●衆議院選挙。自民党圧勝。それでいいのかな。
●計画どおり物価が上がってデフレからインフレにシフトチェンジした。
●財布の出費は増えてるが、ボクの給料は全然増えてないのでね。暮らし向きはよくならないよ。



アイドル meets ヘヴィメタル。
●アイドルグループ群雄割拠の中で、注目すべきプレイヤーはいっぱいあるけど、今年のブレイクスルーは、この3人の少女たち、BABYMETAL だろう。

BABYMETAL「BABYMETAL」

BABYMETAL「BABYMETAL(初回限定版)」2014年
●エッジーなエレクトロサウンド(中田ヤスタカ)と最先端テクノロジーのステージ演出(ライゾマティクス真鍋大度)で、世界進出を着実にすすめる PERFUME を擁する大手芸能事務所 AMUSE が次のブレイクスルーを目指して育成している三人組アイドル。それが BABYMETAL。なんとコンセプトは可愛い女の子3人がヘヴィメタルで歌い踊るというもの。察知した去年くらいには完全にキワモノだと思ってました。それがマジマジで侮れない存在になってきた。マジマジのヘヴィメタルフリークが彼女たちを面白がってきて、それが海外にまで波及しているからだ。
●彼女たちの FACEBOOK ページは完全英語で、しかも熱心な海外ファンのコメントに溢れてる。しかも海外メタルフェスにマジマジでドシドシ出演してる。その活躍レポートがボクのソーシャルタイムラインにもドクドク流れ込んできてる。ヤバイ。ここまでくると本物だわ。ということで、早速チェックしてみた。のが数ヶ月前。

●で、音源を聴いてみると、マジマジでマッシブな高速メタルサウンドで完全武装なわけですよ。ツインバスドラでドコドコ驀進するビートがギターとベースでザクザク16分音符で微塵切り。重厚なリフロックが荒れ狂う金属暴風雨で吹き飛ばされそうになる。なのに、そのど真ん中にいるのが、ロリータボーカルの女の子。呆れるほどにブリブリアイドルソングなリリック。この壮絶な違和感。だって曲タイトルが「ド・キ・ド・キ☆モーニング」とか「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」とか「おねだり大作戦」とかだよ。
●ただ、アイドル+ヘヴィメタルという水と油な壮絶違和感も、言わば出オチ、あくまでコンセプト一発勝負。何回も鑑賞に堪えるものではないじゃないですか。だから短命のキワモノだと思った。がしかし、周辺の評価はむりろ徐々に沸騰してる。なんでやねん。

●で、このデビューアルバムの初回限定版を、同僚に借りてチェックしなおしたのです。実は初回盤にはDVDがついてて、SUMMER SONIC 2013 のライブ映像が収録されている。やっぱ、これは映像で、しかもライブパフォーマンスで評価しなくては意味がわからないのではないかと思ったのだ。
●これで理解できた!マジマジでマジマジだ。彼女たちはハイプじゃない!神バンドなる、実力派ミュージシャンを組織したバックバンドを従えてド迫力の演奏を背負いつつも、ローティーンの少女たちは緻密な振付をパッキリと決めている。ゴステイストの衣装の悪趣味を乗り越えて的確にキュートな立ち振る舞う様子、メタルというギミックを乗り越えて高性能かつ王道のアイドルパフォーマンスを繰り広げる様子。メインボーカルの SU-METAL 以外の二人、YUIMETAL & MOAMETAL は、CD音源だけでは役割がほとんどわからない。だが、ステージパフォーマンスでこの二人は双子のように瓜二つのツインテール風貌で、シンメトリックなダンス(&スクリーム)を爆音に負けず披露していて、マジ健気。ああ、ちゃんとアイドル要素が担保されている。そこでボクはやっと腑に落ちた。PERFUME がエレクトロ&テクノロジーというギミックを乗り越えて、実に緻密な高性能アイドルであるように、BABYMETAL実直な研鑽訓練を積み重ねた高性能アイドルだったのだ。彼女たちはアイドルグループさくら学院のメンバーたちの別動部隊という出自があって、PERFUME の振付/ステージ演出を長く務める MIKIKO 先生(真鍋大度氏夫人/ここでは MIKIKOMETAL)に振付をつけてもらっている。マジマジでマジマジだ。
●その上で、メタルに寄り添ったタフ・チューン「メギツネ」「ヘドバンギャー」、そしてメッセージアンセム「イジメ、ダメ、ゼッタイ」といった冗談かマジか見分けがつかない物件が、回り回って結局マジってことに納得出来る。ローティーンであった彼女たちは自分たちでメタルを選択したわけではないはずだ…それはまず間違いなくマネジメント発の押し付けだろう。ただ、その与えられた環境に対して彼女たちは真剣に最適化して結果輝きを手にしている。シノゴノ言わずに黙ってヘドバン!メタルの轟音は彼女たちのステージにかける純粋さを妨げない。むしろ自分たちの居場所に対する彼女たちの覚悟を象徴して、美しさすら感じる。

