テルマエ爆笑。

「テルマエ・ロマエ」

●DVD「テルマエ・ロマエ」
●家族で見て、メチャメチャ楽しませていただきました。阿部寛さんはじめ古代ローマに完全に溶け込んだキャスト陣のハマり様もオモシロかったのですが、「平たい顔族」代表の日本人ヒロイン・上戸彩が、見れば見るほど深刻に「平たい顔」過ぎるコトがどんどん自分の中で盛り上がってしまっている。ああ、平たい顔なのにカワイイってこういうコトなのか!このカワイさって他に誰がいる?剛力彩芽くらいしか思いつかない…あ、同じオスカー所属か。

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見れば見るほど顔が平たい…。そのワリには劇中での古代ローマ衣装が似合ってて不思議。入浴シーンがタップリあるのかと見せかけて、エンドロールのバックシーンにしかありませんでした。そういえば EXILE の棟梁 HIRO さんがダンナなんだよな。私生活でも古代ローマ風味がスキなのか。
●余談だが、息子ノマドはこれで古代ローマに興味を持ったのか?たまたまイタリア旅行に出かけるジジババにコロッセオの絵はがきをおミヤゲに発注したらしい。そんで風呂入る時は「じゃ、テルマエに行ってくるか!」とわざわざ声に出すのであります。


電子書籍を読んでみた。

Yahoo! JAPAN編 「今こそ見ておきたい三陸鉄道」

Yahoo! JAPAN編 「今こそ見ておきたい三陸鉄道」
東日本大震災で大きな被害を受けた、岩手県〜宮城県を走る第三セクターのローカル線「三陸鉄道」の現在を、Yahoo!ブロガーたちの現地訪問記事や写真で構成した電子書籍ならではのルポ。美しい自然の中を走る一両編成のカワイらしい佇まい、そしてソレを愛して止まない鉄道ファンブロガーの視線が優しい。でも、街丸ごとが根こそぎエグリ取られてしまうという圧倒的な被害の重さに、トリハダが立つほどの恐ろしさと、途方もない復興への困難さを感じて、思わず黙り込んでしまう。

オカネ出して電子書籍を買うのは二回目。
●これは315円だった。前は85円だったからかなり値段アップだけど、まだ単行本ほどの値段1300円とかで買い物をする気にはなってない。それと前回も今回も電子書籍のみのコンテンツだったから購入してみたという状況。物理的な紙媒体と並列の場合ではどんな買い物動機が発生するか、自分でもよく分かんないな。それと、YAHOO! ブックストアと、このホンのユーザーインターフェイスは、ぶっちゃけあんまり洗練されてない。イマイチ。


●今週は、ツマンナイコトでアレコレ詰められたので、神経がササクレ立ってる。
チルアウトするために、ピアノジャズ。

BEEGIE ADAIR「MY PIANO JOURNEY」
BEEGIR ADAIR「MY PIANO ROMANCE」

BEEGIE ADAIR「MY PIANO JOURNEY」2010年
BEEGIR ADAIR「MY PIANO ROMANCE」2010年
この女性ピアニスト、現在75〜76歳なんですわ。見事なおばあちゃんジャズ。でも突然登場した人じゃなくって、長ーい長ーいキャリアを積み重ねたベテラン。60年代から音楽の仕事を始めて、コツコツジワジワと仕事の幅を増やして、結果、関わった録音物の数は90を越えてるみたい。日本デビュー盤となったこの二枚のアルバムは、実は発売当初バカ売れして話題になったもんだ。シックなピアノトリオ。
●おもてなし精神が円熟してるのか、選曲がある意味ベタでイイ。THE BEATLES とか ELVIS PRESLEY とか「FLY ME TO THE MOON」とか「A列車で行こう」とか。松田聖子「SWEET MEMORIES」山口百恵「いい日旅立ち」までカバーしてるのは、日本企画盤ならでは。ふー。なんも考えないでイイ気楽さ。

COUNT BASIE THE KANSAS CITY 7「COUNT BASIE THE KANSAS CITY 7」

COUNT BASIE & THE KANSAS CITY 7「COUNT BASIE & THE KANSAS CITY 7」1962年
うーん。もっとホッコリしたジャズが聴きたくなっちゃった。そんで COUNT BASIE オジサンの登場。1930年代のビッグバンドジャズ全盛期を担った名バンドリーダー兼ピアニスト。ドデカイ編成とドデカイスウィングイでダンスフロアをキリキリ舞いにさせてたはずなんだけど、40年代に入ってビッグバンドの需要がなくなると、彼もバンドをたたんで小規模編成のコンボ演奏をするようになる。この作品は60年代に入ってからの時代、レーベルも IMPULSE! からリリースされたモノで、7人組バンドのコジンマリとしたモダンジャズになっております。でもどこか滲み出ているのは、チャーミングな愛嬌のよさ、少し冗談めかした楽しげな雰囲気が伝わってくる。
●彼はカンザスシティという街でキャリアを起こし、この作品でも自分のバンドにこの街の名前を付けるコトまでしてるんですけど、1930年代のこの街には特殊な環境が整ってたみたいなので、チョイと言及しときます。カンザスシティっていうからカンサス州の街なんだろうと見せかけて、実はお隣ミズーリ州の街。ちょうど州の境目に位置してるんだけど、カンザス州ではなくミズーリ州に含まれてます。で、アメリカの地図全体で見ますと、この二つの州はちょうどアメリカのど真ん中にあるワケです。つまり、東部と西部、南部と北部の交差点になってるのです。ここで様々な文化の交流が生まれました。
●この時期アメリカ南部から北部へ大河ミシシッピ経由で黒人さんの労働力移動がありました。南部の大農園から北部の新興工業地帯へと人々が動いたのです。これにより、ミシシッピ州で生まれた初期のデルタブルースニューオリンズディキシーランドジャズが、北部の大都会、つまりシカゴニューヨークへ伝播し、彼の地で独特の進化を生むコトになります。この街はそんな人口移動と文化交配の中継点になったのです。
●そして、あの悪名高き「禁酒法」もこの街の発展に寄与します。南部に多い厳格なキリスト教保守勢力がこんなお固い法律を作ったのですが、ここカンザスシティにおいては悪徳政治家がこの法律を骨抜きにして街を見事な歓楽街に仕立ててしまうのです。だからこの街でビッグバンドジャズが発展したのです。盛り場で大音量の音楽を鳴らすコトなどフツウには出来なかったこの時代、この街だけがソレをやることができたのです。このスタイルはカンザスシティジャズという名前がついてたちまち全米の好事家の注目となりました。
●天下の悪法「禁酒法」は1933年に廃止されます。これ以後はビッグバンドジャズカンザスシティの専売特許というわけにはいかなくなり、このスタイルは黒人さんが移動していった北部/東部へ伝播していきます。COUNT BASIE もまもなくニューヨークへ移っていきます。…一方、そんなビッグバンド狂騒時代のカンザスシティで少年時代を送っていた人物がいます。ビバップジャズの創始者、CHARLIE PARKER です。彼はこの街のビッグバンドで修業時代を送り、そしてニューヨークでその天才ぶりを開花させます。こうやって、世代をまたいで音楽の遺伝子は繋がっていくんですね。
●ちなみに、このCDは新橋駅前のSL広場で時々やってる古本市で525円でゲット。あの古本市は、ナニゲにCDやLPの掘り出し物があって、非常にアナドレナイのです。

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VARIOUS ARTISTS「RELAXIN' BOSSA LOUNGE」2010年
VARIOUS ARTISTS「RELAXIN' BOSSA LOUNGE 2」2010年
このノリの中で、ぼけーっとラウンジにつなげていく。あーいい湯加減だ。これは一昨年に行ってきたメキシコ・カンクン旅行で買ったもの。3枚組を2セット買ったんで全部で6枚90曲以上。JAMES BLUNT「YOU'RE BEAUTIFUL」みたいな最近のヒット曲にはじまり、 QUEEN「RADIO GA GA」、THE CLASH「ROCK THE CASBAH」、PETSHOPBOYS「WEST END GIRLS」といった、一体ボサノヴァにしたらどんなコトになるのか?みたいな曲、THE BEATLES、THE STONES、THE DOORS みたいな古典ロック、STEVIE WONDER BILL WITHERS、MICHAEL JACKSON、PRINCE、EARTH, WIND & FIRE のような R&B まで取り扱ってる。馴染みあるメロディがスーッとアタマに入ってくるのは心地よい。
●このCD、見つけたのはカンクンのホテルのプールサイドだった。デッキチェアで寝転がってたボクは、BGMとしてうすーく鳴ってたこの音楽を全く気にも留めてなかったのに、ドバドバとプールで潜ったり飛び込んだりしてた娘ヒヨコがデカイ声で「あ、これ、レディガガだ!」 完全にボサノヴァラウンジにアレンジされきってたけど、確かに「POKER FACE」。えーっ!?オマエよく気づいたな!…ウチのヒヨコはなんだが知らんが耳がよいみたいで、一度二度聴いた程度の音楽を瞬間的に覚えて無意識にハナウタを歌ってたりする(意識させると出来ない…「えーわかんなーい」になる)。ボクが鳴らしてる音楽も無意識にアタマに入ってるらしくて「コレ、パパが聴いてた曲だよね〜」とか指摘してくる。この時も、チョッピリの音量で激しくアレンジ改変された GAGA 楽曲をよくぞ発見した!とボクは大変驚いたのでした。
●そんで、早速プールサイドのバーにいるお兄さんにこの音楽はどんなCDなんだ?と質問。実際にCD屋さんに行ったらめっちゃ平積みされてて一押しアイテムだったコトも分かった。一応メキシコのレコード会社が売ってるみたいだけど、どこの国の人が作ったCDだかはよくわからない。シンガーの名前をみるとブラジル人っぽい。ラウンジミュージックなんて本来はスルーしてるんだけど、今回は娘ヒヨコのファインプレイとカンクンの楽しい思い出記念としてシッカリ購入。そんで今でもボチボチ愛聴している。

「U2 BOSSA - THE MOST POWERFUL SELECTION OF SONGS」

VARIOUS ARTISTS「U2 BOSSA - THE MOST POWERFUL SELECTION OF SONGS」2010年
これもメキシコで同じタイミングで見つけたボサノヴァラウンジ。副題にも書いてあるけど、U2 っていったらかなりパワフル過ぎてボサノヴァに向かない気がする。ソコを敢えてボサ化ラウンジ化しようって気概がイイ。実際「VERTIGO」とかド派手なスタジアムロックなのに、コレがチャーミングな小規模ボサになっててワザアリな感じ。原曲では猛烈な怒気孕む「SUNDAY BLOODY SUNDAY」も絶妙なバランスでそのシリアスさをキチンと残してる。大合唱アンセム「PRIDE (IN THE NAME OF LOVE)」もカワイイ。「DESIRE」はかなりファンキーな解釈をして原曲のバタ臭さをうまく取り込んでる。楽しい!

