将棋を覚えたノマドに、今度はオセロを教える。(ヒヨコ撮影でピンぼけ)

オセロ

●最初は当てずっぽうに白黒並べていたノマドだが、「パパの編み出した必殺ワザを教えてやろう」と一時間ほどオセロの仕組みを解説したら早速モノにしてくれた。偶然か狙いかボクから早速一勝をモギ取ったのである。この奥義があれば、ママやババだったら勝てるかも知れないぞ。
オセロは単純だから、ヒヨコにもちょっと教えてあげた。そしたら、ノマドの親友ユウタくんに間違って勝ってしまった。年下の幼稚園児に負けてしまった小学生ユウタくん…。ユウタくんのこうしたノンビリ屋さんなトコロはチャーミングで、ヒヨコは最近ユウタくんが大好きである。


一方ヒヨコは、今日から一泊の「お泊まり保育」である。
●昨日のヒヨコは、ボクとノマドのオセロの邪魔をしたり、へんなことでフニャフニャ泣いたりとなにげにナーバスになってる。使い捨てキティちゃんお弁当箱を捨ててくるコトに納得がいかなくて(使い捨てとはいっても6~7回はもう使ってるのよ)、ぐずりながらも最終的には「カワイそうだからメつぶってすててくる」と同意した。しょうがないから記念写真まで撮ってやった。

キティ弁当

●ワイフが駅までお見送りに行ったが、ワイフがビビったのは、子供が不安に泣いてるんじゃなくて、お母さん達が感極まって泣いているのだそうだ。ノマドの時はそんなお母さんいなかったのに。あ、ノンビリ屋ユウタくんと、ユウタくんママは涙の別れをしてたっけ。今年もデジカメ素材編集してDVDに焼いて上げるから、ヒヨコたっぷり楽しんでおいで。ヒヨコ「ねぞうがワルいのミンナにバレちゃうかな?」全員寝相悪いから安心しろ。オモラシだけは気をつけろ。緊張するとヒヨコはすぐオモラシするからな。あとは宿舎の人、先生たちにご挨拶。朝起きたらオハヨウゴザイマスだぞ。レディとして振る舞え。わかった?



自律神経失調症とのお付合い(その62)~「デイケア/調理実習」編
●おととい金曜日の精神科デイケアの内容は調理実習であった。メニューは冷やし中華、ワンタンスープ、ナスのカルパッチョ風、パフェ。3つのグループに分かれて、主菜チーム、副菜チーム、デザートチームごとに行動するのである。なにげにこの月一度のイベントは人気で、参加者は40人ちかく、いつもよりも2倍ちかい人が集まる。様々なニューキャラがまたまた登場でボクのアタマは混乱。そんな最中、朝のミーティングでメニューを説明するスタッフコソさんに、ニッカポッカさん「『かるぱっちょ』ってナンだよ?なあ『かるぱっちょ』ってナンなんだよ?」としきりにツッコンでいた。

●明らかにパフェが一番簡単そうで、しかも担当スタッフはカワイ子ちゃんワーマさんとキタもんなので「そこで決まりでイイじゃん」と思ったが、みんなのアイドルワーマさんにムサい男衆が既に10人群がっていた(オタルさんとかラルク青年とかタッキュウさんとか)。よって、ボクは敢えて主菜の冷やし中華チームに加わった。包丁などもう何年も握ってないが、やるならど真ん中こそがオモシロいだろうとボクは思う。

●担当スタッフはグランマキミさん、メンバーは小日向文世似のコヒさん、ボクの会社の先輩ケーオーさん、スキンヘッドの大型メタボおじさん(この人が味付けのイニシャティブを握っていた。料理関係の経験者?仮名はシェフさんにしよう)、女性では、手芸好きのケイトさん、卓球では常にスマッシュ狙いのスマッシュさん、それと20代後半と見えるメガネの元気のイイお姉さんがやってきた。ボクは初対面だがハキハキとした外向的な人で病気の影など感じさせない人。朗らかな笑顔で女性陣のリーダーを買って出ていたその人は醸し出すイメージからバタコさんと名付けよう。


