●今週は土日も仕事で会社だ〜。
●まー、仕事はあるウチが花だと思っとこう。


この前、アニメイトの関係者の人と立ち話した。
アニメイトって、全国105店舗もあるのね。ないのは島根県だけだそうだよ。
紀伊國屋書店で、国内65店舗。三省堂書店で、世界40店舗程度。
もはや全国区、屈指の書店チェーンじゃん。マンガ/アニメの専門店なのに。クールジャパン(クールじゃないかもジャパン)の最前線。この前の奈良旅行に行った時も、アニメイト見つけたよ。
●その全国にひとつだけフランチャイズ店があるという。徳島店。そこはなんと、アニメガン押しのミニシアターが併設されてるんだって。徳島の文化発信基地。


●で、ボクのマンガ生活。

ヤマザギマリ「テルマエロマエ」6

ヤマザギマリ「テルマエロマエ」完結。
映画「テルマエロマエ2」が来年公開って帯コメに書いてあるんだけど!?あの続きってナニがあるの?

萩尾望都「王妃マルゴ」

萩尾望都「王妃マルゴ」1巻。
イザベル・アジャーニ主演の映画でも描かれた歴史上の人物だよね。サン・バルテルミの虐殺とかね。マルゴもその周辺もまだ少年少女だけど、大人になれば宗教戦争で殺し合う。

八木教広「クレイモア」23

八木教広「クレイモア」23巻
●ジャンプ王道のインフレバトルマンガ、ボスキャラがどんどんデカくなって行きますけど、だんだん単調になってきました。



●今日も音楽を聴く。

RESQUE「SHE DRIVES MY TRAIN」

RESQUE「SHE DRIVES MY TRAIN」1991年
●このイギリスのバンド、たしか1992年ごろの渋谷クワトロで来日ライブを観たんですよ。しかも警備のバイトみたいな立場で入ってたから、結果としてステージの真下で彼らの演奏を見てた。80年代ネオアコなキラキラギターポップと、当時最盛期を迎えようとしてたマッドチェスターの橋渡し的な存在で、同時に FLIPPER'S GUITAR バブルに賑わう渋谷系の東京に見事にシンクロしてたのでありました。でも、あんまり詳しいことは知らないし、ネットでで検索してもよくワカラン…へえ、元は INTERNATIONAL RESQUE という名前だったのか、このシングルで名前を短くしたのか。この12インチシングルは、下北沢のレコ屋・オトノマドで100円で売ってた。懐かしいと思って買ったけど、懐かしいと思えるほど彼らの音楽を覚えてなかった…。

BABY BIRKIN「CLASSEE X」

BABY BIRKIN「CLASSEE X」1998年
●ということでなんとなくギターポップを。コチラはカワイイ女子のウィスパーボーカルで、SERGE GAINSBOURG をノリノリのブリットポップ風でカバーしまくってます。プロデューサーは PULP のメンバー RUSSELL SENIOR。オルガン風味も効いてるし、時にはガレージっぽくドライヴします。楽しい!

SUEDE「THE DROWNERS」

SUEDE「THE DROWNERS」1992年
PULP あたりまで来たら、ブリットポップ本流のこちらのバンドかな。SUEDE。フロントマン BREDD ANDERSONナルシスティックでバイセクシャルな立ち振る舞いが、妙にグラマラスな人気を集めていた覚えが。ボーカルもヘロヘロしててクセが強いしね。そんなことに抵抗感があって当時ほとんど聴いてませんでした。だから初期シングルをまとめた日本編集盤を380円で買ってみた。そしたら、本当のグラムロックみたいにギターがブギする「METAL MICKEY」とか「HE'S DEAD」の丁寧にサイケデリックなギタープレイが実はトリッキーなボーカルなんかよりも価値があると気付く。実は堅実にこうしたギターサウンドを構築していた初代ギタリスト BERNARD BUTLER がやっぱり一番優秀で、彼がその後プロデューサーとしてキャリアを伸ばしたワケが理解できた。それと、BERNARD が音楽よりもゲイ発言とかでセンセーションを集めるバンドの方針に馴染まずにバンドを早々に脱退した理由も納得がいった。

OCEAN COLOUR SCENE「MOSELEY SHOALS」

OCEAN COLOUR SCENE「MOSELEY SHOALS」1996年
●こちらもブリットポップの本流、しかもかなり堅実な部分を担ったバンド。1992年のファーストアルバムは完全にマッドチェスター仕様のフワフワしたサイケ浮遊感グルーヴを鳴らして、それはそれでボクは大好きなんだけど、このセカンドアルバムは完全にスタイルが違います。前作を巡ってレーベルと衝突。その後の PAUL WELLER との出会いとサポートバンドとしての抜擢。そして NOEL GALLAGHER に認められての OASIS とのツアーをくぐり抜けたら、めっちゃタイトで筋肉質、むさ苦しいファンキーさを備えたグルーヴを備えるようになってました。英国モッズの伝統美を正しく受け継ぐ男たちの肖像。

HERMANN H THE PACEMAKERS「PINKIES ROCK SHOW」

HERMANN H. & THE PACEMAKERS「PINKIE'S ROCK SHOW」2002年
●名前がなんとなくスカしててモッズ風だよな〜なんて適当に考えていた00年代初頭の東京のバンド。名前だけしか知らなかったんだけど、これも100円でゲットできたので買って聴いたてみた。そしたら、思った以上に正面勝負のワリとムサ苦しいロックで、ちょうど前述の OCEAN COLOUR SCENE のセカンドアルバムと印象がカブった。小細工ヌキのバタ臭いリズムに日本語のベタベタなリリックを貼付けている。そんで確実にモッズ。
●バンドは6人組とのコトだけど、メンバーのひとりにウルフという男がいる。この人、ひたすらダンスだけ踊る担当なんだって。おー。これ、マッドチェスターの代表格、HAPPY MONDAYS にいた BEZ を連想させるよね。 BEZ も正式バンドメンバーなのにただひたすら踊って煽ってはしゃぐだけ担当の人。演奏しないし音楽に貢献しないけど、ステージでの存在感は満点。THE STONE ROSES にも意味不明なタコ踊りを踊る CRESSA というお兄さんがいた…当時のライブ映像を見るとスゲエ奇妙。THE PRODIGY KEITH FLINT も結局ただのダンサー/アジテイターって立場だったはず。二重モヒカンになって以降はフロントマンみたいになっちゃったけど音楽的貢献はほとんどしてないもんね。ソコをなぞってるって、とてもイイセンスだよね。

ZOOBOMBS「BOMB YOU LIVE」

ZOOBOMBS「BOMB YOU LIVE」2000年
●よりムサ苦しいバンドを探してプレイヤーに乗せる。そんで出てきたコレが日本のロックバンド・ズボンズカナダ・トロントのライブハウス EL MOCAMBO で演奏した際のライブ収録盤。これは大分野蛮だ。ファンキー・グルーヴを無責任に連続放射。日本語だか英語だか全然わからない言語でただ絶叫そんでグルーヴ。いいねえ。
●1996年、第一回 FUJIROCK のセカンドステージで彼らのライブを見た。小雨の中、一番最初に登場したのが彼らだった…当時はまだメジャーデビューもしてない段階だったのでは?でも最前列方面では早速オーディエンスが激しく暴れ回っていて、その熱狂ぶりにボーカルのドンマツオ自身が「…だいじょうぶ?そこ、湯気たってるよ?」とMCでつぶやいてしまったほど。見たら、本当に密集したオーディエンスのアタマの上に白い湯気が立ちのぼってた。すげえと思った。これがロックフェスか、と思った。

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●東京都議会選挙があったね。投票率30%に届かなかった模様…。
●ボクは投票は欠かさず行くんだけど、ボクが投票した人が受かったか落ちたか、よくワカランのよね。
●このへん、ネット選挙が解禁になると、わかりやすくなるのかなあ。
●まー実はそんなに興味もないんだけどね。


ストリクトリーなヒップホップを聴きたくなって。

THE BEATNUTS「CRAZY STONE」

THE BEATNUTS「CRAZY STONE」1997年
●彼ら THE BEATNUTS 90年代前半に一世風靡したニュースクール運動から登場したユニット。この時代の重要派閥 THE NATIVE TANGUE POSSE に所属、DE LA SOUL、A TRIBE CALLED QUEST、THE JUNGLE BROTHERS の仲間としてシーンに現れた。ジャズを顆粒レベルまで粉砕した結晶をユニークなセンスで硬質なトラックに組み上げるサンプルセンスが実にクール。その意味では A TRIBE CALLED QUEST GANGSTARR、PETE ROCK と同じような系譜に位置する存在。ザラリとしたワイルドさが深みと奥行きを作るサンプル絵巻である表題曲「CRAZY STONE」、耳馴染みのイイループが印象的なクラシック「OFF THE BOOKS」、不穏と不安とメランコリーをループに封じ込めた「SUPA SURPEME」、オルガンのファンキーなサンプルの上で繰り広げられるマイクリレーがスリル満点の「THINKIN' BOUT CASH」などなど、渋みの利いた硬質グルーヴがたっぷり堪能出来る。
●ただし、やや後発組であった彼らは、このスタイルが時代のど真ん中でモテハヤされたタイミングを掴み損ねた感がある。PUFF DADDY らが仕掛けてくる次のトレンドの中で、立ち位置を探る雰囲気が微妙。シングルにもなった「GIVE ME THA ASS」の分かり易過ぎるディスコファンクが、チト異質に聴こえる。

THE BEATNUTS「A MUSICAL MASSACRE」

THE BEATNUTS「A MUSICAL MASSACRE」1999年
THE BEATNUTS のメンバー、PSYCHO LES JUJU の二人は、ドミニカ系とコロンビア系、つまりは生粋のラティーノ。実は元来から THE NATIVE TONGUE POSSE 中では異色の存在だった。ストイックに研ぎすまされていたトラック感覚に微妙なフランクさが付け加え、独特のルード感、湿度を感じさせるムサ苦しさも醸し出されてきた。あと、ヤケクソで大味なオモロ感…これは正直ボク個人は馴染んでないんだけど。さらにはコレ以前までは目立たなかったスパニッシュラップが新しい味わいを忍び込ませてきた。スパニッシュのフロウはルードでイイ…ラストの「SE ACABO」がゲストシンガーに色添えされて実にイイ。前作収録「OFF THE BOOKS」の続編のようなフルートサンプルの「WATCH OUT NOW」はラティーノ風味のパーティチューンでクール。

THE BEATNUTS「TAKE IT OR SQUEEZE IT」

THE BEATNUTS「TAKE IT OR SQUEEZE IT」2001年
サンプル全盛時代が終わったことも受けて、ビート感覚が大分変わった趣き。初期メンバー AL TARIQ 参加曲もあるが、デビュー当時の気分とは異質。かつての持ち味であった腰の座ったドープ感よりも、トリッキーなフロウと誇張したキックでファンキーさを遊ぶ気分は、ちょいと乗り切れないかも。しかし「LET GIT DOE」のギターループと FATMAN SCOOP のガナリ芸の合体ワザは成功例。また、「IF IT AIN'T GANGSTA」「HOOD THANG」のような楽曲で滲み出る淡いメランコリーが忍び込むとラティーノの香りはその風味を増す。
●旧来の作風もなくはない。「HAMMER TIME」「U DON'T WANT IT」のループ感はドープ。完全に同じループの繰り返しだというのに、そのループに込められた不安定な感覚を次の小節への推進力に変えていくマジックが、ヒップホップの醍醐味の一つだとボクは思う。
●前作収録「SE ACABO」のリミックス、WU-TANG CLAN METHOD MAN を召喚して再収録。ラテンのファンキーさとタイトなラップフロウがピリリと利いた傑作。



