地下化を果たした下北沢駅に異変が!
昭和の空気たっぷりであった、駅前市場の取壊しが先週行われました。
●全部ではなくて、半分が更地に。スコーン!さっぱりしちゃったわ。

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(↓)ちなみに、下は今年1月頃に同じ場所から撮影した写真。

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●ミネ薬品の建物と、その並びにあるミドリの屋根の建物、そしてこの奥にある建物が一気になくなったわけです。
(↓)もう一枚、過去の写真を。コレは今年3月地下化直前、駅前市場の正面にある、スーパー・ピーコックの三階、三省堂書店の窓から撮影した写真。

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(↓)で、こちらが今日、4月30日に撮影した写真。だいぶ突き抜けちゃったよね。

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(↓)取壊しでさっぱりした場所から、ピーコック&三省堂書店を見てみる。こんな視点からピーコックを眺めたことはなかった。ああ、こんな建物だったんだ…。

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●でもね、この写真、左隅にトタンで囲まれたちっちゃい小屋があるでしょ。
(↓)こちらのお店、ド根性で立ち退きを拒んだ模様です。以前から営業している飲み屋さん。

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(↓)まだ全てのお店がギブアップしたわけじゃない。今回更地にならなかったコチラの辻に面したお店は全て営業している。立ち飲み屋さん、魚屋さん、乾物屋さん、八百屋さん。さっきのスタンドアロンな飲み屋さんと合わせて10店舗がまだ踏ん張っている。

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(↓)下北沢駅方面の工事の進捗も。下の写真は今年三月地下化初日の様子。

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(↓)そして、これが今日の様子。ブルーの柵のスキマから駅舎の様子を撮影。
●線路はすでに片づけられてて、駅舎そのものもどんどん解体されている。

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(↓)解体が進む旧駅舎を背に、新宿方向の線路はこんなかんじ。

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●線路の撤収もさることながら、電線などももうナニもないのです。そして線路をドカした後に現れた地下空間。下北沢近辺は、もう一系統分のトンネルを更に作る予定なので、このヘンは今後も残るのかな?

●一方で、小田急線と下北沢駅で交差する京王井の頭線も、この工事に関連して高架工事を始めている。実はコチラの工事も完了しないと、最終形態としての新駅舎は完成しないという。それは目下2018年頃予定のお話。あと5年も先。




●カンケイないけど。音楽の話。 ここ最近、BONNIE PINK を聴いていた。

BONNIE PINK「THINKING OUT LOUD」
BONNIE PINK「ONE」
BONNIE PINK「DEAR DIARY」
BONNIE PINK「THINKING OUT LOUD」2007年
BONNIE PINK「ONE」2009年
BONNIE PINK「DEAR DIARY」2010年
BONNIE PINK といえば、2006年にエビちゃんこと蛯原友里が出演した化粧品CMのテーマ「A PERFECT SKY」のヒットでよく覚えている。90年代の渋谷系時代には、髪の毛を真っ赤に染めたロック少女という趣きだったのに、ココで登場した彼女はエビちゃんのイメージもあってか、流行りのR&Bシンガーのような印象すら感じ取ったほどで、いつのまにかモデルチェンジしてたのかとちょっと戸惑った覚えがある。

「THINKING OUT LOUD」はあのシングルヒットを受けてリリースされたアルバム。もうあのヒット以前と以後を比べるなんて時間が経ち過ぎてしまってもうムリだけど、ココに鳴ってるポップはキチンとキラキラしていてボクにとっては全部ココチいい。甘口でハナに引っかかった声がスウィートで、だけどポッと出の歌い手とは違う円熟さも漂っている。そんなバランスがスキ。シングルから大幅にアレンジを改変したオーケストラバージョンの「A PERFECT SKY」はまあご愛嬌だとして、キラキラな同路線シングル「ANYTHING FOR YOU」やセツナ系バラードシングル「WATER ME」は当時もジックリ愛聴してたのを思い出した。そんで、アルバム曲に目を向けるとサイケなリフロックとかもやっちゃってるんだよね。多芸。

「ONE」「DEAR DIARY」は発表後すぐに入手したワリにはあまり聴いてなかったアルバム。今すごく新鮮な気持ちで聴いてる。
「ONE」「DEAR DIARY」も実にチャーミングなアレンジで優しく包まれたギターポップアルバム。ときどきハッとするリリックが飛び出してドキッとする。彼女の詞世界は音楽の耳アタリの良さとは関係なく、むしろギャップとして作用するかのように、時に辛辣だったりネガティブだったり予測不能な女子ゴコロの発露だったりする。ちなみに、「ONE」にはなぜか1曲でUKソウルのトップシンガー CRAIG DAVID が参加してる。あんまり彼女の世界観には会ってない気がするんですけど。

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少し前のことだが。日本画家・松井冬子さんの作品に触れた。

松井冬子「世界中の子と友達になれる」

松井冬子「世界中の子と友達になれる」
●彼女は「美し過ぎる日本画家」などというフレーズでチョイチョイメディアに紹介されている。なぜそんなトコロに注目するのだろう?作品そのものが既に十分すぎるほどセンセーショナルなのに。女性の死体が腐りゆく様子…内臓…解剖…狂気…強烈なオブセッションから導き出されている画風に、以前から強く魅かれていた。
●彼女のマネジメントを務めているらしい(美術界ではマネジメントという言葉を使うのか?)成山画廊@九段下の展示を見に行った。そこは画廊のオフィスというべき場所で、展示スペースはホントにセマイもの、わずか12畳もない空間だったのではないだろうか。そこに数点の下絵や原画が陳列されてはいたが、スタッフさんは通常の事務作業をフツウにその同じ空間で行っているので、なんだか自分が望まれない闖入者のようで、いたたまれない気持ちになった。オマケにこのスタッフさんが、微妙に男性か女性か区別がつかない、これまた強い個性を放っているヒトで、実は作品そのものに全く集中できなかった。是非じっくり鑑賞したいと思っていた彼女の代表作「應声は体を去らない」の現物も、ろくろく見る事が出来なかった。
●そこで、そのままその場にあったこの画集を購入した。コレ下さい、というヤリトリの中で言葉を交わしたのに、あのスタッフさんが男性か女性か結局わからなかった…3ピースのスーツにピッタリなで付けた七三分けという外見は完全に男性だけど、ホッソリとした体躯は女性のもののような気が…。

薄く笑顔を浮かべながら、臓物をさらけ出して腐りゆく女性たち。その周囲に咲き乱れる可憐な草花。死と生命、痛覚と恍惚が、区別なく繋がっていく感覚。日常生活のバランスを逸脱する不安と不穏な気配は、鋭く純化された狂気のようで。加えて、彼女は基本的に女性しか描かない…その意味でこの理解共感を掴めない不安定さは、男性であるボクにとってはジェンダーの障壁でもあるのかもしれない。まずは、彼女の作品を眺めていたい。

世界中の子と友達になれる

(「世界中の子と友達になれる」2002年)

浄相の持続

(「浄相の持続」2004年)

転換を繋ぎ合わせる

(「転換を繋ぎ合わせる」2011年)

無傷の標本

(「無傷の標本」2009年)

美術手帖 2012年 02月号

(「美術手帖」2012年02月号)




●ややクタビレた夜は、精神安定剤を多めに飲んで。そして聴く音楽。

LAUREL HALO「QUARANTINE」

LAUREL HALO「QUARANTINE」2012年
●ジャケは会田誠「切腹女子高生」。そんでレーベルはUKダブステップの爆心地 HYPERDUB。そんな座組から鳴る音楽は、ブルックリンを拠点にしているアメリカ人女性アーティストが編み出すシンセドローンの不穏な振動と未来世紀のチャント。ああ、アタマの調子がおかしい時、思考のカタチが定まらない時。カタチの定まらない音響がその瞬間瞬間を微分的に煌めかせるから、非連続と連続のレイヤーが奇妙な角度で交差するその場所を、ただ指でナゾリながら、全体も掴めないまま、ただ眺めることにする。具体を抱きとめているのが苦しくて、抽象の無重力へカラダを放り出したい。低音と祈りとエコー。そして深呼吸。ウタに身を浸せ。
HYPERDUB はダブを乗り越えてダブステップに到達した。そして今、ダブステップを乗り越えて別のナニかに到達しようとしている。暗闇の中に虹が見える。救いが見える。

BJORK「BIOPHILIA」

BJORK「BIOPHILIA」2011年
LAUREN HALO「QUARANTINE」 BJORK「VESPERTINE」2001年と比較する向きの文章を読んだ…あのアルバムは確かに素晴らしいが、もうずいぶん昔の作品。BJORK はもっと先に進んでいる。ビートミュージックの枠を既に遠くへと突破して、もっと根源的で始原的な音響へと自分のクリエイティヴを研ぎすましている。ハンドメイドの楽器から女声コーラス、ハープに吹奏楽。そんなヒューマンな音響の1つ1つの鳴りをきめ細かく聴くモノの耳へ届けるために、音数をムダに重ねず、シンプルに丁寧に、配置されている。その工芸品のような佇まい。エレクトロニカでさえも、その美学にただ平伏して奉仕するだけ。
●その根幹には、彼女の唯一無二のボーカリゼーションが強く強く立ちあがってる。まるで獰猛な野生動物のような予測の出来ない俊敏な動きの中で、こちらの喉笛を掻き切るチャンスを狙っているかのよう。猛獣の動きが読めないように、BJORK のメロディが導く行き先は不可思議。魔女。秘教の体系と論理が駆動。そんな野蛮と洗練が同居する様子は、まるで未来世界から届いた伝承音楽のよう。今のポップミュージックが1000年の月日を重ねたら到達できる地点。現代東京がストーンヘンジやモヘンジョダロのような遺構にまで崩れ去った時、その廃墟の上で演奏されるべき音楽。

DIRTY PROJECTORS BJORK「MOUNT WITTENBERG ORCA」

DIRTY PROJECTORS & BJORK「MOUNT WITTENBERG ORCA」2011年
「BIOPHELIA」は、実は発表直後に入手しながら、一聴しただけで一年以上も放置してしまった音源だった。90年代に「レイヴ世紀の妖精」としてポップのど真ん中を嬉々とはしゃいでいた彼女はぼくにとって最高のアイドルだった。映画界へ進出したりと活動の幅を広げていくその様子もずっと応援するつもりで見守っていた。ただ近年の彼女の音楽はどんどん難解になった。現在の伴侶である芸術家 MATTHEW BARNEY の映像作品に対するサントラアルバム「DRAWING RESTRAINT 9」2005年はかなりの厳しさがあった。ボクはそれ以降の作品である「BIOPHELIA」にも同じ難しさを感じていたのだ。彼女は今現在の時代を離れて我々の歴史から離脱してしまった。暗黒物質が漂う宇宙空間へ旅立ってしまった。
●そこで BJORK 世界への、「BIOPHELIA」への導入口として、この DIRTY PROJECTORS とのコラボレーションをトッカカリにしようと考えた。ニューヨークのエクスペリメンタルなバンドである DIRTY PROJECTORS も決して一筋縄でいくタイプではなく、結局はこの世界に浸るにも時間がかかったのだが。
DIRTY PROJECTORS でボーカルを務めている4人のコーラスが不思議なハーモニーを構えて、BJORK を出迎える。そこに気負いなくリラックスした歌唱で応える彼女の様子は、確かに清々しく「ポップ」だった。クッキリしたメロディとハーモニーの中で、ヴェテランの女戦士はゆっくりと立ち振る舞う。決して主役として全面に出張るわけではない。これは DIRTY PROJECTORS のプロジェクトだから。温もりあるバンドと凛としたコーラスがおとぎ話を紡ぐように音楽を奏でる。昔々の出来事を子守唄のように優しく語っているように聴こえる。でもそれは人間の記録ではなく、地球の記憶。動物たちの記憶。





