今週は、通勤訓練。
10時ピッタリに会社に行って、診療所に顔見せて、すぐ帰る。それがボクのお務め。ただそんだけ。でも焦らない。コレくらい慎重なスロースタートが余裕を持ってコトに望める。今日は、元の職場の若いスタッフとたまたま顔合わせて無駄話もちょっとした。
ほんで、会社の近くの広場のベンチで読書する。いきなりUターンしてそのまま家に帰る体力は、まだ備わってないのだ。午前中たっぷり読書して、カラダを十分休ませてから、電車に乗る。ランチは家でワイフの手料理。そんで午睡をむさぼる。肩や首の違和感がデイケアの時と違う。無意識下で多少リキんでいるんだろな。気をつけないと。
●そんな時は、全身の筋肉を弛緩させる「自律訓練法」を電車の中で試みる。本来仰向けに寝てやると気持ちイイ「自律訓練法」は、慣れればイスに座ってでも実践出来る。コレを教えてくれた臨床心理士さんは、電車の中で立ってでも出来るという。その時は「さすが達人!」と思ったが、試しにやったらソコソコウマく出来た。全身とはいかないが、神経を集中させて、顔の筋肉、後頭部の筋肉、アゴの筋肉、首の筋肉、肩の筋肉、腕の筋肉…と順番に緊張をバラしていく。その時、他人からはボクは寝てるか瞑想してるかのように見えるはずだ。「自律訓練法」は、この前読んだバレエマンガでも、ダンサーのリラックス法として紹介されてた。会得すると気持ちイイですよ。


夕方は、やはりシモキタ駅前まで出て読書。
●カフェでゆっくり読書するのが習慣のボクだが、中途半端な時間しかない時は、割高なカフェは避けて、北沢タウンホールの一階ロビーにある休憩所で、自販機の飲み物で読書する。ココは意外と様々な人種がくつろいでいる場所で、サラリーマンが営業周りの一休みをしていたり、サークルの集まりでオバちゃんたちが待ち合わせしてたり、子供連れのママさん達が世間話をしていたりする。目の前に、ボクの好きな古本屋さん「ほん吉」が見えてたりしてイイ感じである。

そしたら、隣に座ってた女子高生のトークが気になって、読書どころじゃなくなった。
●ドコの制服とかは分からんけど、衣替えでブレザースタイルになった2人組の女子。まさか35歳の半ニートが耳ダンボにして会話を盗み聴きしているなどとは予想だにもせず、彼女らは自分たちの悩み事を相談しているのである。背の低いショートカットのオンナノコを仮にマリちゃんとしよう。その相方はのっぽのロングのストレート、この娘は仮名でユミちゃん。この娘たちのセイシュンの1ページが目の前の本よりずっと興味深かったのである。


ユミ「あの娘、ソフト部やめちゃうかな~」マリ「多分ね。カオリとか一年の立ち上げの時からやってるから、ヨーコが抜けるとチョーショックだと思うよ」二人はソフトボール部の一員のようである。マリ「なんかさー、ヨーコとかナニ考えてるか全然わからない。相談とかゼンゼンしないじゃん」マリの方が多弁でユミはうなづきポジションだ。
マリ「でもウチらも多分全然信用されてないよね」ユミ「そうだよね、チョー裏でなんか言われてそう」マリ「マジ裏で言われてるよ。カヨとかチーコとか最近チョー目つきコワいもん」ユミ「しょーがないよね、バンドのことはみんな知ってるし、ソフトだけしてる娘から見たらムカついてるはずだし」ほおー、この娘たち、バンド組んで音楽をやってるんだー。

マリ「あのさ、今のアップスター(どうやら彼女たちのバンド名らしい)じゃさ、『夏祭り』(←WHITEBERRY がカバーヒットさせた、イカ天バンド JITTARIN' JIN の唯一のヒット曲)はちょっとムリくさくない?」ユミ「そう?」マリ「だってアタマの所とかチョー速いよ。ギター始めたばかりのミホには絶対難しいと思う。だからさ、今回は『OH MY DARLING』(←この前解散してしまった中ノ森BAND の代表曲。わりとこのバンド好きだった)とかにしない?あっちの方がテンポ遅いし」うん、この二人は文化祭かなんかでのライブの相談をしているのだ。

夏祭り夏祭り
(2000/08/09)
Whiteberry

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Oh My Darlin’~Girls having Fun~Oh My Darlin’~Girls having Fun~
(2006/01/11)
中ノ森BAND

