ノマドヒヨコをスキー教室に送り出し、静かな時間を過ごした。
2泊3日志賀高原コドモスキー合宿 with 佐藤ひろみちお兄さん という企画にウチのコドモをブチ込みました。ウチは夫婦共に病弱で、ムカシは大好きだったスキーにはもう行けないカラダ……。で、コドモにスキーとか、雪遊びとかさせてあげられないのが不憫にも思えて、敢えて合宿に突っ込んだ次第。
パッと感覚的に食いつくヒヨコは「スキーいきたい!」とウレシいモードにすぐなってくれたが、前日はサスガに緊張しているのか全然眠れない様子。一方、未知の冒険に非常に慎重なノマドは「メンドクサイ」と迷惑顔でその気にさせるのに手こずる。しかし前日には、制作途中の「レゴ・モンスターダイノ」(←サンタさんのプレゼントをコツコツ作ってる)を丁寧に片づけて、「アシタはスキーだから、オレはやくねる!」と、とっとと準備モードに入った。

●ワイフは、インターネットのライブカメラで志賀高原の様子をチェックしたりして「あの二人ダイジョウブかな〜」とか言いながら見とった。サスガにネットのライブカメラにコドモたちが映るのはありえナイじゃんと思ったが、ボクは特にナニも言わなかった。

そんで連中、今日帰宅。
ノマドは疲労の頂点で、ツアーバスを迎えに行ったワイフに悪態つきまくる荒れ様(ハッキリ言って将来コイツ絶対性格悪くなる、ボクのように…)。しかし、夕方カフェから帰ってきたボクが見る限りは、「ユキがね、オレのヒザより上までつもってた!」とそれなりに楽しんでた様子(再びセッセとレゴに取り組んでボクの顔も見ない素振りだが)。マイペースで団体行動がキライなコイツは、ずっとスキーをしていたかったのに、雪遊びとか様々なメニューに時間が細切れにされるコトに納得がいかなかったという。そんなにちゃんと滑れたのかよ?しかし連中に聞く所によると、スキー板の先端にキャップのようなものをつけて、左右の板を繋ぎ合わせ、自然とボーゲンのカタチに固定してしまう仕掛けがあるらしい。「それで、あしやスキーがこんがらなくなるんだよ!」その他、リフトとかゴンドラとかの装置ばかりがヤツの関心領域なのであった。リフトからウサギの足跡は見えたか?「それはなかったけど、ドウロに「シカにチュウイ」ってかいてあった」

ヒヨコは、持ち前の天然型社交性をふんだんに発揮して、10人組に分かれる子供班のマスコットとして可愛がられてきたらしい。小学校高学年から幼稚園生まで均等に分布する班の中で、最年少だったヒヨコは、同じく幼稚園生のアカネちゃんと意気投合。班のオネエちゃんたちは、2人のチビの名前をとって班の名前を「アカヒヨチーム」としてくれたらしい。手書きで書いた「アカヒヨチーム」の旗をもらってきて、「いちまいしかないのに、おねえちゃんがヒヨコにくれたんだよ!」と感動。「サマーキャンプもいきたいな〜、スキーもいきたいな〜」と今から既にノリノリである。どんだけスキーが出来たのかはよく分からんけど「ふってくるユキのカタチがイッコイッコゼンブちがうんだよ!」とまくしたてるようにしゃべってたから、十分楽しんだのだろう。


●今日はヒップホップの話題を。


KANYE WEST 新譜ゲット!

