それを受けてヒヨコ一瞬だけ考えて「じゃあ、おばあちゃんになったら、ヌイグルミを作る人になる!」あああ…そうきたか。
●しかしヒヨコ、ヌイグルミを作る自分を脳内シミュレートしたらしく、今度は心配そうな顔で「ヒヨコ、作ったヌイグルミを売っちゃうのはイヤ…」なんだよ?どういう意味?「だって、ヌイグルミ捨てちゃう人もいるかもしれないでしょ」。深刻に悩んでます…はあ。「かわいそうだから、ゼンブ自分でかわいがる。」それはシゴトになりませんねえ。


そんな我が子が夢中なのが、このDVD。

「未来少年コナン」

DVD「未来少年コナン」
●見せてますよ、この宮崎駿オールドスクール1978年モノ。コドモが見ても、宮崎作品とのカンケイが明白なようです。もう一番最初のOPテーマで、コナンとヒロイン・ラナを、「ラピュタのパズーとシータだ!」と看破しました。そんでナゼか爆笑。ナウシカラピュタ、カリオストロのナントカのシーンと一緒だね!と話し合いながら楽しく見るのでした。敵役のレプカ局長ラピュタムスカ大佐にソックリ。
●冒頭で描かれる人類最終戦争は2008年に勃発して世界は破局。メッコリ退化した文明レベルで育った自然児コナンの時代は2028年。「超磁力兵器」の攻撃で大陸のほとんどが水没し、巨大都市の多くが海面下で遺跡になってる様子は、地球温暖化の果ての海面上昇を連想しますわ。かつては遠いと思ってた「近未来設定」が実は目の前に近づいてる。そしてそんな時代をリアルに生きるボクのコドモたちに、マトモな世界を引き継げることができるのか、今オトナであるボクらの大事な宿題がヒリヒリした感覚として響いてる気分。


コレも読ませたよ。手塚治虫が描く近未来。

手塚治虫「アトム今昔物語」

手塚治虫「アトム今昔物語」1967-1969年
●名作「鉄腕アトム」の後日談として描かれた物件を独立した外伝に仕立てたモノ?イナゴ型エイリアンとの接触で、アトムの時代からは立派な過去(手塚の世界からは現在)、20世紀の1969年にタイムスリップしてしまうというエピソードです。ネタバレさせちゃうけど、なんと結局未来に戻れない。アトムとイナゴ星人の視点で、1969年から2018年の「近未来」が描かれます。
アトムって、名前から直球なんだけど、原子力駆動のマシンなんですよね。過去にタイムスリップすることでエネルギー補充が絶たれるので、アトムはしばしば機能停止してしまうのです。20世紀の技術ではスゴい高額なお金を使っても、3日程度しかアトムを稼働させることができない。10万馬力のパワーは、それなりのコストとリスクがあっての話だったのね、と認識。ガンダムのモビルスーツもたしか原子炉エンジン駆動という設定で、コクピットを正確に刺し貫かないと、大爆発してスペースコロニーが破れる、なんて心配を冒頭第一話でアムロがしてた記憶があります。その後は誰もそんな心配をしないでドカドカ戦争しますけど。
手塚治虫が原子力に楽天的だった、というのを批判がましく指摘するのは酷だと思う。「鉄腕アトム」連載開始が1951年。冷戦&核軍拡競争の時代に、原子力の平和利用というだけですでにオルタナティブな立場だったような。東海原発商用稼働が1966年だから、まー当時は原子力利用なんて完全に未知の領域で、アトムのそのヘンも実にフンワリとしか描かれてません。この作品のテーマは全然別のモノで、それは十分説得力があるのですが、こんな今だから妙に脇道で引っかかってしまう。むむむ。



「キンミライ。」という曲がある。

ナイス橋本「AFTER THE RAIN」

ナイス橋本「AFTER THE RAIN」2007年

「この改札抜けたら そこはちょっぴりだけ近未来
 ドラマみたいにクールじゃないけど 確かに歩き出す音がする
 笑って つられて 笑ってゆられて ホラ
 今始まる道の先に 僕らが選んだ旅の続き」
「キンミライ。」

●キャッチーなテンポに合わせたラップが小気味いいポップス。確かにラップなんだけど、サスガにコレをヒップホップという気にはならない。キチンと歌うし、同じ比率でラップもする。でもこの「キンミライ。」って曲は好きだったな。コレから始まるステキな未来にワクワクするフレッシュさがあって。
ナイス橋本の名前を知ったのは、SMAP のアルバムだった。音楽マニアの人にありがちな姿勢ですが、敢えて言います。SMAP はじめジャニーズ系のアルバムを見くびってはイケマセン。ジャニーズはホントに広い範囲に楽曲提供を呼びかけてて、常にフレッシュな才能を発掘しようとしています。最近はサカナクション山口一郎とかも参加してるし。だからボクは SMAP のアルバムはクレジットをよーくチェックするんです。ココに新しい才能がいるかも。ナイス橋本は、このデビューアルバムの前後で3曲ほどの楽曲提供を SMAP にしています。まークレジットしか見てないので、提供曲がどんなだったかは覚えてないんですけど。その流れで、本人名義の活動が始まった時に早速チェックしたのです。未来ある才能が歩き始めた瞬間。

ナイス橋本「OLD★NEW」

ナイス橋本「OLD★NEW」2008年
●セカンドアルバム。こっちで好きだったのは「夏の手紙」って曲。三木聡監督「図鑑に載ってない虫」主題歌。伊勢谷友介&松尾スズキ&菊池凛子が三木世界をバカバカしく空騒ぐ果てに、この曲が流れてくるのがスゴく爽やかだったのを覚えてる。




●「キンミライ。」にはプロモがないみたいなので、コチラをどうぞ。

理科の実験教室で、ガッキを作ってきたノマド小学四年生。

理科の実験教室で、ガッキを作ってきたノマド小学四年生

●ダンボールで出来たミニミニギターには、2本の弦が張ってある。サクラ、サクラ、だけが弾ける。ちょっと得意げ。


●金曜日に、仕事で大分ヤラカしてしまった…ような気がして「オマエ月曜日からどうやって立て直すよ」と自問自答すると際限なく落ち込みそうな気配。
●しかし、金曜&土曜と立て続けにメシ会があって、過去の同僚たちとバカトークしたらなんか気持ちがスッキリした。まーどうにかなるね。

●金曜は銀座で火鍋。女子会だったのに、突然おジャマしました。アラサー~アラフォー女子は「いつでもカイシャ辞めたってヘイキ」の覚悟がスゴい。「別に専業主婦になってもカマワナイし!」「別にヒトリキリだからドウニデモナルし!」。エラくなりたい訳じゃないし、ヤヤコシイコトが増えてくるだけだし。もう時間のモンダイよねアト何年残ろうか。えーボクはコドモもローンもあるし。「アンタはダメよ、最後までこのドロドロの中でフンバルのよ」うへえ。
●土曜は、致命的にオトナになり損ねた、アラサー失格野郎の居酒屋オトコ祭り。大人げないシモネタの連発。今は全員が別々の仕事をしてるけど、チームとして仕事を始めた10年前のノリに一瞬で戻れるって、とっても貴重ね。


●ヨガ教室の帰り道。下北沢ドラマ北口店が、閉店セールで全品50%オフだった。もうガッツリ掘りましたよ。こういうセールに遭遇すると、脳ミソからドクドクとドーパミンが湧き出てくる!エモ、パンク、R&B、エレクトロニカ、オルタナ、ハードロック、ジェイポップからブラジルまで。結局CD32枚ゲット。総額17930円だけど、1枚あたり560円だと思えばアリでしょ?


そんで、今週聴いてたのは、PETER TOSH。

PETER TOSH「THE TOUGHEST」

PETER TOSH「THE TOUGHEST」1978-1987年
BOB MARLEY とともに THE WAILERS を結成したレゲエレジェンド超人。ゲットー育ちのタフガイ。歩くカミソリ。人呼んでブッシュドクター。またの名をミニスター・オブ・ハーブ。ガンジャ解禁主義者。オレは平和が欲しいわけじゃない、権利の平等と正義が欲しいんだ。BOB MARLEY とともに世界進出すると思いきや、レーベルと衝突して1974年バンドと訣別。そんで1976年に放ったソロが「LEGALIZED IT」リーガライズィ~ッッツ!解禁せよ!マリファナを解禁せよ!
●そんなオトコも1987年に強盗事件に巻き込まれて殺害される。このコンピはその死後1988年にリリースされた物件で、1978年以降~80年代初頭のソロキャリアをまとめてるんですわ。……しかしコレを聴く限り、なんかイマイチしっくりこないなと感じる。普段ボクがルーツレゲエに自然と求めてる、ゴリッとした硬質で野太いグルーヴがイマイチ薄いなあと。なんだか南の島のトロピカルミュージックみたいなノンビリさばっかりが目立つなあと。なんでじゃろ?
●この時期の PETER TOSH がナニやってたか、もうちょっとツブさに調べてみた。そうだ、この頃は MICK JAGGER とツルんで二人でデュエットしてたんだ!「DON'T LOOK BACK」1978年(元は THE TEMPTATIONS の曲)をレゲエにして MICK JAGGER と歌ってる。この曲のヒットが彼の世界的知名度を一気にあげるんだけど、やっぱ少々気分が違うんだな。この頃、彼は MICK に大分入れ込まれてて、その近辺のアルバムは、THE ROLLING STONES の関係レーベルからリリースされてるのだ。ボクにとって BOB MARLEY & THE WAILERS の世界流通レゲエが、本来のローカルジャマイカなルーツレゲエとちょっと性質が違って聴こえるように、この物件も世界流通レゲエとしての味の違いが微妙に感じられる。
●とはいいつつ、サウンド制作の傍らには SLY & ROBBIE ROBBIE SHAKESPEARE が関わってるし、ヤバいケムリがモクモク渦巻いている曲もあります。あの MICK JAGGER が魅せられただけのマジのヤバさがある訳なのです。


