スイートポーヅ

1955年のギョウザ。「スヰートポーヅ」。
●この前、神保町でおいしいギョウザを食べました。「スヰートポーヅ」というお店。ギョウザにどんぶりメシ&みそ汁とおしんこ、ギョウザ定食770円。すごくオールドスクールな佇まい、食べログによると創業1955年といいます。むー!CHARLIE PARKER の死んだ年ではないか。ELVIS PRESLEY がメジャーと契約した年ではないか。とっても美味しかったので、また行こう!




神聖かまってちゃん

神聖かまってちゃんのライブ。11月13日@恵比寿ガーデンホール。
●ボクとしては初体験の彼らのライブだけど、演奏力とかで勝負するバンドじゃないから大きな期待はしてませんでした。でもでも、なんかヒドかったです。これバンドのせいじゃなくて会場のシステムの問題じゃないかな?音はバカデカイんだけど、ゴチャゴチャしてナニも聴こえないんですわ。同行してくれたライブ4回戦目の先輩に言わせても最悪とのコメントだった。実に残念。
●グダグダな進行やMCはこのバンドの持ち味なんだろうから、そこは気にならなかった。生き物としてのバンドメンバーは予想以上に奇妙で、ドラムみさこが直接のルックスに釣り合わないキュートっぷりを振りまきながらスットンキョウな声で微妙に間合いのズレたツッコミを入れたり、ベースちばぎんがコトノホカ冷徹かつ常識的に進行をグリップしようとしたり、キーボードmonoがことごとくスベリまくるMCで身が凍る気分を散布してるのに全然本人が折れなかったり(楽器の上にウイスキーの瓶をおいてストレートでラッパ飲みするってのは今回なかった)と実に楽しかった。そしてフロントマンの子現代の邪気を一身に集めて水銀中毒かダイオキシン汚染みたいになりながら、それでも生きてるんだよとデタラメに叫んでる。天使ってああいうことか、と思った。

DVD「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ!」

●DVD「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ!」
●そんな彼らを軸にした群像劇。周囲の無理解を背にしながらプロ棋士を目指す女子高生(二階堂ふみ)。5歳保育園児を抱えて昼夜の仕事を掛け持つシングルマザー(森下くるみ)。ホンモノのバンドマネジャー剣樹人さんまでが主要キャストとして登場してくる。簡単なコトで今いる場所から自分が吹き飛ばされてしまうような不安に追いつめられてる登場人物たち。そんな存在のドン詰まり感が息苦しい。神聖かまってちゃんの音楽が果たして彼らを救うのか?いや多分救えないんですよ、でもナニかが弾けるんです。「遠くにいるキミ目がけて吐き出すんだ!遠くで近くですぐソバで叫んでやる!」そう絶叫するバンドのライブと、ナニかに立ち向かう登場人物たちのカットバックに、なぜか感情が高まってボクは涙を流してしまうのでした。
●シングルマザーを演じた森下くるみは、10年程前にAV女優として活躍してた女性。愛くるしいロリータフェイスは雑誌などでしばしば拝見してました…うわこんなトコロで再会かよ。30歳という設定で登場した彼女のオーラは年齢に応じた変化で以前よりもグッと生々しくなってて、演出上の狙いであるトコロの人生全般に切羽詰まった気分をリアルすぎる程表現しておりました。彼女が出てたから泣けたのかな。…あ、一瞬忘れてたけど、彼女のエッセイ「すべては『裸になる』から始まって」はスゴくオモシロい本だった。

神聖かまってちゃん「つまんね」

神聖かまってちゃん「つまんね」2010年
「ロックンロールは鳴り止まないっ」と同じだけの存在感を放つアンセム「美ちなる方へ」が収録されてる。「出かけるようになりました 出かけるようになりました」のリフレインが感動的。自己肯定と解放、そして前向きな勇気。ヒキコモリが外に出るだけでナニが勇気だ?との批判もあるかも知れない。でもコレがあの破滅的なパーソナリティを抱きしめてるの子から発射されてるメッセージだという物語を意識すれば、すごく神々しい音楽に聴こえる。
●今回のライブで心動かす響きを持っていたのが、ここに収録されてる「いかれたNEET」。90年代だったら FISHMANS「いかれたBABY」。10年代はこのウタ。ドコにも繋がらない叫びが悲痛。

神聖かまってちゃん「8月32日へ」

神聖かまってちゃん「8月32日へ」2011年
●アルバムタイトルでシビレタ。終わらない夏休み。夏休みに閉じ込められてしまったのかもしれない。居心地がよすぎてソコからもう抜け出せない。誰も終わらせてくれないモラトリアム。永久に続く自分探し。永久に成熟しない。そんでこのバンドはひたすら人生を無駄遣いしています。ゼロスタートどころか、自業自得の強烈なマイナススタートです。だけどそのバンドを聴くボクら側が人生を無駄遣いしていないか、その保証はナニもない。
●映画の中でマネジャー氏は「彼らには好きにやらせてやりたいんです!」と主張する。長生きしないバンドかも知れない。いつ空中分解しても不思議じゃない危機をいつも孕んでいる。彼らはまたタダのニート、永遠の夏休みに戻ってしまうかも知れない。そこを重々理解しているからこそ、この一瞬をどう燃焼するかに全てを懸ける。それがスリルだし、彼らの今を追いかける理由になる。インディ時代から彼らのライブを見てるボクの先輩は真面目な顔してつぶやいてた。「彼らこの後どうなっちゃうんだろうな?」ホントに誰も分かってないかも。リスナーもマネジャーも本人たちも。
●カンケイないけど、神聖かまってちゃんの名物マネジャー剣樹人さんは、ボクのお気に入りダブユニット、あらかじめ決められた恋人たちのベーシストとしても活躍してる。それと「つまんね」と同時リリースされた「みんな死ね」はまだ入手できてない。コレだけインディからリリースされたのは所属レーベル・ワーナーの社長が突然自殺してしまったコトも含め、周囲がタイトルにドン引きしてしまった…というウワサがある。

DVD「サイタマノラッパーSR」

●DVD「SR サイタマノラッパー」
「劇場版 神聖かまってちゃん」の監督を務めた入江悠さんの長編デビュー作。埼玉県のヒップホップ少年のイタ苦しい青春。北関東の「8マイル」になれたのかな?エミネムの100倍ブザマで1000倍チンケなラッパーたちの悲喜こもごも。微妙にオフ気味な編集テンポがより寒さを際立たせる。人生ドン詰まり。
●ここにも元AV女優のみひろが出演している。役の設定もAV女優だ。故郷に戻ってみても好奇の目に晒されるだけ、しかしその無礼な視線を跳ね返す強さが凛々しい。そのカワイイ外見とはウラハラに恐ろしい罵声を浴びせて主人公たちを縮み上がらせる。ヘタレしか登場しないこの映画の中で、唯一毅然とした人物として描かれている。入江悠監督はAV女優に何か思い入れがあるのかな?ちなみにみひろ、なぜか志村けんさんに気に入られているのか「バカ殿」特番には必ず腰元の1人として出演している。





神聖かまってちゃん「美ちなる方へ」
●空っぽの郊外風景と空っぽの駅前広場と空っぽの電車と空っぽの空。「出かける」意味がある場所なのか全然わからないけど、ただ「みちなる方へ」進むだけ。



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