●息子は Wii U のゲーム「スーパーマリオメーカー」に夢中だが。
ボクはボクで夢中なゲームがある。

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「ステーションメモリーズ!」
●いわゆる、スマホのGPSを利用した「位置ゲー」だ。とにかく色々な電車の駅に行って、スマホ画面のボタンを押す。駅にチェックインして点数をゲットする。たくさんの駅にチェックインするほどイイことが起こる。女の子に擬人化された電車っぽいキャラのレベルが成長していく。強くなった女の子キャラは、その駅を占拠してるヨソさまのキャラにダメージを与えてその駅を乗っ取る。いずれは誰か別のヨソさまにボクのキャラも駅を乗っ取られるが、滞在してられた時間の分だけ点数も高くゲットできる。…この手のリアルな場所に出向く行為を伴う「位置ゲー」と言えば、元祖コロプラ「コロニーな生活」とか、世界中でヒットしてる「INGRESS」とかが有名でしょ。でもそれらには全然ノレなかった。こいつはノッたなあ。インターフェイスがシンブルで簡単だからかな。ユーザーが少ないから競争が激烈すぎない感じがいいのかな。「艦これ」以降の女の子擬人化路線は、まーご愛嬌ということで。
●出不精のボクが外に出るいいキッカケになると思った。電車の車窓から風景を眺めながら知らない路線の知らない駅を訪れる。なんてステキなお散歩だろう。つーことで、毎日このゲームにログインしてる。平日でも帰りの電車をわざわざ遠回りする乗り換えを選んで知らない路線を使ってみる。知らない街にレコ屋があればますますうれしい。

連休の1日を、このゲームにまるっと費やしてみた。200以上の駅にチェックイン。東京都を縦横無尽。
結果からいうとヤリ過ぎた。アホ。普段は一日12カ所しかチェックインできないルールなのだが、貴重なアイテムを使って24時間チェックインしまくり状態にしたのだ。ここぞとばかりに、電車の旅を楽しむぞ。出発は朝7時前。ワイフがビックリ!「会社でもこんな早い時間に出ないのに、連休にそんな早起きするの!?」そんな反応を尻目に下北沢駅へ。
●まずは「小田急多摩線」を制覇。新百合ケ丘から枝分かれして多摩センター方面に行くヤツ。終点の唐木田って駅、路線表示の電光掲示板ではお馴染みだったが実際に行くのは初めて。なんもない場所だった…おそらくこれがボクの生涯で最初で最後の訪問になるだろう。
●切り返して、多摩センターから「多摩モノレール」に乗り換えてみる。ボクが就職して実家の国立を離れた後、その実家の近所で工事を始めたヤツ。やっとボクの人生と縁ができたな。さて、どうしてモノレールってヤツは気分をワクワクさせるんだろう。どんなモノレールに乗っても、そのちょこっと高い視点を音静かに滑っていく感じは、男の子の未来派気分を高ぶらせる。起伏が激しい多摩丘陵に立体感たっぷりで住宅が積み重なった風景は午前中の日差しにピカピカしてたよ。そして多摩川を渡り、立川駅に滑り込む。

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「未来世紀タチカワ」…ボクが生活してた90年代までは結構なヤンキーシティだったくせして。ボクの個人史において立川って街は、90年代の大学時代に数々のバイトをやった場所だ…コンビニ、カラオケ、テキ屋さんなどなど。同僚はみなヤンキーカルチャーの住人でバイクとかトラックとかにしか関心がなかったよ。小指が欠けてるオジさんもいたよ。そんなワイルドな側面は再開発で消えてなくなったけどね。今じゃ IKEA 様まであるからなー。
●しかも「アニメ&ゲームの聖地」的プロモーションまで展開。アニメ「ガッチャマンクラウド」やゲーム「東京ザナドゥ」の舞台になってるらしい。ファルコム「ザナドゥ」の名前を含んだタイトル出すなんて…最初の「ザナドゥ」はボクが小学6年生の時にプレイしてたPC向けゲームだよ。ゲームカルチャーの歴史もボクを形成する細胞に結構しっかり染み込んでやがる、と自分で再確認。

