今日のボクのランチ。

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●ワイフ手作りの愛妻弁当は、カワイいトラさんマークのオニギリだった…。オマケにリンゴもちゃんとウサギさんの形に切ってあった…。いや、別にイイんだけど…それなりにオモシロいし…。



今日はちと真面目なハナシを。


会社内ニートとして、通勤訓練の名の下、無限のヒマを持て余しているボクが今日した事。

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じゃーん!立派な企画プランをキレイにまとめました!
●アタマを集中させてアイディアを依り固め、他の人にも伝わるようなアウトプットに仕上げる作業。こういうコトをすると、たちまち神経がバーストして気分が悪くなってしまうのが、病気を患ってからのボクの傾向でした。ムカシは、プロジェクトプランのコンセプトワークとか大好きで、PCの前に何時間でも座って夢中で企画書作ってても全然平気だったのに、病気になって出来なくなってたのです。
●それが、昨日今日の4時間ばかりで比較的カチッとしたプレゼンテーションをまとめることが出来たので、とてもウレシい!「あれー、ボクって結構仕事力復活してるのかもじゃーん?!」フフンフン!たまたま通りかかった診療所の保健師カイリさん(仮名)に、意味わかるはずもないのにワザワザ見せちゃって「やー、意外とボク現場戻れちゃうかもですよー」とか調子のイイ事を言った。


で、なんの企画書書いたんだ?ってハナシ。
しばらくお休みしてた「下北沢再開発問題」に関する事です。


●一昨日のこと。会社にシッカリ通勤するとなったら定期券でも買うか?と思って駅のパンフレットコーナーで「PASMO 定期」の資料を探してたら、こんなモノが見つかった。

シモキタザワアイデア募集表紙

「あなたのアイデア募集!
 小田急線(代々木上原駅~梅が丘駅間)連続立体交差事業および複々線化事業に伴う鉄道地下化の
 『鉄道跡地を利用した公共施設計画のアイデア募集』
 小田急線が地下化された後の跡地を利用した
 公共施設の計画について皆様のアイデアを募集いたします。 主催 世田谷区」


●おおお。コレはボクが常々心配している「補助54号線」問題(詳しくは過去の「下北沢再開発問題」のカテゴリー記事を見てね。理不尽な都市計画でシモキタザワの商店街が破壊されるシロモノなのです)について一言物申すイイ機会ではないか、しかも締め切りはちょうど今週月末金曜日(今日)が締め切り、早速会社でアイディア考えて、提案を考えて見よう!

と思ったら。

●この応募用紙には、地下化される線路跡地に対する「上部利用計画(区案たたき台)」なるものがビッチリ描き込まれてて、一般市民であるトコロのボクらがアイディアを提供できるバショなどまるっきり限定的なのだ!
「鉄道事業者施設(駅舎等)および都市計画決定している都市計画施設、ならびに関係機関と協議し位置、規模などを定めている駅前広場についてはアイデア募集の対象外となります。」特に一番の議論の争点である「下北沢駅前広場&補助54号線」に至っては、応募用紙の中では思い切りアミカケ扱いの対象外エリアで、もはや自由な意見表明などは出来ない仕掛けになってる。イヤラシいねー。

シモキタザワアイデア募集応募用紙原紙部分

これが応募用紙(部分)。アミカケ部分や濃い建物は「アイデア募集の対象外」青い線で囲まれたエリアのみに提案が許されている。反対運動の焦点である「下北沢駅前広場&補助54号線」に言及はできない。


●その他、応募要項を眺めてると、抗議運動や反対団体をうまくあしらおうという意図が透けて見える。

「応募資格:区内在住または在勤・在学の方(グループの場合は、メンバーの代表が区内在住または在勤・在学である場合に限ります」
反対運動は、もはや区外にまで支援者が広がっている状況を見越して、このような枠を定めてくる事がイヤラシい。

「注意事項:応募用紙以外での応募は無効となります。個人またはグループにつき応募用紙一枚となります……」
●この辺も、イヤラシい。この都市計画に関しては行政訴訟にまで発展しているので、反対団体の意見はA3版用紙ウラオモテにはおさまり切らないほど膨れ上がってる。、それを物理的に制約しているわけですな。グループで一枚というのも、意見を絞り込み、反対意見を排除する仕掛けに見える。

●とまあ、そんなコトで、胡散臭い事甚だしいこの「アイデア募集」なのだけれども、かといってふてくされて黙ったまま見過ごせないのがボクの性格なのだ。思う事はとにかく一回はぶちまけとく!「アイデア募集の対象外」だろうがなんだろうが、言うだけのことは言う!別にボクの意見が採用されるだなんて思ってないが、ナニもしないで後になって「こんなバカげたことになって」とブーブー文句をタレるのが一番見苦しい。その仕掛けが失敗しようと、仕掛けなかったヤツに仕掛けたヤツを笑う資格はないのだ!

