●先日も飲み会。で、新橋を歩いてました。
●そしたら、呼び込みのオニイさんが、ボクの顔見て。
「は〜い、おっぱいパブいかがですかー。メガネ割り引きありますよー。」
●…メガネ割り引き?メガネ割り引き?
●なんか、スゴくムカついたんですけど。






●金曜日は…渋谷をブラブラしてた。仕事がイヤでねー。カイシャを抜け出した。

PARCO MUSEUM「Chim↑Pom展」に行ったです。

IMG_1283.jpg

●公園通りに出現した巨大なゴミ袋。これも展示の1つです。
●そんで、よく見て下さい。パルコの看板がおかしい…。

IMG_1289.jpg

●そしたら。ギャラリーの中に展示されてたChim↑Pom の頭文字「C」と「P」。
●てんかん起こす寸前のテンションでピカピカ。

●まー基本的には、人を悪フザケでした。
●トラッシュです。ゴミばっかり。まーそれで十分ですけど。
●写真撮影自由ってのが、新鮮でした。

IMG_1292.jpgIMG_1298.jpg

●職場で Chim↑Pom の話してたら、ボクのデスクのトナリ女子が。
「あのエリイって子、今は若いけど、年取ったらどんなコトになるか、見ものですわ。」
●ワルーいカオをしながら、そんなコメントをしてました。

●スタッフの女の子がピカチュウの剥製Tシャツ(渋谷のドブネズミを殺して黄色に染めた例のヤツ)を着てた。ちょっと欲しい!と思ったけど、大人なのでガマンした。

●渋谷バルコの6階は今月改装して、妙なサブカルショップが集まってる。
フジテレビ「ノイタミナ」のショップとか、アニメ系のバカシャツで有名な「COSPA」とか、「ONE PIECE」のグッズショップとか。「渋谷サブカル書店」なる古本屋でココ・シャネルの本を買ったよ。
●ユーストリームで話題の「2.5D」のスタジオもココに出来たんだね。東京女子流からやくしまるえつこまで、幅広いキャスティング。



●ついでに、今年1月に行った展覧会もひとつご紹介。

今和次郎

「今和次郎 採集講義展」@パナソニック汐留ミュージアム
今和次郎さんは、現代まで様々なカタチに変わりながらつながる「考現学」の元祖といわれる人物。赤瀬川原平さんの著作などで紹介されてて、そのオモシロぶりは気になっておりましたが、こんな形で回顧展が行われるのは珍しいというか、実は初めてとのこと、カイシャをサボって遊びに行った覚えがある。
●本来は、民俗学のフィールドワークを本業にしていた人。農村を巡ってはその建築や生活道具を子細に、マニアックに観察、記録してたんです。瓦のカタチ、鎌のカタチまで細かく細かくメモする、少々ヤリ過ぎなほどの細かいスケッチの現物を鑑賞して、こりゃタダモノじゃないなと思ったのです。
●それが、関東大震災を契機にして、焼け野原に組み上げられた多くのバラック小屋に彼の関心が移る。そんでバラックを記録しまくる。ココから彼の中で都会生活や習俗が気になってくる。民俗学的関心を、そのまま現代生活に対象を移し替えて、観察しまくるようになってしまうのです。

●で、アディクティブなマニアック観察が始まる。銀座を歩く人の服装を全部分類してカウント。帽子の形態を分類してカウント。ヒゲのカタチを分類してカウント。歩きタバコを右手で持つか左手で持つかカウント。路上に見える様々な事象を観察して、ひたすらカウント。そのバカバカしい観察テーマを真剣にメモしている記録を眺めて、もうボクはユカイになってしまってクスクス笑いっ放し。このユーモア。それをヤリ切る根性。もうご立派過ぎる。

●チケットも、彼の観察結果を彼自身が可愛らしくレイアウトしたプレゼンテーションになってる。「俗風記録 初夏1925」男は洋装が67%、和装が33%。女は和装が99%、洋装が1%。それをこんなイラストで説明している。




●どうせだから、ここ最近のお出かけ報告。

消えたパイロットの謎

「ヱヴァンゲリヲン 消えたパイロットの謎」@東京ドームシティアトラクションズ

ヱヴァンゲリヲンリアル脱出ゲームがコラボ。東京ドームシティ全体を使ってナゾを仕掛けてる。コレは行かねば!今のトコロ我が家はリアル脱出ゲームに二連敗しております。「宇宙兄弟 月面基地からの脱出」「リアル脱出ゲームオンライン ホーンテッドハウスからの脱出」、コレにことごとく敗北…。謎解き大好き少年ノマドと、頭は使わないけどイベント大好き少女ヒヨコと、ワイフとボクの4人で、今度こそリベンジ!の気持ちで挑戦しました。

●序盤はチョロかったのですよ。バレバレのヒントを頼りに乗り物に乗れば必ずパスワードが入手できてしまって…つーか乗り物に乗らなくてもヒントをパスワードをゲットできる場面もあったね。お化け屋敷が苦手な人に配慮したのか、出口に掲示してあるパネルは外からでも十分見えたもんね。

使徒カレー第四の使徒

●だから、昼ゴハンに期間限定メニュー「使徒カレー」を食べちゃってたりして。第四の使徒のカオ。プチトマトはS2機関のつもり。コドモたちがプチトマトを残そうとしたので「暴走したエヴァはS2機関をモリモリ食ってたろ。ちゃんとS2機関食べなさい」とかたしなめたりしました。ヒヨコ「でもトナリの席のオネエさんたちはみんなS2機関残してたよ…食べたら血まみれになっちゃうからだよ」
●息子ノマドは、下の「二号機フラッペ」を眺めながら「二号機は目が四つあるから、これじゃミドリの玉が足りないじゃないか」と文句をたれてました。

foode_img_07.jpeg(「ミサトのキリンラガー」というフツウの缶ビールとかもあった)

●でも、後半は激しく難しかった…。一度はクリア!ということで「パイロット認定証」なんてモノをくれるのですよ。でもそのウラには、手書きタッチの文字で葛城ミサトさんから新しい指令が…。ココからの謎解きに手こずる。ホントは夕方には撤収して、ノマドは学習塾に行く予定だったんだけど「もう塾なんてイイわ!この目の前の謎解きに集中!」なりふり構わずパークを走り回りました。
●もうクタクタになって、お助けヒントカウンターに行こうとする途中でヒヨコがヒトコト。「アッチのオネエさんたち、カードと地図を組み合わせてたよー」なにー!その偵察行動に価値あり!そこで全てのナゾが氷塊。見事クリア&達成感とともに観覧車からの薄暮の風景を気持ちよく眺めたのでありました。

●あ、これ内容がややネタバレになってるカタチですけど、公式ページで正解が発表されてるのでノビノビ書かせてもらってます。

IMG_1278.jpg

●グッズショップに売ってた、読売ジャイアンツ×ヱヴァンゲリヲンのTシャツ。この激しいオレンジは着こなすのに技術と度胸が必要。ベースボールシャツと女の子ってのは実はカワイイ組み合わせだと思うけどね。アスカにケツバットされたい人とかいそうな気がする。

東京ドームシティ、スゲエ久しぶりにいったけど、あのドンチャックが今だにキャラクターとして活躍しててビックリした。後楽園球場の時代にもいたもんね。ボク自身が今の息子ノマドよりも小さい頃のコトだよ。

ドンチャック






「ヱヴァンゲリヲン新劇場版 」に関してはヘンなグッズを買っちゃってる。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版×RODY限定リアルミドルロディ「綾波レイ」「暴走しません」

ヱヴァンゲリヲン新劇場版×RODY限定リアルミドルロディ「綾波レイ」。
●娘ヒヨコが欲しい!っていうからつい買っちゃった@原宿 EVANGELION STORE TOKYO-01。かつて我が家にはブルーのでっかいロディがいて、我が子2人は赤ん坊の頃にまたがってよく遊んでいたのでした。でもノマドの友達がイタズラで画鋲で穴空けてしまってご臨終…。あの頃の初代ロディと比べると小振りだけど、綾波レイのコスプレして帰ってきたと思えばイイもんだ。特製ポスターがオマケ。「暴走しません」だって。

原宿の帽子専門店で、エヴァとのコラボ商品を限定販売してました。evaproject-07.jpeg

OVERRIDE「SHIBUYA HARAJUKU EVA PROJECT / LIFT OFF EVA SERIES CAP」。
●原宿の帽子専門店で、エヴァとのコラボ商品を限定販売してました。もちろん初号機のパープルを購入。ベーシックなスタイルのフェルトキャップ。ヒヨコがかぶってるけどボクのモノです。女子がかぶると右のモデルさんのようにチョーカワイイですけど、ヒヨコにはまだあと10年くらい修行が必要のようです。

帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令

DVD「DAICOM FILM版 帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令」1983年
●まだ大阪芸術大学の学生だった庵野秀明監督が作り上げた自主制作の特撮映画が、「館長庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」@東京都現代美術館の開催を記念してDVDとして復活したのでしたパチパチ!マボロシの作品といわれていたモノだけに、これもゲットしてしまいました。
●で、爆笑!マジでこれが学生のサークル活動か?!というホドの見事な作り込みブリにビックリ。役者はどーしょーもなくオタクっぽいダメな感じが漂ってるのに、基地のセットや戦闘機などのメカは、激しくローテクながらも立派に見える!タイトルにもあるマットアロー1号もカッコイイ。
●そんで衝撃なのは、ウルトラマンである。これを庵野秀明さん本人が、ノーメイクでやってる。タダのジャケットに色塗って、そんでジーパンでウルトラマンをやってる。なのに、彼の身振り手振りだけで、なぜかウルトラマンをやりきってしまっている。爆笑!いやー最高だわ。ノマドと二人で楽しみました。

DVD「DAICOM FILM版 帰ってきたウルトラマン11
DVD「DAICOM FILM版 帰ってきたウルトラマン33
DVD「DAICOM FILM版 帰ってきたウルトラマン22

●結局は、早く次の劇場版が待ち遠しいということです。

NEON GENESIS EVANGELIONDEATH (TRUE) 2Airまごころを君に [DVD]

●DVD「劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH (TRUE) 2 : Air / まごころを君に」
●旧劇場版を、コドモたちに見せた…ピンと来なかったみたい。この映画の公開は1997年。今現在の2012年のテンションとは違うんだな。「人類補完計画」の全貌が明らかになるんだけど…この決着ってなんかイマイチだなと、今だから感じる。あんなカタチで「補完」されても、今目の前にあるボクらの社会の問題は解決しないよね、というスレ違いの気分が残る。震災/原発事故以降のモードにおいては、もっと粘り強い生命力が必要。「逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ」の段階は終わっていて、もう逃げ場所も隠れる場所もアリマセンがデフォルトの世界。実際、旧劇場版と新劇場版を見比べるとテイストが随分と変わっている。時代につれて、物語もどんどん変貌している。
●ただし、旧劇場版の、量産型エヴァンゲリオンの造形と戦闘シーンは、素朴にカッコいいと思うけどね。



スポンサーサイト

突然ですが、ヒューマンビートボクシングを披露する女子の動画を。




AIBO さん。一見ヒップホップとは無縁な、フツウにキレイな女の子。なのに、バキバキとビートボクシンするのでシビレマス。フツウ女子からの意外性、たまらんです。





●この子の名前はワカランです。AIBO さんも彼女も、HIKAKIN さんというビートボクサーの YOUTUBE チャンネルで紹介されてたトコロを発見しました。スゲエ再生数だ。HIKAKIN さんは YOUTUBE の広告収入だけで十分食べていけるほどのヒットぶりだという。




HIKAKIN さんのチャンネルに登場してた外人さんです。見た目とはウラハラな大味ダブステップをいきなり始めるのでビックリです。そんでカワイイです。




AIBO さんは、自分のチャンネルも作っているのでソチラもチェック!このフツウ女子な着こなしと、パフォーマンスをヤリ切った後の笑顔がイイよね…。「日本にあるベルサイユ宮殿でビートボックスしました☆」って、一体どこやねん。

先日、見学した私立中学の文化祭にて。

見学すべき息子ノマドより、関係ない娘ヒヨコの方が楽しんでたな

●結局、見学すべき息子ノマドより、関係ない娘ヒヨコの方が楽しんでたな。
●この学校、男子校だけどな。




●今日の音楽は THE POGUESパンクとアイリッシュの結合。

DVD「コンプリート・オブ・ザ・ポーグズ」

DVD「コンプリート・オブ・ザ・ポーグズ」

THE POGUES「THE REST OF THE BEST」

THE POGUES「THE REST OF THE BEST」1984〜1990年
●ボクの妹のムコ、つまり義弟の KEN5 くんは、周囲からあまり理解を得られないCD収集の趣味を共有する仲間でありまして、都度都度の場面でCDのおスソワケをしてくれる、とってもイイオトコであります。妹が帰省で上京する度に、毎回かなりの枚数のCDを持たせてくれる。これが結構味わい深い内容が多くて、ムムムと唸らされるコトしばしばであります。つーかコレもらっちゃっていいのかしら?素敵な内容のCDなのに…と思うモノも多い。この THE POGUES のベスト盤も、あらーイイ趣味のCDだーと思った物件だ。正確にいうとベスト2枚目。1991年に出た「THE BEST OF THE POGUES」に続いて、1992年にリリースした第二弾。アルバム未収録曲も含めた全16曲。
●この THE POGUES という連中。ロンドンのパンクシーンの中から、アイリッシュ音楽の様式とパンクの魂を結合させるというコンセプトで登場した8人組のロックバンド。THE POGUES というバンド名もゲール語由来の言葉。本来は「POGUE MAHONE」と名乗ってたそうだけど「オレのケツにキスしろ」って意味が問題になって無難に改称したという。
●アイリッシュ、つまりアイルランドの民俗音楽は、そもそもから独特の疾走感があって、ナニゲにロックと相性がイイ。つーか、ロックンロールの成立に、アイルランド移民の持ち込んだ音楽のエッセンスが溶け込んでいるという説もある。そんな縁のスタイルを80年代という場面で打ち出すとは、実にユニークであります。このベスト盤の中には THE ROLLING STONES「HONKY TONK WOMAN」のカバーまで含まれてる。実にイイ感じ。

●とはいえ、実はボク個人、THE POGUES の音楽にそんなに馴染みがあるというワケじゃない…たしかオリジナルアルバムを一枚持ってるはずなんだけど、山積みのCD棚の中から見つからない。そこで、レンタルでDVDを借りてきた。商業的に最も成功していた時期、1988年の THE POGUES のライブパフォーマンスを収録したモノだ。

