うーん、最近のNHKは侮れないわ。
●とうとう、NHKオンデマンドまで加入しちゃったよ。
「ブラタモリ」まで見てるよ。あの近江さんという女子アナがあまりにも何もしないのがすげーツボ。素人か!

「ダウントンアビー5 華麗なる英国貴族の館」

●NHK日曜2300時放送の海外ドラマ「ダウントン・アビー5 華麗なる英国貴族の館」が終わっちゃった。
●このドラマ、シーズン1からずっと楽しんでる。Huluなども駆使してやっとシーズン5終了まで見届けた。でもシーズン6に続いて行くみたい。全然物語に決着ついてないモン。突き詰めれば、惚れた腫れたのメロメロ群像劇だが、パリパリの貴族社会だとその痴話騒ぎもクールに見える。そこがオモロイ。これアメリカ製のドラマなんですよ、アメリカ人の強烈なヨーロッパ・コンプレックスを裏返して象徴しているかのよう。
●この枠は、今週からネットフリックスのオリジナルドラマ「火花」が放送されるとのこと。あのピース又吉氏の芥川賞作品の映像化だ。天下のNHKが配信サービスからコンテンツを買う時代になったとは。ある意味スゲえ。まーボクはそのままネットフリックスで観るけど。

竜の歯医者

●NHK特別アニメ「竜の歯医者」
●NHKは最近ホントすごいと思うよ。庵野秀明氏率いるスタジオカラー制作の特別アニメを二週連続前後編で放送してる。原作/脚本:舞城王太郎、監督:鶴巻和哉ドワンゴカラーが仕掛けるネット配信アニメサービス「日本アニメ(ーター)見本市」第一回作品として、短編アニメの形で発表されたモノが、立派な長編アニメになって帰って来た。悠々と空を飛ぶ巨大な龍の口の中で、歯のメンテナンスをして過ごす神秘的な職能集団「龍の歯医者」。そんな場所で、ボーイ・ミーツ・ガール。そして戦争。これからの日本アニメは誰が支えるのか。新海誠細野守かそしてこの庵野秀明の高弟・鶴巻和哉か。すげー才能がどんどんエントリーしてきたぞ。このザワザワに加えハヤオ大先生の復活宣言で愉快なカオス!

●ここで登場する「龍」のデザインで家族トーク。ワイフは「龍はやっぱり「マンガ日本昔ばなし」風であってほしい」とウルトラコンサバな批判をするが、ボク的には中国・黄河文明〜殷周代の青銅器の気分で面白いと思う。息子ノマド的には龍の背中に乗っかった戦艦の艦橋パーツ(ノマドは「艦これ」プレイヤー)とさらにそのてっぺんに乗っかった、古代の出雲大社(大階段を備えた高層建築)風の「龍宮」がよいとな。そしたら娘ヒヨコが「アレはメキシコのチチェンイツァだよー」マヤ文明・ククルカンのピラミッドにあった蛇のモチーフにソックリだそうな。出雲といいメキシコといい、コドモたちが旅行で実際に見聞きした経験から自分の見解を発信できるようになってきてるのは、ヘンテコな旅行に付き合わせてきたボクとしては嬉しいコトだよ。ヒヨコはマヤの遺跡で出くわしたたくさんの野良イグアナも連想するとな。
●主題歌がオザケンカバー「ぼくらが旅に出る理由」だったのもよかったね。ハヤオ復活にシンクロしてかオザケンも復活したからね。彼の新譜はまだ聴いてないけど、久しぶりに原曲聴いたら予想以上にフリーソウルなアレンジでビックリした。アニメではナカムラヒロシ(i-dep)という人物のシリアスな編曲が採用されてた。この人は一時期ビレバン界隈で流行ったジェイポップのボッサカバーブームを牽引したユニット SOTTE BOSSE の中心人物だ。むしろ i-dep 名義の音楽を聴いたコトがない。女性シンガーの RINKU って人はよくわからない。MISTERA FEO というコーラスグループの一員だそうな。YOUTUBE で検索すると、スペイン・カタルーニャ民謡を素敵にパフォーマンスしてるぞ。



●と面白がってたら、他のクレジットでアレ?と思った。ヒロインの少女の声を担当してたのが、今話題の清水富美加さんでした。突如「幸福の科学」へ出家宣言。所属事務所の仕事を放り出して一騒動。ボクは彼女のことこの騒動まで知らなかったんだけど、何かと将来を期待されてた人だったんだね。まー何があったか知らないし、別に興味もないが。「幸福の科学」に出家制度なんてものがあったのか。


僕がCDを出したら

KANA-BOON「僕がCDを出したら」2013年
清水富美加さん騒動でトバッチリを受けたのが、このバンドのベーシスト。出家直後の暴露本で、彼女との不倫交際を晒されちゃった。既婚の身分を隠して若い女の子を騙してたんだから自業自得だけどね。即座に謝罪したけど、一歩間違うとゲス扱いされちゃうよ。そんなバンドのCDも探すと出てくるボクの部屋はマジ不思議。これはこの KANA-BOON というバンドの最初の全国流通ミニアルバム。いつ買ってたんだろう?
ボーカルの声が明るく高い声だから、そんでメロディもキャッチーで、甘酸っぱいリリックもはっきり聴こえるから、少々ガリッとしたバンドサウンドだけど、とっても甘口、または青臭く聴こえる。よーく聴くとワリとシニカルなメッセージがこもってるんだけどね。甘酸っぱさとしょっぱいスパイシーさの入り混じったバブルガムなロックって感じかな。
●アルバムタイトルをリリックの中に仕込んだ「眠れぬ森の君のため」が一番シニカルなのかな。「あの夜 僕はフェスに出たいと言った あの夜 僕はCDを出したいと言った」そんな夢を聞かせた恋人は今はいない。そんな彼女が自分の活躍を遠くで知って半べそをかくところを妄想してる曲。チッポケなルサンチマンだけど、それをここまであけすけに歌にするのが若さってヤツなんかなー。でも小僧がギターを持つ動機としては十分すぎる。男の子とはそういうものだ。チヤホヤされればカワイイ女優さんと不倫だってするんだ。「東京タラレバ娘」にだってそんなバカバンドマンが登場するじゃないか。調子に乗ると、キチンと痛い目にあうけどね。
●2014年のシングル「シルエット」も、2015年のシングル「なんでもねだり」も買って聴いてる。レンタル落ちを100円で買ったようだね。多分新橋か中野のツタヤで採取したに違いない。

シルエット なんでもねだり

BASE BALL BEAR「(WHAT IS THE) LOVE POP ?」

BASE BALL BEAR「(WHAT IS THE) LOVE & POP ?」2009年
●ある意味で、甘口、または甘酸っぱい、青臭いロックバンドが2010年代には色々登場してる気がする。その先駆的存在が誰かといえば、このバンドかもしれないサカナクション SEKAI NO OWARI と同時に注目された感じがボクの中にあって、女子メンバー含むってトコも一緒と思うんだけど、この段階でメジャー三枚目のアルバム、つまりちょいと先輩だ。
●と、この音源をなんとなく鳴らしたら、娘ヒヨコが「あ、コレ「銀魂」のウタだ!」あ、一曲目の「STAIRWAY GENERATION」はアニソンだったのね。「孤独という名の風邪 青春とは病気だね 積み上げた心の壁が 目の高さなら清算を 〜 高い場所登ったら 寂しさは吹き飛ぶのかい? 積み上げた心の壁が 高すぎでよくわかんない 〜 STAIRWAY GENERATION 階段を上がれ上がれ そして聞こえますか?繋がれますか? あなたと ONE WAY」青春だねー!アニメ経由とはいえ青春目前の娘ヒヨコと価値共有できるのは嬉しいね。「CHANGES」「BREEEEZE GIRL」などなど佳曲でいっぱい。
●ちなみに、ボーカルの小出祐介「楽曲派」アイドルファン。彼の出演しているラジオを聞いて、ボクはアイドル世界に遠慮なく進出することができました。

