●年賀状がチラチラ届いてますが、ほとんどが娘ヒヨコ小学5年生宛てです。
●ヒヨコ自身は年賀状書いてないのに…つーか今年は我が家棄権って感じなのに。
●気づけばクラスメイト全員コンプリートじゃねーかという勢い。ヒヨコなんなのその人徳?


最近、肩や腕のコリ緊張が激しいのは、たぶんスマホのイジリ過ぎが原因なんです。
●なんとなく始めたスマホゲーム「ガールフレンド(仮)」
●気づけば、100日連続ログイン、レベル100目前だもんね。ハマり過ぎ。
●気づけば、アメーバ/サイバーエージェントのゲーム、30タイトルくらい遊んじゃってるもんね。
●でも、ド根性の無課金ユーザーですわ。思わず課金してしまいそうになる誘惑と戦ってます。
●スゴいと思ったのは、「ガールフレンド(仮)」、とうとうテレビCMまで始めたってこと。
「パズドラ」がテレビCM打ち始めた時もスゲエなと思ったけど、時代はガッチリ変わったわ。

GF(仮)CM

●あ、新聞記事で読んだんだけど、ユーザー350万人のうち女性が4割なんだって。
●それと、このコンテンツを仕切るプロデューサーが20歳代の女性。なるほどねー。



12月分のレシートを全部整理して、ボクのおこづかい記録を家計簿アプリにまとめました。
むー。大幅に出費が増えている。前年比134.5%。
●家計簿アプリを変えたから、会計ルールを変えたってイイワケもできるんだけど…看過出来ない額。
●結局、ダントツで、マンガ&CD関係が多いんだわ。支出の22.2%を占めている。飲み会交際費は半分の11%。
●2014年はもっとサイフを引き締めるべし!
●と、最初だけ思う。


●で、早速ムダ遣い。

ベイビーレイズ「暦の上ではディセンバー」

ベイビーレイズ「暦の上ではディセンバー」2013年
●先日の「紅白歌合戦」GMT+天野アキ feat. アメ横女学院のパフォーマンスがホントに楽しくて。でこのパフォーマンスには、実際にこの歌を歌っていたアイドルグループ、ベイビーレイズのメンバーたちもアメ横女学園のユニフォームで出演。主演・天野アキを務めた能年玲奈ちゃんと同じ芸能事務所所属という縁から抜擢されたのか、それにしてもなんとなく日陰モノ扱いな印象を受けてたこのグループも紅白という晴れ舞台に出してもらえて、なんだかボクはウレシくなってしまった。だって、「あまちゃん」はアイドル階級闘争の最下層カースト「奈落」メンバーの日陰の努力を描いていたでしょ。やっぱ、最後はリアルの裏方役を出してあげないと。だからわざわざ、彼女たちベイビーレイズ名義でリリースされてた「ディセンバー」を買ってしまった。まーレンタル落ちで300円、DVD付きだし、この程度のムダ遣いはダイジョウブだよね。
おおかた予想はしておりましたが、ドラマ公式の、アメ横女学園芸能コース名義バージョンと、このベイビーレイズバージョン、ハッキリ言ってほとんど違いがありません。確かにアレンジは微妙に違う。でも取り立てて面白がるほど違うワケじゃない。wikipedia によると、ドラマ公式は、さらに大勢の女の子たちが一緒に歌っているらしく、ベイビーレイズバージョンはもうちょっと個々のメンバーにフォーカスがあったボーカル録りがなされている…程度くらい?しか言いようがない。
●DVDの振付けMVは、元気のイイ娘さんたち5人のはつらつとしたダンスが頼もしくてイイ感じ。ベイビーレイズ「乗り込み!乗っ取り!アイドル」というキャッチーフレーズで売ってるらしく、姿勢がなんだか戦闘的です。アイドル戦国時代ってそういうことなのか。ただ、渡邉璃生ちゃんという、クールで高身長な女の子のダンスが、実にメリハリのないやる気レスな空気を出しててメッチャおもしろくなっちゃった。そこでプロフィールを調べてみたら、なんと13歳2000年生まれ!…ウチのヒヨコと2歳しか変わらんのか!しかも身長は20センチ以上もちがうのか!同じ人間と思えねえ!



