2月の大阪旅行は面白かったなあ。
●また新しい発見や、新しい気づきがあった。

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日本橋が興味深かったよ。「にほんばし」ではなく「にっぽんばし」ね。「ぽんばし」って略す言い方もあるっぽい。
●堺筋の「でんでんタウン」という電気街は東京・秋葉原と同じ風格で、そして秋葉原と同様にオタク文化の巣窟になってた。堺筋から西に一本ずれた道は「オタロード」と呼ばれてて、写真にあるアニメイトをはじめ濃ゆいお店があるようだ。この一帯に古風なCDショップもいくつかあるみたい。さっと歩いただけで3軒くらいはあった。K2 RECORDS のような強烈なお店があると知っただけでも価値があった。なぜかエロDVD屋が異常に多いのは気になったけど。


ユニバーサルスタジオ・ジャパンで考えたこと。
●実は、ボクの仕事が最近変わって、コンテンツのライセンス契約とかそれにまつわる利率配分とかを一気に勉強する機会があって。「知的財産管理技能検定」などの資格取得が会社に伝わって、いきなりそんな仕事が回ってきたのだ。そんな経験が、これからダラダラ書くことのヒントになってる。

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USJは、とりもなおさず、知的財産のカタマリだ。
この空間では、様々な著作権利物や商標、ブランドなどなどが絡み合ってお客さんを楽しませている。「ハリーポッター」がいる。「ジュラシックパーク」がある。「セサミストリート」がいて「スヌーピー」がいて「ミニオンズ」がいて「ウッディ・ウッドペッカー」がいて「ビートルジュース」がいて「スパイダーマン」がいて「ジョーズ」がいて「ターミネーター」がいる。「ウォーターワールド」「バック・トゥー・ザ・フューチャー」がある。これに加えて、クールジャパンな日本の知財コンテンツが盛り込まれてる。「進撃の巨人」「エヴァンゲリオン」「ハローキティ」「モンスターハンター」「バイオハザード」「妖怪ウォッチ」。そんで生身の人間としての「きゃりーぱみゅぱみゅ」
●で、ここでアレコレを楽しむためには、ものすごく高いチケット代がかかる。基本料金に対してコース別にアレコレ値段か乗っかってくる。結果一人15000円を超える!高え!マジ高え!しかしエクストラ料金を払ってファストパスを手に入れないと4時間待ちの行列に並ぶことになる…エグいぞ!覚悟はしてたがホントにハンパないぞ!
●この高額なチケット価格の内訳比率には、知的財産権のライセンサーへの配分がガッツリ乗っかっているんだろう。つまり、USJが売っているのは「知的財産が織り成す物語への没入体験」というわけだ。「物語〜消費」の文脈って語られて久しいけど、こんだけハードルの高い価格設定でもお客さんが溢れかえる現場を見せつけられると、「物語」の強さが世間に定着し、それが「知的財産」という名前でハードに売買されてる生々しさがプンプン臭ってくる。

●この意味では、東京ディズニーリゾートサンリオピューロランド性質が同じだ。ディズニーサンリオキャラクター=知的財産が最高のホスピタリティで迎えてくれる。
●一方、同じアミューズメントパークでいながら、東京ドームシティ、富士急ハイランド、としまえん全然質が違う。富士急ハイランドが売りにしているのは、「最新鋭の絶叫マシーンが提供する極上のスリル体験」だ。ここには「知的財産の織り成す物語」はない。反対に言えば、USJの絶叫マシーンは「スリル」なぞ提供しない。子供でも怖がらずに乗れる程度のホドホドぶり。きゃりーがVRゴーグルの中でピッタリ付き添ってくれるカラフルなライドは全然怖くない。富士急ハイランドのチケット売上は新型絶叫マシーンの減価償却や新規設備投資の原資で、きっと知的財産権のライセンス配分なんて混じってない。ボクら消費者が買ってるものは、この2者で全く異質なものとハッキリ気づいてしまった。
●もう少し突っ込んで言えば、USJの知的財産権ビジネスは、むしろジブリ美術館藤子F不二雄ミュージアム、はたまたアンパンマンショップの方に近い。さらにつっこめば、これまた知的財産権のカタマリであるパチンコ屋さんにとても近い。大阪の街はマルハンの看板がすごく目立ってて、これに気づいてしまった。パチンコは巨大ビジネスだが、その巨大さは有名知財のライセンス料金に流れ込んでいる。お店は新装開店を繰り返して絶えずバージョンアップされる最新パチンコ台をゴッソリ入荷する。この設備投資の中にライセンス料がたっぷり含まれてる。で「エヴァ」という知財は、USJで3Dメガネをかける人と、パチンコにお金突っ込む人の両方から収益をあげる。ちなみに、パチンコとスマホ課金ゲームのユーザーはカブるという話があるが、スマホゲームも知財のカタマリだ。

