「ニコニコ超会議2」@幕張メッセに行ってきたよ。

ニコニコ超会議フライヤー

●行ったのは、4月27日の一日目。なんだかスケールがデカすぎてよく分かんなかったよ。

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●とにかくヒトが多過ぎる。そんで会場が広過ぎる。
幕張メッセのホール1〜8までを全部打ち抜く規模。そこに無数のブースが配置されてる。
●もうね、同じ「ニコニコ動画」というプラットフォームに貫かれてるとはいえ、全然カンケイないジャンルの興味領域が、完全並列に、雑多に、無秩序に、寄せ集められてるの。文化祭?学祭?なんなのこのカオスを説明するモノは?

●だってさ。
ホリエモンが、TM REVOLUTION 西川貴教とトークショーしてるんだよ。
●すっげー痩せてたし。
●と思うと、もふもふのアルパカが歩いてるんだよ。
セグウェイの試乗とかもできるんだよ。
●神社もあったし、結婚式もやったらしいよ。
●アイドルのステージもあったよ。「アイドルマスター」のステージもあったよ。

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そしたら突然、安部首相がやってくるんだよ。
石破茂プロデュースのカレーが売ってるんだよ。
●そもそもで、たくさんの政党がブースをガシガシ出してるんだよ。
日本維新の会共産党が、シレッとお隣さんなんだよ。
●コレってネット選挙運動解禁をにらんでのお話?
「言論コロシアム」って名前で、右翼と左翼が激論してるんだよ。
田原総一朗さんがいて、東浩紀さんがいて、津田大介さんがいて、チャンネル桜の人がいたよ。
●内容はよく聞こえなかった…。テーマはネトウヨとヘイトスピーチだったんだけど。
●そうそう、自衛隊のブースもあったんだよ。

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●戦車の前でフツウにトークショー。こんなに間近にホンモノの戦車を見た事なかった。
●陸上自衛隊と海上自衛隊のパンフレットをもらっちゃった。昔、仕事で市ヶ谷の防衛庁に行ったとき、おミヤゲショップでレトルトの海軍カレーを買って帰ったのを思い出したよ。
在日米軍のブースでは、屈強なヤンキーの兵隊さんと記念撮影とかしたよ。

痛車の展示ブースはオモシロかった…初めて生で痛車を見た。
鉄道系のブースじゃ、車両パーツの切り売りしてたっぽい。
囲碁/将棋のブースは意味がわかんなかった。ニコニコは囲碁/将棋もさかんなんだね。
声優さんのステージもあんまり意味がわかんなかった。
ファミマピザーラは、初音ミクとコラボしてるから、意味は分かるけど意義があるかは分からない。
肉の万世までブースだしてたんですけど。
●あ、ロンブー敦さんがロケしてたよ。全身ミドリタイツで。なんの番組だろう?

コスプレの現場ってのも初めて見たなあ。
●100人以上はいるのかな?そんなコスプレイヤーの人たちが集まるエリアに、これまた無数のカメラマンがいて。人気のコスプレイヤーさんにはカメラマンの行列が出来てた。初音ミクがとにかくいっぱいいた。男性も意外なほどイッパイいた。「進撃の巨人」の兵隊の衣装〜立体機動装置コスプレはオモロかった。この写真の真希波マリ・イラストリアスちゃんは人気者だったな。他はボクにはよくわからない。ボクがかねてから注目してるカリスマ、うしじまいい肉さんはお花を出しとった。油断すると、メイドさんコスプレが男性だったりする。これが「男の娘」か。更衣室やクロークの仕組みもキチンとしてて、システムやルールがすっげー洗練されてた。

194862_400.jpg うしじまいい肉のお花

ゲームのブースももちろんテンコモリ。
●新作音ゲーから格ゲー、カプコンやバンダイナムコ、セガ、SCE、パチンコメーカーまで登場してたよ。
でもボクはアナログゲームのブースにトライしたね。「人狼ゲーム」の拡大版「超規模人狼〜嘘つき村の人狼」。「人狼」は5〜6人程度のメンバーで対面トークするゲームだけど、コイツは一気に100人でプレイするという半ば無謀な仕掛け。もちろん初対面の人々と共闘が必要なので、そこにはナカナカなカオスがあってオモロかったです。突然金髪ゴスロリの女の子が周囲を仕切り出したり、タヌキのキグルミを来たデブの青髪兄さんが殺戮魔になったり。ボクは2回も殺されたけど。ココの企画制作を務めた、ドロッセルマイヤーズ。名前覚えておこう。
●写真は、人狼をあぶり出すための協力プレイの様子。お互いに割り当てられた数字を確認し合って、疑わしい人間をチェックするのです。

