消費税8%で小銭が増えて大変だよ、と息子ノマドにこぼしたら。
「これをキッカケに、電子マネーが一気に普及するとか?」と即座に切り返しやがった。
●中学生にもなると、生意気にもイッパシの発言が出て来る。
●でも確かにそうかも。もう不公平ができてる電車の運賃なんて現金で払いたくないもんね。



●さて、長大なシリーズになってしまった沖縄ツアー報告ですが。
大田昌秀「これが沖縄戦だ」他アレコレの本を読んで、自分のあまりの無知に言葉が止まってしまった状態です。しかし、コレを避けるのもどうかと。結構激しく逡巡してます。

●でもなんとか、ふんばって沖縄ネタにトライしてみるのです。
●ただし、今日は軟派なネタで行きます。タフな歴史ネタは、まだ手に負えない。
春休みの沖縄4泊五日ツアー今日は「シーサー作りに挑戦!」の巻。


焼き物の街、「壷屋やちむん通り」。
●那覇の中心街〜国際通りから平和通り/市場通りに入って、やがてニギヤカな商店街をもくぐり抜けてしまうと静かな宅地に出てしまう。その中にひっそりと、でもコジャレタ感じで陶器のお店が集まっている地区がある。それが「壷屋やちむん通り」300年前に琉球王府が地方の陶芸職人を首都と貿易港の近くに集合させた結果、ココの地域に陶工の町が出来上がったという。「やちむん」というのは「焼き物」の沖縄方言だろう。ここに、シーサー作りの体験教室を催してる場所があるという。

育陶園アクセス

●アクセスを紹介しようと思ってグーグルマップをキャプチャーしたけど、全然わからんね。
●とにかく平和通りをアーケードが切れるまで突っ切って、広い車道のある場所まで行きつくと「壷屋焼物博物館」という建物が目に入る。そこから綺麗な石畳の道が始まる。それが「壷屋やちむん通り」

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●よーく地面を見てみると、焼物の破片が散りばめられてるのね。

●で,訪れたのが「育陶園 陶芸道場」那覇市壺屋1-22-33。

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●ガイドブックにもキチンと書いてある由緒正しそうなトコロで、この「やちむん通り」にも複数の直営店を持ってる。そのお店それぞれが独立したブランドとスタイルを持ってて、オーソドックスだったりモダーンだったり。その上で陶芸教室もやってるわけだ。前日までに電話して時間を予約。ろくろを使った陶芸教室もやってるみたいだけど、あくまで子どもが望むシーサー作りでお願いした。約60分コースで一人3000円。

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●伝統的な沖縄家屋の中は、清潔でこざっぱりとした作業場になってた。異常に人なつこいニャンコもいた。
●あっという間にシーサー作りに夢中になるコドモたち。

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シーサーの起源はなんとエジプトのスフィンクスまで遡る、なんて話まで、この沖縄旅行では見聞きしたが、西アジアからインド、中国経由で渡ってきたのはホントらしい。日本の神社にある狛犬とどういう関係があるのかよくワカラナイが、狛犬と同じように、口を開けた「阿」と口を閉じた「吽」がペアになってる。陶芸のセンセイによると「阿」がオスで「吽」がメスらしい。おー、シーサーに性別があったとな!
●さらに、コレは本で知った事実だが、今では沖縄のそこら中にあるシーサー、ここまでシーサーが一般大衆に浸透したのは戦後以降とな。明治時代以前までは庶民に瓦屋根は許されてなかったので、シーサーを乗せる場所がなかったのだ。もちろん王宮や聖地には置かれてたけどね。

シーサー完成

これがシーサー完成品。
●粘土をコネて作ったモノを、よーく乾燥させて、職人さんが焼き上げるのに約一か月。それが先日届きました。手前が娘ヒヨコのメスシーサー。奧が息子ノマドのオスシーサー。口の開き具合はよくわかんなくなってるな。

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「壷屋やちむん通り」からさらに脇道に入ると、古い家屋が立ち並ぶ情緒溢れるエリアとなる。
●降ったり止んだりした小雨のせいでしっとり湿った草花がキレイだったのでスマホで撮影しながら散歩した。このヘンは第二次大戦の沖縄地上戦の戦火を奇跡的に直接浴びずに済んだので、古い家屋がそのまま残っているという。石灰岩を積み上げた石塀に苔が生してジットリ湿る様は美しいね。

●そんな散歩で見つけた不思議な文字。

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「石敢当」または「石敢當」と書いて「いしがんとう」というらしい。
実は古い路地を歩くとアチコチにコレがある。「コレなんだろ?」とボクが思わず声を上げてしまったら、通りすがりのオバサンが「いしがんとうっていうのよ。魔除けみたいなモノね〜」と親切に教えてくれた。沖縄の言い伝えでは悪霊(悪魔)はまっすぐに進んでくるという。そこでこの魔除けをT字路や三叉路に仕掛ける。魔除けがなければ、通りをまっすぐ進んできた悪霊は突き当たりの家に入ってきてしまうからだ。でもこの魔除けに当たれば悪霊は砕け散ってしまう。
●しかしいつしか「石敢當」はどこもかしこにも置かれるオールマイティな魔除けになったようで、T字路も三叉路も関係なく、やたらめったら設置してある。国際通りのような開けたトコロにはないだろうと思ったら、老舗デパート沖縄三越の入口ワキにも、高さ一メートルの立派な「石敢當」が置いてあった。シーサーといい「石敢當」といい、沖縄という土地にはまだ不思議な魔力が備わっているらしい。