SEKAI NO OWARI「DRAGON NIGHT」

SEKAI NO OWARI「DRAGON NIGHT」2014年
●前述 BASE BALL BEAR の紹介で、サカナクションとこのバンドを比較した。けど、甘口路線といえばサカナクションは的外れだろうが、このセカオワにおいては右に出るほどがないほどの甘甘スウィート路線バンドだろう。サカナクションセカオワステージ演出に大変な趣向を凝らすことで共有点があるが、かたやシリアスなテック路線、そしてこちらは遊園地のようなファンタジー路線ときたもんだ。ボーカルの甘さもキーボード女子 SAORI の大きな存在感も含めて、もっとも2010年代っぽいバンドになるんじゃないかな。
「ドラゲナイ」で有名になったこのシングル楽曲は、理想主義なメッセージが青臭くも幸福な夢想でボクラを包んでくれた名曲かもしれない。アニメ「龍の歯医者」「龍」は軍事的に重要な意味を持つ、制御不能の存在だったけど、「ドラゴンナイト」敵味方が終戦を祝う祭りの夜だ。ボーカル FUKASE は龍の紋章を記した旗を振って、ゴツい無線機に向かってこの歌を歌う。このへんの演出が青臭くファンタジーの甘さを醸し出すんだけど、和平の旗を掲げながら、敵陣地への幹部将校に休戦意思を発信するジェスチャーなのかなー、と思えば、彼らは正しく夢想家としてアーティスティックなんだろう。
●このシングルは二枚組で、ディスク2はライブ演奏9曲分を収録してるお得盤。ファンタジーのようなキラキラ感でオーディエンスを煽る「スターライトパレード」「スノーマジックファンタジー」「RPG」「炎と森のカーニバル」と言った多幸感ソングが満載。正直、最初はこのリア充気分に乗れなかったのよ。だからほとんどこのバンドを聴いたことなかったし、ブログでも触れたことなかった。でも、なんとか偏見なく飲み込めるようになったようだ。
●ボクはこのバンドがまだ「世界の終わり」と日本語で名乗ってたインディ時代のシングルも持ってるんだけど、その時の楽曲「天使と悪魔」でも、摩擦対立するイデオロギーの相互理解を歌ってる。「正義」ってテーマが大事なんだね。「DEATH DISCO」はそこに無神論入ってくるし、「LOVE THE WARZ」は戦争に言及する。甘さの中にトゲもちゃんと仕込んであるんだね。

CZECHO NO REPUBLIC「MANTLE」

CZECHO NO REPUBLIC「MANTLE」2014年
こちらも甘口路線のキーボード女子混成バンド。明るい陽性のメロディを明るく元気に歌うだけでなく、メインボーカルを女子に交代したりもする。シンセがナニゲに出張る部分とかギターのリフにオリエンタルなフレーズが目立ってニューウェーブめいた気分もあるし、モダンなダンス・グルーヴも搭載。その一方で非ロック的なリズム感覚&メロディ感覚が奇妙な個性になってる。もしかしてある意味、初期のフジファブリックと同じ路線かな。チェコ共和国と何にも関係ないってことでいいんだよね?

UNISON SQUARE GARDEN

UNISON SQUARE GARDEN「UNISON SQUARE GARDEN」2009年
●このバンドを甘口、甘酸っぱい路線というのは微妙なんだけど、同世代だしボーカルの声が高い感じが似てるので、いっぺんに紹介しちゃいます。メジャー1枚目のフルアルバム。激しく展開するメロディに言葉をうまく乗せて疾走するロックが痛快で勇ましい。スリーピースでガリっとしたテンションをブツケてきてくれます。「センチメンタルピリオド」とか「マスターボリューム」とかワザありな楽曲なのではないでしょうか。







●動画もね。

●KANA-BOON「眠れぬ森の君のため」オーディオ。




●BASE BALL BEAR「STAIRWAY GENERATION」




●SEKAI NO OWARI「DRAGON NIGHT」英語版だぞ。




●CZECHO NO REPUBRIC「AMAZING PARADE」。




●UNISON SQUARE GARDEN「センチメンタルピリオド」




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村上春樹「騎士団長殺し」
●出ました新作。発売当日に神保町・書泉グランデにて購入。

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村上春樹が大好き!というほどのファンじゃない。「カフカ」「ノルウェイ」も読んでない。とはいえ「羊男」4部作や「ハードボイルドワンダーランド」、あと「パン屋再襲撃」「TVピープル」などなどの短編集は若い頃に読んだっけ。それと「1Q84」ね。楽しみました。
●ただ、いっつも思うのは、彼が描く主人公の、浮世離れっぷりだ。社会とは最低限の接点しかなくて、漂泊してる感じ。これに惹かれる自分を見つける。サラリーマン20年やってても全然馴染んだ感じが得られなくて、何かの集団やクラスタへの帰属感すら感じられなくて、いつもこのままフラリ旅に出てアジアの小都市の安宿に潜り込みたいとか妄想してて、そんでリアルに2年のヒキコモリ経験まであるこのボク自身の、心の中にある宙ぶらりんな感覚をまさに体現する主人公がお出迎えしてくれるのが、村上作品のスタンダードなのだ。今回も「離婚して一人になった肖像画家」という、実に世間と縁の薄ーい男がお出ましだ。仕事も全部捨てて、山の中の一軒家で描けない絵を描いてるだけの男。さあ、この浮世と縁が薄い男と不思議な世界にさまよい込もう。

村上作品の特徴は、結構な頻度で音楽が鳴ってるところだよね。
●高校生のボクが THE BEATLES にハマった一因は、彼の小説にたくさんの楽曲が出てきたからだよ。「1Q84」は冒頭からチェコの音楽家ヤナーチェクが登場したもんね。彼が書くジャズのエッセイも楽しいし。新作でも、メンデルスゾーンベートーベンやオペラの古いレコードを主人公は聞いてるよ。THE ROLLING STONES「TIME IS ON MY SIDE」をもじった表現も出てきたし。
●そんでね、すごく無造作に SHERYL CROW の音楽がカーステレオから鳴ってる場面があって。全然前向きな意味で描かれてない。でも、ほー SHERYL CROW ねー、と思った。じゃあ、今日は彼女の音楽を聴こう。

SHERYL CROW「TUESDAY NIGHT MUSIC CLUB」

SHERYL CROW「TUESDAY NIGHT MUSIC CLUB」1993年
彼女の音楽って、大雑把なくくりでは、カントリーミュージックなんだよね?彼女を TUMBLR とかで画像検索すると、カントリー系のミュージシャンとイベントやライブをいっぱいしてるみたいで。彼女自身もアコギを抱えてパフォーマンスしてるし。今はナッシュビル在住だっていうし。
●でもその割には、リズムがグルーヴィーかつファンキーなんだよねー。このでニューアルバムから大ヒットした「ALL I WANNA DO」は間違いなくリズム感覚にアクセントがあってリラックスした楽しさを増幅してる。そしてアルバムの他の曲には「ALL I WANNA DO」なんかよりもズッと凝ったファンキーアレンジが随所に出てくるんだ。「SOLIDIFY」って曲とか。カントリーがファンキーであっちゃイケない訳ではないけど、下手すると近い時代の BECK にやや先行してるくらいに足腰のグルーヴ感覚またはループ感覚を重視してる気がする。そこがカーステレオ向きな感じになってるのかな。とはいえ、カントリーミュージック独自のシズル感たっぷりのギタープレイや、フォーキーなアプローチもしっかりあるけどね。
●ボクは「LEAVING LAS VEGAS」という曲が好き。あの享楽の街での負けっぱなし人生から潔く脱出する女性の歌。同じタイトルの映画があるけど関係あるのかな。

SHERYL CROW「CMON CMON」

SHERYL CROW「C'MON C'MON」2002年
●彼女の四枚目のアルバム。ドラムプログラミングも駆使して彼女なりのロックを鳴らす。ヒットシングル「SOAK UP THE SUN」の繰り返されるサビが痛快。曲名を日本語に訳すと「日光浴をする」って意味なんだって。この曲はゲストコーラスでオルタナ期の女性アーティスト LIZ PHIAR が参加してる。彼女の脱力系な音楽、好きだった。
●WIKI を見て知るのだけど、このアルバムはゲストが多いね。ロックなリフが印象的な「YOU'E AN ORIGINAL」では LENNY LRAVITZ がいるね。2曲参加してるのは元 FLEETWOOD MAC STEVIE NICKS。女性ロッカーとしては大先輩か。ドラマ「GLEE」ホリー・ホリデイ先生として歌に演技に大活躍した GWYNETH MALTROW も登場。元 EAGLES DON HENLEY もいるなあ。

DON HENLEY「ACTUAL MILES - HENLEYS GREATEST HITS」

DON HENLEY「ACTUAL MILES - HENLEY'S GREATEST HITS」1984〜1995年
●うわ、名前見ちゃっただけで、DON HENLEY の話題にワープ。ご存知 EAGLES のオリジナルメンバーで、ドラマーなのにボーカルしたりしてた人。ベストとはいえ、ソロキャリアを始めたばかりの80年代ヒット曲ばっかりなので、パリパリのアメリカンな産業ロックです。EAGLES のイメージからかけ離れたシンセサウンド導入に戸惑いますわ。でもでも、やっぱ「THE BOYS OF SUMMER」青春ロックな感じで好きだな。過ぎ去る夏と失恋に思いを馳せる少年の歌。
村上春樹にはほとんど関係ないけど、「騎士団長殺し」には中古車を買ったって話も出てくるので、なぜかジャケで中古車店オーナーのカッコしてる DON HENLEY も仲間に入れてあげる。




●動画つけます。

●SHERYL CROW「SOAK UP THE SUN」




●SHERYL CROW「LEAVING LAS VEGAS」




●DON HENLEY「THE BOYS OF SUMMER」





●今回の芥川賞作品、山下澄人「しんせかい」は、あっさりした内容だったな。
●電車の中でサクッと読み終わっちゃったよ。
倉本聰先生が北海道の富良野でやってたコミューン的私塾での生活がモデルなんだね。ふーん。



