IDINA MENZEL WORLD TOUR @日本武道館 4月1日。

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「アナ雪」エルサとしての出演と主題歌「LET IT GO」で、世界的トップスターになった IDINA MENZELしかし彼女は舞台の世界ではずっと前からトップスターだった。「RENT」「WICKED」とブロードウェイの傑作作品で長くキャストを務め、トニー賞受賞の経験もある。映画やテレビの世界でも大活躍。ボクにとっては「GLEE」の出演がピカイチ。そんな彼女の武道館公演にワイフと参戦。ワイフはミュージカルファンで「GLEE」も大好き。珍しく興味領域がカブっての顛末だ。ワイフと本格的なコンサートに行くなんて20年ぶりじゃないだろうか?

IDINA MENZEL「IDINA」「IDINA.」2016年

●実は予習不足だったのだが、IDINAシンガーとしてもキャリアが長くて、1998年から自分自身のアルバムを6枚リリースしている。今回のツアーは去年リリースの新作「IDINA.」の内容をメインにすえた内容で、そこからの楽曲にミュージカル楽曲を交えるというスタイルだった。
●一曲目の「QUEEN OF SWORDS」は自ら太鼓を叩きながらパワフルに歌うナンバーで、FLORENCE + THE MACHINE を連想させる躍動感にビックリ。「SMALL WORLD」も最新アルバムからの楽曲、全然知らない曲だったけど、とにかく IDINA のボーカルの説得力がスゴくてただ聴き惚れる。「EVERYBODY KNOW」では軽やかに走る高速ビートを、彼女の美声が鮮やかに乗りこなす。バイオリンのお姉さんがいい味出してるなあ。
「CAKE」異色のレゲエアプローチでファンキーなグルーヴが楽しい!この楽曲前後に彼女自身から「私、結婚したの!」と指輪を見せながらのノロケが炸裂。「彼氏にキミはとってもスィートだよって言われちゃって。ケーキみたいだって」そんなコトを多分言ってた(ボク英語よくわかんないのでこのへんテキトウね)。そもそも彼女、以前から舞台「RENT」の共演者 TAYE DIGGS と結婚してた気がするのに?と思ったら、彼とは2014年に離婚してて、同じ「RENT」別の共演者 AARON LOHR さんとごく最近に再婚したんだって。どんな人だろうと思ったらスゲー脇役すぎて全然わからん。でもこのレゲエ曲を突然 LED ZEPPELIN「BLACK DOG」とマッシュアップしてビックリ。スゲーカッコいい。あーこういうカバーもするんだー。
●そんな序盤の中では、彼女の人生の公私共々に影響した「RENT」の主題歌「SEASON OF LOVE」も披露。「52万5600分(=1年間)の瞬間をいかに測ろうか?愛で測ろうよ!」うわー本物だー。BARBRA STREISAND のミュージカル代表曲「DON'T RAIN ON MY PARADE」も出てきて感激。こっちは「GLEE」でヒロイン・レイチェルが歌ってお馴染みの曲だ。

「WICKED」のしっとりとした楽曲「I'M NOT THAT GIRL」でスタートする中盤。ここでの見せ所はやはり「WICKED」のナンバー「DEFYING GRAVITY」だろう。白いレースの布を纏って、ヒラヒラと翻しながら歌う IDINA。床からの風を受けてボリュームたっぷりの黒髪とレースがたなびく演出はワリとヤリすぎ感出てたけど、やっぱこの名曲聴きたくて来たもんだから最高に嬉しかった。
●でも、BETTE MIDLER の映画「フォーエバー・フレンズ」の主題歌「WIND BENEATH MY WINGS」カバーからメドレー的に繋げての「GRAVITY」だったからやや不意打ち。でもこの映画のリメイク主演も IDINA が今年務めるという。BERBRA STREISAND、BETTE MIDLER、IDINA MENZEL、そして LEA MICHELE(?ちと早い?)と、アメリカにはユダヤ系女性のミュージカルスターの系譜が存在してるみたいだね。BETTE MIDLER って今までほぼノーマークだったから今後聴いてみよう。
●そしてこれまたパワフルなオリジナル楽曲「I DO」を経て、そのままファンクショーへ突入。ARETHA FRANKLIN「ROCK STEADY」を爆演!とにかくカッコいいぞ。二人のキーボーディストのオルガンプレイや、黒人の女性コーラスシンガーがいい仕事をしまくる。バンドもガッチリしててナイスです。
●ここで「日本のミュージカルプリンス」井上芳雄というお兄さんが登場してきて、二人で和気あいあいなトークを。ボクは全然知らない人物だったんだけど、ミュージカル好きにはタマラナイゲストらしい。ワイフは知ってたよ。IDINA「イノーエって私の発音あってる?ヨシオイノーエってイタリア人っぽい名前よね」あーマリオ・イル・ウーノみたいな感じ?確かに INOUE ってめっちゃ発音しにくいよね。彼とは二曲デュエットしたけど、さすが彼も舞台の人間、声量がスゴくてマイクを通すとバンドの音をかき消す勢い。でもまだ若い。声量やレンジの広い幅といったテクニックと関係ないところで、様々な情感を込める IDINA がやっぱ偉大だとわかっちゃった。

