昨日ノマドに将棋で負けたエイトくん。その夜泣きながらお父さんと特訓したらしい。
「1年生の子に負けてどうするの?」とハッパをかけられて感極まって泣いちゃったそうな。イヤイヤたまたまマグレでノマドが勝ったようなもんだから。そんなコト言ったらエイトくん将棋キライになっちゃいそうで不安。今日はエイトハヤトがウチに来て、ノマドと将棋対決をしたそうだ。3回してノマド1勝2敗とな。リベンジ成功でエイトくんのメンツは保たれた。



自律神経失調症とのお付合い(その61)~「デイケア/創作活動&カラオケ」編
………カラオケ。ブルーだ…。ダイキライなんだよな…音痴だし。今日の「精神科デイケア」は、ミンナでカラオケをする日なのだ。そもそも、デイケアとカラオケってどんなカンケイがあるんだろう?ヤダなー億劫だなー。ましてやほぼ初対面の人の前でのパフォーマンスでしょ。うんざり。というコトで朝からボクはユウウツだった。横浜の精神病院の「精神科デイケア」2回目に行くべく電車に乗ったボクは、iPodで自分が歌うべき曲をアレコレ迷いながら探してた。くそー連休中に一回練習しに行けばよかった…。

●幸い電車の座席に座れたボクは、iPodをいじくりながらモンモンとカラオケのイメトレをしてた……というつもりだったのだが、いつの間にか爆睡。そしてマンマと乗換駅を降り過ごした。ヤベ!今の駅だったよ!と気付いた瞬間には、電車は無情に加速していくトコロだった。うおー次の駅で降りないと……てかコレ急行じゃん!6つ先の駅までノンストップで連れて行かれる!ノー!
●9時に送迎バスが駅前から病院に出発する予定、でボクが大きな遠回りをして病院の最寄り駅に着いたのは9時2分。ホームから待ち合わせ場所までダッシュ!今まさに動き出し始めたマイクロバスにガンガン手を振って、ギリギリ乗り込ませてもらった。ふう…。
●今日のバスはお客さんがイッパイ、オジさんオバさんが「ずいぶん走ったみたいだね、オニイさん」と声をかけてくれる。またまたニューキャラが大勢登場だ。今日はどんな一日になることやら。


●午前中の光でマブしい「精神科デイケア室」には、先日のメンバーさんも。顔を見知った人には軽く挨拶。ニッカポッカさん、タッキュウさん、ソファさん、ツエさん…。注目のモヒカンさんの衣装は、今日はなんと「勧行大相撲」と書き殴った浮世絵力士シャツ!前回の「市川団十郎」歌舞伎シャツに続いてド肝を抜くコーディネイト!「き、今日もオシャレですね…」(←まだ気さくにはしゃべれないボク)、モヒカンさん、ニヤリと笑って謙遜するように手を振る。でも、ボクは気付いた。シャツの袖についたタグに「DIESEL」の文字が!えーコレ DIESEL なの?!ホント?! 完全に浅草の外人向けお土産ショップで買ったモンだと思ってたよ!


朝のミーティングが淡々粛々と前回通り行われる。
●70歳代後半?と最高齢に見えるツエさん(杖をついてるオジイさん、背中も腰も曲がっちゃってるようでシャツの下には大きなコルセットが透けてる)はメンバーさんの長老的存在のよう。「三連休は、長くて飽きてしまった。やはりココにくるのが楽しいね」と挨拶する。「精神科デイケア」が社会との大事な接点という人たちがココにはイッパイいるのだ。ボクは、復職のワンステップとして腰掛け感覚で参加している自分が一瞬ハズカシくなった。
●…が、最後にココでイキナリ司会の人からカラオケについて確認のオハナシが。「今日の午後のカラオケ、歌う人は手を挙げて下さい」ええっ!朝イチしょっぱなからもう歌う人確定させるの?しかも、半分しか手を挙げてる人はいない。タッキュウさん「おお、歌わないの?」ニッカポッカさん「オレは今日はよしとくわ」微妙ー。半分は不参加、場の雰囲気も読めないのにエントリーなんてできないゼ。
●スタッフさんによると、カラオケは歌う人を速攻で確定させ、クジ引きで司会進行&曲番号入力係まで決めて、昼休みのウチに順番と曲目を確定させておくというのだ。それでスムーズに進行をさせるという。……だめだ、今日は黙って様子を見よう、アウェイ過ぎて身の置きようが見えない。