超人狼2



●お話を音楽に持っていこう。一応、音楽ブログのつもりだからさ。
ボクのホントの狙いは、ボーカロイド。
●とにかく、ココでは初音ミクはじめボーカロイドが大人気。この人気の正体を感覚で嗅ぎ取りたくて、ボクはココに来た訳で。すごいよ、フィギュアやホログラムがあるだけで、みんなが写真を撮っていく。

超会議/初音ミク

DJだって、スゴく盛り上がるんだよ。下の写真は、スケッチPという人物のプレイの様子。全部ボーカロイドを用いた楽曲だけでセットを構成。でも立派にダンスミュージック。ここのダンスフロアの情熱って、ボクが20代だった頃と変わんないと思った。「歌ってみた」「踊ってみた」「演奏してみた」ブースもあって、マジで果てしない。同人CD販売会「THE VOC@LOID 超 M@STER 24」は残念ながらクローズが早くてチェック出来なかった。大金ブチ込んでやろうと思って、実は財布に7万円入れてたのに。

スケッチP

●とはいえ、このボーカロイドの世界、ボクは全くの門外漢。
この新しいユースカルチャーの中身を知り、魅力を知り、楽しみを知りたいと素朴に思う。
●そんで、こんなシンポジウムを最前列で見てみた。
ニコニコ学会β「ボーカロイド現象はどこまで広がるか?」

ニコニコ学会1 ニコニコ学会2

「ニコニコ学会β」というスキームがすでにオモシロいんだけど、そこは一旦後回しにして。ココでは4人の識者の人たちが、様々な問いに対して持論をブツケ合うカタチでシンポジウムが進行する。
●まずはボーカロイド人口は現在どのくらいの規模か? 一番多い予想では900万人なんて数も!しかも今後は海外にも拡大していくとの見通し。すでにデカイボリュームを持つシーンになってるわけだ。グーグルでの検索数でいえば、初音ミクは、AKB48/前田敦子の次にくるほどの注目を集めており、去年のブレイクアーティスト、ゴールデンボンバー以上の関心を集めているらしい。だから、紅白歌合戦にキャスティングすれば同じだけの視聴率33%を記録するはずだ、なんて意見も出てた。

ニコニコ学会3 ニコニコ学会4

●知識の足りない所でザックリで論旨をムリヤリ要約してみますと…ボクの認識においては…。

キーワードは「疑似分業」。「疑似同期」ってのはニコニコ動画のトレードマークである弾幕コメントのコト。アレはリアルタイムで同時に大勢の人々がコンテンツに対してコメントを付けていると見えて、実はコメントを付けてるタイミングはバラバラであって、ある動画コンテンツに対して同じタイミングに向けてコメント言及してるだけなのですよね。つまり同期はしてなくて「疑似同期」。そんな言葉がある。そんで「疑似分業」。これはそんな気分を意識しつつ当てはめてみたこの論者の造語なのかな?ボーカロイド創作物が動画として成立するための諸要素、楽曲や映像、イラスト、歌詞、歌唱、演奏などなどが、どこかの最終到達点を目指して複数人が同じコンセンサスで分業/協業が行われてる、というコトは「ボーカロイド現象」では一般的ではない。誰かが原作としての楽曲を作ったら、自然発生的な流れで、そこに誰かが原作者の同意もソコソコに「お借りしました!」という敬意と参照言及だけで二次創作物が作られてしまう、コッチのケースの方がフツウらしい。コレが新しい。ボーカロイドとはそもそもが楽器なので、そのキャラクターは半ばオープンソースかのように解放されてて、一次創作の最初っから段階の微妙なレベルで「お借りしました!」感覚があるからなのだろうか?しかし、結局は初音ミクなどのキャラクターによってヨコグシに貫かれたクリエイティブなので、コンテンツ群としてのボリュームがそのキャラの下に集約される、インターネットというプラットフォームの中で。