BABYMETAL「LIVE LEGEND 1999 1997 APOCALYPSE」

BABYMETAL「LIVE LEGEND 1999 1997 APOCALYPSE」2013年
●つーことで、引き続き同じ同僚から、ライブDVDまで借りてしまった。「1999」年は年少メンバー YUIMETAL & MOAMETAL の誕生した年。DISC1 は「LEGEND "1999" YUIMETAL & MOAMETAL 聖誕祭 @NHKホール」2013年6月。聖誕祭ってのはお誕生日記念ライブの意味ね。1999年誕生という因果を、日本メタル史で無視できないバンド・聖飢魔IIに引っ掛けた演出が憎い。そんで自己紹介チューン「BABYMETAL DEATH」でデスデス連呼。ルードなヒップホップミクスチャー要素を含む「いいね!」でお立ち台に立ちコール&レスポンスを煽るのも良い…なにぶんちびっ子なのでお立ち台が必要ってのがカワイイ。アルバム未収録曲「君とアニメが見たい」の不毛なリリックを激マジで歌う勇姿に震える。プッチモニ「ちょこっとLOVE」&モーニング娘。「LOVEマシーン」のメタルカバーを、YUIMETAL & MOAMETAL それぞれがメインをとってパフォーマンス。実はこの2曲1999年リリースなのだ!わおマジかよ!あの頃のゴマキの若さ(13歳)にも驚異したけど、その年に生まれた子がこんな大観衆の前で戦ってるのね。つかボクの長男2001年生まれだし、もう完全にボクの子供といってもイイわけよこの子達。で、実際その健気さにガンバレーってパパ目線になっちゃうのですよ。
●後半戦に入って、バックバンドが当て振りバンドから、白塗り白装束の神バンドに転換。スキンヘッドの6弦ベースさんが気になるんだよなー。重厚なヘヴィネスでブーストした中でプレイされる「メギツネ」がクール。BABYMETAL が度々用いるキツネというモチーフが、この曲で和製メタルの個性として炸裂してる。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」も実はキツネモチーフの楽曲。アンコールを経て SU-METAL がソロパフォーマンスで「紅月ーアカツキー」を熱唱…口パクじゃないのね。ラストトラックは「ヘドバンギャー」。ポニーテール&ツインテールがブンブン振り回される。汗だく。

●DISC2は「LEGEND "1997" SU-METAL 聖誕祭 @幕張メッセイベントホール」2013年12月。コレもお誕生日記念ね。荘厳なアヴェマリアをBGMに、巨大マリア像の前にうやうやしく献上したモノが、純白の首ギプス。どんだけヘドバンしても首痛めない配慮?それを装着した SU-METAL「ヘドバンギャー」EDM風ミックスでビリビリに攻めてスタート!つか続く「いいね!」も含めて SKRILLEX 風のスタジアム系ダブステップのアレンジも忍び込ませてあるのね。神バンドの支援なくとも、作り込まれたEDM要素を楽しめばいいのね。
●加えて、本人MCゼロの代わりにユルい一枚絵とユルいナレーションのストーリーテリングが、ユルいなりに作り込まれててクスリと笑えるフリになっててステージ進行をうまく繋げてくれてる。キャラ化された三人の女の子はカワイイ。実物は真剣勝負すぎるのでいいバランス。あと、ステージ中央に据えたアオリ目のカメラにパリッと収まるサイズで、3人がキレのいいダンスを切り取る画撮りがとにかくクール。PERFUME もそうだけど、三位一体の呼吸のあったダンスがアイドルとしての真骨頂だからね。
●そんでお誕生日 SU-METAL メタルカバー選曲は高橋洋子「魂のルフラン」!これもSU-METAL が生まれた年、1997年の楽曲。「新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 DEATH & REBIRTH シト新生」主題歌。ふう、隔世の観。でもアニメ古典の「エヴァ」が今だ伝説を継続進行中で古びてないコトを考えると、それ自体もすげえ。「ルフラン」は今の若い子でも普通にアニソンカラオケするもんね。
●そこから後半は定番チューンのコンボ攻撃。「メギツネ」「イジメ」。アンコールを経てバックを神バンドに換装、クリスマスなので「おねだり大作戦」でサンタコス。パパにお願いオネダリする曲は、ある意味大正解…ボク、息子にはキツく当たるのに娘にメロメロに甘いもんね。かくれんぼをモチーフにした「CATCH ME IF YOU CAN」のメジャーコードに鮮やかに乗り替わるサビ展開を高機能ポップスとして堪能、そしてもう一回王道メタルで「ヘドバンギャー!」、ピアノバラードアレンジでの「紅月ーアカツキー」。そして最後に「BABYMETAL DEATH」。ここで SU-METAL は十字架に磔にされ、セットの巨大マリア像は爆破されてしまう…なんだかもう訳わかんないけど面白くてしょうがないね!

