ワイフが、沖縄で買ってきたドーナツの素を使って。
サータアンダギーを作った。

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うん!美味しい!
●ただ、まだ味が上品というか…。沖縄で食べたヤツはもっとワイルドで、色もゴロッと黒くて、アブラでベタベタしてて…とか考えてたら、たくさん食べ過ぎてオナカイッパイ!



●今回も沖縄の話。レコ屋巡り第二弾ね。
「MUSIC PUNCH RECORDS」那覇市久茂地2-19-5。

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●ここは徒歩で移動する観光客にはチト離れたところにある。ゆいレールで国際通りの西端&東端に位置する「県庁前」「牧志」という二つの駅の間にある「美栄橋(みえばし)」駅を降りて、ゆいレールの下を流れている久茂地川の北側を歩いて一ブロック分、最初に出会う信号(渡久地内科ってのが目印)を右に曲がって、またスグに右に曲がると見える小さなお店。
「美栄橋」国際通りから少々離れた場所にあるし、特徴的なランドマークもあんまりない。夜になるとスナックがパラパラ目立つのだろうか。沖映通りに面しているので、ソコを歩いていけばジュンク堂那覇店がある…行かなかったけど。
●お店は小さめで、70:30の比率でアナログ重視。オールジャンルスタイルで、ロック、ソウル、ジャズ、邦楽も少々。カワイイ看板だったから写真も撮ってみました。

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●さて、ココでもイロイロなもの買っちゃいました。
●特にウレシかったのがコレ。

坂本龍一&ザ・カクトウギセッション「SUMMER NERVES」

坂本龍一&カクトウギ・セッション「SUMMER NERVES」1979年
●これ、ちょうど欲しかったんだ…。坂本龍一のテレビ番組「スコラ〜音楽の学校 シーズン4」が3月で終わったトコロだったので、この人の仕事に関心が高まってて。特にこのアルバムは、テクノで抽象的なイメージが強い坂本教授のキャリアの中、逆に実にウェットでソウルフルなアルバムだからシッカリ聴いてみたかった。なんてったって、これ優雅なレゲエアルバムだからね。南国沖縄にもピッタリな感じだよ。
「カクトウギ・セッション」の名の下に集まったのは当時のジャパニーズポップス/ジャズフュージョンの傑物たち。すでに YMO として活動を共にしていた高橋幸宏、そのユキヒロ氏とサディスティックミカバンドで組んでいたベーシスト小原礼、ギターには元はっぴいえんど鈴木茂と、フュージョン界の第一人者で YMO のサポートギタリストを務めるコトになる大村憲司が参加。バックボーカルには矢野顕子、吉田美奈子、山下達郎が登場。細野晴臣は1曲で楽曲提供。アブドゥーラ・ザ・ブッシャーという人がギターを弾いてるが、WIKIをみると渡辺香津美のコトらしい。この人も YMO のサポートギタリストを務める人物で、坂本教授矢野顕子とともに KYLYN BAND というユニットを結成する。
シズル感たっぷりのソウルグルーヴがいかにも80年代風オシャレでタマラン。ヘタッピな教授自身のボーカルも、大胆なボコーダー使いでカッコよく処理したりして。矢野顕子のバッキングが冴える「SLEEP ON MY BABY」(作詞曲もアッコさん)がイイねえ。B面一曲目の「GONNA TO I COLONY」が真っ当にダブ処理してて、山下達郎の声がマトモに聴こえないという贅沢過ぎる使い方に感心…。唯一の日本語詞「TIME TRIP」は作詞が安井かずみで、結果メロディがメランコリーな邦楽調になって、レゲエグルーヴとの違和感が実に鮮やかな個性として光っている。

