2020年のオリンピック/パラリンピックの開催都市は東京に決定。

2020年のオリンピック/パラリンピックの開催都市は東京に決定。

フクイチの汚染水問題については、安部首相が「抜本解決に向けたプログラムを私が責任を持って決定し実行していく」と言及。コレ、マジで守って。世界中に約束したんだからね。あの汚染水問題はもう看過出来るレベルを超えている。というか、そもそものフクイチへの取り組み様が甘い見越しだったと思える。政府が直接決着をつけるつもりならもっと早くやって欲しかった。東電を国有化しようと八つ裂きに解体しようと構わない。いまだグラグラと煮えたぎるあの深淵に決着を。

●実際に、2020年に無事な大会を迎えられるとするならば、パラリンピック競技が見てみたい。人間の身体が持つ底知れぬポテンシャルと、それを努力と研鑽で削り出した世界一流のアスリートの姿を生で見たい。



宮崎駿監督引退会見。ニコニコ生中継のライブで観た。一番印象に残った言葉は。

宮崎駿監督引退会見

「僕は児童文学の多くの作品に影響を受けてこの世界に入った人間ですので、いまは児童書にもいろいろありますけれども、基本的に子どもたちに、この世は生きるに値するんだということを伝えるのが自分たちの仕事の根幹になければいけないというふうに思ってきました。それは今も変わっていません。」
●ボクはこれまで二回、「こんな不当でムゴい世界にコドモを育てることができるのか?」と思い悩んだのを覚えている。第一子誕生の直前に起こった2001年9年11日の後、そしてそこから10年後の2011年3月11日の後だ。
●この宮崎駿という人は、単純な夢想家でもなく楽天家でもない。不屈の闘志で世界と時代に対峙してきた。その証拠としてボクが注目するのは、実はこの人が描く世界があけっぴろげに幸せだったことは希だということだ。社会の矛盾や摩擦、滅亡の影に脅かされていることの方が多い。「ナウシカ」は腐海という猛毒生態系に人類の生息地が狭められていく世界が描かれていた。そして、衰亡していく文明の中で人々は戦争を止めない。「未来少年コナン」も最終戦争で大陸の多くが水没した世界がバックグラウンドだ。「ラピュタ」は痛快な冒険活劇のようでいて、超高度な文明を保持したラピュタがなぜか滅亡したという前提に成り立っている。「もののけ姫」は人間の産業活動と自然のエコシステムがズバリ直接的/象徴的に戦争状態になった物語だ。「紅の豚」はあの不安定な大戦間期/ファシスト台頭の中、人間を止めて豚になることを選んだ男の話。「ハウル」は厭戦主義者だが、戦争は容赦なく彼を当事者にしようとする。結局、世界が幸せなのではない。その世界に生きる人間、少年少女が自分で生き方を選び取り成長する様子が、我々を幸せにしてくれるのだ。
「風立ちぬ」は、ハッピーエンドではなかった。時代は過酷だった。登場人物たちはそれぞれの選択を生きて全うした。それが幸せかどうかはわからない。ゼロ戦は美しい軌跡を残して、死んだ飛行機乗りが集まる高い空の上に登っていった。人生はハッピーエンドでは終わらない。だからといって「生きるに値しない」と言えるだろうか。
●新しい困難がこの先に待ち受けていようと、我々は生きる。生きてこの時代を漕ぎ渡っていく。そしてそのオールを子供たちに渡す時に、これでもベストを尽くしたんだと苦笑いできるトコロまで持っていく。それしかない。そして今の子供たちには、宮崎駿という先達から少年時代のボクが多くの滋養をもらったように、彼の作品を繰り返し見せていく。



