2月の大阪旅行は面白かったなあ。
●また新しい発見や、新しい気づきがあった。

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日本橋が興味深かったよ。「にほんばし」ではなく「にっぽんばし」ね。「ぽんばし」って略す言い方もあるっぽい。
●堺筋の「でんでんタウン」という電気街は東京・秋葉原と同じ風格で、そして秋葉原と同様にオタク文化の巣窟になってた。堺筋から西に一本ずれた道は「オタロード」と呼ばれてて、写真にあるアニメイトをはじめ濃ゆいお店があるようだ。この一帯に古風なCDショップもいくつかあるみたい。さっと歩いただけで3軒くらいはあった。K2 RECORDS のような強烈なお店があると知っただけでも価値があった。なぜかエロDVD屋が異常に多いのは気になったけど。


ユニバーサルスタジオ・ジャパンで考えたこと。
●実は、ボクの仕事が最近変わって、コンテンツのライセンス契約とかそれにまつわる利率配分とかを一気に勉強する機会があって。「知的財産管理技能検定」などの資格取得が会社に伝わって、いきなりそんな仕事が回ってきたのだ。そんな経験が、これからダラダラ書くことのヒントになってる。

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USJは、とりもなおさず、知的財産のカタマリだ。
この空間では、様々な著作権利物や商標、ブランドなどなどが絡み合ってお客さんを楽しませている。「ハリーポッター」がいる。「ジュラシックパーク」がある。「セサミストリート」がいて「スヌーピー」がいて「ミニオンズ」がいて「ウッディ・ウッドペッカー」がいて「ビートルジュース」がいて「スパイダーマン」がいて「ジョーズ」がいて「ターミネーター」がいる。「ウォーターワールド」「バック・トゥー・ザ・フューチャー」がある。これに加えて、クールジャパンな日本の知財コンテンツが盛り込まれてる。「進撃の巨人」「エヴァンゲリオン」「ハローキティ」「モンスターハンター」「バイオハザード」「妖怪ウォッチ」。そんで生身の人間としての「きゃりーぱみゅぱみゅ」
●で、ここでアレコレを楽しむためには、ものすごく高いチケット代がかかる。基本料金に対してコース別にアレコレ値段か乗っかってくる。結果一人15000円を超える!高え!マジ高え!しかしエクストラ料金を払ってファストパスを手に入れないと4時間待ちの行列に並ぶことになる…エグいぞ!覚悟はしてたがホントにハンパないぞ!
●この高額なチケット価格の内訳比率には、知的財産権のライセンサーへの配分がガッツリ乗っかっているんだろう。つまり、USJが売っているのは「知的財産が織り成す物語への没入体験」というわけだ。「物語〜消費」の文脈って語られて久しいけど、こんだけハードルの高い価格設定でもお客さんが溢れかえる現場を見せつけられると、「物語」の強さが世間に定着し、それが「知的財産」という名前でハードに売買されてる生々しさがプンプン臭ってくる。

●この意味では、東京ディズニーリゾートサンリオピューロランド性質が同じだ。ディズニーサンリオキャラクター=知的財産が最高のホスピタリティで迎えてくれる。
●一方、同じアミューズメントパークでいながら、東京ドームシティ、富士急ハイランド、としまえん全然質が違う。富士急ハイランドが売りにしているのは、「最新鋭の絶叫マシーンが提供する極上のスリル体験」だ。ここには「知的財産の織り成す物語」はない。反対に言えば、USJの絶叫マシーンは「スリル」なぞ提供しない。子供でも怖がらずに乗れる程度のホドホドぶり。きゃりーがVRゴーグルの中でピッタリ付き添ってくれるカラフルなライドは全然怖くない。富士急ハイランドのチケット売上は新型絶叫マシーンの減価償却や新規設備投資の原資で、きっと知的財産権のライセンス配分なんて混じってない。ボクら消費者が買ってるものは、この2者で全く異質なものとハッキリ気づいてしまった。
●もう少し突っ込んで言えば、USJの知的財産権ビジネスは、むしろジブリ美術館藤子F不二雄ミュージアム、はたまたアンパンマンショップの方に近い。さらにつっこめば、これまた知的財産権のカタマリであるパチンコ屋さんにとても近い。大阪の街はマルハンの看板がすごく目立ってて、これに気づいてしまった。パチンコは巨大ビジネスだが、その巨大さは有名知財のライセンス料金に流れ込んでいる。お店は新装開店を繰り返して絶えずバージョンアップされる最新パチンコ台をゴッソリ入荷する。この設備投資の中にライセンス料がたっぷり含まれてる。で「エヴァ」という知財は、USJで3Dメガネをかける人と、パチンコにお金突っ込む人の両方から収益をあげる。ちなみに、パチンコとスマホ課金ゲームのユーザーはカブるという話があるが、スマホゲームも知財のカタマリだ。

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ボクはバカなので、有名知財の描く物語に深く深くハマり込む。お金も使う。
「進撃の巨人」アトラクションのそばに、フードスタンドがあるのです。ここのメニューがいい。「遠征袋〜サシャが盗んだハムで作ったサンド&芋〜」大食漢の女子隊員・サシャは食い意地が猛烈で手も速いユーモラスな設定。巨人を相手にして虫ケラのように死んでいく陰惨な兵団の中で、悲壮感と無縁なチャーミングさがある。そんな彼女が倉庫から盗んだ芋!これは食べたい!しかし!これが高い!2690円!びっくりするほど高い!
●内容は、バターで茹でたジャガイモまるまる一個と、厚切りハムを挟んだサンドイッチ。これが彼らが所属する調査兵団の徽章をプリントした麻袋に入ってる。麻袋なしでも1590円。これが4人分ともなると…今回の大阪旅行の中で一番値の張るゴチソウになってしまった。これを道端にしゃがんでムシャムシャ食べる。すげーこんな高いイモ食べたことないわなー。そう思いながら素手でジャガイモをかじる。
●これが「物語を買う」という行為だ。イモにお金を払ってない「サシャが盗んだ」設定にお金を払っている。さらにもっと立派な商品もあった。主人公たちが身にまとう「立体機動装置」1分の1スケールモデルだ。これが10万円を超える。「エヴァ」アトラクションでは「エヴァンゲリオン4号機」フィギュアが56000円で受注生産を受けていた。アニメ作品本編では全く描かれなかったエヴァ4号機が活躍するという意味で、このアトラクションはファンにはたまらない価値があるし、フィギュアもここだけでしか買えないという意味でも稀少価値が生まれる。上の写真は「ハリーポッター」に登場する「オリバンダーの店」。魔法の杖を扱う専門店をリアルに再現している。で、ガチに魔法の杖を売ってる。一本4000円前後。ハリーポッターモデルだとか…シリウスブラックモデルだとか…でもただの棒だよ!なぜみんな夢中になって買うんだ?魔法のホウキまで売ってたよ。「ニンバス2001」…5万円超え。ヒヨコ、ハリーのホウキが売ってるよ…ヒヨコ「あれはマルフォイのホウキ。ハリーのはニンバス2000だよ」コイツ「物語」に深くのめり込んでるぞ…。

豊かに成熟した日本の消費社会には、価格を決定する余地が他にないのだろう。
日本橋・オタロードに溢れるオタクグッズも、衣食住に奉仕するモノじゃないし、何かの目的に対する「機能」で価格が決まっているわけでもない。よくできたフィギュアには、原型師をはじめ職人の技術が入っているだろうが、価格を左右するのはそのキャラクターのライセンサーだ。アニメにお金に落とす人がこんなにいるのに、アニメーターの待遇は悪いままという矛盾もここにはじまるのかも。モノの価格は何によって決められているのか?ボクらは何に対してお金を払っているのか?
映像や音楽、そして出版系コンテンツまでが、ネット経由の情報として伝送される時代に至って、人は何にお金を払うのか?印刷代でもない。パッケージ代でもない。実体が見えない。消費者には直接イメージしづらい流通コストは依然バカにならないので売り手は既存の産業構造から無縁にはなれないが、消費者の心理はどんどん変貌していく。納得して払えるお金と、イリーガルでも無料でかまわないと考えるお金。無料でも無視される商品もあれば、高額がゆえに注目される商品も出てくる。
その時に、商品にどんな物語を背負わせることができるのか、そんなデザイン感覚が問われることとなる。「知的財産」とは、財産とされるまでに成熟した「物語」だ。自分の商品にその「物語」の力を帯びさせたいと思う者はその対価を支払う。「物語」を生み育てて「知的財産」として売りたいと思う者がいる。今の日本の資本主義はこの段階に到達している。
ここに実体のない脆さを感じる…「物語」が共有できない者には買えないモノが増えていくのだから。「クールジャパン」はスムーズに輸出されているだろうか?そうは思えない。大きな「物語」は生まれるだろうか?小粒の「物語」がパラパラと散らばっていくだけなのではないだろうか?


