●昨日は東銀座で、イタリアンを食べてた。ナポリ風のお店、先輩にご馳走してもらったです。美味しかった!
●ああ、イタリアに行きたいなあ!ジョルノ・ジョバーナ!ジョルノ・ジョバーナには夢がある!パァァァァァァーン!


頭文字D

ゴッ ブン シャアアア ギャン
ゴオオア ギャアア
ズドッ ギャアアア ドギャ ゴッド ゴアアア ギヤゴゴ ギャア
ゴツ ゴオア ギャアアア 
ギヤン ドシッ ゴッド ドギヤ ゴワ ズッド

●これ、ヤングマガジン掲載、しげの秀一「頭文字D」に登場する擬音語/擬態語の数々。
「ジョジョ」に登場する「ドドドドド」「ドギャーン」といった奇妙な擬態語たちが評判だけど、ボクは常々「頭文字D」の擬音語/擬態語もかなりクレイジーな表現だと思ってた。クレイジーでしょ!?
「公道最速伝説」のサブタイトルが示す通り、関東一円の走り屋がイリーガルな峠のレースで最速を目指す物語。このマンガが1995年の連載開始から18年、とうとう最終回を迎えた。95年はボクまだ学生でしたよ。ボクがサラリーマンになってコドモが二人生まれても、主人公たちは関東各地の峠を爆走しまくっていた。
●自動車の趣味がないボクには、深夜の峠道で繰り広げられる公道バトルでどんな音響が鳴らされてるのか全く想像がつかない。だから、ギヤン!とかゴオオア!とかドシッ!とかの擬音語たちが、果たして現場の客観的写実表現なのか、全く確証が持てない。つーか、ボクが知ってるカーレースじゃこんな音鳴ってない気がする。
●だいたいこの作品全てが、ボクの知ってる世界の外だった。主人公は群馬のど真ん中で、真夜中の峠道をただひたすら走り続ける。そんな彼が磨いた天性のドライブテクニックが注目されて、栃木・日光、埼玉・飯能、茨城・つくば、神奈川・箱根などを転戦していく。関東平野が終わる場所をグルリとまわっていく…そこはもうボクの住んでいる場所ではなくて(東京だけキレイにスキップされてる)、ボクが愛する音楽もマンガもなくて、ボクが信じる世界観もない。ただひたすらスピードに没入し、夜の闇を爆走するだけの世界。昼間の生活は無価値で描かれもせず、真夜中の非合法行為こそが全て。がゆえに純粋。純粋に心打たれる。1ミリも共感すべき拠り所がなかったが故に、その純度の濃さで最後までキチンと読み切ってしまった。その意味では、ドギャ!シャアアア!という不思議な擬音語/擬態語は、純粋な理解不能空間を絶妙に象徴する表現だった。
●かつてロックは既存体制に対する反抗の象徴だった…いつしかその役割は終わってしまったような気がするが。しかし、このスピードの世界はいまだ常識/良識の世界の外に位置して、その生き様はどこまでいってもアウトサイダーだ。そのキナ臭い佇まいが、若者を吸い付ける。だから18年もの長い時間を走り続けることが出来たんだろう。

   頭文字Dcover

(ヤングマガジン2013年35号。巨編完結!伝説は速いんです!)


●マンガの中では音楽は聴こえないが。
どうやら、スピードはユーロビートと相性がいいらしい。

「SUPER EUROBEAT PRESENTS JGTC SPECIAL 2003 - NONSTOP MEGAMIX」

「SUPER EUROBEAT PRESENTS JGTC SPECIAL 2002 - SECOND ROUND」2

「SUPER EUROBEAT PRESENTS GTC SPECIAL 2001 - NONSTOP MEGAMIX」

「SUPER EUROBEAT PRESENTS JGTC SPECIAL 2003 - NONSTOP MEGAMIX」2003年
「SUPER EUROBEAT NONSTOP MEGAMIX 133」2002年
「SUPER EUROBEAT PRESENTS JGTC SPECIAL 2002 - SECOND ROUND」2002年
「SUPER EUROBEAT PRESENTS JGTC SPECIAL 2002 - NONSTOP MEGAMIX」2002年
「SUPER EUROBEAT PRESENTS GTC SPECIAL 2001 - NONSTOP MEGAMIX」2001年
ユーロビートはカーレースと相性がイイらしい。このCDは、GTC、ないしは JGTC、つまりは「日本GT選手権」?というカーレースを盛り上げる企画モノシリーズコンピらしい。後援スポンサーのオートバックスのロゴもマブしいわ。2001年当時はボクもまだ自動車に乗ってたから、東雲にあった(今でもあるのか?)スーパーオートバックスに買い物とかしてたし、ソコにユーロビートのCDがタップリ置かれてたのも覚えてる。おまけに、YOUTUBE のドライブ動画などを検索すると、これまたユーロビートをBGMにハメ込む人が大勢いる。よっぽどなんだなードライブ感覚とユーロビートの相性のよさは。
●ましてや、フツウの運転じゃないしなー。限界スピードや峠とかの特殊環境でドライブテクを突き詰めたいような感覚とつながるんでしょー。BPM200 のハイスピードと自動車の物理的なハイスピードが相互反響して特殊なアドレナリンを分泌させるのかな。容赦ない乱打ビートにブーストされた危険運転の臨界点を全神経を研ぎすまして制御する緊張感覚にハイとエクスタシーがあるのか?今では自動車に乗らなくなってしまったボクには想像でしか到達出来ない感覚だけど、興味を感じるよね。
●そこまで妄想を突き詰めていくと、マンガ「頭文字D」の奇妙な擬声語/擬態語感覚は、ユーロビートとドライブ感覚が融合する向こう側の領域で聴こえる特殊聴覚が、作家の想像力フィルターを通過して表出される脳内音響なのかも知れない。ああ、やっぱこのマンガ、スゲエよ!

