●さて、最近は、沖縄の話ばかり書いてたのだけれども。
沖縄の歴史に関する本を4冊ばかり読んだら、もうなかなか筆が進まなくなってきた。
タフ過ぎる。特に第二次大戦、最後の地上戦「沖縄戦」がタフ過ぎる。
●だから、ちょっとお休みしますね。


消費税8%というのは、意外なほど見事にボクのサイフ事情を直撃した模様。
ジャリ銭の量がハンパなく増えた。一円玉ばっか。十円玉も激増。

●いつも四半期アタマに発行されてた、下北沢近辺の小田急線地下化工事の経過を知らせるチラシ「シモキタナビ」が、この4月は出ないままだ。
●実際の工事は線路跡地利用の準備が着々と進んでいるんだけど、世田谷区と住民とのコンセンサスがとれてないから発行できないんだろうな。
(※追記:4月30日にヒョコっと最新号が駅に現れた!工事が完全に終わるのは2018年らしい…)

久しぶりにぜんそく発作ぎみで。
●風邪をこじらせたなあ。ここしばらく体調はワルいままだ。
●毎週の深夜勤務が実はかなり応えてるんだよね。
●今日はせっかくの「ニコニコ超会議3」だったのに、断念せざる他ない。
●先週の「THE RECORD STORE DAY」も、なんも出来なかった。ガッカリ。



一方、先日、息子の中学校の文化祭があった…のでちょっとノゾキにいった。

●そうなんです。長男はとうとうこの4月に中学生になってしまったのです。
●職場や仕事でボクと知り合う人は、ボクにそんなデカイ子どもがいるのかと、必ずビックリします。
●まあ、ボクが見るからに未成熟で、家庭臭のしない、ピンぼけた人間だからそんな印象を与えるのでしょう。
●実際、ボク自身が違和感タップリだからね。父親の自覚ないし。


息子の中学の文化祭は、ジブリ映画「コクリコ坂から」に登場する「カルチェラタン」のようだった。

カルチェラタン

「コクリコ」に登場する「カルチェラタン」は、男子学生たちが各々の興味妄想を膨らませる文化系の部活動の拠点となっている建物でした。哲学部のカタブツがショーペンハウエルを語ったり、新聞部がアジテーションのガリ版を刷ったりしてる場所。魔窟。ストーリーの中でこの秘密基地めいた建物は取壊しのピンチに遭うのですが、主人公たちの機転で存続を勝ち取るのです。

息子の中学校も100年弱ほどの歴史を持つ学校。
●さすがにココまで味のある校舎はないが、文化祭の内容があまりに多様で、そしてローティーンのヘンテコな妄想をノビノビと伸ばすものばかりで、「カルチェラタン」のカオスっぷりをどうしても連想してしまうのです。

太陽観測部。この部活は1931年からずっと太陽の黒点観測を続けているという。フツウに「1978年」とヘタクソな字で書かれたファイルが展示されており、それをめくると丸い円の中に黒い点がポツポツと鉛筆で記録されてる。…気が遠くなる作業だ。
●部員の男の子がボクに説明してくれた。太陽はガス天体なので、赤道面が常に同じ向きを見せてるわけではないらしく、記録にはつど補正が必要だと。そんで太陽の黒点活動は11年周期で活発/不活発を繰り返す。しかし黒点の場所は緯度にして南北40度以内にしか出現しないこと。50度以上にはメッタに出現しない。黒点は磁場異常が原因で発生するので、磁場が安定している極地方は発生しないのだろうとのこと。はー。
「コクリコ」にも黒点観察をする少年が登場する。理事長に「それでなにか分かったかね?」と問われると「閣下、まだなにもわかっておりません!」と元気よく返事。娘ヒヨコは「ココの太陽観測部の人はコクリコ坂の人よりはいろいろ分かってるみたいだね」とコメントしておりました。

