我が家は新聞をとることにした。昨日から東京新聞がやってきてる。

東京新聞をとる

スキーは16年ぶりだったが、ボクが新聞をとるのは17年ぶりだ。大学四年生の就職活動以来、新聞とは無縁。
●あんなモンわざわざ金だして読むほどのモノじゃない。正直、会社に行けば一般紙からスポーツ紙まで全部チェックできるし、実際チェックするのが仕事だった時期もあった。だから、わざわざゴミになるだけ、紙資源のムダ、と思って我が家が新聞をとるコトはなかった。二年前くらいの娘ヒヨコは「新聞紙」という言葉を知らなかったので「あの、あの、ジジが時々読んでる大きな紙!」とか言ってたよ。コドモたちの学校工作の材料に使ったりするのがメンドクサかったね。学校社会じゃどこの家庭も新聞はデフォルトで購読してると思ってやがる。我が家のコドモは新聞より前にネット検索を知った世代だよ。

●しかし。思うことがあって。
最近は LINE が毎日ニュースを送ってくるでしょ。あれにイラッとする瞬間がある。アソコから、ニュース記事のリンクを踏むと LIVEDOOR のニュースポータルに飛んで、妙にくだけた記事の要約に辿り着く。ご丁寧に「ざっくり言うと」というフレーズまでついてる。LINE にざっくり要約されないとニュースも読めんのかオマエは!って言われてるような気分になった。冷静に考えると、LINE のニュースも YAHOO! トピックス記事の選択に思想やジャーナリズムはない。広告媒体としてのクリック回数至上主義しかない。そりゃダメ。いかにマスゴミと叩かれていようと新聞を購読して、記事の裏表を読み取る訓練が必要だ。いやいや、ボクが訓練するんじゃなくて、コドモたちに読ませ、訓練させるのだ。時事問題に強くなって多様な世界観と様々な情報ソースに触れておかないと、情報弱者になってしまうからね。流言やデマにダマされちゃうよ。

なんで東京新聞かって?
一番安いから。実は友達が勤めてるから。そんで、記事の選び方にクセがあるから。一応、東京ローカルという体裁があるから、地域の奇妙なマニアック情報が出てくる。4月1日のエイプリルフールには必ずデタラメな記事を大マジメに書いてユーモアのセンスを見せつける茶目っ気もスキだ。新聞は無味乾燥のように見えるけど、結構ナカナカに人間クサい。読み手側が勝手に偉そうだとか、デカイシステムだ、と思い込んでるから、過度な期待を裏切られた時に「マスゴミだ!」みたいな印象を持つコトになる。新聞はマスプロダクト製品じゃない。結局、アソコで字を書いてるヤツも人間なのだ。だから、一番その人間クサさが匂う新聞を選んだ。

●息子ノマド、さっそくジャパネットたかたの全面広告にヤラレル。「ルンバが今日だけ4万円なんだよ!買わないとダメだよ!」こんなベタな広告に食いつかれるようじゃダメだ、もっと広告に慣らしとかないとダメだな。

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「ざっくり言うと」こんな記事しか読まないヤツと思われたくないし、コドモにもそうなって欲しくない。
●付け加えると、読売コドモ新聞も購読することにした。コレは週一で、結果一番安いから。娘ヒヨコでも読めるだろう。

「首相官邸」が妙になれなれしく LINE TWITTER でメッセージを投げてくるのも、なんか違和感を感じる。北朝鮮の核実験もつつがなくメッセージを送り込んできてるが、「オレらちゃんと仕事してるんで情報もキチンと把握してますよ」アピールのように見えて、なんかヘンな感じがする。



●さて、ここのところ、ヘビロテだった音楽を。

DAVE MATTHEWS BAND「UNDER THE TABLE AND DREAMING」

DAVE MATTHEWS BAND「UNDER THE TABLE AND DREAMING」1994年
●2月アタマのプロジェクトは、自分の中じゃかなりキツくて余裕のない状況が長く続いてた。2007年に病気でカラダを壊して以降は、極端なハードワークを避けてきたし、正直アレコレを真っ正面に抱え込むのがコワいと思うようになってる。それでもやらなきゃイケナイ時はあるし、今回がその場面だった。
●労働時間も伸びるし、安定剤も増えるし。神経が目に見えてわかるほどピリピリしてて、丁寧にオペレーションしないとブッ壊れそうになってた。ブッ壊れるってどうなるか?また二年くらい会社を休むことになる。…そんなテンションだと音楽も聴くモノを丁寧に選ぶ必要がある。そんで行きついたのがこのバンドの音楽だった。ロックバンドのカタチを取っているようで、より多様な音楽を内包して、そんで都会の洗練をクッキリと切り取ってるようなタイプの音楽。無理に扇情的にならず、不必要にダウナーでもなく、心地よいテンションを継続するための音楽。
●このCDは、このバンドのメジャーデビューアルバム。コレがリリースされた1994年頃に、大学生として2年連続アメリカ旅行をしてたボクは、ホテルのケーブルテレビでこのバンドの音楽ビデオを見てた。「ANTS MARCHING」という曲だ。爽やかなソプラノサックスとバイオリンがひらひらと活躍する曲だ。そんでサックスとバイオリンはこのバンドの重要な個性。アリのように働く都市生活者をちょっと皮肉った歌詞とビデオは、当時まだサラリーマンじゃなかったボクにとってあまりピンとこなかったんだけど、まー今はどっぷり身も心もサラリーマンなんでねー。毎日アリのように働いてるのは事実だけど、昔ボンヤリと抱いてたイメージと違うのは「毎日が同じコトの繰り返し」なんてコトは起こらないってコト。毎日新しい敵が現れてボクを苦しめる。油断のスキもありゃしない。毎日スリル満点で退屈したコトがない。毎日限界まで追いつめられる。それがボクのサラリーマンライフ。