●パフォーマンス終了後に、次回公演への因縁を残していく演出があって…それがプロレスのストーリーテリングみたい。ヘヴィメタルってプロレスと相性いいよね、つかファン層カブってるよね。アイドル〜ヘヴィメタ〜プロレスまでのハイブリット感覚って、日本独自の文脈からしか生まれ得ないクリエイティブって意味で、もっと評価されるべき。そしてその使命(彼ら曰く「メタルレジスタンス」)をこなしきる少女3人に敬意を。
●やべえな、これ1月のさいたまスーパーアリーナ公演行かないといけないかもなー。


●だから、今日はマジモンのヘヴィメタルを聴く。

SEPULTURA「ROOTS」

SEPULTURA「ROOTS」1996年
BABYMETAL の音楽から連想するホンモノのヘヴィメタル、はボクの中ではこのブラジルのバンドになる。ブラジリアンメタル。腹に響くベースとギターのシンプルかつダークなリフ、おどろおどろしいドラミング、そして渾身の絶叫。スラッシュメタルの速度とソリッドな鋼鉄感覚がゴリゴリで死にそう。禍々しさだけが先立って、ちょっと聴いただけでは、いったいどの辺がブラジル的なのかサッパリわからない。根源的なヘヴィメタルのイデアだけがとびっきりの純度でいきり立っているだけだ。しかし、何回か聴いているうちに、ここに特殊なグルーヴが渦巻いていることに気づく。
●一曲目から激しいテンションに気圧される。「ROOTS BLOODY ROOTS」根源、血塗られた根源。南米大陸の巨大なジャングルの中から、ヨーロッパ文明によって圧殺された先住民文化の呪いが立ちのぼってくる。ねばり付くスネアとキックの着実なドラムビートと正確なベースリフが暗黒のグルーヴの中で確実なファンクネスを噴射している。イタヅラに加速しなくても体が自然とユサユサと揺れる。暴力的騒音の向こう側に、カポエイラのようにしなやかなうねりが見える。基本的にボーカルの咆哮がデス声すぎて何歌ってるんだかよく分からないが、「RATAMAHATTA」ではフィーチャリング・ボーカリスト、CARLINHOS BROWN がポルトガル語のユニークな響きで不思議なオーラを出している。よーく聴くと各所に特殊なパーカッションが配置されてたりもする。これがサンバ由来なのかブラジル先住民由来なのか確信は全然持てないけれども、ナニモノかがしっかりとこのヘヴィメタルをグルーヴィーでユニークなものにしている。
「ITSARI」という曲では、露骨にブラジル・ルーツへのアプローチを展開。シャヴァンテ族(XAVANTE)の男性合唱&パーカッション(フィールドレコーディング?)とコラボ。自分たちの内部にあるブラジル的コンテクストとヘヴィメタルという世界水準フォーマットの有機的結合が、様々なレイヤーで仕掛けられて実に含蓄深い。現代日本のアイドルカルチャー/カワイイカルチャーとヘヴィメタルフォーマットの合体も同じ視座からのアプローチと考えれば、地球の裏表でありながら、BABYMETAL と SEPULTURA は近い場所に立っている。

