●いま、INSTAGRAM で、「毎日一枚写真をアップし続ける」という決まりを自分に課している。
●周りに関心がないんだわ…。自分の興味のあることしか眼に入らない。これ元来のボクの性格。でも、もうちょっと周囲に気を配るという意味で世間を見渡しておけば、新鮮な発見が被写体として眼に飛び込んでくるだろう。でも三日坊主になりそう…。


Huluで「サイコバス」を全話見たので、次のアニメを見始めてる。

「シドニアの騎士 第九惑星戦役」

●HDDで録り貯めてた「シドニアの騎士 第九惑星戦役」(つまりシーズン2)をドクドクと鑑賞。親子三人でね。
●シーズン1では「紅天蛾」との死闘で終わってしまったが、シーズン2では少女の人格を持つ生物兵器「白羽衣つむぎ」が登場してよりホットになってきた。このシリーズはネットフリックスですでに世界配信されてて評判という。そこも注目だね。
「シドニア」のマンガ単行本はアニメ化以前から全部買ってたから、原作・弐瓶勉の他作品もコドモたちに読ませてやりたいと思ってる。でも、絶対家の中のどっかにあるんだけど、どこにしまったかわかんなくて…。おかしいなあ。「バイオメガ」とか全巻あるはずなんだけどなあ。まー冷静に考えてあんなゲロゲロに殺伐とした手加減なしのサイバーパンクをわざわざ読ます必要もないんだけど。


中学二年生の長男・ノマドの勉強してる数学が、もう完全に意味不明になってきた。
●因数分解って、高校生で勉強したような気がするんだけど…。aの三乗とかがいっぱい出てくるヤツなんてやったことないんだけど。
●それと、部活の合気道。五級試験に合格したそうな。ワリと満足げなノマド。運動で評価されるって経験、あんまりなかったもんなあ。段位まで至るのは当分先だけど、コツコツ積み上げて行きなさいな。


中学一年生の娘・ヒヨコは、学校の友達からロックバンドに誘われてゴキゲン。
●児童会館みたいな場所に行くと、楽器を貸してもらえるらしい。LINE で連絡を取り合って集合してはチョコチョコ練習してるっぽい。おースゴイねー。青春ってこうやってスタートするのね。
●でも、女子の集まりだけに、微妙なキッカケでスグに険悪な空気が発生してしまうようで。パートの分担でモメた上で、楽曲ごとに楽器を持ち替えるそうな…えー全員初心者なのにそんなことすんの?!無理だろ。
●ゴタゴタが早速メンドくさくなってるヒヨコは、もうこのバンドに飽き始めてるくさい…。



2000年代以降のブリットポップ。「ネオ・ブリットポップ」って呼んでみる。
●そもそもでさ、「ブリットらしさ」って一体ナニ?言語化できませんのです。

VIVA BROTHER「FAMOUS FIRST WORDS」

VIVA BROTHER「FAMOUS FIRST WORDS」2011年
●先日、MUMFORD & SONS のことをこのブログで書いて、英国産ロックを聴いてみようという気分になった。で、今週聴いてたのがこの VIVA BROTHER というバンド。彼らのドカドカしたギターグルーヴとシンガロングなボーカルがどこか OASIS を彷彿とさせるような気がするんだ。そもそものバンド名は「BROTHER」のただ一語で、大味過ぎるから後から「VIVA」がついてきた。そんなザックリした感じもボクの中では OASIS っぽい。その一方で BLUR っぽいフレーズも聴こえてきたりで。つまりは90年代のブリットポップみたいに聴こえるんだ。
●1994年の OASIS デビューに本格開花したブリットポップのムーブメントは、1995年「BLUR VS OASIS のシングル同日発売対決」などなどのスキャンダルを振りまきながら、90年代の大きなトピックになった。00年代に入ってガレージリバイバル/ポストパンクリバイバルの時代になっても、ブリットポップの遺伝子はそこかしこで芽を出して今なお生き残っている。VIVA BROTHER の音楽を初めて聴いた時も、ブリットポップ野郎がまたしても出てきたぞと思ったよ。
●その一方で、このブリットポップの、根源的な「ブリットらしさ」ってなんなのか?実はコレが言語化できないままでいる。聴けばハッキリと「あーなんてブリットな感じなのだろう」と思うのに、それを言語化できない。「ブリットらしさ」って一体ナニ?
VIVA BROTHER のファーストアルバムにあたる本作は、BLUR、THE SMITHS などを手掛けた人物 STEPHEN STREET がプロデュースを担当している。ある意味で、直系としてのサウンドの繋がりもあるわけだ。「ブリット」の系譜ってヤツが間違いなくあるんだわ。うまく説明できないんだけど。
●その一方で、OASIS 兄弟が今ではケンカ別れしているように、このバンドも兄弟を名乗りながらこの最初のアルバム一枚きりで解散してしまった。そもそもアルバム自体も世間からは酷評だったようだ。オリジナリティがないとかクリシェだけで出来てるとか歌詞が幼稚だとか。歌詞のことはよくわかんないけど、このバカ騒ぎぶりは悪くないと思うけどね。