さて、イキナリですけど、広島にユニークなレンタルCDショップがあるのです。
●名前は FRIPP MUSIC。下の画像はお店のホームページです。今のお店見たコトないので…。

fripp music web

http://www.frippmusic.com/

一昨年9月に広島旅行でこのお店に出会い、ご主人にイロイロな音楽を薦めてもらって、そんでたくさんのCDを買いました。スゲエ個性的なお店。「ああこんなお店が自分の側にあったらなあ…ボクがオカネを持ってなかった中高生の時に、こんなお店に出会えていたら素晴らしいメンターになってくれていただろう…」素朴にそう思えるお店でした。およそレンタルショップとは思えない奇妙でマニアックな在庫は、音楽の奥深さを若者に啓蒙していきたいご主人の志をそのまま反映する内容であります。その顛末に関しては、この広島旅行のレコ屋巡りを書いたコチラの記事(http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1406.html)が詳しいです。あ、レンタルショップなんですけど物販部門もちょっとありまして。ご主人の熱意あるリコメンを受けて、ガッツリ買い物をさせてもらいました。

この FRIPP MUSIC が「宅配レンタル」というサービスを始めました。
遠隔地でも SNS(具体的には twitter でのメッセージ交換)と郵送で、音源をレンタルできるというサービスです。で、11月にこのサービスをボク自身が利用してみたのです。お店にとってどんなお客さんを想定してこのサービスを始めたのか?ボクのような東京からの注文を想定していたのか?それはあまりわかりませんけど、ボク的にはこのお店のファンになってしまっていたので、オーダーは当然の帰結でありました。今日はその「宅配サービス」の体験を書きたいのです。

●一回だけの訪問だったのに一時間も話し込んでしまった体験がとても楽しく、図々しくもそのままご主人と facebook 友達申請してしまった縁もあったので、このお店の動向はリアルタイムに知る事が出来ました。ホント、ソーシャルって世界を広げてくれるよね!twitter と facebook から発信される FRIPP MUSIC とご主人の活躍奮闘ぶりは、今の音楽業界/インディシーンの現実を伝えてくれるメッセージとしてとても示唆的。ボクが暮らす東京では想像ができない、広島という地方都市で音楽シーンに立ち向かうその姿勢、困難と達成感!みたいなモノに、ボクは大変な敬意を抱いておりました。一昨年の段階でボクが訪れた時はお店はJR広島駅のウラ側(マチガイなく駅近なのですけど、地元感覚ではハジッコな感じ?)にありましたが、今では十日市町というよりダウンタウンな場所(原爆ドームのご近所?)に移転したそうです。そしてこのエリアにある「ヲルガン座」/「ふらんす座」というカフェ/イベントスペース(なのでしょうか?結局ボクには全然土地勘ないし!)で、様々なインディバンドのライブやご主人のコアな関心である電子音楽に関するイベントを数々プロデュースしているのです。そのアグレッシブさは本当に大変なモノです。

でも、それだけじゃ、わざわざレンタルはしないのです。
お店とご主人の音楽への情熱には大きな敬意を感じる…こういうお店は長く生き残ってもらいたい…そうは思うけれども、そんな動機で落とすオカネには限界がある。本当の意味でこのお店のリピーターになるためには、コスパも含めて「この店じゃなきゃダメだ!」と納得出来るモノを見つけなければならない。ボクは音楽のリスナーなので、やっぱり売り手側の立場には立てないのです。
●ハッキリってボクは常人と比すればハンパない分量の音楽を消費するので、そのコストパフォーマンスには大変コダワリます。できるだけ安く、簡単に、優れた音楽に到達したい。東京/下北沢に暮らすボクの今の生活はこの意味で猛烈なアドバンテージです(つーかそのためにこの街に住んでるようなものです)。その街だけで十分なお店たちがあるだけでなく、渋谷や新宿に電車で20分弱で移動出来てしまう。さらには、通勤経路周辺の中に巨大な TSUTAYA、TOWER RECORDS、BOOK OFF などなどがたくさんあります。もちろん Amazon iTune など数々のネット流通も存分に利用します。わざわざ広島にまで注文するには、ソコでしか手に入らないモノがなくてはならない。そんな独自性はあるのか?まずはココを熟考しました…数週間かけて。
●そこで、ボクはこのサービスとの比較をするために、いわゆるフツウの TSUTAYA のレンタルコーナーや、下北沢に局地的な影響力を持つレンタルショップ DORAMA の在庫までチェックしに行きました。ふむふむ…このくらいのアイテムがこの程度の値段で借りられるんだ…反対にこの程度の発注は広島にする必要はない…。一応、物理パッケージ主義者であるボクは、近年そんなにレンタルを利用した事がないのでこの観察はある意味新鮮でした。実は自分でもビックリしたのですが、改めて棚を見ると「借りたい」と思うものが価格に比して全然ない。だってこの程度の定番ラインナップはボクもうだいたい全部持ってるか、興味ないヤツだけだもん。最新盤も1年ちょっと待てばユニオンとかで数百円で買えるようになるって知ってるもん。

