「気合」の底が抜けてしまっているのが、メンヘル崩壊人間。
●金曜日は完全に「気合」が底抜けして、会社出勤どころか家族の会話もガンガン頭に響いて、ひたすら寝るしかない状態に。久々に、一目瞭然にダメなモードが押し寄せた。それでも facebook で会社から問い合わせが。誤字だらけの返信を返したけど、意味通じただろうか?

●それでも「気合」「日常生活を取り戻す」ため、土曜日のルーチンをなぞろうとする。ルーチンに生活をはめるのは病気以前から苦手なことだが、ルーチンから完全に逸脱すると、もう帰ってこれない。ぶっ飛んでしまう。

毎週土曜のヨガは、一週間の中でも大事なルーチンだ。自分の身体感覚を確認する儀式だ。これに行けるか行けないかで、自分の中でも崩壊の度合いの認識が変わってくる。行けなければ人生失格ってくらい落ち込む…まーとにかくボクは無駄に落ち込むね、だからうつ病なんだし。雨が降ってる…絶望…。いや、止んでくれた。おかげで自転車に乗れる…徒歩&カサなら絶対ヨガのスタジオまで行けないと思ってた。

土曜日のルーチンその2は、下北沢のどこかで昼メシを食うことだ。昼メシを選ぶのは、ひどく頭を使うことだ。食べ物に頓着しない性分のボクにとって、カレーにするかうどんにするかハンバーガーにするか、実に面倒くさくて死にそうになるほどイライラする時がある。アホかと思われてもしょうがない、病気なんだから。
●で、下北沢南口のファーストキッチンでポテトシャカシャカするか、と決心した瞬間、いきなりこの日から改装工事が始まっててシャッターが閉まってた。ここでグラリと崩壊しそうになるも、お向かいのパチンコ屋の隣に割と最近できた「横浜家系ラーメン」のカウンターに座ることができた。しかし座った瞬間「先に食券お求め下さい!」と店員のニイちゃんがデカイ声で。デカイ声出すな!イライラ!そもそも「家系」ってなんだよ。なぜ店中が相田みつををアンプリファイさせたかのような、過剰にクネクネした文字でいっぱいなんだよ。これは何かの呪文か?
●……ラーメン一杯を平らげて、お冷でデパスを一錠飲んだら、ちょっとクールダウンしてきた…。デパスなんて軽い安定剤は気休め程度っていう人もいうけど、その気休めが必要なんだ…だから一粒にしてるんだ…いけるか?いけるな。
●この週末で閉店するレコ屋 YELLOW POP をチェックする。先週まで全品30%オフだったのが、35%オフになってる。軽く2〜3枚のつもりが、20枚買ってしまったぞ。やっぱヤバイかも。

土曜日のルーチンその3は、カフェで読書だ。最近はこれを資格試験の勉強に充ててる。今日はどのカフェに…?くそーファーストキッチンで十分だと思ってたのに改装工事とは。PCは使わないから、WIFIのあるカフェである必要はない。住宅街に潜り込んだカフェを選ぼう…お客が少ないところ。窓際に座って、日光を浴びよう。うつ病に日光は効く…。関係ないけど、この前あまりに日光が眩しくて目をつぶって歩いてたら、クルマに轢かれそうになった。
●最近お気に入りのそのカフェは、いつも同じお姉さんが愛想よく接客してくれる。コーヒーを頼み、大学ノートとテキストを開く。さっき飲んだデパスの安定作用か、気分が落ち着いてくる。鉛筆でノートに専門用語を書き取っていく。「周知表示混同惹起行為」…「著名表示冒用行為」…「商品形態模倣行為」…。なんだか、写経と同じような効果があるのか、アタマがクールになっていく。