MUMM-RA「THESE THINGS MOVE IN THREES」

MUMM-RA「THESE THINGS MOVE IN THREES」2007年
●ボクにとっては彼らの音楽もブリットポップの後継的存在だ。いわば「ネオ・ブリットポップ」だ。端正なギターサウンドと実直なグルーヴ感、シリアスなボーカルとコーラスワーク。オーケストラアレンジがドラマティック。ドカドカと攻める VIVA BROTHER が OASIS 型とした上で、MUMM-RA は BLUR 型と位置付けたくなる。2007年当時は「ニューレイヴ」と呼ばれたダンスロックのムーブメントが台頭してたし、ガレージロック勢も依然とパワーを持っていた。ソコにきての彼らの存在は古風なほどの佇まいだったな。「ブリットらしさ」ってそんな保守っぽいイメージも持ってるんだよね。…直接関係ないだろうけど、彼らも VIVA BROTHER と同じく、このデビューアルバムをリリースした翌年に解散してしまう。今は再結成して二枚目のアルバムを去年リリースしたらしいけどね。

KAISER CHIEFS「YOURS TRULY, ANGRY MOB」

KAISER CHIEFS「YOURS TRULY, ANGRY MOB」2007年
MUMM-RA の前述のアルバムと同じ年にリリースされたこのバンドのセカンド。2005年にメジャーデビューした彼らは、その登場の最初から BLURPLUP など90年代ブリットポップとの共通点を指摘されまくってた印象がある。ボクにとっては「ネオ・ブリットポップ」の遺伝子を明確に嗅ぎ取った最初の存在だった。
●キャッチーでクッキリしたメロディラインや実直なグルーヴは確かに BLURPLUP の直系を感じさせる。その一方で、タフなバンドサウンドは独特のムサ苦しさがあるOASIS の高圧力高密度な音の壁とはこれまた異質な… アメリカのロックのような野放図さとももちろん質が違う…
パワーと熱を完全制御して的確に放出するような強さ…。
当時のガレージロックやダンスロックの乱暴さには飲み込まれない存在感の強さにつながるような…。
●ちなみに、ここにもプロデューサーとして STEPHEN STREET が参加している。彼らの前作&出世作「EMPLOYMENT」も彼のプロデュースだ。彼はブリット職人なのか? GRAHAM COXON のソロ、MORRISSEY、BABY SHAMBLES も手掛けているぞ。

KAISER CHIEFS「OFF WITH THEIR HEADS」

KAISER CHIEFS「OFF WITH THEIR HEADS」2008年
●時をおかずにリリースされたこのアルバムでのプロデューサーは、AMY WINEHOUSE などの仕事で武名を上げていた MARK RONSONDJ 出身ながらビンテージな世界観を作ることにかけては天下一品の腕前を持つ男。彼の助力あってか、ムサ苦しいタフなバンドサウンドの圧力はさらに高まっている。それでいて、ブリット的な端正な表情も失われていない。オルガンシンセやストリングスアレンジも実にブリット、それ以上にやっぱりメロディラインに特徴的なキッチリした節回しが何しろプリットらしいのだ。…全然その内容を言語化できないままだけど。