SOULFLY「SOULFLY」

SOULFLY「SOULFLY」1998年
SEPULTURA の中心人物でボーカリスト MAX CAVALERA「ROOTS」発表後にバンドを脱退。彼の俺ユニットの性格が強い新しいバンド SOULFLY を結成する。SEPULTURA で実験した、アマゾンの内側に由来する特殊ファンクネスとグルーヴをさらに発展させていく野心が増幅。この手のヘヴィメタルをグルーヴメタルとも呼ぶらしい。
●アメリカ勢との共振も聴きどころ。ラップメタル LIMP BIZKIT のボーカル FRED DURST、DJ LETHAL が激突。DJ LETHAL「ROOTS」にも参加しており、その際は KORN のフロントマン JONATHAN DAVIS と変態ボーカリスト MIKE PATTON を召喚している。徹底的にヘヴィメタルだが、90年代以降のラウドロック/ラップメタルとも積極的に共振する。これが、ブラジル先住民のトライバル要素とアフリカ移民系パーカッション・グルーヴと絶妙にマリアージュ。結果的に、ニューメタル、とも呼ばれてるっぽい。

SOULFLY「PRIMITIVE」

SOULFLY「PRIMITIVE」2000年
●より原始の根源に深く潜り込むアプローチで、トライバル要素/グルーヴ要素が伸長。ヨーロッパ文明による「新大陸発見」に続いた蛮行を糾弾するメッセージも、より先鋭化しているらしい。楽曲「MULAMBO」(←ならず者の意)の中で、キューバ革命の英雄チェ・ゲバラやメキシコ革命の英雄エミリアーノ・サパタ、ブラジルで100年間存在した逃亡奴隷自治州パルマーレスのリーダー・ズンビの名前を挙げている。不死鳥のジャケは、BOB MARLEY のアートワークを手がけた人物が制作。こうした文脈からレベルミュージックとして鋭さをより研ぎ澄ましているようだ。なんと一曲ではあの SEAN LENNON も参加。イノセントなコーラスを差し込んで鋼鉄音楽の中で絶妙なアクセントになっている。ヒップホップのミクスチャーにも挑戦する場面もある。
●メタル業界から豪華ゲストが集まってるみたいだけど、そっちはボクには理解できない… SLIPKNOTDEFTONESSLAYER。すごいっぽいけど、誰の絶叫かは区別がつかなくて。ボーナストラックには「SOULFLY」からのライブパフォーマンスも入ってて嬉しい。
●本来ヘヴィメタルは苦手なボクでも、このユニークネスにはもう耳が馴染んだ。通勤電車の中でも聴いてる。音漏れで怒られそうだけど。ちなみに、各所にでてくるべよんべよんべんべんという不思議な弦をはじくような音は、カポエイラで用いられるビリンバウという楽器らしい。カボエイラは格闘技とダンスが入り混じったようなモノだから多彩な楽器が用いられるが、SOULFLY の音楽にはこうしたものがたくさん投入されているようだ。他にもパーカッション楽器・アタバキ、サンバでも使われるパンデイロ、ギコギコと凸凹の楽器を擦るヘコヘコ(ギロと同じ音)などなどが聴こえてくる。


さて、今日は他のヘヴィメタル/ハードロックにも触れてみよう。

PANTERA「VULGAR DISPLAY OF POWER」

PANTERA「VULGAR DISPLAY OF POWER」1992年
●これはちょっとした誤解で買い物したもの。SEPULTRA で味をしめて、なんとなくバンドの名前が似てる語感のこのバンドもブラジル系だったりして、と思ったんだけど、別にそんなこたなかった。アメリカ・テキサス州出身のヘヴィメタル。ただ、PANTERA はラテン系言語(スペイン語/ポルトガル語含む)の「豹(つまりパンサー)」が語源みたいだからあながち語感が似通うのもしょーがない。
●実は活動した時代もややカブっている。活動開始は1981年とめっちゃ古いが、知名度を上げたのはフロントマン PHIL ANSELMO が1987年に加入し、作風がスラッシュメタルに転向してから。アメリカ風の伝統的なハードロックとは違う成り立ちのスラッシュメタルとは、ハードコアパンク由来のスピード感と虚飾を排してリフに特化した形態が特徴で、技巧を凝らしたギターソロやメイキャップなどの演出を剥ぎ取ったスタイル。ハードコアパンクと共振しながら1980年代に発達するが、第二世代にあたる SEPULTURA PANTERA がこれを更新して、ポストスラッシュ/グルーヴメタルというシーンを作っていく、らしい。
●この1992年作品は、それまでハイトーンボーカルだった歌唱法をハードコア風の絶叫系に転向したブレイク作。スラッシュ=THRASH は「鞭打つ」という意味、正確に鋭くギターを鞭打つリフは超高速のザクザクみじん切りで、その高速リフの音の粒立ちもきめ細やか。手数の多いドラムもその手数を正確に再現する収録で、結果的にこの音楽は細かい歯がキレイに研ぎ澄まされた回転ノコギリみたいな印象に聴こえる。ギュイーンと回転するビートに全てのモノが真っ二つに切断される。
●ジャケも悪趣味でいいね。「進撃の巨人」で繰り広げられる巨人同士の肉弾戦みたいだ。巨人エレンの拳がザコ巨人をぶん殴るみたいな。