●その他、山陰地方の地誌を模造紙十数枚にプレゼン&仏像フォトを展示してるグループがいたり。コオロギ相撲をみんなに見せてるグループがいたり。アニメの構想を練ってるチームがいたり…予告編を YOUTUBE を上げるつもりが間に合わなかったっぽい。自作のコンピュータ・ゲームを披露したり(難し過ぎて30秒で死ぬ)。先輩が発掘した縄文土器の展示もあった。エッシャーの不思議な絵画の作図法を双曲幾何学で説明してる子も。 1920年代に収集されたという動物標本マレーバクにセンザンコウ!多分今じゃ輸入できない気が)がとっても粗末な扱いを受けてるので、それをしまってあるプレハブ小屋を掃除して標本の出自を調べたり。ヘンテコな鉱物標本や化石(どでかいアンモナイト!)は校舎のイロイロな所に置いてあるし。書道部の墨汁クサい畳部屋にはマンガ「とめはね!」でしか見たコトがない奇妙な書体の漢字がうやうやしく飾ってあって。道場では合気道部の演武が。メガネつけたままでも受け身とれるのね。ステージではなぜかAKB風の衣装をきた男の子が器用にジャグリングを披露してる。

●息子自身は、まだ入学したばかりで正式に部活動が始まってないので、バザーのお手伝いをしとった。オモシロそうな古本がいっぱい出てたから、5冊ばかり買ったよ。大江健三郎とか吉本隆明とか。




息子は、いわゆる「中学受験」というヤツで。
近所の区立中学に進まず、私立中学に入学しました。

ボク自身は、千葉県の市立中学出身で、その後は都立高校に進みました。だから自分の経験の中では、中高一貫の私学教育は全く無縁です。ワイフも同じです。公立の中学と高校を進んだクチです。
だからねー。この受験は未知との遭遇ばかりで大変でしたよー。そもそも「中学受験」なんてする必要があるのか?から大分時間をかけて悩みました。親であるボクが納得してなければ、過酷な受験勉強を息子に強いることなどできないわけですから。学校選びも悩みました。息子のナニを伸ばすためにどんな環境を選ぶのか?本人が気に入らなければ意味がないですし、一方で偏差値的な力量も加味しないといけません。

●学習塾の担当者との面談や説明会にも行きましたが、微妙に価値観が合いません。「ココの学校は偏差値は低いのですが、ビシバシ鍛えてくれますのでハイランクな大学への進学率はどんどん伸びてます。いまおトクだと思います」そういうんじゃないんだよなー。もうさー、学歴だけじゃ生きていけない時代だしさー。ボクの職場、最高学府出身も高卒も専門学校も留学組も院卒も付属上がりも大検上がりも外国人もいるけどさー、全員同じだもんねー。出来るヤツは出来るし、出来ないヤツは出来ない。
●ボクが、息子の学校に望むのは、自分の好きなコト、夢中になれるコトを見つける環境、それにノビノビと没頭させてくれる環境と、それを先導してくれるメンター(先生かも知れない、年長の先輩かも知れない、級友かもしれない)との出会いだ。コレがイメージ出来る学校を入念に選んだし、その方針をワイフともよく話し合った。合格のためにドコが弱点でドコが強みなのか模試の結果で詳しく分析し、勉強内容の配分にも気を使った。目標とする学校に最適化した勉強カリキュラムもかなり工夫して考えたもんだ。

そのうち、息子自身にもモチベーションが生まれたのか、熱心に自分から勉強するようになった。最後の一滴までフル出力させるには本人の納得と覚悟が一番大事と思っていたので、主だった受験校は全部自分の目で見学をさせていたのだが、その過程でヤツは本気であの学校に通いたいと思うようになったらしい。受験カタログと偏差値表だけでなんとなく選ぶ学校探しはボクもイヤだったから、必ず本人の見学の段取りを踏んでよかったと思った…だって学校に通うのは息子本人だしな。息子は必要大好きなドラクエも辞めて異常に拘束時間が長い塾の授業もイヤとも言わず黙々と通った。夜の9時まで勉強するので、ワイフはオニギリを持たせてたっけ。それでも勝算は五分五分のまま。2月の受験当日がやってきた。

●試験が終わった直後、息子はワイフにこう言ったという。「全部のチカラを出し切ったから、これで落ちても、オレは満足」…ちょっと大人クサいコトを言うようになったもんだ。