ブノワ・ペータース/フランソワ・スクイテン「闇の国々」 3

ブノワ・ペータース/フランソワ・スクイテン「闇の国々」 3巻
●夜中に、歴史書を読むような気持ちでページをめくる。幻想の国々の失われた歴史。バンドデシネの重厚さに圧倒される。



「ニコニコ超会議2」@幕張メッセに行ってきたよ。

ニコニコ超会議フライヤー

●行ったのは、4月27日の一日目。なんだかスケールがデカすぎてよく分かんなかったよ。

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●とにかくヒトが多過ぎる。そんで会場が広過ぎる。
幕張メッセのホール1〜8までを全部打ち抜く規模。そこに無数のブースが配置されてる。
●もうね、同じ「ニコニコ動画」というプラットフォームに貫かれてるとはいえ、全然カンケイないジャンルの興味領域が、完全並列に、雑多に、無秩序に、寄せ集められてるの。文化祭?学祭?なんなのこのカオスを説明するモノは?

●だってさ。
ホリエモンが、TM REVOLUTION 西川貴教とトークショーしてるんだよ。
●すっげー痩せてたし。
●と思うと、もふもふのアルパカが歩いてるんだよ。
セグウェイの試乗とかもできるんだよ。
●神社もあったし、結婚式もやったらしいよ。
●アイドルのステージもあったよ。「アイドルマスター」のステージもあったよ。

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そしたら突然、安部首相がやってくるんだよ。
石破茂プロデュースのカレーが売ってるんだよ。
●そもそもで、たくさんの政党がブースをガシガシ出してるんだよ。
日本維新の会共産党が、シレッとお隣さんなんだよ。
●コレってネット選挙運動解禁をにらんでのお話?
「言論コロシアム」って名前で、右翼と左翼が激論してるんだよ。
田原総一朗さんがいて、東浩紀さんがいて、津田大介さんがいて、チャンネル桜の人がいたよ。
●内容はよく聞こえなかった…。テーマはネトウヨとヘイトスピーチだったんだけど。
●そうそう、自衛隊のブースもあったんだよ。

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●戦車の前でフツウにトークショー。こんなに間近にホンモノの戦車を見た事なかった。
●陸上自衛隊と海上自衛隊のパンフレットをもらっちゃった。昔、仕事で市ヶ谷の防衛庁に行ったとき、おミヤゲショップでレトルトの海軍カレーを買って帰ったのを思い出したよ。
在日米軍のブースでは、屈強なヤンキーの兵隊さんと記念撮影とかしたよ。

痛車の展示ブースはオモシロかった…初めて生で痛車を見た。
鉄道系のブースじゃ、車両パーツの切り売りしてたっぽい。
囲碁/将棋のブースは意味がわかんなかった。ニコニコは囲碁/将棋もさかんなんだね。
声優さんのステージもあんまり意味がわかんなかった。
ファミマピザーラは、初音ミクとコラボしてるから、意味は分かるけど意義があるかは分からない。
肉の万世までブースだしてたんですけど。
●あ、ロンブー敦さんがロケしてたよ。全身ミドリタイツで。なんの番組だろう?

コスプレの現場ってのも初めて見たなあ。
●100人以上はいるのかな?そんなコスプレイヤーの人たちが集まるエリアに、これまた無数のカメラマンがいて。人気のコスプレイヤーさんにはカメラマンの行列が出来てた。初音ミクがとにかくいっぱいいた。男性も意外なほどイッパイいた。「進撃の巨人」の兵隊の衣装〜立体機動装置コスプレはオモロかった。この写真の真希波マリ・イラストリアスちゃんは人気者だったな。他はボクにはよくわからない。ボクがかねてから注目してるカリスマ、うしじまいい肉さんはお花を出しとった。油断すると、メイドさんコスプレが男性だったりする。これが「男の娘」か。更衣室やクロークの仕組みもキチンとしてて、システムやルールがすっげー洗練されてた。

194862_400.jpg うしじまいい肉のお花

ゲームのブースももちろんテンコモリ。
●新作音ゲーから格ゲー、カプコンやバンダイナムコ、セガ、SCE、パチンコメーカーまで登場してたよ。
でもボクはアナログゲームのブースにトライしたね。「人狼ゲーム」の拡大版「超規模人狼〜嘘つき村の人狼」。「人狼」は5〜6人程度のメンバーで対面トークするゲームだけど、コイツは一気に100人でプレイするという半ば無謀な仕掛け。もちろん初対面の人々と共闘が必要なので、そこにはナカナカなカオスがあってオモロかったです。突然金髪ゴスロリの女の子が周囲を仕切り出したり、タヌキのキグルミを来たデブの青髪兄さんが殺戮魔になったり。ボクは2回も殺されたけど。ココの企画制作を務めた、ドロッセルマイヤーズ。名前覚えておこう。
●写真は、人狼をあぶり出すための協力プレイの様子。お互いに割り当てられた数字を確認し合って、疑わしい人間をチェックするのです。

超人狼2



●お話を音楽に持っていこう。一応、音楽ブログのつもりだからさ。
ボクのホントの狙いは、ボーカロイド。
●とにかく、ココでは初音ミクはじめボーカロイドが大人気。この人気の正体を感覚で嗅ぎ取りたくて、ボクはココに来た訳で。すごいよ、フィギュアやホログラムがあるだけで、みんなが写真を撮っていく。

超会議/初音ミク

DJだって、スゴく盛り上がるんだよ。下の写真は、スケッチPという人物のプレイの様子。全部ボーカロイドを用いた楽曲だけでセットを構成。でも立派にダンスミュージック。ここのダンスフロアの情熱って、ボクが20代だった頃と変わんないと思った。「歌ってみた」「踊ってみた」「演奏してみた」ブースもあって、マジで果てしない。同人CD販売会「THE VOC@LOID 超 M@STER 24」は残念ながらクローズが早くてチェック出来なかった。大金ブチ込んでやろうと思って、実は財布に7万円入れてたのに。

スケッチP

●とはいえ、このボーカロイドの世界、ボクは全くの門外漢。
この新しいユースカルチャーの中身を知り、魅力を知り、楽しみを知りたいと素朴に思う。
●そんで、こんなシンポジウムを最前列で見てみた。
ニコニコ学会β「ボーカロイド現象はどこまで広がるか?」

ニコニコ学会1 ニコニコ学会2

「ニコニコ学会β」というスキームがすでにオモシロいんだけど、そこは一旦後回しにして。ココでは4人の識者の人たちが、様々な問いに対して持論をブツケ合うカタチでシンポジウムが進行する。
●まずはボーカロイド人口は現在どのくらいの規模か? 一番多い予想では900万人なんて数も!しかも今後は海外にも拡大していくとの見通し。すでにデカイボリュームを持つシーンになってるわけだ。グーグルでの検索数でいえば、初音ミクは、AKB48/前田敦子の次にくるほどの注目を集めており、去年のブレイクアーティスト、ゴールデンボンバー以上の関心を集めているらしい。だから、紅白歌合戦にキャスティングすれば同じだけの視聴率33%を記録するはずだ、なんて意見も出てた。

ニコニコ学会3 ニコニコ学会4

●知識の足りない所でザックリで論旨をムリヤリ要約してみますと…ボクの認識においては…。

キーワードは「疑似分業」。「疑似同期」ってのはニコニコ動画のトレードマークである弾幕コメントのコト。アレはリアルタイムで同時に大勢の人々がコンテンツに対してコメントを付けていると見えて、実はコメントを付けてるタイミングはバラバラであって、ある動画コンテンツに対して同じタイミングに向けてコメント言及してるだけなのですよね。つまり同期はしてなくて「疑似同期」。そんな言葉がある。そんで「疑似分業」。これはそんな気分を意識しつつ当てはめてみたこの論者の造語なのかな?ボーカロイド創作物が動画として成立するための諸要素、楽曲や映像、イラスト、歌詞、歌唱、演奏などなどが、どこかの最終到達点を目指して複数人が同じコンセンサスで分業/協業が行われてる、というコトは「ボーカロイド現象」では一般的ではない。誰かが原作としての楽曲を作ったら、自然発生的な流れで、そこに誰かが原作者の同意もソコソコに「お借りしました!」という敬意と参照言及だけで二次創作物が作られてしまう、コッチのケースの方がフツウらしい。コレが新しい。ボーカロイドとはそもそもが楽器なので、そのキャラクターは半ばオープンソースかのように解放されてて、一次創作の最初っから段階の微妙なレベルで「お借りしました!」感覚があるからなのだろうか?しかし、結局は初音ミクなどのキャラクターによってヨコグシに貫かれたクリエイティブなので、コンテンツ群としてのボリュームがそのキャラの下に集約される、インターネットというプラットフォームの中で。

そして「改良ではなく拡張」。原曲に対して、二次創作…三次創作…N次創作が生み出されていく。その動きの中で特徴的なのは、「原曲」に対して、N次創作物はその表現形態が別ジャンルへ棲み分けながら拡大していくコト。ある楽曲をさらに改良していくという「垂直方向」への拡散ではなく、表現のバリエーションを別ジャンルに拡張させていく「水平方向」への拡散になる。原曲に対して、「ギターで演奏してみた」「ベースで演奏してみた」という拡張表現二次創作が、さらに第三者による「マッシュアップしてみた」という三次創作に拡散していく。そして「振り付けてみた」「踊ってみた」「歌ってみた」「動画」「手書きPV」…ジャンル越境的にコンテンツが領域を拡張していく。原曲を尊重する空気が、原曲のテリトリーの外に拡散していくという生理が働いている。

●結果として、ボーカリストは楽器のようなモノでありながら、音楽というジャンルに留まらない広がりを持つに至る。イラストや動画、3DCG、マンガ、ライトノベル、ゲームなどなどまでに拡散していく。これが「ボーカリスト現象」のインパクトのキモとみた。だから「絵師」と呼ばれるイラストレーターさん、「歌い手」と呼ばれるシンガーさんなどのカリスマがどんどん生まれてくんだな。