「吉本新喜劇」を見に、なんばグランド花月にも行ったんだ。

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「吉本新喜劇」ってのは、関東文化圏に育ったボクにはナゾの存在だ。
●そもそも、果たして面白いのかどうかも定かではない。この前のこのブログでは「面白かった」と書いたが、関西文化圏の人々があれだけ愛着を感じるだけの大きな価値があるかどうか?実は未だに全然理解できてない。そりゃなんとなく笑っちゃったが、そこまですごいモノかどうかは自信が持てない。実はチケットを取るのも大変で、夜の回をギリギリゲットできたほど。時間になって劇場に向かえば公演を見終わった人とこれから見る人で大混雑。芸人さんグッズのお店も大繁盛。キャラ化された人気芸人さんのキグルミがおもてなし。でも、そんなにスゴイの?全然わからない。

●これは、USJがボクにとって価値化された「物語」を提供していたケースの反対。
「吉本新喜劇」に関しては、ボク自身がその「物語」の文脈の外にいるケースになる。
●ボクが文脈の外にいるくらいなのだから、ワイフやコドモたちは完全に準備がない。大阪旅行の予定を組み立てるにあたり、ボクが「吉本新喜劇」を事前に YouTube でワイフに見せたら、実はワイフは猛反対した。「私、これは無理!絶対楽しめない!」ボクも楽しめるかわからない、むしろ楽しめるか実験したい、なんて意図を表明したらホントに勝ち目はないので、とにかくムリヤリねじ伏せて納得させた…。これこそ、チケットの値段も取る手間も全く釣り合わないお金の使い方だ。夜の回で一人3000円。高い?安い?ボクも判断がつかない。コドモたちも全く説明抜きで劇場に引っ張り込まれたカタチに。「関西ではみんな子供のころからテレビで見てて大人気なんだ」くらいは説明したが…それ以上はボクも知識ないからね。
●結果、長男ノマドは半分寝てた、いや75%くらい寝てた。ワイフは元々どんなお笑いにも興味はないから淡々と付き合ってた。ヒヨコだけは無邪気に笑ってた。ヒヨコは異文化に対してなぜか異常にハードル低いので、どんなムチャぶりにもソコソコ反応する…モロッコ連れて行った時も、自分用のサンダルのサイズを店員さんに勝手に注文してた。それでも早口の関西弁は聞き取れなくて面食らったと言ってた。
●ボクは…ホテルに帰ってからベッドの上であの「ズッコケ」をやってみた。誰かが登場したり、お決まりのギャグを放つと全員でやる「ズッコケ」。柔道の受け身をとるように。ズッコケ!何回かやってみると、なんかうっすらと面白くなってきた。そうやって理解を徐々に深めるしかないと思った…。あの「ズッコケ」に関しては、その公演の座長だったスッチーさんが言語化してくれて意味が明白になった。ズッコケ!「なに一人でこけてはるの?すち子さん」「だってずいぶんとケッタイな登場の仕方しはるから」「どこもケッタイやないやないけ!」はーん、あのズッコケはケッタイな出来事や人物に対するリアクションなんだー。理解理解。でもケッタイってそもそもどんな意味?

吉本興業コンテンツの海外展開をアジア地域中心で行っているはずだ。「笑いは世界の共通語」みたいなキャッチフレーズを何年か前に聞いたことがある。ところがどっこい、今回の「吉本新喜劇」で、これをそのまま海外に輸出するのはとても大変だぞ、と思ってしまった。これこそガラパゴスだ。特別な言語と特別なルールを了解して初めて意味が伝わる。こりゃ子供の頃からの習慣と鍛錬が必要だわ。
●その新喜劇の前段にあった漫才も、かなり難しい。いや日本人のボクだから漫才フォーマットは普通に理解できるけど、外国人はどう思うだろう?最初にまくらの話題があって、何かのキッカケから「それじゃちょっとやってみるか?」になる。あとは日常生活の「あるある」と、それを微妙に逸脱する違和感が舞台装置なしで繰り広げられる。それが面白いはずなんだけど、日本人の日常生活「あるある」が共有できてなかったらどうなのコレ?「コンビニあるある」で自動ドアが開くジェスチャー。あれ、外国で伝わるか?むしろ「お笑い」こそが実は海外移植が一番難しい分野なんじゃないかと思った。
USJも、日本のコンテンツを積極的に取り込んで売上を伸ばしたはずだ。アメリカ・ハリウッドの世界観を面白がるはずが、いつのまにか「ワンピース」とかに手を出して…今やごちゃまぜ。でも、これは、アメリカのキャラクターと物語だけでは、日本人に全然響かなかったことの証明になってる。ぶっちゃけ「セサミストリート」エルモくんじゃ日本の子供は親しみ感じないだろう。「ターミネーター」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」も所詮80年代映画で、90年代以降に生まれたキッズには何のリアリティもないもんね。「物語」の共有はホント難しいよ。


●音楽も大阪で。特に、NMB48 に注目してみた。

オール巨人「天国への手紙/通天閣も笑てるわ」

オール巨人「天国への手紙/通天閣も笑てるわ」2015年
●もうこのへんになってくると本当に意味がわからなくなってくる。オール巨人師匠がウタ歌うってどんな意味があるの?これスゴイことなの?昭和歌謡マジど真ん中なんですけど。「人生二度漬けかまへんよ ほら通天閣もわろてるわ」串カツの歌なのか…。そしてもう一曲が「あんじょうやりや 2015」。1982年にこの原曲「あんじょうやりや」で彼はソロデビュー(ジャケ背景に当時のポスターが貼ってある)。その楽曲を30年以上空けてリレコーディングということで。作曲は「大阪で生まれた女」で有名な BORO。1982年のEP盤も確かにレコ屋では見たことがある。当時のマンザイブームの頃を考えたら、もっと浮ついた曲でもよかったのに。ザ・ぼんち「恋のぼんちシート」でいいじゃん(この曲、作詞作曲:近田春夫、演奏:ムーンライダーズなんだって)。なのに、実にしょっぱい男女の離別の歌謡曲。こうなったら、原曲も300円くらいだったら買おうかな…。
●あ、この人、明石家さんまさんとほぼ同期、厳密にはやや後輩なんだって。うわーもっと古い人だと思ってた。いや、さんまさんの現役感がハンパないのか。

NMB48「世界の中心は大阪や 〜なんば自治区〜」

NMB48「世界の中心は大阪や 〜なんば自治区〜」2014年
「吉本新喜劇」の拠点・なんばグランド花月のお向かいのビルの地下に、「NMB48劇場」は存在する。花月の建物自体の中にも「AKBカフェ&ショップNAMBA」というお店が存在する。NMB48吉本興業は関係が深い。秋元康さんの監修は前提とはいえ、NMB48 のマネジメントは吉本の系列会社が担っているのだ。 他の地方グループは AKB 本体のマネジメント会社 AKS が主導権を持っているのに、ここだけちと事情が違うらしい。

●もう少し検索してみたら、実際のマネジメント会社の名前は「KYORAKU吉本ホールディングス」!おお、ここでパチンコ業界大手企業KYORAKU が登場してきた!二者の合弁会社だが出資比率は80:20で KYORAKU が強い。社長は、よしもとクリエイティブエイジェンシー社長・岡本昭彦氏(元ダウンタウンマネージャーで、昔よくテレビ出てたよね)が兼任。どちらも本気です。KYORAKUって大阪の会社だっけ?と思ったら名古屋の会社。SKE48劇場のある「サンシャイン栄」(あの観覧車がドテッパラにくっついている建物です)もこの KYORAKU の系列施設でした。SKE48 もかつては彼らの系列会社がマネジメントしてたという。AKBグループとめっちゃ縁の深い会社なんだな。AKBの地方進出を促した会社なのかもしれない…。
●で、やっぱり、という印象でありますが、本業であるパチンコ/パチスロの開発・生産・販売においては、AKB を存分に使った機種を何種類も出してます。今の最新機種は「CRぱちんこAKB バラの儀式 Sweet まゆゆVersion」だって。ともかく、ここでもアイドルという「知財」〜「物語」がパチンコという娯楽に付加価値を与えている現場があり、そのために立派な大人たちが大きなお金と手間をかけてビジネスの仕組みを真剣に作っている様子が見受けられるのです。「物語〜消費」ってフワッとしたユーザー視点の言葉だけど、その商材供給を整えるためには生々しくてタフなビジネスがあるってのが理解できちゃう。コンテンツのライセンサーとライセンスを活用したい者の共闘関係。パチンコ屋さんは日本全土に存在してて、握手会じゃ到達できない地方からも収益を絞り出してくれる。伸び悩むCD売上やライブの券売・物販で回すより、ずっと手堅い収益スキームだよね。

●でもさ、アイドルそのものに魅力があることが、全ての大前提。ボクはパチンコ打たないしね。
●アルバムリード曲は「イビザガール」大阪なんばから地中海リゾートアイランドへワープ。メンバーみんなが水着で元気いっぱいに踊るポップス。でも、せっかくの世界的な巨大クラブがひしめくイビザなのに、クラブミュージック要素はゼロで残念…と思ったら、先行シングル曲「カモネギックス」がギンギンに EDM風 てかユーロビート〜ハイエナジーでありました。よりトランシーなリミックスも収録ですわ。カモネギックスっつー意味わかんないフレーズの連呼もむしろクール。
●DVDもしっかり見ました。「チームN 3rd Stage ここにだって天使はいる」公演。この時期の NMB には柏木由紀ちゃんもAKBから兼任所属しているのね。ボクが知ってるメンバーは、クールでシャープな山本彩ネエさん。革ジャンで武装してエレキギターを演奏するソロ楽曲「夢の dead body」って曲がカッコイイねえ。それと…渡辺美優紀って子には見覚えがある…明るくて元気な子。他の子のことも知りたいと思って公式HPのプロフィールページを見たら…あらら、なんだか大勢がすでに脱退卒業しちゃってるみたいだぞ?!このアルバム一昨年のヤツだよ、そんなに昔じゃない。新陳代謝が激しすぎるよ!
●アイドルの「物語〜消費」ってのは、女の子がステージにデビューして、少しづつ成長して、グループの内外で活動して、立派な役割を担っていく過程に、ずっと寄り添っていく、応援する、ただひたすら愛でる、みたいな姿勢だとボクは思ってる。目をつけた女の子の、ステージデビューから卒業引退まで、きっとその子の人生にとっても一番輝かしい時期を、全部眺め切ったらそれは実に達成感があることだろう。アイドルファンはリアル世界に進行するコンテクストとしての女の子の「物語」を読む技術を持つ人。秋元康を中心とした運営/マネジメントサイドがその女の子に何を課すか、何を期待するか、という周囲環境をもメタ視点で俯瞰して「物語」を読み込む。それが醍醐味なのだろう。とはいえ、女の子が消費され尽くして退場するペースが早すぎるのは、ちょっと心配だけど。