808s & Heartbreak808s & Heartbreak
(2008/11/25)
Kanye West

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KANYE WEST「808S & HEARTBREAK」2008年
衝撃の新路線でビビります。ジャケに必ず登場してたクマさんキャラもいなくなってしまいました。なんで〜?
●カレの必殺ワザ45回転サンプルなどを駆使したデコラティブなトラックメイキングを期待すると、スパーンとスッこけます。タイトル通り、名機 ROLAND TR-808 を使ったと思しき、ゴツい鉄骨むき出しビートのシンプル攻撃。「808S」という表現には、エレクトロ採用で80年代風をちらつかせた気配も感じる。第二の衝撃は、ラッパーである彼が、歌いまくってること。T-PAINのロボボイス技で一気に注目されたプラグイン「AUTO TUNE」を使ってエフェクトを加えた大熱唱。ラップはアルバムの半分程度の存在感。ヒップホップ愛好家の中では賛否両論出るんじゃないか?この実験はスベルのか、新たなヒップホップ表現を切り拓くのか。
●タイトルのもう一つ、「HEARTBREAK」の謎解きは、KANYE のお母さんの死か。KANYE のお母さんは大学教授で退職後は息子のサポートに専念した。しかし58歳の若さで去年死去。死因は美容整形の合併症だったという。「オレはリリックの中で高級ブランドのことを歌ったりしてきたが、最も大事な人をハリウッドのせいで失った。オレがハリウッドに引越しさえしなければ、ママは今でも元気に生きてたはずなんだ」とラジオで語ったという。シンプルなビートに響く悲哀のトーン。内ジャケには、亡き母との仲睦まじい2ショットも。


なにげに感動したのは Q-TIP の復活作。

The RenaissanceThe Renaissance
(2008/11/03)
Q-Tip

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Q-TIP「THE RENAISSANCE」2008年
Q-TIP は1990年代初頭のニュースクール時代を、DE LA SOUL らと共に牽引した伝説のユニット A TRIBE CALLED QUEST のフロントマン。プロデューサーチーム THE UMMAH の中心人物でもあった。KANYE 出現以前ではサンプリング工芸の世界最高峰に位置してた男の一人。でも A TRIBE CALLED QUEST の解散(1998年)、そして初ソロ「AMPLIFIED」(1999年)の不振以来、存在感はどんどん薄れる一方。THE CHEMICAL BROTHERS の楽曲に参加するなど変わった活動もなくはなかったけど。
●そんで、いつ出るかと期待された新作がやっと発表された。まず安心したのは、ハナにかかった見事なナードラップが健在であること。オタク声の先駆である彼の軽妙なラップに、やっぱシーンの中で彼は独特の存在と思い知る。……オタクである事がシーンの中でトクかどうかは微妙だけど…でもボクがオタクだから親近感たっぷりでウレシいのです!マッチョ主義の支配するこの業界で、モヤシ文系である事の難しさよ!
●90年代のサンプリング全盛時代に比べて、あの時代のデコラティブなコラージュ工芸は期待できないが、奥ゆかしくも腰の据わったビート感覚とそれに絶妙に寄添うオタクラップは、トラックメイキングも自分でこなす彼ならではの妙技。サンプリング依存から脱出した末期 TRIBE の感覚も好きなボクとしては自然に受け止められる。一方で生演奏チックなファンクに乗って泳ぐ感覚も。THE UMMAH の盟友で今は亡き J DILLA A.K.A. JAY DEE の遺作トラック「MOVE」もファーンクで熱い。
●ゲストは、RAPHAEL SAADIQ NORAH JONES、D'ANGELO。いづれもクールで涼しい声を聞かせてくれる。NORAH が意外なほどヒップホップと相性がイイのが新発見。D'ANGELO の湿り気のあるエロイ声は相変わらず絶品です。


Q-TIP 復活記念というコトで、90年代ニュースクール時代を彩った音源に今日は注目。
ニュースクールと言えば、TRIBE も所属した NATIVE TONGUES POSSE をチェックすべきだが、POSSE の中心にいた DE LA SOULJUNGLE BROTHERS はいつしかシーンの中で地盤沈下して消息不明の感じだし、昔死ぬほど聞きまくったので、敢えてハズしてちと傍流を中心に聞く。