そして「改良ではなく拡張」。原曲に対して、二次創作…三次創作…N次創作が生み出されていく。その動きの中で特徴的なのは、「原曲」に対して、N次創作物はその表現形態が別ジャンルへ棲み分けながら拡大していくコト。ある楽曲をさらに改良していくという「垂直方向」への拡散ではなく、表現のバリエーションを別ジャンルに拡張させていく「水平方向」への拡散になる。原曲に対して、「ギターで演奏してみた」「ベースで演奏してみた」という拡張表現二次創作が、さらに第三者による「マッシュアップしてみた」という三次創作に拡散していく。そして「振り付けてみた」「踊ってみた」「歌ってみた」「動画」「手書きPV」…ジャンル越境的にコンテンツが領域を拡張していく。原曲を尊重する空気が、原曲のテリトリーの外に拡散していくという生理が働いている。

●結果として、ボーカリストは楽器のようなモノでありながら、音楽というジャンルに留まらない広がりを持つに至る。イラストや動画、3DCG、マンガ、ライトノベル、ゲームなどなどまでに拡散していく。これが「ボーカリスト現象」のインパクトのキモとみた。だから「絵師」と呼ばれるイラストレーターさん、「歌い手」と呼ばれるシンガーさんなどのカリスマがどんどん生まれてくんだな。


●そんな勉強の副読本として、事前にこんな本を読んでた。

「ボカロP生活」

ボカロP生活プロジェクト編「ボカロP生活」
●申し訳ないけど、ボクはホントボカロカルチャーには全くの不勉強だから、右も左もわかんなくて。初音ミクの他にもこんなにたくさんボーカロイドがいたんだ、ってコトも最近知った…今回の超会議でいっぱいパンフレットもらってきたんで、勉強するけどね。鏡音リンレン巡音ルカの読み方、いままでよく分からなかった…。
●それと、ボカロPというクリエイターさんたちを軸に、メディアミックスビジネスが弾けまくってるコトも初めて知った。ボカロPって小説まで書くんだね!最初はビックリしたけど、mothy_悪ノPさんの代表曲「悪ノ娘」「悪ノ召使」http://www.nicovideo.jp/watch/sm2916956)をニコニコで聴いたらなんとなく納得できた…ああ、楽曲の世界観とボカロキャラの世界観が立体的な奥行きを作るんだ…。
●で、その活動の舞台は、「同人」流通から、大手流通を前提にした「商業」…出版社が登場してくる段階だね…まで、レンジも実に広い。前述に引き合いに出したゴールデンボンバーが、いまだメジャー契約を作らずインディーズのままで紅白やソフトバンクのCMで活躍していることを考えると、同人/商業の有利/不利も相対化してきてるんでしょう。すげえすげえ。そんなコトを肌で感じたかったのに、今回の超会議の「THE VOC@LOID 超 M@STER 24」略してボーマス24の雰囲気を体験し損ねたのはマジ大失敗。ボカロPさんがどんな人たちなのかリアルに見ることが出来たのに…。
●その次に出て来る疑問は、ボカロはキャラなの?楽器なの?とか、なんでニコ動であってYouTubeじゃないの?とか、音楽ダウンロードで聴くのと動画視聴で聴くのとではナニかが違うの?とか、まーイロイロなハテナがあるんだけど、それは誰か教えて欲しいって感じです。
●あ、全然カンケイないけど、ソフトとしての初音ミクをPCで動いているトコロを見せてもらった時の違和感を。フツウに無愛想なDTMツールみたいなインターフェイスで、あの美少女ツインテールは画面の中に全く登場しないのよね。パッケージだけだよ。パッケージだけにあの有名な最初の初音ミクのカットがあるんだよ。ある意味で、なんかガッカリした。けど、冷静に考えれば当たり前か、最初に作ったヒトはこんなにキャラが膨れ上がるなんて想定してなかっただろうし、画面のソバにキャラがいたら想像力が制限されて、こんなに豊かなバリエーション表現は生まれなかったかも知れない。