突然だが、代休消化で会社を休んで、草津温泉に行ってきた。

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草津温泉のランドマークといえば「湯畑」なんだろうが、どこから撮影すればいいのか正解がよくわからんかった。気分伝わってますか?
●そもそも、ボクには温泉そのものに根本的な興味がないのだ。お風呂を楽しむ感性が備わってない。露天風呂なんてナンセンスすぎる。熱いと寒いの両極端を全裸で往復するだけの罰ゲームじゃないか。夫婦旅行としてワイフのリクエストに従ったまでだ。
●帰りに群馬・高崎に立ち寄って地元のレコ屋に行ければ、と思ったが、なんと高崎にはレコ屋が存在しないらしい!マジかよガッカリ。宿の予約まで済ませた後なのに「あーもう行く気が失せた」とか言ってワイフを困らせたりした。ボクは基本的に大人気ないのだ。コドモを連れてかない旅行とあれば、大人として振る舞うつもりはないのだ。

●しかし、気になるものを見つけた。これでいきなりモチベーション上がった。

温泉らくご

草津 温泉らくご@「熱の湯」
温泉で落語だなんて、オツなものではないか。なんか昭和っぽいじゃん。コレで草津に行く価値が発生したよ。大人1000円と格安だしさ。で、宿で夕食を済ましてから、「湯畑」に面した「熱の湯」という場所に出張ったのでした。

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で、現場の様子がコレ。うわー予想の斜め上を行く展開に爆笑。
高座の前に温泉が湧いてる。その周りに柵があってその外でお客は落語を聞く。なんだこのシュールな空間は。
●この場所「熱の湯」は、「草津よいとこ一度はおいで〜」とお姉さんたちが歌いながら「くさつ」と書いた板を使ってお湯を撹拌する、いわゆる「湯もみ」というパフォーマンスを見せる場所だ。入浴できない高温度を調整するのが元来の「湯もみ」なので、この目の前の温泉からはガチでモクモク湯気が立ち、硫黄臭がしまくってる。
しかもスタート20分前にして、お客はボクら夫婦2名。やべえ。落語超初心者のボクらと噺家さんの、温泉を跨いだ1対2なプライベートすぎる公演になったらどうしよう。…なんとか開演までにお客は15人ほどになって最悪の事態は免れた…フライヤーに「おかげさまで七周年!」って書いてあったから、もっと賑わってるイメージがあったのに。会場としては200人くらい入りそうな勢いの広さなんだよ。

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やっぱ、遠いわ!この距離感は、遠いわ!お互いの空気感掴めなくて、噺家さんもコッチも戸惑うわ。マイクはあっても PA ほとんど機能してないし。マクラの部分とか何話してるんだか聞こえないし。残念。
●演目は「時そば」(「蕎麦屋の勘定をごまかす話」と検索)と、「牛ほめ」(「与太郎、伯父さんの新居を褒める」と検索)。落語、ボクらほんと初心者、噺を聞いただけでは演目がわからないので、その後検索することでやっと演目が判明する。でもいざ始まっちゃうとなんとなく楽しい。扇子をおハシに見立ててソバを食べる形態模写がわかりやすい「時そば」は、圧倒的な落語初心者ばっかなこの場所向けに選んでくれた内容なんだろうな。「牛ほめ」の与太郎もチャーミングなおバカキャラでした。
●高座下手の客席に座ってるご夫婦は普段から落語に親しんでるのか、終始ニコニコして時に笑ったりで、とても楽しんでる様子。一方正面に座った20歳代の女性は、真剣な顔で手ブレを防ぎながらスマホ録画してた。その動画、絶対見返すことない気がするし、見返しても面白くない気がする。
落語、人生初体験のワイフに感想を聞く。「早口でナニしゃべってるかよくわからなかった」あーキミは標準の日常会話でもペース遅いほうだしね。「あと、あんなに大きな音でソバをすするのは、さすがにどうかと思うけど」ソレ言ったらもうミもフタもないよね。「笑ってあげないと申し訳ないと思うんだけど、どこで笑ったらいいのか全然わかんなくて」まーボクも正解はわかんないけど、普通にしてたらいいんじゃないかなー。ボクは来てよかったーって気分だよ。
●しかもこの「熱の湯」では、月一回くらいの頻度で「ゆけむりジャズ」と称したジャズライブまで聴けるという。これも結構オツなもんだよね。やっぱ温泉を挟んで聴くんだろうけど。


なぜココで突然、落語なのか? マンガの影響である。

昭和元禄落語心中(3)

雲田はるこ「昭和元禄落語心中」全10巻
●コレちょっと前にすごくハマって読んでたマンガ。今はアニメ化されてるらしい。昭和戦後、とある落語家の青年期の悔いと、彼がバブル期を迎えた晩年の寂しさを淡く描き、それを埋め合わせるかのように、無邪気な青年が弟子入りを請うてくる設定。そして新しい因果が転がりだす。時代の流れの中で変わるもの変わらぬものを抱きしめて行く落語文化への、作者の敬意と憧憬が全編に漲ってる。セリフ一つの言い回しが全部落語風の気持ちよさ。寄席の入場券を「テケツ」と呼ぶのは、やっぱ「チケット」のなまりなんだろうね。
●戦後昭和から現代平成へ、60〜70年の時代を跨いで描かれる物語。1950年代はテレビの登場で「一億総白痴化」、落語は大衆娯楽の花形から徐々に地位を下げ始める。1980年代は「マンザイブーム」で大衆はスピードを求める。30分も話を聞いて何回か笑う程度の落語はテレビのフォーマットには絶対にハマらない。かつての盟友は寄席の空気と観客が落語の生命と主張して型破りに振舞うが挫折する。主人公は敢えて孤高を選んで芸を高く極める道を選び、自分の世代を最後に落語を滅ぼそうと思う。大衆へおもねるのか、伝統芸能として閉じて行くのか、エンターテインメントとしての有り様の二者択一が作品に一貫した通底音として響いているのだ。しかし新しい世代は新しい解釈で新しい落語を切り開いて行く。それぞれがそれぞれのやり方で落語を愛し、落語を通じてお互いを慈しむ。そんな優しさに思わず涙ぐむ。結局、主人公は落語と心中はできなかった。
●そんなこのお話、物語中盤のクライマックス近辺で、温泉落語の様子が描かれている。温泉で落語!「草津 温泉らくご」の情報を見つけた時は、この作品にあるような距離の近いアットホームな場面を連想してテンションがすごく上がったよ。客は皆温泉上がりの浴衣を着てて、リラックスして楽しい噺を聞く。まー草津のケースはちょっと想像と違ったけどさ。会場が広すぎるのでダウンジャケット脱げなかったよ。

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神保町・神田古書センター「らくごカフェ」
●ワイフは草津温泉「熱の湯」が落語デビュー戦でありましたが、ボクは事前に一人で落語デビューしておりました。
●かつて落語を熱心に勧められたことがあって、図書館から借りたCDで落語を聞いてたりもしてたんだけど、この「昭和元禄落語心中」やっぱライブじゃなきゃダメ!と思い至ったわけですよ。
●そんな時に便利なのが「東京かわら版」という月刊誌。ちっこい判型でジーパンのポッケに突っ込めるサイズなんだけど、その月に行われる東京一帯の落語/演芸の公演情報を全部網羅してくれてるのだ。(←イベント情報が雑誌に細かく掲載されてるって、在りし日の「ぴあ」を思い出させてくれる懐かしい感覚)都内では毎日どこかしらで落語は必ずかかっている、これさえ買えば、突然ポッコリ時間が出来た時にすぐ落語を聞きに行けるという知人のアドバイスを思い出して、そのまま訳も分からず会社を出たのですよ。

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「熱の湯」では距離感が遠い!とビビったのに、ここ「らくごカフェ」は近すぎる!「熱の湯」の温泉部分の面積で客席全部が収まるくらい。神田古書センターだけあって、壁面は書架で囲まれてて落語関係の書籍やCD、グッズがいっぱい。10人も入れば座る場所がなくなる程度のイス&テーブルがあって、簡単な飲み物&サンドウィッチとかが食べられる。そして、唐突に高座がある。畳一枚分程度のスペースに、緋毛氈&座布団がある。
しかもやっぱりお客が少ない…開演30分前に現場到着したら、ボクの他はお客さん1人。あとは飲み物作ってるお姉さんと店の入り口でモギリしてるお兄さんだけ。やべえ、これまた超プライベート公演になるかもしれない…最終的にお客は全部で7人。店の密度感としては結構入ってる感じにはなったが、何しろ距離が近いので、噺家さんがボクの顔をガン見してマクラを語りかけてくるのはやっぱ緊張する。そうなるとこっちも目が反らせない状況で、コーヒーすら飲む暇ないわ。
●ただ、落語家さんはやはりプロ、徐々に自然と噺の世界に引き込まれていく。マクラを終えていざネタに入ろうという瞬間に、ハラリと羽織を脱いで肩から落とす様がオシャレだね。「粗忽の釘(ソコツのクギ)」というネタと「万金丹(まんきんたん)」というネタを堪能。ただ、常連さんが笑うポイントとボクが笑うポイントが違って少し微妙な気分に。でも常連さんは本当に声上げてワハハと笑うのね…7人だけのお客だけど静かってコトはなかったよ。こんなマニアックな店にくるくらいなのでお客側も醸すオーラがスゴイ。浴衣を着たお姐さん(還暦手前?)が最前列でオーラ出しまくってて、スゲえなって感じ。初心者ばっかの温泉落語と気分が違った。