●PERFUME @ CANNE LION。
●PERFUME 自身がメディア。




ネコ

●道端を歩いてたら、ネコと目が合った。



今日は、ヘヴィメタル。BLACK SABBATH、新作。

BLACK SABBATH「13」

BLACK SABBATH「13」2013年
●おいおいおいおい!今このタイミングでなんでこんな昔のバンドなの?と自分でも思う。
●でも…。日本盤のライナーノーツの冒頭に書いてあった言葉にシビレタのだ。本作のプロデューサー RICK RUBIN がこの歴史あるバンドに向かって言った言葉だ。

「へヴィメタルのことは忘れてくれ。BLACK SABBATH はヘヴィメタルバンドではない。ヘヴィメタルなんかなかった時代に戻ってくれ」

●1970年にアルバムデビューした BLACK SABBATH とそのボーカリスト OZZY OSBOURNE は、その音楽でヘヴィメタルという様式を切り拓いたパイオニア的存在。そして今なお現役最前線でシーンを牽引する大御所だ。OZZY はロックフェス「OZZFEST」を主催、今年は幕張メッセでも開催され、大きな存在感を放っている。そんな彼らにヘヴィメタルを忘れろ、とはスゴい挑戦だ。
●しかし、彼らがヘヴィメタルの始祖ということは、つまり彼ら以前にヘヴィメタルはなかったわけで。RICK RUBIN の言いたかったことは、現代ヘヴィメタルのジャンル概念を吹き飛ばして、かつてキャリアを起こしたばかりの40年以上前の時に抱いていた若き初期衝動とふくよかな音楽の多様性をもって、この再結成に取り組んで欲しいというメッセージだったというわけだ。
●実際、このアルバムは非常に貴重なチャンスだ。OZZY OSBOURNE BLACK SABBATH のオリジナルメンバーとともにスタジオアルバムをリリースするのは35年ぶりだという。1979年に OZZY がソロ転向=バンドクビになって以来。BLACK SABBATH 自体は1997年に OZZY と再合流し、ツアー活動を行っていたが、スタジオアルバム制作はしていなかった。RICK RUBINBEASTIE BOYS を発掘し、SLAYER、METALLICA、RED HOT CHILLI PEPPERS、最近は ADELE まで手掛けた辣腕プロデューサーだ。これはオモシロいかも、と思った。
正直、ボクはヘヴィメタルが苦手だ。ただし、ヘヴィメタルじゃないと思って聴けば、この音源を面白がれるのでは?そう思って手をつけた。実際、この音楽は、いわゆるイマドキのヘヴィメタルやラウドロックとは一味違う。多分、だいぶフルクサイような気がする。疾走するスピードがない。分かりやすいサビもない。印象深いギターソロや技巧を凝らしたギミックが全くない。ないないない。
●一方で。ネバネバしたギターリフがグダラグダラととぐろを巻いている。そこにネバツく野太いベースライン。ドラムも独特のファンクネスが宿る。ちなみにドラムだけオリジナルメンバーの参加が叶わなかったので代打に RAGE AGAINST THE MACHINE のドラマー BRAD WILK が納まった。結果的に見事にファンキーだ。そこに低音で呪いの言葉を唸るように OZZY のボーカルが入ってくる。しかし OZZY が主役のバンドではない。ボーカル/ギター/ベース/ドラムが四輪駆動でドロドロの悪路をジックリと登坂していく感じ。テンポを早めたり遅くしたりしながら、ジャムの中でグルーヴが赤黒く燃焼していく。痛快なリフを周到に避けて、ワザとテンションを鬱積させて感情のボルテージを高めていく。コレがヘヴィメタル以前のヘヴィメタルなのか。イケル。

BLACK SABBATH「THE BEST OF OZZY OSBOURNE YEARS」

BLACK SABBATH「THE BEST OF OZZY OSBOURNE YEARS」1970-1975年
●となると、初期の BLACK SABBATH が聴きたくなった。このベストは OZZY 在籍時代の前半、バンドの全盛期をまとめた二枚組。デビュー当時ハタチそこそこのワルガキだった彼らのホンモノの初期衝動がココに収録されている。
●前身バンドではブルースロックをやってたはずの彼らだが、ドコかでナニかが本格的にメンドクサクなったのか、スコーンと底が抜けてしまった。模範とすべきブルースというフォーマットの枠がバコッと砕け散り、中から飛び出してきたのは悪趣味なヤリ過ぎ感。向こう見ずの若さが、オカネと刺激とオサケとクスリにブーストされて、タガが外れた凶暴なグルーヴを生み出した。どよよーんどよよーん!とただひたすらクダを巻く醜悪な轟音。空間をなます切りにする大味なリフの大循環。加えてオカルト趣味〜悪魔崇拝という悪フザケまで乗っけてきた。ファーストアルバム「BLACK SABBATH」は一日で全曲収録してしまったという…もう悪ノリ悪フザケの勢いだけだね。ナニかが決壊して溢れ出した真っ黒な毒水。
●二枚目のアルバム「PARANOID」は、マグレで出来た同名タイトル曲が高性能リフロックすぎて、その後のヘヴィメタルの原型になってしまったようだけど、ホントのトコロはアルバムを作ってたら3分ほど収録時間が余ってしまったので、その埋めグサに用意した小品のツモリだったらしい。「SNOWBLIND」は白い粉グスリでアタマキンキンになってるウタみたいだし、「SABBRA CADABRA」のダジャレ感覚もあんまりシリアスなモンじゃないよね。
●そんな野放図な混沌は、良識ある大人やマスメディアに黙殺されてたようだけど、あっという間に悪趣味なキッズの支持を集めて彼らは一気にスターダムに。しかし、シャレのつもりのオカルト趣味はイイとして、クスリとオサケはシャレにならないトコロまでエスカレート。結果、この全盛期を OZZY 本人はほとんど覚えてないらしい。ナニが夢でナニが現実か区別がつかない境地。シラフじゃないって考えれば、この暗黒のグルーヴは凶悪なカオス実験のドキュメントに聴こえてくる。…で、1976年あたりには OZZY はバンドに所属しているのかどうかもよくワカラン立場になって、1979年にとうとう完全解雇される。

OZZY OSBOURNE「DIARY OF A MADMAN」

OZZY OSBOURNE「DIARY OF A MADMAN」1981年
●そんなこんなでいつの間にか迎えた80年代。ヘヴィメタル/ハードロックの様式化はカッチリと進行し、ソロに転向した OZZY の新しいバンドは見事なまでにジス・イズ・ハードロックな音楽をヤリ切ってる。このアルバムはソロ第二弾。一曲目「OVER THE MOUNTAIN」はヘヴィメタルファンじゃないボクでも知ってるハードロック・ディスコチューンだし、もう圧倒的にキャッチーで聴きやすい。後半にメロウなバラードまで仕込むバランス感なんて!相変わらずオカルト趣味は抜けてないみたいだけど、そこはご愛嬌ということで。ウィキに乗ってる、「ハトのアタマ食いちぎり事件」とか「コウモリのアタマ食いちぎり事件」とかはこの頃のエピソードなんでしょうか?

OZZY OSBOURNE「TRIBUTE」

OZZY OSBOURNE「TRIBUTE」1987年
BLACK SABBATH をクビになった直後の OZZY はそのままロサンゼルスにわたってホテルでクスリまみれの生活を送ってたみたいだけど、その滞在の中で才能あふれる若手ギタリストを発見。それが本作の主人公 RANDY RHOADES。彼は OZZY のソロ第一作「BRIZZARD OF OZ」&第二作「DIARY OF A MAN」で実にテクニカルなハードロックギターを披露し、OZZY の新しい船出を見事に成功させる。…しかし、1982年に軽飛行機の墜落事故で、OZZY の目の前で死亡してしまうのだ。25歳の早過ぎる死。OZZY は彼の死にいたくショックを受けて、ますますにクスリとオサケに依存する始末。結果、その死後5年目の1987年に RANDY と演奏したライブ音源を1枚のアルバムにしてリリースするに至った。それが本作。
これが非常にキャッチー。1970年の BLACK SABBATH と比較すると、その洗練ぶりやバランス感覚は圧倒的。だって聴いてて疲れないもん。古い BLACK SABBATH も最新の BLACK SABBATH も、結局あまりにもナニかが過剰なので、聴いてるとコッチは疲れてくる。しかし本作は明らかにハードルが低く、スッと聴いていられる。RANDY の高度な演奏技術が耳に負担をかけない。RANDY のプレイは手数というか要素がタップリでエンターテインメントとして高度に成熟してる。ぶっちゃけ、OZZY の役割が小さく感じるほど。悪魔の神官 OZZY は象徴としてど真ん中で突っ立っててくださいな、ソレで十分絵になるんで。あとは RANDY が俊敏な猛獣の動きで全ての敵を仕留めてきます。そんな役割分担ができてしまっていると思うほど。1970年以来のヘヴィメタルの進化がココに美しく結晶している。RANDY の腕にかかれば BLACK SABBATH の楽曲も違った印象に聴こえる。「PARANOID」「IRON MAN」「CHILDREN OF THE GRAVE」などがことごとくクール。原曲の混沌の中にハッキリとした輪郭線を描き加えて楽曲の背骨の場所をハッキリと知らしめる。
●しかし、成熟と洗練がある閾値を超えた場面で、時代は野蛮な表現を呼び込む。80年代に全盛を迎えたヘヴィメタル/ハードロックの文脈は、90年代グランジ/オルタナティブロックというアンチテーゼの登場で大きく改変させられるのだ。90年代育ちのボクにとっては、感覚として80年代ヘヴィメタル/ハードロックは旧世代の音楽。この成熟を解体することから、音楽の個人史が始まっている。だから、ボクはヘヴィメタル/ハードロックが苦手なのだ。

BLACK SABBATH の新作をプロデュースした RICK RUBIN は、今でこそラウドロックをベースにした仕事で有名だが、元はと言えば、白人ながら DEF JAM RECORDINGS の立ち上げに参加したヒップホップのプロデューサーだ。結果として彼はジャンル横断的な視点に立ち、アーティストの中からエクストリームな部分を見出し研ぎすます。それが今回の仕事では長寿バンドの中からカオティックな初期衝動がフォーカスされた。ヘヴィメタル/ハードロックの洗練を今一度剥ぎ落とす作業。
●その結果、ボクは BLACK SABBATH が持つ本質の野蛮さを知覚することができたし、そこを経由することで、80年代の OZZY ソロの高度な洗練に意味を見出すことができた。苦手な音楽は誰にでもあるもの。でもそのままにしないで、敢えてその苦みに深く顔を突っ込んでみると、楽しい世界に到達出来る。よかったよかった。





●そんなノリでいつも音楽を聴いているんだけど、最近は、自分の嗜好の一貫性のなさがだんだんヒドくなってきたような気がして。過去の記事を遡ると、マジで音楽ジャンルの一貫性がなくて、統合失調気味に思えてくる。

下北沢の駅前にまたも異変が。

博文堂書店閉店

下北沢駅北口の本屋さん「博文堂書店」が突然閉店してしまった…。

「昭和45年の開店よりご愛顧いただきましたが、このたび5月26日をもちまして、閉店させていただく運びとなりました。43年という長きにわたり当店にお寄せいただきましたご高誼に心から感謝申し上げます。」