「それでは皆さん、居残って準備をする方と、買い出しに行く方と2つに分かれてくだサーイ!」おお、買い出しから始めんだ!バタコさんに聞く。ここら辺で買物できる所なんてあるんですか?ボクは近所の街道沿いにサイゼリアが一件あるコトしか知らない。「5分くらいのトコロにダイエーがあるんですよ。まあ皆さんゆっくり歩くから10分以上はかかるでしょうけど」買物一つとってもキチンと遂行するチカラを養うのが、デイケアの目的だ。予算は大まかに概算されてて、それに沿って人数分の材料を予算内に購入するコトを指示される。麺36人分、卵4パック、キュウリ20本、もやし6袋、カイワレ6パック、酢、醤油、砂糖、中華スープの素、和カラシ1本…。つーか、スープも一から作るんすか?スタッフキミさん「敢えて、既製品のスープは使わずに、一から作ってみましょうね」わー、ボクは冷やし中華の麺についてるスープ以外イメージできないよ。本格的だ…。

ダイエーがある、とは言っても実際はそのお向かいにあるクラシックな(または昭和30年代風)八百屋さんでほとんどの買物が済んだ。トタンのカベ、トタンの天井、間違いなく大地震の際には完膚なきまでに倒壊するであろうほど、店舗そのものまでギリギリの設備投資に絞って大手ダイエーと価格競争を繰り広げるこの八百屋さん。そのオールドスクールな趣に「ああ、こんな買物(つまり非スーパー&非コンビニ)は過去もう記憶にないゼ」と思い浸るのであった。うーん、ボクの既存の常識世界はなんと狭いことであろう。一方で買物リストを握ったバタコさんは電卓で予算に破綻はないか細かくチェックしてセッセと会計していた…。バタコさん頼もしいぜ。学級委員チックですらある。


●手芸好きのケイトさんは50歳代と思しき女性だが、立派な私物エコバックを稼働させて野菜をイッパイ積んでた。ボクの普段持ちのバッグも実はエコバック仕様なので、36人分の麺はボクのバッグに入れた。2人でバッグトークをして、その延長でケイトさんはボクに聞いてくる。「アナタ、独身?結婚はまだ?」いやこう見えて2人の子持ちですわ。「……ふーん。(←なんか妙に残念そう?)そういえばさ、ココの院長ってダンディよね~。ワタシこの前も院長先生がいる部屋を覗いちゃった♥」ほほう。
ケイトさんの語り口は、年齢に釣り合わない乙女チックトークで、ウブな女子高生と話してる錯覚に陥った。ケイトさんは10年以上前の自分の写真をプリントした自分専用マグを使ってる(ご丁寧に写真の隅には1995年と日付が入ってる)。40歳代であろうはずだが、どこかあどけない表情で、若い頃はもっと美人だったろう。まるで数十年時計の針が止まってしまってるかのような、少女のココロを持ったまま年齢を重ねてるような感覚の人だ。


●さて、実際に調理作業だが、包丁仕事は卓球大好きスマッシュさん始め女性陣にまかせて、ムサい男子共は、もやしのヒゲ取りを命じられた。……ボクの狭い常識世界では「もやしのヒゲ取り」という経験はこの一生で一度もなく、恥ずかしいことに、あのもやしの中で一体ドコのパーツが「ヒゲ」なのかもワカランかった。ま、男性陣全員がそんなノリだったが。小日向文世似のコヒさん、独特の飄々トークで「全く終わる気配を感じないんだよね…」まさにもやし無間地獄。