CDレンタルってサービスを眺め直した上で、重要なコト。
●いや、これは音楽にオカネを落すという行為一般に拡大してもいいかも。
「新しい音楽に出会う」経験それ自体にこそ、オカネをかける価値がある…気がする。
●ボクは、そんな結論に飛躍しました…それが次に書く事。

●実は、FRIPP MUSIC にとってこの「宅配レンタル」はお店にとっても試験段階のサービスなので、結果お店の在庫リストのウェブ検索などなどが全然整備されておりません。実はこのお店にナニがあるのかはよくわからない。公式ホームページを見ると入荷情報がどんどん更新されているので雰囲気は掴めますが、全容はワカラナイ。
●前述したように、Twitter 経由のダイレクトメッセージのヤリトリが必要なのは、いわゆる検索〜注文のフローがサイト上に整っていないので、人対人のヤリトリでナニをレンタルするのか決めないとイケナイという制約があるのです。本来は、サービスとしてコレは致命的欠陥なのかもしれません。しかし、このメッセージの交換が、実はとても新鮮でユカイな経験だったのです。
●ただ一回だけの来店だったけど、ボクにはこのお店のセンスが最高に研ぎ澄まされているという確信だけはある。そのお店とメッセージ交換する中で、途中からややオマカセリコメンな提案をもらうコトにしたのです。一昨年9月にお店でご主人と談笑した時に、広島のクラブシーンではジューク/フットワークというスタイルのテクノが注目されているという話を聞いたのをボクはずっと気にしていました。だからこのヘンの音源をおススメして欲しいとお願いしたのです。正直、ボクの欲しいものを手探りで問い合わせるのがメンドクサくなった部分もあったのです…それなら他にも効率的な手段はいくらでもあるし。しかし、未知のジャンルであったジュークの情報はかなり刺激的なモノでした。そんな音楽について店員さんとオススメトークをソーシャルでヤリトリするのは、実はとても楽しい経験でした。
●レコ屋というモノは、実はとても孤独な場所で、お客としてのボクはたった一人の判断で大量の在庫に立ち向かわないとイケマセン。音楽の趣味とは繊細でナイーブなものですから、実は他人とシックリ共有できるものではない…その時の心理状態で同じレコードでも全く見え方が違うし。コスパの面ではお店を出し抜くという感覚すらあります…うわーこんなナイスアイテムにこんな安い値段つけてるぜ、この店わかってないなーコレはおトクだ!みたいな。ただ、twitter という気軽なメディアでテンポよくメッセージを交換しながら、コチラの要望とお店のオススメを重ね合わせていく行為、そしてソレが数日かけて手元に届く経験はなんだかとても新鮮に思えたのです。ワクワク!やっと届いたぞ!

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●地味な茶封筒で届いた音源たちに加えて、返信用封筒と、広島のミニシアターや前述「ヲルガン座」のカワイらしいフライヤーなどなどが一緒に封入されてて、なんかウレシイ!

●長い前段がやっと終わります。
●この FRIPP MUSIC「宅配レンタル」に感じた新鮮な経験がボクにとって最後まで素敵なモノになったのは、結果としてソコでオススメされた音楽が十分に納得できるほど素晴らしいモノだったからです。やっぱボクはリスナーなので、サービスのスキームだけではなく、音楽そのものがどうしても重要です。それをやっと語る事ができます。



ジューク/フットワークとは、シカゴの地下ダンスシーンとそこで鳴る超高速のゲットーテック。
●一昨年、FRIPP MUSIC のご主人から聴くまでジュークという言葉は全く知りませんでした。東京に戻っても、ジュークという言葉に触れるコトはほとんどありませんでした。ただ、去年7月の仕事で知り合った人がナードコア好きというこれまた珍妙な趣味の持ち主だというコトが打上げ飲み会で発覚、その彼がジュークに最近ハマってるというのです。ボクとしては実はソレ以前に1枚ジュークを買ってみたのですがイマイチ理解できず(つーか、音源だけで聴くとマジで理解が難しいのですよジュークは)挫折してたのです。しかしこの会話でボクの中のジューク熱が再燃しました。
●そして乏しいボクの知識と、FRIPP MUSIC で借りた音源などから、ボクなりにこの音楽を語ってみようと思います。