落語家さん二人の噺が終わると、司会を交えてトークショー。落語社会のシキタリみたいなモンを昔話を交えて楽しく話してくれる。とはいえ聞くとこの落語家さんも司会さんも1979年生まれとボクより年下!真打さんと来年真打になる二つ目さんとのことだったけど、笑点のイメージでいくと年下の落語家ってなんかビックリ。しかも、最近は女性の落語家さんもどんどん増えてるそうで。最初の頃は男ばかりの楽屋に女性のイイ匂い!なんて思ってられたのに、この前は自分以外は全員女性でコッチが気を使って一人トイレに逃げてしまったとか。楽屋は男女の別を想定してないから着替えも同じ部屋、いろいろ気を使うみたいよ。へー。
「熱の湯」の噺家さんも言ってたけど、確かに今は「落語ブーム」というのが来てるらしい。上は「笑点」メンバーを代表とする超ベテランが活躍、若手も入門者が大勢登場でどんどん突き上げてくる。中堅に当たる二つ目さんや真打なりたての人がとってもシンドイらしい。


●話は戻って、草津温泉
●ここには「ゆもみちゃん」というキャラクターがいるらしい。ツイッターフォローしてみた。

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●その後、「草軽交通」という安易な名前のバスに乗って、軽井沢まで移動。車窓は一面雪景色、そして浅間山
●大きなアウトレットで、アディダスのスニーカーとラコステのローファーを買ったよ。



●さて、音楽。
●夜中は、コーヒーを飲みながらのアナログレコードが楽しい。

山下達郎「BIG WAVE」

山下達郎「BIG WAVE」1984年
達郎さんが、アメリカのサーフィン・ドキュメンタリー映画に提供したサントラアルバム。結構前に下北沢のフリマにて激安で買いました。確か100円。肝心の映画がどんなもんだったか全然知らないけど、音楽は完全に達郎さん一流のAORスタイル。90年代以降のヨコノリのスケーターカルチャーにつながる感じじゃなく、ましてや JACK JOHNSON に連なるアフターサーフなフォーク感覚でもなく。シズル感たっぷりの80年代ウエストコーストサウンドでございます。更に言えば松任谷由実「SURF & SNOW」1980年なリゾートミュージックな感じ。同じサーフィンなのに時代で捉え方全然違うね。海水にはトンと無縁なボクでも、彼の声がかもす真夜中のウェットなメロウネスは、チルアウトにバッチリだ。
●さすがの達郎さん、クレジットを見るとほぼ全ての楽器を全部自分一人で演奏してます。鍵盤各種からアコギにエレキにベースにドラム、パーカッションまで。多重コーラスも全部自分一人。特別な部分だけポイントで外部プレイヤーが関与。全ての楽曲が英詞だけど、ここだけはロスから友人のソングライターを召喚して、リリックの翻訳と徹底した発音訓練のサポートを受けたとな。
●B面は、達郎さん世代からもう一歩古い、60年代サーフェン解釈であるところの、THE BEACH BOYS のカバーで染めてます。でも「SURFIN' USA」みたいなわかりやすいヒット曲はなくって、むしろドゥーワップな気分漂うメロウネスがA面からそのままの気分が流れてる。でも知らない曲ばかりで、あらーボクはまだ THE BEACH BOYS の勉強が足りなかったなと反省する次第。このアルバムの前年1983年に亡くなった、かのバンドのメンバー DENNIS WILSON に捧げられてます。

山下達郎「ARTIZAN」

山下達郎「ARTIZAN」1991年
●これはCDで聴いてるよ。1975年の SUGARBABE 以来70〜80年代に傑作を量産してきた達郎さんが、リリースペースをぐっと落とす90年代の入り口に当たる作品。これまでソロ名義だけで10枚オリジナルアルバムを作ってきたのに、90年代全部でたった2枚、2000年以降でもう2枚しか彼はオリジナルアルバムを発表してない。だからボクの中では、もっと近作だと思ってたほど。買ってみて初めて25年前の作品と気づいた。
●CDの時代とあって、1984年の「BIG WAVE」とは全然違うね。クッキリした音響がクリアに響く。「アトムの子」は1989年手塚治虫死去の報を受けて急遽10日で作った楽曲とな。リズムがドカドカ楽しい名曲だよね。その他の曲もチョッピリだけヒネくれたアレンジが施されてて油断が出来ない。


●と、ぼんやり音楽聴いてたら、TOKYOFM 山下達郎さんの特番があるって知って、速攻でエアチェック。radikoとgaragebandで録音!
「山下達郎 ”夜”の SUNDAY SONGBOOK 〜珍盤奇盤 R-18〜」
「R-18」というだけあって、マジで下ネタお色気系音源満載の50分間だったー。達郎さんも素性を知らない SUZIE SEACELL という人の「ME & MY VIBRATOR」なんて曲はホント直球すぎてビビった。スネークマンショーにもスゴイのがあるんだねー。プチ・マミーという人の「ベイビードール」ってのもかなりなモンだったな。應蘭芳さんの「ドラマチックブルース」もお色気ムード満載。すげー、こんなの選曲できる達郎さん引き出しイッパイだな。ツイッターのトレンドにも達郎さんの名前が出たくらいだったわ。



●全然脈絡ないけど…この前、予約困難で立派な熟成肉のお店に連れてってもらったんだけど。
●ボクの味覚におきましては、熟成してる必要ないかも。普通のお肉の方が美味しかった…。
●同じ週に食べた、赤坂のギョーザ屋さんの方がずっと美味しかった。


●一方で、ボクの体が痛んでるようで、貧血で会社を半日サボった。貧血でクラクラなのに、家で無理してエクセル資料を作ってメールで送信したら、ますます具合悪くなってしまった。もう自己嫌悪。


銀座 APPLE STORE の神対応。だから APPLE から足抜けできない。

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●我が愛機「iPod Classic 160GB 2009年型」がおかしくなっちゃったので、GENUIS BAR の予約を取って実機を修理しようと思ったのでした。そしたらお兄さん「うーん、バッテリーがへたってるようですね」あー一週間ほど使ってなかったのでバッテリー切れてるかも。「いや、バッテリー交換ということでしたら5800円で対応できるんですよ。しかも実質本体の新品交換ということで」おほ?
「普通に本体交換だと29800円なんですが、バッテリー交換だとお得なんです。おそらくハードディスクにも無理があるようですが、だいぶシッカリ使ってらっしゃるからバッテリーもしんどいはず。ここはバッテリー交換ということにしましょう」はー。「では今、交換の在庫持ってきますんでお待ちください」ということで、ボクの愛機はピカピカの新品になって帰ってきました。修理に一週間くらい手放すんだろうと思ってたら、即日即決サービス対応。こういうことしてくれるから APPLE とは20年以上縁が切れないんだよね。

●そんな APPLEスティーブ・ジョブスの物語はマンガで読んでる。

ヤマザキマリ スティーブ ジョブズ4 ヤマザキマリ スティーブ ジョブズ5

ヤマザキマリ「スティーブ・ジョブス」4〜5巻
ジョブス APLLE 解任から、ピクサー設立、そして APLLE 復帰までの波乱の時代。ボクがバイトして買った最初のマック、POWERMAC 8500ジョブス復帰以前のマシンだったんだね。その後もタワー型の G3、G4 にお世話になったが、あそこからジョブスのデザイン志向が反映されてたのかー。通称「ポリタンク」ね。

●関連して腐れ縁マンガも列挙しておく。
ヤマザキマリ・とりみき「プリニウス」5巻:地中海で火山島巡り@ローマ帝国紀元1世紀。
森薫「乙嫁語り」9巻:本線よりも時代背景にある19世紀列強の中央アジア侵略が気になる。
林田球「ドロヘドロ」21巻:もうドロドロすぎるのに終わる気配がない。これこそ腐れ縁。
山田芳裕「へうげもの」文庫版7巻:千利休切腹見事。伊達政宗はヒップスター。
小山宙哉「宇宙兄弟」30巻:兄貴ムッタは月面でサバイバル脱出。弟ヒビトはロシアで苦闘。
三宅乱丈「イムリ」19〜20巻:第三の民族イコルが反乱を起こす。もう途中乗り不可能な展開。
羽海野チカ「3月のライオン」12巻:個性的な棋士が人生背負って戦うバトルマンガになってきた。
沙村広明「波よ聞いてくれ」3巻:言葉選びが達者でかつグルーヴィー。テーマがラジオだけに。

沙村広明「波よ聞いてくれ」3



●悲しいニュースがあったね。
私立恵比寿中学のメンバー・松野莉奈さんが亡くなったとな。18歳。
未来ある若い人が、夢半ばに亡くなるのは悲しいことだよ。
●だから今日は彼女の音楽を聴くよ。