●結果、ブログが書ける状態までリカバリーした。

そんな有様なのに、耳には音楽をブチ込む。

CHEAP TRICK「IN COLOR」

CHEAP TRICK「IN COLOR」1977年
●3月のモロッコ旅行の機上で、FOO FIGHTERS のドキュメンタリー「SONIC HIGHWAYS」を見たって話は以前にも書いた。アメリカ8都市を DAVE GROHL とバンドが巡って、その街の音楽人やスタジオを訪れるという内容。その初回がシカゴだった。シカゴといえば、MUDDY WATERS をはじめとしたシカゴブルースが有名。その一方で、このバンドもシカゴ出身だって話も一瞬出てくるのよね。…おーそういえば、ボク、CHEAP TRICK は全然チェックしたことないわ。メジャー過ぎて、見過ごしてたわ。
●ということで、帰国後買ってみたのが、この初期のアルバム。有名曲「I WANT YOU TO LOVE ME」が入ってるからね。つーかこの曲しか知らなかったし。でも、ちょっと誤解してた。「I WANT YOU TO LOVE ME」はやや爽やかなくらいにキャッチーなポップソングだけど、このバンドの本質は、渦巻くような荒っぽいギターサウンドがゴロゴロして突進してくる点だ。まさしくパワーポップだ。ラフでタフで、ドカドカうるさいロックンロールバンドだ。
●ギタリスト RICK NIELSEN のバカバカしいルックスも素敵だ。クタクタのベースボールキャップに、白黒のチェック柄衣装。五本のギターを束ねたファイヴネックギターなんてアホな楽器も使う。そんな道化役に徹していながら、ほとんどの楽曲は全て彼が書いてるのだ。そんな彼だからこそ、ワイルドさとキャッチーさを見事に共存させているのだ。

CHEAP TRICK「THE ESSENTIAL CHEAP TRICK」

CHEAP TRICK「THE ESSENTIAL CHEAP TRICK」1977〜2004年
●今も元気に活動してる彼らのキャリアを網羅した2枚組のベスト。ディスク1は、1977年から1979年頃までの全盛期?の音源で構成されてる。実はデビュー当時アメリカでは無視されてた彼らは、日本での人気がなぜか先行しまくる。そんで日本限定発売だった「CHEAP TRICK AT BUDOKAN」が逆輸入/逆噴射的に本国でもブレイクし、国民的アメリカンロックバンドになるわけだ。ちょっと苦労人ってわけですわ。ここに収録されてる「I WANT YOU TO LOVE ME」はその武道館でのライブテイクになってるし。他には、彼らにリスペクトを表明してる BILLY CORGAN(元 SMASHING PUMPKINS)が参加した未発表ライブなんかも入ってる。なるほど、初期スマパンは確かに CHEAP TRICK っぽいトコロがあるわ!
ディスク2は、リアルタイムな CHEAP TRICK ファンの人にも馴染みがちと薄いらしい、80〜90年代の作品が収録されてる。 ギターのザクザクした荒っぽいザラつきが、気持ちを盛り立てる彼らの強い武器であるという前提は一旦おいといて、実は爽やかで馴染みやすいメロディラインも彼らの強みであることも忘れられない。時代を反映してか、シンセ成分も入ってきてるしね。ポップバラード「THE FLAME」は全米1位になってしまった曲。皮肉なことにこの曲はバンドの外のライターから提供された曲で、RICK NIELSEN は死ぬほど嫌っていたとか。ボクはこの曲が高校時代の下校放送に使われていたのを、20年以上ぶりに懐かしく思い出したよ…人気のない夕暮れの校舎に響くこの曲…ボロいモノラルスピーカーのモゴついた質感もコミでね。ボクは「THE FLAME」が好きだし、彼ら自作のバラードも十分楽しめる。そんな曲がここには詰まっている。
●日本盤のボーナストラックとして、ELVIS PRESLEY「DON'T BE CRUEL」と、THE BEATLES「MAGICAL MYSTERY TOUR」のカバーも収録されてる。「MAGICAL〜」はこの前の PAUL MCCARTNEY 来日公演の一曲目だったな。このカバーもすごくよくできてる。サイケ風味を絶妙な解釈で更新。

THE ONLY ONES「THE ONLY ONES」

THE ONLY ONES「THE ONLY ONES」1978年
●時代は CHEAP TRICK に近いけど、シカゴ〜アメリカから大西洋をまたいだロンドンパンクのバンド。これが後年のパンクにありがちなカリカリシャキシャキしたビート感から、大幅に逸脱したヨレヨレビートとヤル気レスなボーカルのヘナヘナ具合が、実に味を醸し出してて、ダメ人間のボクにはピッタリ。いいねえこのダメさ加減。ヌルくてユルくてイイ湯加減。
●そんで時々出てくる偶然のポップ感覚がたまらん。ヒットシングル「ANOTHER GIRL, ANOTHER PLANET」とか、実にイイね。「CITY OF FUN」「LANGUAGE PROBLEM」もポップでイイよ。今作含めアルバム三枚を出すもボーカルのドラッグ問題とかを抱えて1982年には解散。一部で伝説/カルト的存在として支持され続け、その影響は THE LIBERTINES まで及んでるって言われてる。