RP BOO「LEGACY JP」

RP BOO「LEGACY JP」2013年
●さて、実際の音源に入っていきましょう。実はコレは FRIPP MUSIC から借りたモンじゃないです。フツーに秋葉原のタワレコで買いました。日本盤特別エディションなので、DJミックス1枚65分のエクスクルーシヴディスクがオマケでついてきました。でも、これが最初、全然理解出来なかった…。なんで挫折したか。以下に記します。
●ジューク挫折の理由その1。超高速過ぎて、速いのか遅いのかワカラナクなってます。BPM160を軽く超える勢いなので、BPM80にも聴こえる。その手前の前提として、わかりやすい四ツ打ち構造を完璧に放棄しているので、小節のアタマがドコにあるのかよくわからない。展開も先が読めない。三連符も駆使されてメチャメチャ複雑。
●ジューク挫折の理由その2。超低音ベースが凶暴でスゴいが、あまりに低過ぎるので小音量スピーカーで聴くとソレが全然聴こえない。聴こえたとしてもただひたすら、ぶーーーーーって言ってるだけ。細かいハイハットが超高速でパチパチ鳴っているが、油断するとソレしか聴こえない。ぶっちゃけその高速ハイハットもドラムマシーンの簡素なプリセット音源っぽいので、意味がワカラナイほど薄っぺらく聴こえる。クラブ〜ダンスフロアじゃないと機能しないってワケだ。
●ジューク挫折の理由その3。結果として、ダンスミュージックでありながら全然踊れない。ダブステップ UK ファンキーといった00年代〜10年代の地下シーンは、奇妙な踊りにくさを抱えたダンスミュージックが登場した不思議な状況でありました。メジャーシーンでは EDM という仰々しい名前がついた、死ぬほどキャッチーな音楽が世間を賑わせておりますが、シカゴのゲットーで発生したジューク/フットワークは死ぬほどアンダーグラウンドで死ぬほど踊りづらい。シカゴやその近隣都市デトロイトは、ブラックダンスミュージックの恐るべきイノベイターを数々生み出した街ですが、これらの街から発信されて最近20年の世界を支配したテクノ/ハウスの文脈を、ジューク/フットワークは二段飛び石段ダッシュ連続100本の勢いで更新または逸脱してしまった趣きすら感じます。
●そして、ジューク最大の魅力。結果としてすんごく踊りにくい音楽、のハズなのだが、これでダンスバトルを繰り広げるシーンがシカゴのクラブで発生している。てっとり早くYOUTUBE動画を検索して見てもらいたいのだが、シカゴの若者たちは異次元のワザかと思えるような足さばきでこの超高難易度のトラックを踊りコナシているのだ。このダンススタイルがフットワークと言われるのが一目瞭然で納得出来る。絶対にマネ出来ない超高速の足さばきをフリースタイルで繰り広げ、そのワザを競い合う。ジャズに繋がるビバップダンスやタップダンスの軽やかさ、そしてヒップホップと直結していたブレイクダンスを連想させる意味では、正しく黒人音楽の系譜の延長にある気がするが、それにしても、スゴ過ぎる…。
●そもそもで、この RP BOO という男が、このフットワークというダンススタイルの創始者であるらしい。だから彼のトラックは一流ダンサーのバトル仕様に特化してるとのことで、ジューク/フットワークの中でもかなりエキセントリックでビターな存在である模様。Amazonのレビューに「無秩序にシンコペートするリズムパターン」ってあるけど、もうメチャクチャってコトじゃん!


DJ ROC「THE CRACK CAPONE」

DJ ROC「THE CRACK CAPONE」2010年
●ここからが FRIPP MUSIC でレンタルした音源ね。90年代から活躍するイギリスのテクノアーティスト MIKE PARADINAS(ユニット名 μ-ZIQ の方がポピュラーか?)のレーベル PLANET MU からこのヘンのジュークの音源は世界に紹介されています。MIKE PARADINAS APHEX TWIN こと RICHARD D. JAMES とコラボなんかもしちゃってる、手っ取り早く言えば強力にエクスペリメンタルなヤツですよ。その審美眼がシカゴゲットーに到達し、このローカルで鳴っていた突然変異ミュータントのような音源をリリースするってスゴい。
●もうなんとなくお分かりでしょうが、ジューク/フットワークってのは、ジュークが音楽の様式、フットワークがダンスの様式を示した言葉です。この様式がいつこの世に生まれたかというと、結構古いです。DJ ROCジュークの音源を2001年から作り始めているといいますし、このヘンのDJたちは90年代から活動している人たちばかりだそうです。その意味では、ジューク以前の音楽にも習熟しているはずの DJ ROC のこのアルバムは、印象的なサンプル使いなどもなされてグッと聴きやすい。一曲目の「ONE BLOOD」はレゲエダブの名曲 JUNIOR REID「ONE BLOOD」をガッツリサンプルしてます。もうズタズタに分解してますけどね。こうしてサンプルがトラックに色添えをしていくのだけれども、結局の本質においては、しつこいほどのミニマムな反復と背骨となる乱暴でロウファイなベースとハイハットが、奇妙な中毒性を持つファンクネスを醸し出していて、マチガイなくシカゴハウス/デトロイトテクノの系譜の延長にこのジュークが位置しているコトを思い知るコトになるのです。

