平井堅のシングル「ノンフィクション」闇=病みを感じちゃった。

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平井堅「ノンフィクション」2017年
●前クールのTBSドラマ「小さな巨人」の主題歌だったので、ドラマとともに聴いてたんだけど、その時はなんの印象もなかった。イントロの重厚なストリングスがシリアスでいいね、くらいのイメージしかなかった。
●ただ、ちょっと前の歌番組で彼のパフォーマンスをフルコーラスで見て、ビックリした!こんな歌だったのか…。歌詞が不穏で、闇=病みに包まれているようで…。まさしく自律神経を病んで「うつ」になってた頃の自分を思い出す。いや、今でもボクのカラダの中に巣食っている不安を象徴しているようで、ドキリとさせられた。以下、歌詞抜粋引用。

 … 浅い眠りに押しつぶされそうな夜もある …
 … 響き消える笑い声 一人歩く曇り空 …
 … 鞄の奥で鳴る鍵 仲間呼ぶカラスの声 …
 … 秘密 涙 ひとり雨 目覚めたら襲う不安 …
 … 信じたいウソ 効かないクスリ 帰れないサヨナラ …

「僕はあなたに会いたいだけ」というフレーズを繰り返す基調の中で、隙間に忍び込んでくる鬱々としたイメージが不気味で不穏で。ああ、平井堅さん、病んでるのかな?とこちらが心配になるほど。


●もう一つ。「うつヌケ」がキツイ。

田中圭一「うつヌケ」

田中圭一「うつヌケ」
手塚治虫藤子不二雄の画風を完コピしてギャグを描くパロディ作家の第一人者のこの人が、自らが苦しんでいた「うつ」からの脱出の記録を綴るものです。あんな楽しいギャグを振りまく人が「うつ」だなんて、とても意外だった。しかもこの本、なにやらとっても売れてるそうです。
●ただ、ボク自身が「うつ」当事者であって、本来ならこの手の本は極力避けているのです。なにがキッカケで心の底から得体の知れないモノが噴出するか分からないから。以前職場の同僚が「ツレがうつになりまして」DVDを無邪気にプレゼントしてくれて、ボクもニコヤカにいただきましたが、これは恐ろしくて5年開封しておりません。でもこっちの「うつヌケ」は古本屋で見つけて、思わず読んでしまったのですよね…。読んでる途中で気分が悪くなりました。指が震えてくる感覚。様々な取材対象の体験談が生々しくて、感覚が蘇ってくるのです。
●内容としては、とても素晴らしいモノです。「突然リターン」とか「うつスイッチ」という名前で、寛解したはずの「うつ」が突然ピンポイントで再発する感覚など、当事者じゃなきゃ理解できないし発信もできない内容がわかりやすく説明されてる。医者を信用できずに転院を繰り返す「ドクターショッピング」とかもあるあるネタすぎる。絵柄があまりにもチャーミングなので、「うつ」自体もチャーミングに見えてくるのが、ちょっと心配ですが。

田中圭一先生のプロフィール

●なんで読んでしまったかといえば、ネットで見かけたこの田中圭一さんご本人の佇まいに、なんだか共感してしまったというか。
●マンガに出てくる明るく楽しい自画像(マンガの表紙)とは違った、意外な印象に惹かれてしまったのかも。いかにも「うつ」っぽい、疲れてしまった雰囲気に、自分につながるものを感じちゃったのかも。



●音楽も聴くよ。

DIRE STRAITS「BROTHERS IN ARMS」

DIRE STRAITS「BROTHERS IN ARMS」1985年
●このバンドの大ヒット曲「MONEY FOR NOTHING」が収録されてるアルバム。この曲はコーラスで友人 STING が色添えしてることでも有名だけど、とにかく主役はバンドの中心人物 MARK KNOPLER のユニークすぎるギタープレイだ。ギコギコと不穏な音を鳴らす彼のギターは、アメリカのブルース/カントリーな伝統を目一杯吸い込んでるのに、80年代という奇妙な時流の中で改変されて、流行りのハイファイサウンドの中で浮き立つ存在になってしまった。そんな印象が感じられるんだな。しかし異端としての尖りっぷりにも遠慮がない。したがって MARK KNOPLER は大好きなプレイヤーだ。
●しかし、このアルバムを通して聴くと、そんな MARK のギコギコギターだけじゃなくて、大人の洗練もたっぷり注ぎ込まれてる。RANDY / MICHAEL BRECKER 兄弟のソロプレイを豪華に聴かせるアダルトオリエンテッドなアプローチもナイス。その裏でちょっぴりギコギコやってるけどね。メロウなギターもたっぷり。

●余談だが、ジャケのユニークなギターは「リゾネーター・ギター」といって、アコギからエレキへの過渡期に生まれたギター。残念ながら、MARK の愛器であるこのギターがアルバムのどこに使われてるのか分からない…。
●さらに余談だが、「ジョジョの奇妙な冒険」第一部に、ダイアーとストレイツォという二人の人物が登場する。絶対このバンドの名前に由来した設定だよね。悪役・ディオに、ダイアーは秒殺されるも、ストレイツォはこの戦いを生き抜いて、第二部のイントロにも登場する重要人物になる。





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