資格試験の勉強がワリとピーク気味で。
息子娘に受験勉強をさせておいて、ボクはナニもしないでイイのか?とハタと思った1月から、前々からちょっと興味のあった国家資格の勉強を始めてしまった。バカだよねー仕事の役に立つかどうかといえば、ハッタリ以上の意味なんてないのに!
●実は試験本番は3月アタマ、もう二週間を切った。でも、ワリと勉強は順調。渋谷のジュンク堂で買ったテキスト3冊を予定通りのペースで全部解き終えた。きちんとアタマに知識を叩き込みたいので、ノートをじっくり作ったら3冊分になった。週末は WIFI フリーのカフェで検索しながら半日くらいお勉強。平日も早く上がれる日はスタバとかでお勉強。自分でもちょっとビックリしてる…こんなにちゃんとやれると思ってなかったから。グズグズに挫折して受験料をドブに捨てるか、と思ってた。
●毎日PCを小脇に仕事するボクが、そもそも鉛筆をこんなに真面目に握ったコト自体ホント久しぶり。娘のカワイイ電動鉛筆削りでチビていく鉛筆を見て、へー40歳過ぎても勉強って出来るんだなーと思った。付け焼き刃の法律知識をワイフ相手にひけらかしたりして「アナタ、なんかちょっと楽しそうよ?」とツッコまれたり。受験票もメールで届いたし、今度の土日は直前仕上げの準備。まーこれで受からなかったら身も蓋もないけど!


そんで、なにげに HULU ばっか見てる。
●アメリカやイギリスのドラマや映画やドキュメンタリーを見てる。日本のアニメもたっぷり見てる。Chromecast を買ってテレビの大画面で HULU 見られるようにしちゃったら、もう生活の中にシックリはまりすぎた。スマホがそのままリモコンになっちゃうので、次々とコンテンツを再生しちゃう。テレビの電源も音量もスマホでコントロール。仕事から家に帰って、そのまま仕事で使ってたスマホでコンテンツ再生!
●一方、ときどき普通のゴールデンタイムの地上波テレビを見ると「おお、なんか久しぶりでスゴイ!」と思ったりするほど。やっぱゴールデンのテレビはメジャー感あるなー、と思っちゃったりもする。編集のテンポが早いし、スーパーテロップの量が多いし、出演者が有名なタレントだし。なにしろ日本語を普通にしゃべってるし。

●そんで、HULUで最近見た映画やドラマたち。

「ぼくのエリ 200歳の少女」

「ぼくのエリ 200歳の少女」
凍えるような気持ちになるスウェーデン映画。寒く暗い北欧の冬は、ヴァンパイアには快適な季節なのか。金髪が綺麗ないじめられっ子の少年は、隣に引っ越してきた不思議な少女に恋をする。だが、彼女には秘密があった。彼女は人間の生き血を吸って長い寿命を生き延びるヴァンパイアだったのだ。12歳の純粋な感情が雪の結晶のように美しくて、そして脆くもあって。寒い夜に一人で見たい映画。

「TED」
ご存知、R15指定となった、テディベア映画。かまうもんか、息子娘にそのまま見せてやった。ヒヨコ、どう?オトナだった?「うん、ちょっぴりオトナだった〜」。やっぱヒヨコにはちと下品だったか。息子ノマドはニヤニヤ笑ってたけどね。
子供の頃に可愛がったヌイグルミとそのまま長く暮らせるって素敵なことだ。実を言うとボクの枕元には、ボクが1歳の誕生日にプレゼントされたスヌーピーのヌイグルミがある。ボクが今41歳なので、このスヌーピーは40歳だ。TED は下品なオッサンくまになったが、ボクのスヌーピーはクタビレすぎてて、ヒヨコからスヌージイって呼ばれてる。そんなヒヨコは現在無数のお人形さんに囲まれてて、一匹たりともお別れするつもりがない。幼稚と言われればその通りだけど、ヒヨコには子供の頃の感性を失って欲しくないって思ってる。