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ボクはバカなので、有名知財の描く物語に深く深くハマり込む。お金も使う。
「進撃の巨人」アトラクションのそばに、フードスタンドがあるのです。ここのメニューがいい。「遠征袋〜サシャが盗んだハムで作ったサンド&芋〜」大食漢の女子隊員・サシャは食い意地が猛烈で手も速いユーモラスな設定。巨人を相手にして虫ケラのように死んでいく陰惨な兵団の中で、悲壮感と無縁なチャーミングさがある。そんな彼女が倉庫から盗んだ芋!これは食べたい!しかし!これが高い!2690円!びっくりするほど高い!
●内容は、バターで茹でたジャガイモまるまる一個と、厚切りハムを挟んだサンドイッチ。これが彼らが所属する調査兵団の徽章をプリントした麻袋に入ってる。麻袋なしでも1590円。これが4人分ともなると…今回の大阪旅行の中で一番値の張るゴチソウになってしまった。これを道端にしゃがんでムシャムシャ食べる。すげーこんな高いイモ食べたことないわなー。そう思いながら素手でジャガイモをかじる。
●これが「物語を買う」という行為だ。イモにお金を払ってない「サシャが盗んだ」設定にお金を払っている。さらにもっと立派な商品もあった。主人公たちが身にまとう「立体機動装置」1分の1スケールモデルだ。これが10万円を超える。「エヴァ」アトラクションでは「エヴァンゲリオン4号機」フィギュアが56000円で受注生産を受けていた。アニメ作品本編では全く描かれなかったエヴァ4号機が活躍するという意味で、このアトラクションはファンにはたまらない価値があるし、フィギュアもここだけでしか買えないという意味でも稀少価値が生まれる。上の写真は「ハリーポッター」に登場する「オリバンダーの店」。魔法の杖を扱う専門店をリアルに再現している。で、ガチに魔法の杖を売ってる。一本4000円前後。ハリーポッターモデルだとか…シリウスブラックモデルだとか…でもただの棒だよ!なぜみんな夢中になって買うんだ?魔法のホウキまで売ってたよ。「ニンバス2001」…5万円超え。ヒヨコ、ハリーのホウキが売ってるよ…ヒヨコ「あれはマルフォイのホウキ。ハリーのはニンバス2000だよ」コイツ「物語」に深くのめり込んでるぞ…。

豊かに成熟した日本の消費社会には、価格を決定する余地が他にないのだろう。
日本橋・オタロードに溢れるオタクグッズも、衣食住に奉仕するモノじゃないし、何かの目的に対する「機能」で価格が決まっているわけでもない。よくできたフィギュアには、原型師をはじめ職人の技術が入っているだろうが、価格を左右するのはそのキャラクターのライセンサーだ。アニメにお金に落とす人がこんなにいるのに、アニメーターの待遇は悪いままという矛盾もここにはじまるのかも。モノの価格は何によって決められているのか?ボクらは何に対してお金を払っているのか?
映像や音楽、そして出版系コンテンツまでが、ネット経由の情報として伝送される時代に至って、人は何にお金を払うのか?印刷代でもない。パッケージ代でもない。実体が見えない。消費者には直接イメージしづらい流通コストは依然バカにならないので売り手は既存の産業構造から無縁にはなれないが、消費者の心理はどんどん変貌していく。納得して払えるお金と、イリーガルでも無料でかまわないと考えるお金。無料でも無視される商品もあれば、高額がゆえに注目される商品も出てくる。
その時に、商品にどんな物語を背負わせることができるのか、そんなデザイン感覚が問われることとなる。「知的財産」とは、財産とされるまでに成熟した「物語」だ。自分の商品にその「物語」の力を帯びさせたいと思う者はその対価を支払う。「物語」を生み育てて「知的財産」として売りたいと思う者がいる。今の日本の資本主義はこの段階に到達している。
ここに実体のない脆さを感じる…「物語」が共有できない者には買えないモノが増えていくのだから。「クールジャパン」はスムーズに輸出されているだろうか?そうは思えない。大きな「物語」は生まれるだろうか?小粒の「物語」がパラパラと散らばっていくだけなのではないだろうか?