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下北沢の街の地上から、小田急線と踏切がなくなる日。

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3月22日、金曜日。この日を最後にして、下北沢エリアの小田急線は地下化された。
●このオンボロ駅舎も、開かずの踏切も、イザ永遠にお別れとなると、なんとなく愛おしくなるものなのかな?ボクはこの駅の最後の様子を見てみようと思い、チョイと仕事を途中で切り上げて、この晩の下北沢駅周辺をグルリと巡ることにした。実は、同じようなコトを考えた人は予想以上に大勢いて、駅のホームは記念撮影を収めようとする人でイッパイ。ガードマンが「立ち止まらないでくださーい」と声をあげて人の流れを整理するほどになってる。東横線ほどのフィーバーぶりではなかっただろうけど、電車を撮る人、ホームを撮る人、そんな様子を取材するテレビカメラなどがワサワサしておりました。

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スーパーオオゼキの前の踏切。ココにも人がイッパイ。
●つーか、普段から人はたくさんいるんだけどね。でも、この時は、なんだか特別なイベント感が街をザワザワさせてる。若者だけじゃない、地元のオジちゃんオバちゃんまでが写真を撮りにきてる。ソーシャルメディアでは「終電を見届けて、朝まで飲んで、始発で帰ろうぜ」的な呼びかけが飛び交っている。コレをキッカケに、街の様子はどんなふうに変わるのか?なんだか微妙に想像がつかない。そんなフワフワした気分が人々を街に吸い集めているようだった。

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北口駅前市場のシャッターに、プロジェクションパフォーマンスが行われていた。
●最終的には再開発の中で取り壊されるこの市場。ほとんどの店が撤退して昼間でも薄暗いこの建物の中で、いつもは寂しげなシャッターが、この時だけ華麗に照らし上げられていた。小田急線にまつわる断片的な映像をコラージュのように組み合わせて投射。床面には光の輪が波紋を描くようにほわんほわんと動いていた。

●23時をまわろう頃には小雨が降ってきて、ボクは撤収するのですが。


そんで翌日、3月23日。地下化初日。

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先ほど写真を貼った、スーパーオオゼキ前の踏切の跡地。
●踏切の信号や遮断機はすでに撤収され、線路の溝は埋められてた。左右には青い柵が設置されてる。この日から踏切でなくなったこの場所を歩いてみたら、なんだかスゴく小さくなってしまったような気がした。踏切の存在感というモノは、心理的に大きく作用するのだと実感。もっと幅があったように思ってたし、もっと広かったように思ってた。これじゃタダの道だ。人ゴミと警報音でとっても落ち着かない場所だったが、それがなくなってしまったので、拍子抜けするほどサッパリしてる。まーサッパリする事を願ってたんだけどね。

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●青い柵の向こう側には、役目を終えた駅のホームが見える。ここも写真撮影をする人が大勢いたね。

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●こんな感じで周辺の踏切は全部青い柵に囲まれた。こうみるとたくさんの踏切があったのね。

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●ちなみに、こちら一番街&茶沢通りの踏切跡地。もうね、タダの交差点。いつもクルマでゴチャゴチャしてたけど、もう違和感感じるくらいスカスカだわ。つーか、信号がなくてアブナいんじゃないか?と思うほど、クルマの通りがよい。一応踏切があった場所なもんだから、クルマも一瞬は一時停止しそうになるんだけど、そんな義理は実はなくなってるから、今後はスピード出して通過するんだろうね。

さて、下北沢の駅舎へ。

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下北沢駅、南口。いつものように、人はたくさん。活気ある駅前ね。
●今までの入口は、実は閉鎖される事なく、北口へのオオゲサな歩道橋としてその機能を残す事となった。改札だけがガッチリ塞がってるけどね。そんで、今までは隠されてた切符売場と自動改札が仮駅舎の建物に出現。さて、はいってみましょうか。

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●南口改札をくぐると、まずは、今までの線路やホームの上をまたぐカタチの導線を歩くコトになる。そこから旧ホームや線路が廃墟みたいな姿をさらしてるのが見える。今まではナンの違和感もなかったのに、オンボロ加減が客観的な視線にクッキリ剥き出されてて、寒々しいほどの侘び寂びを感じてしまう。ここにもそんな様子を撮影する人が集まっていた。そんな地上階レベルから、地下一階レベルへ移動…。

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ここが地下一階レベル。結構な深さまで、階段/エスカレーターで降りますわ。ココにはホームも電車もない。実際の乗り場は地下二階レベル。しかし、さらに工事が進むと、このレベルにもトンネルと線路が施設され、緩行線専用ホームに生まれ変わる。結果、小田急線のこのエリアの複々線化が完了する。まだ導線がアタマに入ってないから、みんなの動きはスムーズにならず、とにかくまー混雑してるわ。

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はい、コチラが地下二階レベル。電車へはココで乗り降りします。第一印象は、意外とセマイ…。ピカピカだけど、微妙にセマイ…混雑してるからそう見えるだけかな。デジタルサイネージとかもトンネル壁面に仕込まれてて、キレイですよ。地上レベルに出たり、地上二階にあたる井の頭線に乗り換えるには、今まで以上の移動時間はかかるようになるけど、まースグに慣れるよね。フツウの地下鉄を思えば、そんなに変わる所はないので。

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南口駅舎の外壁に見つけた掲示板。みんなの下北沢への愛がここに書き付けられてます。


ボクらはみんな忙しいから、スグに新しいモノに慣れてしまうだろうから、昔のコトもスグに忘れてしまうでしょう。だから敢えて、なんとなくこの境目の日のコトを記録しておきます。



●ちょっとしたお祭り気分の中で、ボクの脳ミソの中で鳴ってた音楽は。
THE KLF「LAST TRAIN TO TRANCENTRAL」1990年。
●かなり懐かしいバリバリのレイヴチューン。








●ネットをウロウロしてたら、こんな画像が。

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●下北沢駅南口の掲示板だな。小田急線地下化まで、あと3日。


だから、今日は下北沢に出て、もんじゃ焼き。
●娘ヒヨコに、もんじゃを焼いてもらえるようになった。なんだか大きくなったなあ、と思っちゃった。

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●ちなみに、この前職場の先輩とゴハンを食べた南口のもつ鍋屋「八分目」が潰れてた。「元気のないヤツはココでバイトしろ!」的な雰囲気の漂う下北沢らしいお店の一つだった…結構好きだったんだけどな。
●そんで、その後に入ったのが、スーパー&コンビニの中間形態みたいなお店「まいばすけっと」。この連中、下北沢の隣の駅、池ノ上や東北沢にもすでに出店してるのに、さらに強気の拡大路線。ビビった。イオングループ系なのか…。


今流行りの EDM を聴いている。

ZEDD「CLARITY」

ZEDD「CLARITY」2013年
●もうね、最近は流行りものの EDM ばっかり聴いてるのです。EDM = エレクトロニック・ダンス・ミュージック。別に略すほどの意味でもナイ気がするんだけど、最近はみんなこの略称を使うよね。エレクトロニクスでダンスミュージックを駆動させる行為は、もう数十年前から始まってるアプローチで別にそのコト自体に目新しい部分なんてない。ある知人は「もう最近はこんなチャラいのばっかですね!」と辛く品評してました。でもボクは敢えてソコに踏み込みたい。結局、ソコに時代が見えるから。ソコにしか時代は見えないから。当事者にとっちゃ、鳴らす方も踊る方も、別に他の時代の古い音楽なんてカンケイないし。
●まーボク個人の気分的には、震災うつからのリバウンド衝動と言いますか、敢えてクソみたいにサワガしい曲で重苦しい雰囲気を一変させたいと思って、無理してでもこのテのケバケバしい音楽を耳にブチ込んでます。だって、憂鬱なコトばっかでしょ。なんだかダマされた気分の TPP 参加交渉開始とか。主要国全員がお互いに対してトゲトゲしくなってる極東情勢とか。根拠の薄い株高円安油断の裏側で、インフレ格差拡大と世論の右傾化がめっちゃ加速してる気がする。フザケたコトをいう人がイロイロな国にいるけど、マジで戦争するコトになったらどうするの?戦争したいの?
●しかし、アホみたいに踊れば問題解決か?といえばソコは虚しい。でもね、コレはある意味で怒りの音楽だよ。ブリブリとささくれ立つシンセの打撃と、女性ボーカルの華麗な佇まいの強烈なコントラストは、彼 ZEDD がドイツ人のプロデューサーだからか?アバウトなスキを許さない緻密な構成は、ポップといえばポップだが、鋭利な牙は欠けてない。まだ23歳だが、アメリカで評価され LADY GAGA との仕事が進んでいるらしい。
●ボクの入手した音源は日本盤なので、日本人リミキサー KZ A.K.A. LIVETUNE(別名義 RE:NDZ では MALTINE RECORDS からも音源をリリースしてる) の初音ミクリミックスも収録されてる。フレンチエレクトロの時は、中田ヤスタカが共振してエッジーなサウンドを鳴らしていたが、今回の EDM では、ネット出身のプロデューサーたちが共振してシーンに奥行きを作っている。初音ミクがディープなオートチューン加工の中で英語を歌う。

MODESTEP「EVOLUTION THEORY」

MODESTEP「EVOLUTION THEORY」2013年
●こちらは北ロンドンから登場した、ダブステップ・ミーツ・ハードロックな感覚のバンド。なんとなく分かってもらえます?ボクはイラついているのです。ダンスミュージックで享楽を貪ろうというのではないのです。ダブステップのムーヴメントは一区切りついたと見せかけて、現在はアメリカのハードロック、ヘヴィロックの感覚と結びついて、ヘッドバンギングさせるヘヴィなスタイルへと拡張している…このへんのジャンルをブロステップって呼ぶんだって?
ゆっくりテンポを落して緊張感を高め、ここぞというトコロで強烈なベースとビートを浴びせる。ドラムンベースのように急加速する場面もある。というか BPM75 から BPM150 への切替えみたいな。痙攣する歪んだベースラインが、ヘヴィメタルのギターリフのような役割を果たしている。もちろんギターが暴れる曲もある。凶暴。それでいて、必要があればラッパーを召喚して、過激なビートの間をシナヤカに立ち回っている。

NERO「WELCOME REALITY +」

NERO「WELCOME REALITY +」2012年
怒りのダブステップ、まだ続きます。コチラもイギリスのユニット。もうなんだか、世紀末ディストピアSF映画みたいな世界観だよ。これでもかというほどの分厚いシンセベースリフと、叩き付けるようなスクエアなビートが完全にヘヴィメタル世界。むーかつて00年代中盤に盛り上がったフレンチエレクトロが、パンク魂をシンセに置き換えた気分を持ってたのに対し、今回のダブステップ/ブロステップは、ヘヴィメタル魂をシンセに乗せ変えたのかと、妙な納得に着地。
●ただし彼らはアメリカ人じゃなくてイギリス人だから、華麗な女性ボーカルで見事な洗練を見せつけるセンスもあるし、どこかトランシーなアレンジを投入してスケールの大きさも感じさせる。様々な文脈の音楽を導入して独自の音楽を作ってる…もはやダンスミュージックでもないな、ダンスミュージックの文脈からアレコレを拝借してるだけだ。結果的にスタジアムロックだ。




女子のワキ汗は、左右不対称らしい。
利き腕のワキが出るとか、むしろ反対のワキが出るとか。
●ヨガ教室は、明らかに男子がマイノリティなので、こんな女子会ぶっちゃけトークに度々出くわす。

