テレビニュースも、ツイッターもフェイスブックも、地震ばかりでちとシンドクなってきた。無駄につぶやく気力も起きない。ワイフの携帯には明らかなデマチェーンメールがバカスカ入ってくる。
●さりとて出かける気にもなれず。家族のそばを離れる気になれない。原子力発電所が気になる。


大地震の時に相応しい音楽なんて、ホントに思いつかない。

カルカヤマコト「カルカヤマコト」

カルカヤマコト「カルカヤマコト」2003年
●CMも入れずに延々と続く陰惨なニュースを垂れ流してると、重苦しい気分になってくる。テレビを消しても、沈黙が重いだけ。さりとてヤカマしい音楽も、メソメソした音楽も聴きたくない。CDの棚の前に立って、なぜか途方に暮れてしまう。
●結局、迷って選んだのが、この兵庫県出身の女性レゲエシンガーのミニアルバム。渾身の気合いを込めたルーツサウンドを従えて BOB MARLEY のカバーアルバムを放ったのが印象深い。このアルバムでも塩辛いボーカルがザラザラのルーツレゲエにドスリと乗っかって、野蛮な生命力をグラグラ煮え立たせているようだ。今は、そんな胆力が、丹田に集まる熱のチカラが必要だと思う。MARVIN GAYE から井上陽水を見事にレゲエカバー、そしてボブの名曲「GET UP, STAND UP」で魂を激しく燃焼、「REDEMPTION SONG」のアコースティックアプローチで心を優しく慰撫してくれる。


今日は近所に住むコドモのトモダチがウチに集まってトランプ大会になった。
●この子たちのお父さんは、激しい被害を受けた福島県の取引先を支援するために早速現地へ出発したそうだ。生鮮食品の物流に関わる職業だから、被災地の生活物資流通に直結するオシゴトをするのだろう。お母さんの方は兵庫出身で阪神大震災を経験してる。手際のヨイ買い出しで水や保存食を確保してた。ワイフもいろいろアドバイスを受けてるみたい。いつ停電が来てもよいように、充電機器を速やかに充電せよとのコト。電動機付き自転車のバッテリーとかはマジで大切だね。

ボクは……腰と足がイタい。金曜日の徒歩帰宅がキイた…。
●背筋がイタいよ…それとちょっと風邪ひいたかも。寒かったからなあ。葛根湯飲もう。


地震当日のコトを少し。
新橋にあるボクの会社は32階建て。地震発生直後は速やかにエレベータが停止し、29階のマイデスクと関係各所を非常階段で移動するボクはそれだけでヘトヘトになった。マジで登山の気分。階段をスレ違う人々、知ってる人にも知らない人にも、お疲れ様ですと声をかけ合う親近感が生まれちゃってた。なんかちょっとした結束感。
●アチコチの壁にヒビが入って、一部のフロアは配管が破れたのか床がグショグショに濡れてた。特殊設備のあるフロアは全自動で防火扉が閉まり廊下が閉鎖されてた。でもボクのチームは全員で会議中だったので安否確認もスムーズでケガ人ゼロ。電車は動いてないけど、歩ける場所に家がある人はすぐ帰れと指示しました…帰れないから泊まりますって子の方が多かったけどね。
●もう仕事にならんわ、という気分で夕方に予定していた打合せもバラシ。でも几帳面な先方のスタッフさんはわざわざ電話をかけてきて(よく通じたモンだ!)「今から徒歩で御社に向かいますがよろしいでしょうか?」いやいや今日はもうイイですよ、つーかコチラ来てもエレベータ動いてませんし。フツウに仕事してる人はフツウに仕事してるんだよね。みんな勤勉過ぎるほどでビックリ。……つーかこの地震で激務モードになった人々ももちろんおります。すみません、去年とは違い、今のボクはその最前線部隊からはハズレテルので、家族と合流すべく早々に失礼しました。