THE UNDERTONES「THE ORIGINAL UNDERTONES ALBUM」

THE UNDERTONES「THE ORIGINAL UNDERTONES ALBUM」1979年
北アイルランド出身のパンクバンド。パンクとしての疾走感をきちんと搭載しつつも、グルグルとドライブするギター感覚がラフ&タフでやっぱり美味。メロディがキャッチーかつチャーミングなのもいいねえ。グラムロックのポップさ、60年代ガレージの崩れた感じがたまらんのですわ。で、結果的にパワーポップ。彼らもアルバムを4枚残して1983年には解散する。

TOY DOLLS「HIGH SPIRITS」

TOY DOLLS「HIGH SPIRITS」1983〜1990年
●UKパンクもこの時代まで来ると、ハードコアオイ!など様々な形でサブジャンルに分化していくもんだが、彼らは、ハードコアにありがちな怒りの感情をぶちまけるのを避けて、コミカルな表現に徹するやり方で独自の立場を作ってしまった。最初のヒットも、50年代の子供番組テーマ曲をカバーした代物だったし(「NELLIE THE ELEPHANT」)。シンガロングで大合唱できるキャッチーさも彼らの特徴。折り目正しいパンクギターだけど、人を食ったようなボーカルのふざけ具合がユーモラスで耳触りがイイ。そんな彼らの日本企画盤初期ベスト。
●バンドの中心人物 MICHAEL "OLGA" ALGER は、1999〜2000年ごろ日本のシーンに関与してガールズパンクバンド・ロリータ18号のプロデュースにも関わっていたという。へー。

THE WEDDING PRESENT「BIZARRO」

THE WEDDING PRESENT「BIZARRO」1989年
●時代がぐーっと下って、80年代ギターポップの仲間として知られるこのバンドのセカンドアルバムを。ギターポップというと甘口な印象だが、彼らはそんな生易しいタマではない。このバンドの存在を教えてくれたのは、ミュージシャンの友人なのだが、彼曰く「このバンドは世界で一番ギターのカッティングが速い」。そんで、コレがマジで無駄に速い。虚飾を排して乾燥させたギターカッティングが、摩擦で発火するんじゃないかというスピードでかき鳴らされている。このヒリヒリするような疾走感は、シューゲイザーまであと一歩とも言える陶酔感まで連れてくるぞ。なんとこの調子で9分以上も続く長尺曲「TAKE ME」の過剰っぷりがこれまたスゴすぎる。ボーカルが序盤で消え去った後は、マッハのグルーヴが唸りを上げて回転速度を上げていく。とはいえ、THE SMITHS と同時代のバンド。疾走ハードコアパンクとは別格の英国産の凜とした佇まいが実に美味。
●ボクの入手したヤツは2001年リマスターを基にした2004年の再発日本盤。ここにはシングル「BRASSNECK」収録の4曲がボーナストラックとして入ってる。これが注目。このシングルはプロデュースをシカゴ・アンダーグラウンドの巨匠 STEVE ALBINI が担っている。きたるべき90年代グランジ/オルタナティブの名盤を数々手がけていく彼に英国からいち早く注目してた感度が素晴らしい。ギターの音はもっと鋭さを増して、耳から血が出る勢いだ。

DAVE EDMUNDS「GET IT」

DAVE EDMUNDS「GET IT」1977年
●時代を巻き戻して、また70年代へ。パンク以前のパブロック、しかも徹底した50年代志向のロックンロール・スタイルにガッツリ取り組んでる音源。つーか、2分前後の短い楽曲のソコカシコに過去の音楽のデジャヴを忍び込ませてる。そんなことをしてるこのロカビリー野郎は、イギリス・カーディフ出身のミュージシャン兼プロデューサー。1970年あたりからソロ名義で活動する一方、THE FLAMIN' GROOVIESNICK LOWE の所属したバンドなどをプロデュース。80年代には PAUL MCCARTNEY から STRAY CATS まで手がけ、90年代は RINGO STARR & HIS ALL-STARR BAND に参加。…ただ、この一枚は、さすがにちょっと懐メロ度が高いかな…。

