●結構、ブログ更新を怠ってましたね…。仕事が忙しかったからね。

●腰がイタい…。
●今日のヨガ教室でちょっとおかしくしたかな?
●普段やり慣れてるはずのポーズなのに、カラダがメチャメチャ痛かった。仕事でよっぽど緊張してたのね。リラックスできたかなあ。

●疲れてるようだなー。安定剤でも飲もう。



しんどい時には、ヒップホップの推進力が、ボクの背中を押す。
●ココしばらくは、ヒップホップを聴きまくってた。ヒップホップのビートが練り出すパワーがクタクタのボクのカラダを動かしていた。ループミュージックであるヒップホップのバックトラックは、その反復の中、永久に解決を先送りすることで音楽としての強い推進力を持つ。決して着地せずに次のループへ次の小節へとリスナーを引っ張っていく。

●中毒性が強くて強烈な音楽。ボクは、ヒップホップが好きだ。それが嬉しくなる本。

長谷川町蔵×大和田俊之「文化系のためのヒップホップ入門」

長谷川町蔵×大和田俊之「文化系のためのヒップホップ入門」
●メガネのボクは、人類を大まかに仕分ければ明らかに文化系で、でもヒップホップが好き。そんなポジションの人間、またはまだヒップホップを好きになっていない人を想定して、軽い対談方式で、ヒップホップの歴史に沿ってその音楽の特徴や他の音楽との違いを分かりやすく説明している本。特にサウスのシーンがどのように勃興していったのかの解説は、スッキリしててよかった。

この本をキッカケに、ウェッサイ〜ロサンゼルス・コンプトンのラッパー THE GAME を聴く。

THE GAME「THE DOCUMENTARY」

THE GAME「THE DOCUMENTARY」2005年
「文化系のためのヒップホップ入門」の著者・大和田俊之氏は慶応大学の准教授、世代はボクのちょい上で、アメリカ文学、アメリカ音楽史が専門の研究者だ。そんな大和田氏、ジャズやソウル、ブルースと、網羅的に黒人音楽を研究しているのにナゼかヒップホップには長くノることができなかった。しかし、ある時このアルバムをゼミ生に薦められてとうとう開眼!これで「ヒップホップ耳」が出来てしまったという。
●ほー。そんなに印象的なCDだったっけ?とか思いながらコレを聴き直すことに。今は亡き下北沢レコファンにて100円で買ったヤツだから、今まであまりマジメに聴いてなかった。基本的にこの人完全なレペゼン西海岸、ロサンゼルス・コンプトンのゲットーあがりな真性ギャングスタ体質。しかし、ボクが若い頃に通過したギャングスタのスタイル、90年代Gファンクとは微妙カンケイない聴こえ方がする。だからスルーしちゃってたのだ。
●無名のラッパーであった THE GAME をフックアップしたのは DR. DRE。彼は西海岸ギャングスタラップの創始、N.W.A. の中心メンバーで音楽的司令塔の役割を果たし、自身のソロ「THE CHRONICLE」と高弟 SNOOP DOGGY DOGG のファーストでGファンクというジャンルを確立した男。70年代由来のファンク快楽を直接ヒップホップに落し込み、ドラッグと犯罪/弛緩と緊張が混在するギャングスタの生活を描写。世界最大の自動車都市ロサンゼルスの風土を反映したドライヴミュージックとしても高度に洗練された様式を完成。ヒップホップの首都ニューヨークとは一線を画すこのスタイルで音楽勢力地図を一瞬で塗り替えてしまった重要人物だ。ところが黄金の90年代を通過しての1999年、アルバム「2001」で DR. DRE は作風をガラリと刷新。90年代Gファンクとは無縁とも思える、「微分ファンク」とも言うべき、ミニマル音響に特殊な中毒性を宿したスタイルへと芸風を更新したのであった。で、THE GAME のファーストアルバムであるこの作品は「微分ファンク」に移行した後の DR. DRE 仕事であって、つまり分かりやすーい西海岸風味は味わえない。イントロ明けに鳴り出す、低い重心から空間を寸断するビートが粘着質に響く「WESTSIDE STORY」00年代「微分ファンク」の典型スタイル。THE GAME と彼が加入する事になったクルー G-UNIT の頭領 50 CENT の二本マイクがこのトラックの上で注意深く言葉を配置する。クール。アルバム序盤はこの「微分ファンク」を基調に、シングル曲「HOW WE DO」などを硬派にキメていく。
●中盤からは外部トラックメイカーのド派手な演出でアゲアゲモード。制作陣はインターコースタル、西/東/南と散らばっている。SCOTT STORCH、JUST BLAZE、KANYE WEST、COOL & DRE、TIMBALAND、HAVOC とテッパンのクオリティを保証する匠がカラフルなトラックを投入している。特に JUST BLAZE はオノレの芸風で実にイイ仕事。N.W.A. のクラシック「GANGSTA, GANGSTA」ネタを印象的に使う「NO MORE FUN AND GAMES」は見事にブットいファンクネス。そこから続く楽曲「WE AIN'T」では、DRE 師匠にフックアップされたという意味で THE GAME の兄弟子筋にあたる大先輩 EMINEM が、彼の重要な芸風である偏執狂的トラックを持参して合体。 終盤のシメは「微分グルーヴ」系に西の客演王 NATE DOGG と現行R&Bの女帝 MARY J. BLIGE が降臨して、クールな歌唱でフックに色気と湿り気をモイスチャリング。