「石敢當」三越

●グーグルストリートビューで見つけた沖縄三越入口ワキの「石敢當」



さて、またまた沖縄レコ屋情報。

桜坂劇場

「桜坂劇場」那覇市牧志3-6
ココは那覇で一番ヒップなミニシアターらしい。一階にはサブカルちっくな書籍販売イイ感じのカフェを併設。そして「桜坂市民大学」と銘打って様々なワークショップも開催している模様。
●かつてここの二階には「GET HAPPY RECORDS」というレコ屋があったという。ボクは「GET HAPPY RECORDS」を訪れたことがある…もう十数年前のコト…仕事の出張に予備日を作って国際通りを粘り強く歩いて見つけたっけ。まだこの劇場の中に転居もしてない、ソレ以前の時代だった。THEE HEADCOATS のライブ盤とか、IAN DURY の初期キャリア KILBURN & THE HIGH ROADS の10インチとか、すっげえウレシイ買い物が出来て楽しかった!…でもね、「GET HAPPY RECORDS」はもうなくなってしまっていたのです。

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「MERKMAL」那覇市牧志3-2-30
●この「桜坂劇場」のお向かいにある居酒屋、の二階にレコ屋がある。名前は「MERKMAL(メルクマール)」。なんとコチラの店長は「GET HAPPY RECORDS」の最後の店長だったという!オーナーの考えで「GET HAPPY RECORDS」はレコード販売を辞めて、今ではオーナーの故郷なのか?石垣島のロックバーとして営業してるらしい。でこの店長は、敢えて同じ場所に踏ん張ってレコ屋を続けている。
土足厳禁!なのでドアを入ったらすぐ靴を脱ぎましょう…気づかなくって「あ、そこでクツお願いします…」って言われちゃったのはボク自身。70:30でアナログ主体の品揃え。オールジャンル系だけどホントに最近のモノはないです。新譜系はホンのチョッピリだけ、国産特殊インディテクノが目立ってた。でもね、総じて言えば値段が安い!え、これ400円なの?みたいなモンがザラザラとあって。だから目一杯買い物しました。那覇滞在中2回も行っちゃったもんね。特に80年代ソウル/R&Bが豊富だった…このヘンの音源って今需要少なそうだし、ボクも明るくないジャンルなんだけど、だから敢えて買う!聴く!

STEPHANIE MILLS「STEPHANIE」

STEPHANIE MILLS「STEPHANIE」1981年
●で、このお店で重点的に買ったのがこのシンガー。STEPHANIE MILLS で一番好きなのはこの1枚前のアルバムに収録されてる「NEVER KNEW LOVE LIKE THIS BEFORE」という曲なんだけど、ココでの買い物はソレ以外をディグするコトにした。ジャケ情報によると、彼女のメインのプロデューサーはファンク/ソウルバンド MTUME の中核メンバー JAMES MTUME & REGGIE LUCAS なのね。STEPHANIE 彼女自身は11歳にしてアポロシアターのアマチュアナイトで度々優勝を勝ち取った早熟な女の子で、そのままブロードウェイのミュージカルに進出、「オズの魔法使い」をアフロアフリカン版に仕立て直した「THE WIZ」で主演の子役ドロシー役を務める天才ぶり。このミュージカルはトニー賞受賞など大変な評価を集め、その後 DIANA ROSS 主演、MICHAEL JACKSON 出演で映画化された。そんなキャリアのシンガーなのです。
●ミュージカルで神童ぶりを発揮したのは1975年のコトで、STEPHANIE 18歳のころ。そんなステップを超えてポップシンガーのキャリアを積み重ね始めたのが、MTUME メンバーと組んだ1979年以降。そこから3枚目の本作、しっかり大人の女性になりました、といいつつも、ドコか甘酸っぱくてカワイらしい声が彼女の特徴。血管ブチ切れシャウターな暑苦しさが苦手な人にはピッタリハマるノド越しの涼しさ爽やかさ。MTUME のプロダクトか、または80年代という時代の潮流か、スマートなフュージョンサウンドがとっても優しい。ブラックコンテンポラリーの時代なのだね。
●あ、TEDDY PENDERGRASS とのデュエットも聴きドコロなんだけど…ボクは言うほど TEDDY PENDERGRASS の音楽に明るくなくて。だって、あんなに色男な声を聴いたって、男のボクにはウレシくないでしょ。同じおカネがあればカワイイ声の女子を買うわ。まー最近は、その女性シンガーのアルバムでチョコチョコ顔出してくるから無視できなくなってきたけど。