●終盤戦では、THE BEATLES「DEAR PRUDENCE」を奥ゆかしく歌った流れからの、「アナ雪」ナンバー「DO YOU WANT TO BUILD A SNOWMAN(雪だるまつくろう)」が出てきた。これが大人の味わいで実に良かった…。冷静に考えると、IDINA が演じたエルサがこの歌を歌う場面はなくって、あくまで妹アナの持ち歌なんだけどね。
●そして「LET IT GO」の登場。まさしく雪の女王!国全土を氷漬けにする強力な魔女!つーか、醸すオーラがとにかく強くて、巨人のようなのよ。口もとびきりデッカイので「進撃の巨人」の超大型巨人を連想させるのよね。「WICKED」では全身緑の「西の魔女」、「RENT」じゃレズビアンの前衛パフォーマー役、「GLEE」では強豪ライバル校の鬼顧問と、ワケアリのエグい役ばっかやってるから、どっか恐いんだよなー。
●でも、松たか子版「ありのままのー」な日本語リリックも勉強してきて歌詞に織り込んでくれるのです。別にそんなサービスいらないから武道館をビリビリ言わす爆音で歌いまくってくれても良かったんだけど。ステージに小さな女の子を呼び込んで歌わせてあげる場面も。小学生のくせにこの子たち普通に英語詞で歌ったからちょっとビビった。IDINA 自身も意外な事態だったのか「ありのままのーでいいわよ」とか言いながらマイク回してたよ。
●そしてアンコール。SIMON & GARFUNKEL「THE BRIDGE OVER TROUBLE WATER」をこれまた情念込めて歌唱。最後はオリジナル楽曲「I SEE YOU」をしっとりと歌って終演。最後の曲良かったなー。



IDINA MENZEL さんの存在をボクらに知らしめ、コンサートまで行きたいと思わせたのは。
とにかくドラマ「GLEE」のおかげだよ。メインキャストじゃないのにすごい存在感があったんだよ。
だから、今までも折り目折り目で紹介してきた「GLEE」音源を今日も紹介していくよ。

「GLEE」のサントラは本当に聴いてて楽しい。既存楽曲のカバーで新しい価値を感じさせてくれるから。プロデューサー RYAN MURPHY 氏の意向や趣向がここに込められているに違いない。以前もこのブログに書いたので(http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1951.html)詳述は省きますが、「GLEE」の楽曲は以下の3パターンがキーになってる。
 (1)ブロードウェイ・ミュージカルへの造詣の深さ。
 (2)80年代ポップスへの憧憬。
 (3)リアルタイムのヒットソングを先取する感覚。

●舞台人・IDINA MENZEL さんへのリスペクトを抱けたのも「GLEE」の姿勢からの影響だったのだろう。さて、サントラCDと関連音源をチェックしてみましょうか。