八谷和彦 個展「OPEN SKY 3.0 - 欲しかった飛行機、作ってみた - 」@千代田3331

OPENSKY30.png

●実際に行ったのは7月だったと思う…でもまだこのブログに報告してなかったので書いてみる。
八谷和彦さん…肩書きはメディアアーティスト。一番有名な作品は90年代の電子メールソフト「POSTPET」とそこに登場するピンクのクマちゃんモモだと思う。その後「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」に登場する空中浮遊スケボーを開発しようとするなど、ヘンテコな人だなと思ってた。そんな彼がこの10年をかけて取り組んでいたのが、「ナウシカ」に登場する軽飛行機(いや、凧というべき?)メーヴェの開発だ。この制作と実験でなんらかの事故事件が起きて本家ジブリに迷惑がかからないように、今はもうメーヴェという言葉はひとつも使われなくなった。でも一目瞭然にあのメーヴェだ。で、ボクのような人間はノコノコ見に行ってしまったのであった。

IMG_2320.jpg

●ね、見事にメーヴェでしょ。で、こいつがちゃんと空を飛ぶ。今までは地上からゴムひもで牽引して離陸するグライダーのようなあり方だったけど、最新機はジェットエンジンを搭載して自力で離陸する。
●ちょうど作家ご本人の作品レクチャーがあったので、ジックリ話を聞いた。正直、無茶メな願望を行動にしてしまうとあってデタラメな突進力や悪フザケ感があるのかと思いきや、航空技術への真摯な勉強、実際の航空行政との折り合い、パラグライダーでの訓練飛行、資金繰りの難しさなどなど、真面目で実直な語りぶりにボクは飲み込まれてしまった。「夢を本当に実現する」というアリガチなフレーズが持つ実際のコトの重みを思い知らされた。

IMG_2315.jpg

堀越二郎を含めた戦前日本の航空機開発は戦後大きくは発達しなかった。それはGHQ下の占領政策でもあったのだけれども…。一度は YS-11 に結実した旅客機産業は、結局その後が続かなかった。あとは軍用機のライセンス生産がメインだ。その意味で考えると、八谷和彦さんの挑戦、このユニークな飛行機制作は、宮崎駿という偉大な想像家を経由した、堀越二郎からのバトンタッチにも思える。「美しい飛行機を作りたいと思っています」と語った堀越の夢は、戦争という現実に絡めとられたが、宮崎駿が描いた飛行機を純粋に美しいと感じた芸術家が、ただ一機その飛行機を現実に作り上げようとしている。

千代田3331

●この、千代田3331という場所はオモシロい場所だね。居心地もよかった…夕立に降り込まれてしばらく閉じ込められたのだけれども、ゆっくりコーヒーを飲みながら読書をして過ごすコトが出来た。元は学校だったのかな?




●オーセンティックな女性 R&B を聴く休日。

ALICIA KEYS「SONGS IN A MINOR」

ALICIA KEYS「SONGS IN A MINOR」2001年
●風邪で体調は最悪なのだけれども、熱は下がってくれたせいか、音楽を聴く余裕が出来た。ここはグッとオーセンティックな女性の R&B で艶めいたエナジーをもらうしかない。そこで ALICIA KEYS 20歳のデビュー盤を。クラシック教育をキチンと押さえて育てられた彼女は、ほぼ全ての楽曲の作詞作曲プロデュースアレンジから主要楽器の演奏まで全部の過程に携わっている。そして見事な歌唱力。ミドルローでグッと抑制させるところからハイレンジでドラマチックに展開させるところまで、ワザが行き渡る。恐るべき早熟さ。
●2001年段階では、AALIYAHTIMBALAND のサイバーな変則ビートの上を泳いでいたり、DESTINY'S CHILD がトビキリバウンシーにキメていたり、というのが一般的で、ALICIA KEYS のアプローチはオーセンティックすぎる、古くさ過ぎる、とさえ思ったものだ。ソウル復古主義を掲げたニュークラシックソウル/オーガニックソウルのアプローチとも異質の真っ当さ、直球さがあって、正直退屈に思えた。今となっては、彼女自身が奏でるピアノに彩られたストレートな R&B 表現が、とても落ち着いて耳に馴染む。

