サザンオールスターズのアルバム未収録曲を掘る。
●ボクは今年5月頃から「サザンオールスターズ再聴キャンペーン」と称して、クワタ氏のキャリアをデビューから一枚ずつ聴いていくということに取り組んでおりました。ひとまずアルバム8枚までは丁寧に聴いてこのブログの記事にしてきました。しかし、ふととあるコトに気付いてしまったのです!アルバムだけじゃこのバンドのキャリアは網羅出来ないってコトに。
サザン/桑田圭祐のキャリアには、オリジナルアルバム未収録曲が70曲以上もある。コレを全部聴く! そうココロに決めて、8月~10月にムキになって探していました。まさしくバカ!愚かすぎる! 一体何の意味があろうかこんな行為に。しかし一度気になったらもう止められないのがボクの性分。結果かなり手こずりながら最終的にはコンプリートしました。 
●しかし、こんなコトに神経をすり減らして病気が悪化、具合が悪くなる始末。都内中古盤店を彷徨ったり、ヤフオクなど複数オークションサイトを駆使したりと、大変な手間をかけてせっかく集めたのに、「気が狂いそうになるから、もう聴かない!」と封印。バカまるだし。

そして12月。やっとこの音源に立ち向かうココロの余裕が出てきました。
●7インチのアナログをPC経由でiPodに格納。ひとまず70年代~80年代のサザンをチェックしてます。以下、青文字の曲が未収録曲。

SAS「いとしのエリー/アブラ・カ・ダブラ(TYPE.3)」

●「いとしのエリー/アブラ・カ・ダブラ(TYPE.3)」1979年
●屈指の名曲、エリーマイラブのB面は、この曲を収録したセカンドアルバム「10ナンバーズ・からっと」のA面オシリ(TYPE.1)、B面アタマ(TYPE.2)にインタールード的に配置された曲を一曲にまとめただけの曲です。ノンキな小品という趣でムキになって聴く価値はナイっす。

SAS「C調言葉に御用心/ I AM A PANTY (YES, I AM)」

●「C調言葉に御用心/ I AM A PANTY (YES, I AM)」1979年
●これもしょーもない曲です。パンティの歌ですからね。「ママから聞いたコトだけはパパにナイショにしたわ バストから女になれと あとはどうなるかな スキャンティ~」ハラボーに歌わせて、サビは「パンティ パンティ 孤独に香るパンティ」。お気楽に飄々とリラックスしたロックをカマシテくれます。サザンの健康的な下ネタ路線は、桑田圭祐の全キャリアに一貫するテーマ。サラッとカラッと下世話にキメル。彼がお茶の間から遊離しないポップスターであり続ける重要な特徴だ。

SAS「恋するマンスリー・デイ/青い空の心 ~ NO ME ? MORE NO !」

●「恋するマンスリー・デイ/青い空の心 ~ NO ME ? MORE NO !」1980年
●歌謡曲チックに始まるけど、ハラボーのコーラスとサビで楽しいポップスに変貌、最後はホンキートンキーピアノでディキシーランドジャズに落とし込む。クワタさんの遺伝子にはどうしようもなく歌謡曲の遺伝子が組み込まれてる。でもそれを洋楽への強烈な憧れと絶妙にブレンドするのが彼の天才。イイ曲です。ちなみにA面は女子の月イチのお話。そんなウタばっか。

SAS「いなせなロコモーション/LOVE SICK CHICKEN」

「いなせなロコモーション/LOVE SICK CHICKEN」1980年
●コレはAB両面アルバムには未収録。「いなせな~」は60年代アメリカンポップスへの憧憬をクワタ流に具現化した絶品。歌詞には DORIS DAY、CONNIE FRANCIS、THE SUPREMES と60年代のキラキラアイコンが数々登場。リズミカルに跳ねるピアノが楽しい。「LOVE SICK~」はギター大森の作詞作曲自演のギターロック。

SAS「ジャズマン/ひょうたんからこま」

「ジャズマン/ひょうたんからこま」1980年
● コレもAB両面アルバムには未収録。「ジャズマン」はその名の通りスイングジャズ風アレンジ。「例え素肌じゃなくても うなじでイカせてみせる 思い思いの気分でやれたら ジャズなどに等しい」オトコとオンナの駆け引きがジャズ。コレがクワタのジャズ観。「ひょうたん~」はベース関口の作詞作曲自演のスローバラード。ほわ~んとした味わいがある。

SAS「わすれじのレイド・バック/FIVE ROCK SHOW」

「わすれじのレイド・バック/FIVE ROCK SHOW」1980年
●ミドルテンポのブルースで、色めく男女の風景を切なく歌う「わすれじの~」。B面の「FIVE ROCK SHOW」はたくさんの楽曲をムリヤリ継ぎ足したヘンテコなお遊び。メンバーでボーカルをくるくると交代し、ELVIS PRESLEY のモノマネまでやる。

SAS「シャ・ラ・ラ/ごめんねチャーリー」

「シャ・ラ・ラ/ごめんねチャーリー」1980年
「シャララ」は初期サザンの名曲だと思ってたけど、意外な事にアルバム未収録だった。この曲のハラボーの声が好き。「オンナ誰しもオトコほど弱かないわ」とピシャリ。「ごめんね~」も立派な佳曲。ソウルフルなアレンジでねちっこく歌う歌詞は大阪弁。歌謡曲とソウル、2つのネバリのコンビネーション。