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マリ「でもユミはすごかったよね、前のライブの時、2ヶ月でギターマスターしたもんね」ユミ「だってアレは曲がホントに大好きだったから、ギターも毎日弾いてたし。聴いた回数が履歴出るのよ、そしたら300回以上聴いてた」マリ「マジで!ユミすげえよ!」マジでユミちゃんすげえよ!ボクは思わずのけぞってユミちゃんのカオ見ちゃった。300回!若さこそが成し得る偉業だね。このフニャッとした顔のおっとりしたオンナノコにソレだけのロック魂が宿っているというわけね!
ユミ「マリだってドラムすごいじゃん。手と足が別々に動くなんて信じられない」マリちゃんはドラマーなんだ…。マリ「軽音部入って最初アコギやったんだけど、全然音小さくて、一生懸命やったってオト聴こえないじゃんみたいな。だからオトでかいベースとかスゴくうらやましくて。そしたら先輩がドラムやる?って言ってくれたの」マリちゃん、ちょっと重心低めの寸胴体型なチビちゃん。ドラマーっぽいといえばドラマーっぽい。きっと先輩もそう思ったに違いない。
ユミ「ゾノもベースすごいよね。あの娘とこの前楽器屋さん行ったけど、スゴい詳しいの。このベースは裏側にカタい木を2本使ってるから響きがイイとか、コレは小さくて持ちやすいからイロんな曲やるのに向いてるとかいうの」マリ「スゴい!あの娘前から思ってたけど、クールでカッコいいよね。最初は人寄せ付けない雰囲気だったけど、マジトークとかすると、自分の意見ガンガン言って来るし」ああ、ゾノにも会ってみたくなってきた…。

マリ「あ、ミホからメール…つーかミホ今ドコ?まだガッコウっぽい」ユミ「ミホ、きっと呼んだら出て来るよ」ミホに電話する2人…。マリ「あ、ミホ?まだガッコウ?ウチらシモキタ。今から来ない?……じゃあ6時にオオゼキの前で……え、オオゼキわかんない!マジ!ユミ、あの娘チョー方向音痴でオオゼキわかんないって」オオゼキは駅の近くにあるデカイスーパーである。コレがわからないとしたら、ミホちゃんはマジで重度の方向音痴である。ユミ「ブタのマークのクレープ屋の前って言ったら?」ユミちゃん、その説明もっとわかりづらい。マリ「とにかく駅のマック側着いたらメールちょうだい」……マリ「ミホには今回キーボードにまわってもらいたいな…そんで、バリバリ練習して…」


志高いオンナノコたちに感服。
マリ「軽音の中じゃさ、アーチャンとかバンドはもう高校でオシマイとか思ってるじゃん」ユミ「うん。シマッチは、勉強を一番にするって性格だしさ。受験になったらきっと続けないね」マリ「ウチらだけだと思う、卒業しても真剣にバンドやろうとしてるの」今のメンツは最高だと意気投合する2人。
マリ「ぶっちゃけココだけだけどさ、ウチら頑張れば、インディーズの一個手前まではイケルと思う、ククッ」照れ笑いのマリちゃん。「この前、一人でそんなコト考えちゃってさ、そんでインディーと契約とかなったらイイなーって。そっから先は全然わかんないけど」少女の夢は、ロックと共に熱く煮えたぎっているのである。ロックは今だ世界のティーンのココロに勇気と希望の火を灯し、キッズに楽器を握らせ、大きな夢を抱かせる。ユミ「ワタシもっと練習してギター上手くなりたい。ライブに向けて曲決めて練習するんじゃなくて、普段から沢山の曲できるようになって、ライブの時はその中から『コレやろう』って選ぶくらいになりたい」けなげだよ、キミたち、ホントけなげだよ、オジさん感動してるよ…。