NMB48「DONT LOOK BACK」

NMB48「DON'T LOOK BACK」2015年
●このシングルは、このジャケの中央にいるメンバー・山田菜々ちゃんが卒業するタイミングでリリースされたものだ。前述の山本彩、渡辺美優紀に挟まれてる彼女は、ボクが好感を持ってた娘でして。甘ったるい声とネイティブ大阪弁で楽しくMCをこなす様子は、このグループのムードメイキングに大きく貢献しておりました。山本彩ちゃんがどこか超然とした強いリーダーのオーラを出しているのに対し、山田菜々ちゃんはワイワイ賑やかな大阪テイストをチャーミングに演出し、メンバーのキャラをうまく引き出すべく空気を混ぜ返す役割を果たしているという印象だった。この時は TEAM-M のキャプテンという位置付け。
●でもボクは真摯なファンではないので、今回この記事を書くにあたってアレコレ検索して、初めて彼女がグループを卒業したのを知った。わーワリとショック!他の娘が抜けても特に何も感じないけど、この娘は惜しいなあ。「DON'T LOOK BACK」はグループを去りゆく彼女へ捧げられた曲なのだろうか。しかし甘口な彼女には意外なほどハードでアップテンポなナンバーになってる。「♪振り向くな!昨日より前にでろ!後ろに夢はない!一歩でも踏み出せよ!昨日の自分捨てて!」秋元センセイからの檄と受け止めればイイかな。
「TYPE-B」盤だけに収録されてる曲「みんな、大好き」山田菜々ちゃんのソロ楽曲。「♪自分で決めたことなのに 涙が溢れ出て止まらなくなる 私のこんなわがまま とても優しい目で聞いてくれた」本来の持ち味のスウィートネスで、メンバーやファンに対して感謝の気持ちを歌う。彼女の卒業を演出する運営のストーリーテリングがいいねえ。運営という名の「物語」の書き手と、ファンという「物語」の読み手、「物語」を演じる女の子本人。全員が共犯になって、リアルの中にファンタジーを作り出す。

NMB48「らしくない」

NMB48「らしくない」2014年
山田菜々在籍の時代の様子をもうちょっとチェックしたくて、一枚前のシングルもチェック。もちろん TEAM-M メインの「TYPE-B」盤を入手。同じシングルでも収録曲が違うアイドル物件の買い方、やっと飲み込めたような気がする。まーセンターっぽい位置で活躍してるけどド真ん中ってワケでもないので、たっぷり堪能ってワケにはいかないけど。
●ただ、ビデオクリップの速いカット割りの中で、どの娘がナニしてるのか必死に観察するようになるよね。ん?この子も可愛いかもしれないぞ、この子はいい動きするんだな、ショートカットって個性的だね、今のはイイ表情だ!とかとか。その瞬間は音楽は完全に聴こえなくなる。この時、何を消費しているんだ?と問われれば「音楽」ではなく「アイドル」だな。間違いない。
●ビデオクリップには、キダタロー氏が出演。さすが大阪!そして最後にアワアワパーティ!ジャケでみんながアワだらけでしょ。イビザ島の有名クラブ AMNESIA の有名すぎる演出からインスパイアされてるのだろう。本物のアワアワパーティはアワの量が人間の身長を超えて溺死寸前まで追い詰められるらしいですが。
●さて、グループを卒業した後の山田菜々は、よしもとクリエイティブエージェンシーに移籍してピンのタレントとして活動中。得意のトークを活かしたお仕事をしてるみたいだね。

●さて、ここまで NMB48 を研究してみて、新たに興味を持ったのは須藤凛々花って子。哲学者になりたい!と言い放つズレっぷりや、NMBなのに東京出身とかが違和感出しまくりの華奢な存在感の女の子なんだけど、なぜかTBSのCS系サービス「TBSチャンネル」ガチの麻雀番組に出演してる。その名も「NMB48須藤凛々花の麻雀ガチバトル トップ目とったんで!」←だから東京出身だろって…。そこで吉本芸人や元AV女優・及川奈央「アカギ」「カイジ」福本伸行センセイとマジで麻雀打ってるっぽい。別の意味での人生哲学学べそう。なんだこりゃ、マジ見たい。配信とかで見られないのか?
●そんで、この須藤凛々花山田菜々卒業後の次のシングル「ドリアン少年」2015年でいきなりセンターに抜擢されちゃった。がんばってね。

きゃりーぱみゅぱみゅ「キミに100パーセント/ふりそでーしょん」

きゃりーぱみゅぱみゅ「キミに100パーセント/ふりそでーしょん」2013年
AKB軍団とは別格のポジションを確立し、青文字系ファッションのカリスマからハラジュク/カワイイの女神へ進化して、とうとう生身の人間でありながら「クールジャパン」政策の重要輸出品目になってしまった、特別な女の子にもちょっと言及。なにしろ、エヴァバイオハザードと肩を並べて、USJのアトラクションになっちゃうんだからね。
●このシングルはデビューから4枚目の、彼女が二十歳になる頃の作品。だから「ふりそでーしょん」。キティちゃんの年齢なんて考えたことないように、彼女も年齢なんて超越した存在のように思ってた。この段階でやっと二十歳って、自己演出に長けた素晴らしい才覚がホント早熟だったことに改めて戦慄するわ。あと、こんだけトリッキーな自己演出をしているのに、テレビのトーク場面だとフラットに常識的で礼儀正しい立ち振る舞いをするのが好き。へんなキャラ演出をしないトコロが彼女の特別。すっとんきょうなキャラ作りはテレビの中でホントうじゃうじゃ跋扈してるけど、彼女は変人じゃないし変人であるフリもしない。だって、彼女は自分の美意識を売っているんだもん。それが彼女の「物語」「知的財産」

●ということで、「知的財産権ビジネス」「物語〜消費」を、大阪USJ & 吉本新喜劇〜NMB48 オマケにきゃりーまで行って、モニャモニャ考えたことを、またしても誰も読めないようなテンションでだらだら書きましたとさ。すいません!


●動画も拾ってみる。
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会社を半日サボって、胃カメラ検査に行った。
もう慣れっこになった胃カメラ。麻酔を点滴される気持ち良さ、喉にゴツゴツ当たって痛い黒い管、内臓の内側から水を浴びせられる奇妙な感覚。検査後にソファで麻酔が抜けるまで眠る…。すべての段取りが好き。
●でも、最後の診断で、また胃の表面に気になるモノが見つかったと聞かされる。すでに二ヶ所から組織をつまみとり、検査にまわしたそうな。ただでさえ、粘膜下腫瘍が出来ててその経過観察で毎年胃カメラするようになったというのに、観察要素がもう一個増えるとは面倒な話だ。
●病院を出ると、青い空。虎ノ門ヒルズの近くのカフェで、ハンバーグランチセットを食べる。朝飯抜いて腹ペコだったよ。とっても美味しかったよ。

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(虎ノ門側から、新橋/汐留方面を見る…マッカーサー通りってヤツ)


●今回の芥川賞本谷有希子さんと一緒に同時受賞したもう一つの作品も読む。
滝口悠生「死んでいない者」
●とある老人の通夜の晩に、親戚たち30人ばかりが集まってくる。もはや誰がどういう関係だかもよく分からないこの集団が、その個々人それぞれの主観視点へ次々とワープして自分たちを語る。この語りの主体がスッとスライドしていく様子が、実に不思議な浮遊感。一体誰の主観からモノが語られてるのかも不明な瞬間もあり、そこにはすでに亡き者の視点までが混じり合い、取り留めもない記憶がフワフワと現れては消えていく。実に新鮮な読書体験。
芥川賞作品を定点的にチェックしていると、自分の力だけでは到達できない文芸作品に出会える。オフビートといえばオフビートの、起伏のないこの作品は娯楽的ではないけど、半ば破れかかってる多元的三人称の構成が、まさしく文章の芸としてのオモシロさを持ってるのは間違いなくて、ボクはとっても満足する。


●また、映画の話をさせてもらいます。ちょっと前の話だけど。
●会社帰りのレイトショーで観に行ったよ@新宿バルト9
「DENKI GROOVE THE MOVIE ? - 石野卓球とピエール瀧」

「DENKI GROOVE THE MOVIE ? - 石野卓球とピエール瀧」

●日本の音楽シーンの中で、完全にワンアンドオンリーな場所を確立して独自の世界を追求する二人の男。石野卓球+ピエール瀧=電気グルーヴ「テクノ」という文脈をなぞるようでいて、昨今の EDM ブームなんて目もくれず、時流から乖離した場所で自分たちのスタイルを深化し続ける。そんな電気グルーヴとはいったい何者なのか?何者だったのか?何者であり続けているのか?
●これを、80年代の前身ユニット・人生までさかのぼって、貴重な過去フッテージを存分に使い、この卓球と瀧の二人の存在をなぞっていく。これがなぜか胸を打つ。彼らの生き様が胸を打つ。デタラメでヤケクソなパフォーマーだった悪ガキ二人が、テクノという音楽フォーマットを媒介にしてワールドクラスのアーティストに成長していく。