プレッパーズ ~世界滅亡に備える人々~

「プレッパーズ ~世界滅亡に備える人々~」
●骨太ドキュメンタリーで知られるナショナルジオグラフィックが、マジなのかボケなのか、恐ろしくアホなシリーズの番組を作ってる。「プレッパーズ(PREPPERS)」とは、世界的危機が迫った時に自分や家族が生き残れるよう日頃からオオゲサな準備をしている人たちだ。金融危機が起こって市場経済が崩壊する、核戦争が起こってミサイルの雨が降る、異常気象が起こって食料供給が枯渇する、ウイルス兵器のテロで社会秩序が崩壊する、未知の電磁波攻撃にさらされる、そんな滅亡的状況に対して大真面目に対策している人たちが、アメリカにはなんと数百万人という単位でいるという。そんな人たちの暮らしぶりを、ツッコミなしでひたすら紹介しまくる。シーズン1の第12話がそこまでの総集編になっているので、それだけでも見て欲しい。あまりの変人ぶりに大爆笑しつつも、こんな人たちがある意味珍しくないアメリカが不気味に見えてくる。
●核シェルターを作ってます、非常食を貯めてます、避難するためのキャンプワゴンを用意してます、その程度だったらかわいいもの。食料枯渇を生き延びるため我が家は昆虫食を普段から実践してますも笑って楽しめる。しかし、なぜか彼らは、自分たちの家族や財産を守る為、完全武装します、って方向にすぐ流れていくのだ。普通に見たらアナタテロリストですか?ってくらいの量の武器(ライフルやマシンガンですよ)を地下室に貯め込んで、射撃訓練に勤しんでいるのだ。我が家の土地に入ってくるヤツは殺す!…ちょっと変じゃないかな?助け合う前に、自分の領土保全が先か!東日本大震災みたいなホンモノの危機に直面した時、この人たち、どう振る舞うんだろう?むしろ社会の不安定要素になりかねない気がする。

ウォーキングデッド

「ウォーキング・デッド」
数多あるゾンビパニックシリーズの有名作。噛まれるとゾンビになります的な典型的ゾンビ感染症で全アメリカがゾンビ化した中でのサバイバルアクション。こういう社会崩壊を映画でもドラマでも描きまくってるから、殺気立つプレッパーが登場してきてしまう気がする。
●シーズン1を全部見たんですけど…。怖いのはゾンビよりも人間。今や少数派になった人間たちが都心を離れたキャンプで平和に暮らすための秩序を作るのだけど、結局腕っ節の強いヤツが主導権を握るって感じで、いかにも殺伐としてる。一見民主的で、議論もするし個人の意思も尊重される。さすが独立心はアメリカの美徳。でも、限界状況では、手っ取り早く鉄拳でモノ言わす!乱暴狼藉者が良識ある人々を暴力と脅迫でねじ伏せる場面があれば、正義の味方の主人公が乱暴狼藉者を暴力でコテンパンにノす場面もある。結局、全ては暴力が支配する。



なんだかワカランけど、苦い音楽を聴いている。BRIGHT EYES。

BRIGHT EYES「FEVER AND MIRRORS」

BRIGHT EYES「FEVER AND MIRRORS」2000年
せっかく買ったのにサッパリ聴いてないCDがたくさんある。もう腐るほど。数えたくないが100枚から200枚の中間くらい。いつか聴く時が来る、聴くに相応しいタイミングが来ると思って放っておいてるのだ。買った瞬間は、あーコレはお買い得な値段だー!今買っておかなければ!と思ってたりしてる。でも別に今は聴きたくない。そんな物件。おそらく普通の人にとってはキチガイ沙汰に見える行為だが、もうボクの中では当たり前になってしまった。
ただ、そんな屁理屈はタダの怠惰だと思ってるボクもいる。このCDたちをちゃんと聴いてあげなさい!とシリを叩くボクがいる。CDの山の前で、怠け者の悪魔と、勤勉な天使が、ガチャガチャ議論する。あー我ながらウザい。こんな葛藤を感じながら音楽聴くヤツなんていないだろう。
●で、今週は結局一番苦いトコロに手を突っ込んでみた。BRIGHT EYES というシンガーソングライター。実はコイツは永久に聴かない恐れがあった。まとめ買いで4枚も買ったのに、一枚を一回聴いて全然楽しめなかったので完全放置!そこから5年経ってる。ヤバイ。ここできちんと聴かないと一生聴かないぞ。今聴くしかない。

