ドラマ下北沢店の LINE アカウントがアグレッシブで。
●これ、まじでビジネスアカウントの成功例じゃないですか?

LINEドラマ下北沢

もう連日のように、セールのお知らせや、割引クーポンを送りつけてくる。「中古CD/DVD1500円以下は全品半額」とか言われると、行かないわけにいかない。そんでクソみたいな音源をついつい買ってしまう。完全にヤツらの手の内だ。見事にヤラレちゃってる。見事なマーケティングだ!


●で、そんなアホな無駄遣いの中で、すごく懐かしい音源を見つけた。

THE QUIREBOYS「A BIT OF WHAT YOU FANCY」

THE QUIREBOYS「A BIT OF WHAT YOU FANCY」1989年
このCD、100円だったのよ。でもね、すっごく懐かしーって思って。もう感動!
●このアルバムを初めて聴いてたのはリリースリアルタイムで今から25年前。ボクは高校一年生だったっけ。当時はまだ生き残っていたレンタルCD YOU & I 調布店で借りて、ダビングしたカセットテープで愛聴してたなあ。ちょうど80年代後半の LAメタル が流行していた時期で、こうしたバタ臭いカッコのハードロックバンドが人気を集めてた。GUNS 'N' ROSES が活躍し、MOTLEY CRUE がジャンキーぶりを気取って、BON JOVI が人気者になってた。一度は分解しかかった AEROSMITH が完全復活したのもこの時代。この手のハードロックの雰囲気を、バッドボーイズロックと呼んでた気もする。で、その後発組としてこのアルバムで登場したのが THE QUIREBOYS。
●今検索して知ったけどイギリスのバンドだったんだね。アメリカ人だと思ってたよ。ハードロックみたいな気分はもちろんだけど、ピアノをトトトトンとアクセントでふりまくホンキートンクなグルーヴは、フランクなブルースロックでもあって、そのアナクロな味が彼らの個性だった。当時でさえ少々古臭い音楽だと思ってたし、そしてすぐに到来する90年代オルタナティブロック(NIRVANA、SONIC YOUTHなどなど)の登場で、一瞬にして決定的に時代遅れになっていった。あげく一発屋というか一発も当たってないみたいな存在だったので、たぶん誰も覚えてもらえてないようなヤツラ。
●ただ、ボクは当時 THE ROLLING STONES とかを聴き始めてた時期だったので、ブルースロックをモダンな解釈で当時のハードロック・ブギーに引きつける感覚は結構自然に受け止めることができた。十分楽しんだのですよ。一曲目でシングル曲でもあった「7 O’CLOCK」ラフで軽妙なホンキートンク・グルーヴはよかった。ボーカルがハスキーなシャウターでもあって、その ROD STEWART みたいなワイルドさも好きだった。今聴き返すと、ホントに王道志向、古来のロックの伝統を真面目に引き受けようとしてたんだなと感じる。グラムロックのキャッチー&ファンキーさも潜り込ませてる。地味だけどよくやってるバンドだと思う。時代に合致できなかったのは不運だね…1993年に解散してしまって…でもそのあと再結成して地味に活動してるみたい。アメリカで活動するときは LONDON QUIREBOYS と名乗るらしい。確かに本家アメリカにはゴスペルクワイアグループが無限にいるもんねえ。