下北沢駅周辺の再開発で、駅前市場が半分更地になってしまったのは、このブログでも以前紹介した(コチラ)。この本屋さんは解体が徐々に進むこの駅前市場にちょうど隣り合った場所。え、ここも駅前広場のタメに立ち退きを強いられるの?区の計画からボクが読み取ってた解釈では、この本屋さんはギリギリ立ち退き対象にならないはずと思ってたんだけど。再開発とこの閉店にどんな因果関係があるかはまだワカラナイが、とにかくビックリした。今のトコロ、同じ建物に入っている地下のワインバー?と2階の不動産屋さんはまだ営業している。
ボクにとって、レコードショップも本屋さんも重要な文化発信基地で、インターネットやマスメディアと同等、そしてそれらには代替出来ない価値を持つ。それがないがしろにされることは、その街にとって大きな損失になると思う。駅前に大きな広場を作った結果、その代わりに下北沢は大きなモノを失うかも知れない。



レコード屋や本屋さんがソバにあるコトの幸せ。
それをボクは、5月の奈良旅行で噛み締めた。



毎回旅行や出張で地方に行けば、その土地のレコード屋さんをまわるのがボクの習慣。5月GWに家族四人で奈良旅行した時(詳しくはコチラコチラ)にも、やはり奈良の街でレコ屋巡りをした。その時に見つけたのがこのお店。
●今日紹介するこのレコード屋さん、DJANGO RECORDS は、そのご主人・松田太郎さんがtwitterでハッキリと「経営が苦しい」と表明している。今月は営業してるけど来月はもうつぶれちゃってるかもしれない、そんな感じまで出ちゃってる。その毎日のツブヤキが、今の時代でレコード屋さんを続けていくことの困難さや、地方全体の困難さを象徴しているようで、非常に示唆的でもある。
●例えば、6月12日のつぶやきのひとつを引用。

「土日祝日のゼロは避けたいけれど、さっきのカフェ巡り中の雨宿り女子以外やはり誰も来る気配なし。先の女子を計算に入れても今週はまだ10人も人が店内を訪れていない。何かの異常性を感じるほどに人が来なかった1週間。3ヶ月黒字達成のためにも流血の日々は今日で止まって欲しいところ。」


●…お客さんがゼロの日も珍しくないらしい…。ご主人・松田太郎さんのアカウントはコチラ。https://twitter.com/djangorecords



ジャンゴ

DJANGO RECORDS(奈良市餅飯殿町 36)
●現代の奈良市ダウンタウンを朱雀大路のようなノリで貫いているのはJR奈良駅奈良公園を東西につなぐ三条通という道。おミヤゲ屋さんもイッパイ。ココを奈良公園地帯直前まで歩いた辺りでニギヤカなアーケード商店街がいくつか見つかる。そんな商店街の中で、南側へ伸びていくのが「餅飯殿通り(もちいどのとおり)」。決して太い道ってワケじゃないけど、おミヤゲ屋さんに混じって、古着屋や古本屋、雑貨、カフェが散らばる地帯。さらに奥に進むと「ならまち」と呼ばれるシックなカフェエリアに到達する。そんなアーケード街をちょい進み、ワリとスグにパコッと右折したトコロにこのお店がある。営業時間は15時〜20時ごろ。オープンが遅いのでご注意。21時ごろまでやってる場合もあるみたいだけど、残念ながら奈良の街全体のクローズが早くてこのお店以外の周囲が19時以降は死滅状態になるのでこれもご注意。

予備知識ナシでパッと訪れた印象で言うと、在庫アイテムの数が少ないな…と思う。最初はあまり買い物するものはナイかなと思ったり。ボクの買い物は、お店サイドがどうでもイイと思っているようなアイテム、つまりお値段安め設定の中からナイスなものを見つけ出すスタイル。言わばお店サイドの隙を探して「こんな貴重なものを安い値段でタタキ売ってしまうなんて残念だねーシメシメ」と思いながら漁盤していく。反対に、お店のこれ見よがしのオススメを買うことは少ない。だってそんなのは高い値付けになってるから。なので、激安ワゴンから漁り始めるんだけど、そういう扱いを受けるモノがこのお店にはナイ。在庫アイテムが圧倒的に少ないから。おそらくココにはたくさんの在庫を抱えていられないという経営上の問題があるのかも知れないが、お店を訪れた瞬間にはそんなコトには気付かなかった。

その一方で、よーくお店の在庫を眺めると、ソコにはお店の主義があることがワカル。このお店は「どうでもイイと思ってるようなモノはお店に置かない。置きたくないモノはお店に置かない」のだ。転じて、この少ない在庫は「お店が100%の気持ちを込めてオススメする厳選アイテム」であることがワカった。在庫が少ないので全アイテムをそんなに時間をかけずに全部チェックしたのだが、そこには都度都度に愛を込めた POP が必ず書き込まれている。これが愛おしい。迸る音楽愛。ボクはそういうものに触れると、黙っていられなくなる。結果、ここでたくさんの買い物をしてしまったのだ。

ジャンゴレコード

●POP なんてモノは、ヴィレッジヴァンガードでもタワーレコードでもどこでもやってるじゃないか、との指摘もあるでしょう。でもココの POP はなんだか呪いのような執念のような、いつもと違う熱を感じたのですわ。コジャレた視点からチョイチョイ情報を足して「オススメですよ〜」なんて言う気分じゃないんですよ。テンションの部分で「四の五の言わずにコレを買え!」とストレートに訴えているんですよ。「買って聴けばワカルから、まず買え!」そんなポジションから書かれている POP ってナカナカないですよ。もうね、気迫ですよ。ボクにはこの POP から闘気が立ちのぼるのが見えましたよ。それはたった1人で全ての POP を書くご主人の少々ヘタクソな字(失礼…)もその気分を醸す一因にもなっている気がするんですけど、とにかくこの POP がボクのハートに刺さりました。だってボク「すみません、この POP も一緒に買わせてもらえませんか」ってお願いしてしまったほどですもん。「あ、これ、この後も使うんで…ゴメンナサイ」って丁寧にお断りされちゃったけど。そりゃそうですよね、ほんとスミマセン。ですのでこの写真は、お店で撮影させてもらいました。

●さて、まずは買い物の内容を。

「MULRIPLICATION ROCK」

SOUNDTRACKS「MULRIPLICATION ROCK」1973年
●アメリカ ABC 放送が70年代にやってた教育番組のサントラ。いわゆる「かけ算おぼえウタ」で2の段から9の段、11の段、12の段、おまけに0の段を教えてる内容です。これがキュートな佳曲揃いで90年代フリーソウル期には SUBURBIA SUITE 文脈から再評価されて一気に有名になりました(その筋のヒト限定ですけど)。ボクの中では3の段のウタ「THREE IS A MAGIC NUMBER」DE LA SOUL が1988年のデビューアルバムで見事にヒップホップカバーしたことと、JACK JOHNSON がアニメ映画「おさるのジョージ」サントラ2006年で爽やかなアフターサーフ感覚でカバーしたのが印象深い。JEFF BUCKLEY BLIND MELON がカバーしたバージョンもあるという。

THE BRADY BUNCH「THE KIDS FROM THE BRADY BUNCH」

BRADY BUNCH「THE KIDS FROM THE BRADY BUNCH」1972年
●ご主人のコメントによると「1970年代のちびっこソフトロックの金字塔!!子供たちが歌ってます!CHICAGO の SATURDAY IN THE PARK 他カバーが最高!現在はCDにすらプレミアが付いてます」。前述「かけ算ロック」と同じアメリカ ABC が1969〜1974年まで放送していた「ゆかいなブレディ一家」というホームドラマから、数々のポップアルバムが当時リリースされてたようで、コイツはその一家の6人兄弟(三男三女)によるアルバム。CHICAGO のカバー、THE BEATLES「LOVE ME DO」、MICHAEL JACKSON「BEN」カバーも搭載。最後の曲「DRAMMER MAN」が極上ドラムブレイク満載で最高。ワウワウギターのファンクネスが実に70年代で美味。
「ちびっこソフトロック」なるジャンルがあるかどうかは別にして、JACKSON 5 やその白人版 THE OSMONDS みたいなちびっこ兄弟グループはアメリカにはちょいちょい登場するもので、これがナカナカにポップで楽しい。これもその類いとしてとっても楽しかったです。他のアルバムも聴きたいね。

SHIRLEY SCOTT「SUPERSTITION」

SHIRLEY SCOTT「SUPERSTITION」1973年
60年代〜70年代前半にかけて活動した女性オルガンプレイヤーJIMMY SMITH に憧れてピアノからハモンドオルガンに転向、ハードバップ〜ソウルジャズシーンで活躍する。オルガンジャズってカッコいいな〜。あの温もりあるオルガンの音がグッと熱いソウルを音楽に宿らせるのですよ。70年代ニューソウル革命を迎えたこの時期に、STEVIE WONDER の表題曲や THE STYLISTICS「PEOPLE MAKE THE WORLD GO 'ROUND」をカバー。さらには THE BEATLES「LADY MADONNA」 THE CARPENTERS「RAINY DAYS AND MONDAYS ALWAYS GET ME DOWN」、サントラ名曲「LAST TANGO IN PARIS」も灼熱ファンクにカバー。

TRISTE JANERO「MEET TRISTE JANERO」

TRISTE JANERO「MEET TRISTE JANERO」1969年
●ご主人のPOPによると…「たった一枚のこのアルバムを残して消えたソフトロックの伝説!90年代のレコードバブルの時代には10万円という値が付きました!信じがたいほど充実した傑作!フランシス・レイ、LOVIN' SPOONFUL、ニルソン ETC のカバーも最高!ロジャー・ニコルス級の1枚!!」「オークションをスマホでチェックすればすぐにわかると思いますが、何万円も付いてる。中古が高くて有名な1枚です!最後の入荷かも!マジで!!」「インターネットを調べてみんなの声やレビューを見ても本物の名盤であることは動かしがたい!!マジで名盤です!!」「死んでも買っておくべき!こんなことはこの先2度とないでしょう。1960年代ソフトロックシーンで最も水準の高い音楽性!中古で1枚あたり3万〜10万円出した人も本当にいる!」…つーか、もう理屈じゃねえよ、気合いだよ、って伝え方がすごいですよね。びっくりマークがいくつあるんだ?LP盤にPOPが4枚もついているんですよ。LPジャケがCDより優れている美点に「POPをいっぱい付けられる」というメリットがあったのかと深く納得しました。
●ボクはソフトロックは得意な分野ではないので、彼らがどんなバンドだったのかは本当にわからない。テキサス州ダラスのバンドなのかな?ボサ風味と小気味よいポップス感覚がマイルドに溶け合って、女子ボーカルがクールに機能。ボクは DIONNE WARWICK のカバー「WALK ON BY」が好きだなあ。

SALT WATER TAFFY「FINDERS KEEPERS」

SALT WATER TAFFY「FINDERS KEEPERS」1968年
●コチラもこのアルバム1枚きりで歴史の中に消え去ったソフトロックバンド。前述 TRISTE JANERO 同様、メンバーに女子がいるのが好感度高いね。コッチなんて2人いるからね。ワクワクするようなホーンアレンジが楽しい!ご主人のPOPも三枚くっついて大プッシュ。「ソフトロック10大名盤と語りつがれる文句なしの名盤!胸キュンのロジャー・ニコルス〜 FLIPPER'S GUITAR 直系!1960年代にコレ1枚を残して消えた。」「中古レコードの値が全く値崩れせず、今だに万単位で売買されています!今すぐヤフオク ETC をチェック!!」「SOFT ROCK の頂点とも言える1枚!」

