●娘ヒヨコの就職希望先は、「世界ふしぎ発見」のミステリーハンターだとな。
●彼女たちは、世界中のどんな食べ物でも、抵抗なくパックリ食べてイイリアクションをするよね。アレ、立派な才能が必要。実際は結構キツイと思うよ。でも、他の番組がよくやる、奇妙なモノを我慢しながら食べて「からいー!」と叫ぶ演出よりずっと気持ちイイ。行く先々の土地の文化に敬意があるってことだからね。
●今週はエジプト特集だった。エジプト出身の大相撲力士、大砂嵐がロケに同行。大砂嵐ってイイ名前だね。ジョジョ第二部の強敵・ワムウの必殺技「風の流法・神砂嵐」を連想するわ。


百万円の女たち

青野春秋「100万円の女たち」
●スピリッツの連載で何気に夢中になっちゃった。もう人生どーでもいーわーという枯淡の境地に、ふと憧れてる自分がいる。別に今始まったことじゃなくて、20歳代からずっと取り憑かれてる感覚。だからオフビートで受動的な主人公が、なぜか愛おしい。


THE SKATALITES 関連の「ロックステディ」を堪能する週末。

MUTE BEAT「ROLAND ALPOHNSO MEETS MUTE BEAT」

MUTE BEAT「ROLAND ALPOHNSO MEETS MUTE BEAT」1988年
80年代に活躍した日本屈指のダブバンド MUTE BEAT が、ジャマイカ音楽の伝説的存在 THE SKATALITES のサックス奏者・ROLAND ALPHONSO とともに演奏したライブ盤。しかも、このライブは、今も現存するライブハウス・渋谷クラブクワトロのこけら落とし公演だったそうな。渋谷パルコは全面モデルチェンジのため今年に消えてしまったけど、クワトロは今もしぶとく健在だな。
●当時の MUTE BEAT のメンバーは、トランペットのこだま和文、キーボードに朝本浩文(後に RAM JAM WORLD で活躍)、ドラムに今井秀行屋敷豪太はこの年に脱退〜ロンドンへ)、ベースに松永孝義(2014年に死去)、トロンボーンに増井朗人、ダブミキシングに宮崎泉(A.K.A. DUB MASTER X)というメンツ。メンバーにミキサーがいるって段階で斬新だよね。スタジオ盤ももちろん聴いているが、ライブで聴いても鉄板の安定感がある。才能あるプレイヤー集団。
●なお、この ROLAND の来日では大変なトラブルが発生したそうな。当時はニューヨークに住んでいた彼のパスポートは、ジャマイカ政府の正式なものではなかった…出生地はキューバだった彼にはジャマイカに正式な国籍がなかったのだ。この調整に四苦八苦し、彼が来日〜渋谷クワトロに到着したのは客入れ時間ギリギリ寸前だったそうな。そこからそのまま20分間だけ音を合わせて本番突入。なのに、フタを開ければこの自由奔放な演奏。優雅なアドリブプレイと、MUTE BEAT とのカッチリしたアンサンブルが鮮やか。ROLAND もスゴイが、MUTE BEAT の面々もスゴイ。

DON DRUMMOND「THE BEST OF DON DRUMMOND」

DON DRUMMOND「THE BEST OF DON DRUMMOND」1962〜1965年?
●前述「ROLAND ALPOHNSO MEETS MUTE BEAT」 ROLAND が演奏している楽曲は、THE SKATALITES の中核人物で作曲家であったこのトロンボーン奏者・DON DRUMMOND の楽曲ばかりだった。だから、彼がジャマイカの名門 STUDIO ONE に遺したベスト盤を聴く。このレコードは金沢「エブリデイレコード」というお店で買ったんだっけな。
●で、これに針を落としていきなりビビる。一曲目の「RINGO」という楽曲は、美空ひばり「リンゴ追分」のカバー。昭和日本のムサ苦しさと、質実剛健なスカビートとホーン隊の輪郭線の太さがすごくマッチしている。そんな第一撃から始まるから、このレコードから流れてくるメロディに、なぜか昭和歌謡な匂いを嗅ぎ取ってしまう。逞しく、湿っぽく、そしてどこかブルージー。日本のバンド MUTE BEAT が自分の曲と THE SKATALITES の曲を並べて演奏しても違和感がまったくなかったのは、DON DRUMMOND の音楽がどこか昭和日本の気分と偶然似通っていたからなのかもしれない。
いつしか精神を病んでしまい、なんとガールフレンドを殺害してしまった DON は 1965年に逮捕され、そのまま病院に収監。そのまま1969年に病没する。なにかの本で、病院生活の中でも、ただ一人トロンボーンをさみしく吹いていたという話を見た覚えがある。THE SKATALITES も彼の逮捕をキッカケにほどなく解散。ジャズプレイヤーが結集して、ジャマイカ産のポップミュージック、スカという音楽を発明したこの THE SKATALITES は、1963〜1965年と実に短い期間で活動を止めてしまったのだ。その後、ROLAND ALPHONSO は、THE SKATALITES の同僚であり、これまた伝説的なキーボード奏者 JACKIE MITTOO とともに THE SOUL BROTHERS(その後 THE SOUL VENDORS に改称)を結成、STUDIO ONE を舞台にジャマイカの新型音楽スタイル「ロックステディ」を演奏していく。

