●こたつで居眠りしてしまうと、カラダがダルくなるね…。電子レンジでチンされて細胞がグズグズになってしまうようだ。


●この前、映画業界で働くセンパイと食事した時。「ツイッターってのはその人にとって都合のイイ現実を見せてくれるメディアだからね。気を付けた方がイイよ」と言われた。コレが最近気になって、胸の中でチクチクしてる。
●じゃあ「ノルウェイの森」はボクのタイムラインじゃ大評判なんですけど、実はそうじゃないんですか?「興行収入じゃ苦戦してるらしいよ。ビートルズの楽曲使用だけで億の単位のカネがかかってるからね」キムタク「ヤマト」は評判悪かったんですけど。「そんなに失敗しなかったってハナシだよ。確かにリアルヤマト世代には受けが悪かったけど」そうなのか……。オマエのタイムラインは大分ひねくれてるんだろうよーとセンパイには冷やかされた。
●とは言いながら「YAHOO映画」の評価はとても気にしてるらしい。アソコの評価は興行成績と全然シンクロしないんだけど、ナニゲに影響しちゃう部分もあるそうで。アソコに書き込みをする人(必ずしも映画マニアではないらしい)に響くようなマーケティングってどうやったらできるんだろうな?って考えてるという。


●でもね、ボクはボクのタイムラインを信用して、この映画を観に行った。

「ハーブ&ドロシー」

「ハーブ&ドロシー」
●郵便局勤務の夫・ハーブと図書館司書の妻・ドロシーが、つつましいアパートの中にコツコツと買い集めた美術作品が、たまりたまって現代美術の一大コレクションになってしまった。日本人のディレクターがそんな老夫婦に密着したドキュメンタリー。
村上隆氏がその著書とかで説明しているように、現代美術のコレクターは基本的に超大金持ち。社会的成功を示すステータスとして、節税対策として、投機対象として、アレコレの事情で、ありあまるオカネをアートに使う。一般市民には想像もつかない世界のはずでした。しかしこの夫婦はその常識を覆す。ちっこいアパートの借家住まい、フツウの仕事のフツウのお給料だけで、4000点以上の作品を収集した。彼らのルールはシンプル。「自分たちのお給料で買える値段であること&アパートに収まるサイズであること」
●でもそれだけじゃコレクションは成り立たない。60年代からこの夫婦はニューヨークのアートシーンにピットリと寄添い、無名で貧しいアーティストたちと真剣に付き合った。アーティスト自身と語り合い、彼が何を作って来てこれから何を作っていくのか深く理解しようとした。そのためならば、作品以前の、アトリエの床に落ちてたゴミのようなモノまで「コレを買う!」と主張した。結果30カ所ものギャラリーを巡って新しい作品をチェックした。この果てしない貪欲さと勤勉さが周囲の尊敬を勝ち得た。大物アーティストが彼らに敬意を払う。
●加えてスゴいのが、彼らはその収集した作品を絶対に転売しないこと。今となっては巨匠となった作家の作品を売却すれば彼らは豪邸で生活できる。でもソレをしない。結局全てを美術館に寄贈しちゃった。彼らにとって本当にオカネは関係ないのだ。美術に対する情熱に見返りは必要ないのだ。
●ただし、この映画をすごくチャーミングにしているのは、この夫婦がとてもカワイいコトだね。生活の全てを美術に捧げてバカンスも贅沢もしない。だから夫婦はいつも一緒。結婚して45年間、一緒にいなかったのは片手で数える程度。お互いをホントに慈しみ合ってる感じがとても愛らしい。客席から度々クスクス笑いが出てきてしまうのは、そんなキュートさにココロ緩むからだろうな。人生の最後はあんな感じで暮らしていたいもんだ。



●そうだ、先週、さんのファーストライブを観に行ったんだ。

杏ミニアルバム「LIGHTS」

●女優/モデルとして活躍するさんがミニアルバム「LIGHTS」で歌手デビュー、ってコトはこのブログでも紹介しました。それに関連して雑誌「BARF OUT」 SWATCH のコラボイベントとして彼女の初めてのライブが銀座ニコラスGハイエックセンターで行われたのでした。ギターとキーボードという最小限のセット、会場もコジンマリと落ち着いた空間で、なんだかアットホームな雰囲気。さんご本人も気負いなくリラックスしたパフォーマンスを見せてくれたのです。
●特に興味深かったのが、クリスマスにちなんで披露されたイエスキリストの聖誕劇。杏さんはミッション系の学校で聖歌隊に所属してた経験があるそうで、クリスマスの聖誕劇は馴染み深いものなんだそうです。そこで、カワイらしい影絵劇に合わせてさんが賛美歌を歌うとな。別にキリスト教徒でもないボクですが、素朴で澄み切ったさんの声に、ああクリスマスってホントはステキなもんなんだなあとジンワリ思い知ったのでした。イエスに限らず、全ての赤ちゃんがあんな風に祝福されてこの世に生まれてくるのなら、なんてステキなことだろう。


●そんなクリスマスの厳粛な気分の中で聴いてたモノは。

THE BAND「MUSIC FROM BIG PINK」

THE BAND「MUSIC FROM BIG PINK」1968年
●この渋い渋いフォークロックが、クリスマスに相応しいかというと全然自信がないが、なんだか厳粛な気分にさせられる圧力を持つ音源なのです。クリスマスセールの300円という激安価格で買ったのに、ことのほか迫力があってビックリ。「ザ・バンド」と名乗っちゃう段階で、なんて大雑把で直球勝負なのだろうか、と思ってしまう。しかもコレは彼らのデビューアルバムですよ、きっと彼らもまだ若造なのですよ。なのに特殊な風格がある。その根拠はなんなのだろう?
●細かいハナシですがこのバンド、ピアノ奏者とキーボード奏者がそれぞれ別々にいるのですよ。ボクが好きなのは「CHEST FEVER」という曲。イントロはオルガンが重苦しいソロプレイをドスーンと披露して、そこからリフが始まる。ここにホンキートンクなピアノが絡み付く。ナニゲにこのピアノ&オルガンの合体技が効きまくってる。音響に意外なほどの奥行きを作ってる。もちろんギタープレイも極上。そして塩辛いボーカル。ジワジワとせり上がるテンションが実にクール。
●そして数々のアーティストにカバーされ、映画「イージーライダー」にも使われた名曲「THE WEIGHT」。いいアンバイのクタビレ加減が実に渋い。コッチも大分クタビレてるからね、痛む骨身に実に優しく響く。コドモと一緒に聴くモンじゃない、一人で夜中に聴くモンだね。
●彼らには、フォークロック期に突入する時代の BOB DYLAN のバックバンドを務めてたという前歴がある。このアルバムの制作直前も BOB DYLAN と一緒にデモを録ってて、後に BOB DYLAN の作品としてリリースされてしまうほどだ。ウッドストックワイト島のロックフェスにも DYLAN と共に参加してる。だからこのアルバムには BOB DYLAN の提供楽曲が3曲も収録されてる。そこまで信頼されてるってのもスゴいコトだよね。

250px-The_Big_Pink_(crop).jpg(これが「BIG PINK」です)

●アルバムタイトルにある「BIG PINK」ってのはウッドストック近郊にある建物の名前。ホントにピンク色の一軒家なのだが、ココに籠って彼らは曲を書いた。現在もこの建物は所有者を変えながらしっかり残ってて、当時と同じくピンク色らしい。


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