THE FOUR KING COUSINS「INTRODUCING THE FOUR KING COUSINS」

THE FOUR KING COUSINS「INTRODUCING... THE FOUR KING COUSINS」1968年
「1960年代のソフトロック〜POPS 伝説の頂点です!先に申しますが、これは死んでも買うこと!買わないと何かの罪になるほどの名盤!ロジャー・ニコルスの死ぬほど良い書きおろし曲まである!ドラムはハル・ブレイン!凄すぎ!」「新品DEADSTOCKです!ヤフオクETCを見れば分かりますが3万円くらい付くことも普通です!もう本当に見おさめでしょう。迷うな!考えるな!大昔のCDもプレミア付いてます。くどいですが買うべき!」もうね、ここまでPOPで煽られると、もう買わない訳にはいかないでしょう!「買わないと罪!」とまで言うんですもん。だから買いました。もうご主人の言う通りにします。その熱意に敬意を表して。このモッズ女子4人のジャケだけでシビレルしね。
●で、実際に針を落すと、マジでスウィート。甘い甘い4人女子のコーラスと、甘い甘いオーケストレーション。BART BACHARACH「WALK ON BY」がステキ。THE BEATLES のカバー「GOOD DAY SUNSHINE」「HERE, THERE AND EVERYWHERE」がステキ。THE BEACH BOYS「GOD ONLY KNOWS」がステキ。つまり捨て曲なし。

SAYOKO-DAISY「TOURIST IN THE ROOM」

SAYOKO-DAISY「TOURIST IN THE ROOM」2012年
●さてコチラから先は完全なる自主制作音源。このお店の常連さんである主婦の女性が作ったとな。なぜか「常連の主婦」ってキーワードで押されてました。内容は、ホントにこの SAYOKO さんがたった1人で作ったと見える宅録打ち込みポップス。ボーカルのエコーが80年代テクノポップ風味で、甘いウィスパーボイスが90年代渋谷系っぽくて、キュートなスカスカ感が初期 ANTENA を連想させたりもする。
お店の常連が、そのお店を作品発表〜流通の場にしてしまうって、なんだかスゴいことだ。売る側の人間と買う側の人間が、結果として仲間〜共犯関係で結ばれているってステキ。行きつけのバー、行きつけのカフェがある人ならイメージ出来るかも知れない。それがもっとツッコンだカタチになっている。

ROU ROU ROU ROUS「DOTS AND LINES」

ROU ROU ROU ROUS「DOTS AND LINES」2013年
●これ、ルルルルズと読みます。邦題「点と線」。渋谷系直系の淡いメランコリーが響くポップス。このバンドのメンバー、ギター/キーボード担当の行達也さんという人は、下北沢 MONA RECORDS の店長さん。MONA RECORDSライブスペースであり、CD/雑貨ショップであり、カフェでもあり、インディレーベル機能も持っている、非常に興味深いお店。おお、MONA RECORDS ですか!ボクは東京の下北沢に住んでるんですよご近所ですよ。ボクは奈良まで来て自分の家の近所で作られてるCDを買おうとしているのか…なんだが不思議な気分になった。



結論を言ってしまうと、大変な困難があるだろうけれども、こうしたお店には長く長くガンバってもらいたい。

●このルルルルズをキッカケに DJANGO のご主人・松田太郎さんは、この MONA RECORDS 行達也さんとのご縁を説明してくれた。さんはこのお店とご主人・松田太郎さんを取材で訪れたことがあるという。そのインタビューコラムがコチラ→「CDV-NET 連載コラム TALK へ行きたい 第38回 全国名物店員訪問記」http://cdvnet.jp/modules/column/apr12/talk/p1.php

●そしてコチラもご覧いただきたい。「TOGETTER 応援続々!奈良の老舗CD/レコード店ジャンゴを守れ!」ヒダカトオル氏、片寄明人氏、松浦達氏、森山公一氏、他、地元ミュージシャン達からも続々上がる老舗レコード店応援の声。奈良の名店の命運や如何に。http://togetter.com/li/468634

●これらのテキストとご主人のツイッターと合わせて読むと、奈良という街が、いや日本の地方都市全てが、レコード屋にとっていかに厳しい環境か、ナカナカにリアルな気分が伝わってくる。全世界の音楽業界全体が大きな転換を迫られている昨今、さらに厳しい経済環境にある地方都市で個人がこうしたお店を経営するコトは困難になっているようだ。ご主人は何回もつぶやく。日中は観光客がいても夕方を過ぎると誰もいなくなる。ボクもこの街の夜のクローズが早過ぎると確かに感じた。奈良のような有名都市でこの有様。人がいないのでは、どんなビジネスも成り立たない。


●音楽業界や出版業界、既存マスメディア全般が、激しい構造改革に迫られている中で、誰もが新しい生存の方法を探している。ネット技術の発達は、コンテンツの流通やプロモーションの方法に大きな可能性を切り拓いたが、これらのコンテンツに関わる仕事を職業としたい人々へ、その生活を成り立たせるだけの経済的見返りをうまく配分する仕組みにまで成熟はしていない。

DJANGO RECORDS は創業25年を超えるお店だ。古き良き時代の思い出に安住し、旧態依然とした業態にしがみついて時代についていけなくなったと批判するのは容易い。しかし、ボクはこのお店には価値があると思っている。奈良という地理的条件にコダワリ、良き音楽を発信するという情熱、これに価値があると思っている。ネットだけでは伝わらない、こんなお店が演出する、街の中での偶然の出会いが、若き音楽マニアを育てているとボクは思っている。ボク自身がこうしたお店に育ててもらったし、ボクが日本各地を旅行して数々のレコ屋を巡るのもそんな偶然の出会いに今も強く憧れるからだ。そしてボクはそこで買い物をする。オカネを使ってお店に還元する。価値があると思うから8枚もイッペンに買う。



味のあるリアル店舗を大切にしたい。それは、そこで買い物をするボクら自身の責任だ。下北沢の駅前から本屋さんがひとつ消えた。本当は見過ごせないことだ…ボクはあそこでたくさんのマンガを買ってきたし、これからも買い物をしたいと思っていたから。そうしたコトを大切にできない街は、いつかダメになっていくだろう。
それでも、下北沢はイイ街だ。行達也さんのような人が MONA RECORDS のようなお店を経営している。個性的なレコード屋や本屋はまだ他にもある。劇場もライブハウスもカフェも古着屋もある。…実は、この文章を書いている途中でボクはターンテーブルの針をへし折ってしまった。でも徒歩数分の距離にある下北沢ディスクユニオンへ行くことで、SHURE のカートリッジをすぐに入手することができた。ターンテーブルの針がさっと購入出来る街なんて、レアですよ。そんなユニークさを持つこの街にいつまでも住んでいたいし、守っていきたい。


●仕事で水道橋に行ったんだけど。
東京ドームシティのセブンイレブンに入ったら。
女の子の店員さん全員が、ジャイアンツのユニフォームを着てた。
●なにこれ、ちょっとカワイイんだけど。
●と不覚にも思ってしまった…。
●その後の打合せも上機嫌でこなせてしまった。


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娘ヒヨコのドラクエキャラ。ヒヨコ、このキャラ、オマエ自身に似過ぎてるよ…。
●一方、息子ノマド11歳は、ドラクエオンラインのチャットを、隠語をおりまぜてこなしてる。「こん」=「こんにちは」、「あり」=「ありがとう」、「おつ」=「おつかれさまでした」「www」とかを「わらわらわら」と普通に読む。なんかナマイキ。
●ボク自身は、ネットスラングを使うのは好きじゃない。10年に及ぶこのブログの習慣では、最初から全く使わないと決めていた。ボクはボクにとって普通の日本語を使いたい。


●マンガ家・土田世紀が去年4月に亡くなっていたって、今日初めて知った。
●肝硬変。43歳。ショック。代表作「俺節」「編集王」
「鋼の錬金術師」の荒川弘が、実は女性だってことも実は最近知った。
●あらら恥ずかしい。しかもボクと同い年なんだね。


マンガ喫茶で、マンガ浸り。
●店員のクソみたいな態度がなんとも不愉快なんだけど、しょうがないね。読みたいマンガ全部買ってたら財布も部屋の収納もパンクするからね。コーヒーがあまりにマズいので、梅こぶ茶をちょぼちょぼ飲んで、ポテチ買って食って、ダラダラ過ごす。

板垣恵介「謝男」

板垣恵介「謝男」1〜2巻
「謝る男」と書いて「シャーマン」と読む、土下座をテーマにしたマンガ。でも格闘マンガで極限に達した板垣先生、土下座という行為を通して、文字通りの「シャーマン」=「巫覡」の領域まで踏み込んでます。なんじゃこりゃ。

原泰久「キングダム」11〜19巻
「ネットで10巻までタダ読み」キャンペーンを経て、まんまとハマって続きを読んでます。春秋戦国時代の戦乱を描くこのマンガ。古代中国史って気になるからもうちょい詳しい本を読んでみたいけど、これは典型的な「ジャンプ」風インフレバトルマンガなのでその辺の教養の匂いは全くないし、読み手にもその必要性を感じさせない。

高橋ヒロシ「WORST」32巻
●我らが戸亜留市のベストメンバー VS 東京町田・萬侍帝国の大抗争は大幹部7人同士のタイマン。そして決着。

奥浩哉「ガンツ」34〜36巻
●ここしばらく、大量虐殺シーンばっかりでしたけど、あれれ、巨大宇宙船の侵略に、人類は勝っちゃうの?

貴家悠/橘賢一「テラフォーマーズ」5巻
●火星で人間大に進化したゴキブリと、昆虫の能力を外科手術で組み込まれた人間の、凄絶な殺し合いだけのマンガ。いやー趣味がイイネ。

荒木飛呂彦「ジョジョリオン」4巻
●このジクジクした話の進まなさ加減が、今回は実に気持ちがイイ。こんなに丁寧に焦らされるとさすがにアガル。東方定助吉良吉影の関係がチクチクと明かされていく。

尾田栄一郎「ワンピース」70巻
「ワンピース」の新刊が出たら、速攻で夫婦でメールのヤリトリをするね。じゃないとお互いでダブり買いしてしまうから。今回はワイフの方が先に買った。そんで家に帰ると、息子ノマド「オレ一番!」娘ヒヨコ「ヒヨコが2番!」パパは一番最後ね…。しょうがないね。パンクハザード編完結。

オジロマコト「富士山さんは思春期」

オジロマコト「富士山さんは思春期」1巻
三島衛里子「高校球児ザワさん」に続く「気になる女の子を見守る」系のマンガ。なんと中2にして身長181cm、だけど中身はおっとりした天然健康女子。ある意味で「あまちゃん」と同じ。素直な女の子がゆっくりのんびりノビノビしてくれる様子が眩しくて。そんでボクは我が娘ヒヨコにも、すっと天然のままノビノビしてもらいたくて。

杉田圭「超訳百人一首 うた恋い。」

杉田圭「超訳百人一首 うた恋い。」3巻
●今度は清少納言にフォーカスを当てて、平安時代の感情を描いている。ここにあるのは1000年にわたって名が響く才媛の人生ではなくて、すこし利発な女の子が恋にときめく瞬間の温もり。ごらんのとおり、清少納言、茶髪だし。
●最近ボクがネットで見つけた言葉が印象深かった。「なお私が今まで一番痺れた古典解釈は個別批評ではなく、友人の予備校教員から教わった「和歌を詠むって、今でいえば写メを撮るって感覚なのね」です。美しい景色や美味しい料理に感動した時、驚いた時や悲しい時、我々は写メを撮り、万葉人や平安人は和歌を詠み、好かれたい人、大切な人に送る。」 BY たられば‏@tarareba722、編集者の方らしい。