SAS「チャコの海岸物語/翔~鼓動のプレゼント」

「チャコの海岸物語/翔~鼓動のプレゼント」1982年
●甘ったるいグループサウンズ歌謡の懐古趣味を取り入れた佳曲。自分の遺伝子に組み込まれた日本歌謡史の流れを完全に理解して、現行シーンに有効なモノへと仕上げるクワタ氏の真骨頂が味わえる。B面はドラム松田がボーカルをとってる。「翔」とは当時生まれたばかりの松田の長男の名前らしい。

SAS「匂艶 THE NIGHT CLUB/走れ!! トーキョー・タウン」

●「匂艶 THE NIGHT CLUB/走れ!! トーキョー・タウン」1982年
●全部英詞の爽やかなロック。ドライヴミュージックに気持ちイイっすよ。この曲はベストにも収録されてないのでホントにココでしか聴けない。歌詞に「PULSAR」って言葉が出てくるけど、日産パルサーのCMソングなんだって。

SAS「YA YA (あの時代(とき)を忘れない)/シャッポ」

「YA YA (あの時代(とき)を忘れない)/シャッポ」1982年
「YA YA」もバンドを代表する名バラードだと思うんだけど、アルバムだけでは聴けない曲なんです。意外でしょ!「YA YA みたいな名曲がこぼれてるのか!」というショックが、アルバム未収録曲を全部集めるという奇行にボクを走らせた第一の動機です。「シャッポ」「走れ!! トーキョー・タウン」のような爽やかロック。80年代らしいフュージョンサウンドを連想させる。

SAS「ボディ・スペシャル II/ボディ・スペシャル I」

「ボディ・スペシャル II/ボディ・スペシャル I」1983年
●お見事なオッパイジャケット。サザン一流のファンキーロックが炸裂。歌詞も大分エッチです。「愛し君のシャイな MAN CALL で~」って完全アウトじゃないの?ちゃんと発音して読んでみて下さいよ!まさしく「マンピーのGスポット」と同じ路線のアゲアゲチューン。この猥雑さがサザンの生命力。B面はタイトルが一緒でも完全に別モノのインスト曲。のどかなキーボートが響くハラボー作曲作品。

SAS「東京シャッフル/STILLl I LOVE YOU」

「東京シャッフル/STILLl I LOVE YOU」1983年
●これまた異色なスウィングジャズ風味で、クラリネットが差し込まれたりと随分賑やか。でも軸足は歌謡曲。ホントに多芸なクワタさん。B面曲はギター大森の作詞作曲自演曲。

SAS「TARAKO/JAPANEGGAE (SENTIMENTAL)」

「TARAKO/JAPANEGGAE (SENTIMENTAL)」1984年
●80年代のシンセ技術を大々的に取り入れたサザンが繰り出したニューウェーブ感覚の英詞曲。B面はアルバム「人気者で行こう」の一曲目だがこれも英詞に差し替え。和風レゲエ+ニューウェーブという斬新な実験で、乾いたサックスも最高。ボクはこの曲が大好き!

SAS「BYE BYE MY LOVE (U ARE THE ONE)/DEAR JOHN (LIVE AT BUDOKAN)」

●「BYE BYE MY LOVE (U ARE THE ONE)/DEAR JOHN (LIVE AT BUDOKAN)」1985年
●アルバム「人気者で行こう」の最後の曲のライブバージョン。文字通り亡き JOHN LENNON へ捧げるバラード。80年の JOHN 射殺はクワタ氏にとっても衝撃の事件だったに違いない。アウトロに THE BEATLES「THE LONG AND WINDING ROAD」を引用。

SAS「メロディ/ミス・ブランニュー・デイ (LIVE AT BUDOKAN)」

●「メロディ/ミス・ブランニュー・デイ (LIVE AT BUDOKAN)」1985年
●A面の「メロディ」は全サザン作品の中でも最高に好きな曲かも知れない。B面はやはり有名曲のライブバージョン。スタジオ盤よりもテンションも高くハイテンポ。

サザン名義ではなく、嘉門雄三&VICTOR WHEELS でリリースした音源もゲットしました。CD化された事がなく、レアかと思って入手を勝手にあきらめてたんだけど、ヤフオクにぼちぼち出てました。1800円で購入。

嘉門雄三&VICTOR WHEELS

嘉門雄三&VICTOR WHEELS「嘉門雄三&VICTOR WHEELS LIVE !」1982年
●時期としては4TH「ステレオ太陽族」5TH「NUDE MAN」の間。サザンのメンバーとはちょい違う布陣で、渋谷 EGGMAN で行ったライブの様子を収録。好き勝手に憧れの洋楽やらしてくれよ!と言わんばかりのノビノビした雰囲気。冒頭に小林克也さんのシャウトも入ってるし。楽しそう。
クワタ(ここでは別人格・嘉門雄三)氏の大好きなアーティストの曲にガッツン正面勝負で取り組む。ERIC CLAPTON、THE BAND、BOB DYLAN…。我流でレゲエにも挑戦(明白にクラプトン経由)。でもちょっと胃モタレしちゃうんだよね、ひたすらブルースロックをだらだらやってる感じに。クワタさんのクワタさんらしい感じがない。CD化されないのも、本人がソレを十分理解してるからなんだと思う。

「サザンオールスターズ再聴プロジェクト」、ココに再始動。デビュー1978年から、ハラボー産休で活動休止する1985年までの全音源をひとまず網羅することができました。(下記リンクで過去の記事に飛びます。)
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-69.html
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-151.html

●続きは1986年、KUWATABAND ~初めての桑田ソロの時代になります。ボクにとってはリアルタイムなクワタ体験の時代に突入。当時の思い出も盛り込んで語りたいと思います。
 
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