●そんな勉強の副読本として、事前にこんな本を読んでた。

「ボカロP生活」

ボカロP生活プロジェクト編「ボカロP生活」
●申し訳ないけど、ボクはホントボカロカルチャーには全くの不勉強だから、右も左もわかんなくて。初音ミクの他にもこんなにたくさんボーカロイドがいたんだ、ってコトも最近知った…今回の超会議でいっぱいパンフレットもらってきたんで、勉強するけどね。鏡音リンレン巡音ルカの読み方、いままでよく分からなかった…。
●それと、ボカロPというクリエイターさんたちを軸に、メディアミックスビジネスが弾けまくってるコトも初めて知った。ボカロPって小説まで書くんだね!最初はビックリしたけど、mothy_悪ノPさんの代表曲「悪ノ娘」「悪ノ召使」http://www.nicovideo.jp/watch/sm2916956)をニコニコで聴いたらなんとなく納得できた…ああ、楽曲の世界観とボカロキャラの世界観が立体的な奥行きを作るんだ…。
●で、その活動の舞台は、「同人」流通から、大手流通を前提にした「商業」…出版社が登場してくる段階だね…まで、レンジも実に広い。前述に引き合いに出したゴールデンボンバーが、いまだメジャー契約を作らずインディーズのままで紅白やソフトバンクのCMで活躍していることを考えると、同人/商業の有利/不利も相対化してきてるんでしょう。すげえすげえ。そんなコトを肌で感じたかったのに、今回の超会議の「THE VOC@LOID 超 M@STER 24」略してボーマス24の雰囲気を体験し損ねたのはマジ大失敗。ボカロPさんがどんな人たちなのかリアルに見ることが出来たのに…。
●その次に出て来る疑問は、ボカロはキャラなの?楽器なの?とか、なんでニコ動であってYouTubeじゃないの?とか、音楽ダウンロードで聴くのと動画視聴で聴くのとではナニかが違うの?とか、まーイロイロなハテナがあるんだけど、それは誰か教えて欲しいって感じです。
●あ、全然カンケイないけど、ソフトとしての初音ミクをPCで動いているトコロを見せてもらった時の違和感を。フツウに無愛想なDTMツールみたいなインターフェイスで、あの美少女ツインテールは画面の中に全く登場しないのよね。パッケージだけだよ。パッケージだけにあの有名な最初の初音ミクのカットがあるんだよ。ある意味で、なんかガッカリした。けど、冷静に考えれば当たり前か、最初に作ったヒトはこんなにキャラが膨れ上がるなんて想定してなかっただろうし、画面のソバにキャラがいたら想像力が制限されて、こんなに豊かなバリエーション表現は生まれなかったかも知れない。

●つーかさ、まずは、ボーカロイドを聴けって話だよね。理屈ヌキで。

「VOCALOID LOVE NICO - V  25 〜APERIOS〜」

VARIOUS ARTISTS「VOCALOID LOVE NICO - V 25 〜APERIOS〜」2011年
●シーンの移り変わりが激しいボカロシーンで、2011年というのは大昔なのかな。初音ミク発売が2007年なのにたった5年程度でココまで爆発してるんだからね。コレはボカロシーンをコンピで紹介するシリーズCDみたいね。中古ワゴン200円でゲットしたんです。ネットにてフリーで聴けるはずなのに、CDを買うってワリと矛盾した行為?この生理ってどうやって説明解決すべき?
●ボクとしては、イヤイヤP feat.巡音ルカ「氷のなかに」がビックリした。イントロがルカのアカペラ。深いエフェクトの海の中からスッと立ちあがる声の(音の)可憐さに、素朴に感動した。

●とにかく片っ端から聴くかな。
●気になるクリエイターの名前をメモっておこう。黒うさP、オワタP、囚人P、トラボルタ、小林オニキス、さつき が てんこもり、Heavenz、ぼいじゃあ、Mitchie M、ゆよゆっぺ、ピノキオP、無力P/Powerless、レフティーモンスターP、POLYPHONIC BRANCH、きくお、マチゲリータ、DIOS/シグナルP、40mP、ひとしずくP、キャプテンミライ、デッドボールP、ほぼ日P。

「笑わないで聞いてくれ。ニコニコ動画にはじめてうpした時はコメントが嬉しくて再生数にwktkして弾幕に感激して歌ってみたに驚いた。そしてこれからもっと豹化されるべきかもしれないぼくらw の、アッパー祭り。」

VARIOUS ARTISTS「笑わないで聞いてくれ。ニコニコ動画にはじめてうpした時はコメントが嬉しくて再生数にwktkして弾幕に感激して歌ってみたに驚いた。そしてこれからもっと豹化されるべきかもしれないぼくらw の、アッパー祭り。」2009年
●2003年から10年もブログやってるけど、こんな長いタイトルのCDはなかったわ。そして実は長らく意味がワカラナイアイテムでもあった。それこそ2010年あたりには購入して聴いてたんだけど、ニコニコのカリスマPと「歌ってみた」カリスマシンガーの夢のコラボって解説がついてても、ボクにはさっぱり知識のない世界の人々だからねー。しかもココにはボカロが直接出てこないし。でもココにきて、やっとオボロゲながらこの同人音楽世界の輪郭が見えてきた。ちょっと聴こえ方が変わった。
●イギリス・マン島からYouTube経由でジェイポップ/アイドル愛を発信し、「可愛いにもほどがある」とネットで賞賛された中学生の女の子 BECKY CRUEL ちゃんが一曲目でつたない日本語ボーカルを披露しているところしか、今までは価値を認知出来てなかった。そういえば、あの子は今なにやってんだ?



●さて、一瞬忘れてたけど。「ニコニコ学会β」

江渡浩一郎「進化するアカデミア -「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来」

江渡浩一郎「進化するアカデミア -「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来」
「ニコニコ学会β」なる世界が存在する事も、今回初めて知った。「誰もが研究者である」というテーゼの下に、いわゆるアカデミズム、既存の「学会」の機能を補完したり拡張したりする取り組みが行われている。研究結果を効率的にシェアする仕組み、エンターテインメントとして発展させる仕組み、結果、「研究」と社会を効果的に結びつける仕組み、そんな挑戦がこの取り組みの中に含まれている。ニコニコ生放送で学会発表はそのまま中継されるし、一般の視線を意識した発表は結果的にエンターテインメントへ洗練されていく。「野生の研究者」って言葉も初めて知った。研究機関に所属しない在野の人間が発信する研究活動。あ、「誰もが研究者である」「誰もが芸術家である」と提唱したヨゼフ・ボイスの言葉に由来しているという。

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●一時期メディアで話題になってたメカ、KURATAS「ニコニコ学会」で注目されたクリエイティヴだったという。90年代から活躍してるメディアアーティスト八谷和彦さんや明和電気さんもココに関与している模様。
●この、拍手/手拍子装置「音手」by バイバイワールド という発明も、ニコニコ学会でたいそう話題になったそうだよ。





●とにかく、「ニコニコ超会議2」、すげえ刺激的だった。


●なんだかとってもムカーッとすることがあったので。
とびきりラウドな音楽を、どかーんと大きな音で聴く。

THE QEMISTS「JOIN THE Q」

THE QEMISTS「JOIN THE Q」2009年
激しいイライラを抱えた時はどうすればイイのか?もうドデカイ音で音楽を聴くしかない!わーーーー!がおーーーー!くそったれーーー!音楽は感情を代謝する。憤りの感情は、激しい音楽の化学燃焼に昇華してもらおう。スネアの乱暴な連打と歪んだベースの激しい振幅が、荒ぶる感情を黒く暗く焼き焦がすぞ!
●イギリスのロックトリオである彼らは、ドラムンベースの一番ワイルドな部分をラウドロックと合体させて凶暴なグルーヴを噴射する。全ての感情を攻撃衝動に置き換えて、マシンガンのようにビートを乱射。銃身が熱く赤く焼けてもかまうものか、あーわめき散らしたい!アタマをメチャメチャに振り回したい!
●変人ボーカリスト MIKE PATTON、グライムヒーロー WILEY、野生のビートボクサー BEARDYMAN などなど、フィーチャリングボーカリストたちが野蛮な炎にアブラを注いで煽りまくるけど、シンガーがいないこのトリオは、彼ら三人だけでも嵐を巻き起こす。というかむしろ非言語の領域で感情を確実に掻き回す、その意味でこの乱気流は純粋に野蛮だ。だから、四の五の言わずに踊れ!

仕事でアレコレうまくイカナイだけじゃない。iPhoneまで調子がオカシクなって夕方までバッテリーが持たなくなってしまった。Apple Store に行っても成す術ナシ。ハードの故障じゃなくて何かのアプリがワルさをしてるという。300個もアプリ入れてるのに、ナニが悪者かなんて分かりっこナイじゃん!

THE HEAVY「GREAT VENGEANCE AND FURIOUS FIRE」

THE HEAVY「GREAT VENGEANCE AND FURIOUS FIRE」2007年
THE QEMISTS と同じレーベル NINJA TUNE の先輩バンドだぞ。本来はディープでスモーキンなアブストラクトヒップホップのレーベルだったはずの NINJA TUNE だけど、THE QEMISTS といい THE HEAVY といい恐ろしくハードロッキンなバンドをサポートするようになっておった!
●なんなんだ、この不穏なファンクネスは?!超高速で疾駆する THE QEMISTS と違って、低速ながらも巨大なキャタピラーで周囲を全て圧殺していく野太い四ツ打ちの鉄柱の列。一打一打が鈍く重く熱い。そして周囲を吹き荒れる熱風。生々しいバンドの汗とツバと人力駆動のグルーヴが日に焼けた砂塵を巻き上げる。あーーーーー!もう叫ぶしかない!


●あ、ちなみに、THE QEMISTS は50円でゲットしたわ。THE HEAVY は800円だったかな。そんで次の NINJA TUNE 音源は380円で入手。

AMON TOBIN「SUPERMODIFIED」

AMON TOBIN「SUPERMODIFIED」2000年
あー、だんだんクールダウンしてきた。ただしまだまだ余熱が残っている。そんな時にはこのブラジル生まれのビートクリエイターの音楽を聴こう。モロッコ、オランダ、ポルトガル、ロンドンを渡り歩いたコスモポリタンな少年時代を過ごした彼が編み込むスモーキンなブレイクビーツは、奇妙な無国籍由来オリエンタリズムと密度/湿度の濃いサンプリング熱帯雨林で構成されてて、分け入るにも前方の視界がゼロ、一歩先に何があるか全く見えない。古典ジャズのレコードをズタズタに分解しながら再配置されたループにはファンキーな体臭と体温が匂いたち、火照った肌と汗の玉を優しく包んでくれる。これもまた NINJA TUNE 発信の音楽。



●ああ、これでまた、明日からの理不尽も乗り越えていけるのだろうか?


