●全然脈絡ないけど、tumblr が広告を入れやがった。別にイイけど。
instagram のアカウントを今更のように作ってみたけど、写真を撮る習慣がないから何も始まらない。


4月から中学生になった娘ヒヨコは「華道部」に入ったよ。
本当は3歳から続けてるバレエにもっと専心したいって気持ちがあって。だから、一番ラクチンな部活を選んだらしい。中学受験をさせたのも、中高一貫でバレエをノビノビさせるのが大きな目的だったのだけど、それは失敗しちゃったから、高校受験でまた足踏みさせなくちゃいけないのが、親としてはチト申し訳ないと思ってる。

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「華道部」と言っても、毎日お花買ってたらお金がかかり過ぎるので、本当にお花をイジるのは月に二回だけだそうな。あとは何やってるかというと、かわいいモノを工作したりお菓子を作ったりして過ごしてるという。それはヌルいな…。でも、なんでもやれるってのは自由でいいか。
●そんで、月二回、我が家に立派なお花がやってくることになった。狭いテーブルにどーんという存在感。悪くないね。



●この日曜日は、下北沢で35年間営業を続けていたレコ屋 YELLOW POP が閉店する日であった。
●で、また買い物しちゃった…一枚だけね。YELLOW MAGIC ORCHESTRA を買ったんだよ。
YELLOW POP がお店を開いた35年前って、つまり1980年でしょ。だから、このあたりの70年代/80年代の境目の音楽を聴いてみたかったわけですよ。YMO が海外ツアーを行い世界を驚かせたのが1979年。一方で、前回記事はアナクロなパワーポップ/パブロックの話を綴ったんだけど、あのへんの音楽も実は YMO のデビュー1978年あたりと時代がカブってる。あの野蛮なパワーポップは、理知的な YMO と同時代の音楽だったってワケ。アプローチが全然違うけど、時代ではつながってるんだね。

YELLOW MAGIC ORCHESTRA「COMPLETE SERVICE」

YELLOW MAGIC ORCHESTRA「COMPLETE SERVICE」1983年
YELLOW POP での最後の買い物が YELLOW MAGIC ORCHESTRA ってのもオチがついてイイ感じ。YMO1983年の「散開」ライブを収録した内容を、完全バージョンとして全曲盛り込んで、おまけにそれを BRIAN ENO がミックスした2枚組アルバム。リリースは1992年で、最初の再結成(YMO的には「再生」)がなされる1993年の直前にリリースされたモノだ。
1990年代に入ると、テクノという言葉が別の文脈デトロイトテクノ、シカゴハウス、イギリスのレイブシーン、ジャーマンテクノなどなど)から注目されるようになって、その元祖的存在としての YMO が熱い存在として認識されるようになってきていた。これはリアルタイムで高校〜大学生だったボクにとっても重要で、ダンス衝動という原初の感情が、白人黒人そしてボクらイエローなオリエンタルも一気通貫して人種越境のムーブメントを作り上げてる感覚に浸らせてくれた。このころは YMO のリミックス盤もたくさんリリースされてたしね。

●今、この1983年のライブを聴いてみると、ナニゲに、そんなに「テクノ」じゃない、ってコトがわかる。レコーディングアルバムではない、ライブでの再現性を追求すると、この時代の表現はだいぶの比率で人力駆動に依存してたんだなと感じ入る。しかし、その人力駆動はテクニカルな実力では間違いないミュージシャンの能力で、すげえグルーヴィーな興奮を掻き立ててくれる。耳に馴染みきったシンセフレーズの数々と、いつもよりもやや加速されたビートに酔いしれる。「東風」「BEHIND THE MASK」「SOLID STATE SURVIVOR」「中国女」「音楽」などなどで序盤を走りまくる。終盤は、「以心電信」「FIRECRAKER」「過激な淑女」「君に胸キュン」「TECHNOPOLIS」そして「RYDEEN」と締める。いやいや、最高の内容。会場・日本武道館のクラウドもわーきゃー騒ぎまくってる。
●でも、中盤の曲がナニゲにあまり聞き覚えがなくって…。最後のスタジオアルバム「SERVICE」から出してる曲が多いんだ…7つの収録曲全部を演奏してるよ。ここで気づいたんだけど、ボクは一枚前の「浮気なぼくら」までしか聴いてないんだな。だって「SERVICE」とか「AFTER SERVICE」とかこの「COMPLETE SERVICE」とか紛らわしいんアイテムが多いんだもん。そうかー「浮気なぼくら」がラストアルバムだと思い込んでたよ…実際本人たちもコレで最後のつもりだったってどっかで語ってたし。でも、もう一枚あったんだね。もう奥が深すぎるわ。そんで、また探すわ。