桜井画門/三浦追儺「亜人」

桜井画門/三浦追儺「亜人」1〜2巻
●以前、職場に「亜美ちゃん」という地味な女子が配属されてきまして。鈴木亜美を連想して「アミちゃん」と呼んだら「つぐみです」と丁寧に訂正された。「つぐみ」とくれば、よしもとばななみたいでイイ感じだね、というと「いえ、そういうんじゃないんです。次女だから、って程度なんです」…なんか自己卑下気味。彼女によると「亜」という言葉にはイイ意味がないとのこと。辞書を見れば「上位や主たるものに次ぐ。次位の。準ずる。」というような意味。もっと踏み込むとこんな説明も。「亜という”語源”の解字は、人の背中が曲がって、みにくい形。今は”悪”がみにくい意味を表す。一説では、古代人の住居の土台を、上から見た形で押さえつける意味という。亜が「次」の意味になるのは、まともな人でないことから、生じたものであろう。」「悪」という漢字もこの「亜」のニュアンスに関係が深い。結果的に、この亜美ちゃんは自分の名前が大嫌いであった。
「亜人」とは絶対に死なないという性質を持つ人間。それでいて周囲から蔑まれる下位の存在。その特殊能力ゆえに拷問まがいの生体実験に苦しめられる。その一方で更に秘められた恐ろしい殺戮能力も持っている。そんな立場に突然追い込まれた少年の運命は…。気になるマンガだ。

大田垣康男「機動戦士ガンダムサンダーボルト」1

大田垣康男「機動戦士ガンダムサンダーボルト」1〜2巻
●スペースコロニーの残骸が浮かぶ宙域を舞台に、ジオン軍と連邦軍が激突。神出鬼没のジオン狙撃兵部隊に翻弄される連邦軍。しかしガンダム一機の投入で形勢逆転。エースパイロット同士の鎬の削り合い。
●そしてこのマンガのBGMはなぜかジャズ。両軍のエースパイロット2人共が、なぜか旧世紀の骨董音楽ジャズを好み、海賊放送を聴きながら戦う。コルトレーン「GIANT STEP」ガーシュイン「RAPSODY IN BLUE」…。


●ちょっとしたジャズ流れで。
●先日は、銀座のジャズバーに行った。

銀座キャンディ

「CANDY」http://www.candy-ginza.com/
銀座8-2-15 MEIKO BLD. 8F。コリドー街方面、ビル一階の入口に、LPとCDを貼付けた看板があって。だから見つけた。30年前にオープン。所蔵音盤6000枚。70年代後半〜80年代のジャズフュージョンがラウドに鳴るのが実にキラキラで、窓から見下ろす山手線とその向こうの日比谷〜内幸町のオフィス街がなんとなくクリスタル。よき友人と楽しく過ごす。



そこで80年代のクリスタルなジャズフュージョンを聴く。THE RAH BAND。

THE RAH BAND「RAH」

THE RAH BAND「RAH」1981年
高度に洗練されていながら強いグルーヴ推進力を持つジャズファンク。ハイテンポだけどスムースなドライブ感とサックスが描くクッキリとしたメロディが、実に明快でキャッチー。ブラックミュージックの持つ汗臭さを完全脱臭して、結果的にどこまでもピカピカキラキラの印象。おそらくこれが80年代初頭の気分だったのだろう。SHAKATAK のようなフュージョングループがイギリスから登場したのも同時期のこと。
●ボクがこのバンドの音楽を知ったのは、ネットライブ配信 DOMMUNE の DJ プレイの中だった。2010年の春頃だったかな?まだ DOMMUNE の存在を知ったばかりの時期、誰の DJ だったのか失念しちゃったけど、プレイの終盤のチルアウトな展開に差し掛かったタイミングで、このキラキラなジャズファンクがかかった。当然その瞬間には音源の名前なんて紹介されない。そこで USTREAM のタイムラインにボクは「誰か曲名を教えて」と投稿。そこでこのバンドの名前を教えてもらった。ああ、これが THE RAH BAND か。名前だけ知ってたけど、実際に聴くのは初めてだ。…実はボクにとってこの時の DOMMUNE への投稿が、初めての TWITTER 体験でもあった。
●5年ほど前では THE RAH BAND は激レアアイテムで、下手すりゃ10000円を超える値がついていた。この2010年のCD再発で普通の価格になってくれたけど。でもボクはコイツをもっと安く入手した。幡ケ谷のユニークなレコード屋さん LOS APSON で発見。なんと激安ボックスの中で1枚100円だった。死ぬほど嬉しかったです。

THE RAH BAND「GOING UP」

THE RAH BAND「GOING UP」1983年
●そもそも、RAH ってなによ?「ラーバンド」と読むようだから、エジプト神話の太陽神ラーのことかと思ったりもした。そしたら、このバンドの中心人物、RICHARD ANTHONY HEWSON の頭文字でした。なんだ、フツウ。
●この人物、キャリアで言えば60年代から職業的アレンジャーとして活動をしている。THE BEATLES の楽曲にもアレンジャーとして関わったという。70年代から80年代にはそんな彼のイギリス人風の腕前に、SUPERTRAMP、DIANA ROSS、ART GARFUNKEL、FLEETWOOD MAC、CHRIS REA 、LEO SAYER などのアーティスト、バンドが仕事を依頼しにきた。JIGSAW の名曲「SKY HIGH」のストリングスアレンジも彼の仕事だ。
●そんな彼が「アレンジだけじゃ儲からない」と始めたのがソロプロジェクトとしてのこの THE RAH BAND だ。そう、バンドと名乗ってはいるが、実は完全に RICHARD ANTHONY HEWSON = RAH の一人ユニット。マルチプレイヤーである彼はほとんどの楽器を自分1人で演奏している。前作で印象深いサックスプレイは今作では聴こえない…あれはゲストミュージシャンのパートだったもんだから。
●その一方で、このアルバムではシンセの存在感がグイッと増えている。83年という時代を反映してシンセポップに接近。一人ユニットという物理的事情を補うべく導入された最新技術。大勢のミュージシャンを駆使するストリングスやホーンパートを、未来的なシンセアレンジに置換。結果的にジャズフュージョン・スタイルのタイトなグルーヴの上を、瑞々しいリバーブを迸らせるシンセプレイと、洗練された女性ボーカル/コーラス隊が華麗に踊ることに。キラキラ感クリスタル感ともに倍増。まさしくコズミック・シンセディスコ。

THE RAH BAND「MYSTERY」

THE RAH BAND「MYSTERY」1985年
ゴージャスなシンセアレンジに加えて女性ボーカルの存在感が増した今作は、エレクトロ・アダルトオリエンテッドロックな趣き。この女性ボーカル、RICHARD の奥さんらしい。シンセやドラムマシーンといった当時最新の機材をたっぷり駆使しつつ、これ見よがしな使い方はしないので結果的に積年劣化を免れたキラキラ&クリスタル感覚。都会の洗練はそのまま真空パック。銀座の夜にはよく似合う。
90年代には日本の渋谷系文脈が彼を再評価した。CORNELIUS TRATTORIA レーベルからベストが再発されたり、元 電気GROOVE砂原良徳やラウンジエレクトロニカとして、またはヤン富田がダブとして RAH の音楽をカバーしたりしている。藤原ヒロシ&屋敷豪太小泉今日子 RAH の音楽からインスパイアされた楽曲を提供したり。


●日本の80年代キラキラクリスタル・ミュージック

松原みき「POCKET PARK」

松原みき「POCKET PARK」1980年
●さっきからキラキラとかクリスタルとか繰り返しているのは、田中康夫のデビュー作「なんとなくクリスタル」1980年を連想しているからなんですよ。80年代のバブル時代を支えた消費の美意識はこの小説にいち早く発見されてて、「クリスタル族」なる流行語まで出来たそうな。「なんとなくクリスタル」は小説の中で数々のレコード、海外の音楽を紹介していたが、同じ時代に同じような音楽を目指した人間は日本にも一杯いたわけで。そんなジャパニーズレアグルーヴを発掘するって楽しいね。
●本作は、彼女のデビューシングル「真夜中のドア/STAY WITH ME」を収録したファーストアルバム。全編にわたるジャズフュージョン/ディスコファンクのグルーヴ感と都会的洗練を兼ね揃えたクリスタルな音響、そしてなによりもハタチそこそこでしかなかった彼女のブラックフィーリングあふれるボーカルが見事。2009年の再発盤であるこのCDには、「真夜中のドア/STAY WITH ME」CLUB MIX が収録されててこれまたウレシイ。
●一方、この作品で華々しいデビューを果たした松原みきさん本人は、80年代を通じて9枚ものアルバムをリリースし、90年代には作詞/作曲家としても活動。「機動戦士ガンダム0083」などアニメ作品にも主題歌などを提供したのだが、子宮頸癌を患い2004年に亡くなってしまう。44歳。

稲垣潤一「RAINY VOICE」

稲垣潤一「RAINY VOICE - GREATEST HITS & MELLOW POP」1982〜2007年
●彼のデビュー25周年記念ベスト。そんなに思い入れがあるシンガーではないけど、日本のアダルトオリエンテッドロックといったらこの路線なのかなと考えて。長い芸歴で錯覚してたけど、この人はあまり自分で作詞作曲を活発にするタイプではなくて、ヒット曲のほとんどが外部作家のペンによるものでした。秋元康、松任谷由実、松本隆、大瀧詠一、遊川れい子、筒美京平、安井かずみ、加藤和彦などなど。超一流。はっぴいえんどのペア、松本隆&大瀧詠一による「バチェラー・ガール」はお見事すぎるシティポップスですわ。
●彼の音楽は単純に都会の恋愛だけじゃなくって、ちょいちょいリゾートロックの気分も入ってくるのね。ユーミン作詞作曲の「オーシャン・ブルー」や、「夏のクラクション」、「思い出のビーチクラブ」、明るいけどセツナイ夏気分が忍び込んでくる。

杉山清貴「25 SUMMERS 〜1983-2008」
杉山清貴「25 SUMMERS 〜1983-2008」1983-2008年
リゾートロックというアプローチでは、この人の方がずっと直球だ。「ふたりの夏物語」とか「さよならのオーシャン」とか。どこもかしこも夏印だから。日本人は夏が好きなのか?サザンとかTUBEとか。そんでやはりキャリア25周年記念ベスト3枚組。ソロだけでなく、杉山清貴&オメガトライブの時代まで網羅している。
●あ、このCD聴いてたら、ノマド11歳から「昭和のフルクサイ音楽はヤメて欲しい」というクレームが入った。やっぱ、ダメか。21世紀少年に80年代は理解出来ないか。

BOOGIE MATSUDA FUNKY★FREAKS「GOOD CELEBRATION」

BOOGIE MATSUDA & FUNKY★FREAKS「GOOD CELEBRATION」2008年
●これは、サザンオールスターズのドラマー松田弘のプロジェクト。サザン本体の活動停止が発表された頃に発表された音源。これがキラキラのディスコグルーヴで意外とオツなもので。直球で EARTH WIND & FIRE を連想させるコスミックなファンク。希代のボーカリスト・桑田圭祐の影でほとんど認識されてないけど、サザンの長いキャリアの中ではこの松田弘がイノセントで真っ直ぐな声を響かせる楽曲が結構ある。そんな彼の才能を軸にして、SKOOP ON SOMEBODY、FULL OF HARMONY、VOICE、青山テルマ、一十三十一といった個性派シンガー、実力派ボーカルグループがたくさん参加、実にリッチな音楽を作っている。元 KICK THE CAN CREW のラッパー MCU もいるね。ノマドがうるさいから、00年代音源だけど80年代テイストの音楽を探したよ。