結果、その第一希望校の結果は、不合格。

●第二候補の学校はすでに合格していたので、最悪の事態は避けられたが、ぶっちゃけ気まずい雰囲気。とりあえず、ヤツの大好物である寿司をたらふく食わせた。「残念だったね」は言わず「おつかれ、おめでとう」ということでのお祝いだ。ホントに未練なくヤリ切った感があったのか、息子はいたって冷静に好物のマグロの赤身をモリモリ食ってた。まー第二候補の学校も悪くないトコロだと思うし、なんとかなるだろう。

で、合格発表から2日後。息子から会社にいるボクに電話がかかってきた。
「今日、手紙が来て、補欠合格の候補にひっかかってるって!オレ、補欠番号6番で、6人辞退してくれれば繰上げ合格だよ!」なにー!!!この学校は例年十数人の合格辞退者が出ると言われてるので、これはマジでうれしいことになる。
●さらに2日後、とうとう第一希望の学校から電話がかかってきた。正式に合格が決定した。その週末は二度目の寿司パーティになってしまった。もうマグロ好きなだけ食べろ。もう晴れ晴れと言える。「おめでとう!」



4月の入学式。校長先生のあいさつが印象的だった。
●3月の卒業式は退屈な校長&来賓あいさつで大爆睡をかましワイフのママ友に「ダンナさんスゴいイビキだったわね」と言わしめたボクだが、新しい中学校の校長先生は一味違ってボクをキチンと覚醒させてくれた。「私たちは生徒本位の教育を目指します。あくまで生徒中心であって、それは外の大人の都合や価値観に左右されるべきものではありません。大学進学率云々が取沙汰されてばかりの昨今でありますし、私たちも面倒を見ない訳ではありません。しかし、一番大事なことは生徒が自立してモノを考えるコトです」しょっぱなからのこのリベラル宣言。コレは頼もしい。
●この校長先生は3月の入学説明会でもオモシロいことを言ってた。「えー、この春休みは思いきり遊んで過ごして下さい。今まで勉強ばかりだったでしょうから、好きなコトを思う存分やって過ごしなさい。ご存知のとおり我が校には制服がないので、入学式も自由な格好で十分。ワザワザスーツを仕立てる人もいるが、アナタたちはすぐ背が伸びる。ムダになるから普段着でいいです」

どうやら、先生たちもヘンテコな人が多いらしい。
●社会の先生は「教科書は基本中の基本だから、歴史・地理・公民の三冊は4月中に全部読んでおくこと。コレは常識」。国語の先生は「こんな教科書は使うつもりがないから全部捨てていい。その代わり付録の充実した辞書を買うこと。電子辞書はダメ」。理科の先生は「ノートは万年筆でとりなさい。万年筆は決まった角度でなければキレイにインクがでない。結果、決まった姿勢で字を書くことになるので姿勢がよくなる」。音楽の先生はプリントで参考図書に哲学書の名前を上げてる。ココの学校では、先生は各自の研究に週一日を100%割くので、その時は担任はクラスに姿も表さないようだ。いやーオモシロい。

どういうわけか、そんな環境に息子もノビノビしてる。
●ガイダンスに明け暮れる4月の間は、部活動も正式には始められないらしいが、息子は下校時刻ギリギリまでいろいろな部活に顔を出してるようだ。図書館で本を読んだりしてて、先日は「本が欲しいからオカネくれ」とせがんできた…今までそんなコト滅多に言わなかったのにな。
●元来内気でマイペース、外から見るとナニを考えてるかよくワカラナイ息子だが、これから沢山の友達を作って、楽しい学校生活を送って欲しいものだ。