午前中は「創作活動」の時間。
●みんながそれぞれ様々な創作活動に勤しむこの時間。絵を描く人、裁縫をする女性、ツエさんはチラシを細い筒にして吹き矢を作ってる。スタッフさん「ナニをしてもイイんですけど、陶芸はいかがですか?2人1組で器を作るんです」一人でやるより誰かと共同作業した方が楽しい。やります!陶芸やります!
●ボクの隣には、ニッカポッカ&タッキュウさんペア、逆サイドにはソファさんとニューキャラの50歳代男性のペア。粘土をコネながら「うーん、なんか日本人のココロだねえ」と飄々としゃべるこの男性の様子は、コミカルキャラを演じてる小日向文世そっくりである。「日本人というか縄文人って感じです」と返しつつ、この人の仮名はコヒさんにしようと決めた。
●ボクの相方は女性スタッフのワーマさん。少しローライズなジーンスにカジュアルなTシャツ、素っ気なく髪の毛をポニーテールにまとめてるけどナチュラルメイクは爽やかに決めてるカワイい人だ。申し訳ないが、ボクはドコに行っても誰に会っても、カワイい女性を目ん玉のどっかでサーチしてしまう。陶芸は得意分野というワーマさんに粘土のこね方から細かく教授され(荒練り→菊練りという過程があるのです)、ろくろやカタチを整えるヘラ、針金の使い方を教わる。……そういえば、ボクの母親はこのテの手芸は色々やってたなあ……。希に実家でゴハンを食べると食器のほとんどが手作り品だったりする。完成品しか見た事なかったが、こんなメンドクサイ工程をセッセとやっとったのか。ヒマだったんだな…。
●あと、驚いたコトがもう一度。コレって何週間かかけて完成させるんでしょうけど、ドッカに焼きに出すんですか?「いいえ、この建物の6階に『行動療法室』というトコロがあって、そこに窯があるんです。ソコで焼きます」えー!病院の中に窯があるんですか?「ええ、カラオケセットもその部屋にあるんですよ」いつかその「行動療法室」ってトコロに行ってみるぞ。この病院の中にはオモシロそうなモノがイッパイありそうだ。


昼食は、かき揚げソバ。
かき揚げ1個、ナルト1枚、ネギ1つまみ、厳密に決まってる。「あら、ナルトが一枚足りないわ。ま、イイわよ私ナルトなしで」と女性メンバーさんがそう言うと、ベテランスタッフのキミさん(仮名。全スタッフを統括するデイケアのグランマである)が「いえ!それはダメです。皆さん!ナルトが一枚ありません!間違って2枚入っているモノはありませんか?」とよく通る声で大号令。全員がナルト一枚を捜索、見事発見した。ココにはノンビリユルい部分もタップリあるが、ピチッとケジメをつける部分もタップリある。ナルト一枚でも妥協しない。様々な意味で生活や人生がユルーく伸び切っちゃったボクら患者に、ピチッとした常識的立ち振る舞いを思い出させ復活させるのが、デイケアの大事な意味なのだ。


昼休みの後、とうとうカラオケが始まる。
●座席やソファが、手際よく移動される。よくワカランけど、カラオケフォーメーションの椅子配置が決まってるっぽい。すると例の「行動療法室」からカラオケマシンが到着。立派な通信カラオケ DAM じゃないか。オマケに壁一面に白垂れ幕を下げ、100インチプロジェクターを設置、大画面カラオケがセッティングされた。ほえー。本格的だな。スタッフさんが鈴やタンバリンを配ってる。「どうぞ、盛り上がって下さいね」ワーマさんがボクに鈴を渡す。ホワイトボードには、歌う人の順番と曲番号が書かれてる。司会進行の女性が声をかける。「00さん、それではどうぞ!」