●そんなヨガ男子マイノリティの同志、Nさんが大阪に転勤になっちゃう。あー残念。
●大阪か、上海か。そのドッチかに会社は動かしたい様子だったそうな。
●ぬー。今のタイミングなら、上海の方がオモシロそうだな。語学は全然追いつかないけど。



●売れ行き不振のマンガ週刊誌、雑誌の中に最低3タイトルは読みたいものがナイと人は雑誌を買わないという。
●そんなご時世で、週刊誌を毎週三冊買うボクは大分奇特な存在だと、この話を聞いた瞬間に初めて気付いた。
●うむ。じゃあ、今読んでる雑誌の中から読みたいタイトルを列挙してみるか。

週刊モーニング

<週刊モーニング>
ラズウェル細木「う」うなぎだけしか扱わないグルメマンガという酔狂なコンセプトに惚れた。
小山宙哉「宇宙兄弟」:大食漢美人セリナさんが好き。みんな見逃してるけど、女子キャラが全員魅力的。息子に読ませたいマンガ、という部分はヒット作を生む重要な要素のような気がする、とこの作品から学んだ。
東村アキコ「主に泣いてます」:この前おわっちゃったもんね。この作家の、小刻み過ぎるギャグの連射が好き。主にトキばあさん a.k.a. TOKIX が好きです。
池田邦彦「カレチ」:コレも終わっちゃったかな。旧国鉄を舞台にしたニッチが新味だった昭和オールドスクールいいハナシ系。
肥谷圭介/鈴木大介「ギャングース」:新連載の強盗マンガ。ここまで手口を子細に説明すると模倣犯を生みそうなリアリズムのスレスレ感がイイ。
森高夕次/アダチケイジ「グラゼニ」:野球というオッサンくさい斜陽のスポーツに、所帯じみたB級C級選手のセコい生活感を描くロマンの剥ぎ取りという荒技で、新味を生み出した傑作。抜群!
鈴ノ木ユウ「コウノドリ」:産婦人科でのタフなドラマ。主人公が医師兼ジャズピアニストという設定は全然効いてないけど、まあ構わない。
諸星大二郎「西遊妖猿伝 西域篇」:これは不定期連載?大先生はチェックしますよ。西域辺境を描くってのもユニークだし。
かわぐちかいじ「ジパング 深蒼海流」:巨匠が大河「平清盛」大失敗を受けてナゼか始めた源平合戦のマンガ。どっかに勝ち目があるの?
ツジトモ/綱本将也「GIANT KILLING」:「グラゼニ」と並び圧倒的だね。ヘタレが勝ち上がる様に今日本は夢中になる。
弘兼憲史「社長 島耕作」:作者の団塊世代チックな政治観が作品に匂い出てて、まるで自分の父親と不毛な政治経済談義をしているかのような錯覚に陥るトコロもある意味一つの味。課長時代からのクサレ縁だし。
福満しげゆき「就職難!! ゾンビ取りガール」:この作家さんは大好き!滲み出る低所得ニート体質の親近感と、女性を描く時のオブセッショナルなオシリとムネの無意味な強調が、ネジレた自意識の軋みを象徴してて目が離せない。でもこのマンガ終わっちゃったんで、ひとまず次回作を待つ。
サライネス「セケンノハテマデ」:この作家の放つヴァイブスは実は中毒性が強いけど、そこへの依存体質がキチンとコチラの身に染み付くまでちょい時間がかかる。コレはまだ連載開始から日が浅い。
惣領冬実「チェーザレ 破壊の創造者」:ルネサンスの異端児チェーザレ・ボルジアに関しては塩野七生の小説もチェックしてたので、こちらもちゃんと読んでたよ。
山下和美「天才 柳沢教授の生活」絶対イイハナシという信頼感がある。結果、雑誌の中での安定感がハンパないので、安心して読める。
加藤ヒロシ「東京ヘビ女物語」:コレオモシロかった!バブル80年代東京にヤンキーのヘビ女が登場!これがユカイ。あの時代の気分を地に足付けて描いたトコロ、そして独特の筆致がユニークで。
田島隆/東風孝広「特上カバチ!! ―カバチタレ!2―」:「ナニワ金融道」遺伝子を克明にこの世に残すスタイル、でももっと立脚点が健全で安心。
井上雄彦「バガボンド」:世間の趨勢において、こりゃ読むしかないでしょ、現在の展開は退屈過ぎるけど。画力にパワーはあっても、実は一話単位ではストーリーの内容が薄いので、カンタンにラクチンに読める。カンタン&ラクチンに読めるって大切な要素。
一色まこと「ピアノの森」:現在、トーナメント展開のクライマックスだからね、とりあえず読んでる。実は前半読んでないからどんなハナシか正確にはワカッテナイ。
山田芳裕「へうげもの」:大好き!マンガ文庫で買い直してるし、コレキッカケで茶道の本を読んだり、博物館に焼き物を観に行ったりしたよ。
南Q太「ひらけ駒!」:少年主人公のママが美人すぎて好き。
十口了至/市丸いろは「ミリオンジョー」:始まったばかりのマンガ家マンガだけど、期待してます。「バクマン」以降を見せてくれ!
なかいま強「ライスショルダー」:シンプルな読みやすさでイケちゃうね。単行本を買うことはないだろうけど、雑誌買う限りは必ず読んでる。
おおひなたごう「ラティーノ♡」:シュール系なので軽く読んでます。

モーニングだけでこんなに読んでたのか…たっぷり楽しんでるなボク。もう疲れたんで、他にも購読してるスピリッツヤンマガに関しては割愛いたします。


●週刊誌だけじゃなくてゴツいマンガも読んでるよ。

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ブノワ・ペータース/フランソワ・スクイテン「闇の国々」 1〜2巻
フランスの作品。マンガでもコミックでもなく、バンドデシネというヤツだね。フランスやヨーロッパ圏で独自進化したマンガの様式。去年亡くなったメビウスとかで知られてる…とはいえ、他はナカナカ読む機会がなくて。そこで気になったのがこの本。実は二冊で8000円。厚さもそれぞれ3センチくらいあるブットい迫力ボリューム。そのシックな佇まいから、ハリーポッターの教科書みたいな貫禄がある。
●まー値段が値段なんで、気になりながらも敬遠してたのですが、先日、映画館のシネマート六本木に行ったら、そこのロビーに「どうぞご自由にお読みください」なんて具合に置いてありまして。チラリ読んだら、ガツンとその不思議な世界にたちまち引き込まれました。うわ、これ30分程度の時間じゃ読破できぬ!…気付いたら、ヴィレッジヴァンガードで買ってました。持って帰るのが重い。
●この作品は、この原作・作画コンビが80年代からゆっくりスキマを空けつつ書き繋いできた大きな物語。各章ごとの主人公はいてもシリーズに一貫した登場人物はおらず、むしろ「闇の国々」と呼ばれる謎多きその世界そのものが主人公のような気がする。都市そのものが意思を持つかのように巨大な存在感を放ち、不思議な魔力を放つ。人間たちはその中に翻弄されているだけなのかもしれない。作画担当のスクイテンは建築学に通じる人物で、その重厚な都市描写は20世紀イタリア未来派を連想させる。
●!!!なんと!今ネット検索してて気付いたんだけど、コレの第三巻が今週末に発売だ!3990円!うわーまたムダ使いしてしまう!



●さて、音楽のハナシ。
なんだか、目からウロコの体験をしてしまった…。遅すぎたくらいかも知れないんだけど。
●でもボクの中では、USTREAM を駆使した DOMMUNE と、ニコ動を駆使した神聖かまってちゃんに出会った2010年以来の衝撃。

アプリ「MALTINE RECORDS FOR iPhoneiPodtouch」 アプリ「MALTINE RECORDS FOR iPhoneiPodtouch」2

●アプリ「MALTINE RECORDS FOR iPhone / iPodtouch」
MALTINE RECORDS ってのは、2005年に設立されたインタネットレーベルこのアプリで、その音源をすべて(現在100タイトル以上!)を iPhone 経由のストリーミング方式で聴くことができる。普段は iPod に10000曲を詰め込んで音楽を聴いてるボクは、iPhone にヘッドフォンをブチ込んで音楽を聴く習慣がなくて…ていうかバッテリー上がっちゃうじゃん。でも最近は地下鉄でもしっかりオンラインできるようになって、ストリーミングでも全くのノーストレス。で、この数日、このレーベルの音楽を聴きまくってる。
●100タイトルって言ったけど、1タイトルに数曲がアルバム〜シングル並に備わっているので、カンタンに聴き切れない大ボリューム。それだけでもスゴいけど、まずは楽曲クオリティの高さにも参った!「ポップとクラブの間を駆け巡りながらも、インターネットからでしか生み出す事の出来ない音楽を配信していきます。」との志が表明されてるけど、ありとあらゆるダンスミュージックの文脈を自由に吸い込み、ややアブナいサンプルまでコンモリ盛り込んで、結果として、なんだか今流行ってる EDM(エレクトリックダンスミュージック)の最前線に肉薄してる感じ。
●しかも、コイツを全部タダで出しちゃうコトの大胆さに衝撃。アプリのストリーミングでももう十分なくらいなんですけど、レーベルサイト経由でほとんどの曲、ざっと500曲以上がPCに無料ダウンロードできちゃうもんね。権利処理ロジックの上では「クリエイティブ・コモンズ・ライセンス」ってポリシーに立ってるらしい。WIKIPEDIA とか FLICKR ではなんとなく見たことある言葉だったけど、音楽に当てはめられているのは、なんだか初めて見た。著作隣とか、勉強しないとね!
この手のネットレーベルは、まだまだたくさんあるので、これから研究せねば。SOUNDCLOUD だけでもチェックすべき音源がたっぷりあるというのに、実に忙しいコトだ!ヤバい、CD 買ってる場合じゃないと、今初めて感じた。

そこから見つけた音源をいくつか紹介。
つーか、ガチで500曲以上をダウンロードしちゃったから、マジで聴ききれてない。(←このヘンのヤリ過ぎ感が、ボク自身のワルい性質で、趣味に信じられない大金をブチ込むようなムダ使いもするし、オーバーワーキングでカラダを壊すとかもしでかす。反省。)だから、ホンの一角程度しか説明出来ないし、マジのアンダーグラウンドだから、アーティストのプロフィールとかもよくワカラン。
●それでも、ボクは新しい文明開化と、アヴァンギャルドなダンスミュージックのエッジーな感覚に打ち震えて、ココに記録したくてしょうがなくなってる。