私立恵比寿中学「もっと走れっ!!」

私立恵比寿中学「もっと走れっ!!」2011年
私立恵比寿中学、略して「エビ中」に関しては、2012年ごろにたまたまライブを見たという縁で、ナニゲに結構前に音源をチェックしてました。亡くなった松野ちゃんはじめメンバーたちは本当にリアル中学生で、あまりに荒削りなパフォーマンスはマジで学芸会レベル。でもお客さんはアゲアゲで、これがアイドルのライブかよとカルチャーショックを受けたものです。コレがこのシングルは彼女たちのインディ時代最後の一枚なんじゃないかな。
●表題曲は同じ事務所スターダスト所属の姉貴分、ももいろクローバーの名曲「走れ!」へのオマージュの意味を込めた楽曲なんだと思う。夢と野望と上昇志向と汚れ知らずの青春の輝かしさを、中学生らしく運動会シチュエーションにはめ込んだ佳曲。楽曲提供は前山田健一 AKA ヒャダインももクロ楽曲を多く手がけるヒャダインエビ中もたくさん手掛けてる。

私立恵比寿中学「オーマイゴースト?〜わたしが悪霊になっても〜」

私立恵比寿中学「オーマイゴースト?〜わたしが悪霊になっても〜」2011年
●これは「もっと走れっ!!」のもう一枚前のインディシングルだな。なんのつもりでゲットしてたんだろう?この曲もヒャダインの提供。オバケネタで思いっきりフザケるエレポップでございます。カップリングは「ご存知!エビ中音頭」、フザケテマス。途中まで町内会の盆踊りと見せかけて、いきなりユーロビートになります。

私立恵比寿中学「GO!GO!HERE WE GO! ロック・リー/大人はわかってくれない」

私立恵比寿中学「GO!GO!HERE WE GO! ロック・リー/大人はわかってくれない」2012年
●これはメジャーデビュー2枚目のシングル。1枚目の「仮契約のシンデレラ」は別の記事で取り扱ったので今回は割愛ね…。やっぱりヒャダインが手がけてます。「ロック・リー」はマンガ「NARUTO」の登場人物らしくて…ゴメンなさい、少年ジャンプのバトルマンガをチェックする根性はもう40歳代にはないわ…でも、努力すれば報われるという汗臭いメッセージは、スターダストのアイドルグループの伝統なんでしょうね。
「大人はわかってくれない」はナニゲにきちんとバンドサウンドを打ち出した青春パンクロック。こっちの曲はたむらぱんが手がけてる。彼女はメロディや展開に独自なユニークネスを落とし込む、ボクが大好きなシンガーソングライターだ。ピリリとスパイシーな女の子ならではのリリックが瑞々しくて。「大人は何もわかってない 私たちが意外と現実をちゃんと見られる様につけまつ毛で瞳を大きくしてることも だって泣きそうな顔していたらなんだかんだ心配させるでしょ? 痛くも痒くもないフリしてはしゃいでる私たちだから」
●全くエビ中に関係ないんだけど、「大人はわかってくれない」ではなく「子供はわかってあげない」というマンガを読んだ。田島列島という作家の、のほほんな画風と無垢なヒロインが眩しいステキな物語。一口では言い表せない魅力が詰まってる。

「子供はわかってあげない」



スターダスト・プロモーションの先輩格、ももクロの音源も聴くね。
彼女たちの活躍は、間違いなく、2010年代のアイドルシーンのエポックメイキングな出来事だった。

ももいろクローバー「入口のない出口」

ももいろクローバー「入口のない出口」2008〜2013年
ももいろクローバーのインディ〜メジャーデビュー直後時代の音源集。早見あかりが脱退してももいろクローバーZに改称する前の時代というわけだ。最初期のシングルには緑色の有安杏果もまだ加入前だったりしてる。メンバーも結構入れ替わってるのね。もちろんエビ中もメンバー入れ替えは活発、でも松野莉奈は最初期からのオリジナルメンバーだった…。ももクロを脱退した早見あかりは、今は順調に女優としてキャリアを伸ばして「スーパーサラリーマン佐江内氏」でOLさんを演じてる。「恋ダンス」のパクリのつもりか三代目 J SOUL BROTHERS の主題歌をキャスト一同が踊る時は、ももクロ時代の経験を生かして長い四肢をダイナミックに動かして見事なダンスを見せつけてくれる。道は違えど頑張る同志。
メジャー以降のエグいギミックモリモリな感じと違って、初期は真っ当にスウィートで元気なポップソングをやってたという意外な事実に突き当たる。特にアルバム冒頭の「あの空へ向かって」のボーカルの若々しさがピュアすぎてスゴイ。彼女たち自身がリアル中学生だった時期なんだもんね。その延長に「走れ!」みたいな素朴に前向きな楽曲が登場するのか。「走れ!」はドラマ「モテキ」でフックアップされたことで注目を浴びたし、ボクもその時にこの曲を認識したもんだ。
●そして、意外なカバー曲の元ネタ。なぜかビーイング系〜 GIZA STUDIO 所属アーティストの楽曲が選ばれてる…倉木麻衣愛内里菜が所属してたジェイポップレーベルだけど、正体が掴めないアーティストさんが多くて不思議なんだよ。GARNET CROW のメンバー AZUKI七 の作詞楽曲まであるぞ。そしてエイベックス系統のレイヴィーな楽曲。ユーロビート・ユニット M.O.V.E. のカバーとか MIHIMARU GT のカバーとか。ソニー系だけど玉置成美の楽曲もかなりレイヴィーなトランスミュージック。これにラップまで載せてる。へーアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」のキャラソンまでカバーしてるんだな。

ももいろクローバーZ「5TH DIMENSION」

ももいろクローバーZ「5TH DIMENSION」2013年
●そんな「出口のない」インディ期をなんとかサバイブして、メジャーデビュー〜ファーストアルバム「バトルアンドロマンス」2011年からこのセカンドアルバムまでの彼女たちの勢いは目覚ましいものがあった。アイドルらしからぬ全力勝負のステージパフォーマンスが話題になり始め、エンタメ産業の巨大な作為じゃなくて等身大のガンバリだけでチアアップする姿勢が、2011年の震災モードで意気消沈した日本社会に、リアルに響いていく感じがあの時にはあった。
●すでに大ブレイクしていた AKB48 帝国に対抗しうる最右翼と目されて、2012年末、念願の「紅白」に出場。脱退した早見あかりの名前を敢えて歌詞に織り込んでパフォーマンスしたのを生で見たときは思わず感涙。シングルでは大槻ケンヂ布袋寅泰など異色のクリエイターを召喚してコラボ。OZZY OSBOURNE 主催の「OZZFEST JAPAN」に出場発表されるや旧来のメタルファンから批判されるが、これまたパフォーマンスで評価をひっくり返したのもこの時期。アイドルのフィールドを飛び越えた異種格闘技戦を繰り広げて後続のグループの活動領域を広げた功績はとてつもなく大きい。
●そして、このアルバム。アイドル作品のジャケで顔をトゲトゲマスクで隠すという裏切りがすでにセンセーショナルだった(今じゃ当たり前かもしれないけどさ)。そしてこれまたアイドルソングとは思えないアプローチに果敢に挑戦。一曲目「NEO STARGATE」がいきなりスタジアム仕様のダブステップ〜EDM演出で大風呂敷を広げてしまう。ヒャダイン提供の「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」は100人のコーラスを従えたシンフォニックな演出と MARTY FRIEDMAN のヘヴィメタルギターが変則展開するプログレッシブなアプローチでこれまた目まぐるしい。と思えばミドルスクール風のヒップホップを高速化したラップ楽曲「5 THE POWER」を硬派に決める。ライムの提供はいとうせいこう大槻ケンヂの作詞楽曲「労働讃歌」はトラック部分をUKの陽気なダンスロックバンド THE GO-TEAM ! が担当。これもスゴイと思ったよ、THE GO TEAM ! なんて当時も現在もだいぶアングラですよ。「Z女戦争」は変名ながら相対性理論・やくしまるえつこが詞曲を提供。やくしまるセルフカバー版も聴きたいぞ。「BIRTH O BIRTH」もダイナミックなEDM仕様だが、90年代のハードコアな和製シューゲイザーバンド COALTAR OF THE DEEPERS のメンバーが作曲を担当。うわーこのバンド、ボク当時大好きだったー。サビ部分の圧倒的な高揚感がスゴイ。「引き裂いて 今を引き裂いて生まれ変わろう 身も心も細胞分裂を重ねて毎日がバースデー」。そして布袋寅泰のギターがザクザクと活躍する「サラバ、愛しき悲しみたちよ」。お見事です。
●初回盤A-ディスク2にはライブ「ももいろ夜ばなし第一夜『白秋』」の様子が収録されてる。グループによるダンス楽曲は排して、昭和の名曲をアコースティックバンドと共にカバーして聴かせる特殊コンセプト。この5人の女の子に不思議なパワーが備わっているとするならば、それは代々木公園の路上ゲリラライブから出発、全国のヤマダ電機をドサ回る過酷な営業ツアー、メジャーデビューした後でもプロレスラーやメタルフェス含めた異種コラボの出演などなど、アウェイな環境をド根性で乗り越えてきた訓練の成果だと思う。そんな数多くの企画バリエーションの一端に、この「ももいろ夜ばなし」というパッケージがあり、結果、南こうせつとフォークソングを歌っちゃったりもしてる。「なごり雪」「神田川」「あの素晴らしい愛をもう一度」などなど。
●アイドルグループは、固定ファンと同価値を共有し合う媒体・シチュエーションで活動しているだけでも十分ビジネスとして回ってく。幅広い認知よりも重課金ユーザーの囲い込みが手取り早い。わざわざアウェイに出ていく必然がない。AKB48 だって自らのスモールサークルから外に出ない印象がある。そうじゃなかったのがこの時期のももクロだった。そして彼女たちの作った轍に後進たちがついてくる。そんな時代の一枚なのかと。