「吉本新喜劇」を見に、なんばグランド花月にも行ったんだ。

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「吉本新喜劇」ってのは、関東文化圏に育ったボクにはナゾの存在だ。
●そもそも、果たして面白いのかどうかも定かではない。この前のこのブログでは「面白かった」と書いたが、関西文化圏の人々があれだけ愛着を感じるだけの大きな価値があるかどうか?実は未だに全然理解できてない。そりゃなんとなく笑っちゃったが、そこまですごいモノかどうかは自信が持てない。実はチケットを取るのも大変で、夜の回をギリギリゲットできたほど。時間になって劇場に向かえば公演を見終わった人とこれから見る人で大混雑。芸人さんグッズのお店も大繁盛。キャラ化された人気芸人さんのキグルミがおもてなし。でも、そんなにスゴイの?全然わからない。

●これは、USJがボクにとって価値化された「物語」を提供していたケースの反対。
「吉本新喜劇」に関しては、ボク自身がその「物語」の文脈の外にいるケースになる。
●ボクが文脈の外にいるくらいなのだから、ワイフやコドモたちは完全に準備がない。大阪旅行の予定を組み立てるにあたり、ボクが「吉本新喜劇」を事前に YouTube でワイフに見せたら、実はワイフは猛反対した。「私、これは無理!絶対楽しめない!」ボクも楽しめるかわからない、むしろ楽しめるか実験したい、なんて意図を表明したらホントに勝ち目はないので、とにかくムリヤリねじ伏せて納得させた…。これこそ、チケットの値段も取る手間も全く釣り合わないお金の使い方だ。夜の回で一人3000円。高い?安い?ボクも判断がつかない。コドモたちも全く説明抜きで劇場に引っ張り込まれたカタチに。「関西ではみんな子供のころからテレビで見てて大人気なんだ」くらいは説明したが…それ以上はボクも知識ないからね。
●結果、長男ノマドは半分寝てた、いや75%くらい寝てた。ワイフは元々どんなお笑いにも興味はないから淡々と付き合ってた。ヒヨコだけは無邪気に笑ってた。ヒヨコは異文化に対してなぜか異常にハードル低いので、どんなムチャぶりにもソコソコ反応する…モロッコ連れて行った時も、自分用のサンダルのサイズを店員さんに勝手に注文してた。それでも早口の関西弁は聞き取れなくて面食らったと言ってた。
●ボクは…ホテルに帰ってからベッドの上であの「ズッコケ」をやってみた。誰かが登場したり、お決まりのギャグを放つと全員でやる「ズッコケ」。柔道の受け身をとるように。ズッコケ!何回かやってみると、なんかうっすらと面白くなってきた。そうやって理解を徐々に深めるしかないと思った…。あの「ズッコケ」に関しては、その公演の座長だったスッチーさんが言語化してくれて意味が明白になった。ズッコケ!「なに一人でこけてはるの?すち子さん」「だってずいぶんとケッタイな登場の仕方しはるから」「どこもケッタイやないやないけ!」はーん、あのズッコケはケッタイな出来事や人物に対するリアクションなんだー。理解理解。でもケッタイってそもそもどんな意味?

吉本興業コンテンツの海外展開をアジア地域中心で行っているはずだ。「笑いは世界の共通語」みたいなキャッチフレーズを何年か前に聞いたことがある。ところがどっこい、今回の「吉本新喜劇」で、これをそのまま海外に輸出するのはとても大変だぞ、と思ってしまった。これこそガラパゴスだ。特別な言語と特別なルールを了解して初めて意味が伝わる。こりゃ子供の頃からの習慣と鍛錬が必要だわ。
●その新喜劇の前段にあった漫才も、かなり難しい。いや日本人のボクだから漫才フォーマットは普通に理解できるけど、外国人はどう思うだろう?最初にまくらの話題があって、何かのキッカケから「それじゃちょっとやってみるか?」になる。あとは日常生活の「あるある」と、それを微妙に逸脱する違和感が舞台装置なしで繰り広げられる。それが面白いはずなんだけど、日本人の日常生活「あるある」が共有できてなかったらどうなのコレ?「コンビニあるある」で自動ドアが開くジェスチャー。あれ、外国で伝わるか?むしろ「お笑い」こそが実は海外移植が一番難しい分野なんじゃないかと思った。
USJも、日本のコンテンツを積極的に取り込んで売上を伸ばしたはずだ。アメリカ・ハリウッドの世界観を面白がるはずが、いつのまにか「ワンピース」とかに手を出して…今やごちゃまぜ。でも、これは、アメリカのキャラクターと物語だけでは、日本人に全然響かなかったことの証明になってる。ぶっちゃけ「セサミストリート」エルモくんじゃ日本の子供は親しみ感じないだろう。「ターミネーター」「バック・トゥ・ザ・フューチャー」も所詮80年代映画で、90年代以降に生まれたキッズには何のリアリティもないもんね。「物語」の共有はホント難しいよ。


