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我が家のクリスマス。
●甘いケーキが苦手な息子ノマドに、わいふは純白の名古屋ういろうを用意。そんでローソクを灯しました。
●ケーキ食べた後は、家族四人で、ババ抜きと大富豪やりました。ノマドの提案で、トランプを二束使ってのプレイ。枚数が増えて一気にゲームが複雑になる。


●さて、プレゼントといえば。

ボクのイモウトのムコ、ken5 くんは、ボクにたくさんのCDをくれる。
●名古屋在住のイモウト夫婦が上京するのは年に2〜3回程度。その毎回に必ず5〜6枚のCDを持ってきてくれる。これがとてもオモシロい。ほーっ!こんなCDを買ってるのね!いつも感心するし、オドロキもする。なんでこんな立派なCDをボクにくれちゃうの?いつもそう思う。しかし、ボクのイモウトは無粋でこのヘンの趣味は全く解さない上に、おそらくクソみたいにかさばるCDの束に対して「ジャマだから処分してちょーだい!」とプレッシャーをかけているのだろう。だからボクなら絶対に手放さないであろうCDが、袋に包まれて静かに運ばれてくるのだろう。
●さらに、実はアレコレのすれ違いで ken5 くんにボクが直接会えることはほとんどない。そのCDはボクのイモウトが手渡すカタチになっている。だから、彼がどういう動機付けでこれらのCDを買い、そしてどういう意図でボクによこしてきたのか、全くワカラナイ。ken5 くんがどんなつもりでこのCDたちをレジに持っていき、そんで結果ボクの部屋に辿り着くのか?そんなことを、音楽を聴きながら考えるのはワリとオモシロい。


BUKOLA「WHICH WAY」

BUKOLA「WHICH WAY」2007年
ken5 くんがスゴいのは、この手のインディソウル、インディR&Bへ平気で手を突っ込むトコロだ。ぶっちゃけ、コレ、ボクにはアーティストもレーベルも全然ワカラナイ。だからお店にあってもボクは買えない。「ジャケ買い」という言葉はよく聞くけど、ボクにとっての「ジャケ買い」はジャケ情報を細かくチェックして、スミッコに書いてある制作年やレーベル、スタジオ、プロデューサーなどなどを読み取って内容を予想し吟味し、そんで購入へと踏み出す行為だ。そういう意味でジャケは雄弁。でもホントに知識が追いつかなくて、ジャケ情報に引っかかりが掴めない、すってんてん状態だとボクは戸惑う。でも ken5 くんは敢えてソコに突っ込んでる感じがする。で、見事アタリを引いている。ボクの手元に流れてくるこれらの音源はみんな素晴らしい!
●結果的にこの音源はクールなUKソウルなのです(ちゃんと検索しないとワカンナかった)。この BUKOLA 嬢は、南アフリカとイギリスをマタにかけて活動している女性シンガーで、落ち着いたクラブミュージックベースのトラックの上で、時にラップするかのように密度の高いリリックを器用に詰め込んだり、ミドルレンジのセクシーな美声をフワリと浮かべたりする。

JHELISA「A PRIMITIVE GUIDE TO BEING THERE」

JHELISA「A PRIMITIVE GUIDE TO BEING THERE」2006年
●これも結果的にUKソウルアシッドジャズのレーベル DORADO から2枚アルバムを出し、BJORK、MASSIVE ATTACK、CORTNEY PINE、GREG OSBY などと仕事をしたことがある女性シンガー。実はアメリカ人でミシシッピ州生まれ。このアルバムはニューオリンズで収録されてるらしい。あ、でもレーベルはドイツだっだ。
●50分以上のDVDがくっついって、彼女の半生を語るドキュメンタリーになってる。18歳でロスに渡り、MOTOWN のオフィスの受付嬢をやったりして音楽の世界に忍び込む。そんで交通事故に遭って補償金を受け取るとそれを元手にロンドンへ。持っていったデモがミュージシャン仲間を伝ってシンガーの仕事が舞い込む。そんでレイヴシーンのど真ん中にいたテクノユニット SHAMEN のシングルに参加。ああ、この頃の SHAMEN はリアルタイムで聴いてたわ。そしてアシッドジャズのシーンへシフト。そしてもっとディープなソウルの世界へ。逆算すれば、彼女はボクより年上で、今は40歳代前半ってコトか。黒人さんの年齢ってわかんないね。いつも思うけど、明らかに若々しく見える。
彼女の声は渋いね。ビックリするほど低い。そして黒い。グルーヴが太い。アメリカとヨーロッパを往復したコスモポリタンだからか、トラックも多彩。速いファンクがあれば、トリップホップ寸前のドープでスロウなグルーヴもある。タブラが色を添えるトラックもある。様々なスタイルの楽曲を取り上げるだけじゃない、1つの楽曲の中に様々なスタイルが溶け合っている。そしてソコには必ず人肌を感じさせる生々しさがある。
ニューオリンズに残るプランテーションの跡地を観る彼女。黒人奴隷が暮らしていた簡素な建物を見て微妙な表情を浮かべている。フレンチマーケット。ミシシッピと蒸気船。湿地帯、スワンプ。ニューオリンズに魅かれる。