ユーロビートは、日本のストリートミュージックか?
●2001年頃は、ボクの記憶ですとパラパラの時代なんですわ。90年代のクラブシーンが一区切りついたタイミングで、コギャルカルチャーがさらに進化/コア化してギャルサーなどに組織化され、神楽坂 TWIN STAR みたいな新型ディスコや、エイベックス直営のオオバコ・六本木 VELFARRE が新しい若者を集めてた。ボクはこの当時エピックトランスダッチトランスの方が気分だったけど、社会現象化してたパラパラはお茶の間テレビにも登場して世間の注目を集めてた。、そのパラパラのBGMがユーロビート。この日本の特殊なパラパラ習俗に合体したユーロビートは、完全にローカライズされて1ミリもユーロな感じはしなかった…。
●さらにさらに。この頃には日本にローライダー文化も入ってきた。巨大なウーハーを後部座席に詰め込んだ加増車両が夜な夜な横浜・大黒ふ頭パーキングエリアに集まり、ドデカイ音でベースミュージックをブチ鳴らしてたりしてた。前輪や後輪がボヨンボヨンと弾む本格的なローライダーもいて、カッコイイ!と思ってた。しかし、その一方では鳴らしてる音楽がローライダーと関係ない人たちもいて。微妙な違和感ですよだって浜崎あゆみとか鳴らしてる。で、そこにはユーロビートもあったんですよ。ユーロビートを爆音で鳴らして、そのスピーカーの前で4〜5人の男女、ギャル&ギャル男(死語)がパラパラを踊ってる。うーん、珍奇な風景。彼女らの中では、ユーロビートがエッジーなジェネレーションミュージックに聴こえてるのか?実感の部分は20歳代後半になってたボクには全然わからなかったんだけど、文字通りのストリートミュージックとして路上で鳴っちゃってるワケだから、無視するワケにはイカナイ。
●そんなコトを思い出しながら当時の音源をこうして聴いてると、 BPM200 みたいな極端なハイスピードとか、ブリブリしたシンセベースの乱打とか、クルクル展開する甘ったるいボーカルとか、ことごとくが過剰演出で、強烈に奇形的な音楽に聴こえるのですよ。その狂いっぷりは壮絶でホンモノ。手加減ナシ。ブロステップボルチモアブレイクスゲットーベースバイレファンキジューク/フットワークも、見事な過剰演出で十分に狂気を孕んでいるけど、バランスが崩れてる案配においては、他の国のストリートミュージックにヒケをとらない狂気がこの時期のユーロビートにはあったと思ってしまうのです。


で、2013年。カーシーンとユーロビートは狂気が続行中。
●話は2001年前後のユーロビートから飛躍して、2013年の「ニコニコ超会議2」へ。ここでボクは、「痛車」カルチャーに出会いました。まー話には聞いてたけど、現物を肉眼で見るとスゴいですよ感動しましたよ。

痛車1 痛車4

痛車3 痛車2

痛車5

●わかりますよね?ごらんのとおり「痛車」とは、クールジャパン?なキャラクターを自動車にこれでもかと盛りつける美学ですわ。若者の自動車離れがバブル世代に嘆かれる昨今、おっとドッコイ、自動車はちゃんとユースシーンに愛されています、こんなカタチで。
初音ミクまでは認知出来ても、もうそれ以上のキャラはボクには分かりません。東方プロジェクトとかワカンナイんですゴメンナサイ。でもこの熱意と気迫はパッと見だけでも十分伝わります。伊達や酔狂だけじゃココまでイケナイよ。スゴいスゴい、素晴らしい!
●で、最後の写真で分かるように、この痛車も強力なサウンドシステムを搭載してるんですよ。音楽を鳴らすんです。ナニを鳴らすのか?アニメソングです。…なるほど、アニメで自動車を飾ってアニソンを鳴らす、これ首尾一貫してるよね当然の帰結だよね破綻してないよね…はあ。

