●息子ノマド高校一年生が、「ドラゴンクエストX」を突然再開しやがった。
「Wii U でのサービスが11月に終了で、SWITCH に移転してください」的なお知らせが来て。大金払って買った不動産(全部ゲーム内のコトね)が消失しちゃうので、せっせとダウンロードした顛末。
●このゲーム、実は2012年の夏にリリースなのよね。つまり5年前で息子ノマドは小学生。小学生がいきなりオンラインRPGで普通に他のプレイヤーと社交しながらゲーム進めてたと思うと、改めて2001年生まれ21世紀少年はネットにかけてはマセてやがると再認識。その一方で、ゲーム業界で5年はかなりの長寿、スクエニが未だにこのゲームを真剣に運営してるのもド根性だなと思う。「ドラクエXI」を終わらせちゃった人に向けて「X」をどうぞとTVCMまで打ってるからスゲエ。
●ただ、これでまた月額課金発生すんのか、と思うと…。アマゾン、ネットフリックス、HULU、スポッティファイなどなど、我が家のオンライン系課金はどんどん膨らんでいくな…。


●ということで、ドラクエにモニター占拠されて土曜の夜の「ブラタモリ」も見られないボクは。
●PCを開き、ネットフリックスでヒップホップのドキュメンタリーを見てたのだった。

「アート・オブ・ラップ」2012年

「アート・オブ・ラップ」2012年
●ウエッサイのベテランラッパー、ICE-T が監督/出演して、ヒップホップの偉人を巡るドキュメンタリー。GRANDMASTER KAZ、AFRIKA BAMBAATAA のような伝説のオールドスクーラーから、EMINEM、MOS DEFKANYE WEST といった第一線の選手までが登場する。テーマはタイトル通り「ラップの芸術/技術」。リリックやライミングのスキルやテクニックを掘り込んでいく。
●天才の誉れ高い RAKIM「16個の点を紙に打って、16小節に見立てる。ここにグラフが見えてくる、そこに入る単語や音節がどんどん浮かぶ。ビートが完璧ならそこに置き換えの利かない言葉がハマっていく」と渋く語る様子などが実にクール。ICE CUBE がラップは「ストリートの知識」だと主張するのも説得力のある言葉。誰も知らないストリートの現実を政治家に発信し、政治家たちの動きをストリートにわかりやすく伝える。ギャングスタのスタイルと政治的アプローチを持ち味にする彼らしい発言。SNOOP DOGG 「ラップを考える時は、たっぷりマリワナを吸って、オンナを2人くらいはべらせて、自然な雰囲気を作りたい」と普通に言い放つ感じもタマラン。
●ぶっちゃけ、ヒップホップって「セルフボースティング」つまり「オレ自慢」がテンコ盛りじゃないですか。オレが最高、オレは金持ち、ゴールドの鎖にピストル、誰もオレに勝てない、的な内容じゃないですか。まーこの部分においては、ヒップホップが好きなボクも実は興味を持てないでいる。ただ、この映画でボクは「ラップがいわゆるポップミュージックの歌詞として発生したわけではない」という根本の起源の問題に由来することを知った。MOS DEF Q-TIP のラップを引用して語る。「ラップをポップと呼ぶならストップしてくれ」
●これについては、KRS-ONE が説明する「ダズン(DOZEN)」というアメリカ黒人固有の文化の話が興味深い。かつて身体や精神に問題のある奴隷は12人セットつまり1ダース(=ダズン)でまとめ売りされた。そこで顔を合わせた12人の奴隷はお互いを貶し合う。その話芸の良し悪しを競う風習が「ダズン」そしてこれがラップのバトルに繋がる。やもすると暴力や殺人にも繋がる諍いを、言葉の応酬に置き換えて勝敗を決することとする。それがラップの起源。ギャング集団の領袖だった AFRIKA BAMBAATAA がコミュニティを平和にするためにヒップホップ集団 ZULU NATION を結成、ラップを言葉のスキルを競わせるアートに成熟させたわけだ。
BRAND NUBIAN LORD JAMAR が語った話も重要だと思った。「当時、経済の事情で教育費が削減され、学校から楽器類が消えてしまった。」それまでは楽器を演奏する黒人は珍しくなかった。ジャズも黒人が産んだ音楽だ。しかし、ピアノもギターも管楽器も、学校から消え失せてしまった。狭い団地住まいじゃ楽器を置く場所もない。そこで唯一、音楽を奏でてくれるモノ、レコードプレイヤーを楽器にした。「ヒップホップは無から何かを生み出した。それがヒップホップの精神」


●そんで、関連音源を聴こう。

ERIC B RAKIM「DONT SWEAT THE TECHNIQUE」

ERIC B. & RAKIM「DON'T SWEAT THE TECHNIQUE」1992年
●たくさんの取材対象者で気になったのは、やっぱ RAKIM。トラックメイカー ERIC B. とのコンビを解消する直前のアルバムを聴こう。ここで一番好きな曲は「KNOW THE LEDGE」。同年の映画「JUICE」のサントラでも大きな存在感を放ってたシングル曲だったし、92年のリアルタイムでも聴いてた。ICE CUBE が語った「STREET KNOWLEDGE(ストリートの知識)」にもニュアンスが繋がる。
●様々なジャズレコードからサンプルしたであろう強力なベースやフルートのループがクールすぎる。タイトなドラムは RAKIM 自身が生で叩いてたりするらしい。ただ、ラップの内容に関しては、韻踏みまくってるコトはわかっても、英語の歌詞の意味がワカンナイ。語学力の限界…というか表面的な意味と比喩的な意味が絡まってるようで…ニューヨークの土地勘もないとダメっぽい…。残念。
●ただ、現代のヒップホップとは違うスリリングなスピード感、シンセを使わないサンプル主体のビンテージ感、そしてテクニカルでヴィヴィッドなスクラッチプレイ、クールで奇を衒わないラップのフロウなどなど、80年代〜90年代の境目のミドルスクール期の美味しいトコロが満載。古典はイイねえ。




スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://unimogroove.blog4.fc2.com/tb.php/2031-b9cfd712