「GLEE THE MUSIC, VOLUME 5」

「GLEE : THE MUSIC, VOLUME 5」2011年
「GLEE」のサントラは2010年に7枚、2011年に7枚と、この時期怒涛の勢いでリリースされてる。テレビドラマでそんな勢いでサントラを出すタイトルなんて他に聞いたことないよ。チェックする方も本当大変。
●さて、早速だがココで(1)ミュージカルのアプローチとして、IDINA MENZEL 出演作品「RENT」の、ズバリ彼女の持ち歌「TAKE ME OR LEAVE ME」が採用されてる。「RENT」では IDINA がパートナーの女性(レズビアン設定なのです)といきなり痴話ゲンカを始める歌だ。今回のコンサートでも聴ける?ってウワサがあったけど二人じゃないと成立しないんだよ。「GLEE」ではレイチェルとメルセデスが仲直りする歌。グリーのメンバーはいつも口喧嘩してるからね、この程度の言い争いはアメリカじゃ日常茶飯事なのかな。大変だ。
(2)80年代ポップスとしては THE HUMAN LEAGUE の大ヒット「DON'T YOU WANT ME」が炸裂。王道のエレポップをまんまの形で再現。PRINCE「KISS」のカバーは GWYNETH PALTROW 扮するちょっと天然ホリー先生が活躍。ボクは原曲も好きだけど THE ART OF NOISE による1988年のカバーバージョンが大好き。GWYNETH PALTROW はこのアルバムで3曲に参加してるよ。
(3)リアタイのヒットソング視点で行くと、JUSTIN BIEBER 推しが目玉かな。2010年の大ヒット曲「BABY」を速攻で採用。ベイビーしか言わない曲だけど LUDACRIS のラップパートもちゃんとやってます。「SOMEBODY TO LOVE」 JUSTIN の曲。今じゃソフトバンクのCMで広瀬すずちゃんと共演してますけど、当時の JUSTIN は16歳だからね。あ今でも23歳なのか。KATY PERRY「FIREWORK」も耳の早い選曲かと。KATY PERRY「GLEE」お気に入りシンガー。それとこの時期にブレイクした若手カントリーバンド LADY ANTEBELLUM をすぐにピックアップしてるのも渋い。
●また、オリジナル楽曲が収録されたのもトピック。「LOSER LIKE ME」は負け犬への讃歌で陽気なポップス。スクールカーストの底辺を花形として描いてく「GLEE」にふさわしい最高の楽曲だよ。

MY CHEMICAL ROMANCE「DANGER DAYS THE TRUE LIVES OF」

MY CHEMICAL ROMANCE「DANGER DAYS : THE TRUE LIVES OF」2010年
●さて、今日は「GLEE」のオリジナルサントラだけでなく、その元ネタになった音源も紹介していく。そんでそれは「GLEE」以前には、ボクがあまり評価してなかったシロモノ。「GLEE」聴き方聴こえ方を変えてもらった音源だ。このエモコアバンド MY CHEMICAL ROMANCE もボクニとってはそれほど重要な連中じゃなかった。
●しかし、このアルバムに収録されてる「SING」という曲を「GLEE」がカバーしてる。これがカッコよくてタマラン。文字通り「歌を歌う」という行為に、強い意味を持たせるリリック、ミュージカルドラマ「GLEE」にとってこれほどふさわしい曲もない。

 SING IT OUT, BOY THEY'RE GONNA SELL WHAT TOMORROW MEANS
  歌うんだ!未来の意味が売り飛ばされようとしてる!
 SING IT OUT, GIRL THEY'RE GONNA KILL WHAT TOMORROW BRINGS
  歌うんだ!未来がもたらすものが殺されてしまう!
 YOU'VE GOT TO MAKE A CHOICE IF THE MUSIC DROWNS YOU OUT
  オマエは選べるんだ、もし音楽が消えてしまおうとするなら
 RAISE YOUR VOICE EVERY SINGLE TIME THEY TRY & SHUT YOUR MOUTH
  オマエが声を張り上げろ! ヤツラがお前の口を塞ごうとする度に叫べ!
 EVERY TIME THAT YOU LOSE IT SING IT FOR THE WORLD
  何かを失う度に、世界に向かって歌え!
 SING IT OUT FOR THE ONES THAT'LL HATE YOUR GUTS
  オマエのガッツを憎む連中に向かって歌え!
 SING ABOUT EVERYONE THAT YOU LEFT BEHIND
  オマエが置いてきてしまった人々のためにも歌え!
 SING IT FOR THE WORLD SING IT FOR THE WORLD
  世界に向かって歌え! 世界に向かって歌え!