「青春賦」

ももいろクローバーZ「青春賦」2015年
●ももクロをさらにレベルアップさせる契機となったのが、映画「幕が上がる」だろう。原作・平田オリザ、監督・本広克行、共演・黒木花&ムロツヨシと豪華な後衛に守られ、彼女たちが等身大スケールで演劇部女子高生を演じる。アイドルではなく女優として新しいアウェイな場所に彼女たちは出て行った。その眩しさがここにはある。このシングルはこの映画の主題歌。ピアノ伴奏とコーラスをバックに5人が凛々しく歌う。まるで演劇のような一人語りもあったり。
ももいろクローバー時代のクラシック「走れ!」「Z バージョン」も収録。若さ任せだけじゃなくて、今まで積み上げた自信に裏打ちされた落ち着きがほんのちょっと感じられる。それでも彼女たちはまだハタチ超えたばっかなんだけどね。
●映画と同じ頃に読んだ平田オリザ氏の「下り坂をそろそろと下る」がとても示唆的な内容でショックを受けた。人口減少と経済衰退を余儀なくされている日本社会がその実態を受け止め、その中で「文化」が何の役割を担うのか、という問題提起をしている。この本の内容を頭の中でグルグル回しながら、ボクは高校受験の準備を始める娘ヒヨコの今後10年を考えてる。

幕が上がる 下り坂をそろそろと下る

●DVD「幕が上がる」平田オリザ「下り坂をそろそろと下る」
●このステップを経て、百田夏菜子は朝ドラ「べっぴんさん」でメインキャストとして活躍中。実年齢22歳で高校生の母親を演じてるんだから立派だよ。まー実はボク個人でいうと玉井詩織ちゃん推しなんですが。


さらに、チームしゃちほこ、まで。

チームしゃちほこ「ザ・スターダスト・ボウリング」

チームしゃちほこ「ザ・スターダスト・ボウリング」2012年
ももクロ、エビ中の姉妹グループ、名古屋を拠点とした6人組中学生ユニットチームしゃちほこのメジャーデビューシングル。なんでこんなのまでボク持ってるんだろう?ももクロのCD探してる中で見つかってビックリした。レーベルはワーナー系の UN BORDE、さすが現行ジェイポップで一番エッジーなメジャーレーベルだわ。こんなところまで手をつけてるとは。カップリングには「お願い!UN BORDE」なんて曲まである。声が若いわー。

チームしゃちほこ「愛の地球祭」

チームしゃちほこ「愛の地球祭」2013年
「愛・地球博」ってもう何年前の話?2005年?ということであの手この手で名古屋アイデンティティを押し出す彼ら。スターダスト系統としての地方姉妹グループは他にも「たこやきレインボー」「ばってん少女隊」がいる。地方創生?地産地消?…しかしアイドル消費は感情移入が大事、さすがに今音を聴くだけではヒッカカリを見つけられない…強いて言えばカップリング曲「尾張の華」の編曲に元・電気グルーヴCMJK がクレジットされてるところか。

チームしゃちほこ「シャンプーハット」

チームしゃちほこ「シャンプーハット」2014年
●この曲は、ゲスの川谷絵音が作詞作曲を担当。アレンジはCMJK。今では5人組になってしまったそうだけど、すくすくと成長してほしいね。



●動画つけます。

●私立恵比寿中学「大人はわかってくれない」




●ももいろクローバーZ「走れ!(Z-ver.)」





iPod が故障してしまって、GENIUS BAR の予約もなかなか取れなくて。
音楽が聴けなくて困ってたら、娘ヒヨコがいいものを貸してくれた。

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ヒヨコが小学校3年生の時に、公文教室のポイントを貯めてゲットしたCDプレイヤー。
●おお、オマエ、懐かしいものを持ってるな!単三乾電池2本で駆動!充電池なし!でかいし分厚いし!
●で、ホントにコイツをコートのポッケに入れて通勤の音楽を聴いてます。うーん、しかしやっぱ少々の違和感。ボリュームを操作しようとしてポッケからコイツを出したら、地下鉄で乗り合わせた人がギョッって顔してた。CD入れ替えるとかマジで恥ずかしい行為だわ。もうスマホで事足りるはずの行為を、こんな不恰好なメディアで頑張ってるって変だよなー。このプレイヤーくんも6年前には現役で活躍してたし、今でも十分頑張って音楽鳴らしてくれるのに、こんなにカッコ悪い存在になっちゃって、すごくカワイソウになっちゃった。スマートフォンの登場はマジで人々の生活を一変させたんだな。
●くっ。そんなコトを考えてるボクの目の前で、息子ノマドが英語の宿題をスマホのグーグル翻訳で片付けてる。おいおいスマホ!広瀬すずも言ってる。「私たちはスマホと大人になっていく多分初めての人類だ」

そんな思いをしながら聴いてる音楽。
●ジャケと同じでCD自体がカラフルだから、クルクル回ってるのがよくわかる。

名称未設定

SIA「THIS IS ACTING (DELUXE EDITION)」2016年
●えーと、このCDは台湾で買いました。デラックス盤でボーナストラック7曲追加。新譜だけど、きっと日本で買うより微妙に安いはず。中国語の当て字が面白いね。SIA「希雅」って書く。気分出てるね。「THIS IS ACTING」「超有戯」って書く。ふーん。「DELUXE EDITION」「強大豪華版」。強そう! 曲のタイトルだって、漢字で意訳が添えられてるんだよ。「BIRD SET FREE」「自由之翼」「ALIVE」「我活著」「MOVE YOUR BODY」「盡情搖擺」「THE GREATEST」「最強大」!わかりやすい。
SIA は最近まで完全にノーマークでした。わーなんでもっと早く聴かなかったんだろう〜失敗。かさばるCDプレイヤーを抱えて聴いても、それを忘れるほどその声に惹き込まれる。心の芯を打ち抜くようなミドルレンジの強い声。息がつまるほどの緊張と解放が同居するエモーション。「I DON'T WANNA DIE, I DON'T WANNA DIE !」「I'M STILL BREATHING, I'M ALIVE !」絶望と歓喜は表裏一体紙一重。声のパワーとメロディの美しさに息を飲む。その音楽はR&Bだったりダンスホールレゲエだったりヒップホップだったりするけど、スタイルを横断して聴く者の感情を揺さぶる。
●そして、やっぱり MV の演出にも注目しちゃうよね。SIA 本人の出演がなくて、代わりにローティーンの女の子が見事なコンテンポラリーダンスを披露する。まさに彼女のパフォーマンスに圧倒される。この少女は MADDIE ZIEGLER ちゃん。SIA とのコラボを始めたのは11歳で、現在は14歳、そんで今回ジャケを飾ってる。もう MADDIE ちゃん自身がセレブになってるっぽい。「GLEE」 SIA をカバーした時は、MADDIE ちゃんのパロディまで仕込まれてた。それくらい楽曲と分け隔てられない存在。土屋太鳳ちゃんも「ALIVE」という楽曲MVでコンテンポラリーに挑戦してた。この曲では日本人の空手少女が演武してるバージョンが公式らしい。

SIA 本人は今年で41歳と、意外なほどボクと世代が近い。なかなかに紆余曲折のキャリア遍歴を経て、今の地位に到達した苦労人。実はオーストラリア出身、90年代は母国でアシッドジャズのバンドでボーカルを担当。バンドが解体されるとソロアルバムをリリース、同時に渡英してエレクトロニカユニット ZERO 7 のフィーチャーシンガーを務めたり…む?ZERO 7 のアルバムは2枚ほど持ってるぞ。ファースト「SIMPLE THINGS」2001年収録の「DESTINY」で、メランコリックな音像の中、彼女は揺れながら歌っている。その後もソロキャリアを積み上げながら2005年にはニューヨークに拠点を移す。そうして徐々に知名度は上がるのだが、彼女はその名声というものに生活を乱されるコトに心が耐えられず、裏方のソングライターに徹する事になるのだ。2009年ごろから、できるだけ表舞台を避け、プロモーションも断り、奇妙なぱっつん前髪&ボブのウィッグで顔を隠すスタイルが出来上がった。
その一方で彼女の作曲の才能はますます大きく花開く。この時期に共同作曲したアーティストは、BEYONCE、KYLIE MINOGUE、CHRISTINA AGUILERA、RHIANNA、RITA ORA、KATY PERRY、さらには EMINEM、FRO-RIDA、NE-YO、DAVID GUETTA までとジャンルを問わない活躍。「GLEE」のヒロイン LEA MICHELE まで面倒見てるぞ。
●そして、このアルバムの前作「1000 FORMS OF FEAR」2014年で決定的なブレイクを果す。さすがにこれは世間に出ないとダメだろう、という状況でも彼女は極力顔出しは避けて、分身としての MADDIE ZIEGLER ちゃんを抜擢するんだよね。「恐怖の千のカタチ」怯え続ける繊細なアラフォー感性。一方 MADDIE ちゃんは若さ故(というかコドモだから)恐れ知らずに舞い踊るそんな二人の不思議なバランスさえ興味深い。つーか、とりあえず、MVを VEVO で見てよ!