●音楽も大阪で。特に、NMB48 に注目してみた。

オール巨人「天国への手紙/通天閣も笑てるわ」

オール巨人「天国への手紙/通天閣も笑てるわ」2015年
●もうこのへんになってくると本当に意味がわからなくなってくる。オール巨人師匠がウタ歌うってどんな意味があるの?これスゴイことなの?昭和歌謡マジど真ん中なんですけど。「人生二度漬けかまへんよ ほら通天閣もわろてるわ」串カツの歌なのか…。そしてもう一曲が「あんじょうやりや 2015」。1982年にこの原曲「あんじょうやりや」で彼はソロデビュー(ジャケ背景に当時のポスターが貼ってある)。その楽曲を30年以上空けてリレコーディングということで。作曲は「大阪で生まれた女」で有名な BORO。1982年のEP盤も確かにレコ屋では見たことがある。当時のマンザイブームの頃を考えたら、もっと浮ついた曲でもよかったのに。ザ・ぼんち「恋のぼんちシート」でいいじゃん(この曲、作詞作曲:近田春夫、演奏:ムーンライダーズなんだって)。なのに、実にしょっぱい男女の離別の歌謡曲。こうなったら、原曲も300円くらいだったら買おうかな…。
●あ、この人、明石家さんまさんとほぼ同期、厳密にはやや後輩なんだって。うわーもっと古い人だと思ってた。いや、さんまさんの現役感がハンパないのか。

NMB48「世界の中心は大阪や 〜なんば自治区〜」

NMB48「世界の中心は大阪や 〜なんば自治区〜」2014年
「吉本新喜劇」の拠点・なんばグランド花月のお向かいのビルの地下に、「NMB48劇場」は存在する。花月の建物自体の中にも「AKBカフェ&ショップNAMBA」というお店が存在する。NMB48吉本興業は関係が深い。秋元康さんの監修は前提とはいえ、NMB48 のマネジメントは吉本の系列会社が担っているのだ。 他の地方グループは AKB 本体のマネジメント会社 AKS が主導権を持っているのに、ここだけちと事情が違うらしい。

●もう少し検索してみたら、実際のマネジメント会社の名前は「KYORAKU吉本ホールディングス」!おお、ここでパチンコ業界大手企業KYORAKU が登場してきた!二者の合弁会社だが出資比率は80:20で KYORAKU が強い。社長は、よしもとクリエイティブエイジェンシー社長・岡本昭彦氏(元ダウンタウンマネージャーで、昔よくテレビ出てたよね)が兼任。どちらも本気です。KYORAKUって大阪の会社だっけ?と思ったら名古屋の会社。SKE48劇場のある「サンシャイン栄」(あの観覧車がドテッパラにくっついている建物です)もこの KYORAKU の系列施設でした。SKE48 もかつては彼らの系列会社がマネジメントしてたという。AKBグループとめっちゃ縁の深い会社なんだな。AKBの地方進出を促した会社なのかもしれない…。
●で、やっぱり、という印象でありますが、本業であるパチンコ/パチスロの開発・生産・販売においては、AKB を存分に使った機種を何種類も出してます。今の最新機種は「CRぱちんこAKB バラの儀式 Sweet まゆゆVersion」だって。ともかく、ここでもアイドルという「知財」〜「物語」がパチンコという娯楽に付加価値を与えている現場があり、そのために立派な大人たちが大きなお金と手間をかけてビジネスの仕組みを真剣に作っている様子が見受けられるのです。「物語〜消費」ってフワッとしたユーザー視点の言葉だけど、その商材供給を整えるためには生々しくてタフなビジネスがあるってのが理解できちゃう。コンテンツのライセンサーとライセンスを活用したい者の共闘関係。パチンコ屋さんは日本全土に存在してて、握手会じゃ到達できない地方からも収益を絞り出してくれる。伸び悩むCD売上やライブの券売・物販で回すより、ずっと手堅い収益スキームだよね。