THE YOUNG KNIVES「VOICE OF ANIMALS MEN」

THE YOUNG KNIVES「VOICE OF ANIMALS & MEN」2006年
●コイツを「ネオ・ブリットポップ」と呼んでいいのかちょっと微妙なんだけど… ササクレ立ったギターのカッティングが少々ポストパンク風味でね… そりゃそうかプロデューサーが GANG OF FOUR ANDY GILL なんだもんマジモンの80年代元祖ポストパンク世代だわ… でもややヒネクレたメロディラインがボクの中で「ブリットらしさ」を感じさせるのですよ。ちゃんとキャッチーなサビラインが仕込んであるトコロが立派にポップでね。KAISER CHIEFS と同時期に登場して、ちょうど同時期に聴いてたから特にそう思えるのかもしれない。彼らにとってはコレが出世作。

THE YOUNG KNIVES「SUPERABUNDANCE」

YOUNG KNIVES「SUPERABUNDANCE」2008年
●微妙な変化だけど、バンド名から THE がとれてた。今気づいた。性急なビート感覚は残ってるけど、実直なグルーヴ、そして分かりやすいメロディラインとコーラススタイルがこれまた「ブリット」っぽいのだ。アレンジもシックになってて落ち着いてる。結果、BLUR っぽい雰囲気がたっぷり漂ってると思うんだよね。特にアルバムの後半がね。
●ただ、ナニをもって「ブリットらしさ」といえばいいのか、ココまで書いてもそれは実はあまりわかってないんだ…。


ということで、本家の「ブリットポップ」世代に登場してもらいましょう。

Blur「NO DISTANCE LEFT TO RUN」

BLUR「NO DISTANCE LEFT TO RUN」2010年
●HULU で配信されてる BLUR についてのドキュメンタリー。デビュー時代の様子からブリットポップの寵児へ。しかしそのブームの喧噪の中で離れていくメンバーたちの心。そしてもう一度4人で結集しての再結成へ。そんな物語が描かれてる。

●田舎のチンピラ風情むき出しの OASIS 兄弟に対して、都会の洗練された美大生というイメージが漂ってた BLUR。フロントマン DAMON ALBERN のイケメンぶりもアイドルとしてのキャッチーさに拍車をかけてたと思う。ただ、バンドの内側での DAMON ALBERN はナカナカのヤンチャ野郎で、バンドのキャリアをグイグイと引っ張り上げていく辣腕家だったことがなんとなく伝わってくる。
●1991年のファーストアルバム「LEISURE」は当時流行していたマッドチェスターシューゲイザーの要素を取り入れたスタイルで、アメリカの美学であるロウファイ感覚さえも備えたサイケ風味も組み込んでいた。それは当時の最先端な表現を絶妙にポップに落とし込んだモノだった…リアルタイムで聴いた瞬間から「渋谷系」風ギターポップともシンクロしててオシャレだなーと思ったよ。彼らはこれで世界中から注目を集め、アメリカツアーにも出向く…のだけれども。
●このアメリカツアーで、BLUR、特に DAMON ALBERNグランジ旋風吹き荒れるアメリカのシーンに辟易してしまった。そして、自らのアイデンティティーである「英国らしさ」にもっとフォーカスすべき!と開眼するのだった。大西洋の対岸アメリカでは NIRVANA をはじめとしたグランジという破滅的なロックが席巻している。そこから自分たちをハッキリと差別化するための戦略が、イギリスの伝統を武器とすることだったのだ。このコンセプトの延長で生まれたのがセカンドアルバム「MODERN LIFE IS RUBBISH」1993年。スバリの「ブリットポップ」がココに完成した。実はボクの中では BLUR の作品でコレが一番好き。リアルタイムで入手して一番聴き込んだ。「FOR TOMORROW」は今でも名曲だと思ってるよ。

