AbemaTVのコンテンツ「フリースタイルダンジョン」をまとめて見たい。で、勢い余って思わず有料会員になってしまいそうなのを必死にガマンしてる。
●ここで展開されてるような日本語ヒップホップの世界にはすっかり疎くなっちゃってるから、この番組でキャッチアップしたいんだよなーーむんむん。
●挑戦者の前に立ちふさがる「モンスター」と呼ばれるラッパーたちが、すでにボクが知らない世代の人たちで。MCであるところの ZEEBRA さん UZI さんまでは聴いてたけど、ラスボス・般若すらちゃんと聴いたコトないんだよ。1996年「さんピンキャンプ」世代から、2000年 NITRO MICROPHONE UNDERGROUND の登場、2003年の名古屋スクールくらいまでが限界。しょぼん。勉強不足。


うーん、この辺の関連音源あるかな? …あ、あった。

サイプレス上野とロベルト吉野「ドリーム」 

サイプレス上野とロベルト吉野「ドリーム」2007年
●モンスターの一人である、サイプレス上野は、正直言ってそんなにフリースタイルが得意なタイプじゃない気が…なんだか大味…ただその大味加減も含めてガバガバしたキャラが彼を人気者にしてる気がする。なんだか楽しくて憎めないっすよパイセン!のオーラ
●でこの音源が、サイプレス上野とその相棒DJ ロベルト吉野 AKA サ上とロ吉 のファーストアルバム。彼らはレペゼン横浜な立場にあるけど、地元は戸塚区で「横浜ドリームランド」があった場所。が故にタイトルは「ドリーム」。ロゴデザインも「ドリームランド」から拝借してる。1964年に開園して高度成長時代の娯楽を提供してたけど、東京ディズニーランドなどのニューウェーブに駆逐され、規模縮小を繰り返して2002年に閉園。彼らが暮らし育った団地自体がドリームランドが手放した土地にあったらしい。ジャケイラストの背景に見える遊園地や「ドリーム銀座」(関連施設だったっぽい…シャッター商店街らしいけど)はまさしく彼らの黄昏れゆくホームの風景で、おまけにこのイラスト自体が作画:上野のお母さん。地元愛&アイデンティティが迸る…。
●で、内容と言えば、モンスターの気負いなぞまだ1ミリもない若手としてのヤンチャっぷりが炸裂。金はないけど、大勢の仲間がいて、ヒップホップが大好きで、根拠のない明るい未来と自信とスケベ心がなぜかある。ドリームが目一杯詰まってる。何しろ10年前の音源だからスキルがどうのこうのと言えばイロイロありそうだけど、ダンスが楽しそうなファンクネスにユサユサ揺すぶられながら、鼻歌フロウを乗せて、キャッチーなフックラインを楽しそうにラップする様子はとにかく陽気!バウンス祭!バウンス祭!バウンス祭!
●というコトで、サイプレス上野の楽しいオーラは目一杯出てるんだけど、他の音源も含めて相棒・ロベルト吉野の存在感は薄くてよくわからんです。


サイプレス上野とロベルト吉野「アイドル ライブ オン ダイレクト」 

サイプレス上野とロベルト吉野「アイドル ライブ オン ダイレクト」
●そんなサ上とロ吉の二人が、なぜかアイドルのライブを訪ねてアイドルを語るという珍妙な本があっってメチャ楽しい。ヒップホップとアイドルってなんも関係ないじゃん!と思うんだけど、ライブ勝負の現場感覚はステージパフォーマンスとして同じモノだとして、サ上の視点がすごく公平にフラットで前向き、若い女の子たちにフランクな敬意をちゃんと感じさせるのですよ。サ上の趣味であるプロレス/格闘技と結びつけた比喩も秀逸。そんなアイドル観が面白い。