ALICIA KEYS「THE DIARY OF ALICIA KEYS」

ALICIA KEYS「THE DIARY OF ALICIA KEYS」2003年
ALICIA のセカンド。基調はデビュー盤と変わらないオーセンティックな R&B で、落ち着いたジャジーさ加減がササクレた神経を慰めてくれる。前作同様、彼女自身がソングライティングのイニシャティブを大きく握っているのだが、一部では外部プロデューサーを採用してる。TIMBALAND、KANYE WEST、EASY MO BEE、DWAYNE WIGGINS(TONY! TONI! TONE!)など。しかし彼らも彼女の持ち味を尊重してか、出張った仕事はしていない…そもそも彼女のオールドソウルへの憧憬を丁寧に料理出来る職人ばかりだから心配ない。フューチャリスティックな TIMBALAND でさえ、手数の多いドラムで70年代ソウルを連想させる見事な疾走ファンクを構築してる。KANYE WEST も見事なサンプルコラージュで彼女の歌に華を添える。

ALICIA KEYS「AS I AM」

ALICIA KEYS「AS I AM」2007年
●外部のヒップホップ/R&Bプロデューサーとコラボした前作とはさらに方向転換。デビュー作のように自分プロデュースの比率が高くなる。オーセンティック度もかなり上がった…というか R&B だけじゃない領域に近づいている。もっとヴァラエティに富んだ普遍的なアーバンポップスに拡大しているというか。そこは LINDA PERRY という作家とのコラボが関与か。三曲のライティングとプロデュースにこの女性が関わっている…P!NK、SHERYL CROW、GWEN STEFANI、CELINE DION、CHRISTINA AGUILERA を手掛けた人物だ。そもそもは 4 NON BLONDES のボーカルだったとか。コラボ曲のひとつ「SUPERWOMAN」は確かな説得力がある。全体的にピアノ基調のアレンジ構成がより端正。もちろんジャジーだしゴスペルの力強さもある、少しだけハスキーになった声の引っかかりがブルージーに聴こえたりも。JOHN MAYER がコーラスを添えるコラボレーションは可憐な印象。
●どーでもいいけど、彼女美人さんだよね。お父さんはジャマイカ系、お母さんはイタリア系とイギリス系のハーフとのこと。2010年にワリと大味な作風で知られるヒップホッププロデューサー SWIZZ BEATZ と結婚、一子を儲ける。彼女みたいな正統な音楽教育を受けたタイプと、「指一本で弾ける」とまで言われたザックリトラックで成り上がった SWIZZ のカップルって不思議ね、と素朴に思う。

AMERIE「ALL I HAVE」

AMERIE「ALL I HAVE」2002年
RICH HARRISON による完全プロデュースでリリースされた R&B アルバム。個人的には、2005年リリースのセカンド「TOUCH」とそこに収録されてた「1 THING」という曲にクリーンヒットされての、遡りチェックだ。ヒップホップソウルのモダンな密度感をカッチリ保ちながら、同時にメロウな味わいと潤いを迸らせてるワザをたっぷり堪能。特にコーラスアレンジの優雅さがタマランです。

LEELA JAMES「A CHANGE IS GONNA COME」

LEELA JAMES「A CHANGE IS GONNA COME」2005年
●アーシーなホコリ臭さが一気に高まる女傑のデビュー盤。ニュークラシックソウル/オーガニックソウルという文脈に、コンセプトとしてもスタッフ面でもキチンと当てはまる音源かと。メインを張るプロデューサー COMMISSIONER GORDON という人物の詳細はワカラナイ(BATMAN に登場する刑事さんの名前を拝借してるね)のだけれども、このムーブメントのまん中にいた RAPHAEL SAADIQ JAMES POYSER もソコソコに関わっているからね。KANYE WEST も参加しているし、WYCLEF JEANS もアグレッシヴなファンクチューンを提供している。


スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://unimogroove.blog4.fc2.com/tb.php/1560-076ba296