Jazzmatazz, Vol. 1Jazzmatazz, Vol. 1
(1993/05/18)
Guru's Jazzmatazz

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GANGSTARR のMC、GURU のプロジェクト「JAZZMATAZZ」
●この90年代前半で猛威を振るったのは GANGSTARRのトラックメイカー DJ PREMIER の妙技だったろう。百万回聞いても聴き飽きないループを目指すかのような、ジャジーに練り込まれたトラックは一世風靡して、NAS、JERU THE DAMAJA などの MC も彼のトラックを採用して世に出た。
●でもココでは、ウラに回って彼の相棒である GANGSTARR の MC、GURU に注目。一見地味な存在感の彼だけど、ヒューストンにいた DJ PREMIER の才能をいち早く察知してNYに連れてきたのは彼の審美眼だ。
●で、彼は本業 GANGSTARR とは別に JAZZMATAZZ というシリーズを走らせてる。第四弾まで出てるこのシリーズで彼が挑んでいるのは、ジャズをキーワードにくり広げる異種格闘技戦。1993年に発表した第一弾では、アシッドジャズの余波の残る時代、DONALD BYRD、N'DEA DAVENPORT、ROY AYERS とコラボ。1995年の第二弾では、RAMSEY LEWIS、BRANFORD MARSALIS、そして JAMIROQUAI と組んでいる。ジャ〜ズ…。

Jazzmatazz, Vol. 3: StreetsoulJazzmatazz, Vol. 3: Streetsoul
(2000/10/03)
Guru's Jazzmatazz

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GURU「JAZZMATAZZ, VOL.3: STREETSOUL」2000年
●時間をおいて発表された第三弾は、SOUL、R&B に接近した路線になる。コラボの相手は、ANGIE STONE、MACY GRAY & PHARRELL、BILAL & JAY DEE、ERYKAH BADU、THE ROOTS、KELIS、そして CRAIG DAVID JUNIOR REIDなど。大御所では ISAAC HAYESHERBIE HANCOCK。R&BからUKソウル、レゲエやジャズ、ファンクまで俯瞰するスタンス。GURU 本人は決して出しゃばらず、豪華ゲストのパフォーマンスを自らが楽しんでる感じ。根っこにあるジャズヒップホップという彼のスタイルはブレてないけど。

Jazzmatazz, Vol. 4: The Hip Hop Jazz Messenger: Back to the FutureJazzmatazz, Vol. 4: The Hip Hop Jazz Messenger: Back to the Future
(2007/06/11)
Guru's Jazzmatazz

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GURU「「JAZZMATAZZ, VOL.4: THE HIP-HOP JAZZ MESSENGER: BACK TO THE FUTURE」2007年
●さらに時間が空きました。いきなり副題が長くなってる。ゲストは今ドキ感とかもうカンケイないぜ的なセレクション。アシッドジャズシンガー OMAR、元 SOUL II SOUL
CARON WHEELER
、白人サックスプレイヤー DAVID SANBORN、フュージョン時代のビッグネーム BOB JAMES まで参加。このヘンのロートル組から、SLUM VILLAGE、BLACKALICIOUS、RAHEEM DEVAUGHN なメロウヒップホップ〜R&Bな連中、VIVIAN GREEN、DIONNE FARRIS などオーガニックめな女性シンガーなどに声をかけてる。LAURYN HILL のダンナ DAMIAN MARLEY までも参加。 表現は今風にアップデートされてるけど、あくまでやはり縦軸はジャズ。一曲目から「ジャズ」の連呼。DAMIAN '' JR. GONG'' MARLEY とのコラボにダンスホールとジャズヒップホップの結合という新味を見る。


One for AllOne for All
(1990/12/06)
Brand Nubian

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BRAND NUBIAN を抜けたオトコ、GRAND PUBA のソロ。
BRAND NUBIANニュースクール時代の幕開けを NATIVE TONGUES 一派とともに担ったグループ。アフロセントリックなファッションも時代を反映してる、3MC&2DJというユニットでした。1990年のファースト「ONE FOR ALL」のジャケのイチバン前に座ってるメガネくんが、BRAND NUBIAN の中心人物 GRAND PUBA。実はオールドスクール時代からの芸歴を持つベテランだった。そんで、この一枚でイキナリ仲間と決裂&脱退。90年代はソロで突っ走る。