Silvanian Families

SILVANIAN FAMILIES「INDIVIDUAL FOUR AND ALPHA STARS」2012年
SILVANIAN FAMILIES「AFTERWARS UNITED」2010年
SILVANIAN FAMILIES「SCAM CAT」2009年
シルバニアファミリーっていえば、あのウサギちゃんとかクマちゃんとかカワイイおもちゃのシリーズだよね。娘ヒヨコが大好きだったし、実はワイフも大好き。そんなトコロからユニット名を拝借したダンスミュージックアーティスト。なんだかワカランけど、自分の音楽のジャンルを「MOECLICK(モエクリック)」って呼んでるみたい。萌えクリックとな?ナニやらジャケのアートワークも萌え気味で、音楽の内容でもアニメっぽい女の子の声を細かく刻んでサンプル。それをキラキラのテックハウスに華麗にマブして、結果、多幸感満載のダンスチューンに仕上げてる。
●アニメのセリフをサンプルしてテクノに乗っける手法そのものは、ナードコアが登場した90年代からあるアプローチで、MALTINE RECORDS にはこの手法を用いるアーティストがいっぱいいるけど、趣味のワルいキワモノ勝負を笑いにしか持っていけなかった初期ナードコアとは仕上がり具合が圧倒的に違う。ボーカロイドを通過してしまった現在では、アニメ声も萌え感覚もサブカルシーンにデフォルト実装された根本土台のフォーマットなので、トラックの色添えとしてゴクゴク当たり前の自然状態として使われてて、その成熟具合にオッサンであるボクはひたすらビビるばかり。
●で、ダンスミュージックの文法も十分にこなされきったカタチでフツウにキラキラに登場してビビる。去年発表の「INDIVIDUAL FOUR AND ALPHA STARS」では2ステップがフツウのポップミュージックを構成するための土台として拝借されてて実に収まりが良い。見事な編集感覚のセンス。

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MEISHI SMILE「mYSTERIOUS sUMMER vACATION」2013年
●ジャンル名に「DIGITAL PUNK ROCK SPIRIT」って記入されてますけど、もうキラキラのエレクトロテックハウスですわ。タイトル通り、真夏の眩しさ満載ですわ。女の子の日本語ボーカルが乗っかってますけど、もしかして外人さん?ツイッターアカウントとかチェックするとツブヤキが全部英語…「太平洋を越えてアメリカから」的なコトが書いてあるし。相対性理論「バーモント・キッス」のドリーミーでダビーなリミックス(カバー?)とかを繰り出す感覚がクラクラする。

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SUBMERSE「ムネアツイーピー」2012年
SUBMERSE「AGEPOYO E.P.」2011年
SUBMERSE「SOUL GEM」2011年
SUBMERSE「GUNDAM E.P.」2010年
●日本人なのか外国人なのかワカンナいけど、短い説明によるとイギリス在住のアーティストであることはマチガイナイらしい。でもアニメの知識は完璧なのか、一枚目の作品が「ガンダム」。暴力的にレイヴィーで暴力的にベースがデカイこの曲、気のせいか浜崎あゆみ「FLY HIGH」がサンプルされてるように聴こえるんですけど。他にも宇多田ヒカル「PASSION」の勝手リミックスとか、YUI「AGAIN」勝手リミックスとか…コイツは「鋼の錬金術師」主題歌という文脈なのか、曲名が「FULL METAL」とされてる…が収録されてる。よっぽどの日本オタクであることはマチガイナイ。
●ジャケも貼付けたアルバム「SOUL GEM」「魔法少女まどかマギカ」にインスパイアされてる作品。このアニメ見た人はご存知の通りソウルジェムは物語の中で重要なファクターになるアイテム。ジャケも直球で「まどかマギカ」のパクリだし、一曲目は「まどかマギカ」主題歌 CLARIS「コネクト」の勝手リミックスだし。でもでも他の曲はハイスピードなアシッドテクノだったり、スマートなディープハウスだったりして、でもアニメ声のサンプルはパラパラまき散らされてて…ああ、この声ネタは「けいおん」か?ん?「ヘタリア」も混じってる?アニメ詳しくないからよくワカラン!外人女性ボーカルをソウルフルに使ったダブステップUKファンキー「SEVEN TIMES」みたいな曲がホントはボクは好きよ。
「AGEPOYO E.P.」はとりもなおさず「あげぽよ」の意でございまして、ファンキーなハウスにバタ臭いボーカルを乗っけて「あげぽよ!あげぽよ!」の大合唱。リミックスバージョンでは、アホみたいに凶暴なヘッドバンガー・ダブステップになってたり、強迫神経症気味のハイパースピード・ラガジャングルになってたりしてて、深夜に聴くには近所迷惑な内容。そんで、きゃりーぱみゅぱみゅ「PONPONPON」の萌え萌えハウスな勝手リミックスも収録。
●最新作の「ムネアツイーピー」の一曲目「MUTEKI」がステキ。ポストダブステップ風の音数を絞ったメランコリックなトラックに、KARIN KOIZUMI という女性シンガーが浮遊感漂うヴァイブの中でジャパニーズ R&B を響かせる。他のトラックでも淡くリバーブに滲むポストダブステップの音響美に心が震えて止まらない。作品ごとにスタイルを大幅に変えてくるトコロでも目が離せない。

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MINT x THE LASTTRAK「だぶ☆すてEP」2010年
●こっちは、直球のダブステップですわな。ジリジリするほどテンポを落した低音ビリビリのベースミュージックに、ややぶっきらぼうな日本語ラップが乗っかる。アニメサンプルもチョイチョイ乗っかるけど。
●今日紹介した音源はみんな悪趣味な萌えイラストのジャケばっかだけど、まーこのレーベルはかなりの比率でこのテイストがアートワークで出てきまして、そんでこのバッドテイストがボクはキライじゃないわけで。神経を逆ナデるギラギラした過剰さが強烈なプレッシャーで視覚/聴覚の両方から突き刺さる気分が、そのままエッジーさに繋がってると思うのです。


●ともかく、一度このレーベル、MALTINE RECORDS のサイトを覗いてみてください。底が深すぎてクラクラします。http://maltinerecords.cs8.biz/index.html


●昨日は、東急横浜線がヒカリエ地下の副都心線に引き込まれるにあたり。
今までの渋谷駅がサヨナラ記念日を迎えるとのことで、まーオオサワギだった模様。

東横線渋谷駅

「タモリ倶楽部」ですら鉄道タレント集めて東横線特集してたもんね。


一方、我が下北沢の街も、一大転機を迎える。
来週土曜日の始発をもって、東北沢〜下北沢〜世田谷代田の駅が地下化するのであります。
●つまり、このエリアを小田急線が地上を走るのは、今週が最後。今後線路は撤去されます。
●だから、この最後の週末で、なくなってしまう踏切と駅の風景を写真に収めておこうと思うのです。

●まーウザイウザイと思ってた開かずの踏切たちもイザなくなっちゃうと思うと、ちょっぴり寂しいと思ったのは、実はボクだけではなくてですね、今日は街のいたるところでカメラを持ったオジサンオバサン若い女子から中高生までもがウロウロしながら写真を撮って歩いてて。
●なんと、ボクのヨガ教室のセンセイまでが facebook で号令をかけて「踏切記念撮影会」を仕切ってたりしてたのでした。

ただ、今回写真を収めるのは単純なノスタルジーだけが動機ってわけじゃありません。
コレから始まる線路跡地利用計画の具体化で、下北沢の街がどのように変わるのか記録を残しておかないと、と思う節もありまして。ボクも下北沢在住11年目となりました。でも予想以上に街の風景の写真を今まで撮ってきていなかった。コレを反省しているのです。工事がまったく始まってなかった時期にももっと写真を撮っとけばよかった。
●この街は古い店がどんどん潰れ若い店がどんどん現れる、ホントに活発に表情を変えていく場所でもありますが、大きな空白地帯となる線路跡地の開発と、関連事業として進められている補助54号線という道路計画で、今後数年間で街そのものの構造がゴッソリ変わる予定になってます。特に補助54号線は、まー素人目に見てもムダじゃねーの?と思えるほどドコにも繋がらない役に立たない道路計画で、ボク自身は非常に懐疑的に見てますし、実際根強い反対運動もたくさん起こってます。ということで、コレは節目として是非ランドマークになるような場所は撮影しておかなければ、と思う次第であります。

●今回の地下化での大きな目玉は、このエリアにある開かずの踏切全9カ所がなくなるコトです。

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ココの踏切が一番混雑する!下北沢駅のすぐトナリ、スーパーオオゼキと駅前市場の間にある踏切。
●この写真自体は、数週間前に撮ったヤツ。憎らしい子ほどカワイイといいますか、苦労させられた分だけ愛おしいというか。一番最初に撮影しようと思った踏切はコイツです。踏切の北側/駅前市場側に立って撮影しました。奥にピンク色のオオゼキ店舗が見えますね。

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この写真は、この「オオゼキ踏切」を逆サイド/南側/オオゼキ側から撮影した様子です。
ごらんのとおりマジで人が一杯です。ホントに開かないんですもん踏切が!こんな様子ですから、ココに間違えて自動車が入ろうものなら大分ドライバーは苦労します。実際この写真にはミドリの東京無線タクシーが一台写っているのですが、膨大な歩行者に囲まれて身動き出来ません。でマゴマゴしているウチに次の電車がやってきて踏切はまた閉まってしまうのです。

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ヨガ教室のみなさんたちとの撮影会の様子。
●電車が駅から発信する様子を撮影する、その様子を撮影する、その様子をさらにボクが後ろから撮影しました。みんなでそろって記念撮影もしましたが、それだと面が割れちゃうんでソレは掲載しないです。

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この「オオゼキ踏切」を、南側のオオゼキ2階の窓から見下ろして撮影しました。
●さて、この踏切の場所は今後ナンになるのか?広大な駅前ロータリーになります。自動車が入ってこれない歩行者中心の街、が下北沢の持ち味でしたが、線路跡地利用計画によると、この線路の上に広い車道を通して、駅前まで大型車両(バスや消防車両など)がスムーズに出入り可能なロータリーを作るコトになっています。しかし、当然線路の幅だけではロータリーは出来ません。ということで、周辺の用地買収が必要になります。
●ちとわかりづらいのですが、写真の奥に、白地に赤文字でスーパーピーコックの看板が見えます(電線にカブっちゃってます…すいません)。駅前ロータリーはこのピーコックの前まで広がります。つまり、踏切からピーコックまでにある低層の建物たちは全て立ち退き&取壊しの対象となります。小田急線車両の後ろに見えます、駅前市場は完全に消滅します。黄色い店構えのスニーカーショップ、STEP BY STEP は立ち退き対象エリアだったかな?でもこのお店は下北沢の別の場所にも店舗を構えてますので、ここは立ち退いても平気なのかもしれません。さらに隣の居酒屋さんはそのまま存続するはずです。というか、軒先だけが買収対象になったので、そこを踏まえた改築をすでに済ましているのです。

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今度はピーコック3階から踏切方面を見下ろすカタチで撮影してます。
●正面奥に、ピンク色のビル、スーパーオオゼキが見えます。踏切は見えませんが、一応電車の電線とかは写ってます。手前に広がってるトタン屋根の建物たちが駅前市場です。「下北沢駅前食品市場」という看板も見えますね。コレがどこかのタイミングで取り壊されてしまうのです。
ボクがこの街に住み始めた頃は、ソコソコの数のお店が営業をキチンとしてました。おそらく全盛期はすでに終わっていたと思うのですが、それでも下北沢らしいユニークなお店がありましたし、結構な頻度で利用もしてました。CD-Rの束が安いお店があったのでかなり重宝したものです。今は10店舗ほどの営業…面積にして全体の五分の一程度。若い人がやってる立ち飲み屋さん、昔ながらの乾物屋さん、八百屋さん、魚屋さん、あとはオリジナルのラインを作ってるアパレルが一つ。そんなもんかな。