●で、一曲目が、60歳代後半タンクトップ男性の「小樽のひと」。ぬお~、オールドスクールな演歌だぜ!ノリづらい~。でも頑張って鈴を鳴らすが、冷静に周囲を見ると鳴りモン鳴らしてるのスタッフさんとボクだけじゃん。みんな無表情でダラリとチカラを抜き、大型モニターを眺めてるだけ。歌わない派のメンバーさんはハジッコのソファで昼寝してる。ニッカポッカさんは…あ、ベランダの喫煙所でタバコ吸ってる!
「小樽のひと」だけで、すっかりエネルギーを吸い取られた。このオジさんは今後オタルさんと呼ぼう。タッキュウさんが後で教えてくれたが、この寡黙な演歌シンガーは、デイケアメンバーの卓球チャンピオンで、若い頃は神奈川県大会2位までいったそうだ。年齢のワリには筋肉質な肩腕をタンクトップで晒すのはそんな自信の現れか?

●ネクストバッターは、20歳代前半の大柄な青年だ。190センチ、90キロはあろうかという巨体を申し訳なさそうに猫背に折り曲げてたのが印象的。なのにカラオケマイクを握るとイキナリ背筋を伸ばして、ラルクアンシエルを力一杯のハードシャウトで歌い切った。ビビった。人前に出るのも苦手な人たちが、カラオケとなるとこれほどまで堂々とそして伸び伸びと自己表現ができるようになる。ナゼだろう? デイケアにカラオケを組み込むのは確かに意味があることだと、このラルク青年を見て納得した。

●貫禄オバちゃん(60歳代オーバー)のマージャンさん大塚愛「CHERISH」に挑戦したり、タッキュウさん田原俊彦「哀愁でいと」を甘く歌ったりと、見せ場はいくつか会ったが、個人的に一番盛り上がったのはモヒカンさんだった。なにしろ顔は内田裕也そっくりだからね、シェゲナベイベェー!くらい来ても不思議じゃない。そんな貫禄のオーラを漂わせながらマイクを握ると流れてきたのは「サザエさん」の主題歌。ズコッ!「ハダシでかけてく愉快なサザーエさん!」マジで歌ってる。愉快なのはアナタです…。しかもミクロなトリビア発見。この超有名曲、筒美京平の作曲だった…。

●皆さんにとっては馴れッコのノリなのかも知れないけど、ボクは先の読めない展開に段々くたびれてしまって、寒気と吐き気、アゴの痙攣が始まった。しかもシンガーの順番は淡々と二巡目に突入。無関心な人々は堂々と昼寝し、そうでない人も完全ノーリアクション。鈴鳴らすのももう限界。ラルク青年は二曲目もラルクで、モヒカンさん「人生楽ありゃ苦ーもあるさー」をシンガソング。このペースで三巡目まで行くのか…、もう限界。
ボクはちょっとでも暖かい場所を探して日光の差す窓際に移動し、意識を失うように寝てしまった。……「unimogrooveさん、カラオケ終わりましたよ」はっ、完全にオチてた、すいません、なんか具合悪くなっちゃって…。イケメンスタッフコソさん「具合悪くなったらすぐスタッフに言って下さい。そのために私たちがついてるんですから」そうか、そうだよな、ここ病院なんだもんな…。我慢するの今後は止めよう…。カラオケは対策を考えなくては…。皆さんの技術レベルは掴んだから、歌唱力に関するプレッシャーはなくなったけどね。どんなに下手でもツッコマれないし、どんなに上手くても拍手は起きない。でも、はああ、とにかく疲れた。


●次回は2日空けて金曜日の出撃。調理実習をやるらしい。ハズカシいけど全然料理できないし包丁だってマトモに扱えないよ、ボク。試練はまだまだ続くのであった。

●以前の「自律神経失調症とのお付合い」シリーズは下記の記事にまとめております。ご参考に。
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-223.html

スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://unimogroove.blog4.fc2.com/tb.php/487-c0b63bbd