KAREN BERNOD「LIFE @ 360 DEGREES」

KAREN BERNOD「LIFE @ 360 DEGREES」2006年
●こちらもUKソウル。レーベルもイギリス。アシッドジャズバンド INCOGNITO でボーカルを務めた経験があるそうな。そして D'ANGELO ERYKAH BADU のツアー参加などの経験も。がゆえにオーガニックソウルのクールさが全編に漂う。彼女も本来はアメリカ人。シンガーを夢見てイギリスに渡るってのはよくあることなのか?

MAIYSHA「THIS MUCH IS TRUE」
MAIYSHA「THIS MUCH IS TRUE」2008年
●ジャケでしっかり分かるけど、この容姿なんでモデルさんとしても活動中。ニューヨークのインディレーベル EUSONIA で頑張ってます。UKソウルと本場アメリカものを聴き比べるとやっぱり違う。同じオーセンティックでクールなアプローチをやったとしても、やっぱアメリカものはメリハリがハッキリしてて快活な気分がジワリ前に出て来る。華奢なようでピリリと引き締まった声が、モダンなトラックの上に乗っかる。突然ドラムンベースになったり、ロックになったりと、展開が激しいのは、ニューオリンズのような歴史の蓄積で多文化が混じり合った因果からではなく、ニューヨークのように激しい情報交換が行われてる現場で作られてるからなのかな。最後の曲はなんと PETER GABRIEL「SLEDGEHAMMER」のカバー。でも全く原曲とかけ離れたアレンジ。

JAZZYFATNASTEES「THE ONCE AND FUTURE」

JAZZYFATNASTEES「THE ONCE AND FUTURE」1999年
●ボクは初めて知ったんだけど、この女性デュオは、フィラデルフィアのヒップホップバンド THE ROOTS の関係者らしくて、2000年前後のニュークラシックソウル〜オーガニックソウルの文脈の中で活動してたよう。THE ROOTS のアルバムの中でコーラスとして参加してたり、JILL SCOTT BILAL といったオーガニックソウルのシンガーと共にショーケースライブをしてたという。ジャジーで洗練された落ち着きの中に、R&Bのアーシーな汗臭さをキチンと残している様子。デュオの繊細な掛け合いも聴き所。THE ROOTS の後押しでデビューした彼らなので、一応メジャー流通。

CITY HIGH「CITY HIGH」

CITY HIGH「CITY HIGH」2001年
●これはジャケにちゃんとプロデューサーの名前が書いてあるので安心できる。後見人は FUGEES WYCLEAF JEAN だ。そしてこのユニットも、男子2名+女子1名と、FUGEES と同じ構成配置。ある意味、直球で FUGEES と同じコンセプトなので、ワリと意外性がなくてフツーな感じ。ニュークラシックソウルから洗練されたヒップホップソウルまで。
●まーここまで来てなんとなく予想出来るのは、ken5 くんがオーガニックソウルがとっても好きだってーことだな。