HMOとかの中の人。「増殖気味 X≒MULTIPLIES」

HMOとかの中の人。「増殖気味 X≒MULTIPLIES」2012年
HATSUNE MIKU ORCHESTRA として、YMOボカロカバーしたシリーズの第二弾。もちろん本家 YMO「増殖」1980年のパロディ。ジャケもソックリ、選曲/構成もソックリ。「NICE AGE」「TIGHTEN UP」「HERE WE GO AGAIN」「CITIZEN OF SCIENCE」「THE END OF ASIA」などなど「増殖」に収録されてる曲がそのままカバーされてる。これに加えて「DAY TRIPPER」「TAISO」を収録。テクノロジーとしてはこっちの方が絶対打ち込み制御比率が高いはずなのに、見事にバンド感が残ってて不思議…ギターにアクセントがあってね。HMO の第一弾「MATSUNE MIKE ORCHESTRA」よりも初音ミク他ボーカロイドの使い方もグッと洗練されてて楽しい…この「増殖」の時期の YMO はボーカル曲が多いことも関係してると思う。
●それと、YMO「増殖」の曲間でラジオ番組「スネークマン・ショー」のコントを突っ込んでいる。アルバム「SERVICE」では三宅裕司率いるスーパーエキセントリックシアターが登場したりしてる。その部分も踏襲しようという意図か、この盤の曲間にも、初音ミクと、ミクに元の音声を提供した声優・藤田咲、そして巡音ルカの音声提供者・浅川悠がヤリトリする書き下ろしコントが収録されてる。ぶっちゃけ少々長くてタルいんだけど。

この勢いで、YMO と同時期のエレポップ系音源、行きます。

SILICON TEENS「MUSIC FOR PARTIES」

SILICON TEENS「MUSIC FOR PARTIES」1980年
●今なおエレクトロミュージックの重要拠点として活動するレーベル MUTE RECORDS の最初期、カタログ番号で二枚目のアルバム。1980年ということは YMO「増殖」と同時期の音源。DARRYL、JACKI、PAUL、DIANE というナゾの若者四人組バンドという体裁でクレジットされてたけど、実は MUTE の創始者 DANIEL MILLER 本人の変名ソロユニットでした。MUTE の最初期でシングルなどを出してた THE NORMAL、FAD GADGET というユニットも DANIEL の自作自演ユニットらしい。当時の初期 MUTE は今も現役のエレクトロバンド DEPECHE MODE やそこから分派したエレポップユニット YAZOO、ERASURE、ドイツのインダストリアル〜ノイズ系としての D.A.F. EINSTURZENDE NEUBAUTEN などなどを扱っていたのでした。
●で、ここで鳴ってる音楽が、すんげえチープなシンセでビビる。今なら2周くらい回ってチップチューンとかロービットエレクトロと言えるかも…いや、言えないくらいヤバい。薄っぺらいリズムと軽いベースにピコピコピコピコ。ウチの息子の打ち込みボカロと同ランクかもしれない。ボーカルもヘタッピだし。
●しかも、選曲が、1980年当時であっても死ぬほどレトロであった50〜60年代ロックンロールのカバーが中心なのだ。CHUCK BERRY「SWEET LITTLE SIXTEEN」1958年&「MENPHIS, TENNESSEE」1959年、MANFRED MAN「DO WAH DIDDY DIDDY」1964年、THE KINKS「YOU REALLY GOT ME」1964年(VAN HALEN バージョン 1978年も世間に鳴ってた時期だね)、MOTOWN のヒット曲 THE CONTOURS「DO YOU LOVE ME ?」1962年、HEINZ「JUST LIKE EDDIE」1963年、JOHNNY & THE HURRICANES「RED RIVER ROCK」1959年……。ピコピコチップチューンで、わざわざ懐メロロカビリーをやるんだよ、激しい違和感がスゴイ。マヌケすぎる。
●レーベルとしての駆け出しの段階で、正体のない変名ユニットでこんな露悪的な表現をしようとするなんて、DANIEL MILLER はマジでナニを狙ってたんだろう?…ただ、ドイツから EINSTURZENDE NEUBAUTEN みたいなノイズバンドを引っ張ってくるなぞ、どう考えても正気の沙汰ではなかったワケで。その意味で、この取り組みは、同時代のハードコアパンク以上に破滅的な挑戦だったのかも。
●しかし、YMOMARTIN DENNY のエキゾモンド楽曲「FIRE CRACKER」1959年をシンセでカバーする!というコンセプトを最初から抱いていたというから、最新楽器を駆使して古典楽曲をヤリきるってのは、実は説得力のある戦略だったのかもね。ARCHIE BELL & THE DRELLS「TIGHTEN UP」もカバーしてるしね。本当のトコロはよくわかんないけど。