●というコトで、この本に乗ってたアイドルの関連音楽を聴いちゃいます。

ライムベリー「HEY ! BROTHER」
ライムベリー「ROD : 世界中にアイラブユー」
ライムベリー「SUPERMCZTOKYO」

ライムベリー「HEY ! BROTHER」2012年
ライムベリー「R.O.D. / 世界中にアイラブユー」2013年
ライムベリー「SUPERMCZTOKYO」2013年
3MC+1DJ のラップアイドルグループ!みなさん当時中高生!しかし、これが実によく出来てて最高!デビューシングル「HEY ! BROTHER」は、タイトルだけ聞けばヒップホップじゃよくあるフレーズだけど、日本語に逐語訳して「ねえお兄ちゃん!ねえお兄ちゃん!ねえお兄ちゃん!ねえお兄ちゃん!好きーー!」という妹萌えラップに変換。テンポ早めのオールドスクール〜ミドルスクール風なトラックに乗って、3MCがぐんぐんマイクリレーする。確かに声は若くて甘すぎるが、密度の濃いリリックをカチッとビートにハメてカッコいい!これは最近のアイドル系買い物としてはかなりの掘り出し物だわ。
●もちろん、彼女たちの独力ではココまでの仕上がりは無理。プロデュースは E TICKET PRODUCTION という名義のラノベ作家さん(本名は桑島由一)。このライムベリーの仕事を発端にして、現在もアイドル+ヒップホップなアプローチを仕掛けてる。サンプルの一つ一つ、スネアの一打一打が見事にファンキーで80年代なヒップホップをどうしょうもなく連想させてホントにタマラン。「SUPERMCZTOKYO」もディスコファンクの快楽をドップリ盛り込んでて、クラクラするほど。カップリングの「WE DID IT」のフルートサンプルはなんなんだ、カッコよすぎる。そこに甘い声で「ライクディス!」と入ってくる。硬軟、濃い甘いの落差が絶妙!
●とは言え、何しろこの辺の音源はもう4〜5年前のモノとあって、現行のライムベリーはメンバーチェンジや活動休止寸前状態を繰り返して、オリジナルメンバーは MC MIRI の一人しかいない(センターの赤の子)。しかしラップのスキルを磨き続けた彼女は現在19歳、ヒップホップのフリースタイルバトルにも出演するほどの実力を身につけて、単純なアイドルとは位置づけられない領域に到達してるとな。おかっぱボブ黒髪も今や金髪ショートヘアになってるし。

LYRICAL SCHOOL「BRAND NEW DAY」2 
LYRICAL SCHOOL「FRESH !!!」
LYRICAL SCHOOL「PRIDE」

LYRICAL SCHOOL「BRAND NEW DAY」2014年
LYRICAL SCHOOL「FRESH !!!」2014年
LYRICAL SCHOOL「PRIDE」2014年
お次のグループは、6人マイクだ!正直、マイクさばきにおいてはライムベリーほどのタイトなフロウは聴けない…割とフワッとしたラップを短いヴァースに分担してリレーをしていくイメージ。むしろ、ディスコファンクのグラマラスな気分をすくい取ればヨイだろうか?ラップしなければ、大阪のグループ ESPECIA を連想するかも。結構歌も歌うし。
●聴きどころはシングル「FRESH !!!」か。これは作詞作曲を TOFUBEATS が担当。モダンなディスコ感覚のグルーヴに彼女たちのユニゾンボーカルが楽しく明るく乗っかるTOFUBEATS のファーストアルバムに、ちょこっと LYRICAL SCHOOL が登場する理由がなんとなくわかった。両者はワリと縁の深い関係だったんだね。
●前身グループは TENGAL6(テンギャルシックス)という名前だったのは黒歴史?マジであの「TENGA」が協賛企業についちゃったからの命名だった。しかしタワーレコード系レーベル T-PALETTE RECORDS 移籍時に改名。現在では TENGAL6 時代のメンバーは残っておらず、この三枚のシングルがリリースされた時の在籍メンバーも一人しかいない。なぜか、元ライムベリーのメンバーがこっちのグループに移籍したりもしてて、アイドル稼業も一筋縄では行かないなと思ったり。
●ボクは、なぜか TENGAL6 時代の音源も持ってるんだよな…音楽サイト OTOTOY でフリーダウンロードしたモノ。しかも BIS との合体曲。BIS×TENGAL6「いんたああくしょん」。メロウディスコをラップで彩る楽曲。BIS の凶暴さはここではナリを潜めております。




ライムベリーライブ戦闘能力がよくわかる動画。2014年段階でメンバーが一人脱退の2MC体制。当時は高1か? 髪の毛短い MIRI が今なお活動中。キレのあるフロウがすでにこの時期から芽生えてる。ツインテール HIME は 2015年に LYRICAL SCHOOL に転籍。DJ HIKARI は何もしないのが味。えーと、聴いて欲しいのは10分30秒から始まる「HEY ! BROTHER」から「SUPERMCZTOKYO」「R.O.D.」の流れ。若くて初々しく、混じり気のない情熱が眩しい。


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