37歳で体力ヘコヘコになってるボク。
●先週の大仕事が終わって、カラダの虚脱が抜けない。クラクラです。
●技術革新のおかげで、会社行かなくてもオンラインで仕事できちゃったりもするので、今週は一日オフィスに行かずにネット経由で資料作成してる日なんて作ってみました。そんな日は、昼寝して仕事して昼寝して仕事して。へろへろへろへろ。だらだらだらだら。

●このパワフルなオッサンたちの本を読んで、少々凹みました。
なんか、長生きするのがシンドクなってきた。70歳近いのになんでこんなにパワフルなの?

ROCKIN ON BOOKS「THE ROLLING STONES」

ROCKIN' ON BOOKS「THE ROLLING STONES」
●先日コチラの記事で、PETER TOSH「DON'T LOOK BACK」という曲の動画を貼付けました。この冒頭25秒目あたりからヤバい腰の動きのオトコが登場するんです。それが MICK JAGGER ね。いやもうあのクネクネした動きがヤバ過ぎて、目つきもヤバ過ぎて、主役を完全に喰い切る根性がヤバ過ぎて、「うああ、ストーンズには誰にもかなわねえ」とココロから思った場面がありました。
●いやー。このロックの巨人たちと自分を比較するのもおこがましいけど、尊敬を通り越して「もうこれほどタフに生きられません、カンベンして下さい」という気分になります。コレはそんな本です。マジ疲れました。実は結構前に読んだシロモノなのだけど、しばらくコメント不能でした。今は敢えてココからパワーを引き出すつもりで?紹介するのです。
●この本は、1990年から2002年にかけて数回行われた KEITH RICHARDS MICK JAGGER 本人へのインタビューを軸にこのバンドの60年代からの活躍をなぞる内容だ。最初から最後までドタバタしてるロック人生。BRIAN JONES が死んじゃうし、ヘロイン中毒でダメダメになるし、母国イギリスから追い出されるし。この人たちの人生、密度濃過ぎるんですけど。そんで70年代以降ドンドン険悪になる MICK JAGGER と KEITH RICHARDS のカンケイ。この二人、ロックの化身として大暴れする2匹の怪獣のようなイメージですけど、実際の性格は見事なほど正反対だったのです。ソレがクッキリわかる、この本で。
「パイレーツ・オブ・カリビアン」の主人公ジャック・スパロウのモデルだなんて言われてるキースはそのイメージ通り、「永遠の悪童」でありまして、オラオラ野郎でありまして、ガンコで自分のスタイルを曲げない。小細工なんて大キライ、オレが考えてるロックが正しいと明白に信じてる。ただし、打ち解ければフランクで、自分が通過してきた辛い時期を周囲の助力で切り抜けたコトに素朴に感謝を示す。ちょっと不器用な気のイイオッサンではあります。目の前にいたらスゴくコワいだろうけどね。
●一方で意外な顔を見せるのがミックだ。ビデオやライブで見せる凶暴なロックアニマルはあくまでステージで演じるペルソナ。インタビューの場面では、質問者が気の毒になるほど気難しくて、神経質で、理屈っぽくて、手強いインテリのような表情を見せる。ストーンズの中心人物としてバンドをどこに牽引していくべきか常にマーケティング的な分析をしているし、若いアーティストや現在進行形のシーンにも絶えず関心を払っている。自らのスタイルに安住せず、ピリピリの緊張感を保ってクリエイティブに挑む。だって90年代のインタビューじゃ、気になるアーティストとして普通に当時ブレイクしていた BECK THE PRODIGY の名前が出てくるもんね。

●そんな関心から、90年代以降のストーンズを聴いてみる。

THE ROLLING STONES「BRIDGES TO BABYLON」

THE ROLLING STONES「BRIDGES TO BABYLON」1997年
●正直90年代以降のストーンズに興味なんてなかったですよ。70年代から度々問題になってたメンバー不仲が、1989年のアルバム「STEEL WHEELS」で奇跡の和解を果たし「MIXED EMOTIONS」という象徴的な楽曲でミック&キースの友情が感動的に描かれた時点で、「物語」としてのストーンズは「一件落着」しちゃったんだから。そんでアトは余生!もう死ぬだけ。みたいな。
●けどけど、実はこのアルバムでは その BECK と名作「ODELAY」を制作したプロデューサーチーム THE DUST BROTHERS とコラボしているんです。マジ!ご立派!「ODELAY」が1996年発表だから、ダスト兄弟に手を出して1997年にアルバムをリリースするのはスゴく早いアプローチ。今を生きるバンド、ストーンズ!さすが最新のシーンをチェックしているミックです。
●その一方でキース「そんな小細工には付き合えねえ」ダスト兄弟担当曲ではギターも弾かないほどの大人気ない反応。しかもそのダスト兄弟参加曲、ナイスな効果を果たしたとは言いづらい仕上がり。でもでもこれほどのベテランがこのテの冒険心を持ってるってスゴイね。