SHANE MACGOWAN の面構え。(SHANE MACGOWAN)

●まーこのライブを見て、一発で心奪われるのが、ボーカルでバンドの中心人物である、SHANE MACGOWAN の面構え。このスキッパぶりって、大分インパクトありますわ。そんで歌ってるのか唸ってるのか、メロディとか抑揚とかほとんどナイかのような、酔いどれ気分のボエ〜〜なボーカルスタイル。このヤケクソぶりが見事にオリジナルパンク。彼の迫力が強烈なバンドの個性として光ってるのです。実は「THE REST OF THE BEST」リリース前の1991年に、アル中をコジラセてバンドをクビになっちゃってまして。完全にダメ人間。
●そして無駄に人数の多いバンドメンバーもユニーク。フツウのロックバンドには登場しない楽器パートが多いのです。バンジョー、マンドリン、アコーディオン、そしてティンホイッスルという名前の小さな金属製の笛が活躍するのです。アコーディオンをパンクに演奏するって言葉じゃ想像できないでしょ。でもコレが熱い!ギター、ベース、バンジョー、マンドリン、4本の弦楽器が一斉にリズムを刻む。要素過多と思いきや、コレが意外なほどそれぞれの存在感をキチンと放つ!そしてティンホイッスル。リコーダーよりも小さいチッポケなタテ笛。コレだけを担当するって、サスガに手持ち無沙汰じゃないの?と不安になるが、このタテ笛オトコ SPIDER STACY はボーカル SHANE の次に強いオーラをまとう味のあるオトコで、その立ち振る舞いがカッコイイ。ウィキで調べると、この他にも聞き慣れない楽器の名前がたくさん出て来る。マンドラ、ハーディ・ガーディ、バウロン…ヨーロッパ民俗音楽は奥深いねえ。

●DVDのライブには、THE CLASH JOE STRUMMER も参加。インタビューで THE POGUES がいかに素晴らしいバンドか熱く語り、そんでステージに出てバンドと共に名曲「LONDON CALLING」をプレイする。彼の THE POGUES への入れ込み様は本物で、SHANE MACGOWAN 脱退直後のツアーに急遽合流し、その穴を埋めたホド。そんで、THE SPECIALS のボーカルの一人、LYNVAL GOLDING も登場。THE SPECIALS の有名曲「MESSAGE TO YOU」を演奏。白人のルーツ音楽であるアイリッシュと黒人のルーツ音楽であるスカが、自然に溶け合ってプレイされるのがとても気持ちよかった。



●あまり関係ないけど、同じ80年代のイギリスってコトで。

FAIRGROUND ATTRACTIONS「THE FIRST OF A MILLION KISSES」

FAIRGROUND ATTRACTIONS「THE FIRST OF A MILLION KISSES」1988年
●モダンな作りだけど、アコースティックでとってもノスタルジックな雰囲気を醸してるポップバンド。ヒット曲「PERFECT」なんてパーフェクトにチャーミングなポップソングだもんね。他の曲もとても奥ゆかしくノスタルジックなアレンジがワザアリ!なんだけど、女性ボーカルがチャーミングなので全部ポップになる。結果としてこのアルバム一枚だけの一発屋に終わるんですが、素敵な作品です。
●ジャケ写も有名…エリオット・アーウィットさんという人が1955年に撮った写真…あ、この人、写真家集団マグナムの人なんだ…結構タフな志向の人だったのね。しかもお恥ずかしながら、このバンドの女性ボーカルが EDDI READER だったってコトも今知ったわ。

●むー。体調が悪い。
●今週はお付合いが多かったので、ほぼ毎日終電帰りで飲み食いしてた。猛烈にクタビレタ。

六本木のギリシャ料理のお店では、なぜかずっとディズニーランドのBGM(「カリブの海賊」とか「カントリーベアジャンボリー」とか)がかかってた。あーハロウィンの気分のつもりかな?と思ってワケを尋ねたら、店員さん真顔で「ボクがディズニーランド好きなんで」。うわー…真っ白な内装とか珍しい名前の民族料理とかギリシャワインとか、世界観バッチリ作り込んでると見せかけて、ソコは大味なのね。ビックリしたわ。

渋谷・神山町あたりのカフェでもメシくったりしてた。趣味のよい本屋さんがあったなあ…「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS」。でも今読んでる本があるので買い物はしなかった。代わりにヤングマガジンの最新号を買った。



●そんで週末は。
●息子ノマド5年生の中学進学を考えるために。
先週も今週も、学校見学に行ってるのだ。具体的には、文化祭を見学するのね。

●どっちも男子校。ボチボチ有名らしい。
●今のトコロ理系志望らしいノマドは、実に渋いコトに「物理部」とか「天文部」とか「理化学部」とか「生物部」とか「地学研究会」とかの展示ばかり見るんだよな…。で、白衣に身を包んだ小賢しいメガネ少年たちがアレコレと実験を実演してくれたり、奇妙な生き物や鉱物や模型を見せてくれたりする。自作の二足歩行ロボットまで現れた。
さすが有名私学、理科室が6つもあるんだよね。公立育ちのボクには想像がつかなかった私学のインフラの強さ。なるほど、お金はこういうトコロに使われてるのね。
●まー、結局のトコロ、見た目みんなアオビョウタンみたいなメガネくんばっかりの学校。ボクの印象としては「ふーん…この程度ならチョロいんじゃないの?ノマドが理科室カッコイイっていうならココでいいんじゃない?」すぐさまワイフが「バカ、ココ偏差値すっごく高いのよ!今のノマドに勝ち目なんてナイわ」

●「中学受験」って覚悟が必要だよね。
●ノマド自身も当然覚悟が必要だけど、親のボクとワイフがホントに覚悟してないとダメだなと。ボクら親が本気になってないと、コドモは本気になれないよな。コドモにハイプレッシャーをかけるんだから、ハイプレッシャーかけるだけの覚悟と、その根拠になるロジック構築をしないといけない。それが家族みんなでガンバルってことだよな。

しかし、結果としてボクは全然覚悟できてないんですよ。
●まーイメージわかないわ。お金のかかる中学校に行くメリットとか。その後の息子ノマドの人生に及ぼす影響とか。ワイフもピンとキてないと思うし。現場である中学校を肉眼でみればピンとクルかなーと思ってたんだけど、まだ実感がわかない。ノマドが白衣着て実験する様子だけがイメージついただけ。
●フツウの学校の姿を見られれば多分キチンとイメージできたと思うんだけど…実はボクらみたいな入学希望者の小学生&父母が死ぬほどワンサカ来てまして、ぶっちゃけその姿にヒク。教育熱心なお母様方が真剣にアレコレ見学しちゃう雰囲気が、ぶっちゃけイタ苦しい。うわこのテンションに合わせるのキツいわ…。この連中と同じ土俵に登ると思うと実にオックウ。ふう。どうしようかなー。

男子校の文化祭なのに、制服を来た女の子たちがちょいちょい来てるのよね。そんで、楽しそうに男の子たちと会話してる。あ、理系部活のメガネくんではなくて、スポーツ系の爽やか少年たちと女子は絡むのです…リア充。あの手の青春の一ページ、なんかとっても甘酸っぱいなあ。うらやましいなあ、アレやりたいなあ…と一瞬思っちゃった。ノマドがこの学校に通うコトになったら、一緒に声かけたりしたいなあー。無理か。

●ともかく、ノマドがちょっぴり楽しそうにしてたので、よかった、ということで。
●自分がドコに行くために勉強するのか、ちょっとでもイメージできればヨイ。偏差値的にはもうチョイちょうどイイトコロをパパとママが探すので、そしたらまた遊びに行こう。




●学校に教えてもらうコトも大事だけど。
●親がキチンと教えないといけないコトもある。

夏休みの広島ツアー、そもそもはコドモに原爆ドームを見せたいという意図があったんです。
フクシマ以降の日本を生きる21世紀少年少女の我が子ノマドヒヨコに、放射能と共に生きるってどんなことかをイメージさせたいと思った。日本にとって原子力の悲劇は今初めて起こったことではない、人類の歴史に深く刻み込まれた大きなキズをそもそもから背負っている国だということを、刷り込んでおきたいと思った。

IMG_1091.jpg

「原爆ドーム」。
●この建物の南東160メートル、高さ600メートルで、原子爆弾リトルボーイは爆発したのでした。爆心中央は10000℃、直下の地表は4000〜3000℃の熱線に襲われ、ドーム部分の金属は一瞬にして溶解、内部にいた人たちは一瞬にして亡くなりました。
●1996年に世界遺産に指定されたこの建物。厳島神社のある宮島を出発して、川を遡って平和記念公園のドームの目の前まで直行する「世界遺産航路」というフェリーのコースがあります。今回の旅行ではコレを利用。川面から見上げるドームを撮影しました。
●キレイに整えた芝生の中にはまだ瓦礫をそのままに散らばらせているトコロもあって。監視センサーで柵の中は立ち入り禁止。その建物の中には、ノラ猫の母子がヒッソリ佇んでました。とても静かで、さぞかし子育てがしやすいことだろう。


IMG_1101.jpg

「原爆の子の像」
●2歳で被曝し、12歳で原爆症のため亡くなった、佐々木貞子さんと、原爆で亡くなった子供たちを弔う塔。平和記念資料館で、ボクは初めて禎子さんの顔写真を見た…ごく普通の女の子…ノマドやヒヨコのクラスにいても不思議じゃない。彼女が急性白血病を発症して亡くなるまで、たったの8か月。被爆時が2歳では、本人に原爆の記憶はナニもないだろう。なのに突然死神は忍び寄って一瞬で命を奪っていく。
当時折り紙は高価で入手が難しく、彼女は薬包紙で鶴を折っていた。薬包紙の鶴は本当に小さくて、1センチもないほどの大きさ。これも実物が平和記念資料館に展示してある。どんな気持ちで鶴を折ったのだろう。

IMG_1099.jpg

●現在では、その数は年間約1千万羽、重さにして約10トンにものぼる折り鶴が、世界中からココに届けられているそうだ。鶴を眺める息子ノマド。


IMG_1102.jpg

原爆死没者慰霊碑に手を合わせて。
●そして、平和記念資料館を見学。
●ココこそ内容が一番ショッキング。核兵器の恐ろしさをこれでもかと伝える場所。コドモたちには、被爆者の記録写真や遺品の数々を眺めることで、絶対感覚として核兵器や戦争の恐ろしさを知って欲しいと、ボクは思うのです。イデオロギーとか政治主張とか愛国心とか、全ての観念をスッ飛ばして「根本の恐怖」でモノを理解するコト。思想や信条で身構えが出来ていないコドモだからこそ、ダイレクトに感じるモノがある。つまりは、意図的にトラウマをブチ込むコトでもあるんだけど。
●長男ノマド10歳は、途中で具合が悪くなってベンチに座り込みました。「ギブ…もう薄目でも見てられない」。娘ヒヨコは「うわコワイ!」と小声でつぶやきながらボクにペットリしがみついてました。顔が焼き潰れてしまった女性の写真。被爆者から剥げ落ちた親指のツメや頭髪の束。皮膚から削ぎ落としたケロイド。もうチョイ大人になって正視できるようになったら自分でまたココに来るとよいよ。
●ボクが改めて気づいたのは、ココに展示されている遺品が皆、3歳から15歳程度の子供たちのモノであること。ズタボロになった衣服、真っ黒に焼け焦げた弁当箱、三輪車…。これらの持ち主だった子供たちはみな原爆で亡くなってしまった。ココにある展示物は、子供を失った親御さんが、敢えて寄贈した大切な遺品なのだ。自分の辛い記憶を、消してしまいたいほどの辛い記憶を、敢えて人類の歴史資料として供出する。その気持ちを思うと、今自分のコドモをココに連れてきているボクは強く胸を締め付けられる。



そもそも、ボクの中で広島ツアー構想は去年の段階から計画されていたのでした。
●東日本大震災を受けてのあの薄暗い節電の夏。ボクはコドモを広島に連れて行こうとワイフに提案していたのでした。しかし、このプランにワイフが激しく反対した。あの原発事故がどうなるか全然ワカラナイ段階では、コドモたちに混乱と恐怖しか植え付けないだろうと。確かに納得。広島ツアーは、未来に絶望するために行くワケではないのだ。イイもワルイもなく、日本人として放射能と共に生きていく、ということを覚悟するために行くのである。そのために時期を見るのは悪いことではない…。だから一年間ズラしてこの旅行は企画されたのだ。

そんで一年が経って。
去年からナニが変わったか?原発事故が完全に収束したか?避難生活を送る人たちは故郷に帰ることができたのか?エネルギー問題に新しい指針はできたのか?実はナニも変わってない。根拠不明で原発が再稼働し、毎週金曜日はデモの日になった。
オトナとしてボクはコドモたちに責任を持った将来を全く提示できない。結果として、実はこの広島ツアーは、コドモたちへのムチャブリにしかならない。今を生きるオトナとして、21世紀を生きるコドモたちに今言えることは「オマエタチの暮らす国は今も昔もトコトン放射能ヅケだが、その問題をパパたちは完全に持て余しててどーすることもできない。悪いけどオマエタチでなんとかしてくれ」。ただこれだけ。実に不甲斐ない。しょーもない。しょーもなさすぎて、涙が出てくる。

●きっと、かつて大戦争をおっ始めてドデカイバクダンを2発も放り込まれた当事者たちも、こんなデタラメなムチャブリを自分の子孫に投げる愚かさに泣いたに違いない。そして子孫が自分と同じ愚行を繰り返さないようにと願ったに違いない。……でも、やらかしてしまったよ、ボクらの世代は…。責任をとりようがないドデカイ失敗をしてしまったよ。
●コドモたちにナニを教えるツアーじゃない、これはボクが自分の世代が犯した罪を認識するツアーだったんだな、と現場を訪れて深く痛み知る、のでありました。



IMG_1001.jpgIMG_1083.jpg

●広島名物、あなご丼を食べる息子ノマドと、揚げもみじまんじゅうを食べる娘ヒヨコ。
●このコドモたちが、いつまでもノビノビ暮らせると、うれしい。


iPhone5発表「薄く、軽く、最高」

iPhone 5 の発表〜予約開始。そんで、ウチの職場はオカシイと思った。
夕方、オフィスから人がいなくなっちゃった。みんな街の電気屋に行ってしまったのだ。

iPhone5予約受け付けに大行列

●で、facebook 見ると、それぞれのメンバーがイロイロな店で並んでるコトを報告してる。「有楽町ビックで並んでまーす」「整理券ゲット!@新橋ヤマダ電気」「ただ今スマホ市場の実地調査のために家電量販店におりますので探さないで下さい」とか。代休取得の人までカイシャに出てきてたモンね。「どうせ都心の電気屋行くんだから、ついでに資料作ってるだけですよ」
●ねえ…ホントに今すぐ予約しないとイケナイの?トナリ女子に聴く。「別に大丈夫ですよー。ワタシは新宿で予約しましたけど」マジかよ。でもボクまた iPhone 4S に変えて一年経ってないもんなー。といいつつネット見てたらソフトバンクが今なら旧型 iPhone を買取してくれるっていってる。わーなんだか踊らされそう。