THE HUMAN LEAGUE「DARE !」

THE HUMAN LEAGUE「DARE !」1981年
「DON'T YOU WANT ME」のヒットで知られる英国シェフィールド出身のエレポップバンド。このアルバムにあのディスコヒットは収録されてます。でもこれがかなり無骨なシンセ使いで、エグい。当時の技術の限界なのか、リズムもベースもペラペラのトラックがもはや衝撃的なほど。そのスクエアなビートが、ダメ過ぎて、もはや愛おしいほど。声質が少々ゴスっぽくも聴こえます。
●実は、これがデビュー盤だと思い込んでたんですが、バンド結成は1977年、そして今作の前に二枚もアルバムを出してたとのこと。これが全然売れなかった。そもそもはストイックな三人組シンセバンドだったよう。この状況を打開せんと、リーダー PHILIP OAKEY売れるためにはもっとポップに!と焦るばかり。結果他のメンバーとの摩擦が激しくなって、とうとう PHILIP 以外の全員がバンドを辞めてしまった。これがアルバム「DARE !」の前年1980年のこと。
●たった一人で困った PHILIP は地元シェフィールドのクラブに行って、その場で遊んでたティーンネイジャーの素人女子を二人つかまえ、即座にバンドメンバーにしてしまう。もうなんとなくステージで踊ってテキトーに歌ってればいい!そんな存在として。で、さらに三人ほどエレポップ系のミュージシャンを雇って、そんでこのアルバムが作られたとのこと。そんなんでも、見事ブレイクするのだから結果オーライだけど、本質的にはメチャクチャだね。ちなみに、脱退した最初の THE HUMAN LEAGUE メンバーはニューバンド HEAVEN 17 を結成。コレも味わい深いエレクトロバンドなんだわ…。

「ZE RECORDS STORY 1979>2009」

VARIOUS ARTISTS「ZE30 : ZE RECORDS STORY 1979>2009」1979〜2009年
●前述の MUTE RECORDS と同時期に出現した、アメリカ・ニューヨークのインディレーベル ZE RECORDS。そこの30年分のアーカイブから引っ張り出された音楽たち。単なるエレクトロという言葉に括り切れない奇妙な質感は、パンク/ニューウェーヴを通過した独特のダンス感覚を搭載。この手の音楽は「ミュータント・ディスコ」と呼ばれるに至る。所属していたアーティストは、ミュータントディスコを体現する奇形ファンク WAS (NOT WAS)、元祖サイケエレクトロ ALAN VEGA(元 SUICIDE)、ニューウェーヴ歌姫 LIZZY MERCIER DESCLOUX CHRISTINA、モンド感覚ミーツ・ニューウェーヴ KID CREOLE & THE COCONUTS、ノーウェーヴのパンク野郎 JAMES CHANCE & THE CONTORTIONS などなど。このレーベルは元 VELVET UNDERGROUND JOHN CALE と関係が深かったこともあって、ニューヨークパンク/ニューウェーヴのキツイトコロが寄せ集まってる … TEENAGE JESUS & THE JERKS、ARTO LINDSAY、LYDIA LUNCH、BILL LASWELL とかとか。
●レーベルは、一旦1984年に休止状態に入るも、2003年になってフランスにて復活。かつてのカタログから新作までを今でも扱っている。このコンピは、2009年からの視点で編集されてるから、実にスマートなダンスグルーヴが選り出されてて、感覚がマジで新しい。よくぞ80年代にこんな先進的なサウンドをデザインできたものだと感心してしまう。ミュータント・ディスコ、ぜひチェックしてほしいです。

トンガリキッズ「トンガリキッズ I 」

トンガリキッズ「トンガリキッズ I 」2005年
●今日の記事では、70年代と80年代の境目あたりに鳴らされてたエレクトロポップを集めてみたけど、コイツは1985年に発売された「スーパーマリオブラザース」BGMをサンプルした8ビットチューン。このへんのアプローチをしてたのは、2003年あたりから出てきた YMCK というユニットの方が先だったと思う。YMCK はビレバンのCD売り場などで評判を博し、実際に鑑賞に足るナイスなトラックメイキングや、8ビットなアートワークがクールだった…。でもコッチは完全に悪ふざけ。スーパーマリオのサンプルをナードコア風に加速して、フザケたラップを振りまいてるだけ。見事な一発屋としてこの一枚で消えてしまった。下北沢 DORAMA にて100円で購入。
●覆面ユニットという体裁だったけど、ウィキ読むとトラックは JAZZTRONIK が変名で担当してたとのこと。ボーカルのニポポという男は、その後もソロ名義でなんかやってるっぽい。ニポポって、ファミコンの傑作アドベンチャーゲーム「オホーツクに消ゆ」に出てくるニポポ人形に由来してるという。ドラクエ以前の堀井雄二御大が繰り出した歴史的名作「ポートピア殺人事件」と同じシリーズの位置付けだったはず。ボクこのゲーム持ってたもん。ジャケも初期ファミコンのカセットのラベルにそっくりにしてるね。

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