●この BRIGHT EYES ってのは基本的にはアメリカ・ネブラスカ州出身の男 CONOR OSBERST のソロユニット。途中からメンバー不定形のバンドに発展していくんだけど、この2000年段階ではまだソロの性質が強い…。で、これまた実にロウファイで…実に苦い。ニガすぎる。アコギをベースにヨレヨレと弾き語りをダラダラ続けていく感じ。トーンが重苦しいし、アレンジも地味。1995年に活動を始めてからずっと宅録ベースで制作してたから、このサードアルバムも手作り感満載でキツイ。歌詞の意味はワカンないけど多分無駄に暗い気がする。そのワリにはボーカルがヤカマシく聴こえたりと、実にバランスが悪い。ボクの主観では、90年代ロウファイは徹底的に粗末な環境から鳴らすDIY精神の発露だが、演奏だけでなく歌唱も脱力脱臼ボソボソしてバランスを取ってる美学でもある。演奏が脱臼してるのに喚いてたらグチャグチャだろ!聴いてるコッチがツライわ!ということで、このCDを5年前に一回聴いて挫折した。ダメだこりゃ。これは聴けないぞと。
●ただ、これを今回5回くらい聴き続けて、ヨレヨレな宅録テイストに微妙なアレンジの妙味があることを発見した。後にバンドメンバーになるプロデューサー MIKE MOGIS という男の仕掛けなのかな。メランコリックだけど牧歌的にも聴こえるオルガンやフルート、ぺダルスティール、マンドリンといった味付けが沁みてくる。その上で、うざく思てた CONOR のボーカルも、そのメロディが不思議なサイケフォークの気分を備えていることがウッスラと理解できてくる。アレンジもサイケ味だと思える。結びつけてみようと思えば、ちょうど同時代に盛り上がっていたジョージア州アセンズのバンド集団 ELEPAHNT 6 関連のサイケポップのシーンに近い感覚とも言える。ちなみに、PITCHFOLK は00年代の重要作200枚にコイツを挙げてるらしい。

BRIGHT EYES「LIFTED OR THE STORY IS IN THE SOIL KEEP YOUR EAR TO THE GROUND」

BRIGHT EYES「LIFTED OR THE STORY IS IN THE SOIL, KEEP YOUR EAR TO THE GROUND」2002年
●長いタイトル…。なんだかプログレッシヴなコンセプトアルバムみたいな気配が漂ってるかと思ったが、別にそういうわけでもないようだ。一曲目からビターなロウファイフォーク炸裂で一瞬ゲンナリするが、アルバム全体をきちんと見渡すと実にバラエティ感たっぷりの多彩なアプローチに驚く。寡黙で暗いフォークから、明るいメロディのギターポップ、そして純正カントリー、ストリングスアレンジが分厚いチェンバーロック風もある。貧弱な宅録感はまだ拭い去ることはできないが、バンド感覚が徐々に強調されている。一瞬一瞬で垣間見えるダイナミズムは、この時期に隆盛を極めていたエモシーンにもつながるものがある。ボーカルのバタくさい絶唱テイストは、エモ由来か!
●そもそもでいうと、早熟少年だった BRIGHT EYES こと CONOR OSBERST11歳で音楽制作を始め、13歳で自主制作カセットで最初のアルバムを作ってる。15歳でバンドを結成して16歳で7インチシングルを発表BRIGHT EYES 名義の活動は15歳の時に始めてて、前述「FEVER AND MIRRORS」の制作時は19歳。このアルバムの時だって21歳だ。そんな彼は実際に90年代ロウファイ、例えば PAVEMENT のようなバンドに憧れてたらしいが、徐々に60〜70年代のシンガーソングライター、JACKSON BROWNE や PAUL SIMON のようなアーティストをロールモデルにするようになったらしい。結果、このアルバムは全国区の注目を浴びて、商業的にも成功。影の功労者であるプロデューサー MIKE MOGIS は地元ネブラスカのシーンの先輩らしいのだが、この後もずっと BRIGHT EYES の音楽に関わり続けていく。

