●ちっとばかし、疲れた気分の夜は、ゆっくり JACKSON BROWNE を聴く。

JACKSON BROWNE「JACKSON BROWNE」

JACKSON BROWNE「JACKSON BROWNE」1972年
アメリカ西海岸のシンガーソングライター、JACKSON BROWNE のファースト。地味なアルバムだと思う。シミッたれた意気地ナシの気分がココには漂ってる。だから、気分が少しメソメソしている気分の時にはこのレコードに針を置く。

●慣れないエクセルデータを使ってレポートを作って今日は一日が終わった…知らなかったエクセルの作表の技を覚えることが出来て「あ、まだまだ勉強が出来るんだなボクは」と思ったりもした。
●この前、ワイフがタイ風グリーンカレーを作るというから、珍しくもボクも台所に立って料理を手伝った。鶏肉の皮に美味しそうな焦げ目がつくまで火を通す。ココナッツミルクが足りなかったから、冷蔵庫にあまってた生クリームを足してみる。ニンジンが柔らかくなるまでジックリ煮込む。ナンプラーで味を整える。結局はちょっと辛かった。
●下北沢の街を歩きながらレコードを探してたら、昔からの仲間から「メシ食おう」のメールがあった。そのまま合流して美味しい焼き鳥を食べた。お互いがオモシロい仕事をしてて、そんな話が楽しかった。
●息子ノマドが本を読みたいというから「本なら無限に買ってやるよ!どんどん読め!」と大見栄切ったら、2週間くらいで一万円分くらいのレシートを持ってきた。ヘンテコなラノベにハマってるっぽい。関連マンガまで買って十数冊。まーいいや。字を読んで楽しいと思えるのは、実は貴重な才能だとボクは思う。
●おフロ防水CDプレーヤーの電源ケーブルが断線したので、ヤマダ電機で取り寄せの注文をした。2700円もするぞ。ややマニュアルすぎる対応にイラッとしてしまいそうだけど、多分同い年くらいの店員さんはホッペタがアトピー気味で赤くなってて、人と目を合わすのが苦手だと分かって、なんとなく優しく接した方がきっとイロイロがいいなと思った。
●ある街のレコード屋さんが閉店することがソーシャル経由で分かって。だから、ねぎらいの気持ちを込めてそのお店に注文をお願いするメールを打った。

そんなボチボチの日々を過ごしてて、ユルくもなくハリツメテもいない中途半端な時は、ボクはなぜか意味もなく気分が落ちるコトがあって。

そんな時に、JACKSON BROWNE は優しい。
●淡々としているようで、ピアノとギターがふくよかで豊かな厚みがあるから、寂しくない。時にはファンキーにだって振る舞う。声は地味でドンヨリしてるときもあるけど、サビには背伸びするように張ってみせるところがイイ。ダメ人間を優しく慰撫する力がココにはある。

「SONG FOR ADAM」という歌が好きだ。死んでしまった友達に捧げた歌。

 I SIT BEFORE MY ONLY CANDLE
 BUT IT'S SO LITTLE LIGHT TO FIND MY WAY
 NOW THIS STORY UNFOLDS  
 BEFORE MY CANDLE
 WHICH IS SHORTER EVERY HOUR
 AS IT REACHES FOR THE DAY
 WELL I FEEL JUST LIKE A CANDLE IN A WAY
 I GUESS I'LL GET THERE
 BUT I WOULDN'T SAY FOR SURE

 1本のロウソクの前に座る…
 でも僕の道を見つけるにはあまりに小さい灯りだ…
 ヤツの思い出が今ロウソクの前に立ち現れる…
 刻一刻と短くなるロウソク…夜明けが近づいてくる…
 多分僕もこのロウソクのようなものだろう…
 僕もきっとあそこまで行きつくのだろう…
 確かなことは何も言えないが…



JACKSON BROWNE「LATE FOR THE SKY」

JACKSON BROWNE「LATE FOR THE SKY」1974年
●この3枚目のアルバムも、ダメ人間を優しく慰撫するダメダメクッションの柔らかさを備えている。ギターのふくよかな響きとハーモニーコーラスの艶めき、ジットリとしたダウンテンポ、優しいピアノのタッチ。クッタリとしたボーカル。シミッタレタ感じ、不景気なテンション、結果として元気ハツラツを要求しない/されない場所を作ってくれる。ユルむ時はユルミたいんだ。どうせ一歩部屋を出て会社に出れば、パリパリのテンションを要求されるのだから、深い夜くらいは自堕落でいたいだけだ。
●アルバム中盤の「FOR A DANCER」。間奏のバイオリンソロが美しい。


70年代アメリカ西海岸ロックは当時「ウエストコーストサウンド」という名前でカテコライズされてたようだ。
●ナニが「ウエストコースト」のノリなのかってのは、長らくイメージを掴めていなかった…。ただ、ココに響くような、ふくよかさを内包した洗練と成熟を、アメリカの文脈〜フォークロック/ブルースロックを根っコに握りながら、撚り上げたスタイルだと解釈することにした。
●この二枚のアルバムには、EAGLES DON HENLEY がいる。THE BYRDS DAVID CROSBY がいる。ブルースギタリスト JESSE ED DAVIS がいるし、J.D. SOUTHER もいる。つまり、ロックの伝統の中に大人の成熟と洗練が備わったということ。
60年代末の激しい熱狂と革命の火照りをほんのりと感じながらも、地に足をつけて黄昏と夕闇を眺めてる。そんな時期。薄暮の中で我が家の前にクルマを停めて、日常に戻った瞬間を確かめる。そんなジャケット。



●動画。
●「LATE FOR THE SKY」。
●スコセッシ&デニーロの名画「タクシードライバー」の劇中歌にも使われてたってのは今知った。この歌の歌詞もセツナイねえ。





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