●で、ボクはアナログメディアの紙雑誌を読んでる。

BRUTUS (ブルータス) 2012年 9:15号

雑誌「BRUTUS」2012年 9/15号 特集:「ぼくのともだち」
●ビックリしちゃった。特集の意図も内容も一瞬全然意味が分からなかった。ナニこのノホホンとした表紙。
●ギトギトした煽りコピーと、要素過多な自己主張ばかりの雑誌コーナーにあって、この薄味テイストは「真空状態」がボコッと発生したかのようで、逆の存在感で目立ちまくってた。そんでジックリ手に取って眺めても、意味がまだよく分からない。
結果的に、この意味のよく分からなさ加減が、そのまま愛おしく思えて、速やかに購入した。
「ともだち」ってフレーズは、さくっとボクに刺さったね。今週は20年来の友人とメシ食ったばかりだったし。先週にもかつて仕事した仲間が、長崎から高知から広島から金沢から名古屋から札幌からマジで文字通り全国から集まった場面があって感動してた。あ、昨日会った人もカレコレもう10年来の知遇だなあ。来週は、前の部署でパートナーだった人たちと食事する…誕生日を迎えたボクにわざわざメールをよこしてくれた。

●読んでみれば、「ともだち」という言葉が SNS とかネットメディアを通じて氾濫してる時代に対して、「そもそも友情ってナニよ?」という問題提起を発信してる、って内容だった。…ま、ある意味フツウだったか。雑誌って実はあまり買って読んだりしなくなってしまったけど、この「BRUTUS」の表紙は、買うだけで十分な気持ちになるほど、気持ちが揺れた。そのまま本屋の袋に入れっ放しにして読まなくても満足だと思った。

●芸術家・会田誠さんと、Chim↑Pom のメンバーが対談してた。当時学生だった男子メンバーのクラスをほったらかして、まだ女子高生だったエリイちゃんに声かけて仲良くなってたという会田誠さん。エリイちゃんに必要以上に馴れ馴れしくしてもらってる会田さんを、マジでうらやましいと思った。
●ただ、会田さんの言葉で共感したモノが。「僕は小さい頃から友達が一人いればいいタイプで、結局それが妻になっちゃったんだよ。友達って、どうでもいいギャグとか何の価値もない話をしてもいい相手でしょ。それがすでに妻で事足りてしまってるところがあるよね」
●…あ、ボクにとってワイフってそうかも。なにしろ初めて会った時がお互い15歳の時だからね。ほぼ25年の付き合いだからね。もうどうでもイイことしかしゃべってないね。

   Chim↑Pom---チンポム作品集

Chim↑Pom「チンポム作品集」…ボク、チンポム好きですよ。なんとなく。
エリイちゃんがいなかったら、ここまで支持しただろうか?自信がないヨコシマさも含めてだけど。





●さて、今日も音楽を聴いている。
チルウェーヴ。またはチルウェイヴって言った方がいいのかな?
●このジャンルをめぐって連想を重ねながら、イロイロな音楽に触れていきます。


WASHED OUT「WITHIN AND WITHOUT」

WASHED OUT「WITHIN AND WITHOUT」2011年
●ジョージア州出身のおニイさん ERNEST GREENE による宅録由来のソロユニット。去年からコレ聴いてるんですけど、そんでとっても好きなんだけど、まだこのブログで紹介してませんでした…。コレってアレでしょ、つまりその、チルウェーヴ、でしょ。チルウェーヴの、まさしく代表格的アーティストでしょ。でもこの音楽ジャンル的なコトバの取り扱いがあまりよくわからなくて。
●つーか「チルウェーヴってコトバを使うだけで十分に寒い」という雰囲気が2011年段階で既に出来上がってて。「あれあれ何今さらこんなの聴いちゃってるの?」的な圧力すら感じちゃって。ちょちょ待ってよコレ新譜なのにファーストアルバムなのに、もうシーンとして終わってるの?という微妙な理不尽を感じながらも、その世間の空気に飲まれてボクは沈黙してました。
●ピッチフォークといったネットメディア経由で発生拡散したこのチルウェーヴというコトバは2009年〜2010年頃にはもう完全に盛り上がり切ってしまい、そのネット拡散や小さなアナログ&カセットテープ流通でしか音源に到達できない段階を経てCD化が始まる頃には、もう時代遅れなコトバになってしまってたのです。速いよ!時代の流れが速過ぎるよ!

●でも敢えて今日は、この、チルウェーヴ(CHILLWAVE)ってコトバに挑んでみようと思います。もう2012年ともなれば、チルウェーヴも歴史用語として振返る気分ならよいのかなと。

●ウィキによると…。

「チルウェーヴ、またはグローファイとは、シンセサイザー/ループ/サンプリングによる強いエフェクト処理と、深く加工されたボーカルによるシンプルなメロディラインを特徴とする音楽のジャンルです。
 このジャンルは、80年代回帰志向という大きな2000年代の潮流と、エレクトロ/ポストパンクリバイバル/サイケフォーク/ニューゲイザー/ウィッチハウスといったインディ音楽で使用されるアンビエント音響が組合わさったものです。」

「彼らの多くは、ラップトップミュージックを核としたソロアクトまたは最小限人数のバンドで、ダンスミュージックのフックと貧弱なボーカルを用いて1980年代のエレクトロポップの記憶を取り扱っています。低予算とダンス志向、まさに不況時代の音楽。その音楽的な祖先は多様で、80年代のシンセポップだけでなく、シューゲイザー、アンビエント、ミュージックコンクレートや、様々な種類の非西洋音楽を含んでいます。」

●翻訳がヘタクソですみません…。

●とにかく、80年代エレポップのドコかスクエアな打ち込み感覚と、アンビエントな奥行きが淡く滲むシンセのエコー感覚から、サイケデリックな陶酔感に到達できることが大事なのかな?と察する。つまりは、チルアウトなニューウェーヴ。チルウェーヴ。

●そんな前提を踏まえて、WASHED OUT の音楽に向き合ってみると。
深く淡いエコーの中で、奥ゆかしいグルーヴと輪郭のぼやけたボーカルがドリーミーに響く。 エレクトログルーヴは決して扇情的にはならず、澄み切った朝の日差しみたいな温もりがあって、透明感あるシンセフレーズをフワリと優しく乗せて高く高く吸い上げていく感じ。シューゲイザーという音楽が持つ強力なギター圧力は皆無だけど、シューゲイザーが狙った陶酔感は確実にこの優しいシンセが代替してる。幸せなジャケットのイメージと同じ、この陶酔感と多幸感をサイケデリックと呼ぶなら、確かにこれはサイケデリックミュージック。そして、後半に登場してくるマイナーコードの楽曲が、シリアスな孤独感を秋風と共にユックリ連れてくる。繊細な音楽だなあ。


MEMORY TAPES「SEEK MAGIC」

MEMORY TAPES「SEEK MAGIC」2009年
●さて、こちらもチルウェーヴの代表格とされてるアーティスト。ニュージャージーに住んでる一人の男 DAYVE HAWK による打ち込み系ソロユニットです。そもそもは HAIL SOCIAL というロックバンドをやってたんだけど、そのバンドが解散してからは、WIRED TAPES とか MEMORY CASSETTE という変名でダンスミュージックをショボショボと作ってはネットに公開してた人らしい。あとヨソさまのリミックス仕事。YEAH YEAH YEAHS とか PETER, BJORN & JOHN とか BRITNEY SPEARS とか。つか一貫性ナイね。
●前歴バンドがポストパンク系だったようで、80年代風ペナペナ打ち込み駆動がベースになってて宅録由来の粗末さ加減までも演出として組み込んでる。ビートの雰囲気やギターのフレーズがビックリするほど NEW ORDER っぽかったりもして。ソコに強烈なダンス熱狂はなくて、ちょっと涼しい朝を一人テクテク歩く程度の内省的なグルーヴ推進力。シンプルで薄ぺらいシンセフレーズが正しくエレポップの佇まい、淡いエコーがフワフワした白昼夢気分を周囲に噴霧してて、極めて虚弱なボーカルがココにあったりなかったり。時々登場するオリエンタルなシンセフレーズが、ほんのちょっぴりだけ日本のテクノポップっぽい。確かに、チルウェーヴの定義にカッポリハマる案件となってますね。
●ちなみに、ディスクユニオン下北沢店のラベル別割引で500円にて採取。イイ買い物であった。


FOSTER THE PEOPLE「TORCHES」

FOSTER THE PEOPLE「TORCHES」2011年
●ロサンゼルスの三人組バンド。打ち込みソロユニットだった前述2アーティストと違って、完全にバンドサウンドなのでグルーヴのデカさは圧倒的。四ツ打ち感覚を際立たせた太いキックが強い推進力になって、億劫な出勤の朝でもボクに気合いとエネルギーを注入してくれます。そもそもは、来日公演を観てた友達がツイッターでコメントしてた内容で、勝手に扇情的なダンスパンクをイメージしてたんだけど、買ってビックリ!このグルーヴはそんな乱暴なモノとは違うスマートさがあるのよね。
●でも、この四ツ打ちグルーヴに、甘い声とメロディ、時々の口笛リフレインが絡まると、まさしくキラーコンテンツ!実にポップでピースフル。ユルいハンドクラッピングやキャッチーなコーラスの色添えが絶妙に人懐こい。結果として、淡いダンス感覚と人力ビートの滲み具合が、なぜか前述2アーティストの雰囲気にスゴく近いモノを感じさせる。チルウェーヴの感覚をマチガイなく身にまとってる。
●ただし、チルウェーヴには収まらない可能性が広く開いていて、さらにその先にあるナニかに到達していく躍動感に心と腰が自然に震える。打ち込みベースの密室感がないので、野外キャンプとかで気持ちよく聴きたい音楽。


●そんな3枚のチルウェーヴな音源から、連想された音楽たちを参照していく。




80年代からのエレポップが00年代エレクトロに遺伝していくのを眺める。

NEW ORDER「BROTHERHOOD」

NEW ORDER「BROTHERHOOD」1986年
チルウェーヴの、気だるい脱力ボーカルとスクエア気味な打込み駆動グルーヴ、それでいて一定のポップネスが同居する感覚が、一体過去のドコに由来してるのかと言えば、スグに連想してしまうのがこの80年代を代表するバンド NEW ORDER。これしかないでしょ!ほどよいポップさも、蒼白いメランコリーもココにみんな詰まってる。「WEIRDO」のメロディが描く青春のキラメキとか。「BIZARRE LOVE TRIANGLE」の弾むキックと輝くシンセとか。
●この後のアルバム「TECHNIQUE」アシッドハウス勃興期のイビザ島で制作されるもメンバーがクラブ遊びにハマりきってどーしょーもなくなったという。リアルに「24アワーパーティピープル」。これもサイケデリックってことか?

VAN SHE「V」
VAN SHE「V」2008年
●そんな NEW ORDER の遺伝子は、現在活躍するアーティストに大きな影響を与えております。そんな中でも、ボクはコレをホントによく聴きました。この00年代後半に登場したエレポップとしてマチガイなく傑作とオススメできる一枚です。
アゲアゲにしてれば成立するダンスアンセムの段階が終わり、ダンスチューンで編み出されたテクニックをどのように高機能ポップスとして定着させるか、という問題に見事な正解を投げかけた一枚です。基本的に80年代リバイバルなエレポップ。でもその打ち込みグルーヴとシンセ音響でどこかシューゲイザーと同じ陶酔感を醸し出してて、それがチャーミングでどこか青春クサいメロディとシリアスなボーカルが相まって実にキャッチーな音楽へと結実してる。チルウェーヴという言葉を知らない段階から、この陶酔感とチルアウトな雰囲気にベタボレしてました。実はオーストラリアのバンド。ジャケもセンスいいな。


CUT COPY「BRIGHT LIKE NEON LOVE」
CUT COPY「IN GHOST COLOURS」
CUT COPY「BRIGHT LIKE NEON LOVE」2004年
CUT COPY「IN GHOST COLOURS」2008年
●前述の VAN SHE と同じオーストラリアのバンドで、レーベルも同じ MODULAR RECORDS。そんで彼らも完全に NEW ORDER の申し子。VAN SHE の先輩格にあたるんでしょうけど、こちらの方がより直球でシンセポップ。シンプルで貧弱なボーカルをツヤツヤしたビートの上に滑らせていく感じ。ネオンのように、幽霊のように、淡い色彩を振りまいていく。破綻のない光沢が少し冷た過ぎるかもしれないけど。


CUT COPY「FABRICLIVE. 29」

CUT COPY「FABRICLIVE. 29」2006年
CUT COPY のエレポップがどんな音楽に共鳴しているのか明らかにするDJミックス。バンドの中心人物 DAN WHITFORD の選曲…そもそもこのバンドは彼のソロユニットから出発したという…つまりチルウェーヴ/グローファイ的。ライナーノーツを読むと彼が音楽にハマったキッカケは80年代末〜90年代頭のアシッドハウス。例えば KLF とか…あれ?名譜「CHILL OUT」が絡んでくる?そしてヒップホップに遭遇する事で自分でも音楽が作れるんじゃないのかと思い至ったという。アシッドハウスがティーンの頃、といったらボクと同い年くらいだね。日本でもオーストラリアでも同じテクノハウスを聴いてたんだな…。
●時代が2006年だからフレンチエレクトロ系がイイ感じ。DAFT PUNK から JUSTICE、RIOT IN BELGIUM…。地元オーストラリアのアクトもいっぱい。そこんところに SONIC YOUTH の80年代変名ユニット CICCONE YOUTH の珍曲「INTO THE GROOVEY」MADONNA カバーなんかもシレッと混じってたり。そんで後半に ROXY MUSIC でキメル。