●SIA & MADDIE ZIEGLER のコラボMVを全部並べて見たよ!

●SIA「CHANDELIER」。2014年




●SIA「ELASTIC HEART」。2015年




●SIA「BIG GIRL CRY」。2015年




●SIA「CHEAP THRILLS」。2016年。




●「THE GREATEST」。2016年。




●SIA「ALIVE」。2016年。これは土屋太鳳ちゃんがパフォーマンスしてます。彼女も立派。





●ん、娘ヒヨコと MADDIE ZIEGLER ちゃんは同い年か!やっぱすげーな。
●ヒヨコもバレエ歴10年になるけど、目下の関心はノートの隅っこにトトロの落書きを上手く描くコトだもんな。




●息子ノマド中学三年生、音楽の授業で発表会があるらしい。
●なんの楽器を演奏するのか?と聴いたら「Garageband」との返事。え、打ち込み演奏なの?生演奏要素ゼロでいいの?イイらしい。しかも動画も作りたいらしい。そのままYouTubeにアップするんかい。


●マンガ、アホみたいに読んでる報告。

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夜宵草「RELIFE」
●マンガアプリ「COMICO」最大のヒット作品として、リアル本での出版からテレビアニメ〜配信までスピンアウトしてるコンテンツ。実はアプリ「COMICO」の立ち上がりの頃から不定期に読んでました。現在164話まで来てる。
●ぶっちゃけなぜこの作品が受けてるのかワカラナかった。そもそも「27歳のニートがもう一度高校生活を」なんてコンセプトが後ろ向きでかなわん。しかも起きる事件がチマチマすぎて。まーボクのようなオッさんが現代高校生の日常チマチマデティールを楽しめるはずがないんだけど。現在は、そのチマチマさも生温かく見守れる余裕ができたが。あ、「COMICO」では読者の男女比年齢比が公表されてるけど、40歳代の読書は7%だって。

「COMICO」はスマホファーストのデザインで、縦スクロールのフォーマットでレイアウトされてる。これが普通のマンガになったらどうなるの?と立ち読みして見たら、かなりの手間をかけてレイアウト改変されてる。というか、これ全面リライトじゃないか?と思うんだけど、「RELIFE」って最初から背景最低限しか描いてない。登場人物も重なり合わない1ショットな描写ばっかり。これならPC操作でサクサクとレイアウト変更〜多デバイス対応も簡単だわ。なるほどーそこまで考えて造形されてるのか。

「COMICO」でもう一つ注目してた作品がある。黒曜燐「ネト充のススメ」。引きこもりニート女性がネットゲームでの交流で人間関係や恋愛に目覚めていくストーリーで親近感は「RELIFE」の100倍でした。これも単行本2巻まで出したタイトルだったのだけど、現在は作者体調不良で一年以上の長期休載。これはネットゲーム世界観とリアルの描き分けで背景や人物の描き込みが省略しづらいタイプ。これで著者が詰んじゃったのかな…残念。「COMICO」、作家をサポートしきれてないと見たよ。

石田スイ「東京喰種 re」

石田スイ「東京喰種 :re」1〜9巻
●アニメ「東京喰種」「東京喰種√A」を Hulu で見た後で、そのままマンガ原作で続きを継続キャッチアップ。初めてレンタルマンガを利用したよ。一気にまとめ読み。内容は素朴なバトルマンガになって来ましたが、そろそろ全ての決着がつきそうなのでもう少しこらえて読む。

尾田栄一郎「ワンピース」84巻。
とうとう連載20周年!なのに現役感バリバリ。もはや長寿コンテンツのお手本だな。しかし過去に仕込まれた伏線が記憶から消えててよくワカンナクなってる。ローラって誰だっけ。それとキメのセリフに添えられる「ドン!」って擬態語が安く使われるようになった。娘ヒヨコに自由研究の宿題があったら、第1巻から「ドン!」の使用回数を測って頻出度の上昇グラフを描いてみろ、って言った。「ジョジョ」「ゴゴゴゴゴゴ」は頻出度があまり変わらない気がするが、ワンピース「ドン!」「ドドン!」は明らかに増えてる。

太田垣康男「機動戦士ガンダムサンダーボルト」9

太田垣康男「機動戦士ガンダムサンダーボルト」6〜9巻
初放送1979年以来、今尚拡大を続けるガンダム世界。最新作「鉄血のオルフェンス」はもはやノーマーク、「ユニコーン」も最後まで見られてないし「THE ORIGIN」は原作コンプリートしつつもアニメは未見。このガンダムもアニメになってるらしいが、とりあえず原作で食らいつく。ジオン、連邦、両サイドの登場人物が魅力的。ジオン主観の第8〜9巻では、ガンダムが地獄の悪魔のように見えて怖いほど。

島本和彦「超級!機動武闘伝Gガンダム」1巻
「シンゴジラ」発声可能上映会での活躍で一気に武名をあげた、島本和彦先生の本業をチェック。アニメ作品が原作なのに、それを敢えてマンガ化。しかもコテコテすぎるほどの島本テイストで。アンプリファイされた熱量とバカバカしさが確かに「超級!」。ただ続きを買うべきかは微妙。彼(と庵野秀明ら)の青春をドラマ化した「アオイホノオ」は家族でしっかり見ました。「アオイホノオ」の原作マンガも3巻までは読み進めてます。

清水栄一・下口智裕「ULTRAMAN」1

清水栄一・下口智裕「ULTRAMAN」1〜9巻
放送開始から50年の超長寿コンテンツが、大胆な解釈でリメイク。原作のニュアンスや登場人物をニヤリとさせる設定で組み込んでくる演出が古いファンとしてはタマラン。とはいえ21世紀更新版としてウルトラマンはアイアンマンもビックリのパワードスーツを着てます。主人公は「初代マン」ハヤタ隊員の息子。セブン=モロボシダンも出てくるし、エース=北斗くん+南ちゃん、そしてジャック=帰って来たウルトラマンタロウも登場。

●Huluには歴代ウルトラマンシリーズがほぼ全網羅されてるので、暇つぶしで見てると新しい発見があって楽しい。甥っ子カケルが気に入ってるという「ウルトラマンレオ」はマジで注目、というかツッコミどころ満載。中盤は「日本名作民話シリーズ」と銘打ってひたすら桃太郎とか一寸法師とかの昔話に引っ掛けてくる。後半の「恐怖の円盤生物シリーズ」では科特隊的な防衛組織は全滅、レオは一般家族に居候して地球を守る。でも円盤生物の造形は結構カッコいい。

吾嬬竜孝「鉄腕アダム」

吾嬬竜孝「鉄腕アダム」1巻
歴史的傑作「鉄腕アトム」のトリビュート、という括りじゃ収まらないハードSFマンガ。人間そっくりの青年アンドロイド・アダムが過酷な宇宙空間で謎の敵「蝶」と戦う様は、異形でクール。
●作者が意外すぎた。実はこのブログでしっかり検索するまで気づかなかった。この吾嬬竜孝という人物、2010年くらいからボクがチェックしてたサイト「膣外射精」http://rapeme.org//なかなか口にしづらいタイトルだよね)でユニークかつ猛烈に悪趣味なイラストを発表、その後「ドアノブ少女」というコンセプトで、女の子にドアノブをしゃぶらせる写真を発信、写真集まで作った。そんなアングラでフェティッシュな男が国民的少年誌「ジャンプ」の名前を背負ってマンガ描くってスゲエ。ますます目が離せなくなったよ。

手塚治虫「ブッダ」マンガ文庫全11巻
●アトムまで来たので、手塚先生の偉業にも言及。イスラム教やキリスト教、日本の古代神話〜神道の本はアレコレ読んだのに、仏教の本は読んでないや、と気づき、早速着手したのがこの本。ブッダの生涯って知識なかったんだけど、これってどれだけ史実をなぞってるんだろう?村上隆の大作「五百羅漢図」に登場していた羅漢たちはブッダの高弟なんでしょ?でも連中は手塚ブッダには登場して来てない気が。ただ、ボクのような日本人の死生観や倫理にシックリくるのは、紛れもなくボクの属する文化が仏教の影響下にあるってことだね。これが手塚治虫のアレンジというなら彼がやっぱり本物の天才だってことだ。