OLIVIER DAY SOUL「KILOWATT」

OLIVIER DAY SOUL「KILOWATT」2008年
●これはスゴい!カッコイイ!コスミックエレクトロソウル!モダンなディープハウスの質感をベースにしながら、ハンドクラッピングでアクセントが付けられた四ツ打ちビートと、浮遊感溢れるファルセットボーカルが、結果として FUNKADELIC / PARLIAMENT のファンクネスを強烈に連想させる。どこかギャグマンガめいた FUNKADELIC / PARLIAMENTUFO ヒーロー物語と、荒廃具合がシリアスすぎてシャレにならないデトロイトテクノ銀河難民伝説70年代と90年代、二つの時代が描いたブラックフューチャリズムの世界観が絶妙な塩梅に結合して、ソウルのセクシーな体温を維持しつつユニークでクールな宇宙を魅せてくれる感覚。シンガーはワシントンDC出身、レーベルはオランダ、大西洋をまたいだクリエイティヴはホントにユニークなモノになると教えてくれる一枚。今日の最高かも!

SUPHALA「BLUEPRINT」
SUPHALA「BLUEPRINT」2007年
●これもユニークな音楽だ。インドの楽器タブラのビートと、ディープハウスが有機的に合体。華麗なコーラスワークと優雅なピアノとエレクトロニカが優しく覆い被さって心地よい世界を作る。ジャケに写っている女性が SUPHALA さん本人か?彼女はアメリカ・ニューヨーク育ちのインド系。西洋音楽とインドの伝統音楽の両方を学んで、様々なアーティストとコラボしている。SEAN LENNON、YOKO ONO、TIMBALAND、4 HERO、DJ SPOOKY、PERRY FARRELL、NORAH JONES(ああ、彼女もインド系か)…。インド音楽のミクスチャーって、イギリスの方が盛んなイメージがあるけど、アッチは少々ササクレてる感じがある。彼女の音楽は、女性が持つ繊細さが音楽に出てくるのか、優しく心落ち着ける気持ちよさがある。

NICOLA CONTE「JET SOUNDS」

NICOLA CONTE「JET SOUNDS」2000年
●アーティストの名前も曲名も英語っぽくないのでナニモノかと思えば、イタリアのクラブジャズ系プロデューサーだった。ニコラという名前の性別がピンとこなかったのだか、残念、オッサンであった。イタリアのシャレオツなオッサン。渋谷系直結のモンド感覚がカワイらしいライトなラウンジジャズ。サンバもラテンも楽しく登場する。レーベルもイタリアのクラブジャズ系 SCHEMA。日本流通盤で、内ジャケには小西康陽さんの解説があった。彼の音楽が好きならマチガイナイ。
●ボクが気に入ってる部分は、そんなライトなジャズグルーヴにラーガロックのようなアレンジを絡ませる曲「DOSSIER OMEGA」。モッズジャズのようなオルガングルーヴの主旋律をシタールが担当。「MISSIONE A BOMBAY」もラーガ風味とスパイ映画サントラの結合版みたいで楽しい。
ホントは、ドコの国のモンかもワカラナイ物件を買うのは、やっぱりビビる。コレ何語?イタリア語?フランス語?最近はウェブサイトの URL が国籍を推測させるいいヒントになるけど、ソレは2000年代初頭でもまだ追いついてない。そういう意味でもそんな領域にキチンと手を突っ込める ken5 くんの胆力はスゴい。

BENICIA「PARA TOCAR Y BAILAR」

BENICIA「PARA TOCAR Y BAILAR」2009年
ken5 くん、マジでココまで手を突っ込むか、と思った一枚。コレはもうジャケ情報でハッキリわかる。彼女はサルサクンビアのシンガーで、制作は南米コロンビアで行われている。そんでレーベルはスイス。もうかなりの数寄者しか買わないような気がする。スイスにはこんな音楽の愛好家がいっぱいいるのか?
●そんでコレがかなりオーセンティックなラテンミュージック。真っ当にサルサだし、チャチャチャだし、クンビアなのです。ジャケの雰囲気ではギャルテイストあふれるワイルドなお姉さんですが、その情熱はカッチリとフォーマットの上に沿って弾けているのです。ボクがメキシコ旅行でたっぷり買ったCDを連想させるのです。彼女、現場だと大スターなのかな?ワカンナイ。



●ここまで、アレコレ書いちゃうと、ken5くんに「やっぱり、CD全部返してください」って言われそうだな。ボクから見ると、なんでこんな素敵なCD手放すの?って、いつも思ってるもん。

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