ASWAD「ASWAD」

ASWAD「ASWAD」1976年
UK レゲエ。ワリと意識されてなかったりしますけど、レゲエにはジャマイカものとイギリスものがあります。ココ押さえた方がいいですよ。レゲエはジャマイカで発生した音楽スタイルですが、その影響が一番ダイレクトに伝わった国はイギリスでございます。イギリスは植民地としてジャマイカを支配しておりましたので、伝統的にジャマイカからの移民が多い。彼ら移民によって直接移入された文化やスタイルが、イギリス本国で大きな影響を及ぼしています。加えていうと、イギリスよりもずっと地理的に近いはずのアメリカには、レゲエは実に限定的な影響しか及ぼしてません。実にピンポイント。ソレはソレで重要な意味を持つポイントなんですが、脈々とした流れとして影響関係を熟成させたイギリスとジャマイカの関係の方がズッと奥深いです。
イギリス白人には、モッズの時代から(ソレ以前のモダンジャズの時代からも含め)黒人音楽への強い憧れがある、というのがボクの一貫した史観です。60年代モッズから70年代のブルースロック、80年代のニューウェーブやファンカラティーナの中にも黒人音楽への憧憬がかいま見れます。MICK JAGGER も元来はブルース大好き少年であり、ソコからあの太い太いロックの幹を自分で作り上げました。そんな彼が PETER TOSH のようなホンモノのレゲエに強く魅かれる気持ちは実に理解できる。こと、レゲエは同時代に発生した現在進行形のムーブメント。ブルースやジャズのように偉大な先人が確立したスタイルではなく、レゲエは同世代の黒人が目の前で育ててるホヤホヤの熱さがあったに違いない。 PETER MICK はほぼ同い年ね。
●で、もう一つ重要なポイントが、このヘンの時代の音楽にはあるのです。イギリスにおいては黒人音楽が憧れの存在とされていたけれど、ホンモノの黒人アーティストが自発的に活動した場面はほとんどなかった。…多分、アメリカ黒人と違って人口比に占める絶対数が少ないから。でも、70年代のUKレゲエの段階において、初めてイギリス黒人が主役のアーティストとして自分たちの音楽を発信し始めたのです。実はこの ASWAD のファーストアルバムは、イギリスのレゲエバンドがメジャーレーベルからデビューした一番最初のケース。どこのレーベルだよと聴かれれば、BOB MARLEY を発見し世界的アーティストへフックアップした ISLAND なので、レゲエは完全にお手のモノとは言える。でも生粋のジャマイカ人だけじゃなく、イギリス黒人にもレゲエがプレイできる、と証明したコトには価値がある。
●プロデュース/エンジニアには BOB MARLEY & THE WAILERS「CATCH THE FIRE」に関わった TONY PLATT を配置。その後90年代にはポップで口当たりのいいラヴァーズロックしかヤラナくなる ASWAD のイメージを大きく裏切るストロングなルーツスタイル。ダビーなドラム&ベースも、ダウナーなボーカルも見事な貫禄があります。

BLACK UHURU「THE DUB FACTOR」

BLACK UHURU「THE DUB FACTOR」1983年
●70~80年代レゲエにおいては、ダブ、というキーワードも重要でございます。ダブというコトバそのものは、辞書で引くと「ダビングする/追加録音する」みたいな意味が出てくる。コレじゃあ音楽用語としての意味はナニも伝わらない。もうちょっとコレを詳しく説明してみます。
●60年代のジャマイカでは、楽曲からボーカルを取り去ったカラオケを「バージョン」というコトバで呼び、ドーナツ盤のB面に入れてたりしてた。カラオケを使い回して別人が別のウタを吹き込んだりも。しかしコレが LEE 'SCRATCH' PERRY という奇人の出現でオカシなコトに。本来の純然たるカラオケをスタジオのミキシング処理でグチャグチャに改変し(具体的にはオオゲサなエコーとか)、ボーカル不在の別の作品として成立させてしまった。この改変されたカラオケが「ダブ」であり、ひいてはミキシング処理の手法がそのまま「ダブ」と呼ばれるようになった。今では当たり前の概念となってる「リミックス」の元祖が60年代末期にジャマイカで実験されてたというワケだ。その後、電気技師だった KING TUBBY が登場。電気屋感覚の野蛮でトチ狂った音響処理がダブ手法をより発展させる。その直弟子 THE SCIENTIST SLY & ROBBIE、PRINCE JAMMY などがこの路線を継承し、ダブは1つの音楽ジャンルに成長するのです。ココではミュージシャンではなく、エンジニアやプロデューサーが主役になるってのもダブの特徴。このダブだけを取り上げても、レゲエが後のハウス/テクノ/ヒップホップなど現行クラブミュージックへ計り知れない貢献をしていることがわかります。
●さて、コレもタイトルでハッキリしてますが、ダブアルバムなのです。プロデューサーは SLY & ROBBIE。この二人組の活躍も語り出したら長すぎるので今日は割愛します…。BLACK UHURU ってのは…時代によって編成がマチマチなんだけど…この時期においては ISLAND とのメジャー契約でジャマイカから世界デビュー、アメリカ出身の女性シンガー PUMA JONES 含む男女混声ボーカルチーム3人と SLY & ROBBIE というメンツでした。「UHURU」(=ウフル)ってのはスワヒリ語で「自由」という意味らしい。本来はルーツスタイルのレゲエバンドだけど、この1枚においてはシッカリダブで、が故にボーカルの存在感は希薄、エコーの谷にフワーっと散らばり幽霊のようにチラチラと顔を出すばかり。ドラムの一打一打、シンセの鳴りの1つ1つが、メリハリのついたドンシャリエコーで改造強化を施されております。ふーん、アタマがキーンと冷える音響。

MAD PROFESSOR「DUBBING YOU CRAZY - A CLASSIC SELECTION FROM THE MAD PROFESSORS DUB ME CRAZY YEARS」
MAD PROFESSOR「DUBBING YOU CRAZY - A CLASSIC SELECTION FROM THE MAD PROFESSOR'S DUB ME CRAZY YEARS」1982-1993年
●もちろんUKレゲエにも、ダブ達人がおります。自分で「キチガイ教授」を名乗るこのオトコ、元は南米ギアナ出身の移民。少年時代に移り住んだロンドンで電気機械にハマり、そのまま録音エンジニアへ。修行を経て1979年、独立しオノレの音響実験をテンコモリに仕込んだダブサウンドを確立。彼のスタジオ ARIWA SOUNDS はその後の UK レゲエ/ダブ/ラヴァーズロックのシーンで重要なポジションを担い、ひいてはクラブシーンにも影響を与えるに至るのです。2000年にリリースされたこのコンピは、彼が1983年から10年間手掛けてきた「DUB ME CRAZY SERIES」という12枚のアルバムの中から選び出したベスト盤。キホンを押さえた野太いビートにカワイらしい装飾がまぶされてナニゲにモダンでチャーミング。メリハリのついた深いエコーもクール。
UK レゲエにおいては、この MAD PROFESSOR をはじめ、様々なアーティストがダブに新しい解釈を持ち込み、さらに特殊な世界を作っていきます。そんな重要人物の名を1人あげておきます。ADRIAN SHERWOOD。彼が立ち上げた ON-U SOUND というレーベル近辺で、レゲエ~ダブ~ニューウェーブ~クラブミュージックを繋ぐ実験が数々行われるのです。しかしソレはまた別の機会に。


●あ、そんで加えてイイますと、85年あたりからジャマイカのレゲエも激しい地殻変動に見舞われます。ダンスホールレゲエの登場です。この事件も革命的なデキゴトだったので、いつかこのブログでご紹介したいものです。





そうそう、今日はUKレゲエの話になったけど、UKソウルという概念も90年代以降の感覚だと思う。
●これはイギリス出身のソウルシンガー SEAL のドイツとフランスのライブを収録したDVD。

SEAL「ONE NIGHT TO REMEMBER」

SEAL「ONE NIGHT TO REMEMBER」2006年

SEAL「LIVE IN PARIS」

SEAL「LIVE IN PARIS」2005年
SEAL は今でこそUKソウルの大御所的存在として、その巨躯をフルに活かしたパフォーマンスで定評を得ておりますが、1991年にデビューした段階では、全然ソウルミュージックな感じじゃなかった。なにしろレーベルが ZTT RECORDS。THE BAGGLES で有名な TREVOR HORN が主宰で、ART OF NOISE とか PROPAGANDA とか 808 STATE とかが所属してる完全なニューウェーブ~テクノポップ系なトコロから登場したワケですよ。実際に音楽も、ハイテンポでハウシーな質感のダンスミュージック。そこに太いソウルフルな歌唱を乗っけてた。デビューアルバム「SEAL」はリアルタイムで聴いてたし、今でも大好きだけど、アレがソウル、というと違和感がある仕上がり。つーか、そもそもUKソウルという概念がなかった、と今振り返って思う。
●80年代のイギリスでは、白人が歌うブルーアイドソウルはタップリあったし、イギリス黒人が主役になる場面がなかったとも言えないけど、黒人によるソウルミュージックというククリは、アメリカで言うトコロのR&Bシーンほどの厚みは、なかったような気がする。うーん、多分 SADE くらいじゃないかな…。
●しかしその後1994年のセカンドで、映画「バットマンフォーエバー」で採用された「KISS FROM A ROSE」がヒット。この曲は骨太かつドラマチックなバラードで、やっとソレらしいR&B~ソウルミュージックがイギリスに登場したと思った。ボクはこのライブDVDでも、この曲ばかりサーチして聴いてしまう。当時はアシッドジャズトリップホップのシーンが一区切りして、JAMIROQUAI(結局カレもブルーアイドソウルだからね…)などが実にこなれたブラックミュージックを展開し切った後。MICA PARIS などイギリス黒人のシンガーがアメリカにヒケをとらないR&Bを歌うようになっていくのはこの前後だったと思う。
●しかし、90年代以降のイギリス黒人は(もちろん白人と共闘しながら)、独自のユニークなムーブメントを次々と作り上げていく。ドラムンベース、2ステップ、グライム、UKヒップホップ、ダブステップ……。スリリングなシーンは現在進行形で継続中だ。