THE ROLLING STONES「A BIGGER BANG」

THE ROLLING STONES「A BIGGER BANG」2005年
●スゲエっす。軽快に突進です。今のトコロのストーンズの最新アルバム。100円だから買ってみたけど、予想以上にカッコ良くてびっくりしてる。オーセンティックなロックンロールを軽快に跳ばしてくれてます。ココにおいては小細工なし。流行もトレンドもありません。でも風通しがいい。普遍性がある。
●重ねて言っときますが、この人たち全員還暦オーバーなおジイさんなんですよ。先日ブログで書きました細野晴臣さんで今年63歳。そんな彼がオーガニックで慎ましやかな音楽を奏でてるのに対し、この「転石苔むさず」なジジイ共はバキバキにロックしてロールしてる。しかも、異常に軽い。重厚な存在感とかがないんです。痛快なほど軽い。軽く肩風切って、ヘンな威圧感もなく、オメエラちゃんとついて来いと気さくに挑発してくる。キースのギターもミックの激唱も、いつも通りっちゃーいつも通り。でも、スゴくフレッシュで気持ちがイイ。それって素晴らしいことだよな。自分のやってるコトに迷いも限界も感じてないんだもん。なんでこの人たちいつまでも同じテンションで走ってられるんだろう?
●ここでプロデュースワークを行ってるのは、DON WAS という男。1994年「VOODOO LOUNGE」、1997年「BRIDGES TO BABYLON」、そんで本作。90年代から一貫して全てのオリジナルアルバムに関わってる。この強力凶暴なオッサンたちの信頼を勝ち得るスゲエヤツです。同時にクレジットされてる THE GLIMMER TWINS って名前は、JAGGER/RICHARDS の変名ユニットです。


●でね、DON WAS という男も、かなりアナドレナイ。

WAS (NOT) WAS「OUT COME THE FREAKS」

WAS (NOT) WAS「WAS (NOT) WAS」/「OUT COME THE FREAKS」1981年
DON WAS がそのキャリアを立ち上げたのは80年代の最初。今でこそ KEITH RICHARDS の信頼を勝ち得てオーセンティックなロックを録音してる彼ですが、イチバン最初に彼が鳴らしてた音楽は、その後に「ミュータント・ディスコ」と呼ばれるほどアバンギャルドなダンスミュージックでした。実にエキセントリックでヒップなミュージシャンだったのです。
WAS (NOT) WAS DON WAS とその相棒 DAVID WAS のニセ兄弟ユニット。彼らの故郷であり活動拠点であるデトロイトの音楽遺産(60年代 MOTOWN サウンド~70年代 P-FUNK サウンド)に敬意を払いつつ、見事な換骨奪胎でとても奇妙なファンクミュージックを作り出しました。かつての繁栄も今は昔、徐々に荒廃する工業都市デトロイトのイビツなノイズをバキバキ弾き出しながら凶暴にのたうつグルーヴ。野太いベースに強烈なキック、しかし新しいニューウェーブ感覚や軋むギターが入り交じる実験精神がギラギラしています。同時代進行80年代 PRINCE のミネアポリスファンクの気配も感じさせてるし、ゲストミュージシャンとして伝説の始祖パンク MC5 のギタリスト WAYNE KRAMER も参加(MC5 もデトロイト出身だからね)。
●彼らの音源をリリースしてた ZE RECORDS も大注目ね。ニューヨークのアバンギャルド音楽を支えた重要レーベル。ARTO LINDSAY LYDIA LUNCH、JAMES CHANCE といった伝説のコンピアルバム「NO NEW YORK」出身の最前衛な連中から、LIZZY MERCIER DESCLOUX(←CDは持ってるのに発音の仕方がわからない)や CRISTINA、LIO、KID CREOLE & THE COCONUTS といった無国籍的特殊エレポップなどなどを発信し、ニューウェーブを超えた「ノーウェーブ」シーンのドマンナカで活躍してた。WAS (NOT) WAS はこんな連中とつるんで、その後到来するテクノ/ハウスの時代に先行して「リミックス」などの手法も取り入れていく。ZE の音源を見つけたら、そんな連中だったと思い出して聴いてみて下さい。
●このファーストアルバム「WAS (NOT) WAS」は、2004年に「OUT COME THE FREAKS」と改題され、ボーナストラックとしてリミックスを目一派くっつけて再発されました。……そんでボクはこのCDを380円で発見。買い物上手だな~。



●ちなみに、こちらのオジさんにもヤラレました。

『STEPPIN OUT!』 (ステッピンアウト!) volume 3

「STEPPIN' OUT!」2009年夏号 ー 総力特集:矢沢永吉 60歳のロックンロール
「BARF OUT!」編集長の山崎二郎さんが手掛けるインタビュー雑誌。一昨年に読んだんだけど、コレもあまりのパワーにコメント不能になってた物件です。この矢沢永吉さんという人は、KEITH RICHARDS 的な「永遠の悪童」の側面と、そんなパブリックイメージを冷静に分析する MICK JAGGER 的なブランドマネージャーの側面が、奇跡のようなバランスで共存してしまってる人。スゴい人がこの世にはイッパイいる。

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