●さて、ここから「JR中央線&横浜線」八王子経由橋本を目指す。橋本から出発する「京王相模原線」に乗るためだ。橋本も10年前に仕事で何回か通った場所…クソ遠いと思ったよ。駅前ビルの中にレコファンがあったはずだが、とっくのとうに潰れてた。本当にレコ屋の絶滅は近いな…。
橋本から「京王線」で一気に新宿まで。一服休憩してから、今度は新宿から高尾山口行きへ。往復しないと全路線は制覇できないよ。途中、高校生の頃暮らしてた調布に降りて駅前を歩いた。あの頃バイトしてたドーナツ屋は潰れたのはもう大昔のことだが、初めてのバイト経験だった駅前パルコの本屋さんは健在だった。イケダやコバヤシとダベって過ごしたマクドナルドもまだある。レコ屋「タイムマシーン」の前まで行ったが、営業してない…。看板は残ってるから営業時間じゃないだけか?それとも潰れてるのか?健在としたらこのお店も長生きだよ…25年近く営業してることになる。
●なお、調布下北沢のように電車線路の地下化を果たした街だ。で、地下化は済んだが新しい地上部分はまだ整備中。駅の南北に二つのロータリーができる予定…現況は殺風景な広場だ…手作りフリーマーケットとかやってたけどね。現在完全地下工事終了目前&線路跡地の再開発工事がゴリゴリ進む下北沢駅前の来年くらいの景色はこんな感じなのかもしれない。下の写真は、そんな無粋な調布駅入口付近の様子。

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●さて、高尾山口は、ハイキングのお客でいっぱいだ。都会人の電車乗りのボクには無縁だ。即座に切り返して高尾駅から「JR中央線」で二回目の八王子&立川を通過し、そしてそのまま二回目の新宿へ。これで「京王線&JR中央線」を制覇したわけですわ。頭の中で一筆書きで効率良く路線を回るやり方を考える。いやー不毛だわ。んーと、次は「西武新宿線」を目指すか。

「西武新宿線」の始発駅があるビル「PEPE」にもレコファンがかつてはあった。で、やっぱり消えて無くなってる。ダイソーに変わったか?ABCストアか?…「西武線」は完全にアウェイだ。ボクの東京生活は中央線以南がメインで北側は全然ワカラン。適当に快速に乗ったはいいが、もうこの辺で不自然な早起きの影響で睡魔との戦いが始まる…ブラックブラックガムをキオスクで買ったわ。車窓の景色を眺める余裕は消え失せて、スマホのゲーム画面とグーグルマップをひたすらチェックするだけ。快速通過駅にチェックインするためには、接近中の駅をマップで事前に発見するしかない。くそ!二つ駅を取り逃した!バッテリーも切れかけてるから、バックパックに積んだMACからケーブルを引っ張り出して充電しながらプレイ。ムキになりすぎ。アホか。

●で、玉川上水という駅についた。さっきの「多摩モノレール」に乗り換えられる場所だ。立川以南のモノレールは制覇したが以北はチェックできてない。「西武線」は研究不足でやりきれないから、ここは「多摩モノレール」の制覇を優先して立川に戻ろう…今日三度目の立川。あ、立川ディスクユニオンには立ち寄った。エモのCD2枚買った。ちょっと遅めの昼飯を食う。