●四半世紀にも及ぶ長いキャリアの中には、当然のように活動のペースやスケールの緩急がギクシャクする場面もあるが、決して二人はお互いを裏切らない。二人の役割はご存知の通り全然違うでしょ、瀧は音楽的貢献ゼロなんだから、100%楽器できないんだから。なのに、血を分けた兄弟のような固い結束と信頼が、時間を重ねるごとにハッキリしていく。その様子が、そのまま彼ら二人の人間的成熟だったり、音楽家や俳優などなどの仕事の深みに重なっていく。その一方で、狂犬のような元来のマッドネスはその鋭さを全く衰えさせない。スゴイ。
●2014年のフジロック、ヘッドライナーとしてのパフォーマンスを終えた後、くだらないギャグで屈託なく爆笑しあう二人の姿がまぶしい。こんなに仲のいいコンビってあるもんかね。漫才コンビだってこんなに仲良くできないでしょ。

石野卓球のクラブプレイなどなどはボクも若かった90年代にダンスフロア(新宿 LIQUID ROOM!)とかで聴いてた。なかでも映画のなかに登場したフッテージとして一番嬉しかったのは、1997年一番最初の「フジロック」だ。 あの現場にボクはいたんだぜ!メインじゃなくてセカンドステージ、締めは APHEX TWIN、手前に BOREDOMS が出演してた。ドイツのデジロック ATARI TEENAGE RIOT も早い時間に出てたよ。電気のパフォーマンスは最高だった。フジロックだけに、富士山のキグルミを着た瀧さんが「富士山!富士山!高いぞ高いぞ富士山!」バカっぽさ大噴火。ホントの富士山の麓でやった唯一のフジロック
●まーあれは地獄だったよ。日本初の本格野外フェスにスタッフもオーディエンスも不慣れなまま、台風直撃で二日目公演が全キャンセル&大混乱。都会のライブハウスに行くような軽装、スキニーなTシャツとハイヒールで参戦して凍死寸前になってる女子いっぱい。風で倒れそうなメインステージにあのレッチリがビビリ気味で演奏してた。あそこで5人死んだとか、根拠ゼロの都市伝説まで流れたもんね。懐かしいなあ、あっこからも20年経ってる。

●時代の証言者として、元メンバーのCMJK砂原良徳、コラボも果たした盟友スチャダラパー、おまけに小山田圭吾までがインタビュー取材を受けてる。フジロック創始者・日高正博、ナゴムレコード時代の先輩・ケラリーノ・サンドロヴィッチ、ロッキンオンジャパン編集長・山崎洋一郎が登場する。けど、本人稼働はなし。本人はフッテージの中ではしゃぐ姿を見せるだけ。


●で、やっぱ、ここで電気グルーヴの音楽が聴きたくなるよね。

電気グルーヴ「FLASH PAPA」

電気グルーヴ「FLASH PAPA」1991年
●記念すべきファーストアルバム。映画の様子を見ると、バンドブームの真っ盛り、彼らはアイドルのようなワーキャーぶりに囲まれてた。どこにいっても人気モノ。ラジオでも面白キャラが立ちまくって大騒ぎ。知る人ぞ知るカルト的存在から一気にテレビで活躍する新進気鋭のアーティスト。なにしろテクノもラップも知らない世間から見れば、突然変種のような音楽をひっさげて颯爽と登場、しかもギャグとしてオモシロいんだから。当時、ピエール瀧は、ピエール畳と名乗ってた。いつ瀧になったんだっけ?

●当時のことはよく覚えてる。ボクは当時高校生で、このアルバムのプロモーション用8cmCDシングルを今は亡き国立ディスクユニオンでピックアップしたよ。いくつかの曲をつなぎ合わせた9分ほどの内容。しかもそれを後生大事に今でも持ってる。むしろこのアルバムはカセットテープにダビングしたので現物は今回買い直してしまった。
●当時はマッドチェスター・ムーブメントTHE STONE ROSES、HAPPY MONDAYS、THE INSPIRAL CARPETS とか)と、ヨーロッパ産アシッドハウス/レイブカルチャー808 STATE、ORBITAL、THE KLF、HARDFLOOR とか)の全盛期。だから彼らもわざわざマンチェスターのスタジオでこのアルバムを制作している。なんと豪気なことか!バブル崩壊以前の音楽業界は、こんな奇妙な連中のデビューにそこまで投資してたんだ。ボクはもちろん当時のマンチェスター勢の活躍も聴いてたから、その意味でもスゲースゲーと盛り上がったモノだよ。
●で、内容といえば確かにアシッドハウス直系の薄っぺらいピコピコトラックが実に時代で。ただし、それを外国のテクノアクトと比べようなんて思わなかった。耳を奪われるのは、今の電気からは想像がつかないほど饒舌なボーカル〜ラップ部分なのだ。これが徹底的にシュールな悪フザケに終始してて、そこ聴いてるだけで爆笑してしまう。初期の彼らは、おもろラップの亜種だったのだ。
●この件に関して、映画の中のスチャダラパー BOSE の証言が興味深くて。電気グルーヴの前身・人生が、このナンセンスに特化したユニットだった…このアプローチをヒップホップとラップで表現しようとしたのがスチャダラパーというユニットの発意だったとな。なのに、その人生が、改組してラップをするという。おいおい本家が俺たちに接近してきちゃったよ、そんなことを考えていたとな。メジャー以前から彼らはカルトなカリスマだったというわけだ。

人生「バーバパパ」

人生「バーバパパ」1988年
石野卓球ピエール瀧の最初のキャリアが「人生」というこれまたケッタイな名前のバンド?ユニット?だったのは前述しました。彼らの音楽は、卓球がシンセで作ったニューウェーブ風テクノポップにデタラメな歌をのっけて歌うモノで、卓球や瀧(当時は畳三郎)ほか友達大勢が珍妙なカッコをして暴れまわるものでありました。卓球は顔白塗りに目の周りが赤青、は生身にドラえもんコスプレ、デタラメばっかり。
●そこに80年代インディシーンの重鎮であったケラ氏が主宰レーベル・ナゴムレコードからのリリースを勧める。ナゴムにはケラのバンド・有頂天大槻ケンヂ筋肉少女帯田口トモロヲばちかぶり、ガールズバンド・マサ子さんなど、当時のサブカルの最先端が集結してた。卓球ナゴムに就職するかのような気持ちで上京。1986年にソノシートを、1987年には三枚のアルバムをリリースする。そしてたちまち人気バンドになってしまうのだ。
●この音源は、当時はサブカル雑誌だった「宝島」が立ち上げたインディレーベル・キャプテンレコードからリリースされた、人生としては最後の作品。このキャプテンレコードというレーベルも80年代インディシーンとしては大きな磁場を持っていた。ラフィンノーズ、ニューロティカ、怒髪天、JUN SKY WALKER(S)、アンジー、ウィラード、THE POGO などなど、タフなロックを志向するバンドをゴロゴロ紹介していた。個人的にはこのレーベルは馴染みが薄い…今後研究対象…。これも今回初めて聴いた。
●で、ここにすでに電気グルーヴの萌芽が見えておりまして。「FLASH PAPA」に収録されてた「生ゴミOH2」はアレンジも歌詞も違うカタチで「生ゴミ王2」として収録されてる。アルバムタイトルも「パパ」つながりで似てるし。そして最初期の電気グルーヴ人生のセルフカバーをライブで披露してたみたい。これは映画で知ったんだけど、電気の代表曲「N.O.」人生の時代の曲だった…ボロボロのライブハウスでメジャーデビュー前後の卓球があの歌を歌う映像があって…お、古い時代の曲だったんだー。つーことで、人生電気グルーヴの間には、なにげに強い連続性があったわけね。

電気グルーヴ「VITAMIN」

電気グルーヴ「VITAMIN」1993年
●さてココでメジャー4枚目のアルバムまでワープする。当時の関係者にとってコレは大変な問題作だったのだ。前作「KARATEKA」まででオモシロ路線を突き進めた電気グルーヴはこのままさらに「オモシロイ奴ら」として突っ走ることも出来たはずで、周囲もそれを普通に期値していた。ところが、オフ旅行でヨーロッパのテクノシーンの現場に触れた卓球が、本格的なテクノアプローチを推進。第三のメンバー砂原良徳のセンスも取り込んで、世界同時間水準感覚のテクノ手法を取り込むようになる。結果仕上がったのが、半分がインスト楽曲という極端な内容。砂原良徳 AKA まりん自身が「もうこれ歌詞いいよね、半分インストでもいいよね」と躊躇なく言い放つ卓球らにビビったほどの決断。当時のメジャーでは革新的すぎる、おまけにオモシロ路線は歌詞ナシじゃ成立しないだろ、とレーベル・キューンソニーは戦慄するのです。
●で、アーティスト&レーベル両者妥協の落とし所が、人生時代の楽曲「N.O.」を収録すること。この曲の存在と魅力はスタッフも重々に承知しており、その歌モノとしての価値、メロディやリリックの素晴らしさに注目していた。でも出しどころに迷っていた…。彼らをインディからフックアップして以来、長くマネジメント側面から電気グルーヴに関わり続けている中山道彦氏(現・SMA代表取締役)は、もうココしかない!と語る。彼らが今後ボーカル音楽から遠ざかるのであれば、歌モノであるあの曲をいい形で出せるのはココが最後のチャンスだ。「あの曲は、卓球くんの青春なんですよ。上京したばかりで何もない不安を歌ってる」〜しかたないなとわかっていながら どこかイマイチ割り切れないよ 先のことを考えると不安になるから今日のところは寝るしかないね 学校ないし家庭もないし ヒマじゃないしカーテンもないし 花をいける花瓶もないし イヤじゃないしカッコつかないし。人生時代の不安と葛藤がここにあったのね…。見事にこの曲はシングルヒットとなり、アルバムもセールスを伸ばす。