BRIGHT EYES「DIGITAL ASH IN A DIGITAL URN」

BRIGHT EYES「DIGITAL ASH IN A DIGITAL URN」2005年
この年の BRIGHT EYES は二枚のアルバムを同時リリースという大仕掛けを打った。一枚は真性フォークスタイル「I'M WIDE AWAKE, IT'S MORNING」…多分こっちが正統派なんだけどボクはチェックしてない。そんでもう一枚が打ち込み大胆導入スタイルを採用したこのアルバム。「DIGITAL ASH IN A DIGITAL URN」というほどのタイトルでデジタル推しはわかるが「デジタル骨壷の中のデジタルな灰」という意味から、まーこの手のアプローチに前向きじゃないってコトがウッスラかつシッカリ伝わる。
●しかし実際びっくりするほどの打ち込みリズム&シンセのアトモスフィアの大胆導入でまるで別のバンドみたいだ。メロディもクッキリとしたリズムの上でハッキリしてポップスとして分かりやすくなった。同時代のポストロックのアプローチをイメージに直結していく音楽だ。シンセを導入してのサイケ風味はより効果を増してキャッチーですらある。イロイロな意味でほんとスッキリ。シングル曲「TAKE IT EASY (LOVE IS NOTHING)」なんて往年の NEW ORDER DEPESCH MODE かと思わせるほどの可憐なエレポップになっている。80年代風パワーポップも仕込んであるよ。エレポップ化から一歩戻ったスタンスでも、十分にバランスの取れたバンドサウンドになってくれているので圧倒的に聴きやすい(あくまでBRIGHT EYES の水準だからね…普通のバンドの水準じゃないから)。

BRIGHT EYES「CASSADAGA」

BRIGHT EYES「CASSADAGA」2007年
正式にバンドメンバーとして MIKE MOGISNATE WALCOTT が加入してのアルバム。一気にポップ度が増して、いわゆるインディロックになった。つーか、エモだ。広義に捉えてのエモだ。十分にエモーショナルだ。ボーカルにはヤケクソで性急な絶叫がなくなって、落ち着きが備わった。雄弁なバンドサウンドに安定感が生まれ、丁寧に計算されたオーケストラアレンジやチェンバーロックなアレンジ、ピアノ、バイオリンが楽曲に奥行きを作っている。カントリーソングの趣きもドッシリしていて貫禄たっぷり。ここまでくると、今までの苦味もひっくるめて、コクのあるイイ味わいに聴こえてくる。
ソロプロジェクトだった閉塞感が、仲間で作るチームワークに切り替わったためか(その傾向は以前から見えてきて徐々に大きくなっていったのが正確な見方だと思うが)、ゲストも大勢呼んでの活発な交流がよい効果を生んでいる。日系の女性シンガーソングライター RACHEL YAMAGATA が6曲でボーカル参加。同郷の先輩バンド CURSIVE のフロントマン TED STEVENS もボーカル参加。TORTOISE の頭脳 JOHN MCENTIRE も数曲に参加。毎回大勢のミュージシャンが関わってアルバムは作られてきたが、今回は新しいバンドメンバーやゲストとのドップリとした絡み合いが目立つ。それがアルバムにふくよかさをもたらしている。幸せな気分になれる一枚だ。


●動画は、続きを読む、から。

●BRIGHT EYES「HALIGH, HALIGH, A LIE, HALIGH」
●アルバム「FEVER AND MIRRORS」より。ロウファイフォークにサイケ風味とエモなガナリ。




●BRIGHT EYES「TAKE IT EASY (LOVE NOTHING)」
●アルバム「DIGITAL ASH IN A DIGITAL URN」より。エレポップに変貌した瞬間。




●BRIGHT EYES「FOUR WINDS」
●アルバム「CASSADAGA」より。カントリーテイストが小気味良いギターポップ。



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