●ここから「ブリットポップ」は巨大なブームとなって、彼らはアイドルのような人気者になってしまう。シングル「BOYS & GIRLS」の頃から妙な軽薄さがハナについてしまい、ボク自身がやや引いてしまったほどの勢い。ドキュメンタリーによれば、渦中の当事者から見たら完全にアンコントロールなモミクシャ状態。一方、後発の1994年に OASIS がデビュー。とっても対比的な性格の2バンドをライバル扱いして周辺メディアがヒートアップ。根っからケンカ腰の OASIS サイドは露骨に挑発してくる。BLUR の内部はどんどん混乱していく。NMEが煽りに煽った「THE BRITISH HEAVYWEIGHT CHAMPIONSHIP」1995年のシングル同時発売勝負は、BLUR「COUNTRY HOUSE」が勝利するも、OASIS のシングル「ROLL WITH IT」が収録された歴史的名盤アルバム「(WHAT'S THE STORY) MORNING GLORY ?」BLUR「THE GREAT ESCAPE」テンションで完全に負けてた。もうこのあたりでボクは一旦 BLUR に興味を失っていたね。

ブリットテイストにこだわった三枚のアルバム「MODERN LIFE IS RUBBISH」「PARKLIFE」「THE GREAT ESCAPE」の三部作の時期を通り越えて、BLUR はやや内省的な気分が漂う「BLUR」&「13」の二枚のアルバムをリリースする。この90年代後半の二枚はよかった。アレンジ面ではアメリカのオルタナ/ロウファイのテイストも取り込んだ内容で、ギタリスト GRAHAM COXON の主導権によるものだったらしい。しかしバンド内ではメンバー間の摩擦が拡大していき、最終的には GRAHAM の脱退に至る…。00年代に入ると DAMON も自分のユニット GORILLAZ の活動を開始。BLUR の存在感は薄れてゆく…。三人だけの BLUR「THINK TANK」も話題にならなかったなあ。そしてバンドの分裂&事実上の活動停止がしばらく続く。
2009年。GRAHAM COXON がバンドに復帰。BLURハイドパークでの再結成ライブを行う。この様子も HULU では「LIVE AT HYDE PARK」として収録配信しているから是非みてもらいたい。大きく遠回りして、一番最初に出会った頃の絆を取り返した4人の友情が、ドキュメンタリーの結末と、このライブのパフォーマンスに現れている。素朴に感動してしまう…。

BLUR は明確に「ブリットらしさ」を自分たちの表現の核にしようとした。結果的にそれは一種の流行り物として消費されてしまったが、その「ブリットらしさ」は確かに人々を熱狂させるに足る力を持っていたわけだ。ただし彼らがナニをもって、これが「ブリットらしさだ」と定義づけしていたのか?それはよくわからない。英国音楽史の様々なレイヤーから絶妙な編集をしているのは間違いない…戦略家の DAMON にそのへんの知恵はタップリあっただろう。もちろん、ボクだって、いくつかの先行アーティストやバンドの名前も思いつかないわけじゃない。
●しかし、一方で BLUR は英国独自と思われるスタイルを敢えて一部無視してたりもしてる。ブリティッシュ・ハードロック/ブリティッシュ・ブルースロックの伝統や、プログレッシブロックの文脈(プログレって基本が欧州の文化で、アメリカにはそんなに根付いてないもんね)、80年代ニューロマンティクスはほぼスルーしてるよね。「90年代ブリットポップ」はあくまで90年代から見て価値ある伝統だけを抽出して再提起したということなのだ。ここでいう「ブリットらしさ」英国音楽すべてを網羅するものじゃないわけだ。一口に「ブリットっぽい」ってナニ?という問いに答えられないのは、この言葉は「イギリスっぽい」「英国っぽい」と同義ではないからだ。だから、難しいのだ。


一方で、OASIS の事情は?