●ボクはこのバンドを、ゴスっぽいエモコアバンドだと思ってた。この一つ前のアルバムタイトルが「THE BLACK PARADE」で、ジャケではガイコツが指揮棒振ってたし。00年代はゴスやエモとポップパンクの季節で、ウンザリするほどの似通ったバンドが登場した。彼らもそんな時流に乗った浮気な連中と思ってた。しかし彼ら自身は、自分たちがエモに括られるのを拒絶していたし、別の路線を見出そうとしていたのだ。
●このサードアルバムでは「SING」のような率直なシリアスさが出てる。楽曲は練りこまれて起伏のあるメロディとポップネスが備わっている。きちんとウタモノとして成立している。「GLEE」はハードなクラシックロックは採用するクセに、同時代のエモやパンクは完全スルーだ。そんな「GLEE」が彼らをピックアップしたのは、彼らに凡庸なバンドとは違う価値を見出したからだろう。他の曲も切羽詰まった感情が明瞭なメロディとともに加速していくドラマを抱えている。ボクにとっては「GLEE」がこのバンドの評価をひっくり返してくれたね。
●しかし、当のバンドはこのアルバムを最後にして2013年に解散してしまった。残念だ。

「GLEE THE MUSIC, VOLUME 6」

「GLEE : THE MUSIC, VOLUME 6」2011年
●このアルバムは(1)ミュージカル要素がたっぷりなのです。「ウエストサイド物語」「サンセット大通り」 BERBRA STREISAND の代表作「ファニーガール」、映画「チャーリーとチョコレート工場」(ジョニーデップじゃなくて1971年版)、ディズニーアニメ「わんわん物語」から楽曲がピックアップされてる。
(3)リアタイのヒットソングだと、ADELE に注目しまくってるね。2010〜11年のヒット曲「ROLLING IN THE DEEP」「TURNING TABLES」の二曲がチョイスされてる。LADY GAGA「BORN THIS WAY」もこの年の大ヒット。GAGA「GLEE」の大好物!GAGA 対 KATY PERRY みたいなテーマのエピソードを作ったほど。
●残念ながら(2)80年代物件がない。その代わり70年代が激推しなのだ。ABBA「DANCING QUEEN」とか STEVIE WONDER とかね。さらには FLEETWOOD MAC が4曲も採用されてる!

FLEETWOOD MAC「RUMOURS」

FLEETWOOD MAC「RUMOURS」1977年
「GLEE」では度々一人のアーティストに対するトリビュートのようなエピソードを作ったりする。MADONNA GAGA、BRITNEY SPEARS BURT BACHARACH などなど。今回が特殊ケースなのは一枚のアルバムがトリビュートされたからだ。この「RUMOURS」一枚が「RUMOURS」と題されたエピソードでたくさんカバーされる。
FLEETWOOD MAC というバンドは、長いキャリアの中でメンバーがどんどん入れ替わっていくので時期で作風が全然違うらしい。オリジナルメンバーとして一番最初から現在まで在籍してるのはドラマーの MICK FLEETWOOD だけ。確かにいい味出してるキャラ(ジャケの男性ね)。しかし作詞作曲能力がないのか音楽的貢献は薄くて、いつもフロントマンやソングライターを探してる感じ。結果、初期はブルースロックやジャズロックのバンドで武名を鳴らしてたはずなのにこの時期は実にマイルドなポップスになってる。そんで全世界でバカ売れ、アメリカだけで1900万枚売れてるらしい。うーん、でもぶっちゃけ退屈なんだよ!なんでこんなに評価高いんだろ?大昔から持ってるレコードなんだけど全然聴いてないほど。で今回初めて真剣に聴いた。なんとかやっと理解できたかも。
●初期のブルースやジャズロックを演奏してた連中はみんなドラッグやアルコールで問題を起こして全員退場。その代わりに女性メンバーが二人もいる。これが華やかだ!ボーカリスト兼ソングライターの STEVIE MICKS はマジで気になる女子だわ(ジャケの女性ね)。ロック史に残るカリスマ女傑の一人と言っていいでしょう。しかし、ややこしいことに、バンドメンバー同士で交際結婚〜破局離婚しまくってこの時期の人間関係は最悪。仕事と恋愛は、混ぜたら危険。
●そんな不穏な気分が作用したのか、地味な楽曲が数々並んでる。バンドアレンジも単調で、メロディの起伏もない。なんだかみんなコジンマリとしてる。だけど、STEVIE MICKS の存在が奇妙な磁力を帯びてナンダカ無視できない状況になる。一見カワイイ顔して見事に周囲のオトコを転がす魔性のヤバさが漂う。こんな子がサークルにいたら人間関係ぶっ壊される的なヤバさ。結果、不思議なポップネスが宿ってるのですよ。意味わかりませんかね?あ、ボクが騙されてるだけ?
●本音で言うと、グリーメンバーによるカバーの方が楽曲を楽しく聴かせてくれる。「DREAMS」はホント単調な曲だけど、ゲストの KRISTIN CHENOWETH「WICKED」 IDINA の相方を務めたベテラン女優!)が立派な仕事をしてる。「SONGBIRD」は原曲の気分をそのまま残した可憐なピアノ小品ぶりが奥ゆかしい。「GO YOUR OWN WAY」はバンドとしても最高のシングルだと思うけど、ドラマのヒロイン・レイチェルのボーカルの方がピリッとしてる。「DON'T STOP」もグリーメンバー総力戦がより楽しいね。
FLEETWOOD MAC は今後研究しますわ。このアルバムにつまづいて他の音源が聴けてなかったから。まずは60年代モノから始めようかな。一方 STEVIE NICKS は別個研究。彼女の魔性の正体を見極めたい。