●今日の参考動画。



PETER TOSH & MICK JAGGER「DON'T LOOK BACK」1978年
●つーか、MICK JAGGER の動きと顔がスゴ過ぎる。さすがの PETER TOSH もこれじゃ呑まれても仕方がないと、正直思った。



SEAL「KISS FROM A ROSE」。2004年のライブ。洗練されたUKソウル。



SEAL「CRAZY」1991年。ナニゲに劣化してないデビュー期の曲。この時はドレッドだった。


●今日は、夕方の打ち合わせが恵比寿だった。わざわざカイシャ戻るのもオックウなもんだから、シモキタザワのマクドナルドまで撤収して、買ったばかりの iPad で仕事をこなす。いつの間にかに貯まったメール案件を片っ端から処理。はかどる!はかどる!うわー快適…。コーヒー飲んで、iPod で音楽聴いて、スパスパ要件をこなす。ソトで仕事ってなんか素晴らしい解放感!早くこの快楽を味わうべきだった。このまま「カイシャにいない人」になりたい!
●そんで、ゴキゲンで家に帰ったら、ワイフに「相変わらず単純ねえ」という顔をされた。


聴いてた音楽は、テイトウワ。

TOWA TEI「FLASH

TOWA TEI「FLASH」2005年
テイトウワさん、今週新譜が出てるはずなんだよねん。そっちもモチロン興味ありですが、ひとまず2005年のソロをチェックしております。この頃のテイトウワさんは、東京を離れて長野県の軽井沢に引っ越しちゃって、ソコでネットを駆使して音楽ツクリをしてたはずです…ボンヤリとした記憶だけなんだけど。今はドコを拠点にしてるんだろう?まだ長野?それとも東京?どっち?
●しかし、ネット環境がこんなにも成熟しているのだから別にドコにいてもカンケイないと、未練もなく東京を離れちゃったというニュースを聴いた時は「スゲエなあ」と素朴に思いました。ボクみたいな素人感覚だと、レコード屋さんでの買い物に不便するじゃないか?と思うのですが、テイさんほどの人となると、仲良しのレコ屋の店長さんが「テイさんの好きそうなヤツが入荷されたんで、アレコレまとめて送っておきました」みたいな付合いで、最新のおススメを郵送してくれる状況があったそうなんです。わお。勝手に送りつけられるレコード。勝手に引き落とされる支払い。でもセンスを共有できる仲間。そんで最新のダブステップとかをチェックしてたみたい。スゴ過ぎる。コレ当時なんかの雑誌で読んだ記憶。
●結果、出来上がってるこのアルバム、とってもポップ。様々なダンスミュージックのエッセンスをくるくる解き混ぜて、甘い甘いポップスにした感じ。KYLIE MINOGUE をボーカルに据えた「SOMETIMES SAMURAI」とかコケティッシュでイイワ。お、この段階でフランス KITSUNE マサヤが参加してる曲がある。ARTO LINDSEY 野宮真貴が、ニューウェーブ・ボサな曲で一緒にボーカル参加してる。ATOM HEART も参加してるぞ。最後は TYCOON TOSH BUFFALO DOUGHTER と共に「MY SHARONA」のガチカバーに挑んでる。

DEEE-LITE「SAMPLADELIC RELICS  DANCEFLOOR ODDITIES」

DEEE-LITE「SAMPLADELIC RELICS & DANCEFLOOR ODDITIES」1990~1996年
テイトウワさんが最初に世間に出たのは、ニューヨークで活躍したこのユニットのメンバーとしてでした。その名も JUNGLE DJ TOWA TOWA 。ヘンな名前。1990年のデビュー時、リアルタイムでもそう思ったなあ。男女三人組だったこのユニットは、そもそもがキッチュなサイケデリック60年代テイストを狙い過ぎてて悪趣味寸前のイロキチガイなアートワークを全面に押し出してました。でもどんなにアホなカッコをしてもテイさんはあくまで無表情で、そのマネキンみたいな鉄面皮イメージは今もなお健在なワケでございます。
●ただし見かけだけでは音楽は判断できません。ココにあるキャッチーでチャーミングな初期ハウス感覚は、その後カチカチに様式化するハウスというジャンルミュージックとは異質なフランクさがあって、奔放な女性ボーカルも時代にフィットしていた(ガラージ風って言えるのかな?)。ビートの微妙な軽さとソレと背反するようなベースの強さの絶妙な混在は、数年の時間をおいても劣化しない独自のスタイルになってて楽しい。「GROOVE IS IN THE HEART」が突然聴きたくなるー!なんて身悶える瞬間が今でもボクにはあるのです。
●このアルバムは、1996年にリリースされたリミックス盤。時代を反映して、ドラムンベースになってる曲もあります。うんうん、確かに96年はズバリドラムンベースの年だった。一方で、CARL CRAIG MASTERS AT WORK、IAN POOLEY のような、テクノ/ハウスの重鎮がビートをアシィィィッドにしてくれててソレも実に楽しい。ホントに優れたハウスって、つまりストロングなハウスって、なんか知らんが実にファンキーに聴こえるもんね。浅いハウスと全然違って聴こえる。

プロデュース:坂本龍一・矢野顕子「デモ・テープ1」
プロデュース:坂本龍一・矢野顕子「デモ・テープ1」1982~1985年
●このアルバムは、NHKFM坂本龍一がパーソナリティを務めてた「サウンドストリート」という番組で紹介された素人さんの宅録音源の中から特に優れた作品をまとめて1986年にレコード化したもの。CD化のタイミングに帯コメとして足された情報に注目して下さい。アマチュア時代のテイさんが本名・鄭東和としてデモを出品してて、2曲がココに収録されてるんです。作品「OLD GOOD DAY'S WORKERS」は、ユッタリとしたシンセ音像。その後のサンプル感覚を連想させるリズムコラージュに新味がある可憐な楽曲。もう一つの作品「CRY」はシンセのサンプル機能を使った一分強の小品。こんな縁があるから、テイさんは今でも坂本龍一高橋幸宏さんとコラボしたりしてるのかな?
ヘタウマ美学ロウファイという名前で完全正当化される90年代に思いっきり先行して、ペラペラのシンセ打ち込みや、大荒技なクソ録音で必死にオンガクしてる素人さんのアイディア一発勝負は、坂本教授の審美眼を通過してることもあってか、独特のウィットと知的ユーモアが上品に組み込まれててニンマリできちゃいます。「戦場のメリークリスマス」をバックに横井庄一さんの号泣インタビューを重ねたダケの作品「ああ最後の日本兵横井庄一さん」とかズルいけど確かにイケちゃってる。少年刑事ケンイチくんと青島博士とカクテル長官「福岡市ゴジラ」のアホアホリリックは、このCDをゲットしてから20年経ってるのに未だに耳にコビリツイて離れない。



●でもでも、結局一番好きなのは、SWEET ROBOTS AGAINST THE MACHINE 名義の「FREE」かも。ご存知 DENIECE WILLIAMS 2ステップ/グライム風カバー。最高。ストレートヘアのキラキラ女子はなんと麻生久美子。カワイ過ぎる。





Apple iPad2 Wi-Fiモデル 64GB ブラック

とうとう買ってしまった。iPad2。
●去年の地デジテレビ購入でゲットしたエコポイント&ビックカメラポイント50000円分を全部ブチ込んだのだ。だから初期投資はほとんどナイ。ナイはずだった。
●でもそういうワケにはいかなかったのね…。アレコレイッパイ買い物が必要だったよ。それと初期設定がタイヘンだ!メチャ手間がかかってる。

iPad2 を使うためには、母艦になるマックのOSを更新しなくちゃいけなかった。ボク、10.4 TIGER だったもんね。今回、10.6 SNOW LEOPARD を買いました。コレで iLife とか iWork も更新されたんだけど、イマイチ使い勝手がワカラナイ。
PHOTOSHOP ELEMENTS 2.0 という古ーいバージョンをほそぼそ使ってたんです。コレが新OSじゃ動かない。早速最新の ELEMENTS 9.0 をアマゾンに発注。ソレが積み込めるまで、ブログにのせる写真素材がグッと減ります。
●今回は WI-FI タイプにしたので、E-MOBILE に新規登録。そのパスワードとかを覚えるのがタイヘン。イマイチうまく電波をキャッチできない気がする。我が家の電波状況が悪いのか?ぶっちゃけビックカメラの店員さんにムリヤリ契約させられたような気もするが、既に持ってる iPhone も通信スピードがサクサクになったので、一粒で二回オイシいってコトで!地下鉄の駅でもネットチェックが快適なのは感動。
●ああそうだ、iPad はなんかスグにパキッと痛みそうだから、サポートサービスの APPLECARE PROTECTION PLAN も購入したヨン。アップルはサポートが実に親切だから、割高と思わずボクはキチンとケアしてもらいます。コレもセッセと登録。やり方がワカンナイトコロを既に数回サポートセンターへの電話に助けてもらいました。
iPad2 専用ケースってのも安くないんだよね。結局6000円弱もした。iPad1 じゃダメなのかよ?と思うけど、今回の2ではカメラが新規搭載。つまりカメラレンズの穴がケースに空いてないとダメなのよ。だから2専用。メンドクサイから保護フィルムは買わなかった。
iPhone も、母艦マックが強くなったので、iOS4.3 にやっと移行しました。これで得られるメリットはなんだかよくワカラン。無料ダウンロードのクソゲーが50個くらい入っているのを、今セッセと整理中。アイコンの配置をレイアウトするテクニックを、ビックカメラの店員さんから初めて教わりました。
●OS更新で母艦マックは、アップデートされた iTune 周りが激変。使い勝手がまだシックリ来てない。PING ってナニ?そんでブラウザとして GOOGLE CHROME が新規参入。SAFARI と二本使いってどんなメリットが?ブックマークをシンクロさせられないかな?Gmail のアカウントをとったけど、コレも使いこなせない。iPad とのシンクロでウマいコト活用しないといけなそうなのに。
カイシャの社内LANとメールをシンクロさせたが使い勝手の悪さに閉口。むーん、家や外でテキパキ仕事できるようになると思ってたのに、イロイロ工夫しないとダメだ!
カレンダーのスケジュールも、家の母艦マックと iPhone & iPad で完全シンクロさせたい!けどコレも今のトコロやり方がワカラン。

●結果として、まだまだ修行が足らない!なんか、設定がうまく行かないストレスで無駄にイライラしてるような気がする!うーそんなジブンがますますアホらしくて腹が立つ!
●あとさ、このムゲンに増えていく勢いの、ナントカアカウントとか、ナントカIDとか、ナントカパスワードとか、これ皆さんどうやって管理しているの? 社内LANに始まって、APPLE ID、Gmail アカウント、twitter アカウント、facebook アカウント、E-MOBILE パスワード、もうだめだ!助けてくれ!


