●朝メシに、ダノンのヨーグルト食べてたら「無理しないで」だって。

ダノン

●今週来週と、ちょっと無理してるんだよね…。来週は久しぶりに2日連続の徹夜仕事だわ。
●なのに、完全に風邪引いてる。パブロンと葛根湯飲んでる。しんどい。


●いつも着てるドイツ軍のミリタリーコートが重たいので。
●クローゼットから出てきたナイロン生地のコートを着るようにしたら、バックパックとこすれて静電気がスゴい。
●で、この静電気が、見事に iPod のイヤホンを経由して、耳の穴でパチパチしやがる。
●普段は気にならない静電気だけど、耳の穴はイヤだ。音楽聴くって、イロイロあるのね。



ヒューストンのヒップホップが、予想以上にソウルフルで。

UGK「UNDERGROUND KINGZ」

UGK「UNDERGROUND KINGZ」2007年
●イーストサイドのニューヨーク、ウエストサイドのロサンゼルスが圧倒的な存在感を放つのに対して、サウス系ヒップホップは一極集中型でななく、重要都市がいくつか並列して存在してる。アトランタ、ニューオリンズ、マイアミ。そんで、テキサス州の中心都市ヒューストン。それぞれが独自のシーンと独自のスタイルを持ち、共振しあってる。ホントに奥深い。
ヒューストンは、ジョンソン宇宙センターがある宇宙開発の街でもある。JPホーガンのSF小説「星を継ぐもの」では、国連宇宙軍の拠点がヒューストンに作られ宇宙開拓の最前線になっていた。実際のヒューストンも石油産業で栄えるアメリカ経済の超重要都市。息子ブッシュがテキサス州知事を経て大統領になったのも無縁ではない。ヴィム・ヴェンダース監督の「パリ、テキサス」では、ダウンタウンの高層ビル街があまりに非現実的な無機空間として切り取られていた。

●今日聴いている UGK は、そんなヒューストンで90年代初頭から活動していたヒップホップデュオ。UGK はアルバムタイトルずばりの由来で「UNDERGROUND KINGZ」の略。直球といえば直球だけど、たしかに90年代初頭においては彼らの存在はまちがいなくアングラだったのだろう。それ以降、このヒューストンにおいて王者として君臨し、シーンを牽引してきた。
●で、彼らが二人健在だった時代の最後のアルバムがコレ。メンバーの PIMP C がこのアルバムリリース後の2007年、ドラッグ禍で急逝するからだ。硬派でタイトなラップまわしが男前の BUN B と、ファンキーでかつ少々トリッキーなフロウが個性的な PIMP C の対比がこのデュオの魅力だったが、その片方がいなくなってしまった。こと、PIMP C はトラックメイキングも担っていたので、UGK はコレ以降実質的に機能を停止してしまう。実に残念。

「アングラの王」と名乗りながらも、ココで鳴っている音楽は、実にキャッチーでソウルフルだ。リリース初週でいきなりビルボードチャート1位を獲ってしまったほどだ。贅沢なサンプルやシンガーの熱いウタ、多彩なゲストが実にゴージャス。WILLIE HUTCHALLEN TOUSSAINT、AL GREEN、GLADYS KNIGHT & THE PIPS、EARTH, WIND & FIRE、LONNIE LISTON SMITH、などなどをサンプルしていて、70年代ソウル/ファンクに対する正しい敬意があることをキチンと示している。その上で、PIMP C自分で歌っちゃってる?印象的なサビがあまりにねちっこくて、ココにトロみのあるファンクネスが宿る。00年代のサザンラップには欠かせないチキチキバウンスビートの細かいハイハットは、やっぱり基調として全部に仕込まれてるが、その存在を忘れるほどウタの軸がシッカリしている。まさに王道。
●ゲスト/プロデューサーとしては、アトランタ派の加勢が目立つ。ソウルフルなトラックが印象的な JAZZE PHA。ヒットシングル「INT'L PLAYERS ANTHEM (I CHOOSE YOU)」では、OUTKAST も参戦。クランクミュージックの LIL JON もいる。同じサウス系としては、マイアミ RICK ROSS に、テネシー州メンフィス THREE 6 MAFIA が活躍。もちろん地元ヒューストンの後輩たちも参加。SLIM THUGZ-RO ね。特に Z-RO は気になる。あ、ヒューストンだけでなくサウス系全ての大先輩 SCARFACE も降臨。彼は80年代から活動するサウスの先駆者。イギリス/ロンドンのグライムMC DIZZEE RASCAL まで参加してるのは意外!