●ついでに、もうちょっとストレートアヘッドなジャズも。

小曽根真 FEATURING NO NAME HORSES「BACK AT THE CLUB 22IN TRIBUTE22」

小曽根真 FEATURING NO NAME HORSES「BACK AT THE CLUB "IN TRIBUTE"」2011年
●15人のビッグバンドが、カミソリのような緊張感で一糸乱れぬ緻密な動きをビシッと極める鮮やかさに、思わず息を飲むライブアルバム。挑む楽曲は COUNT BASIE BUDDY RICH らビッグバンド全盛期のスタンダード。

WALLACE RONEY「NO ROOM FOR ARGUMENT」

WALLACE RONEY「NO ROOM FOR ARGUMENT」2000年
●人呼んで「クローンマイルス」巨匠 MILES DAVIS のスタイルを写し取るかのような演奏をする男。ジャケで持つ楽器にも、晩年のマイルスが持ってたとの同じ赤色を使っている。確かに音も一緒。極限まで表現を絞り込んでムダな音を出さない。空間をスッと切り裂くような輪郭の太い音。結果として、これが心地よい。マイルスの音楽が好きなら、結局ここにハマってしまう。


●今まで新橋界隈で10年も仕事してたのに。
土曜の昼間の駅前SL広場には、こんな風景があったなんて知らなかった。

ストリート将棋

ストリート将棋。…デカイ。1メートル四方はあるよね。
●おじちゃんたち、気合い入ってるわ。


●まーそんな景色を眺めつつ、今週の土日は、2日とも休日出勤でワリと疲れたのでした。
●スキマをぬって、タイ式マッサージにも行ったしね。

バンコクマッサージ屋

「バンコクマッサージ屋」。このお店もナンダカンダで10年くらい通ってるかも。
●現在は、SL広場に面したヤマダ電機の裏手、雑居ビルの6階にあるお店。一階は立ち飲みバルが入ってる。ラーメン屋の博多天神が近所で、通りの対面に新橋書店という小さな本屋さんがある。
●かつては、烏森神社の近所、飲み屋さん街のど真ん中にあった…コキタナいお店に囲まれた小さな建物。あの頃のボクは、過激な深夜労働ばっかりでクタクタのボロボロだった。で、その疲れを癒したいと思って真夜中の新橋を徘徊する中で、このお店を見つけた。タイ式はナゼか朝まで営業しているお店が多いのだ。つーかほとんど24時間営業みたいなカッコだった。コレはボクには都合がよかった。仕事の合間、朝でも昼でも夜中でも、電話をかけて訪ねたもんだ。
●ところが、このお店は震災以後に移転してボクはしばらく見失ってしまった。なんと新橋ツタヤ方面のワンルームマンションに引っ越していたのだ。検索で見つけ出して訪ねてみると「震災でね、前のお店が不安になるほど壊れちゃって。カベに大きなひび割れがいくつも出来てて。聞いたらもう築60年以上という木造物件で、余震が来たら持ち堪えられないかもってハナシ」うわーそんな事情が!新橋ってそんな建物がイッパイあるんだろうな…特に烏森神社の周辺とか。アブネえ街だ。
●そんで、この1年ほどは、さらに引越をしてこの新橋の中心部に戻ってきた。お店の面積は前よりも広い。スタッフの女性はほとんど入れ替わってる気配だけどね。ボクのカラダは変わらずポンコツだ。モモからオシリにかけての筋肉がイタい。そして背中が背筋がイタい。カラダがバラバラになりそうだ。


BJORK の来日公演、抽選にハズレタ…。二回目のエントリー、キチンとしたけどどうなるかな。



くたびれきってて、ロウファイ気分。

VARIOUS ARTISTS「HEY DRAG CITY」

VARIOUS ARTISTS「HEY DRAG CITY」1994年
90年代ロウファイだわ。DRAG CITY はアメリカ・シカゴのインディレーベル。1990年創立。クタクタのロウファイフォークを次々と紹介していたレーベルだわ。THE PALACE BROTHERS のヘロヘロ脱力フォークから始まり、ボクが人生において一番大好きなロックバンド PAVEMENT のザラザラなギターポップ、その PAVEMENT のシンガー STEVE MALKMUS の関連ユニット SILVER JEWS の宅録フォーク、その他、GASTR DEL SOL、ROYAL TRUX、THE RED KRAYOLA、SMOG などなどといった一筋縄でいかない、でも箸にも棒にもかからない粗末な音源がダラダラ流れる。
ああ、ボクは90年代育ち。この90年代に立ち現れたロウファイというムーブメント、その美学、ボクはこれに完全に汚染されてシマッタ。ロウファイに出会わなかったら、人生もっとマシな生き方ができたかも。ホントにそう感じる。ロウファイとはいかなる音楽か?アンチ商業主義の清貧美学が極北まで行きついたら、なぜかアンチクライマックス、アンチロマンティック、低予算低品質低規模低未来低希望の、ヨタヨタな音楽ができてしまった。根性がメソメソしててヒネクレきってる。自尊心が持てないダメ人間だったボクは、このシーンが描くこの全面降伏負け犬根性に心底共鳴してしまい、ソレ以後の人生においても深い深いコンプレックスを抱きっ放しになってる。じゃなきゃ精神安定剤のオセワになんかならないわい。

THE CRABS「JACKPOT」

THE CRABS「JACKPOT」1995年
●こちらもロウファイの代表格レーベル、ワシントン州オリンピアの K からリリースされた音源。男女のボーカルがほのぼのと響く素朴なロウファイフォーク/ギターポップ。まー特別な価値なんてたいしてナイ内容なんだけど、かつて90年代においてはこんな K みたいなレーベルがドコドコと日本のレーベルから邦盤として発売されてたんですわ。バブル崩壊はレコード業界にはジワリ遅れて影響したってのは、今から見れば確かに事実。じゃなきゃこんな音源がわざわざ日本に渡来することはなかったわけで。

DUB NALCOTIC SOUND SYSTEM「BOOT PARTY」

DUB NALCOTIC SOUND SYSTEM「BOOT PARTY」1996年
K の総帥である CALVIN JOHNSON のバンド。基本の足腰の部分ではロウファイなんだけど、なぜかヒップホップやダブの雰囲気が溶け込んだ、絶妙なポップさとキャッチーさがある音楽。K は初期の BECK のアルバムもリリースしたりしてて(ズバリ「LOSER」前後の時代)、ロウファイでありながらダンサブルな気分も備えてるのでありました。この時期、ヒップホップの台頭を受けて多くの白人アーティストがそのグルーヴを自分たちの音楽に潜り込ませました…例えば、BECK。そして G.LOVE & THE SPECIAL SAUCE、CAKE、SOUL COUGHING、FUN LOVIN' CRIMINALS…挙げればキリがない。そんでコイツラ。この時代、様々なロックとヒップホップの融合にはアプローチがあったけど、このバンド略してダブナルコが飛び抜けてユニークだったことはマチガイナイ。
●ちなみに、CALVIN JOHNSON には HALO BENDERS、BEAT HAPPENING などなどの関連ユニットがある。全部 K からリリースされてるけど。


●アイドル1枚。

9NINE「COLORFUL」

9NINE「COLORFUL」2013年
「なにが起こっても絶対ダイジョウブだから〜!」今年で40歳になるのに、ハタチにもならない女の子たちにイヤホン経由でデカイ声出されてる…。なさけないトホホ。より一層気が滅入った。
●ボクはただカップリングの「少女トラベラー」という曲を、話題のトラックメイカー tufubeats がリミックスしてるようだったので聴いてみたいと思っただけなのに。で、そっちは、ワリとフツウだった。ガッカリ。


●口直しに。

POLARIS「POLARIS」

POLARIS「POLARIS」2001年
●すごく手っ取り早くいうと、この時代にいくつか登場した FISHMANS フォロワー。渋谷系気分とオシャレなダブ加減がね。でもしょうがない、彼らは正統派だ、だってベーシスト柏原譲は FISHMANS のメンバーだったオトコだもん。1999年に FISHMANS のフロントマン佐藤伸治が急死。そこからの喪が明けていく時期に、それぞれのメンバーが別の動きを見せ始めた、そんな時の1枚。このバンドの最初のシングル。10分強のダブポップがゆったりと駆動する。シンプルなようで豊穣なグルーヴと透明感。
●でも、ボクは最後に小品のような存在感で収録されてる KING CRIMSON「I TALK TO THE WIND」カバーが好きで。地味で、でも静かで。

●くっそー。仕事の難易度が高い!
●経験が足りなくて、それを補う機動力も足りない。
●悔しいぞ!




●ということで、逃避的にダラダラ文章を書いている。

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●おかげさまで、娘ヒヨコは熱心な「あまちゃん」ファンとして「潮騒のメモリー」をほぼフルコーラスで歌うことができるようになりました。(写真はヒヨコの工作「すきっぷすきっぷらんらんらん」脈絡はありません。)


●そんな娘ヒヨコが「古今東西、ジブリのキャラクターのなまえゲームしよ!」と挑戦してきた。
「トトロ!」「トトロ(小)」「トトロ(中)!」「乙事主さま」「ヤックル!」「ポルコロッソ」「ジーナさん!」「宗助」「宗助のママのリサ!」「ユパさま」「ミトじい!」「テト」「カイとクイ!」「荒地の魔女」「サリマン先生!」「キキ」「オソノさん!」「トンボ」「ニシンパイのおばあちゃん!」「ムスカ」「レプカ!」「レプカは未来少年コナンの悪役だろう」「宮崎駿ならなんでもいいの!」
●という調子で100コ以上イケた。父娘で達成感。


●息子ノマド「ふしぎの海のナディアは宮崎駿?」あれは庵野秀明じゃないか全然ちがうぞ。
庵野秀明といえば…「Q」のブルーレイを入手。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版Q EVANGELION333 YOU CAN(NOT) REDO Blu-ray 特典付き

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN(NOT) REDO. Blu-ray 特典付き」
●実は職場のビンゴ大会で当たりました。日テレ通販サイト限定の特典付きをわざわざもらっちゃた。特典ってのが上の画像でいうところの左隅のコンテナなんですけど…。つーか、デケえ!こんなにデカイとは思わなかった!