●ついでに音楽。

BRYAN FERRY「IN YOUR MIND」

BRYAN FERRY「IN YOUR MIND」1977年
●これ沖縄で買ってきたCD。450円だったかな。このグラサンを真っ当にかけコナす能力ってスゴいよね。凡人ならどうやったって笑える結果にしかならないもんね。普段はダンディなスーツ&シャツに身を包む BRYAN FERRY が丸首の白いTシャツってのも珍しいなと。だから買っちゃった。
●時期としては、彼のバンド ROXY MUSIC が最初の解散をして(1976年)、その直後にリリースされたソロ作。彼は ROXY MUSIC に並行してソロ活動をしてたから、一応ソロ4枚目。ただカバーなしのオリジナルで全部をまとめたのは今回が最初だという。レーベルは EG なんだ…プログレの帝王 KING CRIMSON のレーベルだぞ。WIKI を見ると BRYAN KING CRIMSON のボーカルオーディションを受けてて、その縁でこのレーベルに ROXY MUSIC のマネジメントを見てもらったようだ。
●その内容は…なんだか奇妙に爛れたロックンロール。そのデカダンな匂いは LOU REED にも繋がる気配がある。ROXY MUSIC そのものは1972年にグラムロック世代として世間に登場するも、リーダーたる BRYAN FERRY は実はオールドスタイルなロックやソウルに強く影響を受けているのか、ホーンを従えたり真っ当なギターソロがあったりと、レイドバックしたネチッコイロックンロールにまとまってて、少々ムサ苦しくも落ち着きのある音楽になってる。プログレ臭はむしろゼロね。ミュージシャンの中には今でも ROXY MUSIC の盟友として活動を共にしている PAUL THOMPSON PHIL MANZANERA が加わっている。
「TOKYO JOE」の微妙なオリエンタリズムはアリなのかナシなのか?これだけなんだか際立ったエッジを感じさせる楽曲。後はルードに気を緩ませて聴けるのにな。
●このアルバムで気づいたのは、BRYAN FERRY ROXY MUSIC もボクは今まで後期モノばかり聴いてたってコト。ROXY MUSIC のアルバムでボクが一番好きだったのはアルバム「MANIFESTO」1979年なのだが、コレは再結成 ROXY MUSIC だったのね。ソレ以前の最初の ROXY、特に BRIAN ENO 在籍時の ROXY をボクは聴いていないらしい。これはヤバい。

tyrannosaurus rex unicorn

TYRANNOSAURUS REX「UNICORN」1969年
●同じ70年代グラムロック一派、そんで一時期マネジメントを EG に委ねてたという意味でも ROXY MUSIC と縁があった T.REX「武者」として電化する前虚弱小規模アシッドフォークを鳴らしてた時代。ボーカル&アコギの MARC BOLAN と、コーラス&パーカッションその他もろもろ担当の STEVE HOOK の二人組編成で、アルバムとしては3枚目。プロデューサーは TONY VISCONTI
●どの曲も2分前後と小振りだが、ビブラートがかかって常に震えている MARC BOLAN の声のユニークネスがよく聴こえて楽しいし、テープの逆回転や奇妙な打楽器の不思議な響き、相方 STEVE とのハーモニーなど、その後の一大ブレイク&電化では聴こえない繊細なデティールが豊かに息づいていて聴き心地もイイ。サイケ成分もヒッピー成分も、ブリティッシュ・トラッド成分も豊富。ああ、電化後の T.REX ばかりに目が行きがちだったけど、この虚弱時代ももっと聴かなきゃ。
●この次のアルバムで、MARC の相方は MICKY FINN に入れ替わり、徐々にエレキギターが採用される。そんで1970年に T.REX と改称。1971年「ELECTRONIC WORRIOR」完全電化サイケフォーク青年は、ギンギンのグラムスターに生まれ変わるのだ。ちなみに、MARC BOLAN は1977年に交通事故死ってのは有名だとして、初期の相方 STEVE HOOK も1980年にモルヒネでひっそり死んでました。
●蛇足。ユニコーンってのは、馬に角が生えた生き物ってイメージだけど、加えてシカの足にライオンの尻尾を持ってるらしい。そんで、このLPは、新代田のフリマで500円にて入手。


●動画。
●BRYAN FERRY「THIS IS TOMMORROW」。問題のサングラスがイカす。



●BRYAN FERRY「TOKYO JOE」。90年代のキムタクドラマで使われてたとな。



●TYRANNOSAURUS REX「SHE WAS BORN TO BE MY UNICORN」。サイケフォークど真ん中。



スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://unimogroove.blog4.fc2.com/tb.php/1640-2f73163a