坂本龍一「B-2 UNIT」

坂本龍一「B-2 UNIT」1980年
「カクトウギ・セッション」の翌年、YMO絶頂期にリリースされた教授のサードソロ。つーか、さっきまでめちゃモイスチャリングなソウルグルーヴがうねっていたのに、ココに置いては YMO ですら置いてけぼりの、無機質インダストリアルビートが炸裂。その虚飾を排したミニマルアプローチは当時の感覚じゃ大分アヴァンギャルドだったはず。
●やっぱ最重要曲は「RIOT IN LAGOS」でしょう。その後 YMO のレパートリーともなるテクノチューン。ヒッフホップの始祖の一人 AFRIKA BAMBAATAA が好んでプレイしてた故事も有名。ピキピキのエレクトロでありながらも、ヒップなリフが耳に残ってしょうがないこの名曲。曲名の「LAGOS」=ラゴズはナイジェリアの首都のコトだけど、「LOGOS」=ロゴズ〜ラテン語で「概念」と誤読して、転じて「RIOT IN LOGOS」=「概念の暴動」とした方が雰囲気かも。実は UK レゲエ/ダブの重要プロデューサー DENNIS BOVELL が関わってたってのは、今知った。他にも XTC ANDY PARTRIDGE がギターで参加してる曲もあるが、ヒネクレ過ぎた演奏のせいか正直ナニやってるかワカラン。
●これは立川「珍屋」で購入。500円だったっけ。

坂本龍一「BEAUTY」

坂本龍一「BEAUTY」1989年
●これはリアルタイム1989年に聴いてた音楽。坂本龍一が沖縄音楽に接近、「安里屋ユンタ」「ちんさぐの花」2曲の沖縄民謡をカバーしてるということで、久しぶりに引っ張り出して聴いてみた。むー懐かしい。それでいて、実に瑞々しい。
●ところで、3月までEテレで放送していたテレビ番組「スコラ〜音楽の学校 シーズン4」がまたもや注目であった。坂本教授が音楽理論みたいなコムズカシイコトをド真っ正面から扱いながら、浅田彰が思想史や文明批評と絡めて語っちゃうみたいな、ある意味でハードコア、誰を対象としてるか全然ワカンナイところが最高で、結果的に毎シーズンをボクは楽しんでいる。そんで今回の目玉が、なんと日本の伝統音楽!12回しかない放送のうち5回をコレに割いている!縄文時代の笛に始まり、平安時代の雅楽室町時代の能・狂言野村萬斎がゲストで狂言を披露!贅沢!)、江戸時代の人形浄瑠璃をガチで解説。フツウで言えば退屈極まりない内容(「スコラ」のファンを公言していたボクの知人ですらこれは見なかったらしい)を大マジメに取り上げていた…。このアルバムで沖縄にハマっていた坂本教授を強く思い起こさせる内容だったねえ。
坂本龍一の音楽は、ド真ん中に正統な西洋クラシック音楽が大きな芯を構成していながらも、電子音楽や現代音楽などなど音楽の辺境に自分をブン投げる倒錯感覚が一つの魅力になってる。1989年あたりはワールドミュージック発見の時代(コレは前回の記事で言及しましたね)だったわけで、教授の関心も地理的辺境である沖縄の音楽に魅せられていたのだろう。「安里屋ユンタ」は実にヘタッピなボーカルでボソボソあの有名な節回しを歌ってて愛らしいほどだ。
●ただ、改めてこのアルバムのクレジットを見てみると、驚きの再発見があった!ビックリ!高校生だったボクには未熟で気づかなかったコトがいっぱいあった!沖縄民謡だけでなくその他の曲でも頼もしいコーラスを担う女性は古謝美佐子さんといって、なんとこのアルバム直後に初代ネーネーズを結成、リーダーになる人物だった!しかも、ココで射程距離に入っていたのは沖縄音楽だけではなかった。西アフリカ〜セネガルからワールドミュージックシーンの中心人物として活躍したボーカリスト YOUSSOU N'DOUR を召喚し、NYパンクの震源にいた半分ブラジル人の ARTO LINDSAY と積極的に共作を行っている。ジャマイカ/レゲエの名ドラマー SLY DUMBER も参加。さらにはインドからタブラ奏者、中国から二胡奏者、韓国から伽耶琴(かやきん・カヤグム)奏者を招いている。それだけじゃない、THE BAND ROBBIE ROBERTSONSOFT MACHINEROBERT WYATT、そして THE BEACH BOYS BRIAN WILSON までもがシンガーとして参加。つまりは、ワールドミュージックの盛り上がりに同期した全世界全方位外交戦略じゃないか!そして、それぞれ違う文脈で育った音楽を、有機的にハイブリットして、洗練されたポップミュージックにアップデートしている。その統合ブリがまさに神業。
●聴き所は満載なんだけど、高校生の頃からかなりお気に入りなのが THE ROLLING STONES「WE LOVE YOU」カバー。ここまで盛り込んで、ストーンズでさらにもうイーハン乗っけてくるこの欲張り感覚。原曲の持つサイケ感覚をアフリカン・トライバル感覚で極彩色に拡張してる。BRIAN JONES が不審死する直前にモロッコ音楽にハマった故事を思い出す。クレジットに FARAFINA という名前があるので検索したら、ブルキナファソのバンドだってさ。ドコだか知ってる?西アフリカ、ナイジェリアとマリの中間あたりにある国だよ。もうついて行けないよ…。