BEADY EYE「DIFFERENT GEAR, STILL SPEEDING」

BEADY EYE「DIFFERENT GEAR, STILL SPEEDING」2011年
●1994年、OASIS の最初のシングル「SUPERSONIC」をリアルタイムで買った瞬間は今でも覚えているよ。渋谷ディスクユニオンの12インチ売場で、全く無名の新人バンドとしてこのシングルを見つけたんだ。LIAM の面構えが IAN BROWN に似てた…THE STONE ROSES のようなバンドなのかな?そう思って買った。ここまで巨大なバンドになるなんて想像もしなかったけどね。ファースト「DEFINITELY MAYBE」とセカンド「(WHAT'S THE STORY) MORNING GLORY ?」は傑作だった。しかし、ここでもう品切れが起こった。後から続く彼らの音楽は、どれもこれも似たり寄ったりで全然進化しない。ノリと勢いはイイのだが、全部同じにしか聴こえない。そりゃもちろん BLUR の全アルバムを聴いてるように、ぼくは OASIS の全アルバムも聴いている。イイ曲もあるし今だによく聴く曲もある。でも懐が浅い。BLUR の方が結果的に音楽性に奥行きがあるバンドだったと思う。
●度々ヘンな話が伝わってきていた GALLAGHER 兄弟のケンカが取り返しがつかないところまで到達。奇しくも BLUR が再結成した2009年に、兄貴の NOEL GALLAGHER が脱退して OASIS崩壊した。ソングライティングの中核を欠いてどうするんだ?と思ったら、それでも構わず、弟 LIAM と旧バンドメンバーたちは新しいバンドを始動した。これがこの BEADY EYE。正直、今まで全然関心が持てなかったのでスルーしてたんだけど、新橋TSUTAYA でレンタル落ちCDが300円で売ってたんで買ってみたという次第だ。
●聴いてみた印象を率直に言えば、彼らの音楽は、BLUR よりもずっとシンプルだ。彼らの「ブリットらしさ」は完全に THE BEATLES THE ROLLING STONES のコトだけを指しているからだ。だって直球で「BEATLES AND STONES」って曲が収録されてるくらいなのだから。とにかく THE BEATLES を最高の規範に設定して、そこを目指した音楽になっている。まるでデジャヴを誘うような、ギターの鳴り、ベースの響き、ボーカルの唸り。憧れへの徹底した開き直りぶりが、兄貴の脱退でより明白になった気がする。あ、それで立ち振る舞いは THE STONES ね。永遠の悪童。
OASIS 時代にしても彼らには DAMON が思案したような「ブリットポップ」に対する戦略はなかっただろう。だって THE BEATLES 以外はほぼ眼中になく、そんな音楽を鳴らす他に彼らにはやれるコトがないのだから。ある意味で潔い。そしてそこに支持が追いついているのだから、ますますスゴイ。

BEADY EYE「BE」

BEADY EYE「BE」2013年
THE BEATLES を目指してる、と言ったって、別に彼らは THE BEATLES のコピーバンドじゃない。「I AM THE WOLRUS」を時々カバーするけど、真似だけしてるわけじゃない。THE BEATLES の中にあるロックンロールのイデアを追求しているだけのだ。ギミックの上ではサイケ風味だったりギターロックだったりと、その手法をかのバンドから拝借はしても、LIAM の声は LIAM のモノだし、ドカドカと力強く渦巻くグルーヴもこのバンドのオリジナルだ。
●そして彼らは別に「ブリットポップ」を背負わない。メディアは彼らを「ブリットポップ」と呼んだが、多分 LIAM GALLAGHER 本人は基本的に「ブリットポップ」なぞに興味がない。好きなようにガナってお終い。一本気でブレもない。その無頼さがそのまま魅力。彼らのフォロワーは「ブリットポップ」と呼ばれてしまうだろうが、彼ら自体は「ブリットポップ」と言えないかもしれない。やりたいことに純粋。だから表現もいつも同じ。しかしそこに「ブリットらしさ」の戦略はなし。それでいて説得力のあるパワーを楽曲に込めるのだから、神業だわ。ロックとして普遍的にかっこいいよ。さて、このアルバムで、BEADY EYE は活動を停止した。兄貴との再合流の準備という噂もある…さてさてどうなることやら。
●蛇足ながらついでに言及すれば、マンチェスターの地元仲間をリストラして1999年から雇い集めた OASIS の中途加入メンバーは、かつて自らバンドを率いていたツワモノ達だ。OASIS ではベースを、BEADY EYE ではギターを務めた ANDY BELL はシューゲイザーバンド RIDE の音楽的頭脳だった人物だ。OASIS、BEADY EYE でギターを担当し続けた GEM ARCHERHEAVY STEREO というバンドでグラムロックのようなハードなブギーをかき鳴らしてた男。OASIS 以前からボクはこれらのバンドの音源を聴いてたので、雇われミュージシャンのような扱いをされつつも、いつか彼ら二人が LIAM に対してクリエイティブな貢献を始めるだろうと期待していた。BEADY EYE では全楽曲が三人の連名クレジットになっているが、大分の比率でこのギタリストたちが貢献をしているようだ。このバンドの説得力は、彼ら影の存在の実力に負うものと勝手に思っている。