そして帰宅。5時間の徒歩行軍。
●派遣事務の女性たちに「もう退社しなさい」と管理職が声をかけてる。確かに夜遅くの女性の一人歩きは危ない。10年来の付合いがある女性デスク・ハッシーはこれから阿佐ヶ谷の保育園に赤ちゃんを迎えに行くという。ハッシー、キミ道わかるの?「わからないけど、そのヘンで人に聞きながら歩きます」そりゃ危ないよ、イケル所までボクが付き合うよ。夜7時30分、カイシャを出発。ボクが住む下北沢と阿佐ヶ谷、微妙に方向が違うけど少々遠回りになろうとも、新宿の繁華街を越えるまでは一緒に歩きました。
街の混雑ぶりはハンパないモノだった…しかし、ある意味で秩序正しく動く人々に感心。新橋駅前はかろうじて動く都営バスに大行列だったけど、キチンと整列してるもんね。歩道も左側通行の流れがなんとなくキッチリ出来てて、信号無視する人もほとんどいない。マクドナルドにも公衆電話にもキチッと行列ができてる。そこに対応して、立ち食いソバ屋もエクセシオールもキチッと営業してたもんね。非日常と日常の奇妙な混在。自転車の盗難が目立つようになるかなと思ったけど、実際には自転車屋さんが在庫全部売切れなんて状況になってた。外堀通りを四谷まで歩き、甲州街道を新宿まで歩いた感触は、混雑ながら整然とした「初詣」の感覚に近い。メッチャ寒いのも同じね。
●新宿西口エリアで阿佐ヶ谷に向かうハッシーと別れた。その途端、イキナリ足が痛くなる。カッコつけてるウチはよかったけど、緊張が解けると突然ヘタレに戻るのがいかにもボクらしい。右足がビリビリしてビッコをヒク始末。オマケに腹ペコ、思えば昼メシも食ってない。しかし既に夜11時を回ってさすがにフツウのお店はクローズしてしまってる。初台の商店街に入って、明るく光る「松屋」を発見した時は「よかった~これで一息つける」と安心するも、店員さん「すみません!たった今ゴハンがなくなりまして、今日は営業終了でございます!またのご利用を!」元気よくマニュアル対応されてしまった。ガーン。
●トボトボと商店街をさまよって、ようやくラーメン屋に落ち着くも店は混雑、イスに座れるまで20分ほど。店員さん「本日金曜日はギューザが半額180円ですがいかがですか?」いやいやアリガタイけどそういう状況なのかな…日常と非日常の断面が微妙になる店員さんの対応に戸惑いつつも、そのまま半額ギョーザを注文しました。でもラーメンは凍える身体に優しくてホントに助かった。痛む足をユックリさすりながら、店内に流れるラジオの地震情報をゆっくり聞くのでした。…あ、この店もボクより後に入ったお客さんは「スープがなくなったので営業終了です」と追い出されていた。
●さて、もう一踏ん張り歩くか。と決意して動き始めると京王線初台駅からアナウンスが聞こえる。あ、動いてるの京王線!?痛む足を引きずりながら地下の改札まで降りると「切符は必要ありません!どうぞそのまま入ってください!」と駅員さん。わお、タダで乗せてくれるんだ。一緒にホームに降りたOLさんは「はーやっと文明社会に戻ってきた!」と明るい声を上げてたよ。「ダイヤが乱れまして大変申し訳ありませんでした」フツウのトラブルと全く同じトーンでお詫びアナウンスが流れて、危機感がメチャフラットなのが苦笑を誘うけど、動いてくれてるだけでホントありがとうです!そこから笹塚まで電車移動して家に辿り着いたのはちょうど12時ごろでした。


●さて、問題は週明けだ。計画停電ふくめ非日常は終わらないけど、一方でボクも仕事で日常のオペレーションを遂行しないとイケナイ。これからが本当にタイヘンになる…。でも頑張りましょう、被災者の人たちがイチバン大変なのだから。


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