YELLOW MAGIC ORCHESTRA「TECHNODON LIVE」

YELLOW MAGIC ORCHESTRA「TECHNODON LIVE」1993年
ワールドミュージックがブームになる一方、デトロイトの地下やヨーロッパ各地で「テクノ」という言葉が80年代とは別の意味で復活する…90年代クラブ/レイヴシーンの台頭だ。新世代のテクノアーティストが過激な表現で新しいシーンを作るそんな状況下、そのテクノの始祖である YELLOW MAGIC ORCHESTRA が再結成を果たす。1984年の「散開」に対してこの再結成は「再生」と呼ばれてた。ただこの「再生」はメンバー本人たちが望んで成ったものではなかったようで。YMO の文字に大きくバッテンがついていたのも印象的。この年リリースされたスタジオアルバムのタイトル「TECHNODON」も、テクノ新世代に対して、自分たちが前時代の恐竜のような存在だと自嘲してたポーズだったように思えた。
●とはいえ、シーンをキチンと把握してる三人だから、最初の YMO を知らない新世代のテクノファンにも説得力を持つトラックを繰り出す…厳密に言えばボクも最初の YMO をリアルタイム体験はしていない…だって小学生低学年だったからね。だから、大学生になって味わう「テクノの恐竜」の偉容に震えましたよ。
●しかし、2014年現在から見れば、2007年にジワリと再結成が成立してその後もなんとなくパーマネントで活動するようになった今の YMO こそが本家王道に見える…「スコラ」番組内で小山田圭吾たちとスタジオライブをやったりするんだからねー今の YMO は。そんで、どうしても1993年「再生」YMO バッテンつきはどこまでいっても中途半端な感じ。でもね、その中途半端さが、翻って味になってくる場面もあるわけです。
●ということで、このアルバムを聴くに至る。このライブ盤は「再生」に合わせて行われた東京ドームでのライブを収録したモノ。「TECHNODON」はリアルタイムで聴いてたけど、コレはワリとレアでなかなかお目にかかれないアイテム。最近やっと入手した…下北沢ディスクユニオンで。半額セール750円。
●前半はシッカリと「TECHNODON」収録曲をプレイ。ビート文学の怪人ウイリアム・バロウズ「裸のランチ」!)の声をサンプルして幕明ける「BE A SUPERMAN」、アシッドテクノ「NANGA DEF ?」、サイバーパンクの開祖ウイリアム・ギブスン「ニューロマンサー」!)作詞の「FLOATING AWAY」、イルカの可憐な躍動感を音響で描いた「DOLPHINICITY」と、この時代の新曲が突っ走る。そんでコレはコレでイイ。後半はかつてのヒットソングを真っ当にプレイ。「BEHIND THE MASK」「中国女」「RYDEEN」「東風」「FIRECRACKER」。まーワリと人力グルーヴ。2008年のライブ盤がクリック/グリッジテクノを通過したプチプチ感を伴って過去の名曲を改変させたのに対して、このクセのない直球さはある意味で楽しい。




●動画。
●坂本龍一&カクトウギ・セッション「SLEEP ON MY BABY」。
●矢野顕子さんのコーラスがカワイらしい、スウィートでスマートなレゲエ。




●坂本龍一「RIOT IN LAGOS」。
●AFRIKA BAMBAATAA「PLANET ROCK」で KRAFT WERK をサンプルするセンスのルーツ。




●坂本龍一「安里屋ユンタ」。
●沖縄民謡!教授のヘタッピボーカルを、ネーネーズとなる古謝美佐子さんたちホンモノが支援。




●坂本龍一「WE LOVE YOU」。
●ブルキナファソのバンドがトライバルにしたストーンズカバー。




●NHK「YMO再生コンサート」(1/3)。
●時代は90年代だけど、敢えてテクノポップの愛嬌を残してる一曲目のチャーミングさが好き。



●全部が YOUTUBE で見られちゃうのはちょっと味気ないかなー。



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