メンバーとしちゃ、インストでも受けるんだよ、レーベルとしちゃ「N.O.」入れたから売れたんだよ、と見解の相違は今でもあるみたいなんだけど。確かにこのアルバムのインスト曲には(ここ以降もそうだけど)迫力が伴ってるよね。ボクは「DISCO UNION」という曲がアシッドかつファンキーなハウスっぷりが大好き。好きなレコ屋の名前に似てるし。シングル「カメライフ」に収録されてる「DISCO UNION '95」というリミックスバージョンも好き。「STINGRAY」はどっちかってとまりんの趣味かな。「POPCORN」「新幹線」の突き抜けた開放感とドリルのような突貫力は卓球のワザか。「SNOW AND DOVE」は完全にチルアウトもの。そこまで手を出されたら売る側はビビるわな。
●一方で、ナンセンスなリリックぶりが相変わらずな「ニセモノフーリガン」「富士山」のようなオモシロ路線もなくなったわけじゃないよ。相変わらずしょーもないよ。

電気グルーブ「ORANGE」

電気グルーヴ「ORANGE」1996年
●おお、このアルバムは買ってなかったーと今回気づいて入手しました。「VITAMIN」そして「DRAGON」(シングル「虹」を収録!)を経てストレートアヘッドなテクノスタイルに自信をメキメキつけてきた時期。石野卓球はベルリンのビッグイベント・ラブパレード100万人の前でDJプレイをし、国際的知名度も上げていく。そんなタイミング。しかし映画での扱いはワリとスルー気味。次作「A」があまりに傑作だからかなあ。「A」収録の電気最大ヒット「SHANGRI-LA」が素晴らしすぎる。この曲の製作時に、まりんは、あまりの仕上がりの良さに手汗が止まらないという経験をしたそうな。そこまでスゴイクリエイティブに接近できるってどんな気持ちだろうね。

●とはいえ、このアルバムも聴きどころはイッパイある。まずはマッシブなデジロック・アプローチが強い「誰だ!」が目立つね。時代的には THE PRODIGY THE CHEMICAL BROTHERS が天下を獲ってる時期だからね。血管ぶちギレ高圧テンションでも、リリックはしっかりオモシロナンセンス。
●まだまだ価値があるよ。全編のトーンは実に強力な王道アシッドテイスト。「キラーポマト」のナンセンスが実にアシィィッド!なビートと見事に合体してるのも最高。「VIVA! アジア丸出し」ではコーラスに岡村靖幸が参加。アシッドファンクのトラック全編で岡村ちゃんの天才的なアドリブシャウトがちりばめられてる。珍しくダークなイメージのダブテイスト「スマイルレススマイル」も新境地かも。

電気グルーヴ「NOTHINGS GONNA CHANGE」

電気グルーヴ「NOTHING'S GONNA CHANGE」1999年
この年、まりんこと砂原良徳がグループを脱退。同じテクノでもイギリス風のインテリジェンステクノ志向だったまりんと、ドイツを中心に人脈を広げた結果、マッシブでトランシーなテクノを志向した卓球の間で音楽性の乖離があったと、映画では語られている。でも、決して喧嘩別れではなく、チャンスがあればいつでも協力しあう関係にあるのは今でも変わらないらしい。まりん「A」「SHANGRI-LA」電気グルーヴをヤリ切ったのだろう。ということで、卓球+瀧二人体制になってのシングルがこれ。2000年のアルバム「VOXXX」に収録されることになる。
これが実に洗練された可憐なハウスでウットリする。ジャケもかわいいし。「虹」と同路線の女声フィーチャーだが、もっとトラック重視。「VOXXX」の先行シングル「FLASHBACK DISCO」も実にクール。「なにも変わらない」というにはキチンと進化してしまっている。
まりん以降の電気にはサポートとして DJ TASAKA KAGAMI という仲間が新たに加わる。二人は DISCO TWINS という名前で別個に活動することに。このシングルでは KAGAMI による「FLASHBACK DISCO」のリミックスが収録されてる。残念ながら KAGAMI は2010年に急逝。この出来事には卓球も大きなショックを受けたという。

電気グルーヴ「人間と動物」

電気グルーヴ「人間と動物」2013年
「VOXXX」発表後の2000年以降、二人体制の電気グルーヴは停滞期に入る…新作オリジナルアルバムは2008年の「J-POP」までリリースされなくなるのだ。レーベルもこれを心配するかと思ったら…前述の中山道彦氏は「ラルクがヒットしましてね、それどころじゃないというか、とにかく忙しくてね、ラルクがね、うふふ」…あ、あんま気にしてなかったみたい。
●そしてこの「J-POP」以降の電気は、時流のダンスミュージックやジェイポップとも直接関係のない、マイペースなスタイルを作ることになる。インスト楽曲とボーカル曲の使い分けのような二刀流が、いい感じにハイブリットされて作風に区別がなくなった…これはリスナー側の成熟もあるのだろうけど。相変わらずリリックはナンセンスだけど、オモシロ路線というより意味消失、あってもなくても同じみたいな存在。ある一定の成熟に到達してしまった感のある電気グルーヴ。さて、今後はどんなことをしてくれるのか?

石野卓球ツイート のコピー

●おまけ。石野文敏「LOW LIFE」1983年
●先日、突如卓球本人の twitter アカウントから、こんなツブヤキが。URLを踏むと直接「GIGA-FILE便」のダウンロードページへ。早速DLしましたが、なにがなんだかよくわからなかったです…。高校一年生の時からこんなことやってたんだな。PUBLIC IMAGE LTD. のファーストは持ってなかったコトにここで初めて気づく。セカンドとサードは持ってるのに。今度探さないと。



●さてと、いい動画があるかな?
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本谷有希子さん、芥川賞受賞。

本谷有希子「異種婚姻」

本谷有希子「異類婚姻譚」
●とうとう獲りましたね芥川賞。三度目の正直ってヤツっすね。今回はなんだかバッチリの安定感で…これって結婚&出産を経ての変化?毎回シビレるほどのヤバい人物が出てきてその不安定感が絶妙だったのに、今回はキャラが醸す不安定感はそれほど前に出てなかった。でも十分に示唆的。テーマは夫婦関係。夫婦ってなんだか似てくるよねーみたいな感じをとっかかりにして、微妙で奇妙な世界に読むものを連れていく。キャラがヤバいんじゃなくてキャラの間の関係のヤバさ。
●で、すでに結婚15年経過、初めて会ったのは25年前の15歳の時、というボクとワイフの夫婦関係に目を振り向けると、まー長い時間をかけてマイルドになり、ボクにとっては実にイイ湯加減のほわわ〜んとした感じに仕上がりました(ワイフがどう思ってるかは不明だけど)。世間にはとても晒せないほどのダメ人間ぶりや極端なカタヨリコダワリ歪みっぷりを開示公開できる人間関係はボクにとって地球上に唯一。ボクがノーマルな社会生活を送るためのガス抜き安全装置を担ってくれているワイフがいなければ、とっくの大昔にボクはブッ壊れていたでしょう。実際、一回根本的にブッ壊れた場面においても、キチガイ相手によくぞうまく捌いてくれましたと、本当に感謝の思いを感じるのです。そして実際のところ、年を重ねていくごとにボクはワイフにどんどんラブラブになっていくのです。今と比較すれば、結婚前なんて異常に淡白だったわ。

●そんな事情も感情もコミコミで、作品中の「旦那」は、不気味キャラながらも他人に思えなくて。自分を客観視するのが得意じゃないボクは、この「旦那」の不気味さはボクにも備わってるのではないかと心配になるのです。ただ一方で、これまた客観視が難しい「夫婦関係」という孤立した最小単位の社会は、世間一般においても奇妙な不気味さがヌクヌクとのさばる温床になってるのかもしれない、とんでもない狂気が堂々と小さなカプセルの中でジクジクと巣食ってるのかもしれない、とジンワリ思うのでありました。




●ちょっと前に見た、映画の話。
●会社の帰り、渋谷パルコ・シネクイントに駆け込んだのよ。
●お目当は、映画「STRAIGHT OUTTA COMPTON」

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伝説のヒップホップユニットにまつわる実話を映画化。
●1980年代後半から1990年代初頭にかけて活躍した「ギャングスタラップ」の先駆 N.W.A(ニガズ・ウィズ・アティチュード)がそのキャリアを立ち上げ、スターダムにのし上がる様子を描いた伝記映画。過酷なロサンゼルスのゲットーライフ…ドラッグディールをやめて音楽で身を立てようと決意する仲間たち…そして成功と享楽の日々。だが、いつしかチームは分解し、取り返しのつかない悲劇が彼らを襲う…。これが実話だというコトにゾクゾク。そして当時十代だった自分にそのままシンクロする。
●注目は彼らの攻撃的なサウンド!激しいライブと過激でスキャンダラスな発言が社会に波紋を広げる。「世界一凶悪な音楽グループ」といわれた彼らのスタイル。ファックだのニガだのという言葉が社会のタブーだった時代(今もそうか)にそれを躊躇なく撒き散らすフテブテしさに世間の良識は眉をひそめる。でも、理由のないイライラが止まらないティーンのボクはそんな彼らに震えたよ。これがヒップホップなのか!生まれて初めてヒップホップを聴いた瞬間の、ショックに感電した記憶が頭の芯の中で熱く震えだす。猛り狂った感情をダイレクトに表現し、権力に容赦なく噛み付く。そうだよ、ここから始まったんだよ…。