MANAFEST「FIGHTER」

MANAFEST「FIGHTER」2012年
●時代はぐーっと下がって、一昨年の音源。オルタナティヴロックの90年代でヘヴィメタルも変質して、00年代に成熟完成したヒップホップとのミクスチャー音楽ラップメタルがもうごく普通になった10年代。コイツはカナダ出身である MANAFEST 一人のユニットで、その作風から「一人 LINKIN PARK」「カナダの EMINEM」って呼ばれてるそうですウィキによると。クリスチャン・ヒップホップというククリにも入っているみたい。ラウドでありながら、歌詞の中身は敬虔な宗教家であるみたい。ゴリゴリしたリフロックに、ラップ&スクリームで乗っかる感じは、元スケーターだけあってドライブ感がある。
●日本盤ボーナストラック「KIMI WA FIGHTER」は表題曲「FIGHTER」に日本語詞を加えたバージョン。サビの「I'M A FIGHTER」「きみはファイター」と置き換えて、2011年東日本大震災で痛んだ日本人にエールを送ってる。「オソレテモ フルエテモ タオレテモ ソレデモ WON'T BREAK YOU WON'T BREAK / タチアガレ YOU WILL RISE AGAIN YOU'RE A FIGHTER キミハファイター DON'T BE AFRAID TO STAND ミライヘ JAPAN」

LINKIN PARK「A THOUSAND SUNS」

LINKIN PARK「A THOUSAND SUNS」2010年
●2000年にシーンに登場して以来、ミクスチャーメタルの世界をクレバーに更新してきた頭脳派バンド。そのヒップホップとのハイブリット感覚は JAY-Z との合体共作アルバムなどなどで証明済み。しかしそのキャッチーなイメージはセカンド「METEORA」で一区切り。三作目「MINUTES TO MIDNIGHT」以降そしてこのアルバムは、ラップメタルの枠と関係ない境地を切り拓く姿勢で、作風が往時とガラリと変わっている。まー全盛期に比べると地味。ヘヴィメタル様式にとらわれない自由な感覚でエレクトロも導入されてる一方、ラップもシャウトもラウドギターすらも大きな要素ではなくなってしまった。とはいえセールスをシッカリ確保する王者の貫禄。こうして鮮やかにスタイルを更新していく様子はさすがの頭脳派。

STONE TEMPLE PILOTS WITH CHESTER BENNINGTON「HIGH RISE」

STONE TEMPLE PILOTS WITH CHESTER BENNINGTON「HIGH RISE」2013年
90年代オルタナティヴロックバンド STONE TEMPLE PILOTS に、LINKIN PARK のボーカリスト CHESTER BENNINGTON が加入!うわーグランジバンドとして知られた STONE TEMPLE PILOTS がこんなカタチで復活とは。このバンドはブレイクを果たした90年代からフロントマンの SCOTT WEILAND のドラッグ問題&他メンバーとの確執で機能不全を起こしていて、ずーっとくすぶっていた。そこに以前からバンドの大ファンだった LINKIN PARK のボーカルがナゼか突然加入。CHESTER BENNINGTON LINKIN PARK にとっても重要な存在、どのくらいのテンションでこの兼業を続けるのかよくワカランけど、本人は頑張るって言ってるみたい。
●しかし、いきなりトップスピードというわけにもいかず、この音源は5曲だけのミニアルバム。ワリとオーセンティックなハードロック。90年代でいうと PEARL JAM SOUNDGARDEN といったシアトル系の連中と印象がカブる。グランジ革命は、NIRVANA SONIC YOUTH が目立つようでいて、ハードロックルネサンスのニュアンスも内包してたのを連想する。さて、90年代の STONE TEMPLE PILOTS と比べて…と聞かれると、実は当時のこのバンドをマジメに聴いたことがないことに思い至る。今度ユニオンの激安コーナーに転がってないかなーなんてノリで過去音源をチェックしてみよう。