「GLEE THE MUSIC, VOLUME 7」

「GLEE : THE MUSIC, VOLUME 7」2011年
(1)ミュージカルはこちらも入ってますよ。「ヘアスプレー」から痛快なアップナンバー「YOU CAN'T STOP THE BEAT」が、そして「ウエストサイド物語」から屈指の名曲「TONIGHT」が選ばれてる。後者はウチの娘ヒヨコが「トゥナトゥナ」と呼ぶほど我が家には馴染んでる曲。ワイフの影響で娘もミュージカル大好きだし。IDINA MENZEL もこのアルバムには参加。「ウエストサイド」楽曲「SOMEWHERE」 K.D. LUNG「CONSTANT CRAVING」を歌ってる。シーズン3には IDINA の出番が結構あるんだよね。
(2)80年代モノもありますよ。VAN HALEN「HOT FOR TEACHER」は名盤「1984」からのハードロックだけど、グリー一番の悪ガキ・パック IDINA 演じるシェルビー先生に惚れちゃう歌なのです。ドラムとギターがバカっぽいほどハード。CYNDI LAUPER の名曲「GIRLS JUST WANT TO HAVE FUN」はスローなピアノバラードアレンジで。レズビアンであることをカミングアウトしようとしてるサンタナを男子メンバーが応援する優しい曲。「GLEE」は LGBT については非常に饒舌!「RENT」と同じだね。BILLY JOEL「UPTOWN GIRL」も80年代ナンバーだね。これはライバル校のチーム、ザ・ウォブラーズが直球で痛快なカバーでパフォーマンス。
(3)リアタイのヒットソングだと、BEYONCE「RUN THE WORLD (GIRLS)」がこの年のヒット。チアリーダーが大勢出てくるのも「GLEE」の特徴。彼女たちにピッタリなパフォーマンス。そんで、ここでも相変わらずの ADELE 推し& KATY PERRY 推しがある。
●個人的には COLDPLAY「FIX YOU」のカバーもストレートで好き。原曲の優しさをそのまま掬い取ってる。