●つーかさ、まずは、ボーカロイドを聴けって話だよね。理屈ヌキで。

「VOCALOID LOVE NICO - V  25 〜APERIOS〜」

VARIOUS ARTISTS「VOCALOID LOVE NICO - V 25 〜APERIOS〜」2011年
●シーンの移り変わりが激しいボカロシーンで、2011年というのは大昔なのかな。初音ミク発売が2007年なのにたった5年程度でココまで爆発してるんだからね。コレはボカロシーンをコンピで紹介するシリーズCDみたいね。中古ワゴン200円でゲットしたんです。ネットにてフリーで聴けるはずなのに、CDを買うってワリと矛盾した行為?この生理ってどうやって説明解決すべき?
●ボクとしては、イヤイヤP feat.巡音ルカ「氷のなかに」がビックリした。イントロがルカのアカペラ。深いエフェクトの海の中からスッと立ちあがる声の(音の)可憐さに、素朴に感動した。

●とにかく片っ端から聴くかな。
●気になるクリエイターの名前をメモっておこう。黒うさP、オワタP、囚人P、トラボルタ、小林オニキス、さつき が てんこもり、Heavenz、ぼいじゃあ、Mitchie M、ゆよゆっぺ、ピノキオP、無力P/Powerless、レフティーモンスターP、POLYPHONIC BRANCH、きくお、マチゲリータ、DIOS/シグナルP、40mP、ひとしずくP、キャプテンミライ、デッドボールP、ほぼ日P。

「笑わないで聞いてくれ。ニコニコ動画にはじめてうpした時はコメントが嬉しくて再生数にwktkして弾幕に感激して歌ってみたに驚いた。そしてこれからもっと豹化されるべきかもしれないぼくらw の、アッパー祭り。」

VARIOUS ARTISTS「笑わないで聞いてくれ。ニコニコ動画にはじめてうpした時はコメントが嬉しくて再生数にwktkして弾幕に感激して歌ってみたに驚いた。そしてこれからもっと豹化されるべきかもしれないぼくらw の、アッパー祭り。」2009年
●2003年から10年もブログやってるけど、こんな長いタイトルのCDはなかったわ。そして実は長らく意味がワカラナイアイテムでもあった。それこそ2010年あたりには購入して聴いてたんだけど、ニコニコのカリスマPと「歌ってみた」カリスマシンガーの夢のコラボって解説がついてても、ボクにはさっぱり知識のない世界の人々だからねー。しかもココにはボカロが直接出てこないし。でもココにきて、やっとオボロゲながらこの同人音楽世界の輪郭が見えてきた。ちょっと聴こえ方が変わった。
●イギリス・マン島からYouTube経由でジェイポップ/アイドル愛を発信し、「可愛いにもほどがある」とネットで賞賛された中学生の女の子 BECKY CRUEL ちゃんが一曲目でつたない日本語ボーカルを披露しているところしか、今までは価値を認知出来てなかった。そういえば、あの子は今なにやってんだ?



●さて、一瞬忘れてたけど。「ニコニコ学会β」

江渡浩一郎「進化するアカデミア -「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来」

江渡浩一郎「進化するアカデミア -「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来」
「ニコニコ学会β」なる世界が存在する事も、今回初めて知った。「誰もが研究者である」というテーゼの下に、いわゆるアカデミズム、既存の「学会」の機能を補完したり拡張したりする取り組みが行われている。研究結果を効率的にシェアする仕組み、エンターテインメントとして発展させる仕組み、結果、「研究」と社会を効果的に結びつける仕組み、そんな挑戦がこの取り組みの中に含まれている。ニコニコ生放送で学会発表はそのまま中継されるし、一般の視線を意識した発表は結果的にエンターテインメントへ洗練されていく。「野生の研究者」って言葉も初めて知った。研究機関に所属しない在野の人間が発信する研究活動。あ、「誰もが研究者である」「誰もが芸術家である」と提唱したヨゼフ・ボイスの言葉に由来しているという。

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●一時期メディアで話題になってたメカ、KURATAS「ニコニコ学会」で注目されたクリエイティヴだったという。90年代から活躍してるメディアアーティスト八谷和彦さんや明和電気さんもココに関与している模様。
●この、拍手/手拍子装置「音手」by バイバイワールド という発明も、ニコニコ学会でたいそう話題になったそうだよ。





●とにかく、「ニコニコ超会議2」、すげえ刺激的だった。

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