HOT CHIP「THE WARNING」
HOT CHIP「MADE IN THE DARK」

HOT CHIP「THE WARNING」2006年
HOT CHIP「MADE IN THE DARK」2008年
●この二枚は、かなり愛聴してるんです。スッゲー好きなんです…つかどんどん好きになる。でもこのブログに紹介できなかった…この魅力を説明できない。エレポップとして、他のアーティストにはない強烈な個性があるんだけど、言葉として説明できない…多分今日も失敗する。流して聴くと、ただの地味なエレポップに聴こえちゃうけど、そうじゃない魅力を伝えられない。難しいんだよなあ。
●ロンドンで結成された5人組のバンド。独特なビート感覚…まるでシナヤカな産業ゴムのボールがボンボンと弾むようなグルーヴ。バンドとしての圧力で音を塗り固めるコトなく、スキマを生かして、繊細な音響を意識されない場所に配置してる。そしてその絶妙なウタモノとしての水準の高さ。淡く細いボーカルとコーラスなんだけど、結果として雄弁に彼らのポップを描く重要なファクターになってる。「AND I WAS A BOY FROM SCHOOL」「COLOURS」「OVER & OVER」「OUT AT THE PICTURES」「READY FOR THE FLOOR」「MADE IN THE DARK」、そんな曲が気持ちイイ。
●うわー全然伝わらない。でも、こういう音楽が好きな人と友達になりたいものです。




そして90年代シューゲイザーの陶酔感が立ちくらみのように風景をクニャリと歪ませる。

CHAPTERHOUSE「BLOOD MUSIC」

CHAPTERHOUSE「BLOOD MUSIC」1993年
ギターの爆音フィードバックノイズを強調するべく、終始足下のエフェクターやペダルを黙々と操作する様子「靴を見つめる= SHOE GAZE」と揶揄されたのがこのスタイルの名の由来。THE JESUS & MARY CHAIN、RIDE、SWERVE DRIVER、SLOWDIVE などなど、80年代末から90年代前半のイギリスにはこの手のアプローチをとったバンドが一杯おりました。ギターノイズをサイケ解釈して独特の陶酔感を狙った音楽は、様式として廃れてしまった現在でも後継の音楽には今だ根強く影響を残してます。過度に偏った強いギター圧力の結果メインボーカルが全く聴こえなくなるという音響デザインが、メロディはポップなのにメッセージは全然伝わらないという、ポップ解体/メタポップ批評に到達してしまったコトでも重要だったと、90年代育ちのボクは思うのです。シューゲイザーはイギリスのムーブメントでしたが、同時代のアメリカ・オルタナティブロック/グランジ革命、つまりSONIC YOUTH などのギター実験、とも呼応振幅して90年代を華やかにしたのでありました。
●さて、この CHAPTERHOUSE のセカンドアルバムは、90年代シューゲイザーの中でもチルウェーヴの質感に一番近いと思えた一枚。シーンの中ではやや後発気味の存在で、結果リズムが打ち込み化してるのです。これがチルウェーヴの打ち込みグルーヴと印象が繋がる。ギターの一方的な攻撃だけでなく、シンセのキラキラ色添えアレンジも追加されてる。シューゲイザーの陶酔感を演出するギターの役割がシンセに代替されてる00年代以降の後継シーン、ニューゲイザー、そしてチルウェーヴの手法は、既にこのアタリでヒントが提示されてたんだ…。
●そしてゴス。彼らの音楽には、ゴス/耽美派の気分が入っています。エコーの深さやサイケのドリーミー感覚は、どこかゴス美学と相性がよいらしい…。ゴスって日本人にはうまく馴染めない美学だけどね…。
●当時はインディダンスマッドチェスター、そしてレイヴの時代。ダンスとロックの距離が近かった。結果CURVE というバンドが「ノイズ・EURYTHMICS」という触れ込みで活躍したりするのです。シューゲイザーシーンの先駆者 THE JESUS & MARY CHAIN も3枚目4枚目のアルバムで打ち込み化してる。そもそも彼らはリズムにあまり関心がないのか完全ヤル気レスなローディー青年 BOBBY GILLESPIE をドラマーに雇ってた時期もある…その後 BOBBY PRIMAL SCREAM を結成するんだけど…。


MY BLOODY VALENTINE「EPS 1988-1991」

MY BLOODY VALENTINE「EP'S 1988-1991」1988〜1991年
チルウェーヴと関係があるかどうか微妙だけど、シューゲイザーと言われればハズせないのが MY BLOODY VALENTINE。バンドの中心人物である天才 KEVIN SHIELDS が紡ぎ出した奇跡のサウンドデザインは、音楽シーン全体に巨大な影響をもたらしました。そんな彼らの初期シングルをまとめたコンピを KEVIN 本人がリマスター。
●溶け落ちるようなギターのジャケットが象徴するように、視界を目眩で歪ませるほどのサイケ音像をギターで放射。そして控えめなウィスパーボーカル。リズムは80年代感覚を引きずって大幅に簡素。煌めくポップ感覚とアヴァンギャルドなまでのサウンドデザインが生み出した傑作群。チルウェーヴのサイケ感覚のそのまた向こう側、かな?
アルバム「LOVELESS」が歴史的傑作と言われてますが、ココに初めてまとめられた4枚の激レアEPと未発表音源に必要以上に感動してしまうのは、リーダー KEVIN SHIELDS の有名な超寡作ぶり(というより天才過ぎて全く仕事しないクセ)にコチラが乾き切ってるからかも。彼が参加してる曲が数曲あるってダケでサントラを買ったりもしたもんね。00年代はチラリ前述した PRIMAL SCREAM のサポートギタリストのような活動をしてましたね。


SPIRITUALIZED「LADIES AND GENTLEMEN WA ARE FLOATING IN SPACE」

SPIRITUALIZED「LADIES AND GENTLEMEN WA ARE FLOATING IN SPACE」1997年
●なんかチルウェーヴとは全然関係ないトコロにやってきたぞ…。でも90年代サイケとしてはこのユニットがある意味の極限に到達してると思えるので。CHAPTERHOUSE も前座を務めていたサイケデリックバンド SPACEMEN 3 のメンバー JASON PIERCE がその解散分裂後に作ったオレ様ユニット。シューゲイザーとは違うアプローチ、重厚で要素過多なアレンジと組曲めいた構成、次々と展開する曲調がもはやプログレ一歩手前の壮大なスケール感、宇宙時代と合成麻薬MDMAのサイケデリックを描きます。
●このユニットの女性キーボーディストとオレ様 JASON PIERCE の恋人関係が当時に破局し、彼は結局次回作で八つ当たりなのかメンバー全員を解雇したとか。そんでその娘さんはそのまま THE VERVE のワイルドなフロントマン RICHARD ASHCROFT と結婚しました。THE VERVE もファーストアルバムは完全にシューゲイザーサイケの超傑作で、加えてホントのジャンキーでもあって、結果独自のサイケ表現に到達しました。


YO LA TENGO「AND THEN NOTHING TURNED ITSELF INSIDE-OUT」

YO LA TENGO「AND THEN NOTHING TURNED ITSELF INSIDE-OUT」2000年
●彼らはアメリカのバンドだし厳密にシューゲイザーだとも言えないバンドなんだけど、繊細なギター演出で陶酔感溢れる澄み切った世界観を作ってきている。その練り込まれた奥ゆかしいサウンドデザインは SONIC YOUTH と同質の実験精神、または GALAXIE 500 と同質の浮遊感につながっています。佇まいは地味だけど、本質的にはチャーミングでキャッチー。真夜中に一人で聴いて、静かにチルする音楽。最後の曲なんて17分もあるもんね、たっぷりチルできる。




00年代のサイケ実験精神。ニューフォーク、ニューエキセントリック。

ANIMAL COLLECTIVE「STRAWBELLY JAM」
ANIMAL COLLECTIVE「MERRIWEATHER POST PAVILLION」

ANIMAL COLLECTIVE「STRAWBELLY JAM」2007年
ANIMAL COLLECTIVE「MERRIWEATHER POST PAVILLION」2009年
●タワーレコード系のフリーペーパー「BOUNCE」の過去記事を検索すると、チルウェーヴは、アメリカ・ボルチモア出身のバンド ANIMAL COLLECTIVE からも大きな影響を受けているらしい。ウィキ英語版にも、ANIMAL COLLECTIVE のメンバー PANDA BEAR のソロをチルウェーヴの先鞭とする記載がある。残念ながら PANDA BEAR のソロは持ってない。まずは ANIMAL COLLECTIVE を聴こう。
●ボクが彼らの存在を察知したのは2005年のアルバム「FEELS」の時で、ニューフォーク/フリークフォークなんてククリで紹介されてた。DEVENDRA BANHEART のようなアーティストが登場してきてた時期。ただし彼らの音楽は伝統的なフォークソングから当然のように大きく逸脱してまして、先行シーンとしての90年代シカゴ音響派/ポストロックの技術、00年代初頭にチラリ注目されてたジョージア州アセンズのアーティスト集団 ELEPANT 6 のサイケ表現の収穫を大きく吸い込みつつも更に更に先へ突き進むモノでありました。
●そこに続くアルバム「STRAWBELLY JAM」においては、ぶっちゃけフォークというフォーマットは溶けてなくなって、最新の機材を投入して描かれる奇妙キテレツなアレンジデザインにひたすら圧倒されるだけなのであります。THE BEACH BOYS「PET SOUNDS」のように煌びやかでゴージャスなアレンジを組み上げようとしたのに、原料素材が毒毒したネオンカラーの科学物質ばっかりで、そこから滲み出た環境ホルモンのオカゲでスッカリ頭が狂ってしまいました、みたいな感じ。ボーカルもなんだか素っ頓狂だし。ダンスミュージックではないのでグルーヴ感は希薄だが、細分化されてるポリリズミックなビート感覚はこれまた実に耳障りで刺激的。
「MERRIWEATHER POST PAVILLION」は、よりエレクトロニカに接近して新しい音像を描いている。ウタモノである原則にキチンと寄添い、長所としてのコーラスの美しさを更に伸ばしているけど、身体感覚としては完全にモビルアーマー、特殊音響表現への最適化のために躊躇なく人間の造形を放棄してサイボーグになり切ってしまってる感じ。その分アレンジはより圧倒的で、幻惑的。確実にサイケデリック。


MGMT「ORACULAR SPECTACULAR」

MGMT「ORACULAR SPECTACULAR」2007年
チルウェーヴにはもはや全然関係ないけど、確実にサイケデリック。ANIMAL COLLECTIVE の収穫をキャッチーに咀嚼して、グラマラスでポップな音楽を描いてる、00年代のニューヨーク・ブルックリンに花開いた新しいシーンの中心ユニット。彼らのような音楽を指してニューエキセントリックなんて言葉まで出たもんね。少なくともジャケ写の衣装はエキセントリックだと思う。この瞬間にエキセントリックな人たちはイッパイ登場したけど、サイケデリック方面に特化して突っ走ってたのはズバリこの二人だと思うのです。化学着色料のようなカラフル感覚で、シンセフレーズや土着系リズムが組み上げられてて、そこに甘いボーカルがクッキリとしたメロディを描く。実は本当にポップ。「KIDS」シンセリフが実に甘くてグルーヴィー。
●ただ、彼らの音楽も決してダンスミュージックにはなっていない…実はアコギを抱えて歌っても成立するような、ウタとメロディにフォーカスした音楽。フォークの構造を残してる。最先端のモードとポーズを構えているようでいて、ボクが何回か聴いて連想してしまったのは、初期の DAVID BOWIE なのでした。ルックスがグラムロックって意味?いやいや、そういうことじゃなくて。「SPACE ODDITY」1969年の頃の BOWIE って、ルックスはもう過激になり始めてたけど、音楽の構造が完全にフォークソングだったでしょ。リフロックでもなかった。そんで彼ら MGMT の音楽も、いかにギミックを備えようと本質的にフォークソングで、リフで突っ走るロックになってません。「WEEKEND WARS」「THE YOUTH」「PIECE OF WHAT」「THE HANDSHAKES」はとっても DAVID BOWIE 型の楽曲。
●このアルバムのプロデューサーを務めてるのが DAVE FRIDMANN という男。THE FLAMING LIPS MERCURY REV という90年代〜00年代のアメリカで活躍した2大サイケデリックロックバンドの代表作を全て手掛けている。グラスゴーのポストロック〜スロウコアバンド MOGWAI や、ELEPHANT 6 の中核バンド ELF POWERチルウェーヴの代表選手 NEON INDIAN のアルバムも担当。現代のサイケデリック音楽を支える裏方。ここで全部繋がってるのね。実は日本のロックバンド NUMBER GIRL / ZAZEN BOYZ にも関わってる。

MGMT「TIME TO PRETEND」

MGMT「TIME TO PRETEND」2005年
●アルバム「ORACULAR SPECTACULAR」よりも2年も早くリリースされてたミニアルバム。「TIME TO PRETEND」「KIDS」が曲としてダブってる…けど、「ORACULAR SPECTACULAR」収録曲は再録音されたバージョンなので微妙に違う。ココだけの曲でみると、ワリとフツウなインディーロックに聴こえる。「INDIE ROKKERS」って曲まであるし。




●なんだか、最終的には、全然関係ないトコロまで来てしまった。
●ボクの文章は、相変わらず混乱ギミだね。ダメダコりゃ。





●せっかくだから、関連動画をはってみる。



●WASHED OUT「EYES BE CLOSED」
●ライブだとタブレット端末で演奏するのね。




●MEMORY TAPES「BICYCLE」
●素人さんによる、ナイスな編集。
●こちらのリミックスも実は素晴らしいです。「GREEN KNIGHT (CREEP REMIX)」。
http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&v=wnkxgmjUuoA&NR=1




●FOSTER THE PEOPLE「HELENA BEAT」
●CDで聴くよりギターが効いてて、より NEW ORDER っぽい。




●VAN SHE「KELLY」
●ホントは「THE SEA」という曲が好きなんだけど、動画が見当たらない…。




●HOT CHIP「READY FOR THE FLOOR」
●真性文系なキャラ立ちがより一層親近感を感じさせる。今どきあのメガネはスゴい。




●MY BLOODY VALENTINE「TO HERE KNOWS WHEN」
●2008年 FUJI ROCK でのパフォーマンス。長い休眠からまさかの復活を遂げた時期。




●ANIMAL COLLECTIVE「MY GIRLS」
●キラキラすぎるよ…。




●MGMT「KIDS」
●これオフィシャルビデオじゃなくて素人さんの自作らしい。KIDS ならぬ KISS なメイクの二人はバンドと関係ないみたい。でもイイ感じだよね。




●MGMT「WEEKEND WARS」
●このヘンの曲が、ボクに DAVID BOWIE を連想させる。

●週末のヨガを頑張り過ぎたのか?オシリの筋肉がイタくて。
●おまけに、相変わらず、腰がイタくて。
●夏風邪かな?咳も止まらない。ノドがイタい。微妙に吐き気がする。
●結果として、仕事に対して全然ヤル気が起こらねえっす。
●新しいプロジェクト2つにイキナリ組み込まれたけど、うざーいって思っちゃったし。


でも、今日は20年来の友人Iさんと表参道でメシくいまして、とても楽しかったのです。
●だからとっても気分がよくなった。明日もガンバルのだ。




●夏休みの広島ツアーで買った音源を、またまた聴いてます。そこからインスパイアされたモノも含めて。

●そんで、描いてみようと思うのは、「80年代ニューウェーヴ」から「テクノポップ/エレクトロ」の側面を切り出して、「パンク思想の究極形態」としての「テクノ」「アンビエント」という音楽様式を説明するという流れ。80年代から90年代へ時代が切り替っていく前提部分を80年代音楽の中で描く…それが今回の狙いですけど、果たして上手くいくでしょうか?