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ヨガグループで、駅前市場の中に入ってます。
●早い時間だったので営業しているお店はナシ。実は明るい時間にこの中に入るのって久しぶりだったので、今まで見逃してたデティールとかを観察出来ました。暗いアーケードというイメージがあったけど、太陽光を取り込めるように予想以上の量の半透明トタンが使われていたコト、無粋な蛍光灯照明だけじゃなくて、昭和レトロな電球照明もぶら下がってたコト…今では実際に光らせていないと思う…。今は薄暗くて物騒なイメージが漂ってしまっているけど、昔は、つい数年前までは十分ににぎわってたのよ。
●右の写真は、「オオゼキ踏切」を渡って市場に入ろうとした人が一番最初に目にするお店、うさや。ウサギが大好きな我が娘ヒヨコ10歳のお気に入りスポットであり、数年前まで軽く営業もしていましたが、長らく閉店状態です。そもそもは竹中直人主演/信藤三雄監督映画「男はソレを我慢できない」のロケ地として作られたハズのお店でして、うさやという設定そのままで映画に登場してました。…ま、この話は何回かこのブログで触れてますけど。

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さて、次は「一番街商店街入口踏切」です。
●下北沢街区の一番東側に位置する一番街商店街の入口にある踏切で、そのまま二車線の太い車道を備えた茶沢通りに直結します。一番街が北側で、この写真の撮影位置も商店街側であります。奥にはセントラルスポーツというスポーツジムが見えます。コレも前からこの場所にあるこの街のランドマーク的存在です。車道を挟んでセントラルの正面には交番があって、そこから東商店街が始まります。
●線路跡地利用や補助54号線の道路計画では、一番街商店街に直接の影響はありません。用地買収エリアはこの商店街よりもっと線路や駅に近いトコロが対象になるからです。しかし、補助54号線幅26メートルもの太さを持つデカイ道路とされてます。駅からの歩行者の流れが分断され客足が遠のくというリスクが、素人考えでも心配されます。

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「一番街商店街入口」踏切を別の角度から撮影しています。
●先ほどの写真と同じように踏切の北側から、しかし商店街の中に入らず、茶沢通りの延長線にあたる道路の方から撮影しました。三軒茶屋駅前から太子堂代沢十字路などを北上して下北沢に到達する茶沢通りは、この踏切を渡ると途端にセマイローカルなクネクネ脇道になりクネクネしたまま井の頭通り大山交差点に到達します。歴の浅いタクシー運転手さんだと理解出来ない道です。世田谷区全体がそんな中途半端な道ばかりなんですけど。前述の「オオゼキ踏切」のあたりにできる駅前ロータリーは、線路の上を道路にしてこの踏切の地点で茶沢通りと合流します。この踏切から隣の駅の東北沢までの線路跡地は遊歩道や公園緑地になるといわれてたような気がします。

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「一番街商店街入口踏切」を、南側/セントラルスポーツ側から撮影してます。
●というか、厳密には、セントラルスポーツのトイ面にある交番の前から撮影してます。踏切の向こう側には、一番街の入口ゲート。そして茶沢通りの延長方面にはスタジオ NOAH の看板が小さく見えます。バンドマンの街下北沢には、こんな貸しスタジオがイッパイあります。NOAH はその代表格かと。時系列変化を見る為に、一番街、NOAH というランドマークを目印に入れ込んだ写真にしました。

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「一番該商店街入口踏切」と「オオゼキ踏切」の間には、小さな歩行者専用踏切があります。
●これをココでは「ローソン踏切」と呼びましょう。奥を見てください。コンビニ・ローソンがあります。そんで手前側には本多劇場グループの施設なのでしょう、本多スタジオという貸しスタジオがあります。劇団さんとかがリハや稽古をやる場所でしょうか。この建物の中には味わい深いバーがいっぱいあり、下北沢の濃ユイ文化を象徴しているかのようなオーラを出しています。しかし!この建物は補助54号線の用地買収エリアのど真ん中に位置しているので、もしかしたら近年姿を消すかもしれません。だからランドマークにできないのです。実際、この近所のお店ではすでに買収契約に合意したというウワサも聞こえています。

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さて、駅そのものの準備はどうなっているのでしょう?コチラは南口。
●高架の上を走っているのは京王井の頭線。こちらも線路の下の盛り土部分を高架化して新しい歩道を作る工事がこの駅前エリアで進んでおります。そんで奥に見えるのが今の駅の入口。青地に白文字で下北沢駅という字が書いてあります。そんで、画面左側が、来週からオープンする仮駅舎。ナニゲにスタンバイオッケー気味です。着々と工事が進んでいます。今日は、事前申し込みによる地下駅ホーム親子見学会なども開催されてました。
●かつては、ココには一階オダキューオックスというコンビニ、そして2階にはレンタルビデオの TSUTAYA が入っている建物がありました。工事が始まり建物が壊されて TSUYATA が去ってからはこの街のビデオ市場は DORAMA 一社の独占となり、ハッキリ言ってヤリ過ぎなほどの下北沢ローカル局地的多角化展開を拡大推進、古本、DVDやCDショップはいわずもがな、古着屋やゲーセン、金ショップ、そんで先日はカフェまで始めました。こんな独自進化はフツウじゃアリエナイ。ま、別にいいんだけど。

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駅の改札を内側から。

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小田原方面行きホーム。

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新宿方面行きホーム。今の改札とホーム、このヘンは全部なくなっちゃうね。

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井の頭線からの乗換え導線。新宿方面に乗る人は階段を下へ。この駅で下車する人、小田原方面に行く人はそのまま廊下を直進&奥の階段を上へ。そんな二重導線がメンドクサイ感じもしてた…という記憶がいつか懐かしいと思える時がくるようなこないような。

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で、北口。ココは最終的には駅前ロータリーになってしまうので今ある建物は全部なくなるでしょう。この写真の右端に駅の仮改札が出来て、しばらくはそこを使うカタチに。


補助54線道路計画はヒタヒタと進行中。

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●ふと気付くと、北口商店街の中に突然空き地がポコポコと出来てるんですよ。これ明らかに補助54号線道路計画の用地買収でしょ。左上の写真の場所なんて、わざわざ空き地を作るためにスゴく薄っぺらい建物に改築したんだよ。その奥に高い建物がありますが、これが北沢タウンホール。このビルの根本のアタリから補助54号線は始まり、線路跡地にできる車道を股いで、この場所に真っ直ぐ向かってくるカタチに計画されてる。うわー、いつの間にかよくワカランうちに街は壊されている。コワい!


3月11日の2時46分。社内のアナウンスが鳴りました。
「2年前の今日2時46分に東日本大震災は発生しました。多くの人がこの災害で亡くなりました…」そのアナウンスを聞いて、オフィスにいた全員のスタッフが静かに席を立ちました。そして、放送の合図と共に一分間の黙祷を捧げました。


●ふう。震災うつになりかけてた。
●昨日なんて、会社の社員食堂で一人若鶏ポン酢タレ定食食べながらテレビのワイドショー見てたら、もう意味ワカンナイほど涙がポロポロ出てきて「ヤベエ今のボクは完全にフツウじゃない」って逃げ出しちゃったもんね。
●もうクスリ飲むしかないよね。しょうがないのよボクキチガイなんだもん。
●ホントに気分が落ち込むのよ。おまけにゼンソクが出てセキが止まらないし、カラダの筋肉がアチコチ痛むし、マジで萎える。


しょうがないからボサノヴァ聴くんです。

JOAO GILBERTO「AMOROSO : BRAZIL」

JOAO GILBERTO「AMOROSO / BRAZIL」1977年/1981年
ボサノヴァの神様でございます。サンバのリズムを一本のギターで表現するバチーダ奏法を編み出した人物。つまり、この人がボサノヴァを作ったわけでございます。50年代から音楽活動をはじめ、ボサノヴァの発明が1958年。アメリカでのブレイクが1963〜1964年の頃。このアルバムは、すでに大御所の地位を確立した段階でリリースした2枚のアルバム「AMOROSO(イマージュの部屋)」「BRAZIL(海の奇蹟)」を合体させたCDであります。新宿のディスクユニオンで800円だったよ。
●気分が落ちきった時は、聴くべき音楽も見つからなくなってしまい、ボクはCDの棚の前で数分ずーっと突っ立って動けなくなってしまう。ナニを聴いたらよいだろう?選択肢は数千枚あるのに手が伸ばせなくなる。うーん。あー。むむむ。そうだなー。しょーがないなー。ブラジルにしよう。
●二年くらい前に買ってちょっとしか聴いてなかったこのCDが、うつモードのボクにはビタッとハマった。JOAO GILBERTO は一流のギタリストでありますが、ボーカリストとしての存在感もスゴい。いや、本来的には全然スゴくない!超ちっちゃな声で、実に甘ったるく、ある意味オタクっぽい覇気のなさと、メリハリとか凹凸とか起伏のナイ、ペッタリとしたトーンで、ひとつひとつの言葉をリズムの上にポツポツと静かに配置していくだけの、実にシケたシンガーであります。でもね、ボサノヴァがスゴい最大の理由は、ボリューム&スケール共にとても小さいボーカルこそに説得力を持たせるフォーマットとして成熟しまくっているコトですわ。そんで、JOAO の声はそのフォーマットの中で強力に効果を発揮する。丸みを帯びたポルトガル語の独特な音の可愛らしさ、細く高い声の微細なニュアンス、リズムの中で的確に立ち振る舞うジャスト感覚、鮮やかなハーモニー。マイクに大密着して小さな声を細かく丁寧に録音した、その謙虚な声の佇まいが、不安定にササクレたボクの心の表面を柔らかく温かく優しく包んでくれて、ボクは本当に安心することができた。すいません、巨匠をディスり過ぎてますが、彼の偉大さとボサノヴァの偉大さはこの逆説が前提になってるはずとボクは言っておきたいだけなのです。
●1981年の「BRAZIL」は、同じバイーア州出身の後輩であり、ボサノヴァ後のブラジル音楽を支えた巨人たち CAETANO VELOSO、GILBERTO GIL、MARIA BETHANIAMARIA CAETANO の妹ですね)の三人とコラボッた物件であります。ノルデスチ(北東部)の貧しい州であるバイーアがフラジル音楽では聖地のように傑物を出すのはナゼなのでしょう?とにかくこの三人と共に巨匠が声を織り重ねていく様は実にシナヤカ。まるで、コジンマリとしたカフェでめっちゃオシリにフィットする柔らかいソファに気持ちよく背中をあずけ、ウトウトと昼寝してしまうような心地よさがある。スケールは小さいんだけど、すぐ手の届く場所に自分の好きなモノがみんな揃ってるような居心地のよさ。ポルトガル語はちっとも意味が予想できないけど、「バイ〜アブラジ〜ル」と自分たちの故郷を歌う「BAHIA COM H」という歌が好き。
●一方、1977年の「AMOROSO」はアメリカレコーディング物件でプロデューサーがなんと TOMMY LIPUMAこの時代のフュージョンミュージック、AOR を数々手掛けた辣腕の持ち主。とはいえ、そこでこの巨匠の芸が揺さぶられるワケではなく、見事なオーケストレーションをバックに背負いながらも、その小規模なギター&ボーカルのチンマリした美意識を繊細に突き詰めた佇まいは完璧。GEORGE GERSHWIN などなどの古典を引っ張り出したカバー集で、英語、スペイン語、イタリア語の歌詞も歌う。「BESAME MUCHO」とかも歌う。ボサノヴァを共に開発した盟友 ANTONIO CALROS JOBIM の楽曲を3曲も歌う。