DAVE MATTHEWS BAND「BEFORE THESE CROWDED STREETS」

DAVE MATTHEWS BAND「BEFORE THESE CROWDED STREETS」1998年
●このバンドのメジャーでのサードアルバム。もうちょいこの DAVE MATTHEWS という男を説明すると、実は南アフリカ・ヨハネスブルグ生まれ、父親の仕事の事情でアメリカやイギリスで少年時代を過ごし、故郷の高校を卒業すると、兵役を拒否するために渡米する…それが1986年のこと。その後ヴァージニア州シャルロットビルのローカルシーンでバンドを結成。メンバーは当地のジャズシーンで活動してたミュージシャンで、デビュー前からサックスプレイヤーとヴァイオリニストを備えていた。このバンドがあまりロックっぽくないのは、そのメンバーの由来によるのかもしれないし、コスモポリタンな育ち方をした DAVE MATTHEWS の性質によるのかもしれない。
●だからドラムもベースもなかなかにネバツくファンキーさを持ってるし、サックスが醸し出すジャズのようなスムースさも持ってるし、フィドルのように響くバイオリンと DAVE 本人のアコースティックギターはトラッドフォークみたいに聴こえる瞬間もあるし(バンジョーが効果的に鳴ってる瞬間もある)、ラーガロックみたいな中近東風のフレーズが飛び出したりするし、とてもジャンル越境的な音楽性を持っている。それも単純に様式を折衷するというコトでなく、非ロック由来のミュージシャンシップが内在してる技術がたまたまロックバンドっぽい枠にハマってる感じというか。ゲストも多様でユニーク。ALANIS MORISSETTE がボーカルで2曲に参加。現代音楽の分野で活躍する四重弦楽奏ユニット KRONOS QUALTET が参加してる…このユニット、STEVE REICH から JIMI HENDLIX までをレパートリーにして、BJORK から ALLEN GINSBERG、ASTOR PIAZZOLLA などと仕事してる連中でメチャ注目。
●そして、旺盛なライブ活動でも有名。ライブ盤の数がハンパなく「LIVE TRAX」というシリーズだけでネット配信版含めて22本もリリースされてる。この意味で2000年代から存在が目立つようになるジャムバンドシーンともシンクロしてる。さらに彼らのジャムバンドっぽい性質を象徴してるのが、テーパーの存在を許してるコトGRATEFUL DEAD の時代からジャムバンドシーンでは、ファンの私家録音ライブ音源が好事家の中で交換されたりしていた。これらのライブ音源を収録する人間がテーパー(TAPER)と呼ばれており、録音行為をテーピング(TAPING)という。このバンドは、ファンが自由にライブを録音する事を認めており、一時期はライブPAに直接結線して音源収録までさせてたという。とはいえコレを営利目的に利用するのはダメ。ファンの間で「交換」するってのがお行儀なのよね。ナップスターから始まるピア・トゥー・ピア技術の登場で、この手の音源も大分交換されてたような気がする。この手のユニークなポリシーを持ってるバンドを他に探すとすれば、THE BLACK CROWS だね。
●さて、メジャーデビュー盤「UNDER THE TABLE AND DREAMING」、そして次の「CRUSH」、そんで本作「BEFORE THESE CROWDED STREETS」は、U2 などの仕事で知られる大御所プロデューサー STEVE LILLYWHITE と組んで制作されてる。しかし4枚目で彼とバンドはモメまして、収録音源はお蔵入りしちゃうのです。しかし、インターネットの普及と前述のナップスターの登場で、2001年にこの音源が流出しまして。結果的にこの音源は「THE LILLYWHITE SESSIONS」という名前のブートレグとして世間に広まってしまうのです。STEVE との仕事をチャラにして作り直したアルバム「EVERYDAY」が商業的過ぎるという批判もあって、こんなコトになっちゃったらしい。ちなみに去年リリースした現状の最新スタジオアルバムで、STEVE とバンドは復縁してる。

DAVE MATTHEWS BAND「STAND UP」

DAVE MATTHEWS BAND「STAND UP」2005年
●さて、ちょい時代を空けましてのメジャー六枚目のアルバム。なぜかヒップホップ〜R&B畑で活躍してるプロデューサーMARK BATSON というオトコを起用してる。DR. DREEMINEM、SNOOP DOGG とかと仕事してるオトコですよ。意外だなあ。でもバンドの印象は全く変わらず、むしろ、より高密度な音の引き締まりを感じるほど。ただし、ストレートなジャムバンド系の音とは雰囲気が違う…そもそもこのバンドのアルバムはどこか高度に洗練されてて、土臭いライブを重んじてる他のジャムバンドがその雰囲気をそのままアルバムに吸い込ませようとしてる姿勢とは微妙に立ち位置が違うような気がする。熱心なファンから見ると、STEVE LILLYWHITE の時代の方がずっとイイコトになってるみたいだけど。


●関連動画「ANTS MARCHING」




●関連動画「THE LAST STOP(LIVE IN CHICAGO)」



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