●加えて、役者さんたちがアーティスト本人に実にそっくりなわけですよ。
EAZY E の挑戦的な目つき、DR.DRE の面長な感じ、ICE CUBE に至っては実の息子さんが演じてるから、完全に本人が若返ってるように見えますわ。チラチラでてくる脇役もかなり忠実。グループを引き裂く SUGE KNIGHT のヤクザな威圧感、DRE がプロデュースする SNOOP DOGG のゆとり世代風な立ち振る舞い、2PAC の元気のいいチンピラなキャラもかなり雰囲気そっくりでテンションが上がる。これが、1996年くらいまでのウェッサイ・ギャングスタラップに彩られて、ヒップホップ史として有名すぎる一連のドラマが描かれる。

映画「STRAIGHT OUTTA COMPTON」舞台あいさつ

●オマケに、この日の夜の回には、N.W.A のオリジナルメンバー DJ YELLA 本人の舞台あいさつがあったんだ。
●つーか、会社でペコペコ検索してた時にたまたま見つけたんだ…「1月29日 舞台挨拶 DJ YELLA 来日!」今日かよ!行くしかないじゃん!早めに会社抜け出して、雨の中パルコまで走って行きました。お客はイカツイBボーイBガールさんがいっぱい、チケットも最後の4枚ってトコロで滑り込みセーフ。
●ぶっちゃけグループの中で YELLA って存在感薄いので何した人か何してる人か全然わかんないです。でもあの激動の時代をリアルタイムに経験したってことには敬意を感じる。登場したご本人は、N.W.A 時代と同じ全身黒のスウェット、ただ大幅におデブな、でもどこか愛嬌のあるオッサンになってました。「みなさん、写真撮影のコーナーです、どうぞイェラさんの写真を…」と司会のアナウンスが促したら、ご本人が一番夢中で写真撮って「インスタに上げるからみんなフォローしてね!」って言ってたもん。

●彼の言葉で印象に残ったのは…「当時のコンプトンってどんな感じだったんですか?」という質問への答え。
YELLA「コンプトンにもいいところはあるんだけど…実際のところ、ドライブバイでの銃撃や殺人が日常茶飯事でまるでウォーゾーンのようだったよ。マジでマジてタフな場所だった!」そっか…部外者には恐ろしいゲットーは、その土地の当事者には快適なのだろう、なんて錯覚があったんだけど、彼らの街コンプトンはそこで生まれ育った者であっても馴染み切れないほとワイルドで危険なんだ…。ギャングスタラップのスーパースターですら、タフな立ち回りをしないといけない場所だったのか。実際のところ、彼らは本物のギャングじゃなかった。しかしギャングに囲まれて生活していたのは事実だ。グループの初期活動資金も、EAZY のドラッグ稼業だったのも有名な話だし。学生だった CUBE がスクールバスに乗ってたら、ギャングの幹部がバスをムリヤリ止めてピストル片手に若者に説教たれるなんてシーンもある。その後ブレイクしたグループに世間が噛み付く…「あなた方の音楽は暴力礼讚では?」彼らはこう切り返す。「暴力礼讚?オレたちはストリートの現実を伝えているだけだ。現実をよく見ろ、オレたちは正直なだけだ」

●それと YELLA はこんなことも。「全米40カ所を回るライブツアーも思い出深いが、一番はスタジオの中での作業だ。DRE と二人で一晩中音楽作りにハマったのが印象深い。映画の中でもライブやスタジオのシーンは特にみどころだ」確かにスタジオのシーンは和気あいあいだ。コンソールの中も外もノリノリで体を揺すぶってグルーヴを共有する。黒人さんの陽気さ、ファンキーさが楽しい。
「オレが映画の中では女好きに描かれてるって?そりゃまー女の子は好きだよ!プールサイドで濡れ濡れパーティやってるシーンはオレも現場にいて実に楽しかったねえ」彼は映画の監修の立場で、当時のスタジオの様子、機材、みんなが着ていた衣装などにも意見しているという。

「それとよく見て欲しいのは、警察官の様子だ。いやがらせをたくさんしてくる」
●これ、本編を見て本当に恐れ入った。これがロサンゼルスの現実か!黒人と見ると、自分の家の前を歩いてるだけで、警察官が突然「両手を挙げて後ろを向け!」そんで後手を捩じ上げらてパトカーのボンネットに押し付ける。職質じゃないよこんなの!犯罪者である理由をムリヤリ見つけたいだけだ。駐車場に突っ立ってたら言いがかりをつけられてそのままブタ箱に一晩ぶち込まれるとか。
●こんなシーンもある。レコーディングスタジオの前でグループが会話してたら、やはりパトカーが現れて警官が叫ぶ。「全員頭に手を置いて地面に伏せろ!」あ?今メシ食ってるんだよ?その瞬間警官はパシッとハンバーガーをはたき落とす。「お前らの方が人数が多い!今から応援を呼ぶ!」なんでオレらがこんな目に?白人マネジャーが必死に抗議する…彼らはアーティストなんだ!それでも容赦しない。「こいつらはギャングだ!」
●そんな人種差別的な弾圧の結果、あの1992年「ロス暴動」が発生する。スピード違反で警官に止められた黒人男性ロドニー・キング氏は、無抵抗に指示に従ったにもかかわらず、警官20人にメッタ打ちのリンチに会う。この様子が近隣住民の手で撮影され、全世界のメディアで放送されて世論は大きく揺れるも、裁判所の判決は警官を全員無罪に。これに黒人住民は激怒して暴動が発生。このときばかりは、ブラッズ vs クリップスの対立ギャングも手を握って抗議に出る。こえー!これがロサンゼルスなんだよ!

この暴動の不穏さが冷めない1994年、ボクは初めてのアメリカ旅行をする…ロスは怖かった…。
●当時ボクは大学生。滞在場所は、その頃ロスで駐在員生活をしていたボクの両親&妹の暮らす家。だからハリウッドやサンタモニカみたいないわゆる観光エリアと違う場所、関東平野に匹敵する面積で広がるのっぺりとしたロス郊外まで行動範囲が及んだ。拠点はトーランス地区。日系/アジア系がたくさん住んでるエリアで比較的治安はいい。当時世界最大だったショッピングモール DEL AMO FASHION CENTER がある…タランティーノの映画「JACKY BROWN」に登場する場所だ…あまりに空虚に広いので全然楽しくない。人気も薄くてなんか不気味に思えた。
●ここは治安がいいとしても、もう少し南に進めば SNOOP DOGG の地元ロングビーチに至る。もう少しダウンタウン方面に移動すれば、いわゆるサウスセントラル=ずばりコンプトンのソバに至る。そもそもロスのダウンタウンは観光地とは少しズレた場所で、なんだかキナ臭いテンションが漂う場所だった。ボクはここにある MOCA:THE MUSEUM OF CONTEMPORARY ART に行きたかったんだけど、さすが完璧な自動車社会、歩行者ゼロ。平日ならオフィス勤めの人もいるかもしれないけど、週末に行ったからか、街中がほぼ無人の殺風景さが怖くて。で、賑やかそうな場所を探してちょっと下町めいたトコロにたどり着いたら、100%黒人さんとチカーノだけの市場にさまよい込んじゃって…これがキツイ。オマエの来る場所じゃねえオーラがハンパない。ボクらオリエンタル系と黒人さん&チカーノ系との人種間摩擦も無視できないようで。観光地じゃないから、向こうもボクを旅行者と思わない。弾き出されるようにその場所から逃げ出した…。
●地元民が放つ余所者への敵意をムキ出しにするあのヒリヒリした感じ。海外旅行慣れしてなかった若造のボクにとってあの瞬間のロスは、ギャングスタと暴動の街だった。その時の緊張感をこの映画を見て思い出したね…。今から20年以上も前。ビビり過ぎだったかな…。

●世代で見え方が違うロサンゼルスという街。
●先日、元 EAGLES のメンバー GLENN FREY が亡くなった。彼ら EAGLES はこの街でバンドとして活躍し、ソロに分裂してもロサンゼルスを体現する音楽を鳴らした…いわゆるウエストコーストサウンドだ。HOTEL CARFORNIA のジャケは今でも健在のハリウッドの高級ホテルだし。アラフィフの先輩があのニュースを受けて「オレは彼らの音楽を聴いては、オシャレなアメリカ西海岸に行きてえ!って思ったもんだよ」としみじみ語ってたよ。
●一方ボクは、ああ、ここに世代の切断があると思った。先輩、それは70〜80年代のロス。ボクにとっての90年代ロスはギャングの街、ゲーム「グランドセフトオート」を地でいくような、ワイルド過ぎる街。00年代以降のロス?それはなんだろうね。この前、新入社員とロスの話をしたら、どーでもいい存在らしくて全然話題が膨らまなかった。シリコンバレーがあるサンフランシスコや、SXSWが行われるオースティンの方がホットらしいよ。