GARY NUMAN「THE PLEASURE PRINCIPLE」

GARY NUMAN「THE PLEASURE PRINCIPLE」1979年
●480円で売ってました。じゃなきゃ買わなかったろうな…。最近のボクは、80年代ニューウェーヴの音源にやたら引っかかってしまってる。このヘンの音を聴くと、スゴい時代錯誤とかダメだコリャ感がタップリ味わえる。一方で、意外なほどの普遍性や今の時代にむしろ響く説得力があったりする。その二つの味がたまらなくて手を出してしまう。この人はまさしく80年代の徒花のような人。ドチラかと言えば「時代錯誤でダメだコリャ」を味わうクチだろうなと予想してたのです。
●そんで、確かに時代錯誤を感じるワケです。これ見よがしのシンセ使い!ただひたすらフワ〜ンと鳴らしまくるばかり。ただ何回も聴いてるウチに、この工夫のないフワ〜ンなシンセがだんだん病み付きになってくる。あまりに直球な使い方で、ひたすら単純なフレーズを何度も繰り返すばかりだから、アナログシンセのヴィンテージ音響の微細な快楽にフォーカスがビビッと決まって、ソレがかえって奇妙な中毒性と気持ちの良い陶酔感を導き出してしまう。とくに展開もせずに、メロディもボーカルも適当でリズムもごくシンプルなので、実は単純なポップとしてとっつきやすい。アレ?この反復の快楽は、あともう一歩でチルウェーヴ/グローファイになっちゃうかも?


TUBEWAY ARMY「REPLICAS」

TUBEWAY ARMY「REPLICAS」1979年
GARY NUMAN が自分名義で活動する直前の、バンド時代のアルバム。とはいえ「THE PREASURE PRINCIPLE」と同じ年に発表されてるのね。ソロが黒髪、コレは金髪。当時彼は21歳、若い!黒い衣装に金髪のゴスなスタイルがディストピア世界のサイボーグを連想させる。映画「ブレードランナー」の人造人間レプリカントみたい。
●バンド形態だけに、シンセ一本槍だったソロ作と違って中途半端にギターブギとかボーカルが機能しようとしちゃってるので、残念なムズムズを感じる。シンセだけをただ響かせて欲しいのに。もちろん、その後の洗練への萌芽の気配はあるのですが。ゴスな気分はこちらの方が高いのか?

GARY NUMAN の最近の画像を検索すると、見事なオッサンになってて時の流れを感じます。ツヤツヤした人工美のレプリカントは、脂ぎった黒髪のロックオヤジに成り果てました。しかし自分のシンセポップが切り拓いたであろう、インダストリアルミュージックの後輩達、TRENT RAZNOR(NINE INCH NAILS) MARYLIN MANSON らにリスペクトを表明されて、彼らと仕事したりしています。NINE INCH NAILS のTシャツ着てパフォーマンスしてる写真なんて、とっても象徴的。80年代の徒花だとか言っちゃったけど、結果として堅実に現在まで切れ目なくアルバムリリースをしてる人でもあります。

GARYNUMANNIN.jpgGARUNUNAMNIN2.jpg


BILL NELSON RED NOISE

BILL NELSON'S RED NOISE「SOUND - ON - SOUND」1979年
GARY NUMAN と同時代のテクノポップ。といいつつ、コチラは DEVO みたいなガチャガチャした痙攣ロックンロールでございます。うーん、耳障り!こっちも十分なほど時代錯誤。シンセの味付けはほとんど見えないほどで全く「テクノ」じゃありません。押し付けがましいギターブギが要素過多で、神経質なボーカルもせわしなくて、展開が読めない大袈裟さが暑苦しい。
BILL NELSON は70年代においては BE BOP DELUXE というバンドでリーダーを務めてた人物…というか、BE BOP DELUXE の方が有名かな。このバンドを解散させての後続ユニットがこの RED NOISE 。赤いノイズの名前に相応しいヤカマシサ。でもこのユニットはコレキリでオシマイ、この後はソロ名義で BILL は活動する。そもそも作詞作曲も全ての楽器の演奏も全部自分でやりたがる人っぽいので、ソロで十分みたい。1983年には、GARY NUMAN に請われて彼のアルバム「WORRIOR」のプロデューサーを務めるが、二人の中はウマいコトいかなかったようで、二度とプロデューサーはしないって思ったらしい。つまりは人と一緒に仕事が出来ないダメ人間。
●一方この作品は、THE STONE ROSES を発掘した事でボクにとっては神な存在 JOHN LECKIE がプロデューサーを務めてる…BE BOP DELUXE が彼にとっても初期の代表的な仕事のよう。同時代の XTC(ファーストとセカンド)や、SIMPLE MINDS JOHN LECKIE が手掛けてたという。あ、JOHN LECKIE はコレ以前は ABBY ROAD STUDIO のアシスタントをしてて THE BEATLES JHON LENNON の録音に関係してたんだ…今ウィキで知った。
●この音源は広島で購入したものでなくて、今は潰れちゃった汐留 WAVE の激安ワゴンにて100円で採取したもの。まー100円じゃないと買わないね…。


DEUTSCH AMERIKANISCHE FREUNDSCHAFT「DIE KLEINEN UND DIE BOSEN」

DEUTSCH AMERIKANISCHE FREUNDSCHAFT「DIE KLEINEN UND DIE BOSEN」1980年
●ここでドイツのニューウェーヴ、いわゆる「ノイエ・ドイチェ・ヴェレ」に視点を移してみます。ドイツってなんだかスゴいですよね…ジャーマンプログレ〜クラウトロックとか、ジャーマンテクノとか、表現が過剰で突き抜け方がハンパないタイプの音楽がイッパイある印象が。そんでこのアーティスト、カタカナで書けば、ドイチュ・アメリカニシェ・フロイントシャフト、日本語にして「独米友好協会」(←東ドイツの独ソ友好協会をもじったそうです、だからジャケはソ連)、略して D.A.F. 。その独特なアプローチで、インダストリアル/エレクトロニックボディミュージック、テクノ/ハウスの元祖として捉えられてる連中です。英米で爆発したパンク革命がヨーロッパ大陸に延焼すると、こんなカッコに畸形進化するのかと、ただビビるばかり。ホント音楽はオモシロい。
●ポップミュージックを批評解体してしまって、結果スクラップ産業廃棄物みたいな造形に至ってしまったサウンドデザイン……視野狭窄気味な反復リズム、統合失調症気味なノイズギター、奇妙な絶叫ボーカル、そんでピコピコシンセ。まさにデストピアな音響風景。その狂気の徹底ぶりがドイツ民族の生真面目さなのでしょうか?それとも一流の悪意とジョーク感覚?機材の進化が追いついてないのでドラムは人力駆動、これがドイツの先達 CANハンマービートを連想させる。コード感覚無視のギターはヒリヒリするような細切れの鉄クズノイズで、SONIC YOUTH のギターインプロに馴染んだボクには、逆にモダンにさえ聴こえます。エンジニアとして CONNY PLANK が参加。KRAFTWERK、NEU!、CLUSTER、ASH RA TEMPEL をはじめ、ジャーマンプログレの重要な作品に関係し、ニューウェーブ世代にも大きな影響を与えたプロデューサー。
●そんで、アルバム後半(LPのB面)はライブレコーディング。コレもスゴい。ロウファイな録音と演奏がその狂気を増幅してますわ。つーかこちらの方が真実の姿に近いのかな? 粘着質な人力ドラムとダークなシンセベースが生み出す不穏なグルーヴ、これに神経質な絶叫とノイズギターが絡まって、結果として到達した場所は完全にハードコアパンク。技術じゃねえよ!気合いだよ!


DEUTSCH AMERIKANISCHE FREUNDSCHAFT「ALLES IST GUT」

DEUTSCH AMERIKANISCHE FREUNDSCHAFT「ALLES IST GUT」1981年
●4人組バンドであった前作の体制が、ボーカルの GABI DELGADO LOPEZ とエレクトロ/パーカッション担当の ROBERT GORL のデュオへと変更。ROLAND TB−303 を駆使したアシッドなベースで、一気にモダンなエレクトロボディへ進化します。コンセプトが研ぎすまされた感じ。ジャケで汗だくの GABI が妙にセクシーな息遣いで声を吐き付けるように振る舞う様子が、微妙にホモセクシャルな妖しさを醸し出してて、単純なマシーンミュージックにはならない肉体性を音楽に植えつけております。
●ドイツのニューウェーヴ「ノイエ・ドイチェ・ヴェレ」はその後大きく展開、D.A.F. から分派したユニット DER PLAN や、DIE KRUPPS、FALCO、NINA HAGEN などを輩出し、世界のポップミュージックにその存在を知らしめるのでありました。


PROPAGANDA「1234」

PROPAGANDA「1234」1990年
●さてさて、これもドイツのエレポップユニット。ちなみに、彼らと前述の D.A.F.、そして御大 KRAFTWERK もみんなデュッセルドルフの出身。ライン川に沿って発達するルール工業地帯の中心都市であります…気になるねこの街。
●彼らのファーストアルバム「A SECRET WISH」1985年が実にクールで高偏差値なシンセポップだったので、少々時間の空いたセカンドアルバムである本作でもプログレ感覚漂う品のいいアブストラクトサウンドを聴けると思ったら…やっぱ90年代まで足を突っ込むとチトちがった。ラップまで導入されてるダンスミュージックだったのだ。やっぱ時代は変わってる。この頃にはベルリンの壁も崩壊してますし。
●ドイツ・デュッセルドルフが生んだ KRAFTWERK D.A.F. の活躍の結果、80年代末には全世界でテクノ/ハウス革命が始まっている。これは70年代末のパンク革命と同じ、またはそれ以上のインパクトになった運動だとボクは思ってます。その収穫を速やかに、ただし少々薄っぺらく取り込んでいたのがこの時期の PROPAGANDA。エモーショナルな女性ボーカルを軸にポップでダンサブルなビートをタカタカ鳴らしてる。元来のメランコリーは一応残ってますけど、スゴく分かりやすくなっちゃった。3曲目「YOUR WILDLIFE」がラップを使った楽曲。ハウシーな気分の中に、気持ちの良いサビを作って、その間になんちゃってラップを仕込んでる。意味でキチンとシンセポップなので、ちゃんと聴けますけど。
●でもジャケに登場する彫刻は、20世紀初頭の芸術運動・イタリア未来派の代表作、ウンベルト・ボッチョーニ「空間における連続性の唯一の形態」の一部。駆け抜ける人体のスピード感を捕まえたそのフォルムは、まるでモビルスーツみたい。やっぱハートは「未来派野郎」ってコトだね。

ウンベルト・ボッチョーニの代表作「空間における連続性の唯一の形態」(「空間における連続性の唯一の形態」)


SKIP CLUB ORCHESTRA「LEAP AND STAGNATION」

SKIP CLUB ORCHESTRA「LEAP AND STAGNATION」2011年
●さてさて、一気に時代は下って、現代の日本、しかも広島を拠点とするアーティストの音源へ。夏休みの広島ツアーで出会った特殊レンタルCDショップ・FRIPP MUSIC のご主人オキモトさんに薦めてもらったモノ。これが今の時代感覚からちょいと遊離してると思うほどに、80年代末デトロイトテクノに聴こえます。いやー、こんなにストイックなテクノは久しぶりに聴きました。
「80年代末デトロイトテクノにそっくり」という指摘はズバリ FRIPP MUSIC オキモトさんの意見。彼はお店でそのまま一曲目をマルっとボクに聴かせてくれました。そんでボクも激しく共感。ボクが即座に連想したのは、デトロイトテクノのオリジネーター DERRICK MAY の音楽。1986年頃からリリース活動を開始、1987年伝説のシングル「STRINGS OF LIFE」を発表し、盟友 JUAN ATKINS、KEVIN SAUNDERSON らと共に「テクノ」という名の全く新しいブラックミュージックを創始する。
●貧しい黒人労働者階級の若者である彼ら3人が当時ゲットできたのは、その時代においてはもう時代遅れになっていた中古のボロ機材だけ。しかし、それを逆手にとってシンプルで研ぎすまされた音響をデザインする。ポップミュージックが持つ全ての虚飾を削ぎ落とし、全てのロマンを剥ぎ取り、ただフロアで全てを忘れてダンスするためだけに特化する。それがテクノ。このコンセプトは、ボクにとっては最高にハードコアな発想であり、最高にハードコアな音楽実践であったのです。ボロ機材という最小限度の単位で音楽を作る、という点で、パンクより純粋にパンク的。
●ちなみに彼らがゲットした機材とは、日本製のシーケンサー ROLAND TR-909、TR-808、TB-303。コレらの機材は実は80年代ドアタマに発売されてて当時は型落ちもイイトコロ、中古でタタキ売り状態。しかし、このテクノの創始者たちが使用した事でこれらの機材は伝説の名機となり、現在のポップミュージックの世界でも重要な存在感を持つほどになる。この段階においての初期デトロイトテクノは、この型落ち機材の影響なのか、微妙なスカスカ感がある。80年代末デトロイトテクノは音の密度感がチト薄いのだ。同じデトロイトテクノでも90年代に続く JEFF MILLS UNDERGROUND RESISTANCE、CARL GRAIG の音楽とも違う質感。後継世代はもっと密度感を強調してより凶悪な印象を演出している(そんで90年代育ちのボクとしてはコッチの方が馴染みがある)。そして、この作品の主人公、SKIP CLUB ORCHESTRA。この現代の広島で活動するこの人は、確信的な狙いなのか、埋めようと思えば塞げるスカスカ感を敢えて残してる。その意味でホントに「80年代末デトロイトテクノ」。うわーマニアックな仕掛けだ。
●こんなにマニアックなギミックが、今の若い人に伝わるのか?しかも広島という地方都市で?と FRIPP MUSIC オキモトさんに伺うと「中国地方を中心に DJ として大活躍しているシーンの顔役」だという。ポストダブステップ以降に出現したシカゴ発のゲットーミュージック、ジュークのイベントもオーガナイズしてるほど。自分で作るトラックはベースを極端に強調するジュークにはならないけど、DJでは積極的に取り入れたりしているらしい。…今振返るとボクの質問はなんだかとても失礼…すみません。
●シリアスで、ストイックな美しさを持つこのアルバム。シンプルなシンセが深くエコーに滲む中で、乾いたドラムマシーンのハイハットと軽いハンドクラップがチャキチャキと鳴る様に聴き惚れる。ボーカル曲もいくつかあるが、特に素晴らしいのが日本語曲「TEO」「手を 手をつないでほしいの」。80年代末デトロイトが、スムーズに日本語に接続する、ゾクゾクするような瞬間。