彼女たちの話題は、最近のジャパニーズパンクバンド「DUSTBOX」の話題に移る。
●ボクはこのバンドを知らなかった。調べてみると、一度EMI からデビューしながらメジャー落ちして、インディでリリースを重ねながら下北沢近辺でライブ活動をしているバンドらしい。携帯サイトの小さい画面に女子高生二人は額を寄せながらライブ日程をチェックしてる。ユミ「11月にシェルターでやるの、すぐそこじゃん、行こうよ!」マジすぐソコだよ、この北沢タウンホールから30メートルも離れてない。マリ「どんな音?」ユミエルレみたいだけど、エルレほどバリバリしてなくて、もうちょっとキレイめ」エルレこと ELLE GARDEN は00年代の J-PUNK シーンに巨大な波紋を残しながら先日解散してしまった。インディ活動にこだわり、英詞でメロディックパンクを鳴らした彼らのアルバムはものすごいロングセラーを誇ってた。DEF TECH も終始インディだったのでオリコンインディチャートは表面上 DEF TECH の天下であったが、本物のインディの帝王は ELLE GARDEN だった。この DUSTBOX というバンドはその後継を担うのか? マリ「ジャケとかチョーカワイいじゃん!行こ行こ!当日券高いから、前売り2300円で!」

ELLEGARDEN BEST(1999~2008)ELLEGARDEN BEST(1999~2008)
(2008/07/02)
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Seeds of RainbowsSeeds of Rainbows
(2007/08/22)
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●死ぬほど方向音痴のミホがシモキタザワに到着した旨のメールをよこしたようなので、二人は立ち上がってロビーの外に出てった。ボクは、なんかスゴく爽やかな気分になり、彼女たちが活躍するであろう2010年代の日本も捨てたもんじゃないなと感じ入った。別に彼女らがプロミュージシャンになるかどうかは関係ない。「ゆとり教育」でスポイルされたアタマの悪い世代とレッテルを貼られた彼女たちにも、夢と希望と可能性があるコトをリアルに感じた事が気持ちイイ。00年代ももう終わりに近づいてきた。とかく暗い話題しかない今だか、次の時代、10年代はキミらがオモシロくしておくれ。



久しぶりにR&Bを取り上げて、コメントを頂きましたので、今日もR&B系を。
●最近好んで聴いているのは、AKON。セネガル系のR&Bシンガーだ。

TroubleTrouble
(2004/06/29)
Akon

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AKON「TROUBLE」2004年

KonvictedKonvicted
(2006/11/14)
Akon

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AKON「KONVICTED」2006年

AKON の生まれは、パリ~ダカールラリーのゴール地点を首都に持つアフリカの西側の国セネガル。6歳から15歳までセネガルとアメリカを往復して育ったという。父親はジャズパーカッショニストで、その影響なのか、彼は作詞作曲トラックメイキングまでこなせるシンガーになる事が出来た。
●なんといっても彼の魅力は、塩辛くブルージーに響く甲高いアフリカンスタイルの歌唱法だ。セネガルといえば、1980年代のワールドミュージック・ブームの中で注目されたシンガー YOUSSOU N'DOUR がパッと思いつくが、声の印象もソックリだ。AKON がアフリカ移民と聞いた瞬間からスグにこのアフリカを代表するビッグアーティストを連想した。
●しかし、セネガルを拠点にして数十年のキャリアを続けてきた YOUSSOU N'DOUR の音楽はあくまでアフリカ伝統音楽をベースにしてる。一方アメリカで思春期を過ごした AKON の音楽は完全にヒップホップカルチャーのモノだ。唯一無二の塩辛い高音ボーカルを、ヒップホップ的メンタリティ、ヒップホップ的哀愁、ヒップホップ的ギャングスタスタイルに溶かし込むのが彼の音楽だ。この声に注目が集まり、客演仕事は150を超える勢い。そしてただ歌うだけじゃなくてトラック提供までする。

●彼が描くゲットースタイルのトラックは、独特の不安と怪しさが漂い、異常に耳に刷り込まれる。セカンドアルバム「KONVICTED」「CONVICTED = 有罪判決を受ける、囚人」という意味だろうが、それを暗示させるつもりか、監獄の檻がガシーンと閉まる音をサンプルした曲が目立つ。一方銃声のパン!パン!という乾いた音もよく響いている。直線的なメロディは歌うようにラップしているとも聴こえるが、印象的なフックは本当にキャッチー。ボス犬 SNOOP と組んだ「I WANNA FUCK YOU」(直球過ぎるタイトルで「I WANNA LOVE YOU」に改題された)とか耳から離れないもんね。EMINEM の精密なラップ援護射撃がヒリリとしびれる「SMACK THAT」もナイスです。
●一方レゲエやレゲトン風にもチャレンジする趣味も。「MAMA AFRICA」はレゲエのコンシャスネスな側面が際立った佳曲。彼が歌う塩辛い泣きのブルースはダイスキだ。

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