●さて、音楽を。

NWA「STRAIGHT OUTTA COMPTON」

N.W.A「STRAIGHT OUTTA COMPTON」1988年
●さて、映画のタイトルにもなっている、N.W.Aデビューアルバムを聴くのであります。恥ずかしながら、N.W.A はベストなどを持ってたから、コレを買ってまとめて聴くのは初めて。しかも今回の再発は高音質の SHM-CD で(←あんまり価値わかんない)、ボーナストラック5曲追加(こっちは嬉しい!)と立派でございます。
●二曲目に収録されてる「FUCK THA POLICE」の破壊力はやっぱりスゴイ。露骨な人種差別で街をノシテいた市警察への反感を、ダイレクトな言葉で、雄々しく叫ぶ。ICE CUBE のパワフルさ、EAZY E の甲高いトリッキーな声、ザクザクとトゲっぽいビート、それぞれが実にロッキン。郊外の白人リスナーからの支持を得たのもうなずける。どんなロックよりもロックしているからだ。デトロイト公演では警察からこの曲を演奏すれば逮捕すると警告を受ける。しかし、かれらは躊躇なくこの曲をプレイして逮捕されることを選ぶのだ。映画のこのシーンが実に熱い!
●3曲目「GANGSTA GANGSTA」も有名曲だね。色々なところで聴いてきた。激しくロッキンでありながら、ファンクネスも光る。途中で、後の DR.DRE の必殺技になるピーヒョロロ〜なキーボード使いも登場する。Gファンク直前の段階。
●その一方で「8 BALL (REMIX)」のガリガリギター使いは、むしろ80年代後半当時のニューヨーク/ DEF JAM のトレンドを追随した感じ?RUN DMC「WALK THIS WAY」みたい。この作品/ユニットがヒップホップの歴史の切断面にあることがよくわかるね。
DJ YELLAN.W.A の楽曲で一番好きだと言ってたのが表題曲「STRAIGHT OUTTA COMPTON」「COMPTON'S N THE HOUSE」の2曲だ。「一体誰がコンプトンなんかに興味を持つ?」 メンバー自身でさえ最初はその価値がわからなかった。しかし、EAZY E はニューヨークの連中が自分たちの街サウスブロンクスクイーンズを取り上げたように、自分たちのリアルを自分たちの地元の名で広めるべきだと固く信じていたらしい。この街の有様を美化するつもりはない。ただ、これがオレたちの日常なんだ、という意味で。「STRAIGHT OUTTA COMPTON」のザラついたサンプルが醸す疾走感、まるで PUBLIC ENEMY のようにスリリング。鮮やかなマイクリレーも実にクール。
●ボートラは、実は彼らの後輩筋に当たるアーティストたちのカバーが中心。BONE THUGS-N-HARMONY による「FUCK THA POLICE」は狂犬のような攻撃性を少し抑制して腰の座ったファンクとして機能させてる。SNOOP DOOG & C-MURDER による「GANGSTA GANGSTA」が本当に傑作。独特の軽妙なフロウで味が出まくっている。これは美味!

NWA「NIGGAZ 4 LIFE」

N.W.A「NIGGAZ 4 LIFE」1991年
●こちらのセカンドアルバムは完全にリアルタイムで聴いてた。当時ボクは高校生。ヒップホップという音楽の存在を知って、手に取った最初のCDかもしれない。昔すぎて記憶が定かじゃないが、L.L.COOL.J「MAMA SAID KNOCK YOU OUT」DE LA SOUL「DE LA SOUL IS DEAD」コレか、がボクにとっての最初のヒップホップだ。もう誰も気に留めないジャケの隅のマーク「PARENTAL ADVISORY EXPLICIT CONTENT」の存在に「なんだこりゃ?」と思ったのもこの頃だ。そんなことを懐かしく思ってしまう…実際にこの盤聴くこと自体が10年以上ぶりじゃなかろうか。
●緊張感を煽りまくるようなヒリヒリしたトラックは、今のヒップホップからは大分異質。テンポが速くて耳障り。特に「APPETITE FOR DESTRUCTION」「REAL NIGGAZ」はその尖り具合が顕著。さらには、この翌年に起こる「ロス暴動」を予感させるような銃声の連発がインタールードとかにたっぷり。一方で、ピーヒョロロなキーボードもやっぱり登場。「REAL NIGGAZ DON'T DIE」「NIGGAZ 4 LIFE」などに、N.W.A 以降の DRE サウンド〜90年代Gファンクの萌芽がハッキリと認識できる。
●このセカンドアルバム(そしてラストアルバム)の段階で、すでに ICE CUBE は脱退してて不在なのよね。実はこの映画を観るまでソレに気づかなかった。確かによく聴いてみると ICE CUBE の声がないわ。MC REN の活躍が目立つようになってる。オマケに脱退した ICE CUBE をディスり始めるのもこの時期。当然脱退した ICE CUBE もソロアルバムで応戦する。決裂が決定的。乱闘騒ぎまで…。さらにはこのアルバムのあと、DR.DRE も脱退。
N.W.A. 分解の後も EAZY E はレーベル RUTHLESS RECORDS を運営し、自らのソロや関連アーティストを世に出す。N.W.A の再結成のために CUBEDRE との和解を探っていた。しかしエイズを発症、1995年に、31歳でこの世を去る。

BONE THUGS-N-HARMONY「STRENGTH LOYALTY」

BONE THUGS-N-HARMONY「STRENGTH & LOYALTY」2007年
EAZY E に憧れて、オハイオ州クリーブランドからわざわざロスまでやってきた後期 RUTHLESS RECORDS の看板グループ。映画の中ではエイズを発症した EAZY のベッドに YELLA が彼らのデビュー盤のテープを置いていくシーンがある。結局 EAZY はこのファーストアルバム「E.1999 ETERNAL」1995年が世に出て大ヒットするのを見ることなく亡くなってしまうわけなのだが…。
●このグループの特徴は、独特な不安を煽るメロディアスなラップと、それを正確なユニゾンやハーモニーで聴かせるスキルだ。メロディックな部分と速射砲的早口ラップの緩急が油断ならない緊張感をもたせている。2007年まで時代が下ったこの作品の頃には、独自な存在感で安定した評価を得てもいたのだけど、イマイチ5人のメンバーが安定しない。カリスマティックな魅力を放つ BIZZY BONE はドラッグとスピリチュアル方面に目覚めちゃってグループから脱落。FLESH-N-BONE は服役中。コアメンバーだった LAYZIE BONE KRAYZIE BONE もソロ活動に分散しちゃってまとまりを失ってた時期。ですのでこの段階3人体制
●そんな状態の彼らに手を差し伸べたのが、辣腕プロデューサー SWIZZ BEATZ ! 今まで客演に色気がなかった彼らのアルバムに、SWIZZ 人脈で大物が集まってきた。AKON、TWISTA、WILL.I.AM、THE GAME、そして MARIAH CAREY まで!ホラーコア的な不吉感はいつものように漂わせながらも、ド派手に攻める時は大ネタも使う。アルバム冒頭の「FLOW NATION」では JIGSAW「SKY HIGH」をザックリと転用して一気にアゲアゲモードに。「STREETS」では WILL.I.AM らしいトラックというべきか、名曲 BOBBY WOMACK「ACROSS 110TH STREET」をガッツリサンプル。随所に登場する AKON のボーカルも相変わらず塩辛渋い。
●翌2008年に、めでたく FLESH が出所。BIZZY の奇行もやや収まったのかオリジナルメンバー5人は再結成。今でもそれぞれのソロ活動を続けながらこのグループは動いております。

BONE BROTHERS「BONE BROTHERS」

BONE BROTHERS「BONE BROTHERS 2」

BONE BROTHERS「BONE BROTHERS III

BONE BROTHERS「BONE BROTHERS」2005年
BONE BROTHERS「BONE BROTHERS 2」2007年
BONE BROTHERS「BONE BROTHERS III」2008年
BIZZY BONE は、超高速ラップ、それでいてソフトなフロウ、高めキーのオリジナリティで、グループの中でも光る存在だった。しかしどうも奇行が目立つ。レコーディングまではしっかりしてたのにビデオ収録をすっぽかすとか。宗教に目覚めちゃうとか。ドラッグ使いすぎちゃうとか。手を焼きすぎて、2003年頃にはとうとうグループから追い出されて、地元に帰ってしまう。
しかし、メンバーの友情が切れたわけではなくて。LAYZIE BONE と二人だけのユニット BONE BROTHERS を結成。この名義でコンスタントに音源をリリースしてる。LAYZIE BONE には責任感があったのかなあ。BONE THUGS-N-HARMONY のメンバーのうち、服役してた FLESH LAYZIE の兄弟だし、一番の地味キャラ WISH も彼の従兄弟だ。そんな人間関係のハブとして LAYZIE BIZZY ともこうして繋がっていたかったのかも。実の兄弟を差し置いて、「BROTHERS」を名乗るほどだからね。
●実際、2007年と2008年のリリースあたりで5人揃っての再結成が実現。BIZZY 合流後も、BONE BROTHERS の名義は死なずこの後もリリースを続けている。ゲストも結局 BONE THUGS メンバーがたくさん出入りしてて、結局同じメンツで音楽作ってるんじゃないか!と思うところがある。ズバリ「BONE THUGS-N-HARMONY」という曲もある。君たちどんだけ絆強いんだよ!
ウタモノとラップが入り混じったような独特のメロウなフロウスタイルは、どのアルバムでも同じで高性能。アゲアゲテンションを詰め込んだ内容じゃないので、イイ意味でのスキマ感が耳をリラックスさせてくれる。特にファーストの「HIP HOP BABY」は佳曲だねえ。
●…実は、ここまで語っておきながら、ジャケを見てもドッチが BIZZY でどっちが LAYZIE か区別がつかない…。ファーストのジャケでモジャモジャなのが LAYZIE ってのは間違いないんだけど、二人が同時に編み込みを始めたら…なんか二人はソックリじゃん。ちなみに KRAYZIE も似た印象の人で…。血縁ない人の方がソックリなんだよ…。