ANTONIO CARLOS JOBIM「JOBIM FOR APRES-MIDI GRAND CRU」

ANTONIO CARLOS JOBIM「JOBIM FOR APRES-MIDI GRAND CRU」1964〜1987年
●ボクが JOAO を聴いてたらワイフが「なんだか今日はカフェみたいな音楽がかかってるのね」という。おお、カフェであることがお望みか?いっつもヘンな音楽ばっかり聴いてるけど、カフェ的な音楽を持ってないワケじゃないのよ!このCDなんて、ズバリ CAFE APRES-MIDI橋本徹さんのコンパイルだよん。このCDは常々聴いているお気に入りの愛聴盤ボサノバだ。
ボサノヴァは、三人の天才が合体した所で誕生した。全く新しい演奏様式を発明した JOAO GILBERTO。そして天才作曲家/編曲家 ANTONIO CARLOS JOBIM。そして彼らの楽曲に言霊を宿らせた天才詩人 VINICIUS DE MORAES。リオで出会ったこの三人が新しい音楽を開発した。ボサノバ。英語でニューウェーブ。世界で一番最初のボサノヴァ「CHEGA DE SAUDADE」は、彼ら三人の共同作業で生まれた。世界最大のボサノヴァヒット「GAROTE DE IPANEMA / THE GIRL FROM IPANEMA」も彼ら三人が作り上げた。そんな巨人の一角の優雅な代表作がたっぷりここに並んでいる。
●ピアニストでアレンジャーである ANTONIOジャズやクラシックのエッセンスを、ブラジル独自の滋養をたっぷり含んだグルーヴの中に溶き合わせて、実に鮮やかな世界を作り上げる。立体的に輝く音の粒が小刻みなリズムの中に気持ちよく震えて光る。ここに並ぶ楽曲は60年代中盤から80年代までに及んでいるがいづれも全く時代を感じさせない。普遍的な輝きは全く劣化せず、その落ち着いた大人の声も洒落を極めた紳士の立ち振る舞いを感じさせる。
●ちなみに、ANTONIO が全幅の信頼を寄せたドイツ人編曲家 CLAUS OGERMAN とのコラボがこのCDの何曲かで聴くことができる。奥深いオーケストレーションアレンジが可憐で繊細。この編曲家は、前述の JOAO「AMOROSO」でもアレンジを担当している。覚えておくべき名前。


●こんな音楽を聴きながら考えているのは、1950年代のブラジルでナニが起こってて、結果新しい文化、新しい音楽が生み出されたのだろうか?という疑問。それをアレコレ本やネットの検索で調べてます。そんなコトを考えていれば、うつにならずに済むから。



2013.03.10 煙霧。


煙霧

●東京地方、今日は「煙霧」
●(wikipediaから):煙霧(えんむ、英: haze、ヘイズ)とは、目に見えないほど小さい乾いた固体の微粒子(エアロゾル粒子)が空気中に浮いていて、視程が妨げられている現象のこと。

●黄砂?花粉?PM2.5?…SNS では奇妙な不安の声が目立った。
●午前中は暖かかったのに、あっというまに空気が冷たくなった。



「NO NUKES 2013」。坂本龍一+AFRA FEATURING 元ちとせ・いとうせいこう。

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●昨日と今日で、反原発を謳うフェス「NO NUKES 2013」が行われていた。USTREAM で鑑賞していたよ。教授と AFRA のアブストラクトなセッションから、緊張感あふれるいとうせいこうのポエトリーリーディングへの流れに、思わず鳥肌が立つ。
いとうせいこう「人間は未来を変えられる。デモ隊よ君たちは路上の花だ。廃炉の後を花で埋めよ。NO NUKES!」




東京怪童

「悲しみと居るより 明るい方がいい
 歓びは何にも勝る 心に差し込む光

 でも美しいサンバを作る為には 悲しみがなければだめ
 悲しみがないところで サンバは生まれない

 サンバを作るのは ジョークを口にするのとは違う
 そんなサンバを作る人なんてのは 大した事ないもの

 いいサンバはまるで祈りのよう
 なぜならサンバは揺れる悲しみ
 
 そして悲しみには常に希望が寄添う
 そして悲しみには常に希望が寄添う

 いつかは悲しまずにすむ日が 来るだろうという希望が
 夢を少々 カデンツひとつ

 この世の誰にも超えられないもの
 それがサンバの持つ美しさ

 悲しみと居るより 明るい方がいい
 歓びは何にも勝る 心に差し込む光

 でも美しいサンバを作る為には 悲しみがなければだめ」


望月ミネタロウ「東京怪童」に引用されていた、サンバの一節。
「SAMBA DA BENCAO」〜作詞:VINICIUS DE MORAES
(この曲のコトについてはコチラのブログが詳しかったです…)

●…なんか心に残るものがあったから、このページだけ破ってキープしておいた。


これは、去年の東京映画祭で観た映画。

JAPAN IN A DAY

「ジャパン イン ア デイ」
YOUTUBE 経由で一般から寄せられた膨大なフッテージを小刻みに編集して、一日の出来事を切り取った作品。ある一日の出来事を全世界からYOUTUBEで映像を募集した映画「LIFE IN A DAY 地球上のある一日の物語」と同じコンセプトの映画で、プロデュースには前作同様リドリースコットが携わっている。前作もボクは劇場で観てて、YOUTUBE というプラットフォームで全世界が繋がっていく大きな一体感を感じることができた。
●でもこの映画は、ちょっと違う意味が加わっている。切り取るべき一日は、2012年3月11日。東日本大震災からちょうど一年経ったその日である。日本にとって、日本人にとって特別な日。ナニかが突然に、一変してしまった日、そこから一年。ナニゴトもないような慎ましい日常。人々は目覚め、食べ、働き、遊び、動き続ける。一般人が自分で撮影した映像は飾り気もないし、声高にナニかを叫ぶ訳でもない。
そして、祈る。映画のクライマックスは、その日全国で行われた様々な集会を映しとる。祈る。祈る。無名のカメラが無名の人々のフツウの顔を映しとる。彼らはフツウに祈る。ナニを祈るのか?失われたものの大きさを今一度噛み締める為に祈るのか?もうボクは涙が止められなかった。


さて、あの災厄から、2年が経とうとしている。
●あの日に失われたものに対して、一体ナニがなされたんだろう?あの時日本全土を覆いかぶせるホドに大きく膨らんだ恐怖と不安は、その影を隠したかのように見えて、実は全国民の細胞に深く染み付いてしまったようだ。その不安をムリヤリ覆い隠したい人たちが、ハリボテのような仕掛けを世の中にアレコレと組み上げて、なんだか世間がよく見えなくなった。PM2.5は目に見えるけど、放射性物質は目に見えない。見えて欲しくない人も大勢いる。本音を言うのがコワい、誰に刺されるかワカラナイから。

●震災直後から一年以内は、善意がナニかを成し得る希望が持てた。
●これからは、善意が実効力を伴うために、ナニが必要かよく考える必要がある。…考えろ!



●マンガの時間。

貴家悠/橘賢一「テラフォーマーズ」

貴家悠/橘賢一「テラフォーマーズ」1〜4巻
●いやー、コイツはボクの facebook のタイムラインでは妙に評判がよくって。おまけにアニメ「ジョジョ」の放送でCMがかかるもんで。またヘンなものに手を出してしまった。
惑星改造計画の下、人類が活動出来るようになった火星が舞台の、非常に悪趣味なサイバーパンクマンガ。そのテラフォーミングの過程で火星の大地に送り込まれたゴキブリが、あり得ないような巨大進化を果たして人類に襲いかかる。首を捻りちぎる、胴体を切り裂く、ありとあらゆる残虐なやり方で宇宙飛行士が殺される。しかし人類も負けてはいない、外科手術で改造された戦士はこれまた様々な昆虫の特殊能力を悪趣味にカラダの中に収めていて、血みどろの肉弾戦を繰り広げる。ワイフにまた怒られた「こんなのコドモに読ませて最悪!」

●その他、最近読んだマンガ一覧。
久保ミツロウ「アゲイン!!」6〜7巻
諫山創「進撃の巨人」9巻
高橋ヒロシ「WORST」30〜31巻
尾田栄一郎「ONE PIECE」69巻
森薫「乙嫁語り」5巻
松本太洋「SUNNY」3巻
安彦良和「ヤマトタケル」1巻



●「エウレカ」観てテクノ気分。

DVD「エウレカセブンAO」9

●DVD「エウレカセブンAO」9巻
●この第9巻でもって完結。むー。出来でいえば、前作「交響詩篇エウレカセブン」の方が良かった。あのエウレカ&レントンの純情一点突破な初恋ボルテージがそのまま世界を救うという幸せな決着は、そのまま家族四人で楽しめた。で、そのエウレカ&レントンの息子フカイアオを主人公に据えた本作は、時空を超えたパラレルワールドの奇妙なパラドックスがなんだが話を余計に混乱させてて最後のカタルシスを中途半端にしちゃってたかも。コドモたちもちょっと拍子抜け。「え、結局どうなっちゃったの?」あーパパもよくワカラン…。それにしても、あのトゥルースという名の敵役は、すげーカッコつけてるくせしてドラえもんをモチーフにしたデザインになってる気がするんだけど、なんでかな?誰か正解を知ってますか?
●一方、前作でも本作でも、このアニメはサウンドトラックにテクノを大胆に導入しててめっちゃ気になる。「AO」のサントラは、中村弘二が担当。この人、元 SUPERCAR のボーカル/ギター。テクノとストリングスの気持ちよいアンサンブルがすごく印象的なんですよ。渋谷系90年代に活躍してたアーティストがどんどんアニメやアイドルの裏方仕事に参入してるって話を、最近友達から聞いた矢先の発見。SUPERCAR は前作にも楽曲提供していたから、そこの縁での起用か?おおサントラ聴きたくなった!
電気グルーヴ「虹」の再構成楽曲が、最終回に登場する。コレが興味深かった。前作の最終話クライマックスには「虹」がそのまんま使われたからね。今回はこの「虹」 LAMA というバンドが翻案する。LAMA は、中村弘二、フルカワミキ、田渕ひさ子、そして電気グルーヴのサポートメンバーを務めた牛尾憲輔からなるバンド。前半二名はまんま SUPERCAR ってワケね。この楽曲「SEVEN SWELL - BASED ON "NIJI"」は速やかにダウンロード購入してしまったよ。歌詞も改変されてるけど、あのサビは残ってる。「遠くて近い つかめない どんな色か分からない ゆっくり消える虹みてて トリコじかけになる」