ヱヴァンゲリヲン新劇場版Q特典

さらなるオマケでサントラCDまで収録されてた。もちろんあの鷺巣詩郎さんが手掛けるサントラね。シンジ&カヲルくんの、やおいテイスト溢れる交流を思い出させるピアノ連弾も収録されてる。あ、それとエンディングを飾った宇多田ヒカル「桜流し」もね。これ重要な曲だわ。





カラオケ送別会で徹夜。
●ウチの会社は6月1日が定期人事異動の節目で、先週は連日の送別会でありました。
●特に、ウチの部署の古参兵であったKくんの異動は、思うことがタップリあって。
●クールなスタッフが多いウチのメンバーの中にあって、問題意識の高さや自己主張の強さ、仕事に対する熱量の高さが全然チガウKくんは、年次だけであれば大幅に後輩だけどボクの中では大きな敬意を抱ける存在であって。だから上司にはわざわざ「Kくんが関わるあのプロジェクトにボクを入れてください。今抱えてるボクのプロジェクトとスケジュールがかぶりますけど迷惑かけずにヤリ切りますから。今はKくんの仕事の仕方をソバで見たいんです」と申告して最近は行動を共にする場面が多かった。彼が異動することでそのプロジェクトをドカッとボクが背負うことになってエラいコトになったけどね。でもKくんは会社のメインストリームに進むコトになったわけで。おめでとう&がんばってね。

そんで、カラオケでオールしてしまった。
Kくんを慕う若手の社外スタッフが集まって、Kくんの送別会を仕切ってた。ボクはそこにお邪魔したんだけど…そこでKくんの人徳をまた思い知る。そこにはボクがまだ知らない関連会社の若い契約さんや派遣さんが大勢いたもんだから。正社員ばかりが目立つ今の組織において、こんなに周辺へ気配りしていたKくんの誠意がこのタイミングでカタチとしてあらわれた送別会。ボクにとってはただの異動でKくんと生き別れになるわけじゃないけど、彼らにとっては本格的なお別れになるからね。有志からオカネを募って立派な焼酎がプレゼントされたよ。
●で、ウタとモノマネでおもてなし。ぶっちゃけKくんもボクもカラオケは苦手なんだけど、送別会を仕切る若い女子たちは圧倒的にカラオケ慣れしてて、びっくりするようなパフォーマンスを見せつけてくれた。浜崎あゆみのモノマネを披露しながら、数々のエイベックス歌謡を連続で繰り出して、激しい倖田來未/キューティーハニー・ダンス TRF ダンスを披露。20代のキミたちにはリアルタイムでもない気がするけど?そんで少女時代のカニダンス完コピとか、ももクロのナレーション芸(ゼーット!)とか、マキシマムザホルモンのデス声とか、達者過ぎる宴会芸をウーロンハイがぶ飲みしながら繰り出す。マジで笑い過ぎて顔の筋肉がイタい。その勢いに気圧されて「終電逃したら当然オールです」という彼らの金銭感覚に最後まで付き合って朝を迎えた。ああ、髪の毛までタバコ臭い。

その中で、マジで歌がウマい女の子がいて。専門学校時代にボーカル専攻しててシンガーとしてインディデビューまでいってたというコ。m-floドリカムも上手だったんだけど、彼女が歌う aiko が絶品で。aiko いいなあ!aiko をタップリ聴きたいぞ!

aiko「小さな丸い好日」

aiko「小さな丸い好日」1999年
ジェイポップの中で、ボクは aiko がかなり好きです。普段は忘れてるけど、こんなカラオケの場面なんかでふと久しぶりに巡り会うと、突然その熱が復活する。
●これは彼女のメジャーデビューアルバムで、もう大昔となった90年代の作品。この段階でボクが彼女の音楽に見出してる美点はすでにハッキリしてる。実は引き締まったバンドサウンドが軸になってて、足腰が確かなロックバンドのソリッドな演奏が前提になってる。でも主役である彼女のボーカルにキチンとフォーカスが合わせてあって、活発に起伏を作るユニークなメロディがコロコロと転がるサマが素晴らしくキュート。リリックの中での言葉の選択や配置も楽しくて、だからこそ歌詞が視覚的に認識されるカラオケなんかでその真価がパッとわかっちゃったりする。結果的に絶妙にポップなシンガーソングライターなのであって、ボクの中ではジェイポップの中での BILLY JOEL みたいな存在に思えたりする。
●つーことで、このアルバム収録曲「オレンジな満月」「イジワルな天使よ 世界を笑え!」はボクのフェイバリット。最後のトラック「あした」はその後の彼女がほとんど採用することのなかったエレクトロニックボディなマイナーチューンで珍しい。それでもこれはこれで好き。メロディが見事な aiko 節だから。

aiko「桜の木の下」

aiko「桜の木の下」2000年
●リアルタイムな意味で、ボクが最初に aiko の音楽に触れたのは、このアルバムの時だった。「花火」「桜の時」などのスマッシュヒットが彼女を一流アーティストの地位に押し上げた印象があります。このアルバムはマジで目一杯聴きました。同時期にリリースされたライブDVDまで買って観ました。この時期に完全に彼女にハマりました。ナゼか?
●このアルバムの最後のトラックに仕込まれてるシークレット楽曲「恋愛ジャンキー」のタイトルが象徴するように、彼女の音楽世界は純度100%ラブソングで、ただひたすら恋愛の様々な感情の機微を歌ってる。しかもキャリア15年が経とうとも、今だにラブソングをあの手この手で編み出してる。頭の中がホントに恋愛しかない。マジでジャンキーですよ。こんなオンナノコが目の前にいたら、恋愛血中濃度がほぼゼロのボクは息が詰まって死ぬんだろうなと思うほどですよ。このアルバム収録曲「桃色」では「あたしを今すぐさらって逃げてこの体全てあなたにあげるわ 冬の寒さに桃色の汗を約束してね忘れないでね」とまで歌っちゃう。結果的に彼女ってセクシャルに魅力的だよね。めっちゃ気になるんです、女性として。
●しかもそれほどまで濃厚な恋愛濃度でありながら、楽曲はカラリと明るくチャーミング、既存ラブソングのジメジメした湿度を完全に脱臭し、軽く甘いロックに変換する鮮やかさが素晴らしいと思ったワケですよ。前髪ぱっつんボブを振り乱してゲンキにパフォーマンスする彼女がカッコイイ。彼女のフォロワーとして大塚愛などがアトから登場するのですが、メロディメーカーとしての才能、ポップ職人としてのバランス感覚、リリックの多彩さは、もはや別格なのでした。
●他にも「POWER OF LOVE」「愛の病」などなどホント佳曲が多いアルバムですわ。

aiko「夏服」

aiko「夏服」2001年
●熱心なファンの方には大変失礼な話題に敢えて触れます。「果たして aiko ちゃんはカワイイのか?」敢えて言っちゃうけど、容姿だけなら彼女そんなにカワイくないよね!なんか物足りないでしょカオの要素が。このジャケみたいに1枚画で切り取ると、ウマいコト成立する写真になってるけど、素材はそんなに…な感じがする。もう少し突っ込んじゃうと、彼女は「オシャレブス」。カワイくないんだけどオシャレ。結果ウマいコトイケテるブス。…なんかヒドいこと言ってますけど、コレはボクの中ではホメ言葉です。ボクが「オシャレブス」の仲間に入れる女性を列挙しますと、ドリカム吉田美和、CHARA、元ジュディマリの YUKI さん。そんで90年代の BJORK も仲間に入ります。そんなコトまで言っててとにかく支離滅裂ですが、カワイイと思えないのに、女性としてどうしても気になる、引っかかるモノを感じる、ヘルシーなんだけどどこか独特なエロスを感じさせる。aiko ちゃんはボクの中で、そんな不思議な不思議な位置づけにあるのです。
●音楽のハナシしてないな…。このアルバム収録曲ですと「飛行機」「be master of life」「ボーイフレンド」が好きです。特に「ボーイフレンド」の、安定感あるAメロから不安定なBメロへの転換そしてキャッチーサビへの突入、そんで元気一杯なブラスアレンジの賑やかさが、まさしく aiko ソングライティングの典型的連続コンボ攻撃が見事に炸裂して大好きです。

aiko「秋そばにいるよ」

aiko「秋そばにいるよ」2002年
●これまたジャケ写がキレイに映ってます。多分魔性のオンナなのですよ。いつも軽く開いた唇とかが魔性です。ダマされしまいそうです。鼻筋がキレイだよね。春夏秋冬を感じさせるアルバムタイトルが重なって、秋の季節が到来しました。曲のテーマにもメランコリーが忍び込んできます。ミディアムバラードが存在感を膨らますのですよ。彼女のファンにとっては、このバラードソングが大事な要素なんでしょうね。
●でもね、彼女の真骨頂であるはずのミディアムスローなラブバラードに、ボクの食指は動かないのです。失恋ソングを湿度感ベッタリに歌われちゃうと、ちとボクにはキツい。それじゃあまりにもまんま過ぎるから。おセンチでセツナイ片思いをハイテンポなポップロックに乗せた「相合傘」は好きなんだけどね。

aiko「暁のラブレター」

aiko「暁のラブレター」2003年
●ローテーションでいえば冬アルバム。という理由なのか、メランコリー濃度はやや高い気分。そこはうまくスルーしつつ、ボクの元気ポップスをピックアップして楽しむ。シングルにもなった「アンドロメダ」が好き。ホントはネガティブなリリックを元気なバンドサウンドと起伏あるサビメロディに包んだ逆説がとても好き。「ライン」「風招き」も同系統の逆説ロックチューン。他にも三拍子ワルツやオールディーズ、スウィングジャズなどなどのテイストを忍び込ませたアレンジもほどよく入ってきている。ジェイポップとしての王道を外さない程度にね。

aiko「夢の中のまっすぐな道」

aiko「夢の中のまっすぐな道」2005年
●なにげに元気ポップ濃度が高まってくれた時期の aiko ちゃん。これ以上メランコリーにハマるようではファンでいられなかったかも知れない。恋愛濃度はますます高すぎて窒息しそう。「ビードロの夜」とかリリックだけ見ると思い詰め過ぎててコレじゃストーカー寸前じゃないかと不安にもなるけど、でもでも言葉の配置が見事にポップでむしろスゴく楽しくなっちゃう。「恋人同士」「エナジー」のポップテイストも好き。サビの突き抜けていく爽快感がたまらないシングル曲「花風」もイイねえ。
●シングル「三国駅」はよく耳に馴染んだバラードで、本来だったらあまり好きじゃないスタイルなのになぜかスッと飲み込んでしまった。ココに描かれる女の子は恋人を失うことに怯えてしまう弱気を歌うけど、実は aiko の描く女子たちは誰も彼も全員内気で、恋人との距離感を計り兼ねて戸惑うタイプ。そんですでにいなくなってしまった恋人を一方的に慕い続けるタイプ。ハッキリと自己主張するのがイマドキ風の女子の立ち振る舞いだとすれば、aiko の詞世界は古風かも知れないし、オクテ過ぎるかも知れない。イマドキ風に言えば「コミュ障」とかの軽い略語で流されるこの抑圧状態つまり自己主張不全が aiko の抱えている感情の内圧上昇/爆発寸前のリリックなのかと想像しちゃった。で、この問題は、世間が思うほどスムーズに解決されてはいなくて、その意味で全日本非リア充内気女子の感情を彼女は代表し続けている気がする。

aiko「彼女」

aiko「彼女」2006年
●このアルバムは、ボクが aiko に対して感じていた元気ポップス/メランコリーバラードの比率問題みたいなつまらない懸念を吹き飛ばした作品だ。この時期から彼女のミディアムバラードには別の説得力が備わって、なぜか全てがスムーズに耳に入ってくるようになった。リアルタイムでアルバムを1枚1枚聴き続ける中で、もう一度ファンになり直した場面がこの時期にあった。なんでだろう?なにかが絶妙な配分なんだよな?ストリングスアレンジがステキだからかな?むむむ、声が微妙に変わっているのか?メインのキーが少し高くなっているのか?アルバム冒頭を飾るミディアム「シャッター」「気付かれないように」に新しい説得力がある。「あられ」「スター」もそんなタイプの曲だ。
●元気ポップスも佳曲が多い。「キラキラ」はこれまた痛快なサビラインでたまらん。「その目に映して」「恋ひ明かす」「雲は白リンゴは赤」などなどフェイバリットを挙げ出すとキリがない。