THE GAME「DOCTORS ADVOCATE」

THE GAME「DOCTOR'S ADVOCATE」2006年
●セカンドアルバム。タイヤが2つから4つに倍増。ジャケはあんまり変わってないね、とは言いながら、THE GAME の周辺はかなりの激変。本来は同志であるはずの G-UNIT 頭領 50 CENT との確執が表面化。THE GAME G-UNIT を脱退し激しく対立するに至る。結果、DRE 師匠のレーベル AFTERMATH からも移籍。THE GAME DRE 師匠とモメタわけではないので、再びプロデュースして欲しかったようだし、実際ある程度の作業もあったようだけど、正式には師匠がこのアルバムに関わる事はなかった。
●とはいえ、ファーストで関係を作った外部の豪華プロデューサー、SCOTT STORCH、JUST BLAZE、KANYE WEST、HI-TEK が集合。さらに SWIZZ BEATZ、WILL.I.AM. なども新規参入で実に多彩なプロダクションが楽しめるになった。ダンスホールレゲエの傑作 JUNIOR REID「ONE BLOOD」1990年を大ネタ使いした「IT'S OKAY (ONE BLOOD)」がガツンと響く中、続いて登場する地元讃歌「COMPTON」「REMEDY」のスネアの鳴りが東海岸風で興奮。「LET'S RIDE」「TOO MUCH」 SCOTT STORCH 制作で、特に後者はストリングス使いがクールで実に男臭い。「WOULDN'T GET FAR」ではサンプル工芸家 KANYE WEST がキラビやかなコラージュを構築。一方 SWIIZ BEATZ はワンアイディアで押し通す独自の芸風でアゲアゲ気分を演出。
●後半は、懐かしの90年代Gファンクの濃度がにわかに高まる。SNOOP DOGG、XZIBIT、THA DOGG POUND など西海岸を代表する狂犬たちが集合し、R&B の色気を迸らせながら、チルでイルなファンクをクールに響かせる。

THE GAME「LAX」

THE GAME「L.A.X.」2008年
●子供が二人。実子?…依然として DRE 師匠との恊働を望むも実現せず。結果としてもはや常連となった豪華布陣がトラック提供。基調としては R&B 濃度が上昇中のような気が。NE-YO、CHRISETTE MICHELE、BILAL、RAHEEM DEVAUGHN、LATOYA WILLIAMS、KEYSHIA COLE と、ややオーガニックなテイストに偏ったシンガーが大勢参加して色添えをしてくれている。RAHEEM DEVAUGHN 参加の「TOUCHDOWN」 CURTIS MAYFIELD をサンプルに使いながら独特の浮遊感を演出。続く「ANGEL」では COMMON が登場してフックを歌い上げる。KEYSHIA COLE がフィーチャーされた「GAME'S PAIN」もシズル感タップリの R&B として仕上がっている。かなりキャッチーになった印象がある。
●とはいえ、ハードなヒップホップも十分に搭載。DRE 師匠とともに N.W.A. の主要メンバーとして活躍した ICE CUBE と合体した「STATE OF EMERGENCY」WU-TANG 軍団からの刺客 REAKWON との対決「BULLETPROOF DIARIES」、サウスの帝王 LIL WAYNE がダミ声でフックを唸る「MY LIFE」、アトランタのヤンチャクレ LUDACRIS もイイ味を出しており、聴き所多し。

THE GAME「THE R.E.D. ALBUM」

THE GAME「THE R.E.D. ALBUM」2011年
●悲願叶い、DRE 師匠がアルバム参加!…といいながら1曲だけへの客演、そしてイントロ、インタールード、アウトロでナレーションするだけの関わりで終わってしまいました。一方で、EXEC. PRODUCER のクレジットに THE NEPTUNES の PHARRELL WILLIAMS が登場!THE NEPTUNES のプロダクションが大好きなボクとしてはこれも事件なのですが、よく見ると1曲にしか関わってない…ほとんど名義貸しみたいな感じがするんですけど。
●しかし、DRE 師匠参加曲「DRUG TEST」のマシーンファンクな駆動力は圧倒的パワーでアルバム前半のピークになってるし、PHARRELL 制作曲「MAMA KNOWS」 NELLY FURTADO 召喚の華麗なサビフレーズとピアノが波立つ華麗なトラックで、アルバムの品位を高く保つ要になってる。とにかくメジャー感がハンパなく高まっている。
●そこで存在感を放っているのが 1500 OR NOTHING というプロダクションチームとそこのメンバー MARS という男。MARS GAME 本人とともに CO-EXEC. PRODUCER にもクレジットされてるほど。LIL WAYNE らと GAME が対決する「MARTIANS VS. GOBLINS」では実にタイトなトラックを披露し、中盤においては BIG BOI、E-40、LLOYD などの達者なアーティストを効果的に操っている。終盤の「CALIFORNIA DREAM」の45回転加速なサンプル使いもチャーミングで実にワザアリ。
●メジャー感たっぷりといえば CHRIS BROWN。彼がダイナミックにサビを歌う「POT OF GOLD」は空気を完全に変えてしまうよ。「PARAMEDICS」でド派手に登場してくる YOUNG JEEZY のダーティサウスなひしゃげ声もメジャー。マイアミ出身の制作チーム COOL & DRE もイイ仕事。LIL WAYNE DRAKE が効果的にハジけるトラックを準備。実にラップ達者な若手 KENDRICK LAMAR が活躍する「THE CITY」も彼らの制作。
●この段階になってくると、実はライバル G-UNIT の方が完全に野暮ったく見えてくる。ストリート上がりの迫力がそのままメジャー感をまとうと無敵だね。


●ヒップホップ談義はつきないし、他にも報告したい事はあるけど、一旦おしまい。

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