BRIAN ENO「APOLLO - ATMOSPHERE  SOUNDTRACKS」

BRIAN ENO「APOLLO - ATMOSPHERE & SOUNDTRACKS」1983年
●またまた80年代にクイックターン。でもココで登場するのはアンビエントBRIAN ENO です。これも広島 FRIPP MUSIC にて500円で購入しました。ENO は、元 ROXY MUSIC のメンバーとして活躍、伝説のコンピ「NO NEW YORK」の編纂にも関わってるパンク/ニューウェーヴの重要人物であります。彼が打ち出した「ノンミュージシャンズ・ミュージック」という思想も、ある意味でパンク革命の賜物。
●そんで、FRIPP MUSIC の名前の由来でもある、KING CRIMSON のリーダー ROBERT FRIPP とのコラボも有名。そのアブストラクトな作品群から発想をふくらませたのか、1978年から彼は「アンビエント・ミュージック」シリーズを発表する。「非・音楽」という発想を突き詰めた結果、音楽家としてのエゴ/主体性を完全に排除し、完全に環境に溶け込む音響、鑑賞を想定しない/聴かれない/聴く必要のナイ音楽をデザインする。それがアンビエント。ただのBGMとして、なにも主張しない音楽。コンセプトだけを打ち出すに留まらず、アンビエント的な音楽を専門的に扱うレーベル OBSCURE を設立するなど、彼の仕事の大きさはスゴい。
●そんなシリーズ連作の延長にあるのが、この音源。そのタイトルにあるように「APOLLO」という名前のドキュメンタリー映画のために作られたサントラであります。この映画、アポロ計画で撮影された月面の様子をただただ見せる実に硬派な映像作品らしく、ナレーションもない中で、この ENO による宇宙空間アンビエント音響がただただホワワワワンと響くだけの内容だったようです。4分程度のコンパクトな長さで楽曲がまとまってる構成は、10分以上もホワホワし続ける長ーい楽曲ばかりの他のアンビエント作品に比べれば聴きやすいし取っ付きやすい。ENO のアンビエントシリーズは必ず地図/航空写真がジャケに使われるお約束だけど、コレは月面写真になってます。
●共作者は、実弟の ROGER ENO …コレが彼にとっては初めての録音仕事。そして他の仕事でも共闘している DANIEL RANOISRANOIS ENO と共に80年代の U2 をプロデューサーとして支えるなど、ポップミュージック界ではかなりの重要人物。BOB DYLAN から THE NEVILLE BROTHERS まで手掛ける敏腕プロデューサーだ。彼のクレジットが入ってるだけでもう確実と思っちゃうもんね。本作の中盤、RANOISギターがポロロンローンと自己主張する瞬間があって、アンチドラマチックなアンビエントにちょっとしたメリハリを付けてくれます。
アンビエントというコンセプトは、テクノ/ハウス革命の中で大きな武器/推進力となり新しい音楽に広がりをもたらしました。THE KLF「CHILL OUT」 THE ORB「U.E.ORB」といった傑作が90年代初頭に登場してますもんね。今の時代においては大きく拡大解釈され、ごく普通の演出手法としてポップミュージックに溶け込んでおります。


瀬戸内海に「ウサギ島」があるという…。
瀬戸内海に「ウサギ島」があるという…。
瀬戸内海に「ウサギ島」があるという…。
瀬戸内海に「ウサギ島」があるという…。





(我が家のウサギ、もなか。)(我が家のウサギ、もなか。)

●今回の旅行にあたり、我が家のウサギ、もなかをペットホテルに預けることになりました。
●そこでワイフが検索した結果、上石神井にウサギ専門のペットホテルがあることがわかりまして。
●で、ソコにもなかを預けて帰ってきた娘ヒヨコが大興奮でボクに報告!「ペットホテルの人がね、広島にはウサギ島があるって言ってたよ!」ボクらの旅行の予定をなんとなく話したら、さすがウサギの専門家、「ウサギ島」なる存在をヒヨコとワイフに説明してくれたという。
「人のほとんど住まない島に、たくさんのウサギが平和に暮らす」…ヒヨコにとっては夢のような島だ。野生のシカが神社をウロウロしている島といい、瀬戸内海は様々なファンタジーに満ち溢れている!

「ウサギ島」は、大久野島(おくのしま)という。
瀬戸内海に浮かぶ周囲4キロの小島、ここに野生化したウサギ300羽が仲良く暮らしているらしい。島には産業らしいモノは何もなく、このウサギと地元の海の幸を売りにした国民休暇村があるだけ。この宿関係者しか住人は誰もいない、ウサギだけの楽園というわけだ。オモロイじゃないけ!ヒヨコ、この島に連れてってやるじゃけえのお!
●そこで、旅行最終日の行程にこの島をネジ込むべく、深夜ホテルのロビーで検索しまくったですよ(ホテルのロビーにしかWIFIが通ってない…)。


●で、これがスゲエ遠いんだわ…。一瞬なえるホド、遠い。

大久野島

●広島っつーか、尾道の方が近いな…。島が小さすぎてよく見えない。他の島は橋で繋がってるけど、そんなケアはされてないね。いったいどんなトコロなんだろう?


●つーことで、朝8時のJR在来線に乗る。道のりは広島駅から2時間。
JR広島駅から山陽本線で、三原駅を目指す。新幹線こだま号が停まる駅ね。ココへ各駅停車で1時間15分ほど。通勤ピークタイムなので広島駅はサラリーマンや学生さんでイッパイ…でも通勤圏エリアを出ると車内はスカスカに。
三原駅からはさらにローカルな単線路線、呉線に乗換え。必死な時刻表研究の結果、スムーズに接続出来たけど、基本一時間に一本しか運転がない。ヒヨコ「からすやま線みたいだね!」都会暮らしのヒヨコにとって地方のローカル線は先日亡くなったボクの祖母が暮らしていた栃木・那須烏山の烏山線しか知らない。そんな2両編成のワンマン運行に揺られて20分ほど…。

IMG_1172.jpg

JR呉線・忠海駅に到着!
忠海「ただのうみ」って読むんだけど…マジでただのウミしかない。半無人駅で、駅前には人気のない旅館ひとつ以外にはナニもない…コンビニひとつありません。平清盛の父・平忠盛が海賊退治でナンチャラで…というエピソードがあり、つまり「忠」の字は平忠盛に由来してるそうです。あ、スマホでマップを見るとアヲハタジャムの工場がある。
●しかし、そんなコトはどうでもよくて!駅の裏手にはそのままマブしい瀬戸内海が広がってて、もうその対岸に大久野島が見える!

IMG_1168.jpg

●早速、フェリーに乗る。つーか、ちっこい!

IMG_1175.jpg
IMG_1177.jpg

●今回の旅行では、何回か船に乗ったけど、一番ちっぽけだね!まー娘ヒヨコは心配なくテンションアゲアゲだけど。一応117人乗り、片道300円。お昼の時間帯は2時間に一本しか便がナイからご注意を。
●桟橋に到着すると、この大久野島で唯一の施設らしい施設、休暇村・大久野島からのお出迎えバスが待っててくれる。宿泊の予定がない日帰り客であるボクらでも、気兼ねなく乗せてくれた。

・くわしくはコチラ「山陽商船グループ」忠海~大久野~大三島【盛】(大三島フェリー)
 http://www.f00-137.121.168.210.fs-user.net/htdocs/?page_id=19


さて、こっから、ウサギ天国である!
●ボクらが島に到着したのは午前11時前。もなかの生態に詳しいヒヨコによると「ねむくなって、ぬーんってカオしてねそべってる時間」。よく知らんがウサギは夜行性で日中時間はボケーッとしてるらしい。果たして「ぬーん」なモードのウサギたちは我々を出迎えてくれるのか?

我が家と、ウサギのファーストコンタクト。iPhone で動画収録してみました。わお!楽しい!



●夏のキツい日差しを避けて、ウサギたちはみんな木陰に隠れて「ぬーん」状態でありました。しかし、すでに人間に馴れッコとなったウサギはエサがもらえると分かってて、一斉にワラワラと集まってくる。まさに大歓迎!休暇村のロビーでは、コップ一杯のペレットが100円で売られている。ニンジンは前もって持参しました。

IMG_1208.jpg(ぬーん。カッタルイ…。)

IMG_1216.jpg(ペレットだ!ワラワラ!)

IMG_0467.jpg

●いつのまにか、息子ノマドが連中のおうちにお邪魔してる。コドモじゃなきゃ入れないほどの低木ですよ。そんで人気者。うらやましい。
●休暇村では、レンタルサイクルもやってる。2時間で400円。島をチャリチャリサイクリング。
●木陰には大勢のウサギが潜んでる。巣穴も至る所にある。ウサギパラダイス。ワラワラ。

IMG_1221.jpg(ウサギに囲まれて全然自転車が進まない)

IMG_1228.jpg(海水浴場もあるよ。)



でもね、この島にはもう一つの暗い顔もあるのです。戦時下のダークサイド。

IMG_1223.jpg

大久野島毒ガス資料館。
第二次大戦の時代において、この島は、旧日本軍の化学兵器工場だったのです。
「ウサギ天国」「化学兵器の秘密工場」。この落差。

●明治時代の国防計画で、この島はいくつかの砲台を備えた要塞として整備されました。日清・日露戦争当時では瀬戸内海は戦略上の重要拠点だったのですね。その砲台跡は今でも見学できます…行かなかったけど。
●1929年、満州事変まであと2年となったこの年に、この島に毒ガス工場が設置されました。当時最先端の化学兵器開発拠点として、その存在は極秘とされ住民は強制退去。なんと、地図の上からも島の存在が消されました。資料館に展示されてる当時の地図には、この島が全く描かれてません。研究所や工場に関わる人々はその職務を口外することはできませんでした。
●戦争が激しくなると共に、ココで働く人は増えて、最盛期は5000人に達したといいます。通勤船が毎日往復して、昼夜2交代制の13時間労働で男女問わず多くの人々がココで毒ガス製造に従事しました。展示品を見る限り、果てしなくローテクな設備の中で作られた劇薬たちは、やっぱりその工場労働者の健康をしっかり損なっており、多くの人々が戦争が終わった後も障害に苦しむことになります。
●戦争が終わると、GHQによってこの施設は破壊され、製造された毒ガスも処分されました…まとめて海中投棄したようだけど、それって大味じゃないのかな?その後もこの島に住む人はなく忘れ去られたみたい。旧日本軍が毒ガス製造を行っていたコトが世間一般に知られたのは1984年のこと。それまでこの島で起こっていたコトを知っていたのは一部の人だけだった…。
●ボクがこの資料館で見物してた時は、修学旅行とおぼしき中学生の団体さまがセッセと展示を見ながら一生懸命メモをとってた。隣の部屋ではビデオの上映もしてた…内容はよくワカラナかったけど、日中戦争の説明をしてたっぽい。ガンバって勉強しろ青少年。

IMG_1225.jpg

●これは、工場労働に従事した毒ガス障害者の慰霊碑。そのワキに千羽鶴が掲げられていました。


さて、この島のウサギがどこから来たのか?
●一説ではこの毒ガス工場が実験動物として飼育してたウサギの子孫では?なんて話もあるようですが、本当は、地元・忠海の小学校が飼いウサギをこの島に放したというダケらしい。だからといって、この島にウサギを捨てにきてはイケマセン。既に十分すぎるほどワイルドになったウサギたちと、今の飼いウサギではパワフルさが違うので、イジメラれたり、エサをゲットできなかったりしてスグに死んでしまいます。

大久野島MAP

●ご参考に島の地図をスキャンしておきます。クリックして拡大して下さい。


●この島について教えてくれた、ペットホテルの人。「え!ウサギ島にホントに行ったんですか!よかったですね!」重要な情報ホントにありがとうございます。娘ヒヨコ、来年は島内の休暇村に3泊4日したいと叫んでますよ。



●さて、広島で入手した音楽を聴くよ。ウサギにちなんで女子モノを聴いてます。

ナンセンスラブレター「ラブレター フロム ナンセンスラブレター」

ナンセンスラブレター「ラブレター フロム ナンセンスラブレター」2011年
●前の記事で紹介しました広島の特殊レンタルショップ FRIPP MUSIC のご主人オキモトさんが激オシしてた女子ボーカルユニット。オキモトさん「相対性理論すきですか?」そう、ズバリ相対性理論やくしまるえつこ嬢みたいなフワフワボーカルです。札幌で活動するユニットで、彼の地のレーベル BAKERU RECORDS からのリリース。YOUTUBE にも自分たちで制作したMVを沢山発表しているようです。ただし、相対性理論のように聴く者を突き放すようなクールさは薄くて、少々ローファイ気味で、チンマリしたチャーミングさがカワイイ愛玩動物を連想させるのであります。

一意制せかいち「ムロンオムロン」

一意制せかいち「ムロンオムロン」2012年
ナンセンスラブレターのボーカル女子兼ソングライター、つづきさやの別ユニット。バンドやミュージシャンが楽曲ごとに入れ替わってるから表情が多彩だけど、つづきさやさん本人のボーカルスタイルは頑強にフワフワゆるゆるしてるので、その個性は全くブレてない。
●なんで広島と縁があるんだっけ…? FRIPP MUSICオキモトさんに伺ったけど忘れちゃった…。ただし今のトコロこの音源を店頭で取り扱ってるのはこの広島のお店だけだし、ナンセンスラブレターの売上もこのお店がダントツらしい。下北沢 MONA RECORDS でソロライブもあったそうで。そのネットの評判を見ると、ご本人、モデル体型の長身で、振りを付けてウタを歌ってたそう。一度生で見てみたいなあ。

