●ふー。正月休み突入。

●今月は、半分徹夜のような状況で働く場面もあって…今月だけで2回ですよ。終電過ぎてタクシー帰宅そして始発を待たずタクシー出勤。タッチ&ゴーで出撃する戦闘機みたい。しかも心の準備もないまま突発事態にのみこまれるようなカッコで。ビョウキになってからは当然初めてのコト。うわー久しぶりだなー思いっきりしんどかったけど。
●でも昔は徹夜も20時間労働も平気にこなしてたんだよね。ボクはうつ病を患う以前は、そりゃモーレツなワーカホリックだったんです。常規を逸した働き方をしてた、だからビョウキになったんだけど。特殊な高揚感があったのは強く覚えています。大変だったけど、仕事が面白かったというか。
●そんな記憶を辿りたくて、実はここ最近は、ジブンのブログの過去の記事を読み返して過ごしてました。他のトコロで上げてた記事をこの FC2 のブログにも再録したりして。2004年~2005年あたりの古い記事が新たにアップされました。2003年の最古の部分は作業中。
●なんでそんなコトしてたのか?うーん実は最近仕事へのモチベーションをうまく保つことができなくて。ボク自身の健康の部分以外のトコロを含めて、アレコレギクシャクしてる。人間関係はボチボチ良好だけど、とにかく先行きが不透明すぎて。その状況に戸惑ってるのかな。 来年は、その不透明さも引っ括めて、仕事を楽しめるトコロまで持っていきたい、と思ってる。


●そしてアレコレ本を読んでたんだな。

「図説中国文明史5魏晋南北朝~融合する文明」

「図説中国文明史5魏晋南北朝~融合する文明」
●カイシャのボスたちが、とある中国人経営者の講演会に行って来たらしい。どんな人がどんなコトを言ったのか詳細はワカラナイケド、ボスたちは少々憮然として帰ってきた。「日本人はとても優秀な職人です。実に立派な製品を作る。だから、商売のコトは全部中国人に任せてくださいな。商売はワタシたち中国人の方が長けてますから」そんなコトを言われてしまったらしい。ボス「全くご立派なことだよ」ほえースゴいですね。
● まー全世界を股にかける華僑のネットワークと、アウェイの文化のただ中にありながらアイデンティティを失わない根性はやっぱ立派だと思う。でもさ、あの中国大陸に住んでる13億人のニンゲンが全員タフな商売人とは思えないよね。あの巨大な領域国家の中には、様々な土地に様々な文化と風土があって、違う気質と思考を持つ人々が住んでると思うのです。香港と台湾と上海ですら違う言葉と違う歴史を持ってるんでしょ。面積で考えれば、アメリカ50州、全ヨーロッパ以上の多様性を持ってても不思議じゃないよね。
「図説中国文明史」シリーズはボクがちょっとづつ読み進めてる中国の歴史書。ポイントは著者が中国人であるコトと、単純な編年体で政権の推移を追うのではなく、たくさんの図説と写真で文化史を追っていくコト。中国人自身が自分たちの歴史をどう捉えてるのか低いバイアスで捉えることができるし、ビジュアルに現れる多様性にも触れることができる。この5巻は、紀元2世紀~6世紀の時代を取り扱ってる。三国志の時代からそこに端を発する大分裂時代。あの三国志は単純に英雄武将の群雄割拠を描いただけじゃなくて、そこから400年にもわたる激しい大分裂時代の入り口にあった物語だったんですね。中華文明は中央政権を失って北方異民族の猛攻を受ける。五胡十六国時代~南北朝時代を経て、複数の文化センターが出来、文明の多様化が起こる。北方蛮族は侵略を経て文明化し、その圧力で南下した漢民族は新しい土地を文明化する。シルクロード経由で西方の文化が流入し、仏教がやってくる。この時代の影響が現代中国人に残ってるかというとギモンだけど、同時期のヨーロッパではローマ帝国が瓦解しヨーロッパの元型が形成され始めるのだから、大きな意味があると思うのです。
●今ボクらがニュースで見てる中国人イメージって、乱暴なステロタイプになってしまいそうでコワい。巡視艇に体当たりする船長とか反日デモを煽る過激派学生とか。確かにそんな連中も実際目立つ!でも、あの巨大な国の中にあるかもしれない深い多様性について想像力の幅を持たせておくコトは、ナニかを見誤らないためのストッパーになるような気がする。

女工哀歌

●DVD「女工哀歌(エレジー)」
●コレ、このブログで紹介したつもりになってたんだけど…検索しても出てこないから勘違いしたかな。アメリカのドキュメンタリー監督が、中国のジーンズ工場で働く少女たちの生活を取材した作品。彼女たちはふと思う。「こんなに大きなウエストのジーパンは一体どんな人がはくんだろう?」肥満体のアメリカ人向けXXXXXLサイズのジーパンなんて小柄な中国人少女二三人分ほどの大きさになるね。
●ティーンの少女が故郷を遠く離れ、都会の工場で12~15時間労働をサヴァイブする。彼女の世界は、ホコリだらけの工場とそこに併設された宿舎アパートの4人部屋。月に一度だけの休みを、同僚と繁華街をウロウロするのが唯一の楽しみ。お買い物するオカネはない。滋養に効く薬膳ドリンクを露店で飲むだけ。社長は納期が迫る度にピリピリして、厳しい罰則を子細に定めて給与を削り取るコトに必死。歯向かうコトなんてできないだって社長はこの町の警察官僚OBで、誰も逆らえないから。
●彼女は尖閣諸島なんて場所も名前も知らないだろう。海すら肉眼で見たことがないかも知れない。多分中国の国家元首のカオも知らないだろう。彼女はPCも携帯電話も持ってない。都会から汽車&バスで3日かかる彼女の故郷は電気も通ってない。巨大な共産主義国家の凶暴な資本主義が彼女の生活をペチャンコにしてるけど(しかもソレはボクらの街にやってくる低価格ファストファッションに直結してる)、周りを見たってペチャンコになってない人間がいないからソレがどれだけ理不尽な搾取かよくわからない。コレがホントの一般的な中国人なんじゃないかな。このままだと彼女たちにボクが直接会うことはないかもしれないけど、もし出会うことがあるならよいトモダチになれるように振る舞いたいと思う。