BURNING BRIDES「FALL OF THE PLASTIC EMPIRE」

BURNING BRIDES「LEAVE NO ASHES」

BURNING BRIDES「FALL OF THE PLASTIC EMPIRE」2003年
BURNING BRIDES「LEAVE NO ASHES」2004年
●このバンドは、90年代のオルタナティヴロック世代最末期と00年代初頭のガレージリバイバル世代の間をつなぐ過渡的なサウンドスタイルを持っている。オルタナ世代ほどのイビツさはナイが、イギリス勢主体で進行したガレージリバイバルのスタイルほど洗練されていないハードロック。一番近い感覚は THE WHITE STRIPES なのだが、アソコまでのホンモノ感までには到達してない…。コアメンバーが男女のカップルというところも THE WHITE STRIPES 風なんだけど、彼らほどまでルーツとしてのブルースロックやビンテージ・ガレージロックへの造詣の深さを感じさせない…もっと勢い任せのラフな作り込みで、そのワキの甘さがオルタナ風であり、アメリカンなハードロックとも言える。ハードなリフロックがメタル風でもある。一方で、単調なメロディがややヒネくれてサイケガレージっぽくなる瞬間があって微妙に面白い。

PUDDLE OF MUDD「LIFE ON DISPLAY」

PUDDLE OF MUDD「LIFE ON DISPLAY」2003年
●このバンドも90年代と00年代の橋渡しのような立ち位置で登場した。90年代ラウドロックのど真ん中でラップメタルをドメジャー世界に認めさせた LIMP BIZKIT のボーカル FRED DURST にフックアップされてデビューという経歴。しかしそのワリにはラップメタルみたいなギミックはまるで用いず、むしろオルタナ世代の収穫を捨てて古典回帰したハードロックという印象すら感じさせる内容。実際、この時代についてリアルタイムで感じてたコトは、保守主義的な音楽が増えたという印象。2001年の911テロで音楽が鳴り止んでしまった気分があの瞬間にはあった。能天気なポップパンクとおセンチなエモが溢れ、アイドルグループまでもが登場。ロックの分野で実験精神は後退した。その一方でヒップホップは激しく進化するんだけどね。このバンドは、ゴリッとした LIMP BIZKIT 譲りのメタリックなリフロックマナーは継承しつつ、決してスピードに逃げず、実直なテンポとメロディで勝負する王道のアメリカンロック。

SYSTEM OF DOWN「MEZMERIZE」

SYSTEM OF A DOWN「MEZMERIZE」2005年
●保守的な音楽が増えて行く中で、奇妙な存在感を放ちまくっていたメタルバンド。ロサンゼルスのアルメニア系コミュニティの中から登場という出自がもう不思議。アルメニアって?旧ソ連のカスビ海と黒海の間の、コーサカス三国の一つだよね。古代ローマ時代は、ペルシャ王国との緩衝地帯としてキリスト教文化圏の最東端を担ってたような。でも、中近東の文化を吸いまくってるのも事実…だって近所がイランやトルコだもんね。だから、あまりにもそのルーツがユニークな上に、その影響をキチンと音楽に表出しまくってるトコロでも異色を放ちまくってた。そんな彼らの奇妙さに雑誌「ニューズウィーク」すらが注目して記事にしてて(「これが21世紀のロックだ」的な記事見出しだった)、それをボクは読んでこのバンドの価値を認識したもんだ。
変拍子やテンポの緩急転換を駆使して繰り出す様々なバリエーションの激しいリフの上に、ボーカリスト SERJ TANKIANオペラのようなボーカルや中東音楽のような節回し、ギタリスト DARON MALAKIAN実に耳障りなスクリームが乗っかって、全く先の展開が読めないジェットコースターのようなロックをブチ鳴らす。正直、ルックスもややヘンテコなこの二人のフロントマン、見た目だけでプレッシャー。その上で、セレブ連中への辛辣な批判や反戦メッセージを打ち出してくる。このアルバムは4作目に当たるが、収録シングル「B.Y.O.B」でグラミー賞受賞。その他にも「CIGARO」「RADIO/VIDEO」「VIOLENT PORNOGRAPHY」などなどユニークな楽曲が満載。同じ年にリリースされた続編アルバム「HYPNOTIZE」よりもコッチの方がイカれてると思う。




●さて、動画はこちらから。

●BABYMETAL「ギミチョコ!」




●SEPULTURA「ROOTS BLOODY ROOTS」




●SYSTEM OF A DOWN「B.Y.O.B.」





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