●この時代のサウス系に特徴的なミックススタイル「チョップド&スクリュード(CHOPPED & SCREWED)」にも触れておこう。ヒューストン出身の DJ SCREW という人物が編み出した、トラックの回転数を際限なく遅くするテクニックこの時空が歪むような感覚が、ドラッグ摂取の陶酔感と相性がよいようで。シロップとかコデインという種類のドラッグシーンと結びついてチョップド&スクリュードは流行し、サウス系のアーティストは、アルバム1枚分を全部スクリューリミックスしてスグにリリースするようなことをしてた。ここでもボーナストラックで「INT'L PLAYERS ANTHEM」スクリュー版が収録されてるし、曲名がズバリの「COCAINE」もスローダウンした不穏な空気がスクリューと同じ感覚に繋がってる。そんなことしてるから、ドラッグで死んじゃうんだろうね。DJ SCREW もコデインで死んじゃってるからね。

BUN B「TRILL」

BUN B「TRILL」2005年
●2007年の「UNDERGROUND KINGZ」以前、実は UGK 活動休止状態になってた…2002年に PIMP C が逮捕収監されちゃってたので。そこで相棒 BUN B はソロ活動を開始。男気迸るストリクトリーなラップアルバムを完成させる。イントロを経ての二曲目「BUN」で、ミニマルな高速トラックに BUN B たった一人がタイトにラップをさばく様子が実に硬派。
●とはいえ、このアルバムは豪華なサウス人脈ゲスト陣とのコラボこそが聴きドコロかも。地元ヒューストンからは、前述の Z-RO、SLIM THUG、そして LIL' KEKE、PAUL WALL、CHAMILLIONAIRE、MIKE JONES、LIL' FLIP。もちろん SCARFACE も。アトランタからは T.I.、YING YANG TWINS、LUDACRIS、YOUNG JEEZY、JAZZE PHA。ニューオリンズからは、JUVENILE、BABY A.K.A. BIRDMAN、MANNIE FRESH が参戦。
●サウンドのスタイルにおいても、サウスモノとしてある意味オーセンティックなバウンスビート。チキチキのハイハットをバラまいて、切れ目なくズルズルとテンションを持続させていく様子は、まぎれもないダーティサウス。「GET THROWED」のスクリュー感漂うドロドロ加減は、シンセ構築のトラックにドロを塗るようなラッパーのルードなワザが前提。一時は CASH MONEY RECORDS の全音源を手掛けてた MANNIE FRESH は、全盛往時の勢いは削がれているものの、空間を埋め尽くす小刻みなビートが生み出す特殊ファンクネスにはやっぱり敏感で実に濃ユイ。クランク野郎 LIL JON が手掛けた「TRILL RECOGNIZE TRILL」は、ギターもフィーチャーしたハードさがグツグツと煮えクリかえって不穏。 MR. COLIPARK が仕掛ける「GIT IT」は音数を絞ったスナップミュージックで、そのスカスカさを埋め尽くす技量と圧力をラッパーに要求する。ダーティサウスの楽しみは一種の畸形美で、そのイビツさを広く網羅するこのアルバムは確かにホンモノ。

BUN B「II TRILL」

●BUN B「II TRILL」2008年
●ソロ第二弾。ダーティサウスに軸を置きつつも豪華コラボは全米へ拡大。単純なバウンスビートに括られない多彩なトラックと様々な個性派のワザ師が次々と登場して、非常にバラエティに富んだ作品に。RICK ROSS、ミシシッピのラップ達者 DAVID BANNER、メンフィスのベテラン 8BALL & MJG を召喚した「YOU'RE EVERYTHING」は、なんと JODECI のサンプル使いでめっちゃソウルフル。ジャマイカ出身のシンガー SEAN KINGSTON を客演に招いた「THAT'S GANGSTA」もダーティな中に彼のウタが一服の清涼感として挿入されててイイ。他にもシンガーを迎えたトラックは多い。MYA、LYFE JENNINGS、レゲエシンガー JUNIOR REID
●それでもダーティサウスの特殊ファンク/バウンスビートは健在で。JUVENILE WEBBIE が客演する「POP IT 4 PIMP」の奇妙な重心に少し酔うし、LIL WAYNE がエイリアンのような声を披露する「DAMN I'M COLD」もダーティ。CHAMILLIONAIRE をフィーチャーした「UNDERGROUND THANG」はラテン風味か。



●動画。



●UGK FEAT. OUTKAST「INT'L PLAYERS ANTHEM」。
●WILLIE HUTCH「I CHOOSE YOU」をサンプルして華やかな結婚式。新郎は OUTKAST の ANDRE 3000、スコットランド風にスカートを穿いてやがる。PIMP C はピンプ風のファーコート、BUN B はブリンブリンな光り物にキャップ。最後はキャットファイト。なんでやねん。



●BUN B FEAT. RICK ROSS, DAVID BANNER, 8BALL & MJG「YOU'RE EVERYTHING」。
●追悼、PIMP C。そしてサウスの顔役たち。


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