----------<<追記>>-----------

●なんか冷静になると昨日書いた文章がメチャクチャなような気がして。
●一日経っても理不尽続行中だが、ステバチになってもイイコトないし。


THE CINEMATIC ORCHESTRA「MA FLEUR」

THE CINEMATIC ORCHESTRA「MA FLEUR」2007年
●で、また NINJA TUNE の音楽を聴く。
でもコッチはまさに静謐。アコースティックピアノや、ギター、ストリングスの可憐な調べにたぐり寄せられて、厳かなウタがスッと姿を表す。文字通り架空のサントラ…音を絞り込み大切に響かせる工夫と、ゆったりとした薄い密度とシンプルな立ち振る舞いは、少し肌寒い空気と澄み切った青空のピリリとした緊張感と、朝日の優しい温もりを感じさせる。優しい優しい音楽。
●あ、これ、フォークトロニカ、なのか。



●夜、一人で聴く、日本語の音楽。

大橋トリオ「NEWOLD」

大橋トリオ「NEWOLD」2010年
ささやくように歌う静かな声が優しく淡く滲んで、限りなく透明に近い水彩画を描くようだ。ピアノを基調に折り目正しく演奏されるジャズ由来のポップスは、上品で実にジェントリー。特別なギミックやドラマチックな展開はないけども、奥行きの深いアレンジは何度聴いても飽きがこない。まるで緻密に作り込まれた箱庭ジオラマやヴィンデージのドールハウスのようだ。ゲストシンガーに手嶌葵(ジブリ〜テルーの唄)、シャイな佇まいの彼女はジャズのスウィングに少しだけ浮かれた模様、柔らかい笑顔が見える。
●丸一日、オフィスの中で、たくさんの会議室とデスクとをさまよって、そして夜の地下鉄に滑り込むボクの毎日は、四季どころか太陽の動きすら察知出来なくて。だけど、暖かくなる気温と湿り気のある風に、都会の春の気配を嗅ぎ取って少しだけウキウキする気持ちはわずかに残ってて。そんな春にこんな音楽はピッタリ。頬に当たる夜風にいつまでも浸っていたい。慎ましやかに響く日本語の断片もロマンチック。
●この音楽の場所から、もう一歩だけ諧謔の楽しみに軸足をずらせば、星野源の領域に入る。音楽に正しくフォーカスする大橋トリオは作詞を他人に全て任せているので、くすぐるようなおかしみは聴こえてこない。ただ、声の素朴な立ち振る舞いは同じ性質を持っている。

AKEBOSHI「YELLOW MOON」

AKEBOSHI「YELLOW MOON」2006年
●結構古い音源だけど、そして世間の注目をさっぱり浴びなかったけど、ボクの中では実に優しく上品なポップスで、かけがえないCDの一枚。低く深い声を、エレクトロニカ前提のリズムトラックと可憐なアコースティックピアノ&ストリングスアレンジ、時にアイリッシュホイッスルの上にツヤツヤと滑らせて、夜の虚空にフワリと放り投げる解放感。たった一人で聴いてたった一人で自由を感じる。タイトル曲の作詞は井上陽水との共作。
●この人のインディーズ盤が聴いてみたいな。一人静かに。


この前の週末は、ロックフェス COACHELLA だった。
アメリカ・カリフォルニアで行われる巨大フェス、なんだけど、なんと今年はマルッとほぼ全部の内容が YOUTUBE LIVE で生中継されとった。ほほー!とんとロックフェスと縁遠くなった書斎派音楽リスナーであるボクにとってはウレシイ話だ。土曜日しかゆっくり見ることは出来なかったけど、今でも YOUTUBE にはライブの素材が散らばっており、その大判振る舞いぶりに驚嘆する。

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YEAH YEAH YEAHS。

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FOALS。

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THE STONE ROSES。
●あれ、BLUR もスクリーンショットしてたつもりなんだけど、なくなっちゃったな。
LEE SCRATCH PERRY もよかった。JOHNNEY MARR もよかった。RED HOT CHILLI PEPPERS もよかった。JAMES BLAKE もよかった。FRANZ FERDINAND もよかった。
●つーか、総合的に、技術が進んで楽しみが海を越えて共有出来ることが、なによりもよかった。




内山清行「韓国 葛藤の先進国」

内山清行「韓国 葛藤の先進国」
●ボクは最近、CDの整理に夢中。あまり聴かれないCDをセッセとダンボールに詰めている。だいぶ片付いてきたね。とりあえずの目標の1000枚整理まであと一歩。
●そしたら、韓国の音源がイッパイ出てきたんですよ。2002年、日韓共催ワールドカップの頃、ボクは仕事で韓国と接点があって、6回くらい出張に行ってる。ソコでたくさんCDを買ってたんです。まだ KPOP という言葉が一般的になる前の時代。ただボクは、そこでゲットしたCDを聴いてポップシーンがスゲエ成熟しているコトを知ってかなりビビった。うわーR&Bやヒップホップがこんなに発達しているとは。マジでそう思った。
●そんで日韓W杯をキッカケに両国が急速に接近していくのを、あのお祭り感覚の中で無邪気に歓迎していた。その前後、韓国映画やドラマ、音楽がどんどん日本に紹介され、移入されてくるのもそんな流れの延長と思ってた。2001年「猟奇的な彼女」。そして「殺人の追憶」「オールドボーイ」「グエムル 漢江の怪物」「トンマッコルへようこそ」…振返ればイイ映画をイッパイ見た。そして2003年「冬のソナタ」〜ヨン様ブレイク2005年東方神起の日本デビュー。一気に韓国文化が日本市場でクローズアップされる。そして2010年、KARA と少女時代の上陸。たくさんのアイドルグループが日本デビューを果たす。正直、ヨン様以降のブームにはノレナイ部分もあったが、トムクルーズとかがキャーキャー言われるのと同じようなモンかと思ってた。

さて、率直に言って、今、日本と韓国の関係はワルい。ボクはワルいと思ってる。
●多分、両国の観光客の往来は90年代なんかよりずっと増えている。情報の交換も活発に行われている。でも、ワルい。なんでだろ?日韓W杯の頃には前向きな気持ちがあった。ワダカマリがなかったとは言わない、仕事で本音をブツケ合う中では文化の違いやそれぞれが持つ偏見が余計な軋みを生む場面もあった。でも、今ホド悪くない。と思う。なんでだろ?
●そんな日韓関係を分析するなんてビッグな問題は、とてもボクには取り扱い切れない。ただ、ふと思った。あれ、韓国って一体どんな国なんだっけ?あの国の中がどうなってるか、ボクはよく知らない。日本に対してアレコレ不思議なコトを言うなんてニュースは、ネットを通じてどうしても耳に入ってくるが、あの国がどんな立場にあるのか、あまりにボクには知識がなかった。ということで、ボクはこの本を読んだ。日本経済新聞ソウル支局長による、今の韓国事情を伝える新書だ。歴史問題はひとまず置いておいて、現代韓国社会を知りたいと思った。

●ポイントを箇条書きにしてみる。

韓国社会は、日本よりももっと激しい「勝ち組」VS「負け組」社会。
●韓国は、全体の1%にすぎない財閥系企業が市場を支配している。韓国の輸出業は彼らの力に追う部分が大きすぎるのでムゲにできないが、99%の中小企業には大きな不満が鬱積している。そして正社員と非正規雇用労働者のギャップも激しくなっている。韓国の常用雇用者は全体の62.7%(2012年)に留まる。日本は80%を越えているのに。

韓国は、日本よりももっと激しい学歴社会。若者にキツい社会。
●結果、財閥系企業への就職は若者たちの悲願となっている。しかし、1996年アジア通貨危機で強烈な体質改善を迫られた財閥は、大きな雇用を収容出来なくなった。大学/大学院の新卒人口は66万人、なのに財閥系の採用枠は10万人弱。失業率は3%前後、しかし若年層では7.5%まで跳ね上がる。受験戦争を勝ち抜いて大学/大学院を卒業しても、結局正規雇用にありつけるのは2人に1人という。

韓国は、老いる者にもキツい社会。高齢化。
●韓国の実質的な定年年齢は55歳。若い!その後は家族に養ってもらうのが儒教社会の当たり前。しかしソレが破綻しつつある。少子高齢化が進み、貧困老人がどんどん増えている。家族の相互扶助を前提にしているので、基本的に社会保証制度は「低負担低給付」型。年金だけでは絶対に暮らせない。

結果的に、韓国国内はストレスフルな状況にある。
●高齢者と若年層。正社員と非正規雇用。財閥と中小企業。この国は利害のベクトルで様々な方向から引き裂かれてる。コレに加えて、南北分裂という戦後一貫して続いている緊張が大きな影を落す。
●そんな国内事情がそのままポンと一足飛びに「竹島」問題や「慰安婦」問題や「仏像返さない」問題に結びつくとは思わない。そのヘンはどういうつもりだか全然わからない(この本には詳しくそのへんの事情も書いてあるけど、ボクは今は言及しない)。ただ、今の韓国はサムソン/ヒュンダイ/LGが代表する破竹の巨大企業のイメージだけで捉えると大きく錯覚してしまう気がした。ノンキに経済成長を謳歌するものはごくわずか、激しい競争に晒されて転落する者も多い。もしかしたら、今の日本なんかよりずっと息苦しい社会なのかも知れない…。



●2002年の韓国もボクにとっては思い出深いが、ソレ以前にもボクは韓国に行ってる。1993年、まだ大学生だった。80年代末の民主化運動を経て穏当な社会になってまだ日が浅い雰囲気…ポップカルチャーはまだ薄いモノで、明洞も東大門市場もまだ寂しい感じがした。ほぼ同時期にボクは台湾や香港にも行ってるけど、そこから比較してもまだまだという印象だった。ソレがココまで力をつけた!2002年から韓流初期にボクはその強い勢いを率直に感じた。
●しかし現在。ワルいカタチになってしまった日韓関係。さらに北朝鮮の新しい指導者がアレコレ挙動不審で困ったモンだという昨今。なんだか煮詰まり気味になってしまった状況を、誰がどんな風に解決するのか?ボクにはまだよくわからない。



「♪ぎゅうーにゅうーにー、コッペパン、コッペパン」
スターウォーズ「ダースベイダーのテーマ」にはこんな歌詞があるという。by 我が子ノマドヒヨコ。小学生ってどうしてこんなヘンなフレーズ思いつくんだろうか?今のリッチな給食ではコッペパンなんて登場しないというのに。思い返せば90年代的には「電波少年」T部長登場のテーマソング。
●そんなこんなで、この春リニューアルしたという東京ディズニーランド「スターツアーズ」に行きたいなと思う。ボクは復活「キャプテンEO」も実は見てないからね。


期間限定で、マンガ「キングダム」10巻分無料公開!