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…で、本日、北沢タウンホールの6階にある「街つくり課」に、応募書類を届けたのでした。
●受付カウンターでは、女性職員の方が何枚かの応募用紙を整理してた。カウンターには細かい書き込みがなされた応募書類がたくさん。ワザワザPCで印字したモノもあった。他の書類を見た感じ、ボクの字が一番キタナい…。「ボクもアイデアを持ってきました」と申し出たら、笑顔で受け取ってくれた。以前は最初ツッケンドンな対応をされてムカッとしたこともあったけど。
●ボク「どうですか、たくさん集まってますか?」女性職員「締め切り直前になって、わっと集まった感じですね」100枚とか?「いえいえ、そこまではいきませんけど」
●……アイデア募集の受付カウンターは、世田谷区役所本庁とこの北沢タウンホール。東急世田谷線沿線と超へんぴな場所にある区役所本庁に、シモキタ問題の書類を持ってくヤツはレアのような気がするから、郵送分を含めたとしてもそんなにアイデア応募は多くないみたいだな…。
●後述するが、この再開発問題はマジでこのシモキタザワ地区の商業的発達やシモキタザワ文化の振興にホントに大きな影響を及ぼす。コレを住民が正しく理解できてないのか、あまりに無関心すぎるのが、ボクにはホントに心配だ。

あ、ちなみにボクの提案自体はそんなにオモシロいモノでもないので、ことさら内容にはふれません。
●基本的に、歩行者/自転車中心の遊歩道で世田谷代田~下北沢~東北沢を連結して、ノマドヒヨコたちが自動車の心配をせずに近所を往来出来る場所に使って欲しいというのが一番。道が狭い世田谷区は住民道路が変な自動車の抜け道になったりして、奇妙な場所に交通量が集中したりする。ソコをさけてノマドたちが自転車で移動出来る道が欲しい。極端なハナシ、シモキタザワ商業エリアに自動車は入って欲しくない。


ここで集められた意見は、再来年にカタチになる。
●これらのアイデアは、「小田急線上部利用区民意見検討委員会」とかいう人たちにモマレ、来年度末に区としての案を策定。その後、東京都&小田急と協議して再来年平成22年に計画が決定する。工事のペースで言うと、平成22年度あたりには一旦電車は全て地下に入り、全ての鉄道工事が完成するのは平成25年である。たしか小田急の広報紙にそう書いてあったような…。でも「補助58号線」の用地接収はハンパない時間がかかると思う。その間、この街は無秩序に八つ裂きだ…。



突然ですが、オハナシは大幅に遡って…、8月31日。「シモキタヴォイス08」というイベントが行われていた。

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●この日ボクは、TBS関係の仕事をしてる女友達とランチをして、夕方彼女を駅に見送った後、たらたら街の中を家に向かって歩いているトコロだった。
●そしたら、雑居ビル3階に「アレイホール」というイベントスペースに出くわした(ソレまでは存在も知らなかった)。そんで、たまたまそこで「下北沢再開発問題」に関するイベント「シモキタヴォイス08」なるイベントが、目下行われていたのである。うむ、興味津々。


●でもオチを言っちゃうと、「再開発問題」に関するシンポジウムは3日間にわたる日程の中で既に全部終っちゃってて、最終日はアーティストのライブパフォーマンスだけ。しかも、残す演目は「シモキタザワの吟遊詩人」曽我部恵一さんの弾き語りだけだった。でも「曽我部恵一を目の前で聴けるなんてソレだけでも十分かも」ボクはそう思い始めてた。
曽我部恵一さんは、90年代渋谷系カルチャーの中で大活躍したバンド SUNNY DAY SERVICE のフロントマンで、バンド解散後はソロとして活動、ここシモキタザワを拠点として独自のレーベルから音源を発信し続けている。共同経営としてレコード屋を兼ねたカフェ「CITY COUNTRY CITY」をこの街に出しており、この街の音楽文化の顔役になっている。………しかーし、その曽我部さんが、大幅に遅刻して現れない!そんで、イベント実施スタッフのオジさんがやきもきして、このイベント会場の入り口に突っ立っていたのである。