あ、それと twitter のフォローをジブンなりにリスト化しました。
●750ばかりのフォロー、タイムラインがいささか騒がしくなり過ぎて、チェックしたい人のツイートが見つからなくなりました。これ数千人をフォローしてる人ってどうしてるの?ボクはカテゴリーに分けてリスト化。実はリストは20コしか作れないってのも途中で気づいた。ボクはリアルな知人なんてホンの数人しかフォローしておらず、アトはひたすら世間をウォッチングしてるだけ。各分野の著名人から、ユニークなツイート達人たちまでを、黙々と眺めてるだけです。
●まあボクの趣味からいいますと予想通りでしたが、ミュージシャンが100人ほどおりました。綾小路翔さんから掟ポルシェまでフォローしてますよん。コレに加えて別カテゴリーで音楽業界関係者、いわゆる音楽ライター、レーベル関係者、レコ屋店長、ラジオ関係者、DJなどなどが60人。ヒップホップ関係者は、K-DUB SHINE さんがジブン関連のRTの嵐をたびたび巻き起こすので、別ククリにしました。DJ YUTAKA さんの厳しい煽りや、ジブ兄さん、その他大物DJ&MCたちがココにおります。
●あと、マンガ家が60人。田中圭一氏のエゲツナイ下ネタから羽海野チカさんのカワイイつぶやき、島本和彦さんの明らかに徹夜明けハイな午前中のツイート連打を眺めてます。コレにはマンガ雑誌編集者とかも含まれます。モーニングの編集長さんは実にイイコトをいいます。あと西原理恵子マンガで有名な小学館の八巻さんとか。
●50人ほどフォローしているお笑い芸人さんは、つぶやきにおいてはそんなにオモシロくないかも。南海キャンディーズの山ちゃんが、面識もないアイドルファンに理不尽に噛み付かれているのが非常に気の毒です。ほっしゃん。さんのツイートは、実に誠実でココロ温まる発言が多く、イイ人なんだなあと感じ入ります。
●あ、ディスクユニオン各店の割引キャンペーンのお知らせはキチンと入手しております。ホントは今日も下北沢店がタイムセールで300円オフだっだ…けどガマンした。ナタリーとかの音楽系ニュースサイトは大事ね。amass_jp さんが提供してくれる様々なニュースはマジで重宝。ネットの様々な場所でフリーダウンロードや全曲視聴の情報を提供してくれる。

●そんでね。それとジブンでカテゴリー作ってオモシロいと思ったのが「女子系」というリスト。もう「女子系」としかイイようがないんだけど、有名無名問わずイロイロな女の人をひたすらフォローしてるククリ。シュウカツ中の女子大生さんから、ややメンヘル方面が心配される若い人、非常にクリティックな言説を展開する大学院生さん、関西在住のデザイナーさん、主婦兼フリーライターさん、海外在住の女性、AV女優さん、女性経営者さん、などなどの、直接職業には全然カンケイないボヤキが実にリアルで見飽きないのです。そんなフォローが50人もいる。アホか。覗き見趣味か。気持ち悪いかコレ。イヤ!コレはマーケティングなのだ。




●うは!教育テレビ神聖かまってちゃんのドキュメンタリーやってる!の子がカメラの前でしゃべってる。彼とちゃんと向き合うためにこの女性ディレクターはどれだけ頑張ったんだろう?立派だな。
あと、の子くん自身が疲れてるっぽい。しんどいだろうな。社会と向き合うってのは。壊れちゃいそうだよ。
●実はまだあの二枚のアルバム、聴けてないんです。「つまんね」「みんな死ね」。どんな音楽になってるんだろ?


神聖かまってちゃんから、初音ミクへ。

HMOとかの中の人。(HMO A.K.A. PAW LAB)「HATSUNE MIKU ORCHESTRA」
HMOとかの中の人。(HMO A.K.A. PAW LAB)「HATSUNE MIKU ORCHESTRA」2009年
神聖かまってちゃんは生身で勝負したけど、この人造ボーカリストを駆使してネットを舞台に活躍した人も大勢いるんですよね。実はこの領域はボクにとって不得手なのでアレコレナニも言えないんだけど、YELLOW MAGIC ORCHESTRA のカバーに特化したこのアルバムは楽しく聴けてしまいました。元から女性ボーカルの方が座りがイインじゃないか?と思ってた曲が、キラキラ感を倍増させて再臨した感じ。「以心電信」とか「NIEC AGE」とか、ボクにとってのクラシックがチャーミングに生まれ変わってる。「過激な淑女」「君に、胸キュン」の、80年代リアルタイムにおいてもちょっと恥ずかしかった気分が、初音ミクちゃんが歌ってもシッカリこびり付いてるコトが、ある意味由緒正しく聴こえてヨシ。

「ユリイカ」2007年12月臨時増刊号「総特集/初音ミク ネットに舞い降りた天使」

「ユリイカ」2008年12月臨時増刊号「総特集/初音ミク ネットに舞い降りた天使」
VOCALOID「初音ミク」が発売されたのが2007年8月だというから、一年半でココまでの特集を「ユリイカ」が取り上げたコトはスゲエ早いと思う。PC誌でもオタク雑誌でもなく「詩と批評」の雑誌なんだから。東浩紀から鈴木慶一、平沢進、GACKT までがこのシーンに発言してる。この雑誌の記事を読んでボクは初めて、初音ミク前史とも言える「同人音楽」/「東方系」シーンの存在も知ることができた。ただ、もっとスゴいのは、そんな特集が成立するボリュームを成す分厚いシーンをたった一年半で作ってしまった初音ミククリエイターたちの活躍だ。初音ミクそのものの技術的なインパクトもスゴいけど、彼女のキャラ存在を拡大解釈して無限のバリエーションを付与した匿名クリエイターたちがスゴい。なんでミクちゃんがネギ持ってるのかもココで理由を初めて知った。とにかく一度アマゾンで入手してコレ読んで下さい。ボクじゃこの批評的インパクトは説明できません。
●開発者の佐々木渉さんが、ワリとしっかり90年代サブカル野郎でボクと同じ同世代経験を持ってるトコロもうれしかった。今は亡き雑誌「スタジオボイス」読者で、WARP のアーティフィシャルインテリジェンス路線のテクノから、野田努さん竹村延和さんのテクノ/エレクトロニカ道、大友良英さんから DJ SHADOW、PRINCE PAUL、DJ SPOOKY といったサンプリングの天才の話題が、インタビューからポンポン上がってくる。シビレル。

ABSORB「桜ノ雨」

ABSORB/ABSORB FEAT. 初音ミク「桜ノ雨」2008年
●雑誌「ユリイカ」初音ミクの特集をやってる同時期に、初音ミクをボーカルに採用したこの楽曲がリリースされてた。「ユリイカ」は古本屋での後追いだったけど、コレはリアルタイムに聴いてた。日本クラウンからリリースされたシングルなんだけど、初音ミクがメイン扱い(つーかジャケにメンバーと一緒に描き込まれてる)でメジャーレーベルからリリースされたのは多分コレが初めてじゃないかと思う。ボクはこの段階で初めて「初音ミク」が音楽シーンの中で無視できない存在になったと認識しました。ヤバい、ネット限定のサブカルチャーだと思ってた、スタートで乗り遅れた、そう思いました。実際、この「桜ノ雨」という楽曲自体がニコニコ動画で評価されてのリリース。
ABSORB というバンド自体はしっとりとしたフォーキーな持ち味がキモであり、「桜ノ雨」卒業シーズン向けのサクラソングみたいなマーケティングが前提にある。本来の実在ボーカリスト(男性)が歌ってもそれなりなジェイポップになってます(リアル声がA面扱いなのね)。でも、初音ミクがこのウタを実に見事に歌いこなしてるバージョンが当時のボクにはマジでビッグインパクト。時代変わる音がする、と思いました。残念ながら、このバンドはメジャーシーンにおいて初音ミクを使用することはこのアトなかったようだし、そのままブレイクすることなく解散してしまいました。


●最近は、ちっともブログが更新できません。
●仕事が忙しくて……ソレを言い訳にしちゃいけないんですけどね。

●でもね、このブログを放っておく行為が、意外とストレスになる、フラストレーションになるってコトが最近ジブンで判ってきました。それなりにアウトプットしないと消化不良になるって感覚。まあーアレコレで2003年から続けてる習慣ですからね、ソレが抜け落ちると、なんかジブンの中でシックリ来ない。