MICHAEL JACKSON「HISTORY」

MICHAEL JACKSON「HISTORY: PAST, PRESENT AND FUTURE BOOK 1」1979〜1995年
●さて、「GLEE」 MICHAEL JACKSON も大好物です。シーズン3にはそのまま「MICHAEL」というエビソードがあってトリビュートされまくってます。この「VOLUME 7」ではボクの大好きな「MAN IN THE MIRROR」が収録されてるし、JACKSON 5「ABC」も妹 JANET の80年代ヒット「CONTROL」も収録。「VOLUME 5」にも「THRILLER」「P.Y.T.」がカバーされてる。「GLEE」がキング・オブ・ポップを避けられるはずがない。
●このベスト盤は、それまでの彼のソロキャリアをディスク1に、90年代中盤の仕事をディスク2に収録したもの。一枚目は QUINCY JONES のプロデュースによる鉄板すぎる名曲ばっかなのでスルーして、ボクは2枚目だけ聴いてる。しかし基本的にみんな地味な曲ばっかなんだけどね。
JANET との勇ましいデュエット「SCREAM」 JAM & LEWIS プロデュースの高機能なニュージャックスウィング。このアルバムでは JAM & LEWIS との仕事が目立つぞ。映画「THIS IS IT」の時期に流れまくった「THEY DON'T CARE ABOUT US」もここで聴ける。GUNS 'N' ROSES のギタリスト SLASH とのコラボだ。シンプルでストイックなビートだね。SLASH とは「D.S.」という楽曲も演ってる。タフなリフとギターソロが印象的だけど、それだけという気もするが。THE NOTORIUS B.I.G. のラップをフィーチャーした「THIS TIME AROUND」は地味だねー。クレジット見たら DALLAS AUSTIN のプロデュースだった。色々なコラボで時代との接点を作ろうとしてるけど、少しずつズレてる。ヒップホップ時代とは結局繋がれなかったんだろうね。だから、どこか華に欠けるんだな。
チャールズ・チャップリンが映画「モダンタイムズ」1936年で自ら作曲した曲「SMILE」がカバーされてる。1954年に歌詞がついて以来、数多くカバーされてるけど「GLEE」も演ってるんだよね。DAVID FOSTER 共同プロデュースによるシリアスなバラード。アウトロのピアノが洒落てる。DAVID FOSTER とはさらに2曲でもコラボ。この辺の80年代風バラードは彼の大事な持ち味だね。あくまでシリアスな「EARTH SONG」常に地球全体の危機を憂いてきた MICHAEL の博愛主義の臨界点なのかも。映画「フリーウィリー2」の主題歌「CHILDHOOD」は幸福な優しさがイッパイ。内容は少年がシャチを助ける映画だったっけ(それは1かな?もう忘れた)。実に MICHAEL が好きそうなテーマだ。もう一つの可憐なバラード「YOU ARE NOT ALONE」 R. KELLY がプロデュースだった。へーこんな仕事もできるのか。カバーでいうと THE BEATLES「COME TOGETHER」もやってる。
●ぶっちゃけ、90年代は彼のキャリアが下降してく時期だよね。醜聞も変人説もイッパイ出たし。動きが少ない00年代が終わる直前の2009年に死去。そんな晩年への入り口か。しかし、そこはそこで味があるということで。表題曲「HISTORY」ヘンテコなコラージュ感覚がある意味イカレてて、逆に面白くなっちゃうほど。「LITTLE SUSIE」も聴いてて不安になるわー。

「GLEE THE MUSIC, THE GRADUATION ALBUM」

「GLEE : THE MUSIC, THE GRADUATION ALBUM」2012年
●さあ、とうとうグリーの主要メンバーも卒業だ!日本には日本人の風情としての「卒業ソング」ってのがあるけど、アメリカにはそんな感覚ってあるのかな?「GLEE」の3つのキーワードから離れて、ここにある「卒業ソング」気分を拾い上げてみよう。
ALICE COOPER のハードロック「SCHOOL'S OUT」カバーは楽しい冗談だとして、「栄光の日々」モードが濃いなあ。BRUCE SPRINGSTEEN「GLORY DAYS」は元気なロックだけどズバリ「あの頃は良かったね」な内容の曲だし。QUEEN「WE ARE THE CHAMPIONS」LADY GAGA「EDGE OF GLORY」「栄光」感ハンパない。これは全国大会優勝のパフォーマンスだけどね。こと「EDGE〜」はアレンジもグリー風コーラスが冴え渡って最高にクール。この2組のアーティストは「GLEE」の大好物だったね。
●同じ「栄光」を描いても、センチメンタルな響きが甘酸っぱい郷愁を感じさせる「WE ARE YOUNG」 FUN. の楽曲。バカ騒ぎも終わりバーも閉じた深夜、彼女を家に送りながら気づく。「ボクらは若い、太陽よりもまぶしい」。この曲は原曲よりも「GLEE」版の方が好きだ。ウィル先生から生徒へ送る歌「FOREVER YOUNG」 ROD STEWART。これもセンチメンタルで郷愁漂う楽曲。アコギ弾き語りがより雰囲気を盛り上げる。「栄光の青春の日々」がアメリカ人にとって「卒業」のイメージなんだね。
●そして、本当にサヨウナラの曲は MADONNA「I'LL REMEMBER」。ハイトーンの声が美しいカートが後輩に向けて優しく歌う。愛らしいエレポップなトラックと柔らかいコーラスが爽やかで、切ないお別れを穏やかにしてくれる。
●しかし、主人公たちが卒業してもドラマは終わらない。シーズン4以降は卒業したメンバーのニューヨーク暮らしと、グリーに残った後輩くんたちが新入生を迎える様子がパラレルに描かれる。新入生にもどんどん思い入れが加速しちゃうんだな。