「痛車グラフィックス」vol16

「痛車グラフィックス」vol.16
「痛車」専門雑誌もあるんだね。1500円もしたけど買っちゃった。もう雑誌創刊から五周年って書いてある。自動車とキャラを軸に、コスプレイヤーからカーカスタムテクニック、痛車イベント報告、パーツ情報、アイドル、ゲームミニ四駆、サバゲー、レース業界までを網羅。ボクの中では今まで繋がってなかった文化領域を「痛車」というヨコ串で一気通貫させる世界観の広がり。

「SUPER 痛G BEAT」

「SUPER 痛G BEAT」2012年
●で、「ニコニコ超会議」の現場で速やかに購入しましたよこのCDを。アニソン、ユーロビートアレンジカバー、ノンストップミックス!超高速BPMで繰り出すビートの乱打とアニソンのフック溢れるメロディ展開がジェットコースター的にスリリング。予想以上の危険な香りにクラクラします。これがユーロビート最新アップデートバージョン…完全にユーロじゃないよねー。
●知ってる曲なんて3曲しかナイんです、「みっくみくにしてあげる♪【してやんよ】」中川翔子「空色デイズ」「残酷な天使のテーゼ」だけですよ。アニメタイトルもわかんない。「絶対可憐チルドレン」「魔法少女リリカルなのはStrikersS」「侵略!イカ娘」?…残念、さっぱりワカラナイ。でもね、説得力があるのは理解出来るんです。常々感じてるのは、アニソンってメロディ展開が高密度でオモシロいってコト。アニメのオープニングって放送上は60秒程度しか取れないから、その60秒でファンの心を掴まないとイケナイ。その意味で、短い尺の中に盛り込むフックの強さはかなり研ぎすまされてると思ってる。ココにあるのはオリジナルシンガーでもない人(そんでやっぱり誰1人知らない)のカバーでアレンジも激しく改変されてるのだろうけど、勢いはある!それはマチガイナイ。…あ、「創聖のアクエリオン」は聴いたことがある…コレ、パチンコになってCM打ってたでしょ?「一万年と二千年前から愛してる!」

「涼宮ハルヒの憂鬱」
谷川流「涼宮ハルヒの憂鬱」
●このCDには「涼宮ハルヒの憂鬱」の曲も収録されてるのよね…しかも4曲も。「冒険でしょでしょ?」とか「ハレ晴レユカイ」とか。音楽は知らないし、アニメも見たコトがない。でも、原作のライトノベルはガンバって読んでみた時期があるんです。最初の「憂鬱」から始まって、五冊目の「涼宮ハルヒの暴走」まで。「涼宮ハルヒの消失」はちょっとオモシロいと思った気が…。ライトノベルってボクには未知の領域なので、手っ取り早く一番有名で一番売れてそうな、このシリーズに手をつけた。正直言って、どんなに読み進めてもナカナカ馴染めなくて、そこで挫折してしまったんだけど。
●変わり者の女の子、涼宮ハルヒちゃんと、彼女の周りに集まってくるこれまた曲者ばかりの仲間たちが繰り広げる高校日常生活グラフィティ。でも、マジで日常生活すぎて、なんにも起こらなかったりするので(一応SF小説なはずなんですけど)ツライ。かきふらい「けいおん!」も日常生活すぎて何も起こらないので、これが時代の空気とすればしょうがないのかも。
●でも、一番馴染めなかったのが、小説の一人称主語を担う主人公の少年キョンのポジション。彼は変人ハルヒちゃんのツッコミなので、ひたすら常識人として立ち振る舞う。結果、基本がヒキのポジション。ハルヒちゃん変人観察だけに終始して彼には主体的行動がない。ちょっと待て!今の状況において、ソレはナイ!ネットやSNSの中で島宇宙のように様々な「常識」が並列に存在する中で、変人観察の客観的視点なんて欺瞞にしかならない。変人観察の向こう側から見たら、こっちが変人なのだ。どんなに理性的であろうとも(実際、キョンは理性的であろうとしてるけど)、状況はそんなことお構いナシに変貌し、奇妙な理屈が世間を圧倒する「常識」になったりする。そんな時代に、主人公キョンくんは実に線が細くて臆病に思えて仕方がない。理屈も道理も無視して、状況を自分で作り出す変人ハルヒちゃんこそ実は正しく逞しい。
●結局「実際には現実的じゃない変人少女が目の前に突然登場して、ムリヤリ引っ張り回してもらいたい、そしてオレの退屈な毎日をどうにかしてもらいたい」というタチの悪い願望をスカしたカタチで描いているようにしか思えないようになってしまった。なんて受動的な姿勢だろう。ダメ。そんなことなら自動車買って、痛車にカスタムしろ。「イタい」と分かって状況に自分を放り込んだ痛車オーナーがアニソンを爆音プレイしながら深夜の群馬山中を爆走する方がどれだけ痛快か。ボクはそう思ったのでした。





(アニソン・ユーロビートの猛威。)

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