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●なんてキャンペーンをやってたから、iPhone や iPad で爆読みしちゃったよ。
●アニメ化とかの話題もあってこの作品、気になってたからね。以前も「ソーシャルキングダム」と称して、単行本一冊分の内容を、一コマ一コマ全部を一般から募集するというキャンペーンをやってた。コレもオモシロかった。「部分的にフリーで読ませて続きは課金」というスタイルは、佐藤秀峰さんが代表作「ブラックジャックによろしく」をフリーにした結果「新・ブラックジャックによろしく」電子書籍売上が一億円になった、ってエピソードと同じトコロを狙ってる気がする。電子書籍も徐々に読み慣れてきたぞ。見開きのデカいカットをキチンと見られないのだけは納得いかないけど。
「ヤングジャンプ」連載の原泰久「キングダム」は、春秋戦国時代の中国を舞台に、秦国が中華全土を統一する過程をとある少年兵の視点から描く歴史アクション。単細胞&ド根性を突き詰めて仲間を惹き付け強敵をブチ破る主人公・信の活躍は、どこか「ワンピース」の主人公ルフィを連想させるようで、ただひたすら一元的に垂直進化/強化成長し続けるシンプルさはドサドサとお話を読み進めるのにちょうどイイし、正しく「ジャンプ」的な価値観でイイ感じ。続きは、マンガ喫茶にでも行ってドカッと一気読みしたい。
●それと、古代中国の「異形」っぷりを、斬新な解釈で描くデザイン感覚が、スキ。

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●リアルのマンガも読んでるよ。

ドリヤス工場「あやかし古書庫と少女の魅宝」

ドリヤス工場「あやかし古書庫と少女の魅宝」1〜2巻
●これ、最近のヒット!大笑いしちゃった。わざわざ、水木しげるタッチ。このバカバカしいこだわりテイストがスキ。実際この本を娘ヒヨコが完全に水木しげる作品と思ってフムフムと読んでたもんね。タネ明かししたら「え〜ホント?ソックリじゃーん」って笑ってた。しかも、タッチでこそ水木しげるなのに、男子高校生が不思議な能力を持つツンデレ女子に振り回されて謎の戦いに巻き込まれる、という、まー最近実にありがちな展開のお話で、その世代間落差もスゴい。妖怪表現に最適化した様式だから、モンスターは実にイイ感じに描かれてるけど。こんなタッチで描かれるヒロイン少女も、最後は魅力的な美少女に見えてくるから不思議。
●20歳の頃「水木しげるマンガの脇役に出て来るメガネのショボイサラリーマンみたいな大人だけにはなりたくない」と友人と語り合ったのを思い出した。今はもうどうでもイイと思えてる。ルックスにカンケイなくショボイヤツはこの世間に大勢いることが分かったからだと思う。

すぎむらしんいち「ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ」

すぎむらしんいち「ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ」1〜2巻
花沢健吾「アイアムアヒーロー」よりもオモシロい!爆笑!オタクな主人公は全編にわたって半裸でフルチンだし。タイトルの「ブロードウェイ」中野ブロードウェイのコトだもんね。

諫山創「進撃の巨人」10巻

諫山創「進撃の巨人」10巻
人間が巨人に補食される時の擬音「パキッ」が印象的。あんなに軽い音がするんだ…この擬音のセンスはマンガ家の世界観を示すよね。「ジョジョ」「ドドドドドド」みたいなモンだ。

●他に読んだマンガ。
小畑健/大場つぐみ「バクマン」17〜20巻。堂々完結!
石井あゆみ「信長協奏曲」7〜8巻。
山口貴由「エクゾスカル零」4巻。
朝倉世界一「そよそよ」1巻。
堀尾省太「刻刻」6巻。
三浦建太郎「ベルセルク」37巻。
山本直樹「レッド」7巻。内ゲバ大虐殺開幕までもう目前。
押見修造「惡の華」1〜3巻。逃げ場ナシ。地方都市の空白感に窒息寸前の思春期。
末次由紀「ちはやふる」19〜20巻。かるたのルール、知らないのになんでこんなに楽しめるんだ?


音楽は、音の数が少ないオーセンティックなジェイポップで。
そして、2003年状況へと思いをはせる。穏やかなジェイポップが鳴っていた頃。

高鈴「ヒビノウタ」

高鈴「ヒビノウタ」2009年
●現在のジェイポップ/アイドル一極集中時代になる前の00年代中盤を振返ると、地味で落ち着いたジェイポップがアンダーグラウンドのレベルでもイッパイいた。オーガニックな質感と、オーセンティックな音楽様式、ジャンルミュージックに傾かず、ヒネクレたギミックもなく、メロディの普遍性と素朴なアレンジで勝負する姿勢があった。そんなコトを思い出した。ここでポイントは2003年。「2003年状況」と名前を付けておく。
高鈴は京都出身の男女デュオ。2004年のファーストアルバム「5月のせいにして」がボクの中でスゴくよかったんだけど、随分前に手放してしまった…コレ後悔。これは3枚目のアルバムでメジャーでは最後のアルバム。ボーカル山本高稲の透明な歌声と、それに寄添う澄み切ったピアノ/アコギ主体アレンジの落ち着きが休日によく響く。ネットで検索すると、自主レーベルに移行してからの方が活発に活動しているみたいだね。

SANTARA「DREAM DIVER」

SANTARA「DREAM DIVER」2007年
SANTARA「HEY, ROMANTIST !」2008年
SANTARA「HIGH & LOW」2003〜2006年
●こちらも男女デュオ。高鈴と同じ京都出身で、高鈴と同じタイプのオーガニックな落ち着きを放射するユニット。ただし、彼らはアーシーなブルース/カントリーロックを軸足にしてて、そのワイルドなザラツキをうまくフックに使っている。「HIGH & LOW」は2003年のインディーズアルバムを2008年に再発したもので、2006年のライブ音源を足したもの。この時点でもう世界観がカッチリ出来てる。メジャーデビューが2004年で自主レーベルに移行したのが2009年。ココも高鈴と同じようなタイミング。というか、2003〜2009年あたりがそういう時代だったということだ。
男女デュオって、この時代にはイッパイいたね。LOVE PSYCHEDERICO とか。中田ヤスタカ CAPSULE とか。音楽のスタイルに関係なく、沢山いた気がする。バンドより経費がかからないというメリットがあったのかな。

JIMAMA「BEST OF JIMAMA 〜君に贈るうた〜」

JIMAMA「BEST OF JIMAMA 〜君に贈るうた〜」2004〜2010年
沖縄出身の女性シンガーソングライター。やはりゆったりした癒し系のメロディとピアノベースの可憐なアレンジが優しい。やっぱり、高鈴、SANTARA と時期がかぶっているでしょう。そしてやっぱり同系統のサウンドと美学。…実は、高鈴、SANTARA、JIMAMA三組のライブをイッペンに見るショーケースをボクは見てる…たしか2004〜05年頃?渋谷タワーレコード地下一階で。ああコレが、この静かな感覚が時代なんだ、とその時感じたモノだ…アイドルの大喧噪時代が来るなんて予想もせずに。
沖縄という磁場。日本の南端は様々な場面で日本のポップカルチャーに刺激を与えてくれている。この時期は ORANGE RANGE MONGOL 800、HY が活躍してた。失われた10年で活力を失った中央に対して、辺境がナニかを発信するというのは意味が深いがありそうだ。2004年に JIMAMA はデビューするが、その前年2003年に夏川りみが「涙そうそう」でブレイク。さらに前の2002年は奄美大島から元ちとせが「ワダツミの木」で登場。南から風が吹いていた。ここまで来てハッキリしてきた。2003年という地点においてジェイポップに特殊な状況が生まれてた。オーガニックでオーセンティックなジェイポップで優しさと落ち着きを届ける。これが2003年状況。

一青窈「BESTYO」

一青窈「BESTYO」2002〜2006年
彼女のデビュー「もらい泣き」は2002年。一青窈は、ボクの中では前述の2003年状況の流れに先立って登場したシンガーだ。台湾人とのハーフという出自、由来不明に見える不思議な名前、ちょっぴりエキセントリックな歌詞、裸足でステージに立ち巫女のように立ち振る舞う様子などが、ジェイポップのど真ん中でありながら「辺境」を連想させた。沖縄や奄美大島と同じような異境から来た女性。ホントは日本育ちで慶応大学までキチンと進学したメインストリーム出身の女性なんだけどね。

平原綾香「MY CLASSICS 2」

平原綾香「MY CLASSICS !」2009年
平原綾香「MY CLASSICS 2」2010年
彼女がホルストの組曲「惑星」から「木星」に日本語詞を付けて登場したのも2003年のコトだ。音楽家一家に育ちクラシックの正統教育を受けてきた彼女は「辺境」からやってきた才能ではないけど、彼女が持ち込んだクラシックとジェイポップの新しい結合関係は、2003年状況の音楽をよりオーセンティックなモノに傾けていったと思える。このアルバムは、そんなクラシックの斬新なジェイポップ解釈をさらに突き詰めていったシリーズ。もちろん「JUPITER」も収録している。「2」ともなると、クラシックのアレンジがゴスペル様式までに及んでて、その幅広い表現と解釈にワクワクとした楽しさを感じてしまう。

アンジェラ・アキ「WHITE」

アンジェラ・アキ「WHITE」2011年
彼女はちょっぴり後発で2005年にデビュー。しかしアコースティックピアノを軸に展開する彼女の世界観は、実にオーセンティックでオーガニック。そしてメッセージが強い。日本とアメリカの間で分裂したアイデンティティを持つ彼女の、不安定な自意識が強い主張となって聴くモノに迫る。英語ができないハーフとして育ち、でも15歳で渡米。異郷でOL生活を送りながら音楽活動を志すも挫折、そして日本で得たチャンス。そんなネジレた動きの中で奮闘してきた彼女の強さに敬意を感じる。結婚出産を経ての復帰アルバムは、真っ白な場所からの再出発。メジャーデビュー曲「HOME」のリメイクBILLY JOEL「HONESTY」〜石川さゆり「津軽海峡冬景色」のカバーと、彼女のルーツ再探訪を追う。

森山直太朗「素敵なサムシング」

森山直太朗「素敵なサムシング」2012年
彼のメガヒット「さくら(独唱)」も2003年の出来事だった。2003年状況は女性だけじゃない。彼のような男性シンガーもいた。彼らの中でのフォークへの信頼感はスゴく強いものに思えるが、しかし彼の作品は音楽のスタイルに依存するものではない。メロディメイカーとしての才能以前に、シンガーとして絶品。キャリア10年を越えてのこのアルバムでも、その声が独特の瑞々しさを放っている。


つい最近と思えて、もう十年前のコトになる。そんな「2003年状況」。何が起こっていたのか、記憶があるウチにキチンとメモしておきたかった。そんな今日の文章でした。



アニメ版「ジョジョ」終わっちゃった…。
「カーズは考えるのをやめた」。最後にジジイになったジョセフ承太郎までもチラッと出てきたね。
●あのアニメのオカゲで、息子ノマドは「コォォォー!」と声上げながら呼吸したりする…波紋の呼吸法ね。娘ヒヨコも意味なくセリフが口から出て来る。「このストレイツォ、容赦せん!…あ、ちょっと言ってみただけ」