●メタボ巨漢のスキンヘッド、シェフさん料理を職業としていたのか鍋を前にスープを一人で担当、調味料を駆使して器用に味を整えていた。ボク的にはアタマ全体から吹き出る汗の玉とカオ側面に食い込むメガネばかりが気になったが。しかし頑張るシェフさんを尻目に大勢の人間がスープを試飲しては「味が薄い」「酢が強い」「砂糖が足らない」など好き勝手なコトを言っていく。なんか気の毒。
「みんなの話を聞いててもキリないから、よきトコロでまとめちゃいましょ、アレコレやってると味がブレちゃいますよ」とボクがコッソリ耳打ちしたら「そうだよねー」とシェフさんイイ顔で頷いて、市販の麺付属スープをこっそり4袋くらいブチ込んでた。手作りに拘るからメンドクサイんだよ。最初っから既製品のスープで十分おいしイって。
●しかし、全体の調理家庭が終盤に差し掛かった段階で、スープはグラグラ煮えくり返った状態。コレ早く冷やさないと、「冷やし中華」の「冷やし」の部分が成立しない。タダのつけ麺じゃん。でもココで氷がないことが判明。熱いスープ鍋を水道水を張った大きな鍋につけて冷やすしかない。冷水を必死で入れ替えるも全然ホットなままのスープに、ボク「すんません、麺ゆでも盛りつけもほどんど済んでるトコロ恐縮ですが、スープが灼熱です!」全員スープの冷え待ち。でも水道水より冷えることはありえない。
●10分後、「なんか常温にはなったっぽいです」ということで、ボクは必死にオタマでスープを麺にかけるのだが、これまた焦り過ぎて、あと6皿残してスープが枯渇。ショーック!スンマセン、配分ペースシクジリました。しょうがないので他のお皿からちょっとづつスープ移植。結局市販スープの素まで使って成立させた。


さて、食事は完成。みんなが食卓につく。丁寧に声を揃えて「いただきます」を言う。
●結構ボリューム満点で、女性には量が多いくらいだ。なんだかんだで美味しく食べましたよ。そんでスタッフコソさんに聞く。「コレじゃ午後は随分時間が余りますけど、ナニすんですか?」「反省会ですよ」反省会!

3グループにテーブルを分けてのパリッとした反省会が始まった。
●一名ずつよかった点と失敗点を自己申告。他の班のメニューも含め辛辣なご意見も。「やっぱり冷やし中華のスープは薄かったね~もっと濃くてよかった」「ワタシは酢が苦手だから、ちょっと酸っぱ過ぎた」スープ担当のメタボ巨漢シェフさんがますます気の毒。ボク「あの、氷がなかったんで、スープを冷やすのに手こずりました。結局常温程度だったスープがキチンと冷えてて、もっと「冷やし」中華であったなら、あのスープの感じ方も随分変わったはずですよ」フォローしときました。シェフさんの自己批判には料理用語が一杯出てきて、結果的には失敗の原因は明白らしいが少なくともボクには全く理解できなかった。ただ言えることは、何でもマジメに取り組んで自分の責任を必要以上に重く感じてしまうのは、ボクら病人には有りがちな性格的弱点だ。
●一方スマッシュさんはアッケラカンと「あのナスのかるぱっちょ?アレも味が薄かったわね~。醤油でもかければ美味しくなったのに」醤油をかけた時点で、それはナスのおひたしであり、カルパッチョでなくなるような気がする、と言いそうになったが止めといた。今日の参加者40名弱でカルパッチョがなんであるか理解している人間は多分15%以下で、ボクにだって厳密な定義付けなんて説明できない。

●しかし、本来ソロ活動や小単位での活動が多いデイケアの中で、全員が同じコトに取り組む共同作業は希だし、結構意味のあるコトだ。自分のやるべき事を積極的に探し、的確に責任を果たす。他の人と協調しリズムを合わせて活動する。なるほど、社会参加ってこういう活動で訓練されるんね。


●次回来月の調理実習のメニューも発表された。サラダうどん、ワカメスープ、チャンプルー、水ようかん。サラダうどん……麺カブリじゃないか…。ニッカポッカさんは朝と同じく野次を飛ばす。「チャンプルー?ゴーヤはダメだぞ、ゴーヤは!ゴーヤなんて食えないよ!」スタッフさんすかさず、ゴーヤはヤメますね、とコメント。