●ということで、純度の高いテクノが聴きたくなった。

RICHIE HAWTIN「DE9 TRANSITION」

RICHIE HAWTIN「DE9 : TRANSITION」2005年
●彼は90年代初頭のデトロイトテクノのシーンから登場したクリエーター。PLASTIKMAN 他たくさんの変名ユニット名義を使って世に繰り出したそのストイックなほどのミニマルなスタイルは、理知的なアプローチとして、イギリスのテクノシーン、特にレーベル WARP が打ち出していた「ARTIFICIAL INTELLIGENCE」路線と共振してたように思える。
●思い返せば、彼は90年代中頃にはちょくちょく来日してた。当時は新宿歌舞伎町にあった LIQUID ROOM で、RICHIE石野卓球 JEFF MILLS らとプレイしてた。そんなイベントに学生時代のボクはよく遊びに行ってたのでありました。彼のプレイはぶっちゃけホントにストイックなもんで、あらゆる虚飾をそぎ落としてタダの四つ打ちだけがドンドン鳴ってるだけの状況。その中、苦悶するような思いでダンスしてたような気がする。テクノってある意味で苦行。巨大なビートの下に全ての人々が等しく奴隷。
●そんな90年代の彼は、スキンヘッドに黒縁メガネ、というある意味とってもストイックな風貌だったのですが、ココのジャケじゃブロンドの前髪を長く伸ばしてかなりイメージ変わってます。しかし作風でいえば相変わらずというか、より磨きをかけてストイックなミニマルテクノ。ミックスCDであるこの作品は、CDの上では1トラック1楽曲として取り扱われてるけど、実質上常に3〜4曲ほどをミックスしてる。なのに死ぬほどミニマル。要素が最低限。なんで4曲も混ぜ合わせてるにのこんなに要素が少ないんだろう?元々の素材トラックはきっとホントにナニもナイのね。でも、そんな薄く細い糸が重なり合って可憐で滑らかな繊維を織りなすかのように、RICHIE のプレイは緻密に繊細に音のレイヤーを操作していく。
●実はDVDとの二枚組。CDは76分ほどの内容だけど、DVDには96分のロングバージョン、30分ほどのライブ映像、2本のプロモビデオに、インタビューまでが収録されてる。DVDの方が完全に主体ってワケね。それでも480円激安ワゴンの中で発見されました、イイ買い物。


●LAMA「SEVEN SWELL - BASED ON "NIJI"」



●RICHIE HAWTIN「THE TUNNEL」





「今の子供の65%は現在存在しない職業に就く」。

週刊 東洋経済 2013年 3:2号

「週刊東洋経済」2013年 3/2号 特集:2030年 あなたの仕事がなくなる
●ワイフのママ友の話によると、ダンナさんがこの特集を読んでブルーに落ち込んでたという。気持ちがワカランでもないけどね。IT技術の発展で合理化が進むコトで失業者がどんどん増えるって話が書いてある。さて、ボクの仕事はこの先も存在するか?そんなのワカンナイよ。2030年に自分が何をしているか想像がつかない。今の仕事をそのまま続けているワケにもいかないだろう。ナニシロボクはその頃には50歳中盤だし、今のような現場ベッタリ仕事など出来ているハズがナイ。新しいスペックを身につけるためにナニかをしていくしかないな。
●前述した中吊りの「今の子供の65%は現在存在しない職業に就く」というフレーズに引っ張られた。「将来の夢はなんですか?」と聞かれて答えられない子供が多いと聞くが、そんなコト聞いてもしょうがない、だって今の社会に彼らのロールモデルはないのだから。ロールモデルがないのはボクも同じだ。参考になる見本が周囲にない。定型や前例のないサービスを常々模索して開発しなくてはいけない。すでにボクの目の前で起こってることだ。
●ウチのコドモの世代はどうなることやら。「今の子供の65%は現在存在しない職業に就く」というフレーズを裏返せば、現行の産業の中に必要とされてる雇用は2030年には65%がシュリンクして消滅する、新産業や新技術が新しい雇用と分化した新しい職業を創出しなければ全部失業者になる、ってコトともとれる。スペインの若者失業率は40%と聞く。そんな時代を日本も迎えるのかも。


●そんな流れから、マンガ「就職難!! ゾンビ取りガール」BY 福満しげゆき

ゾンビ取りガール

ゾンビ取りガール2

『就職難!! ゾンビ取りガール』

●あるサブカル系女子に「てっとりばやくゾンビ系を押さえときゃサブカル男子は大丈夫です」と、すごく大雑把な言葉をもらいました。このマンガ読んでると、ソレが実はなんか超説得力あるテーゼに思えてきました。本来は花沢健吾「アイアムアヒーロー」からいくのが王道なんでしょうけど、「ゾンビ取りガール」の緊張弛緩ぶりは目からウロコのゾンビ解釈でかなりイイ湯加減です。まー「就職難」は、この作品にはほとんど気分程度しか意味してないですけど。

「桐島」もゾンビ落ちだった。

「桐島、部活やめるってよ」

DVD「桐島、部活やめるってよ」
●アメリカの「glee」ほど露骨なスクールカーストじゃないけど、日本らしくソコはヤンワリと、でも確実にクラスの中の序列はできてるわけで。でもその序列を形成している根拠は「桐島、部活やめるってよ」というフンワリした情報だけで思った以上にユサユサと動揺する。「桐島」はバレー部のトッププレイヤーで極上の彼女までいるカーストの頂点だが、彼がその立場を放棄したら彼を中心にした秩序がその根拠を失うのだ。そして、同カーストに属していながら、その中での勝ち組/負け組がいて、やっぱり摩擦があるわけで。
●そんで、我らが神木隆之介くんはカースト最下層の「映画部」所属で、自主制作のゾンビ映画を作ってる。上部カーストの動揺などはヨソの世界の出来事だけど、アレコレと肩身のせまい思いをしてる。かつて高校生だった自分を思い起こせば神木くんの映画部がボクに一番近い存在。思春期のあり方に正解なんてないんだけど、あの頃の自分がボンヤリ夢見てた職業や生活に、結局は今現在のボクが実際に関わってるってコトで、ボクは十分満足してる次第。
●あとは、ウチのコドモたちがこれからうまくやれるかが問題。娘ヒヨコ10歳は天然ボケのお人好しだから結果敵を作るコトなく、世知辛い女子グループ闘争の中で特別追いつめられるようなコトになってないけど、まーそれなりにストレスフルなようで。ホントは教室の窓から見えるコブシの木にヒヨドリが何羽来て、どんな風に鳴いていったか、みたいなコトだけを考えていたいみたい。いつのまにか、ヒヨコは鳥や虫や植物に詳しくなってて、道端の植栽や鳥の模様などはボクの知識よりもずっと豊かになってる。映画でも人間が死ぬのには何も感じないが、戦争でウマが巻き添えになったり森が燃えたりするとスゴく怒る。オマエはナウシカか?


「レミゼ」みてきました。
レ・ミゼラブル~サウンドトラック
「LES MISERABLES」SOUNDTRACKS
ユーゴー原作にもミュージカルにも、全然興味が持てなかったので、1ミリも内容を知りませんでした。自分がこんな映画を観る日がくるなんて予想もしてなかった。でも facebook のタイムラインで異常に評価が高かったコトと、ワイフが元来からのミュージカル好きってコトがあって、今回は観に行くことにしたのです。全てのセリフがウタで表現されてたので、ホントにもう、100%ミュージカルです。だからサントラも入手したよ。
で、オモシロかった。

今年のオスカー・助演女優賞を獲得した ANN HATHAWAY のウタが素晴らしかった。貧困に追いつめられて娼婦に身を堕とす彼女が自分の人生を憂いて絞り出す歌「I DREAMED A DREAM」。感情を乗せて涙を流しながら、しかもワンカットで一気に歌いきった迫力は確かにスゴいと思った。全くの救いの余地もナイ絶望を、こんなにも美しく歌うなんて。実はこの曲「glee」にも取り上げられてた楽曲。
●主人公のジャン・バルジャンは、さすがウルバリンを演じた HUGH JACKMAN だけあって、分厚いコートを脱ぐと猛烈に首が太くて激マッチョだってことがわかる。とはいえ、冷静に年齢設定考えると50〜60歳過ぎのオッサンなはず、なのにその設定に釣り合わない腕力を発揮してピンチをグイグイ切り抜ける。ここにフツウにビビる。フランス革命〜ナポレオン戦争から王政復古に続く動乱の時代を生き抜くには、結局、体力と腕力が一番大事と思い知った。オッサンになっても筋力が必要だ。どうしよう。
●バルジャンの養女となるコゼットを演じるは AMANDA SEYFRIED。ドコかで観たことあるな?と思ってたら、映画「マンマ・ミーア!」 MERYL STREEP の娘役として ABBA のナンバーを歌いまくってた子だった。やっぱり歌がうまいって大切。
●そして幼き日々のコゼットをいじめてた宿屋主の夫婦に SACHA BARON COHEN と、HELENA BONHAM CARTERSACHA はイギリスのユダヤ系コメディアンで、MADONNA「MUSIC」のプロモビデオでエイジアン系Bボーイのリムジンドライバーを珍演したり、「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」という悪フザケ映画で、カザフスタンのキチガイレポーターを振る舞ってアメリカ人にドキツいドッキリを仕掛けまくるなどなどとオモロい仕事をしまくってる人だ。一方、HELENA の方は一目でワカル個性的な顔つきでボクの中では有名人、「ハリーポッター」シリーズの凶悪な魔女ベラトリックス・リストレンジ「アリス・イン・ワンダーランド」赤の女王を演じたりしてる(「アリス」では ANN HATHAWAY 白の女王として出演してたね)。脇役もオモシロかったね。
「ああ無情」っていうんだから、もっと救いのない破滅的な物語をイメージしてた…ある意味でキチンと報われるお話でよかった。ユーゴーの原作は確かにもっとデストロイな気配がするけど。



●音楽の時間。日本のインスト系バンドを中心に。

blue building blocks

HOW TO COUNT ONE TO TEN「BLUE BUILDING BLOCKS」2012年
下北沢ヴィレッジヴァンガードで見つけた一枚。男女5人組、ギター三本+ドラムとベースという構成で、端正なインストのロックを紡ぎ出す東京のバンド。緻密なアンサンブルで織り成すポリリズミックな構造が、まず最初にマスロックという言葉を連想させた。でも、THE BATTLES DON CABALLERO のような、ヘヴィなリフロックの印象や、パンク/ポストパンクのささくれようは感じられない。澄み切った音楽家の、音への入れ込み様だけが感じられる。軽く乾いて固く細かい。そこが新味。

TOE「THE BOOK ABOUT MY IDLE PLOT ON A VAGUE ANXIETY」

TOE「THE BOOK ABOUT MY IDLE PLOT ON A VAGUE ANXIETY」2005年
HOW TO COUNT ONE TO TEN と似た質感をもつバンドを探してみたら、まずココに行きついた。TOE、東京を拠点とした4人組。インストのポストロックというコトで寡黙な印象はあるけれども、とても饒舌に手数を繰り出すドラム、少しウエットに滲むギターの響き、スムーズに忍び込む複雑な変拍子が、何度聞いても気持ちがイイ。ドラムの柏倉隆史さんは THE HIATUS にも所属しているとな。

PEOPLE ON THE BOX「BIRD HOTEL」

PEOPLE ON THE BOX「BIRD HOTEL」2008年
●今日は日本のインディロックが気分だな。コレは3ピースのロックバンド。ボーカルを備えているけど、乾いたドラムとポストロックな質感を持つバンドアンサンブルという意味で前述2枚と同じ感覚で聴ける。3ピースとはいえ楽曲が複雑に展開していくので全然安心出来ない。
●ジャケに登場しているのは、飼育がカンタンな熱帯魚として有名なベタというサカナだと思う。オス同士で激しく戦う性質があるから闘魚にも使われるらしい。実は、我が家はコレと同じ青いベタをごく最近飼い始めたトコロでして。グッピーの水槽のトナリで娘ヒヨコにエサをもらってる。