マンガ韓国現代史―コバウおじさんの50年

「マンガ韓国現代史―コバウおじさんの50年」
●中国の古代史から韓国の現代史へ。「コバウおじさん」ってのは1950年から2000年まで連載が続いた新聞の四コママンガ。このちっちゃな頑固オヤジの視点から世間をチクリと皮肉るこのマンガを通じて韓国戦後史を読もうというテーマのホンです。中国も目覚ましく変化した国でしょうけど、20世紀後半で韓国も激しく変化したのでした。
●だってあの国が本格的に民主化したのは80年代後半で、ソレ以前はクーデター&暗殺アリの軍事政権だもんね。100%の文民出身大統領は1996年就任の金泳三までいかないといないのです。だからね、実は現代韓国社会の中枢を担ってる世代(50歳前後)って若い頃に民主化の激動を経験した世代、なんとなくタフだってのは理解できるのです。日本がバブル経済で沸き立ってた頃とは状況がチガウ。そこが今の韓国企業の躍進のヒミツだったりして。

KARA「KARA BEST 2007-2010」

KARA「KARA BEST 2007-2010」
●とはイイながらも、韓国と日本の奇妙なシンクロってのはマチガイなくあるような気がして。今年のジェイポップ市場を席巻した韓国アーティストが、ビックリするほど日本市場にシンクロしてたってのが特に印象深かった。こちらガールズグループ KARA のベスト盤、収録曲は全部韓国市場で発表されたオリジナルバージョン、もちろん韓国語リリックで、韓国でヒットすべくマーケティングされてるはずの楽曲なのに、めっちゃ日本市場にフィットした作りになってるのはナゼか?!ウチのコドモがもう勝手に口ずさむほどに浸透力も高い!
●R&B っぽいパッケージを施しておきながら、速め設定のテンポ感は国籍不明のダンスポップで、実はアメリカの現行シーンとはほぼ無縁。アメリカの R&B に憧れを抱きながら、実はその R&B 解釈がガラパゴス的特異進化を遂げているジェイポップ市場の畸形ぶりと、2010年に渡来したKポップはシンクロ率がめっちゃ高いのです。韓国芸能界が日本市場に侵略してきたと見る「外圧」視点じゃなくて、生き別れの双子のように日韓の嗜好が無意識下でシンクロしてしまってると思う方がずっとオモシロいと思う。
●ちなみに韓国が日本のポップカルチャーを模倣してるって段階はとっくのムカシに終わってるとボクは思ってます…日本と同じくらい(かソレ以上に)直接的にアメリカ文化と向き合ってるし、その影響を自国の文化にキチンと消化してるような気がする。代表的なアイドルグループにはほぼもれなくアメリカからの帰国子女(または直球で米国籍)が混じってるしね。00年代以降の日韓はもっとシンクロしながら市場融合して新しいコンテンツを発信できるといいですね。


●マンガマンガ。

諫山創「進撃の巨人」3巻

諫山創「進撃の巨人」2~3巻
このマンガがスゴい2011オトコ編第一位!おめでとうございます。圧倒的に画がヘタクソでデッサンが崩れまくってるトコロが、そのまま「巨人」の不気味な暴力描写にスゴミを与えててタマラナイです。
●そしてある意味で端的に現代日本社会を象徴するかのような厭世観が貫かれてるトコロもよし。同僚戦友がアタマからバリバリと巨人に補食される光景を見て少年兵が心で叫ぶモノローグ「地獄だ…イヤ…地獄になったんじゃない。今まで勘違いをしていただけだ。最初からこの世界は地獄だ。強い者が弱い者を食らう。親切なほど分かりやすい世界…」既存の成功モデルが全部破綻して、信じるべきルールを見失ってしまった日本社会は、ある意味のアナーキー状態になってて、単純化すればアフリカのサバンナと同じ弱肉強食論理まで思考が垂直落下する。二十代前半だという若い作者から見れば、食人巨人が闊歩する創作世界と先行き不安定な日本社会は実はまるで同質。黙ってたら食われるだけ、黙ってなくても食われるかも、って危機的ジリ貧まで追い込まれてる気分は、マンガの中も外も変わらないのかもしれない。
●そんな絶望は息子ノマド9歳にはまだ早かろうと思い、読まれないようにマンガを隠してたのだが、先日「オレこれ読んだよ!お母さんが巨人にガブッと食べられちゃうオハナシでしょ!」と明るく報告された。…パパのマンガ勝手に読むなよ。まーそうやって親のモノ隠れて読んだり聴いたりしてコイツはコイツで自分の世界観を作っていくのか。ヒヨコの方は「パパこれ怖いハナシ?とっても気になるー!」と言いながら最後まで手をつけない素直さがあるけどね。



●ヒヨコが読んでた「天使のかいかた」はコチラの本でした。

天使のかいかた

なかがわちひろ「天使のかいかた」
●こういう本を図書室から選んでくるヒヨコのセンスをウレシく思ったのでした。パパも読ませてもらったよ。とっても楽しい話だったよ。

スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://unimogroove.blog4.fc2.com/tb.php/1122-24721bc2