●ちなみに、炎天下の買い出し往復30分ばかりの徒歩で、ボクの足は完全にパンパンになり、昨日今日は一歩だって歩きたくないほどクタクタだ。ボクの体力では、まだ中二日は空けなければデイケア登板は無理。コレを最終的に週5回に持っていくんだろ。果てしねえええエ。


●以前の「自律神経失調症とのお付合い」シリーズは下記の記事にまとめております。ご参考に。
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-223.html



加えて金曜日の夜には渋谷で学生時代のトモダチに会った。
夜の繁華街でメシなど、ボクの病気においてメチャリスキーなことである。翌日絶対寝込む。一週間くらい引きずる。そんくらい危険。でも敢えて出陣した。学生時代の後輩ケーコンくん(仮名)が熊本へ転勤することになり、慎ましやかな送別会をするのであった。
●あとのメンツは大学4年間をひたすらツルみ続けた悪友カズと、ヤツの新婚の奥さん(美人)。最初にカズに連絡をもらった時、「ケーコンくんのマンション久我山だし、渋谷じゃなくて、ボクんちの近所のシモキタザワで会うってどう?」とやんわりメールで提案したが秒殺で却下「オレんちは学芸大前だから」。まーその辺のデリカシーのなさも含めて、この悪友とボクは15年以上も面白がって付き合ってるので「しゃーねーな、カズは」でスルーする。


●9時30分、渋谷にて全員合流。中華料理屋に入ってメニューを見た時大学時代の思い出が一個甦った。「おいカズ、結婚したら野菜食えるようになったの?」カズは逆ベジタリアンで野菜が1ミリも食えないダメ人間であった。学食の付け合わせサラダは全部ボクがもらってた。「あーあ。火の通ったモンはイケルよ」「ホントかよ、じゃ青菜炒め頼んじゃうよ。アンタが野菜食うトコロ目の前で見してもらうわ」………「やっぱ手つけてねーじゃん!」「あ、それはねちょっと苦手分野だね」相変わらずダメ人間だね!奥さんもよく分かってて、お皿の取り分けの時に上手く野菜を避けてあげてる。こんなんでもコイツは有名女性誌のデスクを務めてる立派な仕事人だから笑っちゃうよ。

ケーコンくんは、東京のテレビ局で働く敏腕ディレクターで、ゴールデンタイムの番組の総合演出を務めている男だ。体育会系ノリの礼儀正しい男で馬力も強い。なのに今回は自分から熊本転勤を名乗り出たという。なんで? このままのキャリアを進めばもっとスゴい仕事を担うタマなのに?
ケーコンくん「実は、ウチの奥さんがカラダ壊しましてね、養生の為に彼女の実家のソバで働けるようにしようと思ったんです」え……そんな事情があったんだ。「東京よりコドモ育てる環境もイイだろうし、一度赴任してたこともある土地ですから勝手もわかるし。会社も速く対応してくれて。希望出してスグに転勤が決まりました」いい会社だね。……つーか、キミのそのオトコマエな決断にボクは恐れ入るよ。軽い決断じゃないでしょ、今までのキャリアを投げ打つって。「5年は東京に戻るつもりはありませんよ」潔し!自分の中の優先順位を明確に捉えて、的確に行動に反映する。中途半端に躊躇すれば結局得られる結果も中途半端。その点彼の潔さは立派だ。彼の新しい門出を祝い、野郎三人で握手をして別れた。
●人生イロイロ、抱える事情もイロイロ。でもホントに優秀なヤツは判断のスピードが早く、テンポよく状況に合わせて立場を変化させる。「ピンチはチャンス」とは言うが、チャンスをモノにするヤツが持っているのは、ピンチをピンチと正確に把握する勇気(ピンチから目をそらして深みにハマる人は多い)と、それに対して行動に踏み込む勇気(迷いと不安の中で身動きが取れなくなる人は多い)。優秀なヤツは立ち止まらないのだ。カッコイイってそういうことだと思う。


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