VARIOUS ARTISTS「STUDIO ONE ROCKSTEADY」

VARIOUS ARTISTS「STUDIO ONE ROCKSTEADY」
●英 SOUL JAZZ RECORDS がコンパイルしている名シリーズ「STUDIO ONE」。過去50年のジャマイカの音楽業界を支えた名スタジオ兼レコードレーベル兼サウンドシステム STUDIO ONE の名曲たちを、この SOUL JAZZ数十枚のコンピで紹介し続けている。今回は、1966〜1969年の短命なムーブメントに終わりつつも次世代の音楽「レゲエ」を準備したスタイル「ロックステディ」を特集。
●わりと勘違いしてる人もいるので言及しますが、そもそもの前提で「レゲエ」はジャマイカの伝統音楽ではないのです。60年代末〜70年代に確立したポピュラーミュージックなのです。1980年代にヒップホップが成立したように、レゲエも戦後の歴史の中で生まれた音楽。しかもアメリカの影響を色濃く受けてジャマイカの中で化学反応を起こして出来た音楽なのです。
●で、そのレゲエの成立も一足飛びで果たされたというわけではなくて。1950年代以前からジャマイカに存在したフォークミュージックは「メント」というスタイル。同じカリブ海の島国・トリニダード・トバゴの音楽「カリプソ」と混同されて欧米には認識されてたみたい。ここにスウィングジャズやジャンプブルースの影響が加わって出来たのが「スカ」というスタイル。これが1950年代後半から登場。ここに加えてメキシコ湾を超えて流れてくるアメリカのラジオ放送を経由して R&B も伝播、さらにジャマイカの音楽に影響を与える。「ロックステディ」はそんな流れで60年代中盤から登場。簡単に言えばスカをスローダウンしたのが「ロックステディ」。R&B のボーカルグループを模倣したのかコーラスグループも数々登場。加えて土着の新興信仰ラスタファリアニズム(これも20世紀以前には遡れない新しい文化なのですよ)や、ラスタ信仰から生まれたリズム音楽「ナイヤビンギ」も影響を与える。こんなステップを経て、1960年代末〜1970年代に「レゲエ」が誕生。コーラスグループ THE WAILERS からレゲエバンド BOB MARLEY & THE WAILERS が発展的進化を果たして世界進出。70年代には音響手法としての「ダブ」、歌唱法としての「ディージェイング」も開発され、80年代の「ダンスホール」の時代を迎える。そして80年代中盤には打ち込みトラック「コンピュータライズド」の革命が起こる…。あの小さい島国の中でも激しい音楽の進化が起こっているわけですわ。
●加えて言えば、COXONE DODD が率いる STUDIO ONE の勢力と、業界を二分するライバル DUKE REID TREADURE ISLE の勢力のバトルがあって。お互いにスタジオを備え、ミュージシャンを囲い、レコードレーベルとサウンドシステム(移動可能な野外ディスコ)を運営して、この国の音楽業界の黎明期を支えていた。THE SKATALITES STUDIO ONE 専属のスタジオバンドだったが、このアルバムに収録されてるアーティスト/ミュージシャンは、二つのレーベルを行ったり来たりして過ごしていたとな。このころ活躍してたシンガー/グループは、ALTON ELIS、KEN BOOTH、DENNIS BROWN、THE HEPTONES、JOHN HOLT、MARCIA GRIFFITHS などなど。
●とはいえ、この辺のジャマイカのシーンは連続的に繋がっているので、正直細かい分類なんてボクにはよくわからない。すでにこの「ロックステディ」の段階で、2拍目&4拍目のアクセントや、太いベースライン、パーカッシブなギターの使い方など、「レゲエ」の美味しい部分はハッキリ特徴として見えている。ゆったりとしておおらかなグルーヴもね。で、結局のところ、ウンチクなんてすっ飛ばして、今から50年前の録音が、確実にボクのササクレだった神経を癒してくれる。

東京スカパラダイスオーケストラ「TOKYO SKA PLAYS DISNEY」

東京スカパラダイスオーケストラ「TOKYO SKA PLAYS DISNEY」2016年
現代日本のスカの守護神は彼らなのだろう。1985年から活動してもう30年経過、褪せることのない男気。そんな彼らの企画盤、ディズニー・カバー。サクサクと弾むスカビートとディスニーの黄金ポップスはやっぱり相性がいい。
●アニメ「アラジン」のテーマ「WHOLE NEW WORLD」をドラム・茂木欣一と、女性バンド、チャラン・ポ・ランタンのボーカル嬢・ももさんがデュエット。とってもスウィートでチャーミング。「LET IT GO 〜ありのままで」のムサいバリトンサックスのメロディと、ルーツ度の高いダブアレンジがイイ味出してるね。



●動画。THE SKATALITES「RINGO」。「リンゴ追分」カバー。



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