でさ、結局は60年代に到達するのですよ。

BADFINGER「NO DICE」

BADFINGER「NO DICE」1970年
●いわゆる「ブリットポップ」の模範って、90年代から遡っていけば、THE STONE ROSESTHE SMITHS、80年代ネオアコ/ネオモッズ(THE JAM 含む)、XTC、パンク以前のパブロック、ELVIS COSTELLOT. REX、グラム期までの DAVID BOWIE、モッズムーブメント、THE WHOSMALL FACESTHE KINKS、そして、THE BEATLESTHE STONES だと思うのですよ。
●反対に「ブリットポップ」が避けて通ってると思われるのは、IRON MAIDENOZZY OSBOURNE / BLACK SABBATH のようなヘヴィメタルの文脈、THE POP GROUP のようなブリストル派ニューウェーヴ、WHAM !、DURAN DURAN のようなニューロマンティクス、80年代ハードコアパンク、アメリカ化した ROD STEWART & ERIC CLAPTONHUMBLE PIE のようなブルースロック、KING CRIMSON、PINK FROYD、YES から始まるプログレ全般。 あと QUEEN もちと違うのでは。ね、「英国的全般」って非常に多様で多義的なもんで。手に負えないのですよ。

●その中から、敢えて手を突っ込んでピックアップしてみたのが、BADFINGER というバンド。THE BEATLES が設立した APPLE RECORDS に所属したロックバンド。きっと契約した時は成功は約束された!と喜んだことだろう。しかしこのセカンドアルバム、1970年というキナ臭い年のリリースで。つまり THE BEATLES 解散の年。本家バンドが分裂という時に、誰が新人バンドなんて構っていただろう。おまけに悪徳マネージャーに騙されたりして踏んだり蹴ったりの運命を強いられることになる不幸な人たちなんです。すったもんだの APPLE から大手ワーナーに移籍するもその摩擦に板挟まって詰められたり。あまりに不遇すぎて、バンドの中核メンバーが二人も自殺してるほどなのだから。
●それでもまだ希望を持って音楽を作ってた時期がこのセカンドアルバム。THE BEATLES たちが見込んだバンドだけあって、落ち着いたポップさとロックのフィーリングがバランスよく溶け合う耳に優しい音楽を鳴らす。ブルーステイストが香るギターやピアノが腰の座った感じを出していて、それでいて輪郭のハッキリしたメロディを鳴らす。アレンジのバラエティにも幅があって飽きさせない手数の多さが頼もしい。録音はさすがに古臭いと思うけど、その味をひっくるめて、この音楽にボクは「ブリットらしさ」を感じる。先輩たちが積み重ねた60年代の様々な実験の収穫を、ポップスとして刈り取っている感じが、煎じ詰まって「ブリット」要素に結実してる気がする。
●そして、このアルバムには名曲「WITHOUT YOU」が収録されてる。NILSSON MARIAH CARRY に後年カバーされる名バラードだ。見事にポップなこのバラードは確かに傑作なのだけど、プロモーションに失敗したのか本家の彼らは全く注目されることなく、1971年に NILSSON がカバーした途端に大ブレイク、シングルが全米全英で1位を奪取してしまう。BADFINGER の連中はどう思ったろう?自分たちの曲が、次の年には他人の大ヒット曲になってるなんて。とことん不幸。そんな不遇の彼らのポップネスが「ブリットポップ」の源流になってる。まずはそれを覚えておこう。




●今日もたっぷり無駄なこと書いたけど。
●一応、動画も貼っておこう。

●VIVA BROTHER「TIME MACHINE」




●MUMM-RA「SHE'S GOT YOU HIGH」




●KAISER CHIEFS「RUBY」




●YOUNG KNIVES「RUE THE DAY」




●BLUR「TENDER」(LIVE AT HYDE PARK 2009)




●BEADY EYE「BEATLES AND STONES」




●BEADY EYE「SOUL LOVE」




●BADFINGER「NO MATTER WHAT」




●BADFINGER「WITHOUT YOU」




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