DAVE EDMUNDS「INFORMATION」

DAVE EDMUNDS「INFORMATION」1983年
ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA のリーダーで優秀なプロデューサーでもある JEFF LYNNE をコラボレーターに選んで制作した一枚。だいぶ趣が変わって、普通になりました。普通でイイじゃん。すげえポップだもん。ロックンロールへの偏愛は消えていないが、もっと普遍的な陽気さが備わって楽しい印象になった。パブロック・アーティストとしての DAVE EDMUNDS、これまでドコから手をつけたらいいか分からなかったんだけど、なんとなく芸風が把握できた。今度は盟友の関係にあったというパブロッカー NICK LOWE とのコラボがもっと深くなってるトコロを選んでみよう。

IAN DURY「NEW BOOTS AND PANTIES !!」

IAN DURY「NEW BOOTS AND PANTIES !!」1977年
パブロックのところまで来ちゃったので、パワーポップを軸にしてたけどそこから脱線して、このファンキーテイスト溢れるこの名譜にも言及。小児麻痺を患いながらも、パワフルでユーモラスなロックを鳴らしてた男。IAN DURY & THE BLOCKHEADS という布陣で構えたファーストアルバム(&ブレイク作)がコレなんだけど、この時すでに IAN は34歳。これ以前に KILBURN & THE HIGH ROADS 名義の活動があるとしても、やや遅咲きの人だったのね。
IAN のボーカルがイイ湯加減というか、ホクホクと湯気が昇るような独特の味があるんだな。それを前提に、ファンキーな粘りをバンドが醸し出す。必ずしもパワーで押さない、呑気なホッコリ感がグルリ巡って洒落た余裕のようにも感じられる。「IF I WAS WITH A WOMAN」は洒落てるでしょ。

THE RUBINOOS「ANTHOLOGY」

THE RUBINOOS「ANTHOLOGY」1977〜1979年
●しばらく英国モノが続きましたが、これはアメリカのパワーポップバンド。60年代のバブルガムポップスと70〜80年代のパンク/ニューウェーブの間を結びつけるミッシングリンクともいうべき存在。活動自体は1970年から始めていたが、世間に評価されたのが1977年。そして1985年には一旦この世から消える…。なんだか恵まれなかったバンド。
●しかし彼らの音楽は、ギター圧力によるパワー押しでも、パンクスタイルのスピード感でもなくて、純然たるメロディとコーラスの力でメリハリあるポップネスを紡ぎ出してる。彼らの出世作になった「I THINK WE'RE ALONE NOW」は、そもそもでは1967年の TOMMY JAMES & THE SHONDELLS というバンドのカバーなのだが、その後1987年に女性アイドルシンガー TIFFANY がユーロビート調にしてヒットさせてる。60年代とその後の時代をこうしてつなぎ合わせるようなセンスがここにはある。
●このアルバム、アンソロジーと言いながら、彼らのアルバムの最初の二枚しか網羅してない…ファーストアルバム「THE RUBINOOS」の曲はほぼ全部収録してて、セカンドの「BACK TO THE DRAWINF BOARD」は半分くらい入ってる。でも1983年に TODD RUNDGREN プロデュースでリリースされたミニアルバム「PARTY OF TWO」はスルー。そこから先は…再結成後の1998年までワープしないと作品がない…。うーん、もっと評価されるべきバンドだと思うけどなー。


●鬱憤バラシのように、70年代末のロックバンドを羅列してしまった。

●動画もあるかなあ?

●CHEAP TRICK「I WANT YOU TO LOVE ME」。あの武道館公演の様子らしい。




●CHEAP TRICK「THE FLAME」。確かに80年代風バラードだね。




●THE ONLY ONES「ANOTHER GIRL, ANOTHER PLANET」。絶妙なポップ感。




●THE UNDERTONES「JIMMY JIMMY」。パンクというにはあどけないポップ感がよい。




●TOY DOLLS「NELLIE THE ELEPHANT」。マヌケなサングラスは彼らのトレードマーク。




●THE WEDDING PRESENT「BRASSNECK」。STEVE ALBINI じゃない、アルバムバージョンかな。




●DAVE EDMUNDS「SLIPPING AWAY」。JEFF LYNNE とコラボした曲。




●IAN DURY「WAKE UP AND MAKE LOVE WITH ME」。ファンキーだわ。男前だわ。




●THE RUBINOOS「I THINK WE'RE ALONE NOW」。パワーポップじゃない?でも十分ポップだね。







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