ROD STEWART「GASOLINE ALLEY」

ROD STEWART「GASOLINE ALLEY」1970年
●前述した通り、彼ら THE QUIREBOYS の音楽からすぐに連想したのが、ROD STEWART だった。ド派手なシャウターであって、ブルースフレイバーも、ホンキートンク・グルーヴも、バラードの美味さもみんな兼ね揃えてる。おまけに元モッズ。80年代は不振の時期もあったけど、ちょうど THE QUIREBOYS を聴いてた1990年あたりに TOM WAITS のカバー「DOWNTOWN TRAIN」でヒットしてリバイバルしつつある段階だった。そこもリアルタイムでボクは聴いていたなー。つか TOM WAITS を当時知らなかったんで ROD の新曲だと思ってた。だって高校生だもん。
●つーことで、今日は、彼の初期ソロアルバムを聴いてみた。初期の略歴をかいつまむと、彼は60年代においては、第1期 JEFF BECK GROUP のボーカリストとして活躍してた…あくまで天才ギタリスト JEFF BECK が主役のグループだから、これも高校生の頃に聴いてたのに ROD STEWART がボーカルと気づいたのは大分後になってからだった。その後、THE SMALL FACES からボーカル STEVE MARRIOT が脱退した後のポジションに就任、バンドの名前を FACES に変更してしまう。ROD が徐々にシッカリ主役になっていくのは、この FACES の時代からだろう。
●1969年に FACES へ加入と同時に、彼はソロ契約もゲット。実はバンドとソロの両輪で仕事を回していく。そんな時期に出した二枚目のソロがこの「GASOLINE ALLEY」だ。ソロと言いつつもバックを担ってくれてるのは FACES のメンバーが中心とな。のちに THE ROLLING STONES に加入する RON WOOD は、JEFF BECK GROUP、FACES、そしてこの頃のソロと、ROD と常に行動を共にしてる。
●でね、これが後の大ヒット曲「HOT LEGS」や「DO YA THINK I'M SEXY」で大暴れするような派手さがあるかと思うと実は肩すかし。なんだか地味で内省的なブルースロックになってる。しかもカバーが中心で。よそ様の曲を自流のブルースに仕上げてみました、というスタンスなのかなあ。例えば「IT'S ALL OVER NOW」は初期 THE STONES のバージョンの方が圧倒的に有名で(原曲は BOBBY WOMACK なのでした)。ぶっちゃけあまりにワイルド過ぎる MICK JAGGER に匹敵する仕上がりにはなってない。BOB DYLAN のカバー「ONLY A HOBO」はフォーキーながらも自分色に染め上げていい感じ。他にも EDDIE COCHRAN THE SMALL FACES、ELTON JOHN の曲までやってる。自作曲は地味…まあ、この地味さ加減も聴けば聴くほどコクが出てくるタイプで、全く悪くない。タイトル曲「GASOLINE ALLEY」は、故郷の街に帰りたいと歌うノスタルジックな内容の曲。ロンドンっ子である彼にとっては、ガソリン臭の漂う下町横丁が、郷愁誘う風景なのかな。

FREE「THE BEST OF FREE - ALL RIGHT NOW」

FREE「THE BEST OF FREE - ALL RIGHT NOW」1968〜1972年
ブリティッシュ・ブルースロック、もうちょっと行ってみましょう。コレもドラマの決算セールで買っちゃった。1970年の大ヒット曲「ALL RIGHT NOW」の、ワリとサッパリとしたブルースプレイが印象深いが、やっぱり一枚通して聴くと、粘っこいブルース魂がグルグルしてていい感じにドロドロしてる。60年代から活躍してたモッズの先輩 ROD STEWART からみると、一つ若い世代にあたる彼らのブルース観は、もうちょっとインプロビゼーショナルなプレイに偏ってる感じがする。でも若いんだよねー。1968年でみんなティーンネイジャーなんだもん。
FREE「ALL NIGHT NOW」でブレイクするも、メンバーのドラッグ問題などでヒット翌年に一時解散。1972年に再結成するもやっぱりまた1年ほどで解散。若いってダメね。メンバーはその後に BAD CAMPANY のボーカルを務め、この前までは QUEEN に合流してしまってた PAUL RODGERS がいたりして。1972年の再結成時ベーシストはなんと日本人 TETSU YAMAUCHI = 山内テツマイク真木ミッキー・カーチスなどのバンドを経て渡英し、FREE の後は FACES にも参加してる。彼の在籍してた時代のヒット曲「WISHING WELL」もサッパリしたロックで、とても聴きやすい。ビックリするほどモダンだ。