おかざき真里「阿吽」5

おかざき真里「阿吽」5巻
●平安仏教の二大巨頭、最澄と空海の青春を描く意欲作。二人の天才は、遣唐使として海を渡る。さあ次巻からは、文明の最先端、唐・長安での活躍が始まる。筆致のテンションもビンビンの注目作だ。

灰原薬「応天の門」6巻
●その後、遣唐使の廃止を進言することになる菅原道真の若き日々を、在原業平とのタッグで描く平安絵巻。この頃の道真は素朴に大陸の文化に憧れる学究の徒。むしろ唐に渡りたいと願うほど。その一方で、藤原氏の台頭と権力闘争が激化する…。

諸星大二郎「孔子暗黒伝」全1巻
●中国の歴史を唐から春秋時代まで巻き戻して、紀元前5世紀の東アジアを俯瞰するスケールのでかいお話。主人公は、孔子からブッダ、東南アジア経由で古代日本まで遍歴して世界の神秘を目撃する。諸星作品「暗黒神話」にもシンクロする内容。

塩崎雄二「一騎当千」1巻
紀元1世紀の魏呉蜀三国時代の英雄が、現代日本の高校生として復活。そしてなぜかストリートファイトに明け暮れるという内容。しかも主役は孫権の兄・孫策という設定の女子高生。そんでパンチラや服ビリビリとかのプチエロ満載で、あんまり意味わかんない。これはもういいか。

石田あゆみ「信長協奏曲」14巻
信長のキャリアも上り調子な天正6年〜西暦1578年。この作品、相変わらずオフビートなノリで戦国時代が描かれてます。ここで描かれてる前田利家が好き。バカで怪力だから。一方、ダークなキャラで描かれてる羽柴秀吉が不穏なオーラを出してます。本能寺の変まで残り4年。

山口貴由「衛府の七忍」2

山口貴由「衛府の七忍」2巻
●前作「エクゾスカル零」そして前々作「覚悟のススメ」主要キャラを江戸時代に復活させて、独裁者・徳川家康に対抗させるストーリーに、因縁の好敵手・波裸羅が登場してメンツはみんな集合か?

奥浩哉「いぬやしき」8巻
●うーむ、絵はバッチリだけど、内容は何もないままバトルして終了の一冊。これこそレンタルマンガでいいか…。それでもアニメ化決定だって。


●音楽。

BLUR「COUNTRY HOUSE」

BLUR「COUNTRY HOUSE」1995年
●今日も下北沢を歩いてて無駄遣い。このシングルを思わず買ってしまった。90年代ブリットポップの全盛期、BLUR はこの曲でライバルバンド OASIS との同日シングル発売対決で見事勝利した。有名な逸話だよね。……でもこの曲、ボクは好きじゃない。OASIS の対決シングル「ROLL WITH IT」の方が100倍の価値があると思う。
●ただね、このシングルのカップリングが興味深い。「TO THE END (WITH FRANCOISE HARDY)」、つまりフレンチポップの大御所 FRANCOISE HARDY がフィーチャーされたバージョンだ。優雅なオーケストレーションが印象深いこの曲は、元来からボクのお気に入りだが、彼女のフランス語の歌が加わるコトでより一層可憐に響く。素敵な買い物ができて今日も楽しい日になったよ。





我が愛機 iPod Classics が故障した…。曲を詰め込みすぎたのか?160GBから溢れそうだったからな。
●しょうがないから、しばらく SPOTTIFY 生活だ。それでも気の利いた音楽は収録されてない。通信量も気になるし、ストレスが溜まるよ。



トランプ新大統領の勢いがスゴイな。
●就任演説で打ち出した、シンプルすぎるルール「アメリカ製品を買い、アメリカ人を雇う」「アメリカ第一」のために、彼は今後頑張るらしいし、twitter を相変わらず駆使して世界中を扇動してる。ある意味で仕事が早いわ。こんなに周囲がビックリすることを日々繰り出すとは。

●そんな就任演説で、三つの土地の名前が出てきた。ワシントンは批判の対象だったね。「ハウス・オブ・カード」みたいな政治屋がアメリカの富を独占してきたとな。一方で、こんなフレーズも。「デトロイトにダラダラと広がる郊外に生まれた子供も、ネブラスカの吹きっさらしの平原に生まれた子供も、皆同じ夜空を見上げ、同じ夢を心に抱き、同じ神によって命を吹き込まれているのだ」あ、これボクの原文からの訳です。不体裁あったらご容赦を。
●その直前には、「黒い肌、褐色の肌、白い肌であろうと、我々全員に同じ愛国者の赤い血が流れている。我々は偉大な自由を謳歌し、同じく偉大な星条旗に忠誠を誓っている。」なんてフレーズも。黄色い肌はない…まーそりゃ今はイイわ。

●ただ、彼の想像力の中でアメリカがどんな形をしてるのか?甚だ不明だわ。政治屋が嫌いなのはわかるけど、合法的な永住権を持った人やイスラム教徒は「アメリカ人」のカウントには入ってないのか。自分の政策に反対する人は「愛国者」にならないのか。本当にネブラスカデトロイトのリアルを知ってるのか。不安だわ。

●でも忘れちゃいけないことが。難民政策に関しては、ボクら日本人はトランプ大統領を非難できない。日本は難民受入を全くやってないから。オバマ氏は年間11万人の受入を行い、トランプさんですら5万人程度にするというのに、日本は年間数十人だからね。


●ということで、今日は、ネブラスカとデトロイトのゴスペルを聴く。

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THE SALEM INSPIRATIONAL CHOIR「I DON'T FEEL NOWAYS TIRED」1978年
●最近は気がむくと、千葉 DROPS RECORDS でたっぷり買ったゴスペルレコードをゆったり聴いてる。和むね。そんな中でトランプさんの演説を聴いた時、あーあのデタラメに買ったゴスペルの中にはネブラスカのレコードもあったっけなーと思った。これまた和みジャケ。晴れた日に全員で集合写真。立派な教会の建物をバックにね。この飾らない感じが好き。そんでLP2枚組。
ネブラスカはアメリカのど真ん中。BRUCE SPRINGSTEEN「NEBRASKA」1982年という宅録フォークアルバムがあって印象深いが、それ以上のイメージは全然ない。グレートプレーンズと呼ばれる広大な平原に畑が続く農業地帯。乾燥した風が寒いのかな。この音源のライブレコーディングがなされた街オマハはこの州最大の都市。
●オルガンのファンキーな演奏に大勢のクワイアの声が乗っかって、ソロイストがアゲアゲで歌ってくれてる。録音は相変わらず雑かもしれないけど、そっちの方が現場の息吹が伝わってくるね。40年近く前の録音と思えないかも。それと、これは今までも紹介したゴスペルでもそうだったんだけど、楽曲は結構な比率でオリジナルなんだよね。トラディショナルとかスタンダードナンバーじゃないのよ。まーなんか良くワカンナイんだけどね。

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SOUTHWEST MICHIGAN STATE CHOIR「UNAC 5 CLEVELAND, OHIO VOL.1」1979年
●こっちのレコードはミシガン州デトロイトの聖堂で収録されたと書いてある。朗々とした男性ソロイストが入れ替わりながらユッタリとしたテンポで神への賛辞を歌い上げる内容。
デトロイトといえばアメリカ自動車産業の象徴ともいうべき工業都市で、モータウンサウンド発祥の地でもあるが、今やその衰退は激しく1970年代からは様々なゲットーミュージックの発信源になってますな。デトロイトテクノ〜ゲットーベースの系譜、EMINEM が映画「8 MILE」で描いたハードでヒップホップな日常、遡れば MC5 IGGY POP & THE STOOGES などのオリジナルパンクが登場した土地でもある。殺伐とした街なんだろうね。
●この手のクワイアにはディレクターというポジションがあるようで、その人がバンマス的存在として特別にクレジットされてることが多い。今回は MATTIE MOSS CLARK という人物のようで、ジャケで両腕を上げる彼女がその人なのだろうか。ソロも一曲取ってる。
●あ、このゴスペルの買い物はみんなジャズレーベル SAVOY からリリースされたものにしたつもりだったけど、これは例外。SOUND OF GOSPEL RECORDS というトコロのもの。ジャケにパワーを感じたもんだから、思わず買っちゃった。

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THE HAROLD SMITH MAJESTICS OF DETROIT, MICHIGAN「I JUST WANT TO TESTIFY」1974年
●こちらもデトロイトを拠点としたクワイア。ディレクター HAROLD SMITH のポジションが大きくなって、バンド名にでかく出てきた状態。彼らはどこかの教会に所属してるわけではなさそう。録音がシッカリしてるのは教会でのライブレコーディングじゃなくて、スタジオ収録だからだね。
HAROLD やクワイアのメンバーによる作詞作曲のオリジナルがたっぷり。これがファンキーでたまらん。とにかくオルガンがイイわ。その一方でトラディショナルもやってる。朗々とした男性テナーによる「AMAZING GRACE」がユニークな解釈になってる。サッパリしすぎるジャケだけど、全く侮れないわ〜。これは SAVOY ね。マークも見えるでしょ。


●デトロイトの人も、ネブラスカの人も、今は何考えてるんだろうね。