娘ヒヨコの日本舞踊おさらい発表会。

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●チビッコ向けの教室なんだけど、どんどん友達がヤメて世代交代が進行してしまった結果、いつのまにかヒヨコ小学五年生は教室の中堅/中核メンバーになってしまってた。ヒヨコより上は、先生のサポートを務める女子高生のベテランお姉さんしかいない。年下はみんな幼稚園児とか。やばー…永遠の妹キャラであるヒヨコは、年下を面倒みてあげるとか全然できない。踊りは…まだ全然の実力不足。
●ボクが粘り強くこの日本舞踊の発表会に足を運ぶのは、純邦楽ってのをパフォーマンス付きで鑑賞出来る、なかなかレアな機会だからだ。純邦楽とか日本舞踊って、いったいどんな構造になってるんだろう?一応、舞踊というからにはダンスミュージックのはずなんだけど、リズムの捉え方とかグルーヴ感覚が全然違うというか?小節の中の拍の場所に動きをシンクロさせるツモリがない感じ?があって、微妙な気持ちになる。
●先生たちが使ってる音源は、ダビングを重ねてヨレヨレになったカセットテープやMD。ボクはワイフに「あの不便なメディアを全部CDにしたり音楽ファイルに変換しますよ」って先生たちに提案しようと度々言ってる。そんな作業をすれば、今後思う存分、日本舞踊のトラックを我が家でも聴くことができるからだ。


渋谷、神山町のカフェがイイ感じなのよ。
ノルウェーからやってきたカフェでね。

フーケンカフェ

FUGLEN TOKYO(フォグレントウキョウ)渋谷区富ヶ谷1−16−11
●ボクは今年の2月まで、ある仕事でこのヘンにオフィスを持つ企業さんに半年にわたって毎週通ってミーティングをしてたんですわ。で、ココから下北沢方面へ直帰しちゃう時は、渋谷駅や原宿駅を目指さずに、千代田線・代々木公園駅を目指して歩くんです。そっちの方が早く家まで帰れるから。そんなコトしてたら、この渋谷区神山町から富ヶ谷一帯には、ユニークでイイ感じのレストランやバー、カフェがいっぱいあることに気付いたのです。わお。でも仕事帰りで夜も遅いし一人メシするような感じの場所でもないので、ついにソコでメシやお茶を楽しむ機会なくしてプロジェクトを終えてしまったのでした。
●で、是非リベンジを!と思い、先日の週末、自転車でこのヘンまでやってきて、特に気になってたこのカフェに行くことができました。実はこのお店、ノルウェーの首都オスロにある有名店が出した2号店なんですって。昼はカフェ、夜はバー。そんで店内はヴィンテージな北欧インテリア。お客の中の外人さん比率も高い。遊歩道に面したトコロではチェアとテーブルをざらっと並べて外でくつろぐこともできる。カウンターの中にはイカにも北欧なブロンドのお姉さんが切り盛りしててイイ感じ。細かいトコだけど、レジ端末に iPad をそのまま使ってた… iPad にそんな使い方があるんだ。ちょいちょいまた行きたい場所。

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●店内はこんな感じね。日光がいっぱい入って落ち着く。

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●そんで夜はこんな感じ。
●実は食べ物メニューがちょっぴりしかないので、ガチでコーヒー飲むしかない。夜はどうなんだろう?ボクはお酒飲めないから、誰か一緒に来てくれないかな。http://www.fuglen.no/japanese/


だからノルウェーの音楽を聴こう。

ROYKSOPP「MELODY AM」

ROYKSOPP「MELODY A.M.」2001年
●彼の地のエレクトロニカデュオ。エレクトロニカと言いつつも、どこか程良いラウンジ感覚が漂うポップ/チャーミングな感じがあって、扇情的なトゲっぽさがないトコロがユニーク。音の粒がまるっこい。80年代エレポップの気分をも踏襲しているので安心。ボクの持ってる音源はボーナスディスクに著名リミキサーのリミックスがたっぷり入ってる。FATBOY SLIM とか RONI SIZE とか BLACK STROBO とか。でもある意味での奥ゆかしさ(コレが北欧らしさ?)こそが彼らの個性なので、アゲアゲのダンスアクトである彼らのリミックスでは原曲のユカイさは乗り越えられない。

ROYKSOPP「JUNIOR」

ROYKSOPP「JUNIOR」2009年
●とはいえ、このアルバムにおいては、ちょいとアゲアゲな気分が彼らの中にも芽生えたのか、最近流行りのEDM気分が持つビリビリした感じが忍び込んでる。アルバム全体の基調が女性ボーカルをフィーチャーしたウタモノで、そこがキラキラのビリビリで気持ちヨイ。「THE GIRL AND THE ROBOT」とかから始まるアルバム前半は、ウタモノとしてキャッチーだけどキチンとビリビリしててヨシ。前述「MELODY A.M.」がホントに午前中の気持ちよいカフェタイムなら、こっちは宵の口の楽しいパーティータイムだね。

ROYKSOPP「SENIOR」

ROYKSOPP「SENIOR」2010年
「JUNIOR」と来て、そこに続くのが「SENIOR」。対になる連作ってコトはマチガイないけど、作品の印象は全然チガウ。ジャケで気分がもう理解出来ると思うけど、コッチは真っ黒だからね。カフェタイム、パーティータイムと続いたら、ココは完全な真夜中の暗黒一人っきりタイム。ボクの知人は「仕事中に聴いてたら気が狂いそうになりました」とコメント。
●でもマジで地味ではあるけど、彼らなりの奥ゆかしさの美学を突き詰めた結果。小気味よいリズムを慎ましやかに振動させながら、その細かい動きの中に内省を観る。アンビエントでチルアウト。そしてエレクトロニカ。

JUNIOR SENIOR「D-D-DONT DONT STOP THE BEAT」

JUNIOR SENIOR「D-D-DON'T DON'T STOP THE BEAT」2002年
●ノルウェーを離れて、デンマーク/コペンハーゲンのダンスユニットを紹介。その名も JUNIOR SENIOR。この流れにピッタリなユニット名。背の低い年下くんと背の高い年上くんの二人組ってのが名の由来。そんなに年齢は離れてないけど、見た目は童顔&オッサンってのはマチガイナイ。自分たちでボーカルを取っちゃうトコロも意外と珍しいね。
雑食系ゴタマゼ感満載のオモチャ箱コラージュなブレイクビーツは、シリアスなハウスとも異質の多幸感でイッパイ。THE BEACH BOYS を含めた60年代ロックから70年代ディスコ、ヤケクソなパンクとかとか、様々なソースを参照してる感じ。結果的に FATBOY SLIM よりもチャーミング。ジャケと同じで見事にカラフル。

RASMUS FABER「SO FAR」

RASMUS FABER「SO FAR」2006年
●コチラはスウェーデン/ストックホルムのハウスプロデューサーだね。やや邪道派だった JUNIOR SENIOR に比べると高度に洗練された王道ハウスなんだけど、キャッチーな女性ボーカルと自由なビート配置感覚は、同時代に影響力があった2ステップのスタイルを連想させる。このキラキラ感は当時「乙女ハウス」って名前で売り出されてたっけ。
●この音源はナニゲに時間が経った古い音源だけど、最近の雑誌「BOUNCE」では「実は日本のアニメファンでした」とか言って、別名義でアニソンハウスカバーをバカバカ連発してるコトが紹介されてた。インタビューではフツウに「まどかマギカ」劇場版が見たいとか言ってる。あらークールジャパンはヘンなトコまで到達してたねえ。

YELLE「POP-UP」

YELLE「POP-UP」2007年
●もうこうなったら、ついでに非英米圏のアーティストをどんどん紹介してっちゃいますね。コレはフランスのエレクトロ女子。ニューレイヴの勢いと共に登場してきたから、80年代風のキッチュなカラーリングの衣装がマブシイし、シンセへの全幅の信頼で駆動するエレポップが軽くて小気味いい。フランス語の語感がこの手のニューレイヴ風エレポップに乗るコト自体は、ボクにとっては実は新鮮な違和感を含んでてオモシロい。へたっぴラップも含めてね。

JAZZANOVA「IN BETWEEN」

JAZZANOVA「IN BETWEEN」2002年
●お次はドイツ/ベルリンのフューチャージャズ。ヒップホップ的な遅めのスモーキンビーツに、黒ツヤが光るR&Bのシズル感が有機的に絡み付いて、独特な湿気を漂わせている。タメの効いたドラムワークに身を浸すだけでも極上気分。ちょっとオシャレ過ぎるんですけどね。この世界ではクラシック的名盤扱いなんでしょう。4 HERO との共演が印象深いアメリカ人女性シンガー URSULA RUCKER の活躍が見事。日本人ミュージシャンとしては、KYOTO JAZZ MASSIVE 関係者である吉澤はじめが客演。

JAGA JAZZIST「THE STIX」

JAGA JAZZIST「THE STIX」2002年
ノルウェー/オスロのフューチャージャズバンド。またノルウェーに戻ってこれたね。そんで、JAZZANOVA よりももうちょっとエクスペリメンタル。クリック/グリッジテクノなリズムトラックが硬質でストイック。ハウシーな解放感もあって気持ちよい。リリースはアブストラクトヒップホップで有名なイギリスのレーベル NINJA TUNE から。

MAN SUETO「OTELLO HAPPINESS」

MAN SUETO「OTELLO HAPPINESS」1996年
●さて、一気に南欧。コチラは、イタリア/ボローニャを拠点とするレーベル IRMA RECORDS からリリースされた音源。アシッドジャズを通過したクラブジャズ。生演奏だけど小気味よい遊び心が音楽をシリアスにし過ぎないので軽く楽しめる。コイツは下北沢の近所の公園で行われていたフリーマーケットで、たった50円で購入。でもいま AMAZON で検索したら新品は14000円の値がついとった。スゴいねえ。

JOVANOTTI「LORENZO 1994」

JOVANOTTI「LORENZO 1994」1994年
イタリア/ローマの伊達男ヒップホップ。80年代末からイタリア語でラップしていたというのだから、日本で言えばスチャダラパーみたいな、イタリア・ヒップホップの開祖的存在なのかもしれない。イタリア語のラップってのも味があるねえ。かつてイロイロな言葉のラップが聴きたくて、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、フィンランド語、トルコ語、中国語、韓国語などなどのヒップホップを探しまくってた時期がありました。今回も感じたけど、ラテン語系の言葉はラップと相性がイイ。もしかしたら英語よりもいいかもね。トラックはレイドバックしたR&Bトラックみたいで、リラックス出来る。いわゆるヒップホップトラックじゃなくって、バンドによる演奏収録みたいだ。