Reel to ReelReel to Reel
(1992/10/21)
Grand Puba

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GRAND PUBA「REEL TO REEL」1992年
●トラックもMCもほぼ自分で全部こなしちゃう PUBA くん。グループを未練なく抜ける度胸は、自分の実力への確たる自信か。この人のラップは、スキマのナイ密度感をある程度持ちながらも、実はユルユルのノリでヘロヘロフロウしていくトコロに味がある。敢えて言えばワキがアマイ、言い換えればおチャメです。つーか、実は今のシーンにこんな存在はいない。これぞオタク文系。レゲエ風もアリ。シメは THE BRAND NEW HEAVIES を従えてのジャズファンク。

20002000
(1995/06/16)
Grand Puba

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GRAND PUBA「2000」1995年。
●1995年にして「2000」とは気が早い、なんて思ってたかな。ランボルギーニ・カウンタックに手をついて、未来派野郎を気取るけど、相変わらずワキのアマイフロウにニンマリできます。BPMを落としてトラックに大人の落ち着きが備わったかと思ったら、一曲目からヘタクソな「LALALA I LOVE YOU」の替えウタラップに脱臼。BRAND NUBIAN の旧友 SADAT X を迎えてキビキビしたマイクリレーが心地いい。


続きましては、LEADERS OF THE NEW SCHOOL の登場。
ブチ切れキャラの代表格として名を馳せる BUSTA RHYMES を輩出した事で永遠に記憶される3MC1DJのユニット。NATIVE TONGUES POSSE の一角を占めるが、活動期間は短く1990年〜1993年。BUSTA RHYMES は一人立ちして自分のクルー FLIPMODE SQUAD を結成する。

A Future Without a Past...A Future Without a Past...
(1991/06/28)
Leaders of the New School

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LEADERS OF THE NEW SCHOOL「A FUTURE WITHOUT A PAST」1991年
●さて、「ニュースクール」とか「オールドスクール」とか言ってるけど、一体ヒップホップと「学校(スクール)」にナンの関係があんだよ?と思う方もいるでしょう。
●実は「SCHOOL」という単語を辞書で引くと「学派、流派、流儀」という意味もあることが分かる。1989年に登場した DE LA SOUL たちは、自分たちの音楽を「新流儀」と打ち出して、旧世代との決別を図ったわけね。パーティミュージックであり、街角のアンちゃんのオレ自慢に終始するコトバ遊びのラップミュージックを「旧流儀」と区別し、DE LA SOUL のような大卒インテリの文系オタクは新しい表現を切り拓こうとしたんですね。
●でも、コイツらは何となくホントの「学校」を曲の題材に持ち込んで、そのヤンチャっぷりを炸裂させる。このアルバムのヒットチューンは「CASE OF THE P.T.A.」だもん。サーカスのように賑やかなトラックのカラフルさも楽しいッス。各MCの住み分けもメリハリつけてエンターテインメント!

T.I.M.E.T.I.M.E.
(1993/10/07)
Leaders of the New School

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LEADERS OF THE NEW SCHOOL「T.I.M.E.」1993年
●メンバー一人一人のキャラ立ちがより一層際立ってきたセカンド。しかし、なるほど、やっぱ BUSTA はスゲエや、コイツだけを聴いてみたいという気持ちになるホドの存在感。ラップのスキマに「ウハハハッハーハ!」とか呻いてるコイツは一体ナニもん?的な気分になる。ソロになるヤツはなるべくしてなるんだなと実感です。

●ホントはもっとたくさん、90年代ヒップホップ仕入れて聴いてるんだけど、今日はココまででおしまい。ふう。最近は音楽ブログらしいこと全然書いてないから、やっと自分の中でバランスが取れた。
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