NEW RADICALS「MAYBE YOUVE BEEN BRAINWASHED TOO」

NEW RADICALS「MAYBE YOU'VE BEEN BRAINWASHED TOO」1998年
「GLEE」がこのアルバムでカバーした「YOU GET WHAT YOU GIVE」が唯一のヒットだった一発屋バンド。でコレが彼らの唯一のアルバム。この曲はボクがアメリカ出張した時にMTVかなんかでかかりまくってたんだよね。懐かし〜と思ったよ。そんでコレもわざわざ買いました。100円です。ここでしか紹介しようがないと思いましたので。まー無難なポップロックでございます。でもこの歌は耳に残るよ。「DON'T LET GO, YOU'VE GOT THE MUSIC IN YOU(手離さないで、君の中の音楽を!)」うん、グリーの卒業生が残る後輩に贈る歌にはふさわしいね。
●アルバム表題曲「MAYBE YOU'VE BEEN BRAINWASHED」頭のネジが一個取れたみたいなスキャットだけの奇妙なヒネクレポップになってるので、調べてみたら XTC のソングライター ANDY PARTRIDGE との共作になってる。ナゼ?


「GLEE」関連のサントラCDを、これまで20枚以上、このブログで紹介しました。だから、関連リンクを貼っておきますね。もしよろしかったらチェックしてください。

「2012.07.22 「幕末純情伝」桐谷美玲ちゃんの赤ジャージ。「glee」スー先生のアディダスジャージ。そして MADONNA。」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1383.html
「2012.10.23 コロンバイン高校銃乱射事件から、米ドラマ「GLEE」、そして JOURNEY「DON'T STOP BELIEVIN'」。」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1430.html
「2012.12.10 「SCIENCE FICTION DOUBLE FEATURE」そしてカントクがボクらに言った言葉は。「映画と夢は一緒だから」」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1443.html
「2013.07.14 「GLEE」の主役・フィン、CORY MONTEITH が突然死んじゃったよ!」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1540.html
「2014.12.26 今年のクリスマスは「GLEE」のクリスマスサントラで優雅な気分。ついでに「GLEE」のライブコンサートDVDを見て、そして実はキャストがカブってる「アナと雪の女王」についても語ってしまう。」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1713.html
「2015.12.26 2015年のクリスマスは「GLEE」のサントラで。ヒヨコ、バレエ発表会で初めてのソロ演技。そんでなぜかビジュアル系。」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1817.html
「2016.01.18 海外ドラマ「GLEE」のスマホゲームに夫婦でハマってる。だから今日は「GLEE」関連曲てんこもり。」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1823.html
「2016.11.13 アメリカ大統領選挙が終わって。ボクの知ってるアメリカは青。赤のアメリカは知らない。そして LADY GAGA。」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1933.html
「2017.01.09 横浜で篠山紀信。そして「GLEE」最終シーズン配信開始が嬉しいので、ドラマを堪能しながらサントラの数々を楽しむ。ポイントは、ミュージカル/80年代/リアタイの先取。」
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-1951.html


●動画。「SING」。悪役スー先生までパフォーマンスに混じってるのは珍しいぞ。




●動画。「WE ARE YOUNG」。分裂したグリーが仲直りする瞬間なんだよ。




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