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DR. DRE「COMPTON」2015年
●問題作「2001」1999年以来、15年ぶりの DRE 名義のアルバム。しかもサブスクリプションサービス APPLE MUSIC で先行配信するなど、寡作ながらも都度都度オドロキを提供してくれる巨匠 DRE常にヒップホップのファンク解釈を革新するスタンスが見事。トラックメイカーが誰であれ DRE のミキシングを通過すると、見事にドロリとした黒いファンク汁が滲み出てくるから不思議。シンプルに聞こえる四つ打ちの一打一打がなぜか濃厚で聴き飽きない。まずはその音響の快楽に浸ってしまおう。
●そして、進取の気勢に富んだ、新進アーティストの抜擢が眩しい。先日のグラミーでは11部門でノミネート、見事5冠を制した超新星 KENDRICK LAMAR を大々的にフィーチャー。数曲を任されているトラックメイカー DEM JOINTS という人物も気になる。彼のトラック「GENOCIDE」の強烈な重低音キックが地面をグラグラと揺るがす。R&B デュオ FROATRY の片割れ MARSHA ANBROSIUS の美声、南ア出身のインド系女性シンガー CANDICE PILLAY のユニークな声も実に新鮮。ANDERSON .PAAK というシンガーも今回が初見。当然、古い付き合いの仲間たちも参集。N,W,A の盟友 ICE CUBEDRE がフックアップした SNOOP DOGGEMINEM も登場。EMINEM のキリキリと神経質なラップはやっぱ稀有だわ。
●サンブルソースがすごかった。イタリアのファンクやプログレッシブロックを使ってる。BONE THUGS-N-HARMONY EAZY E の共演曲も使ってる。ボクが大好きになった重厚なファンク「GENOCIDE」 THE GAP BAND がソースらしい。元ネタ聴いてみたいな。


●さて、動画でいいものがあるかなあ?
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●息子ノマドが、twitter のアカウントを作った。
●とうとう、ソーシャル・メディア・デビューだ。電脳上の野蛮な社交界へようこそ。
●何かをつぶやくなら、渋谷の駅前交差点でトラメガ握って絶叫する覚悟で臨めと言っといた。オマエのスマホは全世界に直結。ソーシャルで革命を起こせる時代だぞ、結果的に中東地域は不安定化が進みすぎちゃったけどな。

●部屋のCDを600枚ほど整理して、実家に預かってもらう準備ができた。
●すでに1500枚は預かってもらってるはずなんだけど…それでも減った感じがしない。
●でも、おかげで床が見えるようになった!ゴミ屋敷が片付いて、とてもうれしい!

●同僚のスタッフさんが、YouTube でゲーム実況をやってるという。
●いやいやたいしたことないですよーと本人は謙遜するけど、一回動画を上げれば2000回はすぐに再生されるらしい。へー立派じゃん!

●月島の美味しいオイスターバーに行った。サロマ湖のカキがおいしかったなあ。
●それと、会社の同期と新橋の馬刺し専門店にも行った。ウマのステーキっておいしいんだね。
●久しぶりの食事だった…。ボクはお酒を飲まないからね、グルメにもなれないよ。




先週は、休日と有給をうまく組み合わせて、旅行に出てた。
「彦根〜大阪」ツアー、ってテーマだ。

1日目。
●ボクだけの単独行動で、滋賀県の彦根に入る。
●ゆるキャラ/ひこにゃんで有名な、国宝・彦根城を見物。
●このお城、井伊直弼のお城だったのね。知らなかった。ふーん。
●そして、彦根「初恋レコード」なるお店にて「レコード寄席」なるイベントへ。
●これこそがボクの真のお目当てなのだ。「レコード寄席」だよ。名前で魅かれるよ。
●奥ゆかしいレコードの数々を鑑賞。濃厚な時間を過ごす。いい買い物もした。
●でもこのイベントの詳しいことは別の機会に。とても一口には語れない感動を得た…。
●気づけば23時。夜の彦根の街はマジ寒い。小雪が舞い散る。そんで、コンビニが少なすぎる。
●タクシーの運転手さんに「近江ちゃんぽん」ってのを勧められたな。結局、食べられなかったな…。

2日目。
●京都駅でワイフと合流。
●世界遺産に指定されてる「下鴨神社」に行く…これはワイフの趣味。
●そこから、「天下一品総本店」を訪れ、ホンモノのこってりラーメンを食べる。
●憧れの総本店…うっとり。
●京都のタクシーの運転手「もう何十年もタクシー運転してますけどね、下鴨神社から天下一品へ乗せてくれ、いいはったお客は初めてですわ。普通は上賀茂神社とか…ええとこありますよ。ワタシもあの店出来たばかりの頃、30年位前に食べましたがね、口に合わん。それから一回も食べてないです。いや、ヒトの好みの話ですからね、ワタシは苦手だけど好きなヒトもおるでしょう」ふーん。あ、そう。
●その後、すぐに大阪へ移動。ホテルはなんばの繁華街に決めてた。チェックインして、すぐに心斎橋方面へ。
道頓堀戎橋に行ってワイフに「グリコ」を見せる。「なんか、想像と違う…」なぜか、ガッカリされた。でもみんな楽しそうに記念撮影してるよ。外国の人もいっぱいだよ。
●ワイフはそのまま新大阪へ新幹線で移動してくるコドモたちを迎えに行く。
●一方、ボクはレコ屋へ。

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(TIME BOMB RECORDS)

●目当ては TIME BOMB RECORDS @アメリカ村。ここはヴィンテージパンクが充実!大阪来るたびに必ず立ち寄る店だが、もう10年近く間が空いちゃったな。でも全然変わってなかった!結局、一気に26枚、買いました。満腹!
●駅弁で食事を済ませたコドモたちをホテルに詰め込んだ後、ワイフと大阪グルメへ。
●二度づけ禁止の串カツがなんか楽しい。たこ焼きも食べる。

3日目。
大阪城公園へ。ドラマ「真田丸」に盛り上がる我が家は、戦国武将に夢中。真田幸村大好き。
●しかし、猛烈な混雑に疲弊…。休日と、春節で来日した中国人観光客の皆さんが激突した感じ。
●加えて、昭和に再建されたこのお城、バリアフリーの発想ない。階段がキツ過ぎる。
●武将カブト&陣羽織を羽織って記念撮影した。長男ノマドが秀吉、ヒヨコが幸村、ワイフは加藤清正、ボクが黒田官兵衛。基本、戦国武将のカブトってかぶき者の発想だよね。戦闘時の機能性とか度外視だわ。黒田官兵衛の、どんぶりをひっくり返したような兜のデザインをヒヨコが「てんどんまん」と呼ぶので、かの名軍師がアンパンマンの仲間にしか見えなくなってしょうがない。
601038020.jpg(てんどんまん官兵衛)

●ノマド、離脱。一人でホテルに帰る。PC持参のヤツはゲームがしたいのだ。この日は「艦これ」のイベントデーだったらしい。
●その後、ヒヨコとともに、新世界・通天閣に移動。しかし!なんと通天閣も大行列で登るだけで40分待ち
●よって、断念。ビリケンさんに会えないで終わる。
●ここでも串カツ食って、それだけで退散。ワイフとヒヨコもホテルへ。
●ボクは、もちろんレコ屋へ。大阪の電気街・日本橋でんでんタウンに歩いて移動。
●ここのお目当は、K2 RECORDS。神保町・ジャニスと同じように、マニアックな在庫をレンタル専門で回してるユニークなお店。ホントに在庫が濃ゆい!全部チェックしきれないほど。
●それでも26枚選び出してレンタルしました。東京に帰ってから、すぐに郵送返却したよ。

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(K2 RECORDS)

●夜は、なんばグランド花月「吉本新喜劇」を見る!ボクは関東モンだから、完全に未知の領域。。もちろん我が家族も予備知識ゼロ。ホントに楽しめるか?しかし西日本のスタンダード・カルチャー、決して避けてはおれない。
●コドモたちが楽しんでくれるか、内心ドキドキだったが普通に笑ってた、よかった。ミスター・オクレが出てた…それ以外はボク自身にとっても全然知らない芸人さんばかり。でも楽しい。ヒヨコ「最初は早口すぎてナニ言ってるかわかんなかった、けど途中から面白くなってきた!」

4日目。
コドモ達にとって一番重要なイベント。ユニバーサルスタジオ・ジャパンへ遊びにいく!
●特別なチケットで、最初から最後まで乗るアトラクションが、順番に定められている仕組み。その代わり行列にほとんど並ばずに済むという。ワイフが仕込んだから細かいことはよくわからん。
「バイオハザード」のリアル脱出ゲーム、「きゃりーぱみゅぱみゅ」のVRゴーグル装着コースター、「進撃の巨人」3Dシアター、アメリカ本土でも好評の「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター」「エヴァンゲリオン」3Dシアター。基本的にクールジャパンばっか。ユニバーサル要素、非常に薄い。でも、セサミストリートとかスヌーピーとかエルモとか、そんなに強く思い入れはないからいいや。ジョーズバックドラフトもアメリカで見たしさ。スパイダーマンは面白いらしいが、またの機会に。
●めっちゃ体力消耗して、そのまま新幹線で東京へ。
●全員がクタクタ。いつも元気なヒヨコですら珍しくクタクタ、と思ったらインフル発症。5日間学校出席停止。

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(壁の中に巨人が!/ハリーポッターのホグズミード村…大混雑!)


●大阪っぽい音楽ってあるかな?

DREAMS COME TRUE「AND I LOVE YOU」

DREAMS COME TRUE「AND I LOVE YOU」2007年
●ここに収録されてる「大阪LOVER」という曲が好きで。「ドリカムが初めて方言をリリックに取り込んだ意欲作」は、セールストークとしては全然ピンとこないフレーズだったけど、吉田美和が一生懸命に不器用な大阪弁を歌う様子は可愛らしい。万博公園とか御堂筋とかの固有名詞をちりばめながら遠距離恋愛のヒロインを描くアッパーディスコ。「覚悟はもうしてるって 大阪のオバちゃんと呼ばれたいんよ 東京タワーだって あなたと見る通天閣にはかなわへんよ」方言しゃべる女子ってチャーミングだよね。
●なお、このアルバムは、吉田美和が内縁の夫を病気で亡くした直後の作品。小品「AND I LOVE YOU」で歌われる赤裸々な感情が痛々しい。