大森靖子「PINK」

大森靖子「PINK」2012年
●ああ、うってかわって、ヒリヒリするような絶唱系シンガーの登場です。ああ、後藤まり子さんの音楽に初めて遭遇したようなショックだ。最低限のギターと耳障りな声が、見なくていいモノ見ずに済むならソレに越したコトないモノをがっぱがっぱと陽の光に晒して、ソコからカサブタをひん剥いたおかげで血と膿が混じって滲むようにベタベタしたモンが出て来るような、ダメだコリャな気分をばーっと周囲に噴射する。帯コメが、水中、それは苦しいジョニー大蔵大臣だから、普通の音楽じゃないと思ってたよ。予想通りに、いや予想以上にビリビリしてるよ。

PERFUME「JPN」

PERFUME「JPN」2011年
●この流れでいきなりドメジャー。とうとう世界ツアーまで決定してしまった広島発の3人組。コレを買ったフタバ図書では、彼女たちをアイドルのコーナーに並べずジェイポップ扱いにしてた…おかげで探すの手こずった。もう彼女たちはアイドルじゃないんだ。奥田民生がカバーした「レーザービーム」が耳から離れないので、買わずにはおれませんでした。最初からのクールっぷりが変わらないのっちが相変わらずボクのお気に入りでありますが、最近イイ感じにアブラが抜けてきたあ〜ちゃんも、ワリと捨て難いと思う今日この頃です。

THEE HEADCOATEES「HERE COMES CESSATION」

THEE HEADCOATEES「HERE COMES CESSATION」1999年
●ガラリと変わって、イギリスのガレージパンクです。70年代から活動するガレージ奇人 BILLY CHILDISH のバンド THEE HEADCOATS女子バックボーカル部門が独立してアルバムをリリースしておりました。その最後の作品なのかな?西新宿のレコ屋 VINYL VINYL JAPAN RECORDS としてこの作品をリリースしてる。BILLY CHILDISH の音楽に特徴的な、スカスカしてるけどその隙間の熱量はハンパない、ぶんぶんドライブするガレージ魂がココでも炸裂してます。80年代ハードコアとも、00年代のガレージリバイバルとも全然違う文脈のパンク。パンク以前の原型がある。
●イギリス南東端にある街メドウェイというトコロで、この BILLY CHILDISH を中心とした独特のシーンが存在してるみたい。様々なガレージバンドが登場して、彼のレーベル HANGMAN RECORDS から音源を発信してたそうです。THEE HEADCOATEES も本体の THEE HEADCOATS も今は活動してないようだけど、BILLY CHILDISH 自身は昔からそうしてたように、様々な名義で今も活発に活動してるっぽいです。あ、有名な話だけど、THEE MICHELLE GUN ELEPHANT は、THEE HEADCOATS から拝借してわざわざ定冠詞の THE THEE にしてたそうです。意味?フツウの THE と変わらないんじゃないかな?




●フツウの広島旅行についても書かないとイケナイよね…。


腰がヤバい!なんだかこの一週間、腰がイタくて、靴を履いたり地面のモノを拾ったりがシンドイ。コレってギックリくる前兆なのかな?コワい!今朝のヨガで楽になったような気もするけど…不安だわ。

●そんなコトで、腰に爆弾を抱えつつ…。


今年の夏休み、広島に行ってきましたー!
●イエイ。家族四人での久しぶりの旅行だね。

●旅行のメインディッシュは、ドラマ「平清盛」にインスパイアされての宮島・厳島神社
●もちろん原爆ドーム平和記念公園も行って。
●愛媛県の松山まで海を渡って、道後温泉に行ったりと。
●アレコレ楽しんだわけですが。


やっぱね、欠かせないのが広島のレコ屋巡りですよ!
●実質五日間の行程の中でキチンと家族サービスに尽くし、その上でパラパラと時間を作ってはアグレッシブに動きました。お店を探して買い物。そして店員さんに聞き込み!「こちらみたいなレコード屋さんは、この街で他にドコにありますか?」すると親切な店員さんは色々と教えてくれちゃうんです。このご好意に甘えながら、教えてもらったお店に行って買い物&聞き込み。そんなワラシベ長者的レコ屋探しな動きで、価値のあるお店を探り当てるのが楽しい!ネットで事前の下調べをしても、最後は現場でのリサーチが一番大事なのであります。コレは、どの街であっても、外国であっても、同じ。ボクの中の原則であります。ウキウキのレコ屋巡りだ!


聞き込みのコツとしては、古着屋をトッカカリにするとヨイ!のがボクの経験則。
●とりあえず、街をブラついてレコ屋が見つからない場合…。その時ボクは、古着屋さんを探します。まーボクが古着好きってのが前提で、ソレだけでも満足できるコトもあるけど、オシャレな古着屋さんの近くに、オシャレなレコード屋さんはあります。そして、オシャレな古着屋さんはオシャレなレコード屋さんをちゃんと把握してます。ボクの経験だと、名古屋や札幌、神戸あたりはこの原則でオモシロいエリアに到達できました。
●今回も、とりあえずカワイイ古着系雑貨屋さんでメッシュのキャップを買いながら、店員のオンナノコに話しかけるのです。茶色の髪の毛をキレイにまとめて、70年代風のアメリカのポロシャツをスレンダーに着こなして、大きな口がニコニコしてカワイイ二十歳ほどのオンナノコ。なんかテンション上がるわ。…実は東京から遊びに来たんだけど、広島でイイ感じの古着屋さんってどの辺にあるのかな?「えー!いいお店ありますよー。地図かきましょうか!」カワイイ上にノリもヨイ!いいムスメさんだ!「オニイさんはナニ系のファッションが好きなんですか?」ココでボク、ウレシくてまたテンション上がる。オニイさん!ヨカッた、オッサンじゃなくて!で、地図とメモを描いてもらった。

IMG_0974.jpg

「地図ワカンなかったらゴメンナサイ!」イヤイヤ全然OK!つーかワカンなかったら、ボクもう一回ここ来てキミに会うわ!

IMG_0963.jpgIMG_0964.jpg

●せっかくカワイイオンナノコに教えてもらった古着屋さんだから、紹介しますね。

GOFFA HIROSHIMA(写真左、広島市中区袋町2-5 Mビル袋町1F,2F)
●本通りのアーケード街の南を東西に並行して通る道沿いに、オシャレなお店が集まっておりました。袋町というのかな?インテリアのお店とか、オープンカフェとか。スニーカーショップもある。そんなエリアに真っ白な外観で佇んでましたのがこのお店。完全モード系なので、ちとボクの趣味とは違うのですが、イイ感じのお店でした。

KING PIN(写真右、広島市中区袋町1-30-101)
●コチラは、ストリート/スケーター系のメンズショップ。コッチは完全にボクの好み。情報提供してくれた彼女、ワザとモード/ストリートと硬軟取り混ぜて教えてくれたんだな〜嬉しいです!ココでは DICKERS のショートパンツを買ってしまいました。暑い旅行中に早速ヘビロテ使用。気のイイおニイさんの気持ちよい接客でサクサク買い物。そんでレコ屋の聞き込み。ココでは2軒もの情報をゲットしました。コレから紹介する、STEREO RECORDS の場所も地図書いて詳しく教えてくれたです。

あとね、参考になるのが地元で作られてるフリーペーパー。
●今回は、街の雰囲気を知るのに、「ROCK'S UP」というフリーペーパーが役に立ちました。バックナンバーもゲットできて、広島に来たアーティストや地元のミュージシャンたちの気分がよくわかる。敬意を表してココに紹介しておきます。あ、ちなみにこの表紙の撮影ロケーションが今から紹介する STEREO RECORDS です。

「ROCKS UP」 http://rocksup.com/


さて、やっと本題の、広島レコ屋巡りツアーであります。


広島で、おそらく今一番重要なお店、のような気がする。

IMG_0966.jpgSTEREO RECORDS

STEREO RECORDS(広島市中区中町2-2 末広ビル302)
●コレはオシャレなお店!そして、どのお店でも名前が出てきた有名店でもあります。みんな「STEREO」って呼ぶんですよね。広島ユースカルチャーのランドマーク、パルコ広島店広島クラブクワトロタワーレコードが入ってる)&アリスガーデン(という名前の広場。大阪でいうトコロのアメリカ村・三角公園みたいな場所)から南にまっすぐ伸びる並木通りにあります。並木通りはセレクトショップや若者向けのカフェバーが散らばってるナイスなエリアみたい。そこにとても目立つ看板が光る。イギリスの地下鉄を連想させる赤い輪のマークが印象的。
●シンプルな内装の店内には、丁寧にジャンル分けされたクレイツが折り目正しく整列してます。品揃えはほぼ全部アナログ。ジャズ、レアグルーヴ、ダンスクラシック、ブラジル、ヒップホップと、クラブやカフェでオシャレにスピンしたい美盤がイッパイ。最近のエレクトロや00年代ロック、90年代クラシック、80年代ニューウェーブなどなどクラブユース仕様な洋楽オールジャンルがゾロっと整ってます。まーそのオシャレ感に応じたちょい高めのお値段設定だけど、幅広い網羅感と掘り甲斐のある深みから言えば妥当だと思う。地元のクラブイベントでよくプレイされる音源を、そのイベントの名前を冠したコーナーを設けて紹介してる。イイね!ボクは、そんなオシャレな店なのに、UKプログレバンド HAWKWIND の80年代のLPを3390円で、そして、やはりイギリスのガレージ女子バンド THEE HEADCOATEES のLPを1200円で買いました。
●物腰の優しい店員さんは、ボクが地元の音楽事情をアレコレ聴くのにイヤな顔一つせず丁寧に教えてくれました。iPad で別のお店の地図を出してくれたり、フリーペーパーを紹介してくれたり。この人柄も、お店には大切だよね。

・STEREO RECORDS ホームページ:http://www.stereo-records.com/
・FACEBOOK:http://www.facebook.com/STEREORECORDS



その STEREO RECORDS の階上にもレコ屋が!

IMG_0968.jpg mshi3.jpeg


MASTER RECORDS(広島市中区中町2-2末広ビル302)
●前述の STEREO の店員さんに教えてもらったお店。「この上の階にもレコ屋があるんですよ」あ、そうなんですか!面積でいえば、STEREO の二分の一ほど。シンプルな内装や100%アナログのみの取り扱い、そして店員さんの人当たりも STEREO とほぼ同じ印象…なのだが、品揃えの内容に関してはチトコンサバで古めかしいと思った…。いわゆるロッククラシック、ソウルクラシックを普通の値段で売ってる。高くもないが、安くもないか。ボク個人から見ると、だいたいCDで既に持ってて珍しいモノが見当たらなかった。残念。

IMG_0970.jpg

●よく見ると、表通りに仲良く2つのお店で看板を出してた。並木通りにて。

・MASTER RECORDS ホームページ:http://www.masters-record.com/blog/



ハードコアの魂!を広島に見ました。

IMG_0961.jpg

MISERY(広島市中区袋町2-7 プレイグラウンドビル2F)
ハードコアパンク専門店。気合入ってます。70年代〜80年代のハードコア&関連パンクを、イギリス、アメリカ、日本、その他全世界を網羅するように取り扱ってます。アナログ、CDが半分づつ、そしてロックTシャツもたくさん。もちろんここではパンクを購入。THE ADDICTS のファースト再発盤ボーナストラック付きを2180円にて採取。
●カウンターの中には、緊張感ピリピリのオーラを放つ(「北斗の拳」でいうところの「闘気」)ご主人がおりまして…なんか中途半端に声かけづらいなーとビビってしまいました。しかし!このご主人が重要人物だった。STEREO の店員さんと会話してた流れでこのお店の話に…「広島はハードコアが盛んなんですよ。MISERY というお店がありまして」あ、ソコ、たまたま見つけてさっきいってきました!「あそこのご主人は GUY さんと言って、ハードコアの分野では世界的に有名なんです。自分で BLOODSUCKER RECORDSというレーベルを主宰して、国内外のバンドをサポートしてるんです」おお!あの闘気は本物だった!ちょっとはお話すればヨカッた。STEREO のお兄さんには、GUY さんが作ってるフリーの ZINE(このネットの時代に敢えて紙メディアの ZINE で発信ってトコもまさにパンク!)をいただきました。内容は「はだしのゲン」作者中沢啓治さんインタビュー他、広島発にふさわしい反原発メッセージがテンコ盛りなのでありました。
●本通りに対して南に平行して通る道、前述のモード系古着屋さん GOFFA があるアタリ、自転車屋さんが一回にある雑居ビルの2階にありました。ぶっちゃけ見つけづらい。そんでコレがオマケにもらったお店のステッカー。ハードコア!