●先日、愛娘ヒヨコの日記のハナシを書きました。楽しんでアホな日記を書いてるハナシ。けど、彼女、新学期が始まったらレギュラーのシュクダイで手一杯になっちゃって、とうとう日記は書けなくなってしまいました。本人的には書きたい気持ちがあるのですが、シュクダイ終わらせたらタイムアップ、もう就寝時間なのです。
●日記が書けない数日が経ったアト、ヒヨコが、ボクにわーっとその日一日に起きた出来事をまくしたてる場面がありました。あのねーそんでねーこーなったわけよー。そんで最後に「日記がかけないから、アタマからデキゴトがこぼれ落ちちゃうのよー!」ヒヨコはどう割り引いても大天然なイキモノですが、天然なりに毎日を楽しんでて、ソレを精一杯咀嚼してるんだなーと感じました。

●そんなヒヨコを見て、ある意味ではボクにとってこのブログが自己発散の重要な回路になってるってコトに気づくに至る訳でした。……まあ、そんなんで、今日もダラダラとした文章が垂れ流されます。


愛娘ヒヨコは、基本的にベンキョウ大嫌いですが、英語だけには関心があるのです。
●算数は、今だにお買い物~おつりの計算すらあやふやです。ボクも彼女のシュクダイに時々手伝うけど、そん時は貯金箱をひっくり返して、ホンモノのオカネを使っておつりの計算をさせます。しかしヒヨコ自身はおつりなんてお店の人が勘定するものでワタシには縁がナイ、しかもフル出力で無駄使いするからオカネ自体に縁がナイ、と思ってるフシがあるのです。いやー残念なムスメだ。
●そんなヒヨコですが、唯一関心を持ってるのが英語だ。公文教室で他の子供たちが専用の機械を使って発音の練習をしているのがウラヤマシイのだ。親としては、ホンのちょっとでも勉強に関心を持ってくれたコトがうれしくて、エキストラの金額を乗っけて公文の英語カリキュラムも始めましたよ。シュクダイもセッセとこなして、単語の発声も楽しそうにこなします。あーよかった、コイツ国語も算数もサッパリだけど、英語がダイジョウブならなんとかなるような気がする。
●で、やっと迎えた進級試験。あんなに毎日やってたら問題ないだろうと思ってたら、ヒヨコ実は大ピンチだった。「テストがね、単語を読むモンダイだったの。ヒヨコ、発音はいっぱいやってたけど、単語はイッコもヨメナイの」え、アレあんなに教科書みてたのに、単語はみてなかったの?「発音だけしかしないでイイとおもってた。字は全然みてなかった」クラクラクラクラ…。で、どうやってテストしたの?「ながいコトバは、字の数もおおいかなーと思って、テキトーに答えた」あー深刻におバカさん。しかしセンセイもヒヨコの事情と性質はキチンと把握していたようで、大分オオメにみた上で進級を認めてくれました。今度からは、単語1つが単語2つの発音練習になります。appletwo apples になるのです。ヒヨコ興奮。「英語がね、今度からとってもオシャベリになっちゃうの!」


●でもね。ボクも英語は苦手なんです。海外旅行英語くらいの能力。
●生まれ変わったら、英語だけは、語学だけは、ちゃんと勉強し直したいなって思う。

柳家小三治「ニューヨークひとりある記」

柳家小三治「ニューヨークひとりある記」1989年

柳家小三治「めりけん留学奮闘記」

柳家小三治「めりけん留学奮闘記」1990年
●以前、カイシャの先輩に落語のCDを薦められてソレを楽しんで聴いた、という記事を書きました(コチラ)。ソレ以来、落語が気になってしょうがない訳で、そんな脈絡からこんなCDを聴いてました。柳家小三治さんは、落語という一見コンサバティブな社会の中にいながら、750ccのバイクを乗りこなすタフな趣味の持ち主で、ボクの中ではカッコいいオジさんとしてインプットされてます。そんなカレが、ジブンのアメリカ一人旅や語学留学の顛末を語ってくれたのがこのCDです。笹塚図書館でレンタルしました。
●落語では、本来の演目の手前に、時事にからんだ話題を軽くトークします…つまり「マクラ」ってヤツですね、話のマクラ。しかし小三治さんはコレを40分とか60分とか、実に長々とやってしまう時があるそうだ。このジブンのアメリカ旅行失敗談もそうしたマクラの1つだったみたい?
●ニューヨークを一人旅しようとしたら、空港を出た瞬間に白タクにつかまりボッタくられたり、サンフランシスコで短期留学しようとしたら、カンニングのし過ぎで全然実力に釣り合わないハイランクのクラスに入れられたり。ありふれた失敗談でありながら、特別な愛嬌があるオハナシが実に楽しい。わー今スグ旅行に行きたくなる。シスコもニューヨークもレコード屋が一杯あるんだもん!!
●ただ、立派だな~と思うのが、日本の中で既に立派な立場にあった小三治さんが、わざわざ50歳を超えて単身語学留学に行こうと思い立つコト!仕事だってイッパイあるだろうに、わざわざ一ヶ月近くもまとまった時間を作って、スグに身になるコトにもなるまい語学の勉強に取り組むなんて、なんとクールなことだろう。しかもその動機ってのが「60歳までに洋画を字幕なしで観られるようになりたい」なんてコトにもカッコよさを感じちゃいます。ボクはもう20年以上英語の音楽を毎日のように聴いているのに、全然英語力が育ったなんてことないもんね。まーしょうがないか、日本語の曲だってロクに歌詞を聴いてなかったりしてるからな。


憧れの街ニューヨーク出身の、憧れのアニキたちの最新作。
BEASTIE BOYS「HOT SAUCE COMMITTEE PART TWO」
BEASTIE BOYS「HOT SAUCE COMMITTEE PART TWO」2011年
●キタぜビースティーズの新譜が!そんでこれまた最高にオリジナル!誰とも似てない独自のヒップホップ領域にどんどん突入中です。どっかの時点、しかもかなり前、90年代あたりから、全く時流にカンケイないサウンドをこの三人は勝手に追求してきました。この連中はそもそもニューヨークのパンクなユダヤ系、元からカタにハマるつもりはないのですよね。今回は、スゴくササクレだったガサガサのトラック、ミドルスクール風味も、昨今流行りのエレクトロ風味をも、スッパリ通り越してオルタナロック寸前のバンドサウンドまでイッてるキワキワの異端味。それがマシンガン並みのスリリングな高速マイクリレーを乗せて疾駆。ジワリと渋い気分をビシッと決めてるのはビンテージダブを連想させる淡いボーカルエコー。シメの曲名が「THE LISA LISA / FULL FORCE ROUTINE」だってのが、たまたまボクが先日聴いてた80年代オールドスクール LISA LISA & CULT JAM WITH FULL FORCE とシンクロしててウレシい。日本盤ボーナストラックは CORNELIUS REMIX です。ココんトコロ毎日聴いてます。
●ボクには、ビースティーズみたいな連中に、憧れるオトナ像を当てはめてた時期がありました。10代の頃からツルンでる大昔からの仲間と、好きなコトを突き詰めて自分たちの仕事にしてる。信用できるニンゲン、感覚のあうニンゲン、オモシロいと思えるニンゲンが入れば、躊躇なく世界中どこにでも会いに行って、仲間に引き込む。ジブンの信条があればドコまでもソレを貫いて大きな行動に結びつける。レーベル GRAND ROYAL で発掘したアーティストはヨーロッパから日本まで全世界に分布してたし、自分たちの趣味だけで塗り固めた雑誌「GRAND ROYAL」も最高のセンスだった(第一号だけ持ってないんだよなあ)。中国政府によるチベット弾圧に反対する「チベタンフリーダムコンサート」も彼ら自身が主催してた。常にチャーミングさ、ヤンチャさ、イキガリっぷりを忘れないスタイル。それがクールに見えたなあ。
●このアルバムタイトル、実は「パート2」ってコトになってる。でも「パート1」は発表されてない。本来はもっと早くアルバムはリリースされるはずだったのだけれども、事情があって制作が延期され、最終的に本来のカタチとは全くの別バージョン「パート2」が仕上がってしまったとのことだ。制作延期の事情って?実は愛すべき低音ラップ兄さん MCA がガンを患ってしまったという。唾液腺ガン。そんなトコロにガンが出来るんだ?しかも完治してるわけじゃないらしい。アニキたちにはいつまでもヤンチャな現役でいてもらいたい。ビョウキに負けないで欲しいな。

ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国 スペシャル・エディション

BEASTIE BOYS「撮られっぱなし天国」2006年
●2004年10月。BEASTIE BOYS は自分たちのマジソンスクエアガーデンでのライブに際して、画期的な映像収録方法を発案した。熱心なファン50人に50台のデジカメを持たせて、その素人収録ビデオでライブを再現するというプランだ。スタッフが素人カメラマンたちに説明する。「ルールは一つだけ。騒いでもいいから、とにかく撮り続けること。何を撮ってもかまわない。照明が落ち瞬間録画ボタンを押すんだ」そんで付け加える。「20年後、コレを観た時こう思うはず。ヤバい!オレ撮っちゃったよ!」
●この地デジ化直前時代にクソ低画質、めっちゃ手ブレ、グズグズの画撮り、ソレを愛情込めて MCA 自身が1年以上の時間をかけて編集したのがこのライブDVD。プロカメラマン含む64台分の素材を一気に観られる別アングルモードをチェックすると、ホントクソ素材ばっかで死にたくなるのに、そこから数秒、いや一秒以下の世界でナイスな瞬間、チャーミングな瞬間を選び出して見事なスリルを生み出してるのがスゴい。ヒップホップのサンプル感覚につながる超小刻みなカット編集。
●ライブの途中ならナニを撮ってもいい、とは言ったものの、便所で放尿してる場面とか、売店でビール買ってるトコとか、掃除のオバさんがノリノリになってるとか、マジでカンケイないシーンがご丁寧に撮影されてて、しかもソレが実にナイスな具材になって編集に生かされてるのも最高。あと、アメリカ人は全員ノリが良過ぎる。隣の席のオネエちゃん撮ってるだけで画になる。腰をクネクネ、オシリふりふり。カメラ持ってるだけでコッチに目線投げてセクシーダンスを見せてくれる。ライブでカメラは、そのままナンパのキッカケが作れるツールになりうるな。なんかメッチャ楽しいぞ。モチ野郎ドモもフルパワーの名曲「SABOTAGE」で暴動寸前のアガリっぷりです。キーボーディストの MANEY MARK がテンション上がり過ぎてビンテージオルガンの上で逆立ちしたのはサスガに笑った。いやーコレ最高です。


東京電力が破綻したら、世間はどうなるだろうな?

エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?

●DVD「エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?」
●売上高で全米第7位までのし上がったアメリカのエネルギー企業・エンロンが、極悪で狡猾な粉飾決算の末に、あっという間に破綻した顛末を、その後の公聴会映像や関係者の証言で解き明かすドキュメンタリー。規制緩和要求と市場原理主義と会計トリックと政治家へのロビー活動と野心と強欲と虚栄と傲慢が暴走する様をスリリングに描いてます。10年前に話題になったカリフォルニア州の深刻な電力不足&計画停電が、彼らエンロンの利益を確保するための作為的なパニックだったという事実には驚いた。州内の電力を州外に供給して、電力不足を引き起こしてエネルギー相場を吊り上げ、そして高額で州内の消費者に売りつける。極悪。モラルなし。

●つーか、これ、今の東京電力に引きつけて考えたらナニかわかるかな?と思って見たんです。エネルギー起業であったエンロンが破綻するコトと、今の東京電力が破綻するコトと、なにか接点はあるのか?……むーん。わかりません。あんまカンケイないかも。今のトコロボクのアタマじゃ追いつかないです。
エンロンはマジでアコギな粉飾決算で株価を釣り上げ、企業幹部はソレを売り抜いて自分の利益を確保しつつ、破綻するがママに任せた。で、アメリカはこの巨大企業が崩壊して2万人の失業者が出ても、彼らのなけなしな企業年金が消し飛んでも、ゼンブ放っておくみたいだ。
●そんで東京電力。彼らが強欲だから今回の事故が起こったとは言わない。彼らは彼らの倫理をコツコツと積み重ねて仕事してたと思います。多分ココロから信じてたんでしょうから「原発は絶対に安全です」って。ウソかホントかワカラナクなるほどマジメに仕事してたと思います。しかしボクらが彼らを助ける義理がホントにあるのかどうかはよくわからない。コイツらの破綻を防ぐために、ボクらの税金がしこたまブチ込まれるのでしょうし、コドモ手当も減額されるでしょうし、消費税も上がっちゃうかも知れないでしょう。連中が補償すべき人々が大勢いるのはわかるけど、連中をかばうカッコで税金が使われるのは、なんか違和感を感じる。いっそ一回破綻させて、結果電力業界の再編成が進んだ方が、ベンチャーや異業種からの新規参入&新エネルギー導入が進むのかも知れない。むむむ。難し過ぎてよくワカラン。


「避難」を通じて「移民」がリアルに感じられた。

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く

石井光太「神の棄てた裸体 - イスラームの夜を歩く」
●この本は、イスラム社会の最底辺を彷徨って、少女売春の現場やゲイセクシャリティの立場を探ったルポルタージュなのです。旅人として中東~南アジア~東南アジアを歩く著者は、社会の最下層に暮らす女性たちの生活を描く。イスラム圏にもボクらの社会と同じようにセックス産業があり、戦争や権力の腐敗や苛烈な階級格差や伝統に基づく差別がある。日本の常識じゃ歯が立たない痛々しい現実に、著者自身が身悶え苦しみながら文章を書いている様子が見えてくる。
●そこで気になったポイントは「移民」だ。イスラム社会の内側は、日本社会よりももっと流動的に人口が動いている。キッカケは戦争や貧困だ。のっぴきならない事情があって、人々は国境を越える。ペルシャ湾岸の富裕国には東南アジア(フィリピン)から大量の女性労働者が流入している。イスラム女性が従事できない労働を、非イスラムの彼女らが担う。メイドであったり売春であったり。商売敵は東欧/旧ソ連諸国からの白人出稼ぎ女性。アジア人がイイのかヨーロッパ人がイイのか、選ぶのはアラブの豊かな男性。一方でイラクの女性が戦火を逃れてレバノンのバーで働く。インドネシアの少女売春婦はブローカーに誘われるままにマレーシアに飛ぶ。バングラデシュの寒村では男性が都市へ流出して女性だけ取り残されており、ミャンマーからの密入国者とムリヤリ結婚しなくては集落を維持できない。イスラムの内部でもグローバリズムが彼女たちを故郷から引き剥がし、家族やコミュニティを引き裂く。

●さて、3.11以降の「避難」だ。日本の人口はどれだけの流動性を持っているのだろう。放射能という目に見える(いや実際には見えないか)脅威が確実に迫る場面においても、そう簡単に土地を移動できない感情がボクらにはある、と思った。高齢者の方が今から住居を変えるコトのストレスリスクは放射能の健康リスクを上回る、なんて言説も出た。いやいや避難指示に難色を示したいんじゃなくて、そんだけ根深く土地に絡み付いてボクらは暮らしてるってコトが言いたいんです。福島県の人に、どうぞ東京へ関東へ西日本へいらして下さい、と言ってもスッと動けない。居住地の問題?雇用の不安?子供の教育?血縁地縁からの離別?ゼンブが不安だよね。その感情に寄添いたい。避難先で不当な扱いを受けて福島に戻った人もいるという。そういうモンだ。
ボクは「避難」できるだろうか?名古屋や大阪にすぐさま移動して求職して家を決めて土地に馴染めるだろうか?いやいやイスラム社会の不幸な女性たちのように国境を超えて、上海や台北や香港やシンガポールに飛んで求職できるだろうか?家族を引き連れてロスやニューヨークやロンドンやパリに行けるだろうか?むむむ。これも難しい。難し過ぎてワカラン。
小松左京原作の映画「日本沈没」(もち1973年版)では、列島沈没の後日本人は難民として外国の荒野をさすらう状況が描かれてオシマイになったはず。およそハッピーエンディングとは言い難い締めくくり方でビックリした覚えがあるけど、「日本人よ敢えて外に出ろ」という厳しいメッセージがソコにはあった気がする。しかしそんな叱咤激励だけで難民にはなれない。気をつけよう、難民は過酷だ。イスラム社会では、戦争難民や経済難民、政治難民、宗教的マイノリティ、性的マイノリティ、民族的マイノリティが、国境周辺やスラムの中でコテンパンに苦しめられている。

●ルポの著者は、イスラム社会への偏見をジブンの中で乗り越えるために、敢えてスラムの最下層へ身を投じたのでしょう。今日はオサマ・ビン・ラディンが殺害された日。2001年に大きな悲劇を引き起こした首謀者を10年かけてとうとう追いつめた。ソレで?コレをお祝いすればイイの?ホントに?チュニジア、エジプト、リビアにシリア、イスラム社会は今ユサユサだよ?人がイッパイ殺されているよ?虐殺もやり放題だし、お節介が誤爆までしてるよ?ソレでどうだっていうの?デタラメは現在進行形で、結局ムコウ側では理不尽に人命の値段が安くて、コチラ側では理解不能と思考停止が続いていく。結局、ボクはナニも出来ないし、ドコにも動けない。


BOB MARLEY  THE WAILERS「SURVIVAL」

BOB MARLEY & THE WAILERS「SURVIVAL」1979年
●ボクは弱い人間なので、いつだってクジケそうになる。不安で身が捩じれるような気分になる。そんなボクを地面にキチンと堅く結びつけて両足でキチンと立てるようにしてくれるのは、BOB MARLEY のような強い強いグルーヴのおかげだと思う。ブラックミュージックには不倒不屈の生命力がみなぎっている。どんな理不尽にも負けない強さがある。こと、アフリカ諸国の独立と統一にフォーカスを当てたこのアルバムは、グローバリズムに締め上げられている全世界の一般大衆を鼓舞するチカラがあると思う。……でもこのジャケに国旗が描かれた国が、その後今に至るまで平和と繁栄を享受できたかと言うと、ほとんどそうじゃないのが現実。サバイバルできてません!国旗自体が変わっちゃった国もイッパイあります。



●GW、コドモたちは東京タワーに遊びに行ってきました。ノマド撮影の写真2枚。

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3.11の地震で、ホントにサキッポが曲がってます。わお。イイのコレで?

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●しかし、さすが、コドモです。躊躇なく「カイダンでのぼるぜ!」と150メートルばかりをサクサクと登り切りました。オトナにはそんなコトできません。もちろんエレベーターです。あ、それと、残念ながらのっぽんに会うことができませんでした。


●ヒヨコ渾身の「アッチョンブリケ」。けっこうリアルです。

パパ、「アッチョンブリケ」の意味ってナニ?