aiko「秘密」

aiko「秘密」2008年
●このアルバムは、個人的には彼女を知った「桜の木の下」以来の大愛聴盤となった作品。ヒットシングル「横顔」が大事なんです。これは日テレのドラマ「ホタルノヒカリ」の主題歌。で、まさしくこのドラマにボクはハマった。ひうらさとるさんの原作マンガを第一巻から読んできた中で、そのまま綾瀬はるか主演のこのドラマに突入。「干物女」というダメ女子の失格開き直りというスタンスが、原作〜ドラマの流れの中で一つの時代の主張として響いたとボクは思っていて、それを飾った aiko の主題歌もひっくるめて見事だと思ったのです。
●この「横顔」はイントロやサビを包むゴージャスなストリングスアレンジが秀逸で。そして聴くモノの集中力を牽引していくAメロBメロの展開、そこからのドラマチックなサビ!実にポップ。初期においてはバンドサウンドアレンジがボクにとっては重要だったはずだった…だって彼女は PUFFY椎名林檎と同じ90年代後半デビューなのですよ、当然ボクは確実にソレを意識してた…なのに、この時期においてはもうそんなコトはどうでもよくなってて、ポップスという結晶としてどれだけの硬度と純度を持てるか、という領域に入っている。「横顔」はそんな文脈を象徴する楽曲だったのです。
●同じ性質の楽曲として「秘密」「シアワセ」も聴き応えがあって好き。アルバム冒頭「YOU & ME BOTH」からトラック2「二人」への流れも好き。ホントに聴き飽きのないアルバムだ。ジェイポップに aiko がいてホントによかった。

aiko「BABY」

aiko「BABY」2010年
●シングル「横顔」の完成度が高すぎて、その後の aiko に手が出せなくなってしまって(そんなコトが起こるのかよ)、実はワリと最近にやっと入手したアルバムがコレ… TSUTAYA のレンタル落ちを500円で買った。でもコレもかなりポップだね。お見事な元気ポップスがとっても賑やか。
でもこのアルバムで一番好きな曲は、本来なら苦手なはずのミディアムバラード「KISSHUG」なのです。繊細なピアノイントロ、分厚いストリングスのゴージャスなアレンジに、グッとくるサビ導入からドラマチックなサビへ。メロディの安定感が心地よくて。加えてもう1曲。同じ系統の楽曲「戻れない明日」も好き。コレも大好きなドラマの主題歌だった。菅野美穂主演の「曲げられない女」菅野美穂がどうしょうもなくブサイクで、がゆえに愛おしくなるストーリーだった…サイドを固めた永作博美谷原章介もチャーミングだった。ああ、脚本は遊川和彦さんだったんだ今まで知らなかった。
なんでバラードにこんなにハマっちゃうんだろう?aiko が変わったのか?ボクが変わったのか?最新アルバム「時のシルエット」はまだ聴いてないんだけど、なんだか聴きたくなっちゃったなあ。


●こんなにオリジナルアルバムを聴いてるのに、ベストも聴いてるんだよね。

aiko「まとめ1」
aiko「まとめ2」

aiko「まとめ I」「まとめ II」1999〜2011年
aiko紅白歌合戦の常連で既に11回も出演している。キャリア15年で11回という頻度はかなりのモノと思う。去年の大晦日も当然彼女は出演してて、ボクはそのパフォーマンスをワイフとこたつに入ってみてた。aiko ちゃんって変わらないよねー。芸歴10年超えてるけど、全然印象変わらないよね。そんな会話をしたのを覚えてる。ボクらとそんなに年齢も変わらないから、アラサーというよりアラフォーになってるはずなのに、ショートパンツっぽい衣装で元気にピョンピョン跳ねてた。立派だなあ。
●このベスト2枚を聴いて確信したけど、彼女の音楽はイイ意味で変わらない。徹底した aiko 品質基準がパッキリ出来ててムラやハズレがありません。流行やジャンルスタイルに寄りかかるようなアレンジも結局あまりしないので、経年劣化してしまわない強さがある。ピアノが楽しく跳ねる元気なポップロック、時にはホーン隊も勢いよく飛び込む。ミドルバラードは華麗なストリングスが感情を強く揺り動かす。でも結果的にバンドサウンドは甘く丸くまとまってて、彼女のボーカルにカチリとフォーカスを合わせる丁寧なプロダクション。そんなにレンジが広くない彼女のボーカルは、派手さはないけど手元でグンとよく伸びる気持ちのイイストレートみたいで、クセのなさが聴き飽きの来ない安心感とかわいらしさになってる。いつまでも聴き飽きない優しくエヴァーグリーンなフレッシュさを常に備えてますね。これからも長く長く頑張って欲しい。どんなに大人になっても恋愛ジャンキー。


●初期の傑作「花火」を「僕らの音楽」がガラリとアレンジを変えて。



三角の耳した羽ある天使は 恋のため息聞いて
目を丸くしたあたしを指さし「一度や二度は転んでみれば」


●この曲も好き。「アンドロメダ」



交差点で君が立っていても もう今は見つけられないかもしれない
キミのやさしい流れる茶色い髪にも 気付かないほど涙にかすんで
さらに見えなくなる全て


先週はコドモたちの運動会。
息子ノマドが鼓笛隊にエントリーとか、娘ヒヨコが白組副応援団長就任とか、例年にないほど見どころイッパイだったのに、午前8時現場到着という酷なスケジュールに不良サラリーマンであるボクは対応出来ず午前11時の段階でピクニックマットに横臥して大爆睡。その間ビデオ撮影をワイフに任せたら、名場面をことごとく撮り逃す&激しい手ブレでノマド&ワイフ自身が吐き気を催すなど、予想以上の深刻な仕上がりに二度とビデオは任せられないと反省した次第。

少子化時代の騎馬戦、1学年の人口では男女別合戦が2対2にしかならないショボさに対応して5&6年生合体の総力戦にアレンジ。しかし騎馬のトップを務めたノマドは試合開始10秒でワンパクボーイ・ヒョウガの騎馬に瞬殺される。まるでジャブローの戦いでシャア専用ズゴッグ(赤)がジム(白)を瞬殺した故事を見るかのようだった。文脈なぞ全く理解してないだろうけどラモーンズのパンクTシャツを普通に着ているヒョウガは中学生になったおちゃんアニキと日常的に取っ組み合いしているので、バトルといえばドラクエ程度しか知らないウチのノマドなぞ勝ち目はないし、オマケにそこを十分理解してヒョウガは出鼻でノマドを狙い撃ちしたそうな。しかしノマドは責められない。ヒョウガはたった一騎でノマドの白組の全騎馬を打ち倒してしまった。シャアだ、ルウム戦役、単機で戦艦5隻を沈めた赤い彗星だ。ノマド瞬殺の様子は撮影担当ワイフの手にも余ったようで、ビデオにも映ってなかった。

少子化時代の騎馬戦、個人戦という一対一の試合形式まであった。騎馬戦で一対一って?複数の騎馬が戦略とチームワークで激突するのが醍醐味なんじゃなかったっけ?赤白帽子の奪い合いはサドンデスの勝負で下の騎馬の子の役割はゼロだよね?…と思ったけど、貧弱ノマドには汚名返上のチャンス。学年チビランク一位を争うジョーくんが相手というラッキーをツモリ上げて、5分も粘り倒して下の騎馬メンバーが相手の騎馬を白線の外に押し出し勝利!ケガをさせてはならないという神経過敏な学校側の配慮の下、本当に騎馬が倒れる前にTKO判定を出すオペレーションの中、最後まで粘らせてもらったのは嬉しいことだ。一方、ノマドが仄かに恋心を抱くショートヘアのスポーツ万能美少女アスミちゃんだけは、爽やかな笑顔を振りまきながら、相手の騎馬を腕力だけで捻り引き倒して騎手の女の子を号泣させてた。爆笑した。アスミちゃん、リア充すぎるよ。


●さて、今日のBGM。スコットランドのロック。

THE CINEMATICS「A STRANGE EDUCATION」

THE CINEMATICS「A STRANGE EDUCATION」2007年
ポストパンクリバイバル。キリキリと空間を細かく切り刻む鋭利なカッティングギターがまさしくポストパンク。そのギター弦の振動にビリリとエコーを利かせる気分にスコットランドの作法、北国の作法が見える。ドラマチックなメロディとボーカルはシリアスだけど分かりやすく、結果的にポップな感じ。もうちょっとヒネクレルと INTERPOL みたいなバンドになる。そんなグラスゴー出身の4人組。
●実はこのCDは間違って買ったもの。以前紹介したフォークトロニカユニット THE CINEMATIC ORCHESTRA のつもりで購入したのに、全然関係ないロックバンドだった…で、ほとんど聴いてなかった。でも最近なんとなくiPodに収めて鳴らしてたら、エコーで引き締まった緊張感が、失敗出来ない仕事で立て込み中のボクの昨今のモードにことのほかフィットして、気持ちよい推進力になってくれている。7曲目「SUNDAY'S SUN」はなんと BECK のカバー。湿り気の多い場所から日なたへ突き進む明るさがある。

GLASVEGAS「GLASVEGAS」

GLASVEGAS「GLASVEGAS」2008年
●スコットランドの中心都市、グラスゴー出身のバンド。グラスゴー+ラスヴェガス= GLASVEGAS CREATION RECORDS の総帥で PRIMAL SCREAM OASIS を手掛けてきた ALAN MCGEE がお気に入りという評判もあるらしい。こちらはよりギターのエコーが深くなってシューゲイザー寸前。でもやはりエモーショナルで分かりやすいメロディが前面にでてきて大きな幅を持つダイナミックさを感じさせる。

SNOW PATROL「FINAL STRAW」

SNOW PATROL「FINAL STRAW」2003年
●コチラもスコットランド・グラスゴーを拠点としていたロックバンド。インディ時代には、グラスゴー・ギタポ界の重鎮 BELL & SEBASTIAN が所属するレーベル JEEPSTER で2枚ほどアルバムをリリース。ある意味で由緒ある育ちのバンドが心機一転して繰り出したメジャーデビュー盤。グラスゴーっぽいメソメソロックの繊細さと深いエコーのメランコリーに浸りつつも、ソレ以上にダイナミックで生命力溢れる作風が前に出て来る。闇雲にガレージ志向/ダンス志向に突っ走っていた一群のバンドに比べれば洗練の度合いは深い。コレもグラスゴーという独自の世界観を持つ街の気分なのだろうか?

SNOW PATROL「EYES OPEN」

SNOW PATROL「EYES OPEN」2006年
●メソメソロックの湿り気エコーから、力強いビートでタフさを獲得した進化の過程。初期 COLDPLAY のような面影さえ感じさせた前作から、繊細さをかなぐり捨てたかのような開き直りでロックのカタルシスへ突き進む。その一方でシンガー MARTHA WAINWRIGHT を召喚したデュエット曲「SET THE FIRE TO THE THIRD BAR」などには、従来のひっそりとした優しさがある。

SNOW PATROL「FALLEN EMPIRES」

SNOW PATROL「FALLEN EMPIRES」2011年
スタジアムロックの風格さえただよい始めたダイナミズム。あと一歩で MUSE みたいなトコロに到達しそう。大コーラス隊やオーケストレーション、打ち込みエレクトロまで投入して武装をバージョンアップ。どこか荒削りな楽曲だけどボルテージとテンションはダイレクトに伝わる。