SLY MANGOOSE「MYSTIC DADDY」

SLY MONGOOSE「MYSTIC DADDY」2009年
●コチラも日本のインストバンド6人組。だがドチラかといえばファットなベースが唸ってファンクネスが黒光りするタイプの佇まい。スチャダラパーとの合体ユニット THE HALLO WORKS 名義でバンド部門を担当してたという予備知識だけで聴いてみたけど、タフなリフと変幻自在な変拍子に舌をまく思い。カオティックな熱帯雨林をさまよう気分。猛獣が出てくるぞ!つーことで石野卓球が11分越えの大曲でボーカル参加。

SPECIAL OTHERS「THE GUIDE」

SPECIAL OTHERS「THE GUIDE」2010年
●こちらは横浜発のジャムバンド。インスト主体でありながら今日の他のバンドと違うのは、どちらかというと即興演奏の余地を多く残した気ままさが際立つ点。奔放なキーボード/オルガンの存在がモッズジャズのビンテージ感を連想させて気持ちイイ。このオルガンとジャズロックなギターがイニシャティブを交換しながらテンションを高めていく感触。


●全然関係ないけど。
「ulzzang」という言葉をネットでよく見かけるけど、「オルチャン」と発音する韓国語で「最高にカワイイ顔」って意味だってことにやっと気付いた。「ulzzang」で検索するとカワイイ女の子がたくさん出てくる。「ulzzang」タグで検索すると「K-FASHION」「KOREAN FASHION」といったタグもついてるコトが多い。「K-POP」と並んでこのアタリは一つのクラスタになってるみたい。
●コレに対応してるような「kawaii」「J-POP」「J-FASHION」が、安易にマネが絶対出来ないエクストリームなファッション、極端な人は現代美術みたいになっちゃってる(いわゆるきゃりーぱみゅぱみゅ的な原宿ストリートとかアイドルとかアニメとかコスプレとかサンリオとか)一方で、「ulzzang」な女の子たちは皆一様にコンサバめなカジュアルスタイルでハードルが低く、しかもそんなにオカネかかってなさそうな(東大門市場に売ってそうな)感じがイイ感じ。海外から見たら、東洋人の女の子の二大潮流みたいに見える気がする。見ててオモシロいのは「kawaii」、でも実際に彼女にしたいのは「ulzzang」とかだったりして。

ulzzang.png

●ボクの中での典型的な「ulzzang」/「K-FASHON」。パステルカラー重視で、カジュアルだけどコンサバフェミニン。

●さらに関係ないけど。
●この流れで、東南アジア方面のファッションを。インドネシアの現地市場でアパレルを起こした日系人の双子姉妹がいるっぽくて。しかも本人たちがモデルを務めてるってほどの若い起業家。気になった。ちなみに、GOWIGASA って名前のブランド。http://gowigasa.com/shop.php

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JESS YAMADA って子と ELLE YAMADA って子がいるっぽい。この写真の子はどっちだろ?


●あいかわらず、風邪気味。
●眠い…早寝してしまう。そんで寝坊もしてしまう。


エロかわいいとか、エロかっこいいとか、エロかしこいとか。
●今まで、いろんな形容詞があったけど。
壇蜜って、「エロおもしろい」という不覚にも誰も手をつけてなかったニッチを独力で切り拓いてる人なのね。スゲー。



さて、息子ノマド11歳。塾の授業で、スイートピーの花をもらってきた。

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●理科の授業で、おしべとかめしべとか、花の構造を習ったらしい。その流れで先生に頼んで花をもらってきたという。生花一本でもらってくればいいのに、マジで花1パーツだけを指でつまんで持って帰ってきた。
●娘ヒヨコ10歳が速やかに宝物の「押し花アルバム」を持ってきてワクワクしながら「お花ちょうだい!」ってアピールしてるのを完全に無視して、ノマドは手際よくピンセットで花を分解し、めしべおしべ花粉アレコレを顕微鏡で観察を始める。「うおースゲー!花粉いっぱいでグロい!」あまりにも鮮やかな顕微鏡操作に、ボクはちとビビったよ。オマエ、こういうコトに夢中になるって、明らかに非モテだわな。
●こんなの顕微鏡で覗いて盛り上がってるヤツってどんだけいるんだろう?ノマド、オマエの友達みんなこんなコトしてるのか?「知らねー!」…そうだコイツ他人の動向に関心ないんだったっけ。ワイフ「ていうか、フツウの家は顕微鏡なんて持ってないわよ」

●押し花コレクション新規獲得に失敗したヒヨコ、突然アタマに思いついたフレーズを一節歌う。「♪ココロの岸辺に咲いた〜赤いスイートピー!」
●おっ!?ヒヨコなんでそんな古い昭和の歌知ってるの?「え?うーんと、24時間テレビで女の人がうたってた」ヒヨコは学校の勉強はサッパリだが、一度しか聴いたことがない音楽をさっと突然思い出すコトが出来る、というオドロキの能力をトキタマ発揮する瞬間がある。もっと漢字とか覚えてくれればいいんだけどね。

●さらに、ヒヨコ、スイートピーのトリビアをひとつ発信。「赤いスイートピーって、ホントはなかったんだって。でもオジサンがガンバって赤いスイートピーを作ったんだって」マジ!?この歌の中では赤いスイートピーはドコに咲いてるんだっけ?「ココロの岸辺だよ!」おー架空の世界だ、たしかにたしかに。


●スイートピーひとつとっても、メリハリある反応をする我が子たちを眺めつつ、父親のボクは音楽を聴く。

「PURE LIPS」

VARIOUS ARTISTS「PURE LIPS - YUMING COMPOSITIONS」
松任谷由実さんが楽曲に関与した80年代アイドルソングをコンパイル。この一曲目が松田聖子「赤いスイートピー」1982年なわけです…ワイフ「よくスグにこんな昔の曲がでてくるわね〜」。まーねー。ムダにアレコレ持ってるからねー。このCDに関しては、松田聖子一曲目という構成から「ほしのあきに聖子ちゃんカットをさせました」ジャケというアウトプットをひねり出したグッドセンスに敬意を表して購入しました。一曲目が「赤いスイートピー」なら最後は「ROCK'N ROUGE」。最初も最後も聖子ちゃ〜ん。この2曲でユーミン「呉田軽穂」名義で作曲担当。実在しない色の花を歌詞に折込んだ作詞家は風街から来た詩人・松本隆であります。
●その他の収録曲としては、その不安定なボーカルがクラクラするほどの危うげな魅力を放つストレンジトラック、原田知世「時をかける少女」1983年については以前もこのブログで言及しました(コチラ)。彼女の「ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ」も収録されてるし。同じ角川映画出身の薬師丸ひろ子さんが「WOMAN "Wの悲劇”」1984年で見事な迫力を放つのと好対照。ハイファイセット「卒業写真」1975年は、ボクの中で個人的80年代ジャパニーズシティポップ大流行のキッカケになったトラックで、邦楽世界での AOR〜フリーソウル発掘可能性の奥行きを一気に感じさてくれた思い出の1曲です。
麗美「青春のリグレット」1984年という楽曲は、ボクにとってあまり馴染みのないモノだったのだけど、この曲を聴いた娘ヒヨコが「このウタ誰がうたってるの?初音ミク?」って質問して爆笑。たしかに初音ミクだわミクに聴こえるわ!30年前の段階から日本は潜在的に初音ミク的なモノにナニかを感じてたのね。初音ミクは、日本人の中に共有されてたアイドル観のイデアをテクノロジーによって実体化してしまったモノなのかもね。

VARIOUS ARTISTS「SHOUT AT YUMING ROCKS」

VARIOUS ARTISTS「SHOUT AT YUMING ROCKS」2009年
ユーミンの代表曲を、ロック系ミュージシャンがカバーしたコンピレーション。正統派のユーミンファンが聴けば噴飯ものなのかも知れないけど、ボクは全然たのしいです。軽く固く乾いた SNAIL RAMP「恋人はサンタクロース」英詞ハードコアパンクカバーとかが小気味いい。20年近く前の学生だったボクはこの原曲をスキー場のリフトに括り付けられたスピーカーで聴いてたけど、アレはバブル景気に乗せられた特殊なスキーブームが見せた限定的な風景だったわけで。先日16年ぶりに訪れてみた21世紀のスキー場は、もはやスノボの方がマジョリティだったコトにちょっぴり戸惑い、ボクはこの事実に思い至ったのです。スケーターズカルチャーとしてのハードコアと、スキーカルチャーを推進したユーミンのミクスチャー。
仲里依紗主演の実写版「時をかける少女」で主題歌をうたったいきものがかりは、ココでは「卒業写真」を真摯に歌い上げ、「トイレの神様」植村花菜「やさしさに包まれたなら」をスローバラードに変換。でも一番のワザアリは「翳りゆく部屋」を歌った椎名林檎。凛とした佇まいは原曲の本質をキチンと射抜いている。しかし一番のお気に入りは、向井秀徳&峯田和伸がアコギデュオで「守ってあげたい」をロウファイでヨタヨタ歌う様。ある意味卑怯なワザだけど、一番インパクトがありました。元ネタは映画「少年メリケンサック」より。

松任谷由実「YUMING COMPOSITIONS - FACES」
松任谷由実「YUMING COMPOSITIONS - FACES」2003年
ユーミン自身が、自分の提供楽曲をセルフカバーする場面もある。そんなケースはオリジナルアルバムの中にもちらばってます。でもこのアルバムは一枚全部がセルフカバーだけで構成されてる物件。70〜80年代の楽曲を選んでますわ。「PURE LIPS」にも収録されてる小林麻美「雨音はショパンの調べ」1984年はハイテンポに加速されたクールなファンクに変換されてるし、松田聖子「瞳はダイアモンド」1983年もベタついた虚飾や仰々しいエモーションをグッと抑制したネオソウルの佇まい。「Wの悲劇」はちと淡白になりすぎたかも。全ての楽曲がミネアポリスとロスでのレコーディング。
●ハイライトは、1974年の名曲「やさしさに包まれたなら」1974年当時に収録された原曲の、荒井由実のボーカルトラックと、2003年新録の松任谷由実のボーカルがデュエットをするという演出になっている。スピーカーの右左に時代を超えた声を振り分けてメリハリを強調。…でも、30年の時代の差があるのに実はほとんどボーカルスタイルが変わってないコトがわかってしまって、むしろコレが実はスゴいのかも!と思ってしまったりもする。同時期の佳曲「ベルベット・イースター」の再録カバーも収録。



ユーミン/松任谷由実って、日本のポップシーンにおいて巨大な存在。いつかこの人の膨大な音源たちに立ち向かって、このブログにアレコレ書いてみたいと思ってます。近作は買いこぼしてるけど、00年代中盤までのアルバムは実は全部持ってて、チョコチョコ聴いてるんだよね。でも、その大きさはナカナカに手に負えるもんじゃなくて。




●30年前の初音ミク。麗美「青春のリグレット」1984年。