スタッフのオジさんから「再開発問題」に対する反対運動についてオハナシを聴く。
●この明らかにボランティアであろうオジさんは、イベントの主旨や曽我部さんの件を、立ち話でボクに饒舌に説明してくれたので、この調子に乗って「再開発問題」に対する反対運動が一体どんな風になってるか、細かく教えてもらうこととした。

●あのー、この問題に対してなんか沢山の団体が別個でイロイロなコトしてますよね。それぞれが一体どんなコトしてるんですか?
●オジさん「このイベントは『下北沢商業者協議会』というのが主催してるんです。下北沢には様々な商店街組織があるんだけど、この『協議会』は、商店街の枠組みを越えてこの地域全体の400ほどのお店が加盟する団体なんです。で、この『協議会』は基本的に今回の計画には真っ向から反対してまして、収用予定の土地にあるお店も、一つも賛成してない状況なんです」
●でも、区は商店街幹部には了解を得た上での計画だって言ってますよね?
「アレは、商店街のホンの一握りの人たちに対して聞き取りをしただけで、商店街全体の総意とは言えません!」
●あと、「SAVE THE 下北沢」とか「まもれシモキタ!行政訴訟の会」と言った団体の名前をよく聞きますが?
「まあ、団体はその他『市民フォーラム』とか色々なものがあるんですけど、主だったメンバーは結構カブッテルんですよ。だから、ガッチリとした連携というよりは、掛け持ちしてる人たちのつながりで緩やかに連帯しているというか…。『行政訴訟の会』は文字通り都市計画自体の差止めを求める行政裁判を起こしてますし、各団体それぞれが得意なアプローチで運動してます。『市民フォーラム』さんはワークショップで独自のプランを考え、区に持っていったみたいですけど、結局無視されちゃったとかナントカ…。ウチ(『協議会』)はこうした啓発イベントを去年から行ってますね」ふーん。


そもそもこの「下北沢再開発」ってなんだっけ?という人の為に、おさらいを。

シモキタザワアイデア募集区案たたき台

これは、「アイデア募集!」用紙に書かれていた「区案たたき台」(部分)です。
●ドコにも繋がらない「補助54号線」という道路が街の真ん中を打ち抜いているのがおわかりでしょうか。もうコレは、小田急線地下化の線路跡地とは全然関係ないバショです。「一体ナニコレ?」ってハナシです。この道路のために、沢山のお店が潰され、シモキタザワ北側の商店群を分断します。なんでこんなモン作るの?巨額なカネを使って?しかも話題の「道路特定財源」だよ?


ここから先は、このイベントで配布された資料に基づいて、この「再開発計画」を解説します。

「補助58号線」計画は、昭和21年に発案されたもんです。チョー古い!
戦災復興計画の一部として作成され、昭和25年に幅15メートルの道路として計画されました。いわば戦争の遺物ですわ。昭和41年には、小田急線を跨ぐ幅26メートルの陸橋(オーバーパス)に改案されました。……しかし、その後誰もがこんな計画の事は忘れ、シモキタザワは高度成長期~80年代を経て、ユニークな商店街&文化発信都市となったのです。
●ボクだって、現在住んでるマンションを購入する時には、不動産業者から「こんな道路計画あるんですけど、まず動く事ありませんから」って説明されてたくらいですわ。

しかし、小田急線の立体交差化(地下化)事業が始まってから事態は変わりました。
●この戦後の亡霊のような計画が、イビツな形で復活したのです。「道路特定財源」って、文字通り「道路に特定して使うお金」でしょ。でも小田急線って「鉄道」だよね?「道路」じゃないよね?そこの矛盾をクリアにするために、道路を抱き合わせに作るコトが必要になったのです。
●確かに踏切は沢山なくなって、利便性は上がる。踏切をある条件で撤廃すると「連続立体交差事業」という肩書きがつくんですって。「踏切を道路に作り替える」という意味で「道路特定財源」を導入する言い訳はこれで成立します。でも、それにしたって「補助54号線」ってデカ過ぎでしょ?

デカイ道を作る訳には、もう一つの狙いがある。街の高層化です。
「補助54号線」は車道歩道コミで26メートルもあるブッ太い道路です。ソレに伴い作られる駅前広場も異常に広いです(「区案たたき台」でいうところの紺色エリア)。コレは、太くないと困る事情があるからです。
●建設基準法では、敷地が隣接する道路の幅によって建築規制が緩和されます。つまり、道が太いと、高いビルが建てられるようになる、という仕組みです。26メートルの「補助58号線」に隣接したエリアでは、なんと高さ60メートル、17階立てのビルが建てられるようになります。区が強引にこの道を造る裏の意図は、下北沢に高層建築物を誘導したいというモノなのです。三軒茶屋にあるキャロットタワーみたいのが作りたいのか? 昨今値崩れ著しい都会風のタワーマンションでも建てたいのか? しかしそんなモン、住民の誰が望んでいるでしょうか?