●今度は立川から川崎に伸びる「JR南武線」に乗る。渋い存在だが、かつて30年近く前、通学に使ってたゆかり深い路線だ。知らん間に新しい駅が増えたりしててあなどれない。この路線の溝ノ口駅を通過すると、「東急線」エリアが複雑に入り乱れる地帯に突入する。これを攻めるのが目的。川崎から速攻で「JR京浜東北線」蒲田へ。ここから「東急線」系を攻める…も、実は疲れてきた。
「東急線」は複雑だ…それぞれが「山手線」のメジャーな駅で地下鉄に接続してたりしててややこしい。自由が丘とか田園調布とかセレブ過ぎて縁のない土地ばかり。とはいえ、このエリアは以前から部分的にチェックした駅も多々あるので、今回は「東急多摩川線」といういかにもマイナーな路線を狙う。蒲田から多摩川という駅までちょこっと行くだけの路線。乗換えを駆使して「東急大井町線」…これも下位ランク二〜三番目くらいか?も半分くらい制覇した。
二子玉川までやってきたので、「東急田園都市線」というドメジャー路線で渋谷へ、そんで「井の頭線」下北沢にフィニッシュと思ったが、もう疲れがドッサリ肩の上に積み重なったので、渋谷の雑踏に突っ込む根性がもうガス欠状態。三軒茶屋で降りて、チンチン電車の「東急世田谷線」に乗り、豪徳寺から「小田急線」に復帰。そして家路に。帰ってみれば19時過ぎ。ふー12時間も電車に乗り続けていたよ。クタクタだよ。

●ということで、のめり込みすぎると車窓を優雅に楽しむゲームじゃなくなるってことがわかりました。忍耐力が必要!
もっとゆっくり街巡りするための楽しみ方を考えよう。イメージでは「ぶらり途中下車」だったんだけどな…どっかで「コンプリート欲望」の効率的発想に走ってしまった。一日に200駅とかアホか!アイテム使うのもうやめよう。一日12駅のシバリは適切だわ。…でも苦労の甲斐あってこれでコンプリートした路線は24本になったよ。全東京の50%の駅にチェックしたって。うふふ。わりと懲りてない。



●ゲーム経由から、話題を音楽に切り替えよう。

●キャラクターを前面に出す「非実在と実在の中間領域というコンセプト」音源を聴く。

●久しぶりに、カード系ブラウザゲーム、「ガールフレンド(仮)」も再開してみた。
●一時期、300日以上連続ログインというこれまたアホなハマり方をした、女の子カード集めゲームをもう一度再開してみた。業務上の必要から、フルネイティブアプリゲームとブラウザゲームの比較をしたかったからだ。表現力で限界のあるブラウザゲームの売上はどんどん下がってる模様。いっぽうネイティブアプリ系は、ワイフや娘ヒヨコが「ディズニーツムツム」とか「キャンディクラッシュ」とかで盛り上がってたり、「パズドラ」のゲーム実況をノマドがずっとニコ生 or YOUTUBE で眺めてるというほど賑わってる。だからこそのブラウザゲーム業界。撤退すべきか否かを考えるって仕事もあるわけよ。
●しかし「ガールフレンド(仮)」はまだ元気で670万人のプレイヤーがいるぞな。どんだけアクティブかは知らんが。

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数千のバリエーションを持つ女の子のカードをレベルアップさせて強く育てるゲームなんですけど…うーんと、駅と一緒で一種の「コンプリート欲求」につけ込んでるのかな。たくさんの路線をコンプしたいように、たくさんの女の子を収集したい感覚。別にカワイイとか考えてるわけじゃなくて、効率の良いやり方を考えてカードをゲットする感覚がパズルをとくような感じなのかな…。とにかく中毒性が強い…レコード/CD収集癖が強烈なボクに関しては。
●で、そういうヤツが世間には少なくないようで、このゲームはアニメ化されたんですよね一回。別にアニメになってもしょうがないからチェックしなかったけど。そしたら、人気キャラ「ミス・モノクローム」(常識感覚がズレまくったアンドロイド少女って設定)を主役にしたアニメのシーズン2が始まってるそうな。ん、今検索したらシーズン3も10月から始まるのね。すごいね。