●NHKの連ドラ「あまちゃん」、せっせと見てるよ。
●娘ヒヨコが、かなり高度な練度で「じぇじぇ!」って言葉を使いこなしてる。発音とか見事。耳がイイなあアイツ。


●また、無駄遣い。

CP80s ZOZO【adidas Originals for ZOZOTOWN】

CP80s ZOZO【adidas Originals for ZOZOTOWN】
ADIDAS ZOZOTOWN のコラボ限定版。ネットで見かけてスグに欲しくなっちゃった。アディダスのこの手の80年代復刻系をみると、もうウズウズしちゃってしょうがない。しかもシューズの左右で素材が違うアシンメトリーが新しい。うおーたまらんわー。
●でも、ZOZO で見ると全サイズ予約受付終了の大人気ぶり。こりゃお店に買いに行くしかない。で4月5日金曜の発売日、アディダスブランドコアストア新宿店に行きました午前中会社サボって。スニーカーごときでオマエ会社サボってんの?!と言われそうですが、しょうがない、コレ瞬間的に売り切れそうだもん。
●実際、取り扱いは原宿/新宿/心斎橋の3店舗のみ。店員さんによると、この3店舗全体で、そして全サイズ合わせて、たったの100足しか入荷されなかったという。そもそもこの世で500足程度しか生産されてないっぽい。で、ボクみたいなヤツが朝からやってきてザクザク買っていく。ボクのサイズ26.5cmは残り2足しか残ってなかった。ボクと同時に「ゾゾの25.5cmはありますか?」と聞いてたお客さんは、残念売り切れだったらしくガッカリ肩を落としてお店を出ていった…。
●でもワイフには「また同じクツ買ってきたの!」って怒られそうだな。このキャンパス系のタイプだけで、今までで5〜6足くらい買ってきてるからなー。まーいいや、春だから。

CP80s ZOZO【adidas Originals for ZOZOTOWN】2



CDの減量にセッセと勤しんでいます。
●500枚くらいが箱詰めできたかなあ。うわーこんなの持ってたんだーみたいなヘンなCDが一杯出てきて感動。ハードディスクに一枚つづ受けてるんだけど、iTune と Gracenote では曲名リストが読み取れないヤツもある。トルコ語の奇妙なつづりやタイの不思議な文字とかが一杯出てきてオモシロい。
●そんな中、えも言われぬ気分になるCDたちをちょっと紹介。


板尾創路「ミュージック」

板尾創路「ミュージック」2008年
●あの板尾さんですよ。音楽をやってたんだ…って感じ。まーあの板尾さんですから、えも言われぬ脱臼系の、はあ〜、としか言えない、笑うとまで至らぬレベルの、奇妙な違和感の噴霧を、オフビートにやってる感じであります。あ、作曲&サウンドプロデュースは、銀杏BOYZ 峯田和伸でありました。

リン・ユーチュン「I WILL ALWAYS LOVE YOU」

リン・ユーチュン「I WILL ALWAYS LOVE YOU」2010年
●スコットランドのコキタナいオバちゃんスーザン・ボイルが、その美声で一気にスターダムに乗った直後、二匹目のドジョウを狙うように音楽業界から注目された台湾人の小太り青年。デブでおかっぱ、とっつあんボウヤなルックスからは想像もつかないような、見事なボーイソプラノで、WHITNEY HOUSTON を激唱する様子がテレビ発 YOUTUBE 経由で全世界に伝播。そんで結果CDになってボクの手元にある。なんだこりゃ。「AMAZING GRACE」とかもやってます。

赤塚不二夫トリビュート~四十一才の春だから~

VARIOUS ARTISTS「赤塚不二夫トリビュート 〜四十一才の春だから〜」2008年
●故・赤塚不二夫先生トリビュート、そして「天才バカボン」連載開始41周年記念という企画盤。でも参加アーティストもその音楽の内容もヒップすぎて一般リスナーにはツイテいけない特殊音源。アニメ「ひみつのアッコちゃん」エンドテーマ「すきすきソング」は、原曲においては作曲:小林亜星/歌唱:水森亜土というワリと豪華なオルガンモッズジャズになっててボク個人は大好きなんだけど、こだま和文×瀧見憲司によるカバーはかなりゴツいモンド風味ディープファンクで色気が消滅。筋肉少女帯「モーレツア太郎」80年代ナゴム世代にはクラシックだけど完全脱構築リミックスが施されて原型を留めてないし、山塚アイの録り下ろしオリジナル楽曲「きれいなきんたま」ケミカル蛍光色テクノでアタマがおかしくなりそうになる。ミドリ超ロウファイライブ実況音源もかなりビター。
●しかし、電気グルーブ×スチャダラパーの共作とか、小西康陽「おそ松くん」リミックスとか、曽我部恵一BAND「天才バカボン」カバーとか、ちょいちょいイイ感じの90年代サブカルな人選がボクには的確にヒットしてまして、最終的にはボク個人は全然おいしく召し上がることができるんですけど。矢野顕子さんによる「BAKABON」という曲は万人が楽しめる多幸感たっぷりのキラキラ歌唱なので、この部分は安心して聴けますし、皆さんにもおススメ出来ます。

ALDIOUS「DETERMINATION」

ALDIOUS「DETERMINATION」2011年
アゲ嬢・ミーツ・ヘヴィメタル!モリモリの盛りヘアにキャバ嬢ドレスで完全武装した女子5人がマッチョな鋼鉄サウンドを鳴らす!ヴィジュアル系の最もエッジーな表現が、奇妙な領域に領空侵犯してしまったかのような、絶妙なニッチの狙撃具合がオモシロ過ぎる。でも音楽は完全にメタル。筋金入り。5弦ベース、ツインバスドラ、髪の毛振り乱すヘッドバンガー根性、最高です。

THE 冠「最後のヘビーメタル 〜LAST OF HEAVY METAL〜」

THE 冠「最後のヘビーメタル 〜LAST OF HEAVY METAL〜」2010年
●ヘヴィメタルもう一枚。芸能界を去った島田紳介さんに非常に気に入られて、その芸能界キャリア最末期近辺で「行列のできる法律相談所」のひな壇ゲストに2回ほどネジ込んでもらったほど、オモロセンスに長けたメタル野郎。実際、ボクはその番組で彼の存在を知ったもんね。イラストになっちゃってるけど、リアルにこの衣装を着てシャウトしてるんだもん。70年代古典メタルから聖飢魔Ⅱ、90年代ヘヴィネスまでを射程距離においた正統派重金属仕様だけど、日陰者としてのメタルカルチャーをやや自虐に描くリリックが、オモロくてウラ悲しい気分。このヒト、90年代においては SO WHAT ?ってメタルバンドをやってたはずなんだよな、ボクの記憶だと。

笑連隊「ラフ☆レボリュージョン 〜(笑)は地球を救う〜」

笑連隊「ラフ☆レボリュージョン 〜(笑)は地球を救う〜」2010年
オモロ系ダンスホールレゲエってコトなんだけど、ギャグの水準が小学生でもシンドイほど低次元なのでだいぶイタ苦しい。「おならと一緒にウンコ出た」みたいなリリックばっかりで、11歳の息子に「パパこの音楽しょーもねーんだけど」って真顔で言われた。父親のボクとしては「ウンコのひとつやふたつでガタガタ言うな!」ってやや逆ギレ気味に返しちゃったよ。DJ担当で4人目のメンバーのヨンコンという男は、80年代のバラエティ番組でたっぷり日本国民から愛されたギニア人オスマン・サンコン氏の実子。結果、マジでサンコンさんがフィーチャーされてる。「そうだよ、オレ、ヨンコンのとうちゃん!」って歌ってる。オマケに島崎俊郎まで出てきてる。元気が出るテレビ!

二代目高橋竹山「CHIKUZAN」

二代目高橋竹山「CHIKUZAN」2000年
●コレ、途中までフツウに、あの津軽三味線の大家・高橋竹山のCDだと思ってたんです。激動の戦後日本史の中で、一地方の伝統芸能でしかなかった津軽三味線を全国に知らしめた高名な演奏家。そんな彼がめっちゃモダンなジャケのCDを出してるのね!と思って購入したのです。ランジェリー風の女性が三味線持ってるなんてクールでしょ?晩年は海外公演もしてたほどだから、こんなセクシーなジャケも作っちゃうのかなと。ローマ字表記しかないスマートさもイイ感じだしね。
でもそれは勘違い。ローマ字表記はね「CHIKUZAN TAKAHASHI II」になってるのです。「II」なんです。つまり、このCDの主人公は二代目高橋竹山なんです。さらにオドロキなのは、この二代目は女性だったんです。初代竹山は最後まで演奏生活から引退しなかったけど、亡くなる前年の1997年に長く共演者を務めてきた弟子の女性奏者・高橋竹与に二代目を襲名させました。どおりで女性ボーカルがたくさんフィーチャーされてるわけだ。
●さらにこのCDは大作で2枚組。一枚は古典楽曲ばかりで構成。一方の二枚目はオリジナル楽曲ばかり。しかも作詞のほとんどが寺山修司。生前の寺山竹与時代の彼女のために作った詞だという。さらには、般若心経の津軽三味線化や、トルコやアラブの要素を折込んだ楽曲まで手掛けている。

浅野祥「PARADE」

浅野祥「PARADE」2012年
そもそも津軽三味線はロックと相性がイイ。アイリッシュトラッドがロックと相性がイイのと同じ感覚だと思う。他の地域の三味線と違って異常にテンポが早いし、フレーズをそのままエレキギターに置き換えたりする事ができる。昭和の名ギタリスト・寺内タケシがかなり早くからエレキギター=三味線の親和性を世間にアピールしてたしね。ボクも津軽三味線への入口は寺内タケシ「津軽じょんから節」だった。青森出張の時に地元の取引先にお願いして民謡酒場に連れて行ってもらったコトもある。狭い畳敷きの居酒屋で、パワー溢れる三味線独演を聴いたのはいい思い出。その時たまたま居合わせたセミプロのギター少年といきなりジャムセッションを繰り広げた時にはホントにビックリした。
●この浅野祥くんは津軽三味線の若い演奏家、現在23歳。でもでも8歳の頃から全国大会優勝を果たすなど、キャリアの長い三味線エリートでもある。このアルバムは全部ニューヨークで収録されたもの。現地のジャズミュージシャンとの共演でジャズスタンダードをポップに演奏している。東日本大震災では宮城県の実家が全壊。このアルバムには故郷の復興への願いも込められているとな。

牛田智大「思い出」

牛田智大「思い出」2012年
●うわ。こんなコドモのピアノなんてあんまり聴きたくない。シリアスなクラシックとも微妙に言い切れない感じだし。「マルマルモリモリ」のカバーとかしてるし。しかしボクの息子ノマドは、クラシック的な音楽の方が好みのようなのだ。ボクが普段から悪趣味で耳障りのワルい音楽ばかり聴いているから、その反動が起こってる気がする。そこにきて「エヴァンゲリオン」のサントラ経由でクラシックを聴くのがカッコイイと思い込んだ節がある。だから、こんな音楽がなんとなくプレイされてる方がヤツにとってはイイ感じなのだ。それにしたって、ほとんど歳の変わらないヤツの音楽聴いて、なんだかイケ好かねえなーとか思わんのかな?この牛田クンは録音時12歳だったんだよ。