パパ、「アッチョンブリケ」の意味ってナニ?
●と息子ノマドに聞かれる。…意味なんてナイコトバじゃないの?ノマド「オレの考えによると…「あそんでくれないのね!」のアカちゃん語だと思うんだ!」。おお!それは新説だな!斬新なアプローチだな。「アソンデクレナイノネ」「アチョンデクレンノネ」「アッチョンブリケ」。確かに似ている。説得力のある意見だと思う。




●音楽誌「SNOOZER」休刊だって…。



ああ、iPad2 が欲しい!そして、2010年代の「さすらい」の音楽。

GORILLAZ「THE FALL」

GORILLAZ「THE FALL」2011年
●去年に発表した前作「PLASTIC BEACH」からほぼ間を置かずにリリースされた新譜。ペース早ッ!いつもアルバムリリースは数年おきなのに今回の新作は制作ペースが早過ぎる。なぜか。このアルバムは、全米ツアーの合間、DAMON ALBERN がホテルの滞在時間やライブまでの空き時間に iPad だけを使って制作した音源集だというのだ。へー、iPad ってこんなコトまで出来るのかい?宅録を通り越して、端末一つだけでココまでの音楽制作ができるなんて。ビックリします。確かに ITMS では「THE FALL」の売場で様々な音楽アプリも一緒に並べて売ってます。ほとんどが数百円でゲットできるし無料アプリもある。
●ツアー中の即席感覚で制作されたと言われても、コレが旅の記録だということが認知できるのは、曲名にアメリカの地名がついてる部分だけです。内容は実に密室的な暗く狭い世界。いかにも GORILLAZ テイストな、ペタペタの疑似ヒップホップビートが実にファットで、が故に実にプライベートで内向的な世界が展開してます。うーん。iPad に向かって1人夢中でペコペコ作業しとったら、周囲からは大分気持ち悪い存在になるでしょう。
●それでも、メランコリックな DAMON のボーカルは旅の哀愁を十分滲み出してるし、一曲でゲスト出演してる BOBBY WOMACK のボーカル&ギターは、10年代なブルージーさが実に「さすらい」の気分を醸してしてる。

●そんなコトもあって、この連休に発売された iPad2 がボクにはメッチャ気になるのです。
●デンキ屋さん行って値段とか使い心地とかチェックしちゃった。マジ買おうかなーと悩んでる。実は4月からのお付き合いの新しい女性ボスが、見事に iPad を使いこなしてるのがイチバンの影響でして。ボスは2人のお子さんがいるママなのでカイシャにいる時間が短い。でも iPad を駆使して夜中だろうが休みだろうが次々とメールで指示を繰り出してくる。ボクも遠慮なく報告確認をメールで発信できる…むしろデンワ連絡はタイヘン…一度デンワをしたら「ちょっと○○ちゃん少し静かにして!ゴメンゴメン、で、なんの話だっけ?」子育て中にデンワは恐縮、簡単な確認でもメールの方がイイんだ。子育て女性がオフィスに縛られずに仕事ができるツールとして、iPad はこんなに有力な存在になってるのね。
●だた一方で。休みも夜中もメールが飛んでくるということは、ボクもリアルタイムにソレをキャッチアップしないとヤバいということ。反応が遅れるとヤヤコしいコトになる。それと、会議のメモも全部 iPad に記録してるので、ボスはボールペンの一本も持ってない。紙資料も極力持たない。会議資料は「コレ預かっておいて。ワタシすぐなくすから」。どうしても書き込みが必要な時は「ちょっとボールペン貸して」。しかも貸したら返ってこない。徹底してるってこういうコトか。


GORILLAZ「THE FALL」のペタペタビートから、80年代ブラック/ダンスミュージックへ。
●ファンク、ユーロディスコ、ジャズフュージョンからユーロビート、ヒップホップへの旅。

LISA LISA  CULT JAM「LISA LISA  CULT JAM WITH FULL FORCE」

LISA LISA & CULT JAM「LISA LISA & CULT JAM WITH FULL FORCE」1985年
「ジョジョの奇妙な冒険」第二部には、リサリサという名前の女性波紋戦士が登場する。初期ジョジョは登場人物の名前のほとんどがロックバンドに由来してるので、リサリサはこのバンドのプエルトリカン女性ボーカル LISA "LISA LISA" VELES から名前を拝借したにちがいない。LISA LISA & CULT JAM はそんな彼女とドラム&ベース奏者の三人組で構成されてるディスコバンド。ボクにとって注目なのは、タイトルにも見事クレジットされてる通り、ヒップホップ最初期のプロデュースチーム FULL FORCE とのコラボアルバムであること。
FULL FORCE はオールドスクール期の名曲 U.T.F.O.「ROXANNE, ROXANNE」をプロデュースしたチーム。まー歴史的存在ですが今の耳にはどれだけホットに届くかは微妙です。ただ、このタイミングで LISA LISA & CULT JAM を聴いてみると、機材の発達が全然追いついてないチャチなスカスカビートが、なにげに GORRILAZ「THE FALL」 iPad 製ビート感覚に近くて感心する。あながち DAMON のヒップホップ感覚はオールドスクール感覚とズレテないかも、と思える。

MIAMI SOUND MACHINE「EYES OF INNOCENCE」

MIAMI SOUND MACHINE「EYES OF INNOCENCE」1984年
LISA LISA がプエルトリカンなら、このグループからその後独立するシンガー GLORIA ESTEFAN はキューバ移民であります。これはダンナ EMILIO ESTEFAN JR. がリーダーを務めるバンド MIAMI SOUND MACHINE 名義でリリースされた彼女のファーストアルバムです。芯となるビートのズンドコ感覚は FULL FORCE と似てますが、キューバ由来なのかリズムの多彩な装飾はもっとカラフルで愉快です。圧倒的にダサイけどこの匂いがクセになります。A面最後のトラック「ORANGE EXPRESS」が一番トロピカル風味の強いサンバビートなんだけど、作曲が S.WATANABE という人物。これってサダオ・ワタナベ? 自信ないけど確かに渡辺貞夫っぽいな…。今日はこのまま80年代のディスコ/ダンスミュージックをたくさん紹介しちゃいます。

IRENE CARA「WHAT A FEELIN」

IRENE CARA「WHAT A FEELIN'」1983年
安室奈美恵によるサンプル使い(つーかカバー?)で近年思わぬ再評価を得た映画「フラッシュダンス」主題歌を含むアルバム。映画そのものには出てないけど、この IRENE CARA さんも子役上がりの女優さんでありました。裏ジャケを見ると美人さんだというコトがよりキチンと判ります。プエルトリコ系とキューバ系の両親から生まれたブルックリン育ち。「BREAKDANCE」なんて曲も収録されててオールドスクールでブレイキン!なヒップホップ感覚を味わえるかと思いきや、実はそんな物件ではありません。実はむしろ白い。ピコピコテクノポップにまで踏み込んでます。
●こちらのプロデューサーはイタリア人 GEORGIO MORODER。アメリカ物とは趣が違うミュンヘンディスコ~ユーロディスコというタームの中でシンセビートを駆使したピコピコサウンドがバカ受け。ニューウェーブなダンスミュージックで世界中の支持を集めたオトコでございます。DONNA SUMMER フェロモンモンシングルから、映画「トップガン」、実は松田聖子まで手掛けております。あくまで白くポップでございます。…黒人文化とは距離感があるヨーロッパ産のディスコサウンド、いわゆるユーロディスコには非常に広く深い世界があります。特にドイツのピコピコシンセが強調されたスタイルをミュンヘンディスコといいます。…が、人生にはまったく役立たない情報です。

「THE NEVER ENDING STORY - ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK」

「THE NEVER ENDING STORY - ORIGINAL MOTION PICTURE SOUNDTRACK」1984年
●コレ、とある80年代 R&B の中古 LP を買ったら、中身のレコードそのものが全然違ってて、代わりにこのサントラが入ってた、という物件。まーガッカリしました。でも今日は GEORGIO MORODER の話になりましたので、敢えてコレに針をオトします。このサントラのプロデューサーも MORODER なので。ああ、ジャケは本来こんなヤツなんだ…いやマジでレコードそのものしか持ってないから…アマゾンで検索して初めてジャケ見た…カッコ悪いな。しかし内容は1984年らしい見事なピコピコぶりです。映画の内容はスゴくファンタジーなのに、意外なほどピコピコだな。映画は大好きだったけど、小学生の頃の記憶だから曖昧になってるんだな。ミヒャエル・エンデの原作も読んだ。
●主題歌のボーカルを担当する LIMAHL というオトコはニューウェーブバンド KAJA GOO GOO のボーカルでした。仲違いして脱退、そんでコレのヒットで一発屋となります。日本では羽賀研二(ex.初代いいとも青年隊梅宮アンナとのゴシップあれこれ)がカバーしていたという事実もございます。聴きたい人は YOU YUBE を検索してください。

AL JARREAU「HIGH CRIME」

AL JARREAU「HIGH CRIME」1984年
●さて、ちょっとヨーロッパ白人センスのピコピコが強くなり過ぎたので、もうちょっと黒いヤツを同じ年代の物件から。70年代中盤から活動するジャズ系ボーカリストで、80年代はシックなブラックコンテンポラリー路線をやってる…って認識だったんですけど、ココでは意外なほどロックとフュージョンしてて、躍動感満載です。プロデューサーは JAY GRAYDON というオトコ。完璧主義で知られる STEELY DAN にギタリストとして抜擢された確かな腕の持ち主で、DAVID FOSTER などと共に80年代に活躍したフュージョン系の人。AL 本人のソフトで繊細なボーカルとトラックが相まって、80年代の洗練されたファンク感覚がとてもツヤツヤしています。

Stanley Clarke - (1983) The Clarke Duke Project 2 ( George Duke)

STANLEY CLARKE & GEORGE DUKE「THE CLARKE DUKE PROJECT 2」1983年
80年代ジャズフュージョン魂がもっと全開に炸裂してるヤツを。ベーシスト STANLEY CLARKE とキーボーディスト GEORGE DUKE の双頭ユニット2枚目のアルバム。二人は70年代から活躍してきた一流のセッションマン。STANLEYART BLAKEY、CHICK COREA、PHAROAH SANDERS、GIL EVANSSTAN GETZ などと、GEORGE CANNONBALL ADDERLEY FRANK ZAPPA などとコラボしてきたジャズ界の強者。そんな彼らがグイグイにドライブするベッキベキのファンキーベース&キラキラシンセと甘いボーカルで、スマートかつハードロッキンなフュージョンを鳴らしています。エレキギターがマッシブなソロやリフをブチカマす瞬間があるんですけど、実はソレはギターではなく、高音設定した「ピッコロベース」「テナーベース」なる STANLEY の得意技。スゲエ。