MISARY STICKER

・MISARY:http://www.diskshop-misery.com/
・BLOODSUCKER RECORDS:http://www.bloodsucker-record.com/



50年代から70年代に特化した、こくまろなお店。

IMG_1237.jpg THISBOY.png

THIS BOY(広島市中区幟町9-1 ナガトヤビル1F)
●ここも STEREO の店員さんに教えてもらいました。広電「銀山通」駅を降りてファミリーマートの右側ひとつ隣のカドを北側へ。そこをワンブロックほど入ったトコロにあるお店。白い建物の一階、ガラスにレコードがキレイに陳列されてるのが目印。ガラス扉の青いロゴマークがカッコいい。ファブフォー!
●在庫はアナログとCDが半分づつ。でも基本は50年代〜70年代までの音楽に限定。古き良き音楽に対して深い思い入れがあるコトが品揃えでジワリ伝わる、渋い価値観。昔ながらのガンコな中古レコード屋さんという気配を感じる。デンデケデケデケなエレキ〜サーフロックでコーナーを構えてたり、ビートルズの帯付きオリジナル盤のような希少なレア盤をキレイに売ってたり、ジャズやブラジル、ラテンが分厚かったりするトコロ、そして60年代以前の7インチシングル、オリジナル盤をたくさん扱っちゃうトコロとかは、ボクにはチト大人過ぎる趣味だね。基本的に90年代以降なんて目もくれない姿勢。
●お値段は比較的手に取りやすい値ごろ感…。アナログの希少な美盤となると5ケタいくけど、安いモノは500円から買える。ボクは ERIC DOLPHY のLPを500円、JESSI DAVIS のCDを980円、XTC のCD2枚をそれぞれ800円、そして80年代ポジパンバンド PLAY DEAD の初期音源日本編集盤LPを1500円で購入。もっと時間をかけたらイロイロなモノが見つかりそう。また来たくなるお店。
●お店のホームページを見ると、ご主人が完全なるストロングスタイルのコレクターさんですね。うわー、大人だわ…。スゴイ情報量でついていけない。

IMG_0979.jpg

●こちらがお店の目印のショーケース。帯付きオリジナル盤なら10万円単位で買取するって書いてある。

・THIS BOY ホームページ:http://www.thisboy.co.jp/



こちらのご主人とは一時間も話し込んでしまいました。

IMG_1155.jpg フリップミュージック


FRIPP MUSIC(広島市東区光町1-11-24日商岩井光町ハイツ109号)
JR広島駅の北側・新幹線口から100メートルほど離れたトコロにあるお店。実はココは普通のレコ屋ではなくて、なんとCDとマンガのレンタルショップ。しかしコレが実にマニアックな品揃えでビックリ。ご主人の趣味か完全にサブカルに偏ってる。新入荷の棚にペロッと FELA KUTI のボックスと PENGUIN CAFE ORCHESTRA の再発シリーズが並んでる。そんでテクノやエレクトロニカがスゴく分厚い!TELEFON TEL AVIV のアルバムも普通に置いてあったけど、アレAmazonマーケットプレイスでは5ケタする激レアアイテムだわ、ボクマジ欲しいわ!レンタルだから買えないけど。
ご主人に思わず質問してしまった。どうしてこんな品揃えになっちゃったんですか?「昔はね、貸しレコード屋さんといえばお店の個性がハッキリ出ているモノが当たり前で、その原点へ立ち戻ってるだけなんですよ」TSUTAYA 以前のレンタル業界ってこんな個性を発揮できる世界だったんだ!大手チェーンの全国展開で画一化される前の音楽のあり方。うわあ、ボクが若かった頃にこんなお店があったらな〜。お金がない時に、このレンタルのサービスは嬉しかっただろうな。そしてこうしてご主人と話をして、イロイロな音楽を教えてもらう。いやあ、ためになるな〜。そんなご主人の気持ちは今の若い人たちに伝わってますか?「まだこのお店を始めて一年なんですけど、20〜40歳台のお客さんがついてきてます」広島のキッズはこんなステキなお店があることをもっと幸せに思わないとイケマセン!
●実際、このお店と地元のシーンはガッツリ繋がってると見えて、地元インディーのアーティストの音源をシッカリ物販として扱ってる。縁があれば、札幌でも東京でも大阪でもインディー音源を扱う方針みたいです。地元の DJ やミュージシャンがお店のお客さんだったりもしてるようだし、前述の MISARY 店長 GUY さんもご存知だという。地元のシーンに根ざすってこういうことなのですね。
●結局、地元アーティスト音源を中心に12000円の買い物をしちゃった。中古盤コーナーからも、JOHN MCLAUGHLIN & MAHAVISHNU ORCHESTRA のライブ盤や BRIAN ENO のアンビエントとかを買っちゃった。今回一番お金を落としてしまったお店です。
●そんで、ノリでコチラのレンタル会員にもなっちゃった!ご主人「せっかくですから、どうぞ会員になりませんか?入会金無料にしますから」えーボク東京の人間ですよ!いいんですか?でもコレも何かの縁だしね。カワイイ会員カードをいただきました。ちなみに、こちらのご主人オキモトさんは、地元フリーペーパー「ROCK’S UP」でコラムを執筆しているとか。ん、FRIPP MUSIC の名の由来?当然、御大 ROBERT FRIPP から借りたに決まってるじゃないですか!

FRIPP MUSICカード(カワイイ会員カード。)

・FRIPP MUSIC ホームページ:http://www.frippmusic.com/
・Facebook:http://www.facebook.com/frippmusic
・twitter:https://twitter.com/frippmusic



広島で5カ所の系列店を制覇。GROOVIN'。

GROOVIN’ DISC SHOP

IMG_0958.jpg

GROOVIN' 広島サンモール店(広島市中区紙屋町2-2-18サンモール5F)
GROOVIN' は、広島福岡岡山に8店舗を展開するショップ。うち、広島市内に5店舗があるのです。これも全部チェックするのだ!
●その中で、ボクが最初に見つけたのは、こちら広島サンモール店サンモールとは、広島のダウンタウンを東西に打ち抜く「本通り」アーケード街の西端部分にあるテナントビル。ここの5階にこのお店があった。品揃えは8割がCD、2割がアナログ。基本的に激安。LP一枚480円から。つーかお店全体が激安ワゴンみたいな感じがする。90年代ジェイポップとか8CMシングル盤とか演歌コーナーとか。店員さんによると、実際、系列店の中でもバーゲン品を扱う役割を背負ってるらしい。キツいっちゃーキツいが、宝はこういうカオスの中に埋まっているモノ。ホントは時間をかけてジックリ掘りたいトコロだが旅行者であるボクには時間がない。
●それでもキチンと気になるモノはゲットしました。JOE JACKSON のセカンドアルバムと GARY NUMAN のソロ一枚目。今のボクは気分でいうと80年代モノなんだろうな。今回はそんな買い物が多い。
●ところで、このサンモールヴィレッジバンガード WEGO が入っているのでヒップなサブカルの拠点になってるのかな?と思いきや、コアなフィギュア屋さんや、ゴスロリ系ファッションのショップ、声優系CDがスゲエいっぱいあるマンガ専門店などなどがイッパイで、オタカルチャーの拠点になってるみたいで興味深かった。周辺エリアは、大きなパソコンショップを中心に、ゲームショップや同人誌系の書店、プラモデルショップの YELLOW SUBMARINE などがあって。なるほどソッチ系のエリアになってるのね。勉強になるわ。
●ちなみに、ここの店員さんに、STEREO RECORDS の存在を教えてもらったのね。

IMG_0980.jpg

GROOVIN' 本店(広島市南区京橋町3-15)
広島ダウンタウンとJR広島駅の中間地点、川と川に挟まれたエリア、京橋町にあります。JR広島駅から徒歩5分ほど、そんで、これから紹介する系列4店舗はイッペンにチェック出来る距離感でもあります。本店は自社ビルなんでしょうか?お店は1階2階でさらに上はオフィス。そんでこのお店がこの街の老舗なんでしょうか?イカニモ昔からやってますな空気を出してます。
GROOVIN' 全店の傾向として感じたのは、在庫がどういう秩序に配置されてるのかワカリヅライこと。一応 ABC 順にはなってるみたいだけど微妙にワカラナイ。時間がない旅行者にはツライね。ことコチラの本店では、80年代アイドルから、日本の80年代パンク、500円のパブリックドメインDVD、海外のマニアックなブートレグまでと、幅が広すぎるラインナップが実にカオティック過ぎて手に負えない。なんとレーザーディスクまであるもんね。「エヴァ」テレビ版のレーザーディスクが390円だったから気になったけど、どうやっても見る手段がないので買うの辞めた。そんなノリもあってか、全体的に値段は安い。
●買ってみたのは、90年代の R&B グループ MINT CONDITIONSミントコンディションって「状態が最高」という意味の中古レコード用語だもんね。その気分もコミで購入。420円!

IMG_0981.jpg

GROOVIN' レコードセンター(広島市南区京橋町2-21)
本店のお隣50メートルほどの地点にあります。その名の通り100%アナログのみの展開。クラシック音楽からヒップホップ、ロックまで一応オールジャンルの品揃え。この街の老舗!という風格が古典ロックやジャズ、クラシックの分厚い在庫からヒシヒシと伝わってきます。ナゼかジャパニーズメタルの分量が異常に多いのにもビビったですけど。一方、最近のクラブキッズ需要のためにヒップホップやテクノハウスもやってます的な部分もあって。最近気になる腰痛がなきゃ、もっと時間をかけてモリモリチェックしたのに。系列5店の中では一番興味が持てるお店だった。
●ここでは、今年亡くなった BOB WELCH が一時期仕掛けた短命バンド PARIS の70年代のLPを購入。コレはウレシイ!Amazonマーケットプレイスでは5ケタの値段で取り扱われていたレアアイテムなのに、バーゲン品扱いでなんと480円!やった!掘り出し物!だからレコ屋巡りは辞められない。

IMG_1156.jpg

GROOVIN' 広島駅前店1(広島市南区京橋町10-3)
JR広島駅南口から真っ直ぐ伸びる大きな駅前通りを進み、駅前大橋を越えたアタリのセブンイレブンから100メートルほど。洋楽CDでほぼ統一された品揃えで、今までの系列店の中では一番買い物しやすかった。まーとりわけ珍しいモノが見つかる感じもしない。値段は安い…でもこの品揃えでは高い値段は取れない気がする。
●ココで買ったのは、プログレトリオ RUSH を980円、PORTISHEAD のライブ盤を525円。このヘンはレコファンユニオンでも似た買い物は出来るかな。それと、ANTICON 関係のアングラヒップホップを1280円で。下北沢 JET SET RECORDS とかならもうチョイ高い値段で売ってるかも。

IMG_1235.jpg

GROOVIN' 広島駅前店2(広島市南区京橋町10-30)
広島駅前店1から駅前通りの脇道に入って50メートルほどチョイ奥まった場所のお店。駅前店1の店員さんによると、あくまでアウトレット的なアイテムしか置いてないとのこと。値段は激安だけど、確かにピンとクルものが何もナイ。なんとなくお店の中に漂うムードもやる気レス気味。
●基本はCDのみ、洋楽メインの品揃え。それ以外ではブートレグ系のライブビデオVHSが100円から。でもサスガにVHSは今から買えないな〜。それとセクシー系アイドルDVD。今どきでなくヒトムカシ。コリン星時代の小倉優子とか、まだシラフだった時代の小向美奈子とか。390円だったけど、買わなかったよ。

・GROOVIN' ホームページ:http://groovin-jp.co.jp/



レコ屋じゃないけど、こういうのも必要なのよ。

IMG_1157.jpg

フタバ図書GIGA広島駅前店(広島市南区松原町2-22)
フタバ図書は、広島県を中心に中国地方〜福岡四国関東で大規模展開している本屋さんのチェーン店。それぞれの店舗の規模に応じて、レンタルビデオやネットカフェ、ゲーセン、ブックオフ的な中古買取&大量販売も手掛けちゃってます。で、JR広島駅のすぐお隣にあるコチラはとにかくデカイ旗艦店。6階建てのビルを全部借り切って、全てのサービスを手がけちゃってます。もちろん音楽ソフトも新譜/中古/レンタルで全部揃ってます。下北沢 DORAMA と似た業態ですが規模がまるで違う。レンタル明けのボロボロ盤を100円で叩き売るCD墓場もちゃんとありました…サスガにココから価値あるモノを掘り起こすコトはできませんでしたが。マトモな買い物しようとするとボチボチ高いトコロも DORAMAブックオフと同じであります。
●ココで買ったのは、PERFUMEのアルバム「JPN」。2180円。広島出身の彼女たちを広島で買いたい!ってだけの記念購入デス。それと桑田佳祐のDVD。宮城での震災復興ライブ。8800円のアイテムが半額4400円だった…。

・フタバ図書 ホームページ:http://www.futabatosho.co.jp/




●さて、さっそく広島で買ってきた音楽を聴くぞ。

XTC「NONSUCH」

XTC「NONSUCH」1992年
ヒダカトオルさんが BEAT CRUSADERS でカバーした「THE DISAPPOINTED」が収録されているアルバム。ボク自身もこの曲をシングルでリアルタイムに聴いており、個人的な親近感が強い作品です。バンドとしてはおそらく全盛期を過ぎてて、ライブ活動もヤメてしまって久しい段階だったはず。それでも、ポップ奇才として名高いバンドの中心人物 ANDY PARTRIDGE の神通力は衰えておらず、摩訶不思議なメロディとアレンジが楽しく響いてる。コレを買ったお店 THIS BOY が記したポップラベルにも「極上・超ポップサウンド、アンディー・パートリッヂの力作」と書いてある。
●ライブを完全にヤメてレコーディングだけに活動を絞ってしまうアプローチは THE BEATLES と一緒ね。コンサートでの再現性を無視してヤリタイ放題のリッチなアレンジと実験が盛り込める。一方でツアー生活はホントに辛かったようで、ANDY は神経衰弱で入院しちゃったホドらしい。ライナーによると ANDYライブを演るのも、観るのも大キライだとか。本人曰く「キャプテンビーフハート見に行く?と誘われても、行かないよ、レコード持ってるから、って言ってたもんな。だって完成品としてのレコードを通して彼らに十分出会ってる。本ならその一冊があればいいんで、著者が目の前でもう一度同じモノをタイプするのを観たいと思わないだろ」音盤至上主義。この後バンドはブランクを大きく空けつつアルバムをチョイチョイ出して、そんで2005年に活動停止。

XTC「ENGLISH SETTLEMENT」

XTC「ENGLISH SETTLEMENT」1982年
●そもそもは、1977年、パンク/ニューウェーブ革命の噴煙の中から登場したバンド。ロンドンパンクの狂騒に惑わされず、その独自のメロディ実験/リズム実験が批評家から高い評価を受けていた…同じインテリ派の THE POLICE とかと比べられてたみたい? 今素朴な耳で聴いてしまうと、なるほどブリットポップの英国的アイデンティティってココに凝縮されてたんだなと納得。60年代以来の英国美学がパンクでカットオフされて、なぜ90年代にいきなりブリットポップなんだろ?と思ってたんだけど、ココでガシッと遺伝子を継承している人がいたんだと思う。だから80年代以降の音楽なのに THIS BOY のような60〜70年代に重きを置くレコ屋でもしっかり扱ってもらえるワケか。この時代のアタリで「ブリティッシュロック」から「UKロック」に英国音楽は呼称が切り替わるけど、そこに XTC は跨がってる。
●とはいえ、XTC のヒネクレセンスは、真っ当に王道継承だなんて立場じゃなくてかなりの変化球を含んでる。重心が落ち着かないメロディは聴いてて耳馴染みが必ずイイワケではなく、ニューウェーブ風のゲートリバーブなドラムがドンシャリしてて、由来不明な非西洋グルーヴも登場する。つまりは、オモシロい!…確かこの前作「BLACK SEA」もボクは持ってるハズなんだけど、ろくに聴いてないんだよな。引っぱり出して聴かないと。
●ちなみに、ジャケデザインは、イングランド南部にある3000年前に作られた長さ261メートルの地上絵「THE UFFINGTON WHITE HORSE」に由来してるとな。ウマなのか…ネコだと思ってた。



●広島ツアー、他にもオモシロい所を回ったので続きを書きたいです!