TRAXMAN「DA MIND OF TRAXMAN」

TRAXMAN「DA MIND OF TRAXMAN」2012年
●コレまでの三枚のジュークアルバム、みんな PLANET MU です。つーか、PLANET MU が目をつけなかったら、ジューク/フットワークは世界中の誰もが知る事なくシカゴの内側だけのムーブメントに終わってたのかも知れない。そんでこの男。RP BOOフットワークの創始者なら、この TRAXMAN ジュークの創始者といってもいいほどの存在っぽい。90年代からシーンの一線で活躍。キャリア長い!でも、PR BOOTRAXMAN もフロアで活躍するもアルバム制作にはトンと興味がなかったっぽくて、なんとこうしたアルバムはキャリア20年にして今回が初制作だといいます。おっかしーなー、シカゴはアメリカを代表する都会だよねー、シーン全体が誰にも発見されずにいたってどういうことなの?
TRAXMAN の音楽は、サスガ長いキャリアを誇るだけあって音楽への造形が深く、サンプルチョイスの幅が大きい。伝統的なハウスやファンクの文法だけでなく、ジャズの優雅さまで取り込んでいる。高速ハイハットと凶暴なベースの前にズタズタに切り刻まれているけどね。そして最終的には、黒人音楽の根本にあるポリリズミックな宇宙に到達している。超高速テンポが神経のイヤな部分を強烈に刺激し奇妙なハイ状態に追い込みつつ、サンプルの生み出す異質なグルーヴがどこか呪術的/催眠的な世界観を紡ぎ上げる逆説的な二重構造を、見事トラックの中に忍び込ませている。結果、場所や時間を問わず何回も聴ける強度があるのです。

CRZKNY「ABSOLUTE SHITLIFE」

CRZKNY「ABSOLUTE SHITLIFE」2013年
さて、これが FRIPP MUSIC に注文した一番の収穫です!ジューク/フットワークの日本人クリエイターをおススメしてもらったのです!しかも、日本におけるジュークの第一人者は、広島在住の人物だったのです。それがこの CRZKNY(クレージーケニーと呼びます)。今や東京や大坂でも活躍し、ジューク系のコンピにも数々収録されている模様。こういう意外なトコロの意外な才能に辿り着けるのが、本当にウレシイ。だから音楽探しはヤメラレナイ!
●フットワークの踊り手がこの日本にいるのか?という疑問はありますが、ココに響くエキセントリックなリズム世界は実に未来的で、ダンスを前提としなくても聴く者の神経を一気に沸騰させます。いや、音響の質感自体はすごくクールなんだ…冬の冷気に晒されて川面から湯気が立ちのぼるような不思議な印象。硬質で饒舌なビート地獄と絶妙なサンプルセンスが高速移動の車酔いのような感覚を醸し出します。つーか、あまりに根詰めて聴くと吐きます、たぶん。遅いんだか速いんだか…もうよくワカラン。
●そして10年代日本の地下シーンでは当然のアプローチである、ナードでユーモラスなネタ選びが秀逸。ヤクザ映画のセリフから「キューピー三分クッキング」のテーマ、妙な中国歌謡曲などなど。そんで佐伯誠之助なる人物(この人要注意)によるリミックス「REAL SHIT REMIX 本格的黄金ミックス」がステキなほど下品で大スキです。これだけ「糞尿」と連呼する音楽も希でしょう。



●とまあ、ダラダラとジューク/フットワークのことを書きましたけど。
●この文章で、この音楽の奇妙さ、驚きが伝わるとはとても思えない…。
●ですので、申し訳ないんですけど、手っ取り早く下の動画見てください。この奇矯なムーブメントの実体を切り取ったドキュメント、日本語字幕ツキです。百聞は一見に如かず。そんでその後、100回音源を聴いてください。








●あ、今思いついちゃったんだけど、この「宅配レンタル」、海外もアリなのかな…?
●ニュージーランドに住んでる大学時代のセンパイ、きっとこのお店のラインナップ好きだろうな。でも日本のインディなんて海外じゃ入手が大変だし。いや…でもちょっと大変か…。


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