DARYL HALL  JOHN OATES「PRIVATE EYES」

DARYL HALL & JOHN OATES「PRIVATE EYES」1981年
●黒人音楽がロックに接近したり、フュージョンという名前でジャズ/ファンクがロックと融合する一方、80年代は白人も黒人音楽に必死に接近した時代でもあります。HALL & OATES のサウンドもボーカルも、前述のフュージョンものと全然違和感なくスムーズにつながって聴けるもんね。この流れの中で MICHAEL JACKSON とかがブレイクするんだもんね、黒人白人両方のヒーローとして。……しかし、今日紹介してる音源の中ではコレが一番ポップであることはマチガイない。とっても聴きやすい。ハードなフュージョンのアトには、このヘンのブルーアイドソウルくらいが実はちょうどイイ。
●なお、桑田圭祐の80年代ソロ曲「SHE'S A BIG TEASER」HALL & OATES の二人がコーラス参加しているとのことを、最近 FACEBOOK 経由で知った。この曲、本来はシングルB面のフル英詞曲で桑田キャリア全体からだとかなりマイナー曲ですが実はカッコいいんです。だからこのマメ知識はウレシかったです。

「GO GO CRANKIN - PAINT THE WHITE HOUSE BLACK」

VARIOUS ARTISTS「GO GO CRANKIN' - PAINT THE WHITE HOUSE BLACK」1985年
●さて、ワイルドなファンクに行きましょう。70年代に比較して、80年代ファンク~R&Bは基本的にスマートな洗練の方向に、白人趣味に寄添うような進化をします。しかし、そんな空気を敢えて読まずストロングスタイルの脂っこいファンクを突き詰めたムーブメントが極地的に発生しました。ソレが「ゴーゴー」。しかもアメリカの首都ワシントンで起こった現象。ワシントンは「チョコレートシティ」と呼ばれるほど、人口に占める黒人比率の高い街。この街の郊外~ゲットーエリアに密かに花咲いたシーンです。
●シーンの萌芽は70年代のはず。野太い四つ打ちドラムとベース、陽気なコンガ、野蛮なコール&レスポンス、永遠に止まらないジャムセッション的グルーヴ感。実際ライブでは演奏が始まったら最後までビートを止めないノンストップスタイルがゴーゴーのお行儀らしい。そんな連中だからレコーディングに向かないのが、このシーンが大きな広がりを持たなかった理由と勝手に推測します。
●このコンピに収録されているバンドは、SLIM、REDDS & THE BOYS、TROUBLE FUNK、CHUCK BROWN & THE SEARCHERS、E.U.、MASS EXTENSION。ちなみに、CHUCK BROWN こそがシーンのアニキ的存在。まさしくゴーゴー大統領。メジャーシーンでもその後活躍するのが TROUBLE FUNK E.U.「ホワイトハウスを黒く塗れ」とはナイスなコピーです。

STARS ON 45「STARS ON LONG PLAY」

STARS ON 45「STARS ON LONG PLAY」1981年
●本格派ファンクのアトに、もう一度パチクサいディスコを。ノンストップのアイディアが楽しいと思ったのはゴーゴーの専売特許ではない。ユーロディスコの連中だって同じコトは思いついたのです。オランダのユニットである、この STARS ON 45(または STARS ON、STARSOUND)はトップスターの音楽を数十秒単位に切り分け、メガミックスなメドレーにして、ダンスフロア仕様にアレンジする、実にアザトイ商法を考えました。まーアザトイはアザトイんですが、一つの味にはなっておりまして、パチモン独特のオモシロさがココに宿っております。
●キホン「45」と名乗ってるアタリ、45rpm な7インチEPのリリースが中心だったのですが、コレは彼らの初めてのLPアルバムでして、15分とノビノビと長い尺を使ってブッつないだのはビートルズ29曲。安っぽい四ツ打ちビートに埋め込められた名曲の数々は、長くて45秒、短いモノはたったの8秒に寸断されてます。他にも LIPPS INC.「FUNKY TOWN」のようなディスコヒッツから、「VIDEO KILLED THE RADIO STAR」のようなニューウェーブ、モータウンのヒット曲までカットアップ&ディスコ化してしまいます。むむむ。パチモンの味。確かに当時は結構なヒットとなりまして、彼らのレコードは鉄のカーテンを超えてソ連でもリリースされたとな。
●日本のボーカルグループ RAG FAIR は、自分たちのアルバムでこの STARS ON 45 へのオマージュのようなメガミックスを作ってました。ジェイポップ職人として手堅い実力を持ってた彼らはポップスの歴史にも造形が深かったのですね。惜しまれつつ解散しちゃったけど。

「AROUND 40 EUROBEAT」

VARIOUS ARTISTS「AROUND 40 EUROBEAT」1983~1990年
●さて、ユーロディスコまで行けば、ユーロビートまではもうすぐ?!ってのは少々暴論です…。チョイチョイそのヘンの事情をチェックしながら、この音源を聴いてみます。ノンストップつながりで80年代後半のユーロビートをメガミックスしたものを紹介。このコンピは現在アラフォーの「バブル世代」にマーケティング。KYLIE MINOGUE、MICHAEL FORTUNATI、DEAD OR ALIVE などを駆使して80年代末期のダンスフロアを再現してます。……ただね、一つ敢えてお断りさせていただくと、ボクも今年には38歳になる見事な「アラフォー」ですが、このテの音楽をリアルタイムで聴いてたことナイですよ!ディスコだって行ってませんもん。一応90年代クラブ世代ですから!
●さて、ライナーノーツを担当する松本みつぐ氏はこの道36年という大ベテランDJ。この人が端的に説明するディスコ史観は参考になります。ディスコが世界で初めて出来たのは1960年代後半のパリ(知らなかったパリ生まれなんだディスコって)。ココから70年代を通じてヨーロッパ、アメリカ、日本へと伝播し、1977年の映画「サタデーナイトフィーバー」でブームは全盛。しかし1979年を境にディスコは衰退を始めます。みつぐ氏の文章にはありませんが、アメリカではこの頃「反ディスコ運動(=ANTI DISCO BACKLASH)」まで起こって保守派を中心にすさまじい逆風が吹き荒れます。「ディスコ・デモリッション・ナイト」という奇妙な事件も起きます。ココでダンスカルチャーは地下化し、80年代以降はハウスミュージックを軸にしたクラブシーンが発生します。
●日本でも第二次オイルショックによる景気後退で一旦ディスコは後退するのですが、バブル経済が成長するに伴ってシーンは復活、その後「伝説」といわれる名店が84~86年にオープン。六本木マハラジャ、青山キング&クイーン、日比谷ラジオシティ、六本木Jトリップバー、その他地方都市を巻き込んで、世界情勢とは相反する日本独自のディスコ黄金期を迎えるのです。へー。日本だけなのね80年代後半にディスコが盛り上がってたのは!コレも知らなかった。
●そんな80年代のダンスフロアに投下されたのがユーロビート。イギリスのゲイシーンで注目を集めたハイエナジーというスタイル(例えば DEAD OR ALIVE「YOU SPIN ME AROUND」。彼らは確かに直球でゲイだよね。それと荻野目洋子「DANCING HERO」の原曲 ANGIE GOLD「EAT YOU UP」ハイエナジーの代表曲)が、いつしかユーロビートといわれるようになって、日本に移入されるようになったそうな。イギリスはもちろん、イタリアやドイツからもコレらの音楽は渡来。当地ではアンダーグラウンドになっていたモノが日本では大ヒットしたという構図だったみたい。なるほど!イタリアのユーロビートプロデューサーなんてこんなトコロでしか名前聞かないのは、日本でしか評価されなかったからだ。MICHAEL FORTUNATI もイタリア人と見せかけて活動拠点はベルギー、日本でしかヒットしてる形跡がない。
●そして1984年。STOCK/AITKIN/WATERMAN というプロデューサーチームが登場。既存のディスコを一新してユーロビートをメジャー化させました。彼らのプロダクション PWL から KYLIE MINOGUE、BANANARAMA、DONNA SUMMER、MEL & KIM、SINITTA「TOYBOY」などなどのヒットが繰り出されます。アンダーグラウンドだったヨーロッパのシーンをメジャーなポップスの最前線に送り込み、自分たちのダンスミュージックを一気に普及させたのです。コイツらはホンモノだ。でもそんな彼らも90年代に入ると急に失速。その後ユーロビートは日本だけのサブカルチャーになってしまうのです。
●加えて渋いのが、このコンピ、最後の曲がアン・ルイス「あゝ無情」になってる。1986年の曲。そういう時代だったのね。

AFRIKA BAMBAATAA  THE SOULSONIC FORCE「DONT STOP... PLANET ROCK」

AFRIKA BAMBAATAA & THE SOULSONIC FORCE「DON'T STOP... PLANET ROCK」1992年
●今日のおハナシのキッカケは、一応オールドスクールのヒップホップだったのです。そんでユーロディスコ~ユーロビートまで迂回して、再びオールドスクールヒップホップまで還ってきました。しかもヒップホップの超古典曲「PLANET ROCK」。原曲は1982年のリリース。ソレを1992年の段階でリミックスしたのがこの音源。もちろんオリジナルバージョンも収録。
●ご存知この曲はドイツのテクノユニット KRAFTWERT をザックリサンプルしてるので、その意味ではユーロディスコ感覚の影響下にあります。打ち込み駆動でファンクするエレクトロ。80年代のアンダーグラウンドでは、様々な外来遺伝子を組み合わせる特殊実験で新しいスタイルが模索されてた。その収穫がヒップホップだった、ってコトが判る。曲名とその音響から、この段階のヒップホップがすごくフューチャリスティック志向で、そこをヨーロッパのダンスミュージックにインスパイアされてたのはマチガイナイ。1992年のリミキサーもヨーロッパのハウスプロデューサーだったりしてるし。しかし、そんな状況においても、黒人由来のブラックネスは絶対漂泊されるコトがない、という事実も明らか。そんな前提を経て、ヒップホップは始まり、その後の時代を完全に支配する。
●むーん。80年代って、本当にイロイロなコトが起こってたのね。温故知新。