ミス・モノクローム「私だけの物語」

ミス・モノクローム「私だけの物語」2014年
●このアンドロイドちゃんの野望は、人間社会の中でアイドルとして立身出世することらしい。でもトークが完全にボカロ風味で、おまけに常識不足でいつも失敗しちゃう。でも着々とステップをあがってるみたい。声優さんは堀江由衣さんという人…お、結構なベテランさん、音楽活動も活発じゃん。人間(しかもプロの人気声優さん)がボーカロイド風に歌うという、逆転現象がナニゲに面白いと思った。公式ページでは学祭でホログラムCGライブで実演しちゃってるよ。レンタル落ちで100円で購入。このシングルは二枚目らしいし、新譜の準備もされてるみたい。
●この前やってた「ミュージックステーション10時間スペシャル」では、初音ミクが生放送で出演。タモリさんと簡単なヤリトリまでして「千本桜」を披露してた。人間の声を再現するマシンと、マシンの声を再現する人間が同居するシーン、これが「2.5次元」ってヤツなのか。

みみめめMIMI「CANDY MAGIC」

みみめめMIMI「CANDY MAGIC」2015年
●ボカロタッチのボーカルに徹して擬似ボカロ/擬似非実在コンセプトを狙ったミス・モノクロームは、歌う人間の個性を離脱して独走を始めそうな感じ…ゲーム、アニメ、コミック、写真集、ライブ、グッズなどなどと世界観とマネタイズ領域が広がっているみたい。ではこのアーティストはどうか?
みみめめMIMIってのは、シンガーとイラストレーター(つまり今風に言って絵師)2者のユニットとして出発。音楽を歌う顔出ししない匿名的人格に、それに視覚的イメージとして絵師がカワイイ女の子のイラストを提供する。「みみめめ」は耳(聴覚)+目(視覚)を同時に刺激する、という意味があるという。顔出しせずに、イラストのイメージだけで押し切る、そのスタンスは以前にも他のアーティストでも例があったけど、視覚的タッチがソレっぽいという意味で、ミス・モノクロームからこの音源をすぐ連想した。
●しかし、去年の6月から顔出しNG路線を放棄。ボーカルは声優のタカオユキという人物で、以後はこの生身の女の子が活動を牽引している模様。イラスト要素はジャケのみ程度?これは少々いびつだなあ。バラしたらファンタジーの余地が何も残んないじゃん。
ミス・モノクロームは、最初から実態「中の人」が堀江由衣という声優が担ってると明白だったのに独自世界観を膨らませている。こちらは全てを隠していたのに、中の人が出張ってきたらなんかシラけてしまった。うーむ、似ているようで似ていない。難しいなあ。
ミス・モノクロームも、みみめめMIMIも、音楽的にはストレートなアイドルポップス。普通に声にエモーションを乗っけているみみめめMIMI よりも、擬似ボカロを演じるモノクロームの方が新鮮だったかな。

さよならポニーテール「新世界交響楽」

さよならポニーテール「新世界交響楽」2014年
●実在の人間の気配を消して、童話から抜け出たメルヘンキャラを表に出すアーティストとしては、先駆は彼らだろう。最初は低血圧系女性ボーカル3人体制だったのが、いつのまにやらミュージシャンやプロデューサーや「神さま」なんてポジションまでできて、現在12人のキャラ体制になってる。ボカロとは別次元のベクトルの中で、ウィスパー系ボーカルとメランコリーな音楽が存在の儚さをそこはかとなく感じさせて、その輪郭線を非実在にボヤけさせてるイメージが注目だった。
●ただ、このシングルにあっては、アニメ「キルラキル」というドタバタした作品のテーマとあって、珍しくアップテンポで疾走感とキラキラポップス感が増量。もっと投げやりだったイメージイラストも、クッキリしたアニメ絵になった…「キルラキル」のテイストとはまた違う気がするけど。ボーカル隊は女子5人体制になってるが、匿名的で役割分担も不明なほど均一なニュアンスのシンガーたちなので、非実在の湯気の中で陽炎のようにつかみどころがない。ちょっとメンバー(キャラ)が増えすぎた瞬間は、ウザいと思ったボクだったけど、ある意味では世界観を拡張することにきちんと戦略的であって、そしてそれに成功もしている感じがする。


●アーティストとして顔出しをしないという戦略。

ANDROP「ONE AND ZERO」

ANDROP「ONE AND ZERO」2012年
●このバンドは、2009年の結成時からこのアルバムの段階辺りまでは、自分たちの素性を全て隠して、パプリックイメージを全部このジャケにある「三角形と円を組み合わせたアイコン」に象徴させるという戦略をとってた。この記号的なイメージで最初は勝手にテクノ系のアーティストだとボクは思い込んでいたくらい…。でも、その実体は実にテクニカルな技術とエモ的ドラマを楽曲に織り込むロックバンドだった。楽曲至上主義の延長で、ビジュアルイメージがその楽曲の聴こえ方にバイアスをかけない配慮、とされてるみたいだけど、バンドの皆さんがシャイな感じもする。現在ではアー写からメンバー氏名まで男性4人のプロフィールがキチンと公開されてるけど、メジャーブレイクしてライブ映像もリリースしてく中では隠しようもないという判断か。
●バンドサウンドは実にタフなんだけど、ボーカルが透明感ある甘いファルセットで、そのアンバランスな対比関係が強烈な個性とポップネスを放射してる。清々しい炭酸水みたい、と比喩すればいいかな。マスロックのような質感さえ感じさせる緻密なリズムアクセントや端正なギターリフ、展開の複雑さは、楽曲を小難しくするもんだけど、このボーカルのスウィートネスが全ての無垢を背負って独自の世界を描いてる。そんときに、あの記号は確かにバイアスを取り払う護符のような存在になっていたかも。

AMAZARASHI「夕日進行ヒガシズム」

AMAZARASHI「夕日進行ヒガシズム」2014年
●ギターボーカルの男性とキーボードの女性の二人組ユニット。彼らはライブにおいても顔出ししないというステージ前面に幕を張りそこに映像を照射してバンドはその裏側で演奏する。これを結成以来現在でも続けているとな。GORILLAZ みたいだね。この前のライブでは、そのプロジェクション映像が3D演出になって観衆はメガネでライブを見たとな。そこまでいくとすごいね。ANDROP のボーカルギター内澤崇仁青森県八戸市出身で、AMAZARASHI のフロントマン秋田ひろむ青森県上北郡出身。青森ってそういう土地なの?秋田ひろむは現在も青森在住とな。相方の女性キーボーディスト・豊川真奈美は名前以外は何もわからないぞ。匿名性強し。
●しかし、秋田のボーカルとリリックは、暑苦しくて押し付けがましくて耳障りで…。なるほどこれは確かに「雨ざらし」だわ。世界を全部敵に回して、孤立無援の戦いを自分に強いている。徹底的に不利な戦い。世界どころかきっと自分自身すらが敵だろう。いや最強最悪の敵かもしれない。そんな場所から魂の歪みや淀みを不恰好にねじ切って投つけるような咆哮がココには鳴っている。しかし、その叫びはありがちなシャウトでごまかされてないクッキリとした日本語…ある意味でポエトリーリーディング。だからこそより一層、聴く者にとっては耳が痛い。そんなメッセージは生活のBGMにならないからね。でも、敢えて言えば、そんなメッセージだからこそ、世界に顔を晒して対峙してみてもらいたい、と思ったりもする。


GREEEEN「あっ、ども。はじめまして。」

GREEEEN「あっ、ども。おひさしぶりです。」

GREEEEN「あっ、ども。はじめまして。」2007年
GREEEEN「あっ、とも。おひさしぶりです。」2008年
●顔出ししないアーティストってのは遡れば色々でてくるだろうけど、そういえばこの人たちも顔出ししてないよなー、と思ってCD棚から引っ張り出した。ご存知の通り、歯科大学の仲間によって結成され、彼ら四人は今もしっかり歯科医として働いている。そんでメディアに顔出しもしないし本名も明らかにしてない。ライブにおいてもシルエットだけしか見せてないとな。
●ボクが彼らに注目するのは、「着うた」時代にブレイクしたアーティストだからだ。以前にこのブログに書いたのだが、携帯電話とヘッドホンで聴く「着うた」的ダウンロード文化の到来が、青山テルマ、加藤ミリヤ、西野カナのような「ケータイ系」シンガーの活躍を準備した、ってのがボクの自説だ。(詳しくはコチラ→ http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1620.html)で、これを男性アーティストに当てはめると… GREEEEN になる。と、先日音楽業界の人と会話してて指摘された。おー目からウロコ、そういえば時代的には彼らのデビュー時と「着うた」全盛期はカブってる。2007年&2008年の連続で、日本ゴールドディスク大賞「着うた/着うたフル」ソング・オブ・ザ・イヤーを受賞している。代表作「キセキ」「日本で最も多くDLされた楽曲」としてギネスブックに認定されてる。
メディアの中で本人/バンド不在においても関係なく彼らはヒット。アルバム単位よりもシングル、いや楽曲単位でのヒットの印象が強い。豪華なCDアルバムでたっぷり聴くタイプの音楽ではなく、一曲を長く愛してもらうタイプの音楽だったのだ。これが「着うた」時代のユーザーにフィットした。人を食ったようなパブリックイメージ、ジャンル越境ミクスチャーロック感覚と、ラップともとれるほど饒舌で密度過多なリリックは、青山テルマのような内省的バラードとはタイプが違うと思ってたけど、パーティモードでない楽曲となると、シリアスなリリックがバラードとしての奥行きを持つ…それが「キセキ」というメガヒットの特徴。息子ノマドが小学生の時にカラオケで最初に選んだ曲がこの「キセキ」だった時はビックリしたよ…そこまで浸透してるのかこの曲は。2009年の甲子園行進曲にも選ばれちゃってるよ。
「着うた」時代には、彼らのような「着うた」ネイティブなアーティストとリスナーが生まれた。新しい音楽メディアが音楽のスタイルや聴き方を革新することがあることを証明しているケースが、この GREEEEN という存在だ。今年日本市場で本格化した「定額制音楽配信サービス」(サブスク)からも、新しいアーティストや新しいリスナー、新しい表現が生まれることを、ボクはすごく期待している。

CLARIS「STEP」

CLARIS「STEP」2014年
●こちらは顔出ししないアニソン系女子シンガー2人組。2009年にニコ動で「うたってみた」的な活動を開始、2010年にいきなり抜擢され KZ プロデュースでメジャーデビューするも、彼女たちはなんと当時中学生、顔を出さない(出せない)ままの活動となった。2012年に中学卒業というから、現在彼女たちは高校生ってことになり、で顔出しはしないまま。去年はメンバーチェンジもあって、クララ+アリス(=だからユニット名がクラリス)からクララ+カレンになってるらしい。出さない戦略というより出せない事情をどう逆手に取るか。ネット匿名世界からのフックアップというアーティスト発掘回路の副産物みたいなものでもあるよね。ボカロPの珍名がネット匿名世界出自の名残だったりするのと同質。
●ボクとしては、アニメ「魔法少女まどかマギカ」の主題歌「コネクト」を彼女たちが担ったことが印象深くて。あのアニメはダークなエンドテーマも気になる…あっちは KALAFINA か。アニソン系、声優系、予告通り勉強始めましたよ。ちょっとづつだけど。
●このシングル表題曲「STEP」もデビュー曲を手がけた KZ の作詞作曲編曲の全面プロデュース。透明感あふれる彼女たちの持ち味を得意のキラキラビートで空に浮かべていく内容。顔出ししないコトが、声質の透明感の純度を増してる気がする。ちなみにこの曲はアニメ「ニセコイ」の後期主題歌だったそうな。カップリング曲のライター KOH CLARIS の仕事だけでなく「THE IDOLM@STER」関連の作品にも多く関わってる模様。





●さて、動画、いいのがあるかなあ?

●ミス・モノクローム「私だけの物語」…オーディエンスの反応がすごいね。




●みみめめMIMI「CANDY MAGIC」…イラストキャラ要素ゼロ。キャラ設定は、この声優さんを売りたいためだけのギミックだった?




●ANDROP「WORLD. WORD. LIGHTS.」…この後からは本人たち出演のMVが中心になってく。




●AMAZARASHI「穴を掘っている」…樹海で自殺願望ツイートをプリントし続ける。




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