THE BLACK CROWES「THE SOUTHERN HARMONY AND MUSICAL COMPANION」

THE BLACK CROWES「THE SOUTHERN HARMONY AND MUSICAL COMPANION」1992年
THE QUIREBOYS とやや同時代に登場して活躍したブルースロックバンドだ。80年代のバッドボーイズロックの気分も漂わせながらも、南部アトランタのバンドらしいサザンロックテイストもガッツリ取り込んだ実力派として、その後長く90年代〜00年代とさかんに活動し続ける。このアルバムなんてチャートで全米一位を取っちゃってるもんね。オルタナ時代のボクのリアルタイムの評価では、堂々の王道保守路線が少々退屈でありながら、熱量の高い優れた演奏能力は無視できないという認識だった。で、流行を超えた存在感がジワジワ出てきてしまって、むしろ今ボクにとってツボにハマる音楽。

ANDREW WK「I GET WET」

ANDREW W.K.「I GET WET」2001年
バッドボーイズロックのテイストを、10年以上も時間の空いた00年代にわざわざ復活させて、そのバカバカしさに話題を呼んだソロ・ハードロッカー。本当にソロなもんだから、ハードロックのスタイルを取ろうとしながらも、このファーストアルバムは打ち込み主体の非バンドサウンド。邦題「パーティ一直線!」ということで、ひたすら暴れるだけのハイテンションで走りきる音楽でした。そんなトラックをカラオケで鳴らしながら一人絶叫してたという初期のライブパフォーマンス…ちょっとイタクないか?そこまでやるか?鼻血も出し過ぎじゃないか?ある意味ド根性のロック野郎。

BON JOVI「WHAT ABOUT NOW」

BON JOVI「WHAT ABOUT NOW」2013年
1984年にアルバムデビューしてからもう30年。コンスタントに手堅く活動して12枚目のアルバム。こんなに息が長く続くバンドになるだなんて、最初に聴いた時には想像もしてなかったなあ。
LAメタルの乱暴者たちと同時期に登場した彼らは同じグループと錯覚されてたけど、実はロスとは無縁のニュージャージー出身で真面目な人たち。かの地のダーティなバッドボーイズなポーズに、最初はやや便乗してたかもしれないけど、80年代が終わってブームが過ぎ去ると、こだわりなくムダなロン毛をサッパリさせてオルナタティブロック風にイメージ変換。1992年「KEEP THE FAITH」だなんてシングルをヒットさせて保守的な親御さんも安心のロックバンドに変貌する。これリアルタイムに眺めてて「へーこんな風に適応変化するんだー」なんて思ってたなあ。それでも逆風気味の90年代を乗り越えると、2000年にシングル「IT'S MY LIFE」がヒット。キメ曲がまだ作れるんだ…という地の力の強さを見せつけつつ、後はなんとなくの貫禄と安定性で頑張ってきましたという印象。総合的には、まー正直退屈だと思ってた。
●だってさー。最近のアルバムタイトルは「HAVE A NICE DAY」とか「THE CIRCLE」とか、ワザと主張が抜けてる言葉を選んでたのに、今回は「WHAT ABOUT NOW」=「最近どうよ?」とより一層カタの力抜けた感が出てて、もうすげえなーと。でも、これが惰性の成り行きかと思いきやそうでもない。音楽の内容もハードロックという概念が抜け去って、より普遍的なロックになってる。基本が、庶民の味方として、実直に暮らす人たちの応援歌、みたいなポジションに立ったリリック。アメリカは広い国だから、大金持ちの活躍ばかりが目立つけど、その実態はほとんどが低所得にあえぐ人たちばかり。最近はHuluで海外ドラマばかり見てるから、なんだかそんな実生活が透けて見えてきてて。そこに彼らの音楽は優しくフィットしてるのかな、なんて考えてる。「最近どうよ?」はそんな人たちにフランクな挨拶をバンドが投げかけてるってメッセージなんだね。つくづく真面目な人たちなんだね。


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