新垣勉「アラガキジブリ。- 新垣勉ジブリの名曲を歌う - 」

新垣勉「アラガキジブリ。- 新垣勉ジブリの名曲を歌う - 」2012年
●でも、サスガにこの音源には、我が家の全員がギブアップ。熱心なジブリファンであるマイファミリーだから、全部が親しみある曲なんだけど、新垣さんの見事すぎるテノールで「ポニョポニョポニョさかなのこ!」とか「あるこう!あるこう!わたしはゲンキ!」とか熱唱されるとマジでキツい。娘ヒヨコが「なんか、こわーい!」とコメントしとった。ちなみに、完全に親のヒイキ目なんだけど、ジブリソングなら、娘ヒヨコ自身がうたってくれるのが一番ナイスなカバーになってる。マジで録音したいと思ってる。


NHK朝の連ドラ「あまちゃん」始まったね。

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クドカン脚本/能年玲奈ちゃん主演、ってトコでもう十分くらい。
●いやいや、能年玲奈ちゃん、全くの未知数だけど、あの柔らかくカタチの定まらない未熟さ加減がスゴく魅力的だわ。なんだか、男の子のようにも見えるし。不思議な磁力がある。
●そんで、イキナリお母さんが小泉今日子、おばあちゃんが宮本信子、ほかにも木野花さんとか橋本愛ちゃんとかでてくるみたいで、もう楽しみでタマランね。音楽は大友良英さんだしね。大友さん「スコラ」シーズン3最終回で大活躍してた。まーとにかく豪華だわ。
●舞台は岩手県・三陸市。先日、震災被害のすさまじさを電子書籍で読み知ったばかりのローカル線・三陸鉄道が、劇中でズバリ登場してくる。ドラマで描かれる美しい三陸の風景と、一両編成でトコトコ走る電車のホッコリとした姿が、なんだかスゴく眩しくて。コレがあの地域の本来の姿なんだな。この青い海の中から、海女はウニやコンブやワカメを引っ張り上げてくる。なんと豊かなコトか。眩しくて眩しくて。この豊かさを知らずに今まで過ごしてきた自分が情けない。

●前作「純と愛」夏菜ちゃんのオオゲサさがキツかった…。「家政婦のミタ」直後の遊川和彦脚本も時々チラつく殺伐とした空気が朝の気分に合致しなかった…。でも、あの風間俊介くんはスゴかった。もっと見てみたい俳優さんだった。



駅の近所のローソンで、ポイントカードの PONTA を作ったのよ。
Tカードが使えるファミリーマートがボクのメインだったんだけど、ナニゲにローソンの使用頻度がデカくなってきたので、チョコチョコ小銭を稼いで倹約するかと思ったのでね。
●でも、カード登録の手続きをやってみたら、生年月日から住所、電話番号、メアドまで全部の個人情報をむしり取るのね!これがビッグデータ・マーケティングか!ボクが何日何時何分マンガ雑誌を買って、ついでにコイケヤのポテチを買ってるか、全部察知されるわ。Tカードの履歴でボクが見てるレンタルDVDは全部わかるし、スイカの履歴でボクの行動範囲も全部わかるわ。カードの向こうでボクの人生ログをまるごと全部記録管理できるわ。もーやられまくってるね。

あきこロイドちゃん

VARIOUS ARTISTS「あきこロイドちゃんLOVE」2012年
●でもね、アレコレのネット系メディアにちゃんと手を出すローソンの戦略は、結果としてボクの中での好感度を上げちゃってるのですよ。あの LINE アカウント&スタンプでお馴染みのローソンクルーあきこちゃんとか、素朴にカワイイと思ってるからね。で、このボーカロイド・あきこロイドちゃんまで登場してきたからね。そんでCDまで出しましたからね。
ボーカロイドを自社仕様に作り下ろしてしまう大胆さがマジでスゴいでしょ。フツウ、小売/流通が宣伝費をこんなトコロにブチ込まないでしょ。ボカロは直接的には弁当も肉まんも売らないのにね。そんで、見事にトップクリエイターを集めて、シーンに説得力を持つ音楽を作っちゃった。前山田健一 A.K.A ヒャダインからあげクンの歌作ってる。八王子P、小林オニキス、キャプテンミライ、ボカロ事情には疎いボクだって聞いたコトある名前がクレジットにたくさん入ってる。「青いコンビニであいましょう」といったフレーズが、ワリと押しつけがましくなく響いちゃってるってのは、それだけコンビニはボクの生活風景に深く忍び込んでるってコトだわな。ボカファーレなる場所で行われたバーチャルライブまでDVDとして収録されてる。コレ現場のヒトは無人ステージを見てるんだよな…でも生放送カメラでは完全にヴァーチャルCGがシンクロしてるんだよね。手持ちカメラ複数に完全同期ってスゴいコトだよね。

IMG_2139.jpg白井明子

あきこちゃんあきこロイドちゃんもカワイイと思うけど、このキャラのモデルになったローソン広告販促企画部・白井明子さんが、フツウに年相応のルックスの女性だったということについては、申し訳ないけどアホみたいにショックを受けたりも。白井さんに全く罪はナイですよ。ボクがバカなだけ。


そんな2010年代の今から、2000年代前半のCD事情を眺めてみると。
●という内容のコトを以下に書いてみる。

さて、ボクはこのCDの山を片づけるコトにした!

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CDが100枚入るダンボール箱を20枚、アマゾンから取り寄せた。
●つまり、CD2000枚を片づけてやるのだ。ボクのコレクションの3分の1程度に当たる量。うわースッキリするだろうなー。もうあまり聴かないだろうCDを片っ端からハードディスクに受ける。そんでダンボールにブチ込んで実家に送る。実家に「2000枚ほどCDを送るけどヨロシク」って電話で伝えたらややドン引きしてた。ヤマダ電気2TB ハードディスクも購入。50万曲は入れられるらしい。
●で、今のトコロ、2万曲を取り込むことができた。ダンボールも溢れ気味。実はこのダンボール箱、ディスクユニオンで使ってるヤツなんだよね。レコ屋にいつも雑然と置かれてるあの見慣れたコキタナいダンボールが、我が家の空間を侵蝕しドサドサ積み重なっていくのを見るのは、意外と気持ちワルい。あのホコリっぽい売れ残りCDのダメな匂いがしてくるようで。

レーベルゲートCD

セッセとCDを片づけてると、音楽業界の歴史がチラリと垣間見えてくる。
●ワリとたくさん出てきたのが、CCCD。コピーコントロールCDってヤツね。レーベルゲートCDってのもあった…コレは一緒なのかな?ウィキによると日本では2002年に登場したという。当時の配信メディアのメインは着うた程度だったけど、一方でファイル共有ソフトのイリーガルな猛威がスゴかった。とはいえ、PCに取り込めないのはメンドクサカッタ。エイベックスソニー系レーベルが推進したんだっけ?EMIも?音質どうこうとかアレコレ議論があったっけ。ボクは気にならなかったけど、今の中古市場じゃCCCDだってダケで価格が落ちる場面もあるっぽいね。ネットという怪物に対して、音楽業界が必死に身を守ろうとした痕跡だわね。
●それと異常にかさばってるCDね。高付加価値CD。DVDとかボーナスCDとか分厚いブックレットを付けたブットいアイテムを、倖田來未浜崎あゆみが乱発してた。CDシングルなので、音源としてはタイトルトラックとカップリングとリミックスとカラオケだけなのに、プロモDVD付きをくっつけてCD二枚分のケースを使ってる。でも豪華すぎて結果単価がめちゃめちゃ高くなる。よくあんなモンをあんな値段で売ったり買ったり出来たものだ。リーマンショック以前だからかな?だって、3800円とか4300円とかしてたんだよ?音楽が売れないCDが売れないと、あの頃からみんなが言ってたけど、冷静に考えてあのデカイCDをカンタンに買えるヤツなんていないよ。アレを見ると、膨らみ過ぎた巨体を環境適応させられずに滅びた恐竜を連想させる。時代の趨勢に必死に抗おうとした音楽業界の苦闘が滲んでる。
倖田來未「BEST〜THIRD UNIVERSE〜 8TH AL 22UNIVERSE22」
倖田來未「BEST〜THIRD UNIVERSE〜 & 8TH AL "UNIVERSE"」2010年
●このアイテムは大ボリューム過ぎてマジで胃モタレ。ベストアルバム16曲とニューアルバム14曲、プロモDVD18曲の三枚組。全部で48曲!聴ききれるかっての!そんでお値段4300円。たまらんわ。そんでね、キャリア10周年キッカケのベストアルバムって位置づけなんだけど、彼女その10年のキャリアでベスト5枚も出してるんです。出し過ぎだよ!オリジナルアルバムが8枚目でベストが5枚目じゃあ、なんだか釣り合ってナイじゃん。結婚/妊娠/産休とか、「羊水クサル」発言とかで彼女の存在はメッキリ小さくなってしまったな。
●でもね、昔のコトを思い出すと、ボクは2002〜2003年頃?の彼女のライブパフォーマンスを、今は亡きヴェルファーレで見てるんだよね。「キューティーハニー」以前でまだ無名も同然だったけど、大阪弁を隠さない度胸の部分がカッコイイと思った。無名時代の倖田來未をボクが見たその場所で、コンビニが作ったCGキャラが歌って踊るなんて、あの時は想像もつかなかったよ。時代は変わったよ。
浜崎あゆみ「COMPLETE 〜ALL SINGLES〜」
浜崎あゆみ「COMPLETE 〜ALL SINGLES〜」2008年
●コチラもデビュー10周年キッカケで編まれたシングル全曲集。3枚組CD、全44曲収録、これにDVDついて4800円。うーん、オナカイッパイ。彼女がシーンに初めて出現した時は、そのリリックに漂う虚無感と不安定な鼻声ボーカルの中にアダルトチルドレンの心象風景を嗅ぎ取る批評なんてモノまで出てきて興味深いと感じたけど、その儚さと危うさがスリルになってたのは多分2000年頃までで一区切りついちゃってた気がする。野村義男や元 BARBEE BOYS エンリケなどを召喚したロックバンドで武装したアタリから妙なマッチョテイストが出てきて、まるで MADONNA を参照したような印象が漂う今の彼女には、実はそんなに興味が持てない。それでも2004年頃にはエイベックスの売上の40%を彼女が稼ぎ出してたというからスゴい。

2000年代なんて、そんなに遠い過去だとは思ってなかったけど、その時間の中でアレコレの大きなウネリがたくさんあって、そして音楽業界はギリギリしてきたんだな、と感じ入ってしまうのでありました。この10年でいろんなことがあった!