ここからは、様々な関係者さんからのオハナシです。
●シモキタザワの特殊な文化風土は、比較的小規模(&入居料が低い)なテナントを基盤に、アイディアを持つ若い人たちが次々と出店していくことで、熟成されました。決して簡単ではない小規模店舗経営で、挫折や早期撤収は日常茶飯事です。しかし、その入れ替わりのスピードがシモキタザワを流行の最先端に立たせているのです。都心にある訳でもない一介の商店街が特殊な進化を遂げたのは、若者のフロンティア精神とそれを迎え入れる地主/大家/テナントオーナーの存在です。

しかし、例えば大型資本の高層建築施設が出来るとする。
●そこには大手資本の商業施設がどっと入って来る。そうなるとベンチャー色強い小規模店舗は太刀打ちが出来ません。一方でテナントの賃料が上昇するという圧力も加わります。長持ちしない若者の店より、大手フランチャイズを高いテナント料で入れた方がオーナーはウレシいでしょう。実際、この計画が明らかになってからテナント料値上げをほのめかすオーナーさんがたちどころに増えたと聞きます。シモキタザワ的個性あふれる店舗は淘汰され姿を消し、独自の若者文化を発信していた機能は失われます。シモキタザワはただの街になるわけです。でも区から見ると、大手資本の誘導で税収は上がるのでマコトに結構なハナシ、胡散臭い若者の店に退場いただくのは歓迎ってワケ。

ボク自身の利害にも関係するんですよ、ぶっちゃけたハナシ!
●この「補助54号線」今後東西方向に延伸していく計画です。事業認可は正式に下りていませんが、買収予定地は大まかに分かっています。こんな太い道路がドンドン伸びたら、どんどん高層住宅が出来て、需給バランスが崩れマンション価値の下落が生じます。ハッキリ言ってマンションの少ないこのエリアは、不動産価値が不安定な昨今においても値崩れはしてません。しかし、今後はワカラナイ…。この再開発に乗じて、様々な土地が売買され集合住宅や店舗ビルが建てられ始めてます。
●おまけに、延伸「補助54号線」は我が家とノマドの小学校の間を通ります。自動車の少ない環境が安心だったのに、太さ26メートルの大道路が出来る…。交通安全は?騒音は?排ガスは?ウチのノマドはぜんそく持ちだぞ?



●…とまあ、そんなハナシで「協議会」のオジさんと激論を交わしてたら、その脇に立ってた小さなオンナノコ(ウチのヒヨコと同じくらい)が、「アタシ、ソカベさんと一緒におウタうたうの!」と声をかけてきた。ん?アナタがおウタをうたうの?「うーんと、フエをふくの!」へえ、そうなんだ!スゴいねえ。ソカベさん好きなんだ?「うん、スキ!」多分このような子供が未来のシモキタザワのアイデンティティを形成していくのだろう。さてさて、曽我部恵一さんもギターを抱えてやっと会場に到着。なにやら北海道?から直接この会場に来たみたい。
曽我部恵一ギター一本弾き語りライブは、甘くシットリとして、とてもハートフルな内容だった。40歳も近いであろうこの人が、未だにセイシュンのキラメキや若者の情熱に強い信頼を抱いている極上のロマンチストであること。それがハッキリと伝わる歌唱だった。
●ちなみに、小さなオンナノコはソカベさんと同じステージに立ち、曲に合わせてシャボン玉をフーッと吹いていた。フエじゃなかったね、確かに似てるけどね。狭い会場にフワフワ浮かぶシャボン玉は、実にロマンチックな演出だった。いいライブだった。


●最後に、会場で売ってた荒木経惟 a.k.a. アラーキーのシモキタザワ写真ポストカードを買った。このイベントのための撮り下ろしらしい。シリーズのタイトルは「ライカで下北沢」。それをお見せして、この文章を終らせます。

アラーキーシモキタザワ

(下北沢駅前市場。オンボロでムカシの写真かと思うでしょ。でも今現在の姿なのよ。コレがシモキタザワなのよ。この伝統ある市場も今回の計画では完膚なきまでに破壊され消滅する。)

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