STEPHANIE MILLS「TANTALIZINGLY HOT !」

STEPHANIE MILLS「TANTALIZINGLY HOT !」1982年
JAMES MTUME & REGGIE LUCAS のコンビが相変わらず主軸を握るアルバム。前作と比べればややディスコファンク濃度が上がったかも。一曲目「LAST NIGHT」は激しく切り込むカッティングギターがスリリングだし、全体的にアッパーチューンが増加した気配。そんな気分で邦題は「燃えてラスト・ナイト」。60年代からR&B世界で活躍するソングライターチーム ASHFORD & SIMPSON も1曲で参加。「TANTALING」ってのは見慣れない単語だけど、辞書引いたら「じれったい!」って意味だって。
●ちなみに、レコーディングは前作共々 SIGMA SOUND STUDIOS N.Y.。名門シグマサウンドといえばフィラデルフィアのフィリーソウルの拠点。でも70年代後半にはニューヨーク支店も出してたのでしだ。

STEPHANIE MILLS「IVE GOT THE CURE」

STEPHANIE MILLS「I'VE GOT THE CURE」1984年
●さて、何作か空けての新体制アルバム。ココでのプロデューサーは去年白血病で亡くなった GEORGE DUKE が担当している。元々はバリバリのジャズ・フュージョン系のキーボードプレイヤーだった GEORGE DUKE は80年代に入るとプロデュース業を通じてファンキーディスコにどんどん傾倒。そんな頃の共同制作ね。今回ボクが STEPHANIE MILLS にコダワった買い物をしたのも、MTUME メンバーや GEORGE DUKE のような辣腕プレイヤーがプロデュースに関わってたとジャケ情報から知ったのがキッカケだった。MTUME 体制とはまた一味違ったファンクネスが備わってる… DUKE はムーグシンセからリンドラム、そしてミニムーグベース(っていうのがあるのね)を駆使してグイグイドライブするファンクをカマしてくる。一方で「GIVE IT HALF A CHANCE」のような繊細で可愛らしいバラードも丁寧に仕上げる…あ、この曲、KENNY LOGGINS STEPHEN BISHOP のカバーなんだ…70年代シンガーソングライターとソウルミュージックって意外と相性イイよね。
●もう1人のプロデューサーは HAWK WOLINSKI という男。PRUFUS FEATURING CHAKA KHAN に所属してたらしい。が故に確かなファンク濃度。MILLIE RIPERTON から MICHAEL JACKSON まで幅広くR&B世界で仕事してたヤツ。より一層ケバケバしいディスコチューンを担当してる。リードシングル「THE MEDICINE SONG」HAWK 制作。
●ちなみに、非常にわかりづらいんだけど、彼女のジャケ衣装、一応ナースコスプレみたい。帽子には赤十字、裏ジャケでは聴診器を首からかけてる。別にダレトクって気もするけど。

STEPHANIE MILLS「STEPHANIE MILLS」

STEPHANIE MILLS「STEPHANIE MILLS」1985年
●さて、次に続くは GEORGE DUKE 体制第二弾。とはいえ、他にも多数のプロデューサーが入ってきている。STEPHANIE 本人の采配裁量が大きくなってきたってことね。エクゼクティブプロデューサーってことね。
●つーか、シンセの味付けがやや大味になりすぎてるし、弾むビートもチトキツ過ぎる感がある。それに引きずられているのか、STEPHANIE のボーカルもアグレッシブになり過ぎてて微妙。熱いソウルファンならこのワザを楽しむのかも知れないけど、もうちょっと素朴な味付けの方がボクは好きかなあ。実際このアルバムはややスベリ気味だったようで、続く作品では制作体制を一新して、なんとか再ブレイクを果たしたみたいだ。

MAZE FEATURING FRANKIE BEVERLY「INSPIRATION」

MAZE FEATURING FRANKIE BEVERLY「INSPIRATION」1979年
●激しいディスコサウンドが続いたので、耳休めにメロー&コスミックなベイエリアファンクを聴く。60年代からフィラデルフィアで活動していた FRANKIE BEVERLY がカルフォルニアに拠点を移して組織したバンド。フィリーソウルのフィーリングを意識してるのかどうなのか?その作風はクリアに澄み切って、ファンクの暑苦しさを感じさせない徹底した和み系。それでいてジューシーなシズル感は失われていないんだから、サジ加減が絶妙だよね。
●コイツは沖縄ではなくて、下北沢フラッシュディスクランチにて600円で購入ね。



●動画。
●STEPHANIE MILLS「NEVER KNEW LOVE LIKE THIS BEFORE」。ヤバい、結局この曲より好きになれる曲は見つからなかったぞ。



●STEPHANIE MILLS「THE MEDICINE SONG」。ディスコファンクとナースコスプレ武装。



●STEPHANIE MILLS「GIVE IT HALF A CHANCE」。GEORGE DUKE 制作の可憐なバラード。



●MAZE FEATURING FRANKIE BEVERLY「LOVELY INSPIRATION」。コスミックメロウファンク。








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