●でもさ、アイドルそのものに魅力があることが、全ての大前提。ボクはパチンコ打たないしね。
●アルバムリード曲は「イビザガール」大阪なんばから地中海リゾートアイランドへワープ。メンバーみんなが水着で元気いっぱいに踊るポップス。でも、せっかくの世界的な巨大クラブがひしめくイビザなのに、クラブミュージック要素はゼロで残念…と思ったら、先行シングル曲「カモネギックス」がギンギンに EDM風 てかユーロビート〜ハイエナジーでありました。よりトランシーなリミックスも収録ですわ。カモネギックスっつー意味わかんないフレーズの連呼もむしろクール。
●DVDもしっかり見ました。「チームN 3rd Stage ここにだって天使はいる」公演。この時期の NMB には柏木由紀ちゃんもAKBから兼任所属しているのね。ボクが知ってるメンバーは、クールでシャープな山本彩ネエさん。革ジャンで武装してエレキギターを演奏するソロ楽曲「夢の dead body」って曲がカッコイイねえ。それと…渡辺美優紀って子には見覚えがある…明るくて元気な子。他の子のことも知りたいと思って公式HPのプロフィールページを見たら…あらら、なんだか大勢がすでに脱退卒業しちゃってるみたいだぞ?!このアルバム一昨年のヤツだよ、そんなに昔じゃない。新陳代謝が激しすぎるよ!
●アイドルの「物語〜消費」ってのは、女の子がステージにデビューして、少しづつ成長して、グループの内外で活動して、立派な役割を担っていく過程に、ずっと寄り添っていく、応援する、ただひたすら愛でる、みたいな姿勢だとボクは思ってる。目をつけた女の子の、ステージデビューから卒業引退まで、きっとその子の人生にとっても一番輝かしい時期を、全部眺め切ったらそれは実に達成感があることだろう。アイドルファンはリアル世界に進行するコンテクストとしての女の子の「物語」を読む技術を持つ人。秋元康を中心とした運営/マネジメントサイドがその女の子に何を課すか、何を期待するか、という周囲環境をもメタ視点で俯瞰して「物語」を読み込む。それが醍醐味なのだろう。とはいえ、女の子が消費され尽くして退場するペースが早すぎるのは、ちょっと心配だけど。

NMB48「DONT LOOK BACK」

NMB48「DON'T LOOK BACK」2015年
●このシングルは、このジャケの中央にいるメンバー・山田菜々ちゃんが卒業するタイミングでリリースされたものだ。前述の山本彩、渡辺美優紀に挟まれてる彼女は、ボクが好感を持ってた娘でして。甘ったるい声とネイティブ大阪弁で楽しくMCをこなす様子は、このグループのムードメイキングに大きく貢献しておりました。山本彩ちゃんがどこか超然とした強いリーダーのオーラを出しているのに対し、山田菜々ちゃんはワイワイ賑やかな大阪テイストをチャーミングに演出し、メンバーのキャラをうまく引き出すべく空気を混ぜ返す役割を果たしているという印象だった。この時は TEAM-M のキャプテンという位置付け。
●でもボクは真摯なファンではないので、今回この記事を書くにあたってアレコレ検索して、初めて彼女がグループを卒業したのを知った。わーワリとショック!他の娘が抜けても特に何も感じないけど、この娘は惜しいなあ。「DON'T LOOK BACK」はグループを去りゆく彼女へ捧げられた曲なのだろうか。しかし甘口な彼女には意外なほどハードでアップテンポなナンバーになってる。「♪振り向くな!昨日より前にでろ!後ろに夢はない!一歩でも踏み出せよ!昨日の自分捨てて!」秋元センセイからの檄と受け止めればイイかな。
「TYPE-B」盤だけに収録されてる曲「みんな、大好き」山田菜々ちゃんのソロ楽曲。「♪自分で決めたことなのに 涙が溢れ出て止まらなくなる 私のこんなわがまま とても優しい目で聞いてくれた」本来の持ち味のスウィートネスで、メンバーやファンに対して感謝の気持ちを歌う。彼女の卒業を演出する運営のストーリーテリングがいいねえ。運営という名の「物語」の書き手と、ファンという「物語」の読み手、「物語」を演じる女の子本人。全員が共犯になって、リアルの中にファンタジーを作り出す。

NMB48「らしくない」

NMB48「らしくない」2014年
山田菜々在籍の時代の様子をもうちょっとチェックしたくて、一枚前のシングルもチェック。もちろん TEAM-M メインの「TYPE-B」盤を入手。同じシングルでも収録曲が違うアイドル物件の買い方、やっと飲み込めたような気がする。まーセンターっぽい位置で活躍してるけどド真ん中ってワケでもないので、たっぷり堪能ってワケにはいかないけど。
●ただ、ビデオクリップの速いカット割りの中で、どの娘がナニしてるのか必死に観察するようになるよね。ん?この子も可愛いかもしれないぞ、この子はいい動きするんだな、ショートカットって個性的だね、今のはイイ表情だ!とかとか。その瞬間は音楽は完全に聴こえなくなる。この時、何を消費しているんだ?と問われれば「音楽」ではなく「アイドル」だな。間違いない。
●ビデオクリップには、キダタロー氏が出演。さすが大阪!そして最後にアワアワパーティ!ジャケでみんながアワだらけでしょ。イビザ島の有名クラブ AMNESIA の有名すぎる演出からインスパイアされてるのだろう。本物のアワアワパーティはアワの量が人間の身長を超えて溺死寸前まで追い詰められるらしいですが。
●さて、グループを卒業した後の山田菜々は、よしもとクリエイティブエージェンシーに移籍してピンのタレントとして活動中。得意のトークを活かしたお仕事をしてるみたいだね。

●さて、ここまで NMB48 を研究してみて、新たに興味を持ったのは須藤凛々花って子。哲学者になりたい!と言い放つズレっぷりや、NMBなのに東京出身とかが違和感出しまくりの華奢な存在感の女の子なんだけど、なぜかTBSのCS系サービス「TBSチャンネル」ガチの麻雀番組に出演してる。その名も「NMB48須藤凛々花の麻雀ガチバトル トップ目とったんで!」←だから東京出身だろって…。そこで吉本芸人や元AV女優・及川奈央「アカギ」「カイジ」福本伸行センセイとマジで麻雀打ってるっぽい。別の意味での人生哲学学べそう。なんだこりゃ、マジ見たい。配信とかで見られないのか?
●そんで、この須藤凛々花山田菜々卒業後の次のシングル「ドリアン少年」2015年でいきなりセンターに抜擢されちゃった。がんばってね。

きゃりーぱみゅぱみゅ「キミに100パーセント/ふりそでーしょん」

きゃりーぱみゅぱみゅ「キミに100パーセント/ふりそでーしょん」2013年
AKB軍団とは別格のポジションを確立し、青文字系ファッションのカリスマからハラジュク/カワイイの女神へ進化して、とうとう生身の人間でありながら「クールジャパン」政策の重要輸出品目になってしまった、特別な女の子にもちょっと言及。なにしろ、エヴァバイオハザードと肩を並べて、USJのアトラクションになっちゃうんだからね。
●このシングルはデビューから4枚目の、彼女が二十歳になる頃の作品。だから「ふりそでーしょん」。キティちゃんの年齢なんて考えたことないように、彼女も年齢なんて超越した存在のように思ってた。この段階でやっと二十歳って、自己演出に長けた素晴らしい才覚がホント早熟だったことに改めて戦慄するわ。あと、こんだけトリッキーな自己演出をしているのに、テレビのトーク場面だとフラットに常識的で礼儀正しい立ち振る舞いをするのが好き。へんなキャラ演出をしないトコロが彼女の特別。すっとんきょうなキャラ作りはテレビの中でホントうじゃうじゃ跋扈してるけど、彼女は変人じゃないし変人であるフリもしない。だって、彼女は自分の美意識を売っているんだもん。それが彼女の「物語」「知的財産」

●ということで、「知的財産権ビジネス」「物語〜消費」を、大阪USJ & 吉本新喜劇〜NMB48 オマケにきゃりーまで行って、モニャモニャ考えたことを、またしても誰も読めないようなテンションでだらだら書きましたとさ。すいません!


●動画も拾ってみる。

●ユニバーサルスタジオ・ジャパンの「クールジャパン」コンテンツを紹介。きゃりー